JPH08218420A - 水底の汚泥取出方法及び取出装置 - Google Patents

水底の汚泥取出方法及び取出装置

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JPH08218420A
JPH08218420A JP4911095A JP4911095A JPH08218420A JP H08218420 A JPH08218420 A JP H08218420A JP 4911095 A JP4911095 A JP 4911095A JP 4911095 A JP4911095 A JP 4911095A JP H08218420 A JPH08218420 A JP H08218420A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水底下の高粘性、高比重又は深所にある汚泥
だけを確実に且つ効率よく取り出すことのできるよう
な、汚泥の取出方法と取出装置とを提供しようとする。 【構成】 水底の汚泥上へ回転体を降下させ、回転体の
表面に刃を突出させて汚泥を掻き取り、掻き取った汚泥
を吸引ホース内に吸い込んで汚泥を取り出すようにし、
回転体の回転方向における刃の前方位置で、刃の根本か
ら刃の先に向かい高圧水を噴出させて、吸引ホース内へ
の汚泥の吸い込みを助ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水底の汚泥取出方法
及び取出装置に関するものである。とくに、この発明
は、深い水底においても、また底に強く付着している粘
稠な汚泥でも、水を残して汚泥を確実に且つ効率よく取
り出すことのできる、汚泥の取出方法及び取出装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】水を残して水底の汚泥を取り出す方法及
び装置は、既に知られている。それは、例えば特公平4
−27336号公報に記載されている。この公報は、水
面上に台船を浮かべ、台船上に吸排タンク装置を乗せ、
吸排タンク装置には、汚泥を溜めるタンクと、加圧空気
を発生させるコンプレッサーと、加圧空気により真空を
発生させる真空発生装置等を付設しておき、上記吸排タ
ンク装置から水底へ吸引ホースを延ばし、上記真空発生
装置より発する真空によって吸引ホースから水底の汚泥
を吸い上げて一旦タンク内に集め、次いでタンク内の汚
泥を上記コンプレッサーからの加圧空気によって排水ホ
ース内へ移し、排出ホースにより陸上へ運ぶ方法を記載
している。
【0003】また、上記特公平4−27336号公報
は、水を除いて主として汚泥だけを吸引ホース内へ吸い
込ませるために、吸引ホースの先に特殊なアタッチメン
トを取り付けることを提唱している。そのアタッチメン
トは、吸引ホースに接続されて静止している上部と、そ
の下端に付設されて回転する下部とで構成されている。
そのうちの上部は、吸引ホースからの吸引によって減圧
状態となる吸込室と、下部を回転させるためのモーター
とを備え、他方下部は回転中に或る位置で吸込室と連通
するに至る複数個の吸込開口部と、その外周に汚泥を掻
き寄せるための刃とを備えている。このアタッチメント
は、下部の回転により掻取刃で汚泥を掻き取り、掻き取
った汚泥を吸込開口部へ吸い込み、吸い込んだ汚泥を上
部の吸込室から吸引ホース内へ移行させることにより、
水底の汚泥をタンクへ集めるのに好都合だとされてい
る。
【0004】従って、これまでに行われた方法は、水底
の汚泥上へ回転体を降下させ、回転体の表面に刃を突出
させて水底の汚泥を掻き取り、回転体に連なる静止部に
吸引ホースを接続し、掻き取った汚泥を吸引ホース内に
吸い込んで汚泥を水底から取り出していたことになる。
この方法は、云わば、掻き取った水中の汚泥を吸引ホー
スの吸引だけで運搬するというものである。
【0005】汚泥が粘性の低いものであったり、汚泥が
水深の浅いところにある場合には、上述の方法により水
を残して汚泥を水底から取り出すことができる。ところ
が、汚泥が粘性の高いものであったり、比重の大きいも
のであったり、また水底の深いところにあったりする
と、上述の方法では汚泥を取り出すことが困難になる、
という欠点がある。
【0006】このため、上述の汚泥吸引方法は、限られ
た狭い範囲で実施できるだけである。また、この汚泥吸
引方法は、短い距離を吸い上げることができるだけで、
吸い上げた汚泥はすぐに一旦タンクに集め、タンクはそ
の後吸引ホースとの間が遮断されて逆に加圧空気が導入
され、加圧空気によって別のホースを通って汚泥を遠方
へ運ぶようにされた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来法で
起こる上述の欠点を改良しようとして生まれたものであ
る。すなわち、この発明は、汚泥が粘性の高いものであ
っても、また比重の大きいものであっても、さらには水
底の深いところにあっても、水を残して汚泥だけを確実
に且つ効率よく取り出すことのできるような、水底の汚
泥取出方法を提供しようとするものである。また、この
発明はそのような方法の実施に好都合な汚泥取出装置を
提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】一般に、吸引ホースの先
を水底の汚泥に突っ込み、吸引ホースから吸引するだけ
で汚泥を輸送しようとすると、汚泥が吸引ホースをすぐ
に閉塞してしまうので、汚泥を連続して輸送することが
できない。ところが、上述のように、回転体に刃を突出
させておき、刃の回転により汚泥を掻き取ると、吸引に
より汚泥を輸送できるようになるが、それだけでは掻き
取った汚泥を効率よく吸引ホース内に吸い込ませること
ができない。この場合、掻き取った汚泥に刃と刃の間か
ら高圧水を噴出させて掻き取った汚泥を高圧水により浮
かすようにすると、汚泥は吸引ホース内に効率よく吸い
込まれるに至ることをこの発明者は見出した。この発明
は、このような知見に基づいて完成されたものである。
【0009】この発明は、水底の汚泥上へ回転体を降下
させ、回転体の表面に刃を突出させて水底の汚泥を掻き
取り、回転体に連なる静止部に吸引ホースを接続し、掻
き取った汚泥を吸引ホース内に吸い込んで汚泥を水底か
ら取り出す方法において、上記回転体の回転方向におけ
る刃の前方位置で、刃の根本から刃の先に向かい高圧水
を噴出させて、吸引ホース内への汚泥の吸い込みを助け
ることを特徴とする、水底の汚泥取出方法に関するもの
である。
【0010】また、上述の方法を実施するのに好都合な
汚泥取出装置は、支柱の先端に固定されて、モーターと
減圧室とを含んでいる静止部と、外面に刃を突出させる
とともに刃の間に汚泥を通過させる孔を備え、上記静止
部に密接して上記モーターにより回転せしめられ、回転
によって上記孔を減圧室に間歇的に連通させる回転体と
で構成されたアタッチメントと、上記減圧室から延びて
真空ポンプに連なる吸引ホースとからなる汚泥吸入装置
において、回転体の回転中心位置に、静止部から回転体
へ貫通する加圧水パイプを設け、加圧水パイプの下端を
回転体の下面に沿って放射状に広がる枝パイプに連通
し、回転体の回転方向における刃の前方位置において、
刃の根本から刃の先に向かって高圧水を噴出させるノズ
ルを枝パイプに付設したことを特徴とする、水底の汚泥
取出装置に関するものである。
【0011】この発明方法は、河口底、港湾底、湖底、
水源地底等に沈積した汚泥を取り出すのに適用できる。
そのほかこの発明方法は、下水の伏越(ふせこし)に沈
積している汚泥を取り出すのに使用できる。そこで、ま
ず下水の汚泥を取り出す場合を例に取って、図面に基づ
き具体的に説明する。
【0012】
【実施例】図1は、下水を敷設した地盤の一部切欠縦断
面図である。図1においてAは地盤の表面であり、Bは
下水管であり、Cは伏越であり、Dは下水の表面であ
る。伏越C内には表面Dまで下水が溜まっており、その
下方に汚泥Eが堆積している。この汚泥Eを下水中から
取り出すのに、この発明方法を使用することができる。
【0013】この発明方法を適用するにあたっては、ま
ず、地盤表面Aにあるマンホール蓋を取り除き、マンホ
ールの周りに櫓Fを組む。別に、アタッチメント1を支
柱2の先に付設して、アタッチメント1をマンホールか
ら下水の伏越C内に降下させる。アタッチメント1には
支柱2のほかに吸引ホース3と、加圧水パイプ6とが付
設されている。吸引ホース3の他端は、タンクGを経て
真空ポンプHへ接続され、これによって吸引ホース3は
汚泥をアタッチメント1からタンクGへ運ぶことができ
るようにされている。また、加圧水パイプ6の他端はコ
ンプレッサーJに接続され、これによって加圧水パイプ
6は高圧水をアタッチメント1へ送るようにされてい
る。
【0014】アタッチメント1は、図2ないし図4に示
したような構造を持っている。図2ないし図4のうち、
図2はアタッチメント1の平面図であり、図3はアタッ
チメント1の底面図であり、図4は図3のアタッチメン
トをX−X線により切断したときの断面図である。図2
ないし図4において、アタッチメント1は静止部11と
回転体12とで構成され、回転体12は静止部11の下
部から側面にわたって静止部11を包囲し、静止部11
の中心軸の周りに回転可能とされている。
【0015】静止部11は、中心軸上に支柱2への接続
部111を突出させ、内部に回転体12を回転させるた
めの油圧モーター112と、減圧室113とを備え、全
体は密閉された円筒状を呈しており、その底面と側面と
が回転体12に密接している。油圧モーター112は、
図示していない油圧パイプに接続されて、油圧によって
回転体12を回転させる。減圧室113はその上端が吸
引ホース3に接続され、下端が開放されて孔114を形
成している。
【0016】回転体12は、前述のように、油圧モータ
ー112によって静止部11の周りをゆっくりと回転す
るが、その回転する機構は図では省略されている。回転
体12の表面、すなわち、底面121と側面122とに
は、それぞれ下方及び側方に複数条の刃123が設けら
れて突出している。刃123は底面121では水平に放
射状に延び、側面122では上述の放射状に延びた先か
ら上下方向に延びている。底面121上では隣接する刃
123の間が扇形に切欠されて、そこに金網124が張
られている。この金網124の部分は、回転体12の回
転によって静止部11の孔114に間歇的に連通する。
【0017】図2ないし図4に示したアタッチメント1
が従来のものと大きく異なるところは、静止部11から
回転体12を貫通して加圧水パイプ6が設けられている
点である。また、加圧水パイプ6の下端は、回転体12
の下方へ出て、回転体12の下面に沿って放射状に広が
る枝パイプ61に連通し、各枝パイプ61には何れも複
数個のノズル62が付設され、加圧水パイプ6を通って
来た高圧水が刃123の根本から先に向かって噴出する
ようにされている点である。
【0018】加圧水パイプ6は、下端が回転体12と一
緒に回転するのを容易にするために、下部が支柱への接
続部111内へ入り、回転体12の中心位置で静止部1
1と回転体12との底を貫通し、また静止部11から回
転体12に移るところにロータリージョイント7が付設
されている。また、枝パイプ61は、図3に示したよう
に、回転体12の回転方向Yを基準にして、刃123の
前方に近接して刃123の根本側に設けられている。枝
パイプ61に付設されたノズル62は、刃123の先に
向かって高圧水を噴出し、刃123によって掻き取られ
た汚泥を浮き上がらせる。
【0019】図2ないし図4に示したようなアタッチメ
ント1を支柱2の先に付設して、図1に示したように支
柱2を下水の伏越C内へ垂下させ、アタッチメント1を
伏越C内の汚泥E上に位置させ、回転体12の表面に突
出させた刃123により汚泥Eを掻き取り、掻き取った
汚泥を吸引ホース3内へ吸い込むようにする。それとと
もに、加圧水パイプ6から高圧水を送り、枝パイプ61
に付設されたノズル62から高圧水を噴出させると、掻
き取られた汚泥は高圧水により浮動せしめられ、断片と
なって吸引ホース3へ吸い込まれ、吸引ホース3内を上
昇し、吸引ホース3内を円滑に進行するようになる。こ
うして、汚泥を確実に効率よく取り出すことができる。
高圧水がこのような効果をもたらすことは全く意外なこ
とである。
【0020】高圧水を送る場合の加圧の程度は、ノズル
62からの噴出時の圧力が5kg/cm2 以上、好まし
くは20〜300kg/cm2 とする。また、ノズル6
2から高圧水を噴出させる方向は、刃123で掻き取っ
た汚泥が高圧水により浮動せしめられ、汚泥の移動する
方向が金網124に向かうようにすることが好ましい。
【0021】図2ないし図4に示したようなアタッチメ
ント1を用い、加圧水パイプ6から高圧水を送りノズル
62から噴出させて汚泥を取り出す場合には、さらに吸
引ホース3の先から吸引ホース内へ加圧空気を吹き込む
ようにすると、汚泥の取り出しは一層容易となる。例え
ば、図5に示したように、アタッチメント1の減圧室1
13に空気導入口5を付設し、空気導入口5の端を空気
パイプ4に接続し、さらに空気パイプ4の先をコンプレ
ッサーに接続して空気導入口5から少量の加圧空気を減
圧室113内に送るようにすると、汚泥は吹き込まれた
加圧空気のために躍るようにして吸引ホース3内を上昇
し、汚泥の回収は一層容易となる。加圧空気がこのよう
な効果をもたらすことも全く意外なことである。
【0022】図5に示したアタッチメント1を用いた場
合には、汚泥が減圧室113内に入る前には空気導入口
5から加圧空気を入れないで、汚泥が減圧室113内に
充満したのちに、加圧空気を減圧室113内に導入する
ようにする。しかも、その加圧空気の量は初めは極少量
とし、少量では効果がない場合に徐々に空気量を増すよ
うにすることが好ましい。なぜならば、汚泥が減圧室1
13内に入る前に空気導入口5から加圧空気を導入した
のでは、吸引ホース3内の吸引力を却って弱めることと
なるだけだからである。
【0023】空気導入口5から減圧室113内へ送る加
圧空気の圧力には格別限定がない。圧力としては数kg
/cm2 ないし数拾kg/cm2 のものを用いることが
できる。加圧空気の圧力が高過ぎるときは、空気パイプ
4に設けた弁によって空気量を絞ればよい。重要なの
は、空気導入口5から送られて減圧室113内で気泡と
なって存在する空気の量である。空気量が多過ぎると汚
泥の輸送量が減少し、空気量が少な過ぎると汚泥の進行
力が弱まる。減圧室113内で加圧空気から生じる気泡
の体積が、減圧室113内の体積のおおよそ10〜70
%とすることが好ましい。
【0024】図2ないし図4、又は図5に示したような
アタッチメント1を用い、図1に示したようにして汚泥
を水底から取り出すと、汚泥は刃によって掻き取られ、
掻き取られた汚泥が高圧水によって浮動せしめられるの
で、汚泥が高粘度であっても、また高比重であっても、
さらには深いところにあっても容易に取り出すことがで
きる。このとき、汚泥は回転体12の底面121の切欠
から減圧室113内へ吸い込まれるが、その切欠に金網
124を張っておくと、汚泥の大塊が減圧室113内へ
吸い込まれることがなくなり、従って吸引ホース3は分
断された汚泥を能率よく吸い込んで運べることとなる。
【0025】とくに、図5に示したアタッチメント1を
用いて、吸引ホース3の先から吸引ホース3内へ加圧空
気を少量吹き込むと、水に浮かんだ汚泥は加圧空気の介
在によって分断されて躍るようにして吸引ホース3内を
進行することとなる。こうして、水底の汚泥を能率よく
確実に取り出すことができる。さらに、加圧空気を吹き
込むと、吸引ホース内を長い距離にわたって汚泥を運搬
することができることとなる。従って、吸引ホースの吸
引だけで汚泥を運ぶことができることとなる。云いかえ
ると、従来のように吸引ホースを短いものとして、運ん
だ汚泥を一旦タンクに溜め、溜めた汚泥を改めて加圧空
気により圧送する必要がなくなり、吸引ホースにより一
挙に希望するところまで運ぶことができる。
【0026】図1では、下水の汚泥を取り出す場合を例
に取ったので櫓Fを組むこととしたが、河口底、港湾
底、湖底などの汚泥を取り出す場合には櫓Fの代わりに
台船を用い、台船に設けたクレーンによりアタッチメン
ト1を吊り下げて水底に降下させて、この発明方法を実
施することができる。この場合には台船上に汚泥を溜め
るためのタンクを設ける必要がなく、吸引ホース3内に
吸い込まれた汚泥をそのまま長い距離移動させて陸上ま
で運び、陸上に設けたタンクに溜めることができる。
【0027】アタッチメント1において、空気導入口5
と減圧室113との関係は、減圧室113内に吸い込ま
れる汚泥の流れに沿うように、空気導入口5から加圧空
気が減圧室113内に圧入されることが望ましい。それ
には図5に示したように、空気導入口5の下端をほぼU
字状に曲げて、その先を減圧室113に接続するのが好
ましい。また空気導入口5の先端は減圧室113内に突
出しないことが好ましい。
【0028】また、アタッチメント1としては、図6に
示したように空気導入口5を減圧室113に接続しても
よい。図6では、減圧室113が大径管115と小径管
116とで構成され、大径管115と小径管116との
間に中心軸に垂直な壁117が形成されている。U字状
に曲げられた空気導入口5の先端は、垂直壁117を貫
通しており、加圧空気は減圧室113内に吸い込まれる
汚泥と平行に圧入されるようになっている。空気導入口
5は1つの減圧室113に複数個設けてもよいが、複数
個の空気導入口5は軸対称の位置に設けることが好まし
い。
【0029】図5及び図6では、空気導入口5を減圧室
113の壁に設けたが、空気導入口5の付設位置はこれ
に限らず、減圧室113よりも真空ポンプ側にあっても
よい。例えば図6中に点Pで示した位置に点線で示した
ように空気導入口を設けてもよい。
【0030】静止部11では、油圧モーターの代わりに
電動モーターを使用することもできるが、油圧モーター
を用いる方が好ましい。油圧モーターを用いる場合には
空気パイプ4と並んでさらに油圧パイプを付設する必要
がある。
【0031】吸引ホース3としては、硬質の材料で作ら
れたものを用いることもできるが、軟質の材料で作られ
ていて長手方向に容易に屈曲できるものを用いるのが好
ましい。例えば真空掃除機に用いられている吸引用ホー
スのようなもので、軟質の合成樹脂で作られた可撓性の
管の外面に、硬質材料製の線材が螺旋状に巻回されて管
が潰れないように補強されたものを用いるのが好まし
い。
【0032】また、支柱2は、大径の筒内に次々と小径
の筒がさし込まれていて、小径の筒を大径の筒から引き
出すことにより、長さを延ばすことのできる構造にして
用いることが好ましい。このようにすると、深さの異な
る伏越内にアタッチメントを容易に降下させることがで
きるからである。
【0033】
【発明の効果】この発明方法によれば、水底の汚泥上へ
回転体を降下させ、回転体の表面に刃を突出させて水底
の汚泥を掻き取り、回転体に連なる静止部に吸引ホース
を接続し、掻き取った汚泥を吸引ホース内に吸い込んで
汚泥を水底から取り出すという方法において、回転体の
回転方向における刃の前方位置で、刃の根本から刃の先
に向かい高圧水を噴出させることとしたので、掻き取ら
れた汚泥は高圧水によって浮動せしめられることとな
り、従って吸引ホース内へ容易に吸い込まれることとな
る。その結果、汚泥が高粘性を持っていても、また高比
重のものであっても、さらに水面下の深いところにあっ
ても、汚泥を容易且つ確実に取り出すことができる。ま
た、この方法によれば、水を汚さないで汚泥を取り出す
ことができる。
【0034】また、この発明に係る取出装置によれば、
支柱の先端に固定されて、モーターと減圧室とを含んで
いる静止部と、外面に刃を突出させるとともに刃の間に
汚泥を通過させる孔を備え、上記静止部に密接して上記
モーターにより回転せしめられ、回転によって上記孔を
上記減圧室に間歇的に連通させる回転体とで構成された
アタッチメントと、上記減圧室から延びて真空ポンプに
連なる吸引ホースとからなる汚泥吸入装置において、回
転体の回転中心位置に静止部から回転体へ貫通する加圧
水パイプを設け、加圧水パイプの下端を回転体の下面に
沿って放射状に広がる枝パイプに連通し、枝パイプに高
圧水を噴出させるノズルを付設したので、刃が回転して
掻き取った汚泥を連続的に高圧水により浮動させること
ができる。また、枝パイプを回転体の回転方向における
刃の前方に配置し、さらに枝パイプに付設したノズル
が、高圧水を刃の根本から刃の先に向かって噴出するよ
うにしたので、刃によって掻き取られて刃に沿って堆積
している汚泥が断片となって浮動せしめられ、減圧室か
ら吸引ホース内へ容易且つ確実に吸い込まれることにな
り、これによって水を汚さないで汚泥を容易に取り出す
ことができる。
【0035】さらに、吸引ホースの先から吸引ホース内
へ加圧空気を吹き込むようにすると、吸引ホース内での
汚泥の移動が容易となる。従って、上記の汚泥取出装置
において、吸引ホースの先に空気導入口を設け、空気導
入口に空気パイプを接続し、空気パイプの端に加圧空気
発生装置を付加した汚泥の取出装置は、水底の汚泥を一
層容易且つ確実に取り出すことができるものとなる。こ
の発明は、このような点で大きな利益を与えるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法により下水中の汚泥を取り出して
いる状態を示した地盤の縦断面図である。
【図2】この発明に係る装置で用いられるアタッチメン
トの平面図である。
【図3】図2に示したアタッチメントの底面図である。
【図4】図3に示したアタッチメントのX−X線断面図
である。
【図5】この発明に係る装置で用いることのできる他の
アタッチメントの図4と同様な断面図である。
【図6】この発明で用いることのできるさらに別のアタ
ッチメントの断面図である。
【符号の説明】
A 地盤の表面 B 下水管 C 伏越 D 下水の表面 E 汚泥 F 櫓 G タンク H 真空ポンプ J コンプレッサー 1 アタッチメント 2 支柱 3 吸引ホース 4 空気パイプ 5 空気導入口 6 加圧水パイプ 7 ロータリージョイント 11 静止部 12 回転体 61 枝パイプ 62 ノズル 111 接続部 112 モーター 113 減圧室 114 孔 115 大径管 116 小径管 117 垂直壁 121 底面 122 側面 123 刃 124 金網

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水底の汚泥上へ回転体を降下させ、回転
    体の表面に刃を突出させて水底の汚泥を掻き取り、回転
    体に連なる静止部に吸引ホースを接続し、掻き取った汚
    泥を吸引ホース内に吸い込んで汚泥を水底から取り出す
    方法において、上記回転体の回転方向における刃の前方
    位置で、刃の根本から刃の先に向かい高圧水を噴出させ
    て、吸引ホース内への汚泥の吸い込みを助けることを特
    徴とする、水底の汚泥取出方法。
  2. 【請求項2】 支柱の先端に固定されて、モーターと減
    圧室とを含んでいる静止部と、外面に刃を突出させると
    ともに刃の間に汚泥を通過させる孔を備え、上記静止部
    に密接して上記モーターにより回転せしめられ、回転に
    よって上記孔を上記減圧室に間歇的に連通させる回転体
    とで構成されたアタッチメントと、上記減圧室から延び
    て真空ポンプに連なる吸引ホースとからなる汚泥吸入装
    置において、回転体の回転中心位置に静止部から回転体
    へ貫通する加圧水パイプを設け、加圧水パイプの下端を
    回転体の下面に沿って放射状に広がる枝パイプに連通
    し、回転体の回転方向における刃の前方位置において、
    刃の根本から刃の先に向かって高圧水を噴出させるノズ
    ルを枝パイプに付設したことを特徴とする、水底の汚泥
    取出装置。
  3. 【請求項3】 水底の汚泥上へ回転体を降下させ、回転
    体の表面に刃を突出させて水底の汚泥を掻き取り、回転
    体に連なる静止部に吸引ホースを接続し、掻き取った汚
    泥を吸引ホース内に吸い込んで汚泥を水底から取り出す
    方法において、上記回転体の回転方向における刃の前方
    位置で、刃の根本から刃の先に向かい高圧水を噴出させ
    るとともに、上記吸引ホースの先から吸引ホース内へ加
    圧空気を吹き込んで、吸引ホース内への汚泥の吸い込み
    を助けることを特徴とする、水底の汚泥取出方法。
  4. 【請求項4】 支柱の先端に固定されて、モーターと
    減圧室とを含んでいる静止部と、外面に刃を突出させる
    とともに刃の間に汚泥を通過させる孔を備え、上記静止
    部に密接して上記モーターにより回転せしめられ、回転
    によって上記孔を上記減圧室に間歇的に連通させる回転
    体とで構成されたアタッチメントと、上記減圧室から延
    びて真空ポンプに連なる吸引ホースとからなる汚泥吸入
    装置において、回転体の回転中心位置に静止部から回転
    体へ貫通する加圧水パイプを設け、加圧水パイプの下端
    を回転体の下面に沿って放射状に広がる枝パイプに連通
    し、回転体の回転方向における刃の前方位置において刃
    の根本から刃の先に向かって高圧水を噴出させるノズル
    を枝パイプに付設し、上記吸引ホースの先に空気導入口
    を設け、空気導入口に空気パイプを接続し、空気パイプ
    の端に加圧空気発生装置を接続したことを特徴とする、
    水底の汚泥取出装置。
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