JPH0364660B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0364660B2
JPH0364660B2 JP29567586A JP29567586A JPH0364660B2 JP H0364660 B2 JPH0364660 B2 JP H0364660B2 JP 29567586 A JP29567586 A JP 29567586A JP 29567586 A JP29567586 A JP 29567586A JP H0364660 B2 JPH0364660 B2 JP H0364660B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
foundation
ceiling
floor
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29567586A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63147039A (ja
Inventor
Junichi Tezuka
Isao Yamashita
Tokiharu Shimaguchi
Kazuhisa Matsumoto
Masayuki Chiba
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASAHI JUTAKU KK
Original Assignee
ASAHI JUTAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASAHI JUTAKU KK filed Critical ASAHI JUTAKU KK
Priority to JP61295675A priority Critical patent/JPS63147039A/ja
Publication of JPS63147039A publication Critical patent/JPS63147039A/ja
Publication of JPH0364660B2 publication Critical patent/JPH0364660B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 A 発明の目的 a 産業上の利用分野 本発明は新規な構成を有する空気の流通を利用
したパネル建築物を提供しようとするものであ
る。
b 従来の技術と問題点 (1) 従来の組立式木質パネル住宅では構造用合板
を用いて各パネルに耐力を持たせているが、構
造用合板も透湿抵抗が大きいため、パネル体内
に入つた水蒸気が透過しずらく、結露水とな
り、断熱性能低下させ、ナミダタケ、カビなど
の腐朽菌が発生する要因となり、建物の寿命を
低下させる。
(2) 近年、どの工法(2′×4′工法、パネル工法、
軸組工法…)においても、冬季間の室内よりの
湿気を外部に放出するために、通気層を設ける
ことが常識となつているが、外壁に通気層を設
ける場合、現場施工に依存されており、施工業
者の技術に左右され、通気が確保されない部分
ができる危険性が大きい。
(3) 木質パネル住宅などでは構造的な制約により
自由な間取がとれにくい。
(4) 木質パネル住宅などでは将来増改築が容易に
できない。
(5) 木造軸組工法において、各現場ごとの木材仕
入、加工、組立造作となり、木材の品質管理
(木材価格、強度、含水率等)、加工組立精度や
造作における技術者の管理、育成が十分できな
い。
また、現場ごとの加工組立造作となり工期が
かかりすぎ、熟練の大工技能者を必要とするた
め、労費がかかるためコストダウンが図れな
い。
B 発明の構成 a 問題を解決しようとする手段 本願では下記の構成のものによつて上述した問
題を解決しようとするものである。
本発明の空気の流通を利用したパネル建築物
は、下記の要件を有する基礎、床パネル、外壁パ
ネル、内壁パネル、天井パネル、屋根パネル、小
屋裏などから構成されている。
イ 上記基礎は断面⊥状に構成した外周り布基礎
体内の所定箇所に地中梁を一体に形成し、上面
には所定間隔をもつて筒体を植設し、かつ、こ
の基礎内の土間は地表面(G.L)に、ポリエチ
レンフイルム(高密度系)を敷き詰め密閉した
のち、この上面に火山灰あるいは砂を所定厚さ
に積層養生させ、さらに、この上面に砕石ある
いは玉石を敷き詰めたこと。
ロ 上記床パネルはパネル用枠内に根太材が所定
間隔をもつて配設され、上記根太間に断熱材が
充填されていること。
ハ 上記外壁パネルは、パネル用枠内に断熱材を
充填し、内外部建材下地、天井下地、巾木下地
用の胴縁を配設し、正面部には防風層と通気層
を確保するためのビーズ発泡ポリスチレンを素
材とするエアサイクルボードを張設すること。
ニ 上記内壁パネルは、パネル用枠の両面に内部
建材下地、天井下地、巾木下地用の胴縁が配設
されていること。
ホ 上記天井パネルは天井断熱材の必要厚さ分の
高さを有する枠材に、断熱材が所定の厚さに充
填されていること。
ヘ 上記屋根パネルは野地タル木が所定間隔をも
つて配置され、上面には野地用合板と硬質ウレ
タンボードが張り合わされていること。
ト 上記外壁パネルの通気層の上下端は小屋裏空
間と布基礎で囲まれた床下空間に連通せしめ、
外壁パネルの上より施工される外壁材(モルタ
ル又はサイデイング)表面には透湿性を有する
塗料が塗布されていること。
チ 上記小屋裏と軒天部とは断熱性を有する板状
体で密閉されていると共に、当該小屋裏に配設
された換気口は開閉自在に構成されているが、
冬季間は閉じ、夏季などは開くよう構成されて
いること。
リ 上記布基礎で囲まれた床下に所定の間隔で配
設された換気口は開閉自在に構成され、断熱性
と気密性を有し、冬季間は閉じ、夏季などは開
くよう構成されていること。
b 発明の実施例 (1) 基礎1は断面⊥上に構成した外周り布基礎1
Aの内側に押出発泡ポリスチレンボード1Bを
コンクリートと同時打込とし、基礎断熱を図
り、外周り布基礎体内の所定の箇所に、地中梁
1Cを一体に形成し、地中梁の上面には所定間
隔をもつて筒体1Dを植設し、かつ、この基礎
内の土間は地表面(G.L)にポリエチレンフイ
ルム(高密度系)1Eを敷き詰め密閉したの
ち、この上面に火山灰あるいは砂1Eを所定厚
さに積層養生させ、さらに、この上面に砕石あ
るいは玉石1Gが敷き詰められている。また、
外周り布基礎上面には通気を確保するスペーサ
ー1H(実開昭61−25406号)が所定の箇所に設
置され、土台下端の換気を図ると共に、外壁パ
ネルの個所に設置され、土台下端の換気を図る
と共に、外壁パネル通気層と床下空間の連通を
図る。また、外周布基礎に所定の間隔で開閉自
在な断熱性と気密性を有する床下換気口13が
配設されている。
そこで、上記床下換気口13の構成は、防虫
網13Aを張設した正面方形の床下換気口外枠
13Bの背面部に当該外枠の下縁に設けた蝶番
13Cを介して開閉板13Iが連設されてい
る。
そこで、外枠13Bは金属、プラスチツク、
木材などを素材としてなる正面方形の枠体13
Dの正面側にアングル材などによる縁部13E
を連設し、上記枠体13Dはビス穴13Hが穿
設されている。また、防虫網13A、プラスチ
ツク網などが使用されている。さらに、上記開
閉板13Iについては各種断熱材、シリカゲル
などが使用され、所定厚さの板状に構成されて
いる。
13Fは上記枠体13Dの背面側に添着され
ているスポンジ、シール材などで形成された気
密材である。
そこで、この開閉板13Iの開閉構造は下記
の通りである。すなわち、上記開閉板13Iの
上縁中央に一端13G1を固着したボールチエ
ン13Gを上記枠体13Dの円孔13D1に貫
通せしめ、さらに、他端13G2は縁部13E
に開設した正面ひようたん型の穴13E1に係
脱するよう構成されている。
この結果、基礎などに釘、ビスなどを利用し
て取付ける。開閉板13Iを起立せしめ外枠1
3Bに添着せしめると床下と外部とを遮断で
き、また、開閉板13Iを倒伏状態にすると床
下と外部を連通せしめることができる。
また、上記スペーサー1Hは基礎の上端面と
ほぼ同一の幅を有するよう構成された合成樹脂
の板状体1H1に、所定間隔をもつて、アンカ
ーボルト貫入用の穴を開設し、上記板状体1H
1の上面には縦横の溝を刻設して角柱状の突起
部1H2を形成し、この突起部1H2の上面に
は円錐状の突起1H3が突設されている。さら
に、上記板状体1H1の下面には基礎側のコン
クリートが入り込む断面逆U字状のくぼみ部1
H4が多数連設されている。上記円錐状の突起
1H3には土台が上方から突き刺さる。
(2) 土台2を敷設、大引掛施工後、床パネル受材
2Aを施工したのち、あらかじめ工場にて製作
された床パネル3を配設する。床パネルは根太
3Aを所定間隔に配置し、下端にグラスウール
受ネツト3Bを取付け、根太間にあらかじめ所
定間隔をもつて切断されたグラスウールなどの
断熱材3Cを充填し、上端より下地用合板3D
を打付けたものを土台−大引間、大引−大引間
などに配設する。
(3) 外壁パネル4は柱などの縦材4Aと横材4B
からなるパネル用枠4C内に間柱を配設し、室
内側に内部建材下地、天井下地、巾木下地用の
胴縁4Dを配設した表面にグラスウールなどの
断熱材受ネツト4Eを張り、間柱4E1間にあ
らかじめ所定間隔に切断されたグラスウールな
どの断熱材4Fを充填し、外部側にエアサイク
ルボード下地胴縁4Gを所定間隔に配設し、断
熱材のたれ下がりを防止する。また、その正面
部には縦胴縁4Hを所定間隔に配設し、縦胴縁
間に防風層と通気層を確保するためのビーズ発
泡ポリスチレンを素材とするエアサイクルボー
ド4Iを張設した構成からなる。なお、上記縦
胴縁は防虫、防蟻、防腐処理した木材または窯
業系、プラスチツク系などの非木材で構成さ
れ、所定間隔に空気の横流も得るようにエアサ
イクルボードの突起部の分だけ切除した横流欠
き取り部4H1がある。4′は窓などの開口取
付枠4Jをあらかじめ組込んだ外壁パネルで、
上下の開口取付枠に接する部分に横流欠き取り
部4H2を設けるのは当然のことである。ま
た、建築規準法上必要とされる所定の箇所に用
いる外壁パネル内には筋カイが配設されてい
る。上記外壁パネルを並列に接続する時、次の
外壁パネルに縦胴縁が重なるように構成されて
いるので、パネル同士の〓間が生じないため気
密性が増す。また、パネルとパネルの接続は柱
を有していることにより、止めつけが容易で特
殊な金具を必要とせず、パネル同士やパネルと
土台、胴差しなどの〓間が生じないため気密性
が高い。
(4) 内壁パネル5は柱などの縦材5Aと横材5B
からなるパネル用枠5C内に間柱5Dを配設
し、両面に内部建材下地、天井下地、巾木下地
用の胴縁5Eを配設したパネルである。建築規
準法上必要とされる所定の箇所に用いる内壁パ
ネルには筋カイまたは合板が配設されている。
また、天井気流止めのためのグラスウールなど
を工場にて天井下地胴縁より下まで入れ、現場
での手間を省くことができる。
(5) 天井パネル6は天井断熱材の必要厚さ分の高
さを有する枠材6Aに天井野縁6B、下地胴縁
6Cを格子状に組み込み、下端にグラスウール
受ネツト6Dを張設し、所定間隔に鋼板製の吊
金具6E(市販の吊バンド金具でもよい)を配
設し、グラスウールなどの吸込み断熱材6Fを
枠材天端まで施工し、その上にグラスウール受
ネツト6Gを配設し、枠材に止めつけ、運搬時
に落下するのを防止する。この時、吊金具は上
端のグラスウール受ネツトの上まで出してお
き、運搬時に支障のないようネツトの上で曲げ
る。
(6) 屋根パネル7は野地タル木7Aを所定間隔を
もつて配置し、上面に野地用合板7Bと硬質ウ
レタンボードの張り合わされた複合板をウレタ
ンボード7Cを上側(外部側)にして止めつけ
る。屋根パネルの接続は母屋上で行い、屋根勾
配が大きい場合はパネル受材7Dを母屋上に取
付け、パネルを止めつける。
(7) 外壁パネルの通気層8の上下端8A,8Bは
小屋裏空間9と床下空間10に連通している。
外周布基礎の上面に設置された土台スペーサー
1Hにより作られる土台と布基礎との空間部1
H1に、所定間隔でエアサイクルボード4Iを
切除した通気口4I1を設け、床下と外壁パネ
ル通気層を連通させる。小屋裏においては小屋
裏空間と軒天部11を断熱性を有する板状体1
1Aで密閉し、外壁通気層と小屋裏への通気口
10Aを設けて連通を図り、小屋裏には開閉自
在な換気口12が配設され、冬季間は閉じ、他
の季間は開くように構成されている。上記換気
口の中にはシリカゲルBなどの湿気を吸つて排
湿する性質を有する物質が充填されており、冬
季閉じた状態の時、小屋裏にたまつた湿気を外
部に放出する調湿効果を持たしている。
そこで、上記換気口12は小屋裏の側壁部分
に形成した開口部に、嵌込まれる正面方形の枠
12Aとこの枠12Aに対し下端を支点とする
開閉枠12Bを取り付け、この開閉枠内には、
紙袋などにつめたシリカゲルのような湿気を吸
つて排気する性質を有する物質12Cが挿入さ
れている。12Dは防虫網、12Eはガラリで
ある。上記開閉枠12Bの開閉は下端に設けた
蝶番を支点として、室内に引き込んだワイヤー
12Fの緊緩によつて行われる。すなわち、こ
のワイヤーは天井の下方に設けた公知のオペレ
ーター12Gに連結され、このオペレーター1
2Gの操作により上記開閉枠12Bが開閉す
る。
(8) 外壁パネルの上より施工される外壁材の表面
には透湿性を有する塗料が塗布されている。
c 作用 上述の如く本願は構成されているので、冬季間
は床下換気口、小屋裏換気口を閉じ、日中の日射
面外壁通気層の空気に外壁材から熱伝導により熱
が与えられ、上昇気流となつて小屋裏空間へ流れ
る。一方、非日射面外壁通気層の空気は冷やされ
て下降気流となつて床下空間へ導かれ、空気が建
物の周りをサイクルする。この時、日射面で暖め
られた空気と、室内からの放熱を小屋裏に集め、
北面外壁などの通気層や室内に供給し、順次サイ
クルすることにより床下の砕石などに蓄熱され
る。そして、夜間時、曇天時に放熱し、暖かい空
気で建物全体をつつみ、保温効果により省エネル
ギーを図ることができる。また、夏季時において
は床下換気口、小屋裏に設けた換気口を開き、小
屋裏の熱気を外部に放出し、換気を図り、外壁通
気層へ床下の砕石などに夜間時冷蓄熱された冷た
い空気をドラフトにより床下から吸気し、建物全
体をつつみ、外部からの日射による輻射熱の進入
を防ぐことにより冷房効果を引き出すことができ
る。
C 発明の効果 本発明の施工順序と効果について述べる。
(1) 基礎工事は上述の如く、型枠は外周部のみで
あり、地中梁はG.L以下なので、特別な型枠は
必要としないので、型枠のロスが少なく、又、
地中梁をG.L面まで上げているので、根掘り深
さが浅くすみ、工期短縮とローコスト化が図れ
る。
さらに、地中梁の役割は外力、特に水平力
(風圧力、地震力)に対して構造上建物全体の
プロポーシヨンを考慮して剛性の高い地中梁を
配置でき、地盤接地面が布基礎の幅と同じであ
ることにより、垂直力(個定荷重、積載荷重)
に対し、地耐力基礎の役割を果たすので、十分
−剛性を保つた基礎となる。
地中梁の上に所定間隔をもつて植設された筒
体しか基礎の内部G.L上に出てこないため空気
流通が十分図られ、ナミダタケ、カビなどの腐
朽菌が発生しにくい。
外周布基礎の内側には板状の押出発泡ポリス
チレンボードなどの断熱材が布基礎コンクリー
トと同時に打込みされているので、外気よりの
冷橋を受けにくくなり、又、外周布基礎の上面
に設置された土台スペーサーにより、土台と基
礎が直接ふれないため、コンクリートのアルカ
リ性による木材の破壊を防ぎ土台下端の換気
(スペーサー自体にも換気用の溝を有する)が
図られ、土台が腐りにくくなる。尚、このスペ
ーサーによつて作られる土台と布基礎の空間部
より外壁通気層と床下空間との連通を図ること
ができる。
(2) 土間処理工事は上述の如く、ポリエチレンフ
イルム(高密度系)をG.L面に敷き詰め、継手
重ね部及び布基礎、筒体立上げ部に粘着テープ
により密閉した後、火山灰あるいは砂を所定厚
さに積層養生させ、さらに、この上面に砕石あ
るいは玉石を敷き詰める。
この土間処理による効果は下記に述べる。
ポリエチレンフイルム(高密度系)を敷き
詰め密閉されるため、土中の腐食土によるカ
ビ、ナミダタケ、腐朽菌の発生を防止し、土
中の湿気が床下空間に進入するのを防ぐ。
火山灰あるいは砂が積層養生されているか
ら、配管工事、床下のメンテナンスなどによ
りポリエチレンフイルムの破損を防ぎ、さら
に、床下空間の湿気が多い時吸収し、乾燥時
には排出する作用を有する。
砕石あるいは玉石を敷き詰めていることに
より、冬季間においては床下空間、外壁パネ
ル通気層、小屋裏空間を空気がサイクルし、
砕石あるいは玉砂利に蓄熱し、夜間時、曇天
時に放熱し省エネルギーを図る。又、夏季時
においては夜間の冷気を床下換気口より導入
し、砕石あるいは玉砂利に冷蓄熱し、日中の
温度上昇によるドラフトで外壁パネル通気層
に冷気を導き輻射熱の進入を防ぎ冷房効果を
引き出す。又、床下空間の空気中に含まれて
いる湿気を砕石などが吸収し、乾燥時に排出
する調湿作用を行う。
(3) 土台、大引の施工は布基礎の上面に設置され
た土台スペーサーにより、天端均しモルタルが
不用となり、型枠解体後ただちに施工ができ、
土台が直接コンクリートに接しないためアルカ
リ破壊を防ぐことができる。
(4) 1階床パネル施工は床パネル受材を施した
後、床パネルを土台から大引又は大引から大引
間に配設することにより、床組み、断熱工事が
完了し、床面が一体となり、剛性の高い床とな
り、地震などの水平力に対して強い構造とな
る。又、床を迅速に構成することができ、工期
短縮となり、次の作業性も向上する。
(5) 1階外壁パネル施工は所定の箇所に配設する
ことにより、外壁の軸組、断熱、防風層、通気
層、さらに、内外部建材下地、天井巾木下地が
完了するので、工期短縮となる。
外壁パネル体内に通気層を設け、さらに、防
風層の役割を果たすエアサイクルボードを張設
してあるので、冬季間屋外側からの冷気進入を
防ぐと同時に室内側からの水蒸気圧でエアサイ
クルボードの発泡ビーズの接点の〓間より湿気
を逃がす役目(防風層)を果たすので、断熱材
の機能低下を防ぎ、内部結露の発生を防止する
ことができる。
(6) 1階内壁パネルの施工は所定の箇所に配設す
ることにより建材下地、天井下地、巾木下地が
完了し、間仕切壁ができ、気流止めの手間も省
くことができるため工期短縮となる。
(7) 1階外壁、内壁パネル施工に合わせ、胴差、
2階床梁などを施工し、内外壁パネルに添着さ
れた柱のホゾに胴差などに設けたホゾ穴を合わ
せることにより内外壁パネルのズレ、曲がりが
なくなり、施工精度が増す。
(8) 順次2階床パネル、2階内外壁パネルを同様
に施工し、軒桁、妻梁、小屋梁などを施工し、
小屋梁、母屋などを施工する。この時、2階床
梁、小屋梁などの梁を施工する時、内外壁パネ
ル内に開口部があつたり、又、柱が梁のかかる
位置にない場合は周知の通りマグサで梁を受け
るよう内外壁パネル内にマグサ梁が組み込まれ
ている。又、2階床パネルには断熱材を必要と
しない場合は当然除くことができる。
(9) 屋根パネル施工の接続は母屋上で行い、野地
タル木を通して母屋に止めつけ屋根勾配が大き
い場合、パネルの接続部で段差ができるため、
母屋にパネル受材を取付ける。
屋根パネルは硬質ウレタンボード、野地合板
の複合板を用いているため、冬季間小屋裏に集
められた熱がトタンを通して外部へ逃げるのを
防ぎ、夏季時など日射が屋根面を通して小屋裏
を熱するのを防ぐ。又、雨など屋根面に当たる
音を室内に伝えにくくするので、防音効果があ
る。
硬質ウレタンボードがトタン面側になるよう
構成されているので、シーズンごと及び一日の
中でのトタン面との繰り返し結露による野地の
腐れを防止する。夏季時などトタン面に照り付
く熱による断熱材のやせを防ぐため、高温に耐
える硬質ウレタンボードを用いている。
(10) 天井パネル施工は内外壁パネルの天井下地胴
縁に合わせて天井パネル枠を止めつけ、吊金具
で天井パネルを吊受材に止めつけ平に施工す
る。吊金具の金物は平状で止めつけ穴が順次設
けられているので、吊受材と天井との間が不均
等でも止めつけが容易にでき、2階床の振動が
伝わりにくく、断熱材を組み込んでいるため、
防音効果につながる。
(11) 上述の如く各パネルの施工により軸組、断
熱、通気層、内外建材下地などの工事が完了
し、順次、屋根工事、サツシ工事、配管配線工
事、外壁材工事、防湿層工事、内装工事などを
進めることができる。
(12) 外壁材に透湿性を有する塗料を塗布して本願
の建築物が完成する。塗料は透湿性を有してい
るので、冬季間壁内の湿気を放出することがで
き、従来密閉されていた外壁内のグラスウール
及び木材が開放され、内部結露の発生を防ぎ、
断熱材の機能低下、木材の腐れ、ナミダタケ、
カビなどの腐朽菌の発生を防ぐことができる。
なお、外部に用いる塗料としての雨水の進入を
防ぐ防水性も兼ね備えており、雨水、結露水な
どで起こる外壁材の凍害を防ぐことができる。
本願のものは上述の如く構成、施工されている
から次の効果を発揮することができる。
A 本発明のパネル建築物は構造的には従来の木
造軸組工法であり、パネルの中に柱、筋カイを
設け、垂直荷重、水平荷重に対し十分強度の保
てる構成になつている。このため、自由な間取
がとれ、パネルの接続が容易であり、梁などの
納めが容易で、特別な金具を必要としない。
又、増改築が容易である。
B 各主要部分が全て工場生産できるため、品質
の管理、加工精度を高め、使用材料のロスが少
なく大量生産できるので、コストダウンが計れ
る。
C 現場施工の手間が省け、工期短縮が図れ、熟
練大工を必要としない。
D 建物の気密性、施工精度が高くなり、エアサ
イクル効果(夏は涼しく、冬は暖かい)も高く
なる。
E 湿気に対しては外側開放の構成となつている
ので、内部結露の発生を防止し、木材の耐久性
が向上し、長寿命の建築物となる。又、室内環
境において、壁面での表面結露が起こりにくく
なるため、カビなどの菌の発生がなく、温度変
化も小さくなるので、住む人の健康に良い状態
を維持できる。
F 太陽エネルギーによつて空気の流通を利用
し、上述の効果を得、又、暖房用冷房用の省エ
ネルギーを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は全体の縦断面図、第2図は基礎の平面
図、第3図はA−A線拡大断面図、第4図は地中
梁の縦断面図、第5図は同上の平面図、第6図は
基礎の要部の斜視図、第7図、第8図は第1図の
要部拡大図、第9図、第10図は外壁パネルの一
部を切り欠いた斜視図、第11図は内壁パネルの
斜視図、第12図は床パネルの張設状態を示す一
部を切り欠いた斜視図、第13図は外壁パネルの
張設状態を示す一部を切り欠いた斜視図、第14
図、第15図は屋根パネルと天井パネルの状態を
示す断面図、第16図は屋根パネルの使用状態を
示す一部を切り欠いた斜視図、第17図は屋根パ
ネルの使用状態を示す断面図、第18図は天井パ
ネルの使用状態を示す斜視図、第19図は同上の
略図的断面図、第20図は吊金具の要部の正面図
である。第21図は外壁パネルのコーナー部の横
断面図、第22図は並列状態に連結された外壁パ
ネルの横断面図、第23図は上下方向に連結され
た外壁パネルの縦断面図、第24図は床下換気口
の斜視図、第25図は床下換気口の側面図、第2
6図は床下換気口の拡大縦断面図、第27図はボ
ールチエンと穴の関係を示す略図的斜視図、第2
8図は換気口の縦断面図、第29図は同上の正面
図、第30図は土台スペーサーの拡大縦断面図で
ある。 1……基礎、2……土台、3……床パネル、4
……外壁パネル、5……内壁パネル、6……天井
パネル、7……屋根パネル、8……外壁パネルの
通気層、9……小屋裏空間、10……床下空間、
11……軒天部、12……換気口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の要件を有する基礎、床パネル、外壁パ
    ネル、内壁パネル、天井パネル、屋根パネル、小
    屋裏などから構成されていることを特徴とする空
    気の流通を利用したパネル建築物。 イ 上記基礎は断面⊥状に構成した外周り布基礎
    体内の所定箇所に地中梁を一体に形成し、地中
    梁の上面には所定間隔をもつて筒体を植設し、
    かつ、この基礎内の土間は地表面(G.L)に、
    ポリエチレンフイルム(高密度系)を敷き詰め
    密閉したのち、この上面に火山灰あるいは砂を
    所定厚さに積層養生させ、さらに、この上面に
    砕石あるいは玉石を敷き詰めたこと。 ロ 上記床パネルはパネル用枠内に根太材が所定
    間隔をもつて配設され、パネル用枠および根太
    材の下面にグラスウール受ネツトを張設し、上
    記根太間に断熱材が充填されていると共に、パ
    ネル用枠の上面に下地用合板が打ち付けられて
    いること。 ハ 上記外壁パネルは、柱付きパネルとし、パネ
    ル用枠内に断熱材を充填し、内外部建材下地、
    天井下地、巾木下地用の胴縁を配設し、室外側
    には防風層と通気層を確保するためのビーズ発
    泡ポリスチレンを素材とするエアサイクルボー
    ドを張設すると共に、縦胴縁には空気の横流も
    得るようにエアサイクルボードの突起部の分だ
    け横流欠き取り部が切除されていること。 ニ 上記内壁パネルは、柱付きパネルとし、パネ
    ル用枠の両面に内部建材下地、天井下地、巾木
    下地用の胴縁が配設されていること。 ホ 上記天井パネルは天井断熱材の必要厚さ分の
    高さを有する枠材には、天井野縁、下地胴縁が
    格子状に組込まれ、かつ、この枠材の下面にグ
    ラスウール受ネツトを張設し、その上面に断熱
    材が充填されていると共に、その上にグラスウ
    ール受ネツトを展長し枠材に止めつけてあるこ
    と。 ヘ 上記屋根パネルは野地タル木が所定間隔をも
    つて配置され、上面には野地用合板と硬質ウレ
    タンボードが張り合わされていること。 ト 上記外壁パネルの通気層の上下端は小屋裏空
    間と布基礎で囲まれた床下空間に連通せしめ、
    外壁パネルの上より施工される外壁材(モルタ
    ル又はサイデイング)表面には透湿性を有する
    塗料が塗布されていること。 チ 上記小屋裏と軒天部とは断熱性を有する板状
    体で密閉されていると共に、当該小屋裏に配設
    された換気口は開閉自在に構成され、かつ、こ
    の換気口の中にはシリカゲルBなどが充填され
    ていることで調湿性、断熱性を有し、冬季間は
    閉じ、夏季などは開くよう構成されているこ
    と。 リ 上記布基礎で囲まれた床下に所定の間隔で配
    設された床下換気口は、防虫網が張設されてい
    ると共に、開閉自在に構成され、断熱性と気密
    性を有し、冬季間は閉じ、夏季などは開くよう
    構成されていること。
JP61295675A 1986-12-10 1986-12-10 空気の流通を利用したパネル建築物 Granted JPS63147039A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61295675A JPS63147039A (ja) 1986-12-10 1986-12-10 空気の流通を利用したパネル建築物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61295675A JPS63147039A (ja) 1986-12-10 1986-12-10 空気の流通を利用したパネル建築物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63147039A JPS63147039A (ja) 1988-06-20
JPH0364660B2 true JPH0364660B2 (ja) 1991-10-08

Family

ID=17823731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61295675A Granted JPS63147039A (ja) 1986-12-10 1986-12-10 空気の流通を利用したパネル建築物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63147039A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021134653A (ja) * 2020-02-26 2021-09-13 株式会社 ホームリサーチ 対流による全館空調システム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08246569A (ja) * 1995-03-09 1996-09-24 Yoshinori Yamauchi 耐震壁パネル及び建物通気循環構法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5733811B2 (ja) * 1978-02-27 1982-07-19
JPS57180734A (en) * 1981-04-28 1982-11-06 Asahi Jiyuutaku Kk Building

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5733811U (ja) * 1980-08-04 1982-02-22

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5733811B2 (ja) * 1978-02-27 1982-07-19
JPS57180734A (en) * 1981-04-28 1982-11-06 Asahi Jiyuutaku Kk Building

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021134653A (ja) * 2020-02-26 2021-09-13 株式会社 ホームリサーチ 対流による全館空調システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63147039A (ja) 1988-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6125597A (en) Concrete skirting for manufactured homes
US5481844A (en) Joint part for use in wooden buildings
US20170030072A1 (en) System and method for panelized, superinsulated building envelopes
US4222208A (en) Modular homes
US20210102378A1 (en) Building system and method utilizing integrated insulation, combination
US4590721A (en) Wood panel earth shelter construction
US20220205242A1 (en) Building system and method utilizing integrated insulation, method to construct wall panel
US3986306A (en) Prefabricated buildings having a central unit and walls thereabout
JPH0364660B2 (ja)
JP6719792B1 (ja) 農業用ハウス及びその構築方法
JPH04309636A (ja) 建築用パネル、当該建築用パネルからなる木造建築物およびその構築工法
JPH0216428B2 (ja)
JPH0135137B2 (ja)
JPH02104841A (ja) 断熱ボードとこれを使用した空気貫流方式木造住宅並びに入隅,出隅部コーナーピース
JPH0714491Y2 (ja) 換気装置を有する建築物
JPH08209713A (ja) 外断熱基礎構造
JP3370253B2 (ja) 建物の断熱パネル及び断熱パネル構造
JPH0538168Y2 (ja)
JPH0717682Y2 (ja) 建築物の断熱構造
JPS63201440A (ja) 家屋
JP3381135B2 (ja) 外断熱壁
JPH08218509A (ja) 建築物
JPH066521U (ja) 切妻屋根の壁構造
JP2945378B1 (ja) 建築物の断熱パネル、外断熱構造および外断熱工法
JP3320850B2 (ja) 枠組工法による建物の土台廻り構造

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees