JP2009063200A - 建物空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】地熱、太陽熱の自然エネルギーを利用することにより省エネルギーで建物空間の冷暖房、換気を好適に実現できる建物空調システムを提供すること。
【解決手段】太陽光を採光する採光窓W2と、基礎11と一体に形成され、基礎11から延びて床14を貫通して床上空間16上に設置され、採光窓W2からの太陽熱を蓄熱可能とする蓄冷熱壁30と、採光窓の直上に設けた庇32とからなる冷暖房手段とを有し、基礎11は、コンクリートと鉄筋で建物の底面全体を耐圧板としたベタ基礎で形成し、蓄冷熱壁30はRCで形成し、採光窓と対向する位置に、蓄冷熱壁の長手方向の面が採光窓の外壁と平行となるように設ける。蓄冷熱壁30は、夏期に基礎11の地熱による冷気を、冬期に蓄熱した太陽熱を床上空間16に放出するようにする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、高気密高断熱構造の建物を地熱、太陽熱の自然エネルギーを利用して冷暖房、換気を行う建物空調システムに関する。
高気密高断熱構造の建物を換気し、冷暖房するものとして、特許文献1に記載の空調方法、特許文献2に記載の建物空調システムが提案されている。特許文献1における空調方法は、外気を、地中に埋設された地下ダクトに導き、次に屋根裏空間に設置された熱交換器を経て床下空間へ導き、一方、室内の空気を上記熱交換器を経て大気中へ排出して換気するものであり、夏期に主に地熱を利用して室内を冷房する。また、屋根に設置された集熱パネルにより、太陽熱を利用して屋根裏空間の空気を暖め、主にこの暖気を、床下空間を経て室内へ導くことで冬期に室内を暖房する。また、特許文献2に開示された建物空調システムは、南側屋根面の通気層にて生成された暖気を、第1ダクトを経て床下空間へ導入可能とし、床下空間にて生成された冷気を、第2ダクトを経て1階空間へ導入可能に構成されたものである。
特開平7−248130号公報 特開2007−85603号公報
上述の背景技術では、床下空間に空気(冷気または暖気)を流動させることで当該床下空間の換気がなされ、地熱や太陽熱を利用することによって、室内の冷暖房の省エネルギー化が図られている。
ところが、これらの換気及び冷暖房の実施には、地下ダクト、集熱パネル及び熱交換器などある程度の設備が必要となり、さらなるコストを下げることが必要となる。また、排気、換気のための換気扇、ファン等を使用するため、電気エネルギーの供給が必要となる。
また、地下ダクトが土に接する面積が小さいので、地下ダクトにより空気をある程度まで熱交換して冷却すると、それ以降は地下ダクト周囲の土の温度が上昇して、地下ダクト内の空気を良好に冷却できない場合がある。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、地熱、太陽熱の自然エネルギーを利用することにより省エネルギーで建物空間の冷暖房、換気を好適に実現できる建物空調システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の建物空調システムは、屋根、壁及び基礎が気密及び断熱構造に構成された建物に設けられて、建物空間を自然エネルギーで冷暖房する建物空調システムであって、太陽光を採光する採光窓と、上記基礎と一体に形成され、上記基礎から延びて床を貫通して床上空間上に設置され、上記採光窓からの太陽熱を蓄熱可能とする蓄冷熱壁と、上記採光窓の直上に設けた庇とからなる冷暖房手段を有し、上記冷暖房手段の上記蓄冷熱壁は、上記基礎の地熱による冷気又は蓄熱した太陽熱を床上空間に放出可能としたことを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムは、さらに上記建物の南側の外壁に設置され、太陽熱により空気が流動する通気層を備える集熱体と、上記集熱体の通気層からの空気を上階空間に導入する通気口と、上記床上空間に設けられ、上記通気口からの暖気を吸引して階下に流し、集熱体の上記通気層に導入するダクトとからなる暖房手段を有し、上記暖房手段の上記集熱体の上記通気層にて生成された暖気は、上記ダクト内と上記集熱体の通気層とを循環するように構成したことを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムの上記基礎は、コンクリートと鉄筋で上記建物の底面全体を耐圧板としたベタ基礎であることを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムの上記蓄冷熱壁は、RC(鉄筋コンクリート)で形成されたことを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムの上記蓄冷熱壁は、上記採光窓と対向する位置に、蓄冷熱壁の長手方向の面が上記採光窓の外壁と平行となるように設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムの上記採光窓は、南側に位置し、冬至に子午線を通過する太陽から入射した太陽光が上記蓄冷熱壁の長手方向の面を直接照射するように設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムの上記庇は、夏至に子午線を通過する太陽の太陽光が上記採光窓に入射しないように設置したことを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムの上記集熱体は、下部の開口から空気を流入し、通気層内を空気が蛇行して流れ、上部の開口から空気を流出するようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムの上記ダクトは、上記床上空間の下階空間から上階空間まで延びて設置されたことを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムの上記ダクトは、蛇腹形状を有し、上記集熱体からの暖気を管内に流して、上記ダクトの表面から上記床上空間に熱を放出するようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明の建物空調システムは、さらに上記建物の南側の外壁に設置され、太陽熱により空気が流動する通気層を備える集熱体と、上記集熱体の下部に接続され、室内の空気を上記通気層に導入する換気口とからなる換気手段とを有し、上記換気手段は、上記集熱体の加熱された空気の上昇流によって、上記換気口から室内の空気を集熱体に吸引し、室内の空気を上記通気層の下部から上部に流して、上記集熱体の上部から室内の空気を建物外に排出可能に構成したことを特徴とするものである。
本発明の建物空調システムは、屋根、壁及び基礎が気密及び断熱構造に構成された建物に設けられて、建物空間を自然エネルギーで冷暖房する建物空調システムであって、上記建物の南側の外壁に設置され、太陽熱により空気が流動する通気層を備える集熱体と、上記集熱体の通気層からの空気を上階空間に導入する通気口と、床上空間に設けられ、上記通気口からの暖気を吸引して階下に流し、集熱体の上記通気層に導入するダクトとからなる暖房手段を有し、上記暖房手段の上記集熱体の上記通気層にて生成された暖気は、上記ダクト内と上記集熱体の通気層とを循環するように構成したことを特徴とするものである。
本発明の建物空調システムは、屋根、壁及び基礎が気密及び断熱構造に構成された建物に設けられて、建物空間を自然エネルギーで冷暖房する建物空調システムであって、上記建物の南側の外壁に設置され、太陽熱により空気が流動する通気層を備える集熱体と、上記集熱体の下部に接続され、室内の空気を上記通気層に導入する換気口とからなる換気手段とを有し、上記換気手段は、上記集熱体の加熱された空気の上昇流によって、上記換気口から室内の空気を集熱体に吸引し、室内の空気を上記通気層の下部から上部に流して、上記集熱体の上部から室内の空気を建物外に排出可能に構成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、夏期には、蓄冷熱壁は、基礎の地熱による冷気を床上空間に放出し、また、冬期には、採光窓からの太陽熱を蓄熱して、蓄熱した熱を床上空間に放出可能に構成したことにより、自然エネルギーである地熱、太陽光を利用するため建物空間の冷暖房の省エネルギー化が図られる。また、本発明は電気エネルギー、石油、ガス等を使用しないため、冷暖房費を節約することができる。
本発明によれば、さらに、冬期の昼間に集熱体の通気層にて生成された暖気は、ダクト内と集熱体の通気層とを循環するように構成したことにより、建物空間の暖房を効率的に行うことができる。
また、本発明によれば、基礎は、コンクリートと鉄筋で上記建物の底面全体を耐圧板としたベタ基礎であり、蓄冷熱壁は、RC(鉄筋コンクリート)により、基礎と一体に形成されるため、蓄冷熱壁を基礎の施工と同時に設置することができ、低コスト化を達成できる。
また、本発明によれば、蓄冷熱壁の長手方向の面が上記採光窓の外壁と平行となるように設けられており、冬期に太陽光が蓄冷熱壁の長手方向の面を直接照射するため、蓄熱を効率的に行うことができる。
また、本発明によれば、庇により、夏期の太陽光の室内の入射による蓄冷熱壁の照射及び室温の上昇を防ぐことができる。
また、本発明によれば、冬期の昼間に集熱体の通気層にて生成された暖気を、ダクトを経て床上空間へ導入するため、暖気を循環させるファンを必要としない。また、電動ファン等の可動部を有しないためメンテナンスが容易となる。
また、本発明によれば、ダクトは、蛇腹形状を有し、建物の室内の1階から最上階までに設置されて、その表面から熱を放出するため、効率よく1階から最上階までの各部屋を暖房することができる。
また、本発明によれば、集熱体の加熱された空気の上昇流によって、換気口から室内の空気を集熱体に吸引し、通気層の下から上に向かって流れて、集熱体により外部に排出するように構成したことにより、換気用に換気扇等の設置が必要なく、このため電力エネルギーの消費がないため、省エネルギー化が可能となる。
以下、本発明を実施するための第1の最良の形態を、図面に基づき説明する。図1は、本発明に係る建物空調システムの第1の実施の形態が適用された家屋を示す断面図である。図2は、図1の家屋の外観を示す右側面図である。
図1に示す建物としての家屋10は、特に冬期の快適性を確保するために高気密高断熱構造に構成されている。つまり、家屋10の基礎11には換気口が設けられておらず、その外部の側面には、押出法ポリスチレンフォーム等の基礎用断熱材12が貼着されている。基礎11は、コンクリートと鉄筋で建物の底面全体を耐圧板としたベタ基礎を用いている。また、外壁21及び屋根13には、外側に防水(気密)シート及び断熱材が配設されている(後に詳説する)。また、上記基礎11の基礎用断熱材12は地中深くまで当該基礎11を覆って、この基礎11が地表面付近の熱の影響を受けないように配慮されている。なお、基礎11の耐圧板の地面からの深さは、1メートル以上となるようにすることが望ましい。これは、耐圧板が地中の地熱を安定して蓄熱するためである。
上記家屋10は、基礎11上に設けられた床14により、床下空間15と床上空間16とに区画され、更に床上空間16は、下階空間を構成する1階空間17と、上階空間を構成する2階空間18及び屋根裏空間(ロフト)19とに区画される。屋根13は、一方向に傾斜した片流れ形式に構成され、この片流れ屋根13の下方に、上記屋根裏空間19が設けられる。この屋根裏空間19は2階空間18に連通されている。また、1階空間17及び2階空間18は、仕切壁によってそれぞれ複数の部屋に仕切られている。
図2に示すように、家屋10の南側に位置する外壁21には、太陽光70を採光するための窓(採光窓)W1,W2,W3が家屋10の1階から屋根裏空間19までの各階に設けられている。各窓は、その階の床上からその階の天井付近までの高さを有する。
また、図1に示すように、片流れ屋根13は、屋根の最上点が南側となるように設置されている。これは、南側に位置する外壁21の高さが最も高くなるようにするためである。また、窓W1,W2,W3に面した部屋は、吹き抜けとなっており、各階毎には仕切られていないため、1階から屋根裏空間19まで貫通しており、同一の空間を共有するようになっている。
図1及び図2に示すように、家屋10には、建物を空調するための蓄冷熱壁30、集熱体40及びダクト60等が設けられており、これらは、冷暖房手段、暖房手段からなる建物空調システムを構成するものである。以下に建物空調システムを構成する冷暖房手段、暖房手段について詳述する。
上記構成からなる家屋において、最初に蓄冷熱壁を用いた冷暖房手段としての冷暖房システムについて、図3乃至図6を用いて詳述する。図3は、図1に示す家屋における本発明に係る建物空調システムの冷暖房システムを説明するための家屋の断面図、図4は、図1に示す家屋の1階の平面図である。図5は、図3の家屋において、蓄冷熱壁による夏期における冷房を説明する図、図6は、図3の家屋において、蓄冷熱壁による冬期の昼間及び夜間における暖房を説明する図である。
図3及び図4に示すように、1階には、基礎11の耐圧板と一体に形成された蓄冷熱壁30が設けられている。基礎11と一体に形成された蓄冷熱壁30は、RC(鉄筋コンクリート)で形成され、厚みがdからなる直方体であり、基礎11から延びて床14を貫通して1階の天井までの高さを有している。蓄冷熱壁30は、図4に一点鎖線で示す吹き抜けとなっている1階の部屋の窓W1と対向する位置に、蓄冷熱壁30の長手方向L(幅方向)の面が窓の外壁21と平行となるように設けられている。また、蓄冷熱壁30は、以下に説明するように、窓W1を有する内壁から適度な距離を保つように設置されている。
蓄冷熱壁30を用いた冷暖房は、夏期は蓄冷熱壁30に蓄熱される基礎11の地熱(冷気)を冷房に利用し、冬期は窓から入射する太陽熱を蓄熱して暖房に利用するものである。このため、蓄冷熱壁30は、夏期は蓄冷熱壁30が太陽光70に照射されない、また、冬期は蓄冷熱壁30が太陽光70に直接照射される位置に設置されている(後に詳述する。)。また、蓄冷熱壁30は、1階空間17の仕切壁としても用いられる。
最初に、蓄冷熱壁30を用いた夏期における冷房について、図5を使用して説明する。夏期には、基礎11の温度は、地熱により冷却されて外気温度よりも低くなるので(約15〜17℃)、基礎11と一体に形成された蓄冷熱壁30は、基礎11の温度とほぼ同じ温度となる。このため、図5に示すように、蓄冷熱壁30に面した1階空間17の部屋の空気は、蓄冷熱壁30の表面と接することにより冷やされて、1階空間17の部屋の温度は外気温度よりも低くなり、1階空間17の部屋が冷却される。
しかしながら、図3に示す2階に位置する窓W2から入射する太陽光70によって蓄冷熱壁30が直接照射された場合や太陽光が室内に入射して室温が上昇した場合には、蓄冷熱壁30が暖められてその表面温度が上昇する。これを避けるために、窓の上部の外壁21に庇32を設けている。夏至に子午線を通る太陽の太陽光70の入射角θ(図5に示す)は約78度であり、少なくとも夏至に子午線を通る太陽の太陽光70が窓に入らないように、庇32の位置、幅及び外壁21に対する垂直方向の庇32の長さを決めるようにする。
例えば、図5に示すように、夏至に子午線を通過する太陽の太陽光の入射角θを78度として、庇32から窓の底辺までの高さを2メートルとすると、庇32の外壁21に対する垂直方向の長さを43センチメートルとすることにより、夏至に子午線を通過する太陽光は窓から室内に入射されない。このため、庇32を設けることにより、夏期における太陽光の室内への入射を減らすことができる。
なお、庇32は、固定式でも良いが、庇32の長さを可変することが可能な可変式庇であれば、気候変動等に対応することができるため、より好ましい。
このように、夏期において、蓄冷熱壁30から放出された冷気が、庇32による太陽光の各部屋の温度上昇の抑制と相俟って、床上空間を冷房する。
次に、蓄冷熱壁30を用いた冬期における暖房について、図6を使用して説明する。冬期には、基礎11と一体に形成された蓄冷熱壁30は、基礎11の温度とほぼ同じ温度となる(約15〜17℃)。また、蓄冷熱壁30が太陽光70によって直接照射された場合には、蓄冷熱壁30が暖められてその表面温度が上昇し、また、太陽熱が蓄積される。冬至に子午線を通る太陽の太陽光70の入射角θは、地面に垂直に設けた蓄冷熱壁30に対して約32度であり、冬至前後の太陽光70は庇32に遮られることなく窓を通して、蓄冷熱壁30を照射する。
例えば、図6に示すように、冬至に子午線を通過する太陽光の入射角θを32度として、蓄冷熱壁30の上面から2階に位置する窓W2の上枠までの高さを2メートルとすると、窓を有する内壁から3.2メートルの距離に位置する蓄冷熱壁30の上部を、窓W2の上部から入射する太陽光70で照射することができる。また、2階に位置する窓W2の高さが1.5メートルとすると、窓W2からの太陽光70が、蓄冷熱壁30の上面から床方向に1.5メートルまでの表面に直接照射することが可能となる。これにより、冬期には、窓から入射する太陽光により蓄冷熱壁30を直接照射することが可能となる。また、夏期での太陽光の室内への入射を減らすために設けた庇32の影響を受けることなく、蓄冷熱壁30に太陽光を照射することできる。
このように、冬期では、地面に垂直に設けた蓄冷熱壁30に対する太陽光70の入射角が小さいため、庇32による太陽光70の遮断等の影響を受けることがなく蓄冷熱壁30に太陽光が直接照射され、更に、蓄冷熱壁30の単位面積当たりの光量が増大するため、太陽熱を効率的に取り込むことが可能となる。これにより、日中の太陽光70によって蓄冷熱壁30が暖められて、蓄冷熱壁30による熱放射及び蓄熱が行われる。また、冬期の基礎11部分の温度はほぼ一定の温度を維持しているため、基礎11と蓄冷熱壁30の温度差が小さく、蓄冷熱壁30から基礎11への熱量の移動が少ないため、夜間に於いても蓄冷熱壁30からの熱放射を持続することができる。
冬期の昼間に太陽光70により蓄冷熱壁30に蓄熱された熱は、夜間に放射されて部屋を暖める。このように、冬期において、蓄冷熱壁30から放出された暖気が、床上空間16を暖房する。
なお、蓄冷熱壁30は、1階の天井までの高さを有するものについて述べたが、本発明では、蓄冷熱壁30の高さを1階の天井までに限定するものではなく、例えば2階の天井まで達するように形成しても良い。また、蓄冷熱壁30の厚み、幅は、蓄冷熱壁30の蓄熱容量、部屋の広さ等を考慮して決めるようにする。
以上述べた蓄冷熱壁による冷暖房システムは、自然エネルギーである太陽熱、地熱を利用して冷暖房を行うものであるが、次に、太陽熱を利用した集熱体を用いた暖房手段としての暖房システムについて、図7乃至図9を用いて詳述する。図7は、集熱体を用いた暖房システムの構成を示す図及び集熱体、ダクト内の空気の流れを示す一部拡大図、図8は、集熱体の構成を示す図であり、(a)は、集熱体の正面図、(b)は、集熱体の右側面図、(c)は、(a)に示す図から上板を除いて示した図、図9は、集熱体を家屋の外壁に取り付けた状態を示す図である。
図7に示すように、集熱体を用いた暖房システムは、太陽光70を集熱する集熱体40と、集熱体の通気層からの空気を上階空間に導入する開閉可能な通気口66と、室内に設けられたダクト60とからなる。
図8(a)、(b)に示すように、集熱体40は、直方体を成し、上板41、底板42、仕切板43及び外枠44からなる。上板41は、鉄板、ステンレス板等の熱伝導率の大きいものからなり、太陽光70が直接照射されて、太陽熱を集熱するものである。 底板42は、外壁21と接する部分であり、木材、プラスチック等の断熱材からなる。仕切板43は、集熱体40内部を流れる空気の通気層53を形成するためのものである。外枠44は、水上縁45、水下縁46及び側縁47,48からなり、断熱材で形成されている。
集熱体40は、図8(a)に示すように、全面に通気層53が形成される。この集熱体40は、底板42と上板41との間に、通気層形成部材としての仕切板43が、水上縁45及び水下縁46に平行に複数枚配置されて構成される。通気層53は、底板42と上板41間の空間に複数枚の仕切板43に仕切られて形成される。
集熱体40では、外枠44の水上縁45及び水下縁46の両側で当該水上縁45及び水下縁46に直交する両辺のそれぞれに側縁47,48が設置される。隣り合う複数枚の仕切板43は、ひとつ置きに側縁47または48に接触し、非接触の側縁47または48との間に通気隙間54が形成される。
図8(c)に示すように、底板42には、水下縁46側付近に空気流入口49及び水上縁45側に付近に空気流出口50が設けられている。底板42に設けた空気流入口49は、集熱体40に室内からの空気を取り入れるためのものであり、底板42に設けた空気流出口50は、集熱体40の通気層53を流れた空気を排出するためのものである。
また、図8(a)に示すように、上板41には、底板42の空気流入口49付近の位置に下部開閉がらり51が設けられており、また、底板42の空気流出口50付近の位置に上部開閉がらり52がそれぞれ設けられている。上板41に設けた下部開閉がらり51は、夏期には外気を導入し、冬期には外気が流入しないようにするためのものである。また、上板41に設けた上部開閉がらり52は、夏期には蓄熱体の空気を排出し、冬期には蓄熱体の空気を外部に排出しないようにするためのものである。
このように、集熱体40は、空気流入口49又は下部開閉がらり51から流入した空気を、太陽光を受けた上板41により加熱し、図8(c)に矢印で示す空気の流れのように、加熱された空気の上昇流によって仕切板43により形成されている通気層53を蛇行しながら下から上に流して、加熱された空気を空気流出口50又は上部開閉がらり52から排出するものである。
図7に示すダクト60は、アルミニウム等の熱伝導率の大きい材質からなり、蛇腹形状に形成されている。蛇腹形状に形成したことによりダクト60の表面積が増大し、放熱効率を高めることができる。
また、図7に示すように、ダクト60は、室内に設置され下階空間である1階空間17から2階空間18を経て上階空間である屋根裏空間19まで延びている。ダクト60の上部開口61は通気口66出口付近の下側に位置し、ダクト60の下部流出口62は壁を連通して集熱体40の空気流入口49に接続されている。
次に、上記構成からなる集熱体40の家屋への設置について図9を用いて説明する。図9は、集熱体を家屋の外壁に取り付けた状態を示す断面図である。図9に示すように、集熱体40を取り付ける外壁21は、梁26に構造用合板22が敷設され、この構造用合板22に防水シート23を介してプラスチック系の断熱材24が設置された構造を有している。また、構造用合板22の室内側と石膏ボード等の内壁25との間には、繊維系の断熱材27が組み込まれている。集熱体40は、集熱体40の底板42がプラスチック系の断熱材24の表面に密着するように、外壁21に取り付けられている。
このように、集合体40は、図2に示すように、家屋10の窓W1,W2,W3の左右に配置され、窓を避けて1階から屋根裏空間19までの南側に面した外壁21に取り付けられている。なお、図2に示す家屋10では、2個の集合体40を使用しているが、集合体は1個から使用可能となっている。
図7に示すように、冬期において集熱体を用いた暖房システムは、床上空間の各部屋を暖房するために、次のように機能する。なお、集熱体40の下部開閉がらり51及び上部開閉がらり52は閉じておくようにする。集熱体40が太陽光70によって直接照射された場合には、集熱体40の上板41が暖められてその表面温度が上昇する。集熱体40の空気流入口49から流入した空気は、上板41により加熱され、上板41により加熱された空気は、空気の上昇流によって仕切板43により形成されている通気層53を蛇行しながら、下から上に流れて空気流出口50まで到達する。集熱体40によって熱せられた空気は、空気流出口50から通気口66を通って屋根裏空間19の空間に流出し、流出した空気は、ダクト60の上部開口61から吸引されてダクト60内を図7に矢印で示すように、上から下に流れてダクト60の下部流出口62から集熱体40の空気流入口49に流れ込む。
このように、集熱体40での加熱された空気の上昇流によって、空気(熱気)が集熱体40とダクト60内を循環するようになっている。これにより、蛇腹形状に形成されダクト60内を流れる熱気によりダクト60が熱せられてダクト60表面から熱が放射されて、屋根裏空間19、2階空間18及び1階空間17を暖房する。
また、集熱体40は、冬期に太陽熱の集熱に効果を発揮する。すなわち、冬至に子午線を通る太陽の太陽光70の入射角θは、地面に垂直に設けた集熱体40に対して約32度である。このため、冬至前後の冬期においては、地面に垂直に設けた集熱体40に対する太陽光70の入射角が小さいため、夏期と比較して集熱体40の単位面積当たりの光量が増大し、太陽熱を効率的に取り込むことが可能なる。このように、集熱体40は、冬期において、太陽熱を効率的に活用することができる。
なお、夏期において、集熱体40は暖房用として使用しないため、通気口66を閉めて、室内に集熱体40の暖気が室内に流入しないようにする。また、集熱体40の下部開閉がらり51及び上部開閉がらり52を開いて、下部開閉がらり51から地表付近の空気を吸引して、上部開閉がらり52から排出するようにする。これは、集熱体40の通気層53に空気を常に流して、集熱体40の上板41の加熱及び通気層53の空気の停滞を防止
するためである。
本発明による建物空調システムは、図3に示した蓄冷熱壁30を用いた冷暖房システムと図7に示した集熱体40とダクト60による暖房システムとを併用することが可能となっている。すなわち、図1に示すように、夏期には、蓄冷熱壁30によって、基礎11からの地熱による冷気を床上空間16に放出して冷房を行い、冬期の昼間は、集熱体40の通気層にて生成された暖気を、ダクト60を経て床上空間16へ導入してダクト60からの放射熱により暖房を行い、冬期の夜間は、蓄冷熱壁30に蓄熱した熱を床上空間16に放出して暖房を行うものである。このように冬期では、一日中暖房を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明による建物空調システムよれば、図1及び図3に示すように、基礎11と一体に形成され、基礎11から延びて床を貫通して床上空間16上に設置された蓄冷熱壁30と、太陽光70を採光する採光窓と、採光窓の直上に設けた庇32とを有するようにして、夏期には、蓄冷熱壁30は、基礎の地熱による冷気を床上空間16に放出し、また、冬期には、採光窓からの太陽熱を蓄熱して、蓄熱した熱を床上空間16に放出可能に構成されたことにより、自然エネルギーである地熱、太陽光を利用するため建物空間の冷暖房の省エネルギー化が図られる。また、電気エネルギー、石油、ガス等を使用しないため、冷暖房費の節約となる。
また、蓄冷熱壁30は、RC(鉄筋コンクリート)により、基礎11と一体に形成されるため、基礎11の施工と同時に設置することができ、低コスト化を達成できる。
また、蓄冷熱壁30の長手方向の面が上記採光窓の外壁と平行となるように設けられており、冬期に太陽光が蓄冷熱壁30の長手方向の面を直接照射するため、蓄熱を効率的に行うことができる。
また、庇32により、夏期の太陽光の室内の入射による蓄冷熱壁30の照射及び室温の上昇を防ぐことができる。
また、太陽熱により空気が流動する通気層53を備える集熱体40と、集熱体40の通気層53からの空気を上階空間16に導入する通気口66と、床上空間16に設けられ、通気口66からの空気を吸引して階下に流し、集熱体40の上記通気層に導入するダクト60とを有するようにして、冬期の昼間に集熱体40の通気層53にて生成された暖気が、ダクト60内と集熱体40の通気層53とを循環するようにしたことにより、床上空間16を暖房することができる。
また、本発明の建物空調システムは、空気の自然対流を利用するため暖気を循環させるファンを必要としない。また、電動ファン等の可動部を有しないためメンテナンスが容易となる。
また、ダクト60は、アルミニウム等の熱伝導率の大きい材質からなり、蛇腹形状に形成されているため、1階から最上階までの各部屋を効率よく暖房することができる。
次に、本発明を実施するための第2の最良の形態を、図面に基づき説明する。図10は、本発明に係る建物空調システムの第2の実施の形態が適用された家屋を示す断面図である。図10に示すように、家屋10には、建物を空調するための蓄冷熱壁30、集熱体40等が設けられており、これらは、冷暖房手段、換気手段からなる建物空調システムを構成するものである。
以下に、集熱体を用いた換気手段としての換気システムについて、図10乃至ず13を用いて詳述する。図11は、集熱体を用いた換気システムの夏期の夜間における空気の流れを示す家屋の断面図、図12は、集熱体を用いた換気システムの冬期の昼間における空気の流れを示す家屋の断面図、図13は、集熱体を用いた換気システムの冬期の夜間における空気の流れを示す家屋の断面図である。なお、図10乃至図12には、集熱体の一部を拡大してその内部の空気の流れる方向を矢印で示すようにしている。
高気密高断熱構造を有する家屋10にあっては、内部の汚染空気を排出し、且つ外気の新鮮な空気を取り込むために、換気システムが装備されている。
図10に示すように、この換気システムは、太陽光70を集熱する集熱体40と、集熱体40の空気流入口49と連通した開閉可能な換気口67と、外壁21の任意の箇所に外気を導入する外気導入口65とを有して構成される。
換気システムに用いる集熱体40は、その構成及び集熱体の家屋の取り付けが前述したものと同一である。このため、集熱体40の説明は省略する。
換気口67は、図10に示すように、家屋の1階に設けられており、集熱体40の空気流入口49と連通している。また、必要により開閉が可能なようになっている。外気導入口65は、外気を導入するものであり、家屋10の1階及び2階に適宜設けられている。
換気システムは、集熱体40の通気層53で太陽熱により加熱された空気の上昇流によって、室内に設けた開閉可能な換気口67から室内の空気を吸引し、空気流入口49を経て通気層53内に流入し、集熱体40の上部開閉がらり52から室内の空気を屋外に排出されるようにしたものである。なお、集熱体40を換気システムとして用いるときには、集熱体40の空気流出口50は使用しないので、空気流出口50から空気が漏れないように空気流出口50を閉じておくようにする。また、下部開閉がらり51は、閉じておき、
上部開閉がらり52は開いておくようにする。
図10に示すように、夏期の日照時には、換気口67から集熱体40に導入された室内の空気は、太陽熱により暖められながら仕切板43により形成されている通気層53を蛇行し、下から上に向かって流れ上部開閉がらり52に到達する。集熱体40により暖められた空気は、上部開閉がらり52から外部に放出される。このように、集熱体40の加熱された空気の上昇流によって、換気口67に空気を吸引する流れが起こり、外気導入口65からの外気が図10に矢印で示すように室内を流れて、室内の空気が換気口67から集熱体40により外部に排出される。
また、夏期の夜間には、集熱体40の上板41は、放射冷却により冷やされ、集熱体40内の空気も冷えて重くなる。このため、図11に示すように、冷やされた空気は集熱体40の通気層53を蛇行しながら、上から下に向かって流れる。空気の下降流によって、集熱体40の上部開閉がらり52から外気が吸引されて、通気層53を通って空気流入口49から換気口67に冷気となって室内に取り入れられる。
このように、本発明による換気システムは、夏期の昼間には、集熱体40は、室内の空気を外部に排出し、夜間には、冷やされた外気を室内に導くものである。
冬期の日照時には、図12に示すように、換気口67から集熱体40に導入された室内の空気は、太陽熱により暖められながら仕切板43により形成されている通気層53を蛇行し、下から上に向かって流れ、上部開閉がらり52から外部に放出される。
また、冬期の夜間には、図13に示すように、換気口67からの寒気の侵入、換気口67からの室内の暖気の流出を防ぐために、換気口67を閉じるようにする。
このように、本発明による換気システムは、冬期の日照時には、集熱体40の加熱された空気の上昇流によって、換気口67に空気を吸引する流れが起こり、外気導入口65からの外気が室内を流れて、室内の空気が換気口67から集熱体40により外部に排出される。
なお、換気システムの実施の形態として、換気口67を1階に設けているが、本発明による換気システムでは、ダクト等により2階にも換気口を設けて、2階からも換気を行うことも可能である。
本発明による建物空調システムは、図3に示した蓄冷熱壁を用いた冷暖房システムと図10に示した集熱体による換気システムとを併用することも可能となっている。すなわち、図1に示すように、夏期には、蓄冷熱壁30によって、基礎11からの地熱による冷気を床上空間16に放出して冷房を行い、冬期の夜間は、蓄冷熱壁30に蓄熱した熱を床上空間16に放出して暖房を行うものである。また、冷暖房と同時に、集熱体により室内の空気を外部に排出することが可能であり、自然エネルギーで冷暖房及び換気をおこなうことができる。このように、本発明による建物空調システムでは、冷暖房と換気を同時に行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明による建物空調システムよれば、図10に示すように、集熱体40の加熱された空気の上昇流によって、換気口67から室内の空気を集熱体40に吸引し、通気層53の下から上に向かって流れて、集熱体40により外部に排出するように構成したことにより、換気扇等の設置が必要なく、このため電力エネルギーの消費がないため、省エネルギー化が可能となる。
また、本発明による建物空調システムは、冷暖房システムと換気システムとを併用することにより、冷暖房と換気を同時に行うことが可能となり、ダクト、ファン等を使用することなしに空調を行うことができる。また、エネルギー源は、自然エネルギーである地熱と太陽熱のため、ランニングコストを減らすことができる。
以上述べたように、本発明による建物空調システムは、蓄冷熱壁30を用いた冷暖房手段としての冷暖房システム、集熱体40を用いた暖房手段としての暖房システム又は集熱体40を用いた換気手段としての換気システムで構成されるが、冷暖房システムと暖房システムとの併用又は冷暖房システムと換気システムとの併用した構成も可能となっている。
本発明に係る建物空調システムの第1の実施の形態が適用された家屋を示す断面図である。 図1の家屋の外観を示す右側面図である。 図1に示す家屋における本発明に係る建物空調システムの冷暖房システムを説明するための家屋の断面図である。 図1に示す家屋の1階の平面図である。 図3の家屋において、蓄冷熱壁による夏期における冷房を説明する図である。 図6は、図3の家屋において、蓄冷熱壁による冬期の昼間及び夜間における暖房を説明する図である。 集熱体を用いた暖房システムの構成を示す図及び集熱体、ダクト内の空気の流れを示す一部拡大図である。 集熱体の構成を示す図であり、(a)は、集熱体の正面図、(b)は、集熱体の右側面図、(c)は、(a)に示す図から上板を除いて示した図である。 集熱体を家屋の外壁に取り付けた状態を示す断面図である。 本発明に係る建物空調システムの第2の実施の形態が適用された家屋を示す断面図及び集熱体の空気の流れを示す一部拡大図である。 集熱体を用いた換気システムの夏期の夜間における空気の流れを示す家屋の断面図及び集熱体の空気の流れを示す一部拡大図である。 集熱体を用いた換気システムの冬期の昼間における空気の流れを示す家屋の断面図及び集熱体の空気の流れを示す一部拡大図である。 集熱体を用いた換気システムの冬期の夜間における空気の流れを示す家屋の断面図である。
符号の説明
10 家屋(建物)
11 基礎
12 基礎用断熱材
13 屋根(片流れ屋根)
14 床
15 床下空間
16 床上空間
17 1階空間
18 2階空間
19 屋根裏空間(ロフト)
21 外壁
22 構造用合板
23 防水シート
24、27 断熱材
25 内壁
26 梁
30 蓄冷熱壁
32 庇
40 集熱体
41 上板
42 底板
43 仕切板
44 外枠
45 水上縁
46 水下縁
47,48 側縁
49 空気流入口
50 空気流出口
51 下部開閉がらり
52 上部開閉がらり
53 通気層
54 通気隙間
60 ダクト
61 上部開口
62 下部流出口
65 外気導入口
66 通気口
67 換気口
70 太陽光
θ 入射角
W1,W2、W3 窓(採光窓)

Claims (13)

  1. 屋根、壁及び基礎が気密及び断熱構造に構成された建物に設けられて、建物空間を自然エネルギーで冷暖房する建物空調システムであって、
    太陽光を採光する採光窓と、上記基礎と一体に形成され、上記基礎から延びて床を貫通して床上空間上に設置され、上記採光窓からの太陽熱を蓄熱可能とする蓄冷熱壁と、上記採光窓の直上に設けた庇とからなる冷暖房手段を有し、
    上記冷暖房手段の上記蓄冷熱壁は、上記基礎の地熱による冷気又は蓄熱した太陽熱を床上空間に放出可能としたことを特徴とする建物空調システム。
  2. 請求項1記載の建物空調システムにおいて、さらに上記建物の南側の外壁に設置され、太陽熱により空気が流動する通気層を備える集熱体と、上記集熱体の通気層からの空気を上階空間に導入する通気口と、上記床上空間に設けられ、上記通気口からの暖気を吸引して階下に流し、集熱体の上記通気層に導入するダクトとからなる暖房手段を有し、
    上記暖房手段の上記集熱体の上記通気層にて生成された暖気は、上記ダクト内と上記集熱体の通気層とを循環するように構成したことを特徴とする建物空調システム。
  3. 上記基礎は、コンクリートと鉄筋で上記建物の底面全体を耐圧板としたベタ基礎であることを特徴とする請求項1または2に記載の建物空調システム。
  4. 上記蓄冷熱壁は、RC(鉄筋コンクリート)で形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の建物空調システム。
  5. 上記蓄冷熱壁は、上記採光窓と対向する位置に、蓄冷熱壁の長手方向の面が上記採光窓の外壁と平行となるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の建物空調システム。
  6. 上記採光窓は、南側に位置し、冬至に子午線を通過する太陽から入射した太陽光が上記蓄冷熱壁の長手方向の面を直接照射するように設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の建物空調システム。
  7. 上記庇は、夏至に子午線を通過する太陽の太陽光が上記採光窓に入射しないように設置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の建物空調システム。
  8. 上記集熱体は、下部の開口から空気を流入し、通気層内を空気が蛇行して流れ、上部の開口から空気を流出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の建物空調システム。
  9. 上記ダクトは、上記床上空間の下階空間から上階空間まで延びて設置されたことを特徴とする請求項2に記載の建物空調システム。
  10. 上記ダクトは、蛇腹形状を有し、上記集熱体からの暖気を管内に流して、上記ダクトの表面から上記床上空間に熱を放出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の建物空調システム。
  11. 請求項1記載の建物空調システムにおいて、さらに上記建物の南側の外壁に設置され、太陽熱により空気が流動する通気層を備える集熱体と、上記集熱体の下部に接続され、室内の空気を上記通気層に導入する換気口とからなる換気手段とを有し、
    上記換気手段は、上記集熱体の加熱された空気の上昇流によって、上記換気口から室内の空気を集熱体に吸引し、室内の空気を上記通気層の下部から上部に流して、上記集熱体の上部から室内の空気を建物外に排出可能に構成したことを特徴とする建物空調システム。
  12. 屋根、壁及び基礎が気密及び断熱構造に構成された建物に設けられて、建物空間を自然エネルギーで冷暖房する建物空調システムであって、
    上記建物の南側の外壁に設置され、太陽熱により空気が流動する通気層を備える集熱体と、上記集熱体の通気層からの空気を上階空間に導入する通気口と、床上空間に設けられ、上記通気口からの暖気を吸引して階下に流し、集熱体の上記通気層に導入するダクトとからなる暖房手段を有し、
    上記暖房手段の上記集熱体の上記通気層にて生成された暖気は、上記ダクト内と上記集熱体の通気層とを循環するように構成したことを特徴とする建物空調システム。
  13. 屋根、壁及び基礎が気密及び断熱構造に構成された建物に設けられて、建物空間を自然エネルギーで冷暖房する建物空調システムであって、
    上記建物の南側の外壁に設置され、太陽熱により空気が流動する通気層を備える集熱体と、上記集熱体の下部に接続され、室内の空気を上記通気層に導入する換気口とからなる換気手段とを有し、
    上記換気手段は、上記集熱体の加熱された空気の上昇流によって、上記換気口から室内の空気を集熱体に吸引し、室内の空気を上記通気層の下部から上部に流して、上記集熱体の上部から室内の空気を建物外に排出可能に構成したことを特徴とする建物空調システム。
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