JPH08215701A - 材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法 - Google Patents

材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法

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JPH08215701A
JPH08215701A JP2320795A JP2320795A JPH08215701A JP H08215701 A JPH08215701 A JP H08215701A JP 2320795 A JP2320795 A JP 2320795A JP 2320795 A JP2320795 A JP 2320795A JP H08215701 A JPH08215701 A JP H08215701A
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JP
Japan
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rolling
steel plate
high toughness
material anisotropy
weight
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JP2320795A
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Atsuhiko Yoshie
淳彦 吉江
Takashi Fujita
崇史 藤田
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は結晶粒が微細でかつ材質異方性のな
い強靭な厚鋼板の製造法である。 【構成】 所定の成分を含有する鋼をオーステナイトの
未再結晶温度域で累積圧下率20%以上に圧下を加えた
後に熱間の繰り返し曲げ加工を行うことによりオーステ
ナイトを再結晶させる。これにより結晶粒が微細で材質
異方性がなく強靭な厚鋼板を製造する。ただし繰り返し
曲げ加工時の繰り返し回数nと板温度T、繰り返し曲げ
加工により板表層部に付与される歪みの総和εおよび繰
り返し曲げ加工に先だって行われる未再結晶温度域での
累積圧下量εR との関係を満たすものとする。 ε≧−(εR /100)−(n/20)−1.05×1
-3T+3.2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は材質異方性のない高靭性
厚鋼板の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】構造部材その他の目的で使用される厚鋼
板の材質は化学成分や熱処理により決まる。最近では低
温での圧延を主体とした制御圧延法および圧延後に引続
いて冷却をおこなう加速冷却法により良好な強度、靭性
を有する厚鋼板の製造が可能となってきた。こういった
技術に特公昭49−7291号公報、特公昭57−21
007号公報、さらに特公昭59−14535号公報等
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的な制御圧延で
は、高温域においてオーステナイトを圧延再結晶により
微細化し、さらに低温域においてオーステナイトを未再
結晶状態のまま十分に延伸せしめ、その後の加速冷却工
程における変態で微細なフェライトを得る方法がとられ
ている。しかるに、一般に未再結晶温度域で圧延を終了
する場合、圧延集合組織が変態後の組織に受け継がれて
材質異方性が増すという問題があった。また材質異方性
を防止するために再結晶温度域で圧延する場合には、圧
延温度が高いと再結晶後の粒成長が早く結晶粒が粗大化
してしまうという欠点があった。このため再結晶が生じ
うる範囲でできるだけ低い温度で圧延を終了すると、部
分再結晶が生じやすく混粒を生じて材質が劣化するため
圧延温度の低下には限界があった。
【0004】一方、熱間加工の手法の一つに曲げ加工が
ある。曲げ加工を繰り返すことにより板厚を変化させず
に歪みを付与することが可能であるが、板厚中心部に十
分な歪み量を付与できないことから材質を向上させる目
的で使用されることはほとんどなく、板の平坦度の改善
に使われる場合がほとんどである。
【0005】本発明はこのような問題点を解消し、結晶
粒が微細でかつ材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる問題点を
解決するため、所定の条件の圧延と繰り返し曲げ加工を
組み合わせて、圧延後の繰り返し曲げ加工段階でオース
テナイトを再結晶せしめることにより材質異方性のない
厚鋼板を製造することを特徴とする。
【0007】すなわち、本発明の要旨とするところは、 (1)重量%でC :0.02〜0.30%、Si:
0.01〜2.0%、Mn:0.30〜3.5%、A
l:0.003〜0.10%、残部がFeおよび不可避
的不純物からなる鋼を鋳造した鋼塊あるいは鋼片を鋳造
後直接あるいは再加熱後圧延を行う場合に、オーステナ
イトの未再結晶温度域で圧延した後に引き続き繰り返し
曲げ加工を行い以下の式に示した以上の歪みを付与する
ことを特徴とする材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造
法。 ε≧−(εR /100)−(n/20)−1.05×1
-3T+3.2 ただし、ε:繰り返し曲げ加工により板表層部に付与さ
れる歪みの総和(%) εR :未再結晶温度域圧延での累積圧下量(%) n :繰り返し曲げ加工回数 T :繰り返し曲げ加工を行う際の厚鋼板の表面温度
(℃) (2)重量%でNb:0.001〜0.10%を含有す
ることを特徴とする(1)記載の材質異方性のない高靭
性厚鋼板の製造法。 (3)重量%でTi:0.001〜0.10%を含有す
ることを特徴とする(1)または(2)記載の材質異方
性のない高靭性厚鋼板の製造法。 (4)重量%でCu:0.05〜3.0%、 Ni:
0.05〜10.0%、Cr:0.05〜10.0%、
Mo:0.05〜3.5%、Co:0.05〜10.
0%、 W :0.05〜2.0%の1種または2種以
上を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれ
か1項記載の材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。 (5)重量%でV:0.002〜0.10%を含有する
ことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載の
材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。 (6)重量%でB:0.002〜0.0025%を含有
することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項記
載の材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。 (7)重量%でREM:0.002〜0.10%、C
a:0.0003〜0.0040%の1種または2種を
含有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1
項記載の材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。
【0008】ここで、繰り返し曲げ加工により板表層部
が受ける歪みの総和とは、繰り返し曲げ加工は引張りと
圧縮の歪みを交互にうけるため、板表層部における引張
り歪み、圧縮歪み全てを加算した累積歪み量と定義す
る。レベラーを用いた曲げ加工の場合の累積歪み量の算
出は図1に従うものとする。
【0009】図1はレベラーのロール配置を示したもの
である。Lはロール間隔の1/2、RGはロールギャッ
プであり、通常Lは設備により固定されており、RGが
可変である。
【0010】表1はi番目のロールのロールギャップR
i に基づく圧下量(押し込み量)Xi を算定したもの
である。RGi と板厚tから変数Xi が決まる。表1で
は4本目のロールに沿って曲げる場合に最大加工度とな
る条件を示したが、同様の手法で他のロールに沿って曲
げる場合に最大加工度となる条件についても計算でき
る。すなわち、最大加工度となるロールの番号をimax
、その場合の圧下量をXimax、総ロール本数をN、i
番目のロール圧下量をXi (加工度αi を板に付与する
ための真の圧下量(インターメッシュ)mm)とし、 σ:材料の降伏応力(kg/mm2 ) L:ロールピッチの1/2(mm) αi :i番目ロールの加工度 RGi :i番目ロールのロールギャップ (mm) t:材料の板厚(mm) E:材料のヤング率(kg/mm2 ) G:レベラーのガタ(0.3mm) A:ミルスプリング(mm/ton) P:矯正反力(ton) K:係数(2〜3、但し3を使用する) とすると、以下の式を連続的に計算することにより求ま
る。
【0011】Ximax=t−RGimax−G−AP(RG
imaxを設定することにより決定) XN-1 =σ2 /3tE(最終より1本前のロールの
圧下量を計算) i<imax の場合 Xi =Ximax+(Ximax−XN-1 )/(N−1−imax
)×(imax −i) i>imax の場合 Xi =Ximax−(Ximax−XN-1 )/(N−1−imax
)×(i−imax ) αi =3tE/σ2 ×Xi 但し、1番目のロールとN番目のロールでは加工度が
0、N−1番目のロールでは加工度が1となる。すなわ
ち、 α1 =0 αN =0 αN-1 =1 各ロール毎の加工度αi と歪みεi の関係 εi =σ/E×αi 総歪み量(特許請求の範囲に記載された式中のεに相
当) Σεi =σ/E×Σαi
【0012】
【表1】
【0013】又その他の手段で曲げ加工を施した場合の
累積歪み量の算出は図2に従うものとする。曲げ加工で
あるから板の表面と裏面では正負逆の歪みがかかるが、
それらが繰り返し付与されるため、歪みの絶対値の総和
を累積歪み量とする。
【0014】
【作用】以下本発明について詳細に説明する。まず本発
明鋼の必須及び選択成分の限定理由について説明する。
【0015】Cは鋼材を強化するために不可欠の元素で
あって、0.02%未満では所要の高強度が得られにく
く、また0.30%を超えると溶接部の靭性が損なわれ
るため0.02%以上0.30%以下に限定した。
【0016】Siは脱酸を促進しかつ強度をあげること
で効果的な元素であるので0.01%以上添加するが、
添加しすぎると溶接性を劣化させるため2.0%以下に
とどめる。
【0017】Mnは低温靭性を向上させる元素として有
効であるので0.3%以上添加するが、3.5%以上添
加すると溶接割れを促進させるおそれがあるので、3.
5%以下にとどめる。
【0018】Alは脱酸剤として有効であるので0.0
03%以上添加してもよいが、過量のAlは材質にとっ
て有害な介在物を生成するため上限を0.1%とした。
【0019】Nbは微量でオーステナイトの圧延再結晶
を抑制する元素で、未再結晶圧延の強化に有効であるた
め、0.001%以上添加するが、過度の添加は溶接継
手靭性を劣化させるため、0.1%以下にとどめる。
【0020】Tiは微量の添加で結晶粒の微細化に有効
であるので0.001%以上添加するが、溶接部靭性を
劣化させない程度の量を添加しても良い。そのため添加
量の上限は0.10%とする。
【0021】Cu、Ni、Cr、Mo、Co、Wはいず
れも焼入れ性を向上させる元素として知られており本発
明鋼に添加した場合鋼の強度を上昇させることができる
ので0.05%以上添加するが、過度の添加は溶接性を
損なうことになるため、Cuは3.0%以下、Niは1
0%以下、Crは10%以下、Moは3.5%以下、C
oは10%以下、Wは2%以下に限定した。
【0022】Vは析出効果により強度の上昇に有利であ
り0.002%以上添加するが、過度の添加は靭性を損
なうことになるため、上限を0.10%とした。
【0023】Bは焼入れ性を向上させる元素として知ら
れており本発明鋼に添加した場合鋼の強度を上昇させる
ことができ0.0002%以上添加するが、過度の添加
はBの析出物を増加させて靭性を損なうことになるた
め、上限を0.0025%とした。
【0024】REMとCaはSの無害化に有効であり、
REMは0.002%以上、Caは0.0003%以上
添加するが、過度の添加は靭性を損なうことになるた
め、上限をそれぞれ0.10%、0.0040%とし
た。
【0025】次に本発明の根幹をなす技術思想について
述べる。一般に、厚鋼板の変態後の結晶粒径は、変態前
のオーステナイト結晶粒径と圧延によりオーステナイト
中に導入される転位密度で決まる。すなわち、変態前の
オーステナイトの結晶粒径が微細なほど且つ変態前のオ
ーステナイト中の転位密度が大きいほど、変態後の結晶
粒径は微細になり材質も向上する。しかるに前者は再結
晶温度域における圧下条件により、さらに後者は未再結
晶温度域における圧下条件によりそれぞれの量が決ま
り、両者が最良のバランスとなる場合に変態後の結晶粒
が最も微細になる。しかし、転位密度を増加させるため
に未再結晶温度域における圧下量を増せば前述のように
材質異方性が増してしまうため、材質異方性の無い厚鋼
板を得るためには未再結晶温度域圧延の効果と同等以上
の効果が得られるように変態前のオーステナイト結晶粒
径を微細化する必要がある。しかるにオーステナイト粒
径は圧延再結晶により決まるため、圧延前の鋳片厚と圧
延後の板厚が決まれば粒径は限界値以上には細かくなり
えない。
【0026】しかるに本発明者らは、圧延と圧延後の繰
り返し曲げ加工の組み合わせにより、変態前のオーステ
ナイト結晶粒径を極めて微細にする方法を見出した。曲
げ加工は板厚を変化させずに歪みを付与することが可能
であるために鋳片厚と圧延後の板厚の制約を受けない。
オーステナイトの未再結晶温度域で所定の累積圧下率以
上の圧延を行いオーステナイト粒内の転位密度を十分確
保し潜在的な再結晶の駆動力を増加させ、しかる後に引
き続き未再結晶温度域あるいは一部変態が生ずるAr3
点以下Ar1 以上の温度域で繰り返し曲げ加工(例えば
ホットレベラーによる加工)を加えれば、圧延ではオー
ステナイトが未再結晶のまま残る温度域でも繰り返し曲
げ加工により再結晶が生じ、極めて細粒のオーステナイ
ト粒が得られる。これは、未再結晶温度域圧延でセル化
して飽和状態にあるオーステナイト内部の転位の構造
が、異なる加工モードである繰り返し曲げ加工により変
化して、再結晶が生ずるようになるという新たなる発見
に基づくものである。この際に曲げ加工の繰り返し回数
が極めて重要である。1回の曲げで付与される歪みが小
さい場合でも繰り返し曲げ回数を増すことによりオース
テナイト内部の転位構造が次第に変化し再結晶が生ずる
ようになる。
【0027】以上のことから、再結晶を起こさせるに必
要な繰り返し曲げ加工の歪み量は、未再結晶温度域圧延
の累積圧下量、曲げ加工により付与される歪み量さらに
は曲げ加工回数の関数として定められることがわかる。
さらに、繰り返し曲げ加工後に加速冷却または直接焼き
入れを行う場合は、繰り返し曲げ加工と冷却間の時間を
短縮することにより曲げ加工により再結晶したオーステ
ナイト粒径の粒成長による粗大化も防止することも可能
となる。
【0028】次に本発明の製造方法の限定理由を詳細に
説明する。本発明においては鋳片を直接圧延しても再加
熱後圧延しても良い。圧延はオーステナイトの未再結晶
温度域で終了する必要があるが、オーステナイトの未再
結晶温度域での累積圧下率が小さいとその後の再結晶の
駆動力として不十分であり、その後の繰り返し曲げ加工
で再結晶を生じせしめるためには大きな曲げ歪み量を付
与する必要がある。両者の関係は下式で示される。繰り
返し曲げ加工は圧延終了後に引き続いて行うが、前述の
通り、繰り返し曲げ加工の回数が重要である。加工時の
板温度が低いと再結晶が生じにくいため繰り返し回数を
増やす必要があり、加工時の板温度が高いと再結晶が生
じやすいため繰り返し回数は少なくても良い。必要最小
限の繰り返し曲げ回数は、加工温度と曲げ加工前の未再
結晶温度域圧延時の累積圧下量と下式で示される関係を
満足するものでなければならない。これより少ない回数
では再結晶が生じない。 ε≧−(εR /100)−(n/20)−1.05×1
-3T+3.2 ただし、ε :繰り返し曲げ加工により板表層部に付与
される歪みの総和(%) εR :未再結晶温度域圧延での累積圧下量(%) n :繰り返し曲げ加工回数 T :繰り返し曲げ加工を行う際の厚鋼板の表面温度
(℃)
【0029】繰り返し曲げ加工後は放冷しても、圧延後
引き続き加速冷却または直接焼き入れさらには焼戻しを
しても効果がある。フェライト−パーライト、フェライ
ト−ベイナイト鋼を製造する場合は、繰り返し曲げ加工
終了後可及的速やかに冷却を開始し500℃程度まで冷
却することが好ましい。冷却速度は大きい方が好ましい
が、本発明は繰り返し曲げ加工終了後放冷しても効果が
認められる。またベイナイト、マルテンサイト主体の鋼
を製造する場合は、繰り返し曲げ加工終了後可及的速や
かに焼き入れを開始し、焼戻し温度は従来行われている
温度域で行えば良い。繰り返し曲げ加工はホットレベラ
ー、ロールベンディング等の方法で実施することができ
る。
【0030】
【実施例】まず、表2に示す成分の本発明鋼について表
3に示す本発明方法(比較と記載した以外の箇所)およ
び比較方法を適用した場合、表3中に示した強度、靭性
となる。なお、表3における引張試験及び衝撃試験片と
もJIS4号試験片を使用した(1/4t)。
【0031】表3によると、各鋼について本発明に記載
した圧延条件および繰り返し曲げ条件で加工を行った場
合は、同じ鋼を繰り返し曲げ加工の回数または繰り返し
曲げにより板表層部に付与される総歪み量が不足する条
件で加工した場合に比して、明らかに材質異方性が小さ
く、さらに強度および靭性のバランスが向上している。
具体的には同一成分の鋼で比較した場合、本発明により
全ての鋼のL方向(圧延方向)とC方向(圧延方向と直
角方向)の材質差が引張り強度で1kgf/mm2 以下、シャ
ルピー衝撃試験破面遷移温度で2℃以内となっており、
材質異方性が極めて小さくなっていることがわかる。
【0032】尚、実施例8番の厚鋼板は、未再結晶温度
域圧延をしていないため材質異方性は小さいが、シャル
ピー衝撃試験破面遷移温度が本発明鋼に比べて50℃程
度劣化してしまっている。表3より、明らかに本発明鋼
は材質異方性が小さくかつ良好な材質特性を示し、本発
明は有効である。繰り返し曲げ加工はホットレベラーを
用いた。
【0033】(繰り返し曲げ加工により付与される歪み
量・曲げ加工回数の算定法)ホットレベラーによる繰り
返し曲げ加工を施した場合の曲げ加工回数は図3に示す
ように数えた。
【0034】表3における熱処理パターン(圧延後また
は繰り返し曲げ加工後) a:7℃/sで500℃まで加速冷却 b:14℃/sで460℃まで加速冷却 c:放冷 d:27℃/sで505℃まで加速冷却 e:室温まで直接焼入れ後660℃で焼き戻し f:15℃/sで室温まで加速冷却後460℃で焼き戻
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【発明の効果】このように、本発明に基づいて製造され
た厚鋼板は、特に合金元素を添加せずに強靭化してお
り、溶接性を損なわずに造船、橋梁、建築物、圧力容器
等の構造用部材として優れた特性を示し、産業上有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】レベラーのロール配置を示す。
【図2】曲げ加工による累積歪みの算出方法を示す。
【図3】ホットレベラーによる繰り返し曲げ加工回数の
数え方を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/00 301 C22C 38/00 301A 302 302Z 38/50 38/50

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%でC :0.02〜0.30%、 Si:0.01〜2.0%、 Mn:0.30〜3.5%、 Al:0.003〜0.10%、 残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を鋳造した
    鋼塊あるいは鋼片を鋳造後直接あるいは再加熱後圧延を
    行う場合に、オーステナイトの未再結晶温度域で圧延し
    た後に引き続き繰り返し曲げ加工を行い以下の式に示し
    た以上の歪みを付与することを特徴とする材質異方性の
    ない高靭性厚鋼板の製造法。 ε≧−(εR /100)−(n/20)−1.05×1
    -3T+3.2 ただし、ε :繰り返し曲げ加工により板表層部に付与
    される歪みの総和(%) εR :未再結晶温度域圧延での累積圧下量(%) n :繰り返し曲げ加工回数 T :繰り返し曲げ加工を行う際の厚鋼板の表面温度
    (℃)
  2. 【請求項2】 重量%でNb:0.001〜0.10%
    を含有することを特徴とする請求項1記載の材質異方性
    のない高靭性厚鋼板の製造法。
  3. 【請求項3】 重量%でTi:0.001〜0.10%
    を含有することを特徴とする請求項1または2記載の材
    質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。
  4. 【請求項4】 重量%でCu:0.05〜3.0%、 Ni:0.05〜10.0%、 Cr:0.05〜10.0%、 Mo:0.05〜3.5%、 Co:0.05〜10.0%、 W :0.05〜2.0%の1種または2種以上を含有
    することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載
    の材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。
  5. 【請求項5】 重量%でV:0.002〜0.10%を
    含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    記載の材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。
  6. 【請求項6】 重量%でB:0.0002〜0.002
    5%を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。
  7. 【請求項7】 重量%でREM:0.002〜0.10
    %、 Ca :0.0003〜0.0040%の1種または2
    種を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項記載の材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法。
JP2320795A 1995-02-10 1995-02-10 材質異方性のない高靭性厚鋼板の製造法 Withdrawn JPH08215701A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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