JPH08217503A - セメント混和材及びセメント組成物 - Google Patents
セメント混和材及びセメント組成物Info
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- JPH08217503A JPH08217503A JP2038095A JP2038095A JPH08217503A JP H08217503 A JPH08217503 A JP H08217503A JP 2038095 A JP2038095 A JP 2038095A JP 2038095 A JP2038095 A JP 2038095A JP H08217503 A JPH08217503 A JP H08217503A
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Abstract
メント混和材及びセメント組成物を提供すること。 【構成】 Li2O含有量が1〜15重量%であるCaO-Al2O3-
Li2O系物質、無機硫酸塩、及び凝結調整剤を含有してな
るセメント混和材、並びに、セメントと、該セメント混
和材からなるセメント組成物を構成とする。 【効果】 本発明のセメント組成物の使用により、強度
の発現性が良好で、アルカリ骨材反応抵抗性に優れた急
硬性セメントが得られる等の効果を奏する。
Description
において使用されるセメント混和材及びセメント組成物
に関する。
ト類を使用したセメント混和材やセメント組成物は、セ
メントの凝結・硬化を促進し、初期の強度発現性が良好
であるため、緊急工事や短時間で道路開放を目的とした
用途等に適用される、いわゆる急硬性セメントとして数
多く提案されている(特開昭48-89222号公報、特開平4-6
133号公報等)。しかしながら、これらの急硬性セメント
では、十分な可使時間と十分な初期強度発現性の双方を
満足することが難しいという課題があった。
向上がますます要求されており、急硬性や強度発現性を
改善するためにNa2Oを含有するカルシウムアルミネート
の使用が提案されている(特開平4-55353号公報)。しか
しながら、このカルシウムアルミネートは、Na2Oを多く
含有するためにアルカリ骨材反応を呈するという課題を
有していた。
努力を重ねた結果、特定のセメント混和材やセメント組
成物を使用することにより、前記課題が解決されるとの
知見を得て本発明を完成するに至った。
有量が1〜15重量%であるCaO-Al2O3-Li2O系物質、無機
硫酸塩、及び凝結調整剤を含有してなるセメント混和材
であり、セメントと、該セメント混和材からなるセメン
ト組成物である。
(以下CALという)は、Li20含有量が1〜15重量%のも
のであり、Li2O含有量が2〜12重量%が好ましく、3〜
9重量%がより好ましい。1重量%未満では十分なアル
カリ骨材反応抑制効果が得られない場合があり、15重量
%を超えて使用しても、さらなる効果増進が期待できな
い場合がある。また、CAL中のCaOやAl2O3の割合は特
に限定されるものではないが、CaO/Al2O3モル比1.5〜
3.0が好ましく、2〜2.8がより好ましい。CaO/Al2O3モ
ル比が1.5未満では中期から長期材齢における強度発現
性が悪くなる場合があり、3.0を超えるとこれを用いた
セメント混練物の作業性やこれを用いたセメント硬化体
の寸法安定性が低下する場合がある。
ちらも使用可能であり、CaO原料、Al2O3原料、及びLi20
原料等を熱処理してなるものであり、各々の原料は、C
ALが製造できれば成分的に特に限定されるものではな
い。例えば、CaO原料としては消石灰や石灰石粉末など
が、Al2O3原料としてはボーキサイトやアルミ残灰など
が、Li20原料としてはLi2CO3質やLi(OH)2質などのリチ
ウム塩がそれぞれ使用可能である。熱処理方法は、特に
限定されるものではないが、例えば、ロータリーキルン
や電気炉などを使用する方法が挙げられ、熱処理時間も
特に限定されるものではない。熱処理温度は組成により
異なるため、特に限定されるものではないが、通常、1,
200〜1,800℃程度である。熱処理物の冷却方法について
も、特に限定されるものではなく、例えば、水や高圧空
気などによる急冷法や、自然放冷による徐冷法などいず
れの方法を用いることも可能である。また、他の成分あ
るいは不純物の存在も特に限定されるものではない。例
えば、他の成分として、Na2O、K2O、MgO、TiO2、Fe
2O3、B2O3、SiO2、P2O5、SO3、及びF2等の混入が予想さ
れるが、これらの存在は、各原料の加熱処理時、その焼
成物又は溶融物の融点を下げる効果があり、また、焼成
物又は溶融物の活性を高める効果があることなどから好
ましい面もあり、本発明の目的を実質的に阻害しない範
囲の量では問題にならない。
ないが、ブレーン値で1,500〜8,000cm2/g程度が好まし
い。1,500cm2/g未満では十分な強度発現性が得られない
場合があり、8,000cm2/gを超えるとこれを用いたコンク
リートの流動性が低下する場合がある。
ウ類、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウム等のアルカリ
金属硫酸塩、亜硫酸アルカリ金属塩、及び重亜硫酸アル
カリ金属塩等を総称するものであり、特に限定されるも
のではないが、セッコウ類を使用することが本発明の効
果が大であることや経済的である面から好ましい。本発
明のセッコウ類とは、無水セッコウ、半水セッコウ、及
び二水セッコウを総称するものであり、特に限定される
ものではないが、無水セッコウを使用することが本発明
の効果が最も大きいことから好ましい。無水セッコウ
は、例えば、天然に産出する天然無水セッコウの他、半
水セッコウや二水セッコウを熱処理して脱水したもの
や、工業副産物として発生するもの等の使用が可能であ
る。無機硫酸塩の粒度は特に限定されるものではない
が、ブレーン値で2,000〜9,000cm2/gが好ましい。2,000
cm2/g未満では長期耐久性が悪くなる場合があり、9,000
cm2/gを超えるとそのセメント混練物の流動性が低下す
る場合がある。無機硫酸塩の使用量は、セメント混和材
100重量部中、10〜70重量部が好ましく、30〜60重量部
がより好ましい。10重量部未満では十分な強度増進効果
が得られない場合があり、70重量部を超えると長期耐久
性が悪くなる場合がある。
ば、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、及びリンゴ酸等の
有機酸又はそれらの塩、リン酸又はその塩、アルカリ金
属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、並びに、ホウ酸等が
挙げられ、特に限定されるものではないが、有機酸及び
/又はそれらの塩と、アルカリ金属炭酸塩とを併用する
ことが、強度発現性が良好となるので好ましい。凝結調
整剤の使用量は、使用する目的・用途に依存するため一
義的に決定することはできないが、通常、セメント混和
材100重量部中、0.5〜5重量部の範囲で使用することが
好ましく、1〜3重量部がより好ましい。0.5重量部未
満では十分な作業性が得られない場合があり、5重量部
を超えて使用すると強度発現性が低下する可能性があ
る。
る目的・用途に依存するため特に限定されるものではな
いが、通常、ブレーン値で1,500〜8,000cm2/g程度が好
ましい。1,500cm2/g未満では十分な強度発現性が得られ
ない場合があり、8,000cm2/gを超えると十分な作業時間
が得られない場合がある。
ントとセメント混和材からなる結合材100重量部中、10
〜50重量部が好ましく、20〜30重量部がより好ましい。
10重量部未満では強度発現性効果が十分ではなく、50重
量部を越えると長期耐久性が悪くなる場合がある。
早強、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これ
らポルトランドセメントに、シリカや高炉スラグなどの
ポゾラン物質を混合した各種混合セメント等が挙げられ
る。
通常の使用範囲が使用される。具体的には、水/結合材
比25〜50%が好ましく、30〜45%がより好ましい。
ト混練物の養生方法は、特に限定されるものではなく、
一般に行われる養生方法が適用可能である。また、混練
方法も、一般に用いられる方法でよく、特に限定される
ものではない。本発明のセメント混和材又はセメント組
成物製造時に使用する混合装置としては、既存のいかな
る撹拌装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサー、
オムニミキサー、V型ミキサー、ヘンシェルミキサー、
及びナウターミキサー等が使用可能である。また、混合
は、それぞれの材料を施工時に混合してもよいし、あら
かじめ一部を、あるいは全部を混合しておいても差し支
えない。
他に、砂や砂利などの骨材、補強繊維材、減水剤、高性
能減水剤、AE剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、増
粘剤、セメント膨張材、防錆剤、防凍剤、水酸化ナトリ
ウム等の可溶性アルカリ塩、酸化カルシウムや水酸化カ
ルシウムなどのカルシウム化合物、ベントナイトやモン
モリロナイト等の粘土鉱物、ゼオライト、ハイドロタル
サイト、及びハイドロカルマイト等のイオン交換体、並
びに、高分子エマルジョン等の内の一種又は二種以上を
本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用すること
が可能である。
る。
用い、1,600℃で溶融した溶融物を徐冷して得られたク
リンカーを粉砕し、ブレーン値で3,500±200cm 2/gに調
整して表1に示すような組成のCALを得た。CALの
組成比は化学分析により求めた。このCAL50重量部、
無機硫酸塩50重量部、及び凝結調整剤2重量部を配合し
てセメント混和材とし、結合材100重量部中のセメント
混和材を25重量部、結合材100重量部に対して、減水剤
1重量部を配合し、細骨材αを用いて結合材/細骨材比
=1/2、水/結合材比=40%で、練り上がり温度20℃
に調整したモルタルとし、このモルタルの各材齢におけ
る圧縮強度を測定した。結果を表1に併記する。また、
この結合材と細骨材βとを使用し、JIS A 5308に準じて
膨張量を測定しアルカリ骨材反応の試験を実施した。結
果を表1に併記する。
ム Li20原料 :和光純薬工業社製試薬1級炭酸リチウム 無機硫酸塩:天然無水セッコウ 凝結調整剤:試薬1級のクエン酸40重量部と炭酸カリウ
ム60重量部の混合品 減水剤 :ポリカルボン酸系減水剤 セメント :電気化学工業社製普通ポルトランドセメン
ト 細骨材α :豊浦産標準砂 細骨材β :サヌカイト質輝石安山岩、溶解シリカ量75
0mmol/l、アルカリ濃度減少量200mmol/l、潜在的に有害 水 :水道水
以後は、20℃、水中養生を行い、所定の材齢で測定。
得られたクリンカーを粉砕したこと以外は実施例1と同
様に行った。結果を表2に併記する。
使用し、CALと無機硫酸塩の使用量を表3に示すよう
に変化したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を
表3に示す。
使用し、セメント混和材の使用量を表4に示すように変
化したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表4
に示す。
使用し、CaO/Al2O3比が2.5、Li20含有量が5重量%の
CALを使用し、このCAL50重量部、無機硫酸塩50重
量部、及び凝結調整剤2重量部を配合してセメント混和
材とし、結合材100重量部中のセメント混和材を25重量
部とし、各単位量を、結合材450kg/m3、粗骨材1,066kg/
m3、細骨材γ700kg/m3、及び水144kg/m3とし、練り上が
り温度20℃に調整したコンクリートとし、このコンクリ
ートの各材齢における圧縮強度を測定した。結果を表5
に併記する。また、比較のため市販の急硬材を用いた場
合の強度測定結果を併記する。
とセッコウ類
1日以後は20℃、水中養生を行った。
により、強度の発現性が良好で、アルカリ骨材反応抵抗
性に優れた急硬性セメントが得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 Li20含有量が1〜15重量%であるCaO-Al
2O3-Li2O系物質、無機硫酸塩、及び凝結調整剤を含有し
てなるセメント混和材。 - 【請求項2】 セメントと、請求項1記載のセメント混
和材とを含有してなるセメント組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2038095A JP3460161B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | セメント混和材及びセメント組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2038095A JP3460161B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | セメント混和材及びセメント組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08217503A true JPH08217503A (ja) | 1996-08-27 |
JP3460161B2 JP3460161B2 (ja) | 2003-10-27 |
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JP2038095A Expired - Fee Related JP3460161B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | セメント混和材及びセメント組成物 |
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JP (1) | JP3460161B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001206750A (ja) * | 2000-01-24 | 2001-07-31 | Denki Kagaku Kogyo Kk | スラッジ低減材、それを使用してなる遠心成型体、及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-02-08 JP JP2038095A patent/JP3460161B2/ja not_active Expired - Fee Related
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