JP2020117969A - 浚渫装置および浚渫方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易な構成で、効率的に堆砂の浚渫を行うことができる浚渫装置および浚渫方法を提案する。【解決手段】浚渫用ポンプ6から延設された土砂吸引管4と、複数の開口が形成されたドラム部5と、ドラム部5の基端側に設けられた駆動手段7とを備える浚渫装置1。ドラム部5は、土砂吸引管4の先端を覆っているとともに、駆動手段7の動力によって土砂吸引管4の中心軸まわりに回転可能である。浚渫時には、ドラム部5を回転させつつ浚渫用ポンプ6により堆砂を吸引する。【選択図】図1

Description

本発明は、水底の堆積物を浚渫するための浚渫装置および浚渫方法に関する。
ダム湖等の貯水池では、雨水や河川水等とともに流れ込んだ土砂等が湖底に堆積する。湖底に土砂等が多く堆積すると、貯水性能が低下する等、ダムの機能が低下するおそれがある。そのため、ダム湖等では、定期的に浚渫を行い、湖底に堆積した土砂等(堆砂)を除去している。浚渫の具体的な方法としては、バックホウやグラブバケット等を利用して湖底の堆砂をすくい上げる方法や、ポンプを利用して堆砂を吸引する方法等がある。
ポンプを利用して浚渫を行う場合には、ポンプに接続された土砂吸引管の吸引口を湖底で移動させながら吸引を行うのが一般的である。ところが、堆砂の吸引に伴い、吸引口が湖底の堆砂に埋まると、吸引口が塞がれて吸引不能になってしまう。
特許文献1には、堆砂中に埋まり難い浚渫装置として、下半に多孔状の吸引口が形成された球状の吸引ヘッドと、吸引ヘッドに収容された水中ポンプとを備える浚渫装置が開示されている。ところが、堆砂中には、沈木や巨礫等の障害物が埋没している場合がある。このような障害物が堆砂中に存在していると、特許文献1の浚渫装置においても吸引口が塞がれてしまうおそれがある。
なお、特許文献2には、水底の土砂を掘削する複数のカッタと、カッタの上方に設けられた筒体部と、筒体部の底部を閉塞している隔壁と、カッタと隔壁との間に形成されたチャンバと、カッタに設けられた開口部を通じてチャンバ内に取り込まれた掘削土砂を吸引する移送ポンプとを備える浚渫装置が開示されている。特許文献2の浚渫装置は、堆砂中に埋没した障害物をカッタにより切削できるのでカッタに設けられた開口部が塞がれることがない。ところが、特許文献2の浚渫方法は、移送ポンプ、チャンバおよびカッタの駆動装置が収容された筒体部と、筒体部の下側に設けられたカッタとを備える大掛かりな浚渫装置を吊持する必要があるため、浚渫装置の吊持手段も大掛かりになる。その結果、工事全体の費用が高価になる。
特開2010−203147号公報 特開2006−214263号公報
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、比較的簡易な構成で、効率的に堆砂の浚渫を行うことができる浚渫装置および浚渫方法を提案することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明の浚渫装置は、浚渫用ポンプから延設された土砂吸引管と、複数の開口が形成されたドラム部と、前記ドラム部の基端側に設けられた駆動手段とを備えている。前記ドラム部は、前記土砂吸引管の先端を覆っているとともに、前記駆動手段の動力によって前記土砂吸引管の中心軸まわりに回転可能である。
また、本発明の浚渫方法は、前記浚渫装置を利用して、前記ドラム部を回転させつつ前記浚渫用ポンプにより堆砂を吸引するというものである。
かかる浚渫装置および浚渫方法によれば、土砂吸引管の先端を覆うドラム部を回転させながら堆砂の吸引が行われるので、沈木や巨礫等の障害物がドラム部内に取り込まれ難く、土砂吸引管が詰まり難い。また、ドラム部が回転しているので、土砂吸引管の先端が閉塞する(吸引不能になる)こともない。
なお、前記ドラム部の外面に複数のビットが固定されているのが望ましい。ドラム部の外面に複数のビットが固定されていれば、浚渫用ポンプの吸引力によって沈木、枝、礫等の障害物が近づいた場合であっても、ビットによって弾かれるか砕かれるので、開口部が異物によって塞がれることを防止できる。その結果、効率的な浚渫作業を継続することができる。
また、前記ドラム部が、複数の環状横材と、前記環状横材同士を連結する複数の縦材とを組み合わせることにより形成されている場合には、複数の前記縦材の少なくとも一つは板材であるのが望ましい。このとき、前記ビットは、前記板材に固定するとよい。かかる浚渫装置によれば、縦材と環状横材を組み合わせることにより格子状に形成されたドラム部に対して、複数のビットを強固に固定することができる。
なお、前記板材の前後の縁のうち、少なくとも前記ドラム部の回転方向前側の縁は、前記ドラム部の先端側に向かうに従って前記ドラム部の回転方向前側に位置しており、前記板材は、前記ドラム部の回転方向の前側に向かう従って前記環状横材から離れるように前記環状横材に対して傾斜しているのが望ましい。板材の前側の縁をドラム部の先端側に向かうに従って前側に位置させることで、ドラム部を堆砂に挿入する際に、堆砂に対して先端側から順に接するようになるので、ドラム部の回転が阻害され難い。また、板材を環状横材に対して傾斜させることで、ドラム部内に土砂を取り込みやすくなるため、浚渫作業の効率化を図ることができる。
本発明の浚渫装置および浚渫方法によれば、吸引口を覆うドラム部を回転させながら堆砂の吸引を行うため、沈木や巨礫等の障害物が取り込まれることを防止することができ、また、土砂吸引管が堆砂中に埋まってしまうことを防止することができる。ゆえに、本発明の浚渫装置および浚渫方法によれば、比較的簡易な構成で、効率的に堆砂の浚渫を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る浚渫装置1を備える水中可動式重機を示す側面図である。 図1に示す水中可動式重機の使用状況を示す側面図である。 浚渫装置を示す図であって、(a)は背面図、(b)は側面図である。 土砂濃度と流速の関係を示すグラフである。
本実施形態では、ダム湖の湖底(水底)に堆積した土砂(堆砂)等を浚渫(吸引除去)する場合について説明する。堆砂の浚渫は、浚渫装置1を利用して行う。
浚渫装置1は、図1に示すように、水中可動式重機2のアーム21の先端に取り付けられている。水中可動式重機2は、作業船22上に設けられた操作室から遠隔操作される。水中可動式重機2は、図2に示すように、作業船22に保持されたシャフト23の下端部において、シャフト23を中心に旋回可能に設けられている。また、水中可動式重機2は、シャフト23を昇降可能である。なお、水中可動式重機2は、必ずしもシャフト23を介して作業船22により支持されたものである必要はなく、例えば、湖底を走行可能なものであってもよい。また、浚渫装置1は、必ずしも水中可動式重機2に取り付けられている必要はなく、例えば、水上に配設された揚重機等に吊持されていてもよい。
浚渫装置1は、図3(a)および(b)に示すように、本体部3と、土砂吸引管4と、ドラム部5とを備えている。
本体部3は、鋼材を組み合わせることにより角筒状に形成されている。本体部3の内部には、浚渫用ポンプ6と、駆動手段7が収容されている。本体部3は、左右一対の側板31,31と、側板31の下部の前後に横架された横板32,32と、側板31および横板32の下端に固定された角筒状の枠材33とを備えている。また、本体部3の上部には、水中可動式重機2のアーム21に接続される取付部34が形成されている。すなわち、浚渫装置1は、重機(水中可動式重機2)に着脱可能な浚渫用のアタッチメントである。なお、取付部34の構成は限定されるものではなく、浚渫装置1の支持方法や、浚渫装置1を支持する重機等の構造に応じて適宜決定すればよい。
土砂吸引管4は、浚渫用ポンプ6から延設されている。土砂吸引管4の一端(基端)は、浚渫用ポンプ6に接続されていて、土砂吸引管4の他端(先端)は、本体部3の下端から突出している。
本実施形態の土砂吸引管4は、鋼管からなり、浚渫用ポンプ6との接続部と先端部との間において屈曲している。本実施形態の土砂吸引管4は、内径が150mmである。なお、土砂吸引管4の内径は限定されるものではない。また、土砂吸引管4は直管であってもよい。また、土砂吸引管4を構成する材料は鋼管に限定されるものではなく、例えば、鋳鉄管や塩化ビニル管であってもよい。
土砂吸引管4は、ドラム部5の内部に取り込まれた土砂を浚渫用ポンプ6へと輸送する管路である。土砂吸引管4を介して取り込まれた土砂は、浚渫用ポンプ6に接続された輸送管61を介して他の箇所(例えば、ダム湖の他の場所に形成された仮置きピットや、水上や地上の設けられた排泥ピット等)へ輸送される。本実施形態の輸送管61は、水上まで延設されている。本実施形態では、最大土砂濃度が10〜15%の堆砂に対して、目標浚渫能力を30m/hとして、浚渫用ポンプ6にポンプ最大流量が3.7m/minのものを使用する。なお、浚渫用ポンプ6の仕様や、浚渫能力、対象とする土砂濃度等は適宜決定すればよい。
ドラム部5は、浚渫装置1の先端部に形成された半球状の部材である。ドラム部5は、本体部3の下端に取り付けられていて、土砂吸引管4の先端を覆っている。ドラム部5は、本体部3の内部(ドラム部5の基端側)に配設された無端状のベルトを介して駆動手段7の出力軸に連結されている。ドラム部5は、ベルトを介して付与された駆動手段7の動力によって土砂吸引管4の先端部の中心軸まわりに回転する。本実施形態では、駆動手段7として油圧モータを使用し、ドラム部5の回転数を10〜60rpmの範囲内とする。なお、駆動手段7の構成は限定されるものではない。また、ドラム部5の回転数は限定されるものではないが、所定の範囲内で変動可能であるのが望ましい。
ドラム部5は、複数の環状横材51と、環状横材51同士を連結する複数の縦材52とを組み合わせることにより、網状(格子状)を呈している。すなわち、ドラム部5には複数の開口が形成されている。本実施形態では、吸引最大粒径を100mmとし、形成される開口の斜長を100mm以下とした。なお、環状横材51の間隔および縦材52の間隔は、適宜決定すればよい。また、ドラム部5の形状は、半球状に限定されるものではなく、例えば、円錐状、円錐台状、円柱状であってもよい。
環状横材51は、環状の鋼板により形成されている。本実施形態では、半径が異なる複数の環状横材51を組み合わせることにより、半球状のドラム部5が形成されている。なお、環状横材51を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、環状に加工された鋼棒であってもよい。
複数の環状横材51は、棒状縦材53と、板状縦材(板材)54とにより連結されている。棒状縦材53は、平鋼(フラットバー)や鋼棒等により構成されている。一方、板状縦材54は、棒状縦材53よりも幅が大きい鋼板からなる。本実施形態では、棒状縦材53と板状縦材54とが交互に配設されている。なお、ドラム部5は、必ずしも縦材52として棒状縦材53と板状縦材54との両方を有している必要はなく、棒状縦材53のみまたは板状縦材54のみであってもよい。また、棒状縦材53と板状縦材54は、必ずしも交互に配置する必要はない。
板状縦材54のドラム部5の回転方向前側の縁は、ドラム部5の先端側(図3において下側)に向かうに従ってドラム部5の回転方向前側に位置している。すなわち、板状縦材54の回転方向前側の縁は、浚渫装置1を側面視した際、ドラム部5の回転軸に対して傾斜している。また、板状縦材54は、ドラム部5の回転方向後側の縁部において環状横材51に接合されているとともに、ドラム部5の回転方向の前側に向かう従って環状横材51から離れるように環状横材51に対して傾斜している。なお、板状縦材54の構成は限定されるものではない。例えば、板状縦材54は、必ずしも環状横材51や回転軸に対して傾斜していなくてもよい。また、板状縦材54は、必ずしも板状縦材54の全体が回転軸に対して傾斜している必要はなく、板状縦材54の前後の縁のうち、少なくともドラム部5の回転方向前側の縁が先端側(図3において下側)に向かうに従ってドラム部5の回転方向前側に位置していてもよい。
板状縦材54には、複数のビット55が固定されている。すなわち、ドラム部5の外面には、複数のビット55が固定されている。ビット55は、板状縦材54のドラム回転方向前側の縁に並設されている。なお、ビット55の固定箇所は限定されるものではなく、環状横材51や棒状縦材53に固定してもよい。
堆砂を浚渫する際には、図2に示すように、浚渫を行う位置の水上に作業船22を配設して、シャフト23を立設させる。シャフト23の下端は湖底に当接させる。次に、シャフト23に沿って水中可動式重機2を下降させる。このとき、水中可動式重機2のアーム21には、浚渫装置1を取り付けておく。水中可動式重機2を所定の深さまで下降させたら、水中可動式重機2を操作して、浚渫装置1の下端部(ドラム部5)を堆砂に近づける。次に、ドラム部5を回転させつつ浚渫用ポンプ6を駆動させて堆砂を吸引するとともに、輸送管61を介して所定の位置に輸送する。輸送管61は、浚渫した土砂を仮置きするためのピット等まで延設されている。なお、水中可動式重機2には、水中カメラ(図示せず)が搭載されており、作業船22上の操作室において、水中カメラの画像を確認しながら水中可動式重機2の操作を行う。
本実施形態では、輸送管61に流量計(図示せず)を設置し、輸送管61を介して輸送される流体(土砂等)の流量を測定する。流量計により流量の低下が確認された場合には、浚渫装置1を上昇させて、周囲の水を吸引する。なお、流量計は、必要に応じて設置すればよい。また、流量計は、土砂吸引管4に設置してもよい。
堆砂の浚渫は、土砂吸引管4の周囲においてドラム部5が回転した状態で行われるため、巨礫、流木、沈木、塵茎などの障害物が除去される。そのため、土砂吸引管4等が障害物等によって閉塞されることを抑制することができる。
また、ドラム部5には、複数のビット55が設けられているため、ビット55により障害物が弾かれて(あるいは砕かれて)、土砂吸引管4内(ドラム部5の内側空間)に取り込まれることが防止されている。また、ビット55は、湖底で固結した土砂を切り崩す。
本実施形態の浚渫装置1では、板状縦材54が、ドラム部5の回転方向の前側に向かう従って環状横材51から離れるように傾斜しているため、土砂を取り込みやすい。また、板状縦材54のドラム部5の回転方向前側の縁を、ドラム部5の先端側に向かうに従って、ドラム部5の回転方向前側に位置させることで、ドラム部5を回転させながら堆砂中にドラム部5を挿入する際に、板状縦材54は下側から順に堆砂に接するようになるため、板状縦材54の回転方向前側の縁がドラム部5の回転軸に対して傾斜していない場合に比べて負荷が少なく、また、土砂を取り込みやすい。
ここで、ドラム部5を回転させることなく、堆砂を吸引すると、格子状のドラム部5の開口をすり抜けることができない大きさの粒形状の異物(障害物)は除去できるものの、流木等の細長い異物はドラム部5をすり抜けて吸引されるおそれがある。一方、本実施形態の浚渫装置1は、ドラム部5を回転させることで、細長い異物が入り込むことを防止できる。このとき、ドラム部5の回転数を大きくすることで、異物の除去効果が向上する。一方、ドラム部5の回転数が大きすぎると、浚渫物の流量が減るため、土砂等による閉塞のリスクが高まるおそれがある。そのため、湖底の堆砂に埋没した異物の形状や量に応じてドラム部5の回転数を調整することで、より効率的な浚渫作業を行うことができる。また、図4に示すように、土砂濃度が高い(濃い)と、浚渫物の流量が減る傾向にある。そのため、浚渫時の土砂濃度が高い場合には、閉塞を防止するために、浚渫用ポンプ6による吸引力を上げるか、土砂吸引管4の仕様を大きくする(内径を大きくする)などして浚渫能力を上げる必要がある。また、土砂濃度が高い場合には、浚渫装置1を上昇させることで堆砂から離隔させて、清水(周囲の水)を取り込むことで、流体の土砂濃度を低減させてもよい。なお、一定の大きさ以上の粒形状の異物は、ドラム部5の回転数に関わらず、除去することができる。
本実施形態の浚渫装置1を利用した浚渫方法によれば、堆砂中に埋没している巨礫、流木、沈木、塵茎等によって浚渫効率が低下することを防止できる。すなわち、ドラム部5によって、巨礫等の障害物を除去するため、障害物が詰まることで浚渫効率が低下することを防止できる。また、ビット55を有したドラム部5が、吸引口(土砂吸引管4)の周囲で回転しているため、堆砂中に土砂吸引管4が埋まってしまうことを防止できる。そのため、ダム湖内を移動しながら浚渫する場合であっても、効率的に作業を行うことができる。
また、ドラム部5の回転数を調整することで多様な条件に対応可能である。すなわち、堆砂の土質や粒度分布などに応じて回転数を適宜調整することができるため、効率的な浚渫作業が可能となる。
次に、本実施形態の浚渫装置1について実施した性能試験結果について記載する。性能試験では、ドラム部5の回転数を60rpmにした場合と、30rpmにした場合のそれぞれにおいて浚渫した土砂中の異物の混入状況を確認した。試験では、礫(125mm以上、100mm〜125mm、80mm〜100mm、80mm以下)と、長さ100mm程度の塩化ビニル管(沈木を想定)とを混入した堆砂を試験用の池から浚渫装置1を利用して吸引した。ここで、試験で使用した沈砂池は180mの大きさを有しており、浚渫能力を3m/分により2時間実施した。
試験の結果、ドラム部5の回転数を60rpmにした場合は、80mm以下の礫は吸引されたが、80mmを超える礫や塩化ビニル管はほとんど吸引されなかった。一方、ドラム部5の回転数を30rpmにした場合は、100mm以下の礫が吸引されるとともに数本の塩化ビニル管が吸引された。したがって、ドラム部5の回転数を上げることで、沈木等の異物が浚渫装置1の内部に入り込むことを防止する効果が得られることが確認できた。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
浚渫装置1の使用目的は、ダム湖の湖底の堆積した土砂等の浚渫に限定されるものではない。例えば、川底や海底等の湖底以外の水底の浚渫に使用してもよい。
前記実施形態では、本体部3に浚渫用ポンプ6が配設されている場合について説明したが、浚渫用ポンプ6の設置箇所は限定されるものではない。例えば、作業船22上に浚渫用ポンプ6を配設し、浚渫用ポンプ6から浚渫装置1(本体部3)にまで土砂吸引管4が延設されていてもよい。
本体部3は、必ずしも箱型(角筒状)である必要はなく、例えば、鋼材を組み合わせることにより枠状に形成されていてもよい。
前記実施形態では、ドラム部5に複数のビット55が固定されている場合について説明したが、ビット55は、必要に応じて設置すればよい。
ドラム部5の堆砂中への貫入量を制御するためのツバを本体部3に固定してもよい。すなわち、ドラム部5の周囲に環状の板材からなるツバを設けておき、ドラム部5の貫入深さのツバまでとすることで、ドラム部5が深く貫入して堆砂を吸引しすぎないようにしてもよい。
1 浚渫装置
2 水中可動式重機
3 本体部
4 土砂吸引管
5 ドラム部
6 浚渫用ポンプ
7 駆動手段

Claims (5)

  1. 浚渫用ポンプから延設された土砂吸引管と、
    複数の開口が形成されたドラム部と、
    前記ドラム部の基端側に設けられた駆動手段と、を備える浚渫装置であって、
    前記ドラム部は、前記土砂吸引管の先端を覆っているとともに、前記駆動手段の動力によって前記土砂吸引管の中心軸まわりに回転可能であることを特徴とする、浚渫装置。
  2. 前記ドラム部の外面に、複数のビットが固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の浚渫装置。
  3. 前記ドラム部は、複数の環状横材と、前記環状横材同士を連結する複数の縦材とを組み合わせることにより形成されており、
    複数の前記縦材の少なくとも一つは板材からなり、
    前記ビットは、前記板材に固定されていることを特徴とする、請求項2に記載の浚渫装置。
  4. 前記板材の前後の縁のうち、少なくとも前記ドラム部の回転方向前側の縁は、前記ドラム部の先端側に向かうに従って、前記ドラム部の回転方向前側に位置しており、
    前記板材は、前記ドラム部の回転方向の前側に向かう従って前記環状横材から離れるように前記環状横材に対して傾斜していることを特徴とする、請求項3に記載の浚渫装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の浚渫装置により堆砂の吸引を行う浚渫方法であって、
    前記ドラム部を回転させつつ前記浚渫用ポンプにより堆砂を吸引することを特徴とする浚渫方法。
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