JP3127721B2 - 耐火用低降伏比形鋼の製造方法 - Google Patents

耐火用低降伏比形鋼の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に建築用の構造部材と
して用いられる耐火性、低降伏比特性を有する形鋼の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築用の構造部材の分野においては、限
界状態設計法の採用及び1987年4月の新耐火設計法
の制定等の動向に伴い、鋼材に要求される特性として低
降伏比及び高温での高強度化が重要視されてきている。
【0003】このような動向に対応し低降伏比と耐火性
とを兼備した鋼材の製造方法が種々提案されている。こ
れらは、特開平2−77523号、特開平2−1633
41号、特開平3−271342号各公報に代表される
ようにAr3 点以上のオーステナイト高温域で圧延を終
了するものが主体であり、γ+α2相域における圧延に
よる降伏比の上昇を回避している。
【0004】一方、特開平3−277715号公報では
γ+α2相域で圧延を行い、その後直ちに加速冷却を実
施し、C,Nにより固着されたフェライトとベイナイト
又はマルテンサイトの混合組織とすることにより降伏強
さを低くするとともに一様伸びを増加させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】建築用の構造部材に用
いられる形鋼においては、厳しい圧延造形上の制約によ
り圧延仕上温度が低下する傾向がある。またシリーズ、
サイズの多様化に伴い、圧延仕上温度(本出願では材質
に実質的な影響を及ぼすユニバーサルミル(R2)の仕
上温度と定義する)は650℃〜850℃の広範囲にわ
たり変化する。このような圧延上の制約に加え、材質面
では低降伏比、高温での高強度化に加え、低炭素当量化
が要求される。
【0006】上述した従来の技術では、低降伏比及び高
温での高強度を得るために、Mo,Nb,V等の合金元
素を複合添加した鋼を採用することと、Ar3 点以上の
オーステナイト高温域で圧延を終了することに主眼をお
いているため、形鋼のように圧延仕上温度がAr3 点以
下のγ+α2相域となる比率が高い場合には、低降伏比
の要求を満足することが困難である。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、Ar3 点以下の圧延仕上温度を採用して、低
降伏比の耐火用形鋼を製造することができる耐火用低降
伏比形鋼の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】重量%で、C:
0.03〜0.18%、Si:0.05〜1.5%、M
n:0.3〜2.0%、Mo:0.1〜0.7%を含有
し(但し、Nbを無添加とする)、圧延仕上温度(T
f)がAr3点以下となるように形鋼圧延された素材に対
し、圧延終了後(Ar3−Tf)×0.8(秒)以上の間
放冷し、その後4〜20℃/Sの速度で300〜550
℃の温度範囲まで加速冷却を行うことを特徴とする耐火
用低降伏比形鋼の製造方法を提供する。
【0009】また、第2に、重量%で、C:0.03〜
0.18%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.3
〜2.0%、Mo:0.1〜0.7%を含有し(但しN
bを無添加とする)、さらにV:0.01〜0.30
%、Ti:0.003〜0.030%、Cu:0.02
〜1.5%、Ni:0.02〜1.5%、Cr:0.0
5〜1.0%、B:0.0005〜0.0050%のう
ち一種または2種以上を含有し、圧延仕上温度(Tf)が
Ar3点以下となるように形鋼圧延された素材に対し、
圧延終了後(Ar3−Tf)×0.8(秒)以上の間放冷
し、その後4〜20℃/Sの速度で300〜550℃の
温度範囲まで加速冷却を行うことを特徴とする耐火用低
降伏比形鋼の製造方法を提供する。
【0010】本願発明者らは、耐火性の観点から優れた
高温強度と常温での低降伏比が必要な耐火用形鋼を製造
するにあたり、造形上の制約より圧延仕上温度がAr3
点以下となる場合においても優れた高温強度と低降伏比
を有する形鋼の製造方法について検討した結果、成分系
と圧延後の冷却条件の最適化を図り、特にγ+α域での
圧延により加工硬化したフェライトを意図的に放冷し回
復・再結晶させた後、加速冷却を行うことにより上記特
性が満足されることを見出し、本発明を完成させた。
【0011】従ってγ+α域で圧延し加速冷却を行う点
においては特開平3−277715号公報に開示された
技術と類似しているが、特開平3−277715号公報
では圧延後直ちに加速冷却を行いフェライトの転位密度
が高い状態から加速冷却を行うのに対し、本発明は圧延
後意図的に放冷し、回復・再結晶によりフェライトの転
位密度が低い状態から加速冷却を行う点で根本的に異な
る。
【0012】上記特性のうち、高温強度の上昇に関して
は、従来よりMo,Nb,Vが有効であることが知られ
ている。従って、このように高温強度の上昇に有効なM
o,Nb,Vを添加した表1に示す組成を前提とし、低
降伏比の形鋼を得る観点から実験を行った。なお、表1
中、鋼1はMo−V添加鋼、鋼2はMo添加鋼、鋼3は
Mo−Nb添加鋼である。また、Ar3 の値の求め方は
表1の欄外に示した。
【0013】
【表1】
【0014】図1は、表1に示す鋼1を用いて製造した
フランジ厚さ12mmの形鋼において、R2仕上温度が
730℃となった場合について、その後の冷却開始まで
の時間を変化させて5℃/sで500℃まで冷却した場
合の引張特性を示す。この図に示すように、加速冷却で
は空冷材に比べ8kg/mm2 程度高い引張強度(T
S)が得られている。TSは冷却開始までの放冷時間に
伴いほとんど変化しないが、降伏強度(YS)は放冷時
間が25秒までは、放冷時間の増加に伴って減少する
が、それ以上ではほぼ一定値となる。従って降伏比(Y
R)は圧延後直ちに冷却した場合は79%であるのに対
し、25秒以上放冷した後に加速冷却を行った場合は6
6%以下まで低下する。
【0015】図2は、表1に示す鋼2,3を用いて製造
した図1と同様のフランジ厚さ12mmの形鋼におい
て、R2仕上温度が730℃となった場合について、圧
延終了(R2)後の冷却開始までの時間を変化させ4℃
/sで450℃まで冷却した場合の引張特性を示す。M
oを含有する鋼2では図1の鋼1の場合と同様に、YS
は放冷時間が25秒までは、放冷時間の増加に伴って減
少し、YRが低下するが、それ以上では飽和する。一
方、Mo及びNbを含有する鋼3の場合は、圧延終了
(R2)後50秒放冷し、その後加速冷却を行った場合
においてもYSの低下量は小さく、低YR化を図ること
が難しい。従って、低降伏比化の観点からはNb添加は
望ましくないことがわかる。
【0016】図3は、表1に示す鋼1を用いて製造した
フランジ厚さ9mmの形鋼において、ウェッブ高さが変
化し、圧延仕上温度が660℃〜730℃まで変化した
場合について、冷却開始までの時間を変化させ5℃/s
で500℃まで冷却した際の降伏比(YR)の変化を示
す。図中白丸中の数字が降伏比である。図3から明らか
なように、いずれの圧延仕上温度においても冷却開始ま
での時間が増加するに伴いYRが低下しある時間以上で
ほぼ一定となる。この限界時間はt=(Ar3−Tf
×0.8で示される。なお、ここでAr3 は供試鋼の変
態開始点、Tfは圧延の仕上温度である。
【0017】このように、Ar3 以下の圧延仕上温度を
採用する場合には、高温強度の確保に有効であるMo,
Nb,V等の合金元素のうち、降伏比を高めその後に放
冷を行った場合においても降伏比の低下が少ないNbを
添加せず、Mo又はMo−V系を主体とする鋼を用い、
圧延終了後t=(Ar3 −Tf )×0.8秒以上の時間
を意図的に放冷後、加速冷却を行うことにより、圧延後
直ちに加速冷却を行う場合に比べ大幅に低い降伏比及び
同等以上の引張強度を有する耐火用低降伏比形鋼が得ら
れるのである。
【0018】すなわち、高温強度の上昇に有効であるM
o,Nb,Vはいずれも析出強化により高温強度を確保
しているが、圧延仕上温度がAr3 点以下の場合、フェ
ライトへ転位が導入され、上記の析出型元素はこのよう
な転位を固着するため、フェライトの回復・再結晶が抑
制され、その結果低降伏比が得にくい。特に引張強度を
上昇させるために圧延後に加速冷却を行う場合には、圧
延完了後直ちに冷却するため加工硬化したフェライトが
室温においても存在し、降伏比が上昇する。そして、こ
のようなフェライトの回復・再結晶の抑制効果は上記元
素のうちNbが最も大きい。従って、本発明では、高温
強度の上昇に有効である上記元素のうち、フェライトの
回復・再結晶の抑制効果が最も大きいNbを無添加と
し、かつAr3 点及び圧延仕上温度によって定まる特定
時間以上の時間放冷してフェライトを回復・再結晶させ
た後に加速冷却を行うことにより、Ar3 点以下で圧延
が終了する場合においても、優れた高温強度と低降伏比
を有し、かつ空冷材に比べて引張強度が向上した形鋼の
製造が可能となるのである。
【0019】次に、本発明における各元素の含有量の限
定理由を示す。なお、%表示はいずれも重量%である。
Cは鋼の常温強度、高温強度を安定して確保するために
有効な元素である。しかし、0.03%未満では十分な
強度を得るのが困難であり、また0.18%を超えると
溶接性が劣化する。従って、C量を0.03〜0.18
%Cとした。
【0020】Siは脱酸、強度上昇に有効に元素であ
り、そのためには0.05%以上の添加が必要であるが
1.5%を超えると溶接性を損う。従って,Si量を
0.05〜1.5%とした。
【0021】Mnは強度確保の上で有効な元素であり、
そのためには0.3%以上の添加が必要である。一方、
2.0%を超える添加は溶接性を損う。従って、Mn量
を0.3〜2.0%とした。
【0022】Moは焼入性の向上,析出強化等により鋼
の高強度化に効果があり、特に中・高温強度に対して有
効である。このような効果を発揮するためには0.1%
以上が必要であるが、0.7%を超える添加はコスト上
昇を招くと共に、溶接性を劣化させる。従って、Mo量
を0.1〜0.7%とした。
【0023】本発明では以上の必須成分に加えて、必要
に応じて以下の1種又は2種を添加することができる。
Vは微量添加においても常温,高温強度の上昇に有効で
あり、そのためには0.01%以上の添加が必要であ
る。一方0.3%を超える添加は溶接性を劣化させる。
従って、V量を0.01〜0.30%とした。
【0024】TiはTiNを形成しオーステナイト粒を
微細化する効果があり、靭性向上に有効であり、その効
果を奏するためには0.003%以上が必要であるが、
0.03%を超えるとTiCを形成し、上述したNbと
同様にAr3 点以下の圧延におけるフェライトの回復・
再結晶を著しく抑制する。従って、Ti量を0.003
〜0.030%とした。
【0025】Cuは強度上昇に有効な元素であり、その
ためには0.02%以上必要であるが、1.5%を超え
る添加はコスト上昇に加え、表面疵の問題があるため、
0.02〜1.5%とした。
【0026】Niは強化に有効であるとともに低温靭性
の向上にも効果があり、そのためには0.02%以上が
必要であるが、高価であるため0.02%〜1.5%と
した。
【0027】Crは常温及び高温強度の上昇に有効であ
り、そのためには0.05%以上の添加が必要である
が、1.0%を超えると溶接性が劣化する。従ってCr
量を0.05〜1.0%とした。
【0028】Bは焼入性を向上させる元素であり、その
観点からは0.0005%以上必要であるが、0.00
5%を超えると溶接性を劣化させる。従って、B量を
0.0005〜0.005%とした。
【0029】次に、製造条件の限定理由を示す。製造条
件のうち本発明において重要であるのは、圧延仕上温度
がAr3 点以下であることを前提として、圧延終了後、
加速冷却を行う前の放冷時間、及び加速冷却条件であ
り、その他の条件は特に規定されない。
【0030】本発明における圧延終了後の放冷時間は、
Ar3 の値及び圧延終了温度Tf によって定まり、(A
3 −Tf )×0.8秒以上である。この範囲であれ
ば、加速冷却開始までの間にフェライトの回復・再結晶
が十分に生じ、十分に低い降伏比を得ることができる。
【0031】加速冷却の目的は、同一成分鋼において放
冷材に比べ高強度化を達成することにある。従って冷却
速度は2℃/s以上が必要である。また20℃/sを超
える冷却速度では冷却歪が顕著になるため、その範囲を
2〜20℃/sとした。また冷却停止温度が300〜5
50℃の範囲をはずれる場合には、加速冷却の効果が得
られないとともに、特性の安定性および歪も大きくなる
ため上記範囲とした。
【0032】なお、上述したように、その他の条件につ
いては、一般的な条件が採用され特に規定されるもので
はないが、圧延の加熱温度は1000〜1350℃が好
ましい。その温度が1000℃未満では圧延仕上温度が
著しく低くなるため最終形状まで圧延を行うことが難し
く、一方1350℃を超える加熱は加熱コストが顕著に
増大するからである。
【0033】本発明においては圧延仕上温度がAr3
以下となる場合を対象としているが、その温度は600
℃を超えることが好ましい。圧延仕上げ温度が600℃
以下では加工されたフェライトの回復・再結晶を生じさ
せるための放冷時間が著しく長くなるからである。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)表2に示す鋼4、5を用い、Ar3 点以下
で圧延を終了した場合について表3に示す種々の製造条
件で形鋼を製造した。そして、これら形鋼の強度特性を
評価した。その結果も表3に合わせて示す。
【0035】表3中、記号A〜Eは鋼4を用いフランジ
厚さ25mmウェッブ高さ750mmの形鋼を1250
℃に加熱して圧延した場合の結果である。この場合の圧
延仕上温度は770℃である。Aは圧延完了後すみやか
に加速冷却を行った場合であり、加速冷却開始までの放
冷時間が10秒であり、本発明に規定する放冷時間:
(Ar3 −Tf )×0.8秒以上(この場合は25秒以
上)を満足していないため降伏比が78%と高い。
【0036】一方B,Cは圧延完了後、意図的に本発明
に規定する25秒以上放冷し、フェライトの回復・再結
晶を促進した後に加速冷却を行っているため、降伏比が
72%と低い。また圧延後放冷したD、及び加速冷却は
実施したが本発明条件範囲より高い650℃で加速冷却
を終了したEは、本発明の範囲であるB,Cより常温で
のTS,高温域でのYSが低い。
【0037】また、記号F,G,Hは同じく鋼4を用
い、フランシ厚さ25mmウェッブ高さ700mmの形
鋼を1200℃に加熱して圧延した場合の結果であり、
圧延仕上温度は740℃である。F,G,Hはいずれも
圧延完了後意図的に放冷はしているものの、Fは本発明
に規定する放冷時間:(Ar3 −Tf )×0.8秒以上
(この場合は49秒以上)を満足していないため降伏比
が81%と高いのに対し、G,Hは本発明条件を満足し
ているため降伏比が73%と低い。
【0038】記号I,J,K,Lは鋼5を用い、フラン
ジ厚さ16mmウェッブ高さ650mmの形鋼を125
0℃に加熱して圧延した場合の結果である。この場合の
圧延仕上温度は730℃である。本発明条件を満足して
いるJ,Kに比べ、加速冷却までの放冷条件である26
秒以上を満足していないIは降伏比が高い。また加速冷
却条件を満足していないLでは常温でのTS、高温での
YSが低い。
【0039】記号M,N,Oは鋼5を用い、フランジ厚
さ19mmウェッブ高さ750mmの形鋼を1200℃
に加熱して圧延した場合の結果である。この場合の圧延
仕上温度は680℃である。本発明条件を満足している
Oに比べ、加速冷却までの放冷条件である66秒以上を
満足していないM,Nでは降伏比が高い。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】(実施例2)表4に示す鋼6〜16を用
い、Ar3 点以下で圧延を終了した場合について表5に
示す種々の製造条件で形鋼を製造した。そして、これら
形鋼の強度特性を評価した。その結果も表5に合わせて
示す。
【0043】表5中、記号P〜Uは鋼6〜11を用い、
フランジ厚さ19mmウェッブ高さ700mmの形鋼を
1280℃に加熱して圧延した後40秒間放冷し、その
後10℃/sで450℃まで加速冷却を行った場合の結
果である。本発明条件を満足しているP,Q,Rはいず
れも常温で70kgf/mm2 以上のTS、70%前後
のYR、600℃において30kgf/mm2 前後のY
Sを有しているのに対し、Tiを過剰に含有している
S、及びNbを含有しているTでは冷却まで40秒間の
放冷ではフェライトの回復が十分に進行しないため、Y
Rが76〜77%と高い。またMoを含有しないUでは
600℃におけるYSが本発明法に比べ著しく低い。
【0044】記号V〜Zは鋼12〜16を用い、フラン
ジ厚さ12mmウェッブ高さ550mmの形鋼を128
0℃に加熱して圧延した後50秒間放冷し、その後5℃
/sで540℃まで加速冷却を行った場合の結果であ
る。本発明条件を満足しているV,W,X,Yはいずれ
も常温で50kgf/mm2 以上のTS,70%前後の
YR,600℃において20kgf/mm2 前後のYS
を有しているのに、Moを含有しないZでは600℃に
おけるYSが著しく低い。
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、圧延仕
上温度がAr3 点以下となる形鋼圧延において、圧延仕
上後所定の時間放冷し、フェライトの回復,再結晶が進
行した後加速冷却を行うことにより、常温での降伏比が
低くかつ高温強度が高い耐火用低降伏比形鋼の製造が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧延後、加速冷却までの放冷時間に伴う、常温
引張特性の変化を示す図。
【図2】圧延後、加速冷却までの放冷時間に伴う、常温
引張特性の変化を示す図。
【図3】加速冷却までの放冷時間及びAr3 −Tf が変
化した場合の降伏強度の値を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−238319(JP,A) 特開 平4−308033(JP,A) 特開 平2−77523(JP,A) 特開 平7−76724(JP,A) 特開 平7−76725(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 8/00 - 8/02 C22C 38/00 - 38/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.03〜0.18%、
    Si:0.05〜1.5%、Mn:0.3〜2.0%、
    Mo:0.1〜0.7%を含有し(但し、Nbを無添加
    とする)、圧延仕上温度(Tf)がAr3点以下となるよ
    うに形鋼圧延された素材に対し、圧延終了後(Ar3−
    Tf)×0.8(秒)以上の間放冷し、その後4〜20
    ℃/Sの速度で300〜550℃の温度範囲まで加速冷
    却を行うことを特徴とする耐火用低降伏比形鋼の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 重量%で、C:0.03〜0.18%、
    Si:0.05〜1.5%、Mn:0.3〜2.0%、
    Mo:0.1〜0.7%を含有し(但しNbを無添加と
    する)、さらにV:0.01〜0.30%、Ti:0.
    003〜0.030%、Cu:0.02〜1.5%、N
    i:0.02〜1.5%、Cr:0.05〜1.0%、
    B:0.0005〜0.0050%のうち一種または2
    種以上を含有し、圧延仕上温度(Tf)がAr3点以下と
    なるように形鋼圧延された素材に対し、圧延終了後(A
    r3−Tf)×0.8(秒)以上の間放冷し、その後4〜
    20℃/Sの速度で300〜550℃の温度範囲まで加
    速冷却を行うことを特徴とする耐火用低降伏比形鋼の製
    造方法。
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