JPH0772299B2 - 低降伏比高張力鋼板の製造法 - Google Patents
低降伏比高張力鋼板の製造法Info
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- JPH0772299B2 JPH0772299B2 JP2161049A JP16104990A JPH0772299B2 JP H0772299 B2 JPH0772299 B2 JP H0772299B2 JP 2161049 A JP2161049 A JP 2161049A JP 16104990 A JP16104990 A JP 16104990A JP H0772299 B2 JPH0772299 B2 JP H0772299B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、低降伏比高張力鋼板(以下、「低YR高張力鋼
板」という)の製造法に関する。さらに詳しくは、直接
焼入後焼戻処理を施すことによる低YR高張力鋼板の製造
法に関する。
板」という)の製造法に関する。さらに詳しくは、直接
焼入後焼戻処理を施すことによる低YR高張力鋼板の製造
法に関する。
(従来の技術) 降伏比(降伏値/引張強さ×100(%);以下、「YR」
という)は、鋼材が降伏した後、破断に至るまでの余裕
度合を示す基準として用いられ、一般に、下記に示す利
点を有している。すなわち、低YR鋼は、加工硬度域が広
くなり、一様伸びおよび全伸びが高いため、鋼構造物用
鋼板としての安定性を高めることができる。
という)は、鋼材が降伏した後、破断に至るまでの余裕
度合を示す基準として用いられ、一般に、下記に示す利
点を有している。すなわち、低YR鋼は、加工硬度域が広
くなり、一様伸びおよび全伸びが高いため、鋼構造物用
鋼板としての安定性を高めることができる。
一般に、引張強さが50kgf/mm2級の鋼では、そのYRは85
%程度でかなり低いが、引張強さが増加するにつれて、
YRも高くなり、近年使用度の高い58〜90kgf/mm2級の鋼
は、YRが85%以上となることが多く、鋼構造物の設計上
注意を要する事項とされる。
%程度でかなり低いが、引張強さが増加するにつれて、
YRも高くなり、近年使用度の高い58〜90kgf/mm2級の鋼
は、YRが85%以上となることが多く、鋼構造物の設計上
注意を要する事項とされる。
そこで、低YR高張力鋼板の製造法が、従来より種々提案
されている。例えば、特開昭63−24013号公報には、ス
ラブ加熱後圧下率30%で圧延した後、10℃/sec以上の冷
却速度で冷却して直接焼入し、次いで300〜700℃の焼戻
し処理を施すことによって強度:70kgf/mm2以上、YR:80
〜90%の低YR高張力鋼板の製造法が提案されている。
されている。例えば、特開昭63−24013号公報には、ス
ラブ加熱後圧下率30%で圧延した後、10℃/sec以上の冷
却速度で冷却して直接焼入し、次いで300〜700℃の焼戻
し処理を施すことによって強度:70kgf/mm2以上、YR:80
〜90%の低YR高張力鋼板の製造法が提案されている。
第5図は、この特開昭63−24013号公報により提案され
た発明における、加熱プロセスを示す略式説明図であ
る。
た発明における、加熱プロセスを示す略式説明図であ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかし、この特開昭63−24013号公報により提案された
発明のように、80kgf/mm2級の高張力鋼板を10℃/sec以
上の高い冷却速度で常温まで一気に急冷(焼入れ)する
と、 焼きが入り過ぎ、YR≦85%という性質を安定的に付与
することがむずかしいこと、および 急冷を行うために、水冷後の鋼板中の脱水素効果がな
く、溶鋼段階の水素濃度、およびスラブ段階での水素濃
度を低値に管理しない限り、水冷後の成品の水素濃度に
よるUST欠陥が発生し易いこと という問題があり、その実施は現実には容易ではなかっ
た。
発明のように、80kgf/mm2級の高張力鋼板を10℃/sec以
上の高い冷却速度で常温まで一気に急冷(焼入れ)する
と、 焼きが入り過ぎ、YR≦85%という性質を安定的に付与
することがむずかしいこと、および 急冷を行うために、水冷後の鋼板中の脱水素効果がな
く、溶鋼段階の水素濃度、およびスラブ段階での水素濃
度を低値に管理しない限り、水冷後の成品の水素濃度に
よるUST欠陥が発生し易いこと という問題があり、その実施は現実には容易ではなかっ
た。
ここに、本発明の目的は、上記の問題を解決し、産業機
械分野、高層ビル等の建築分野に使用される、高強度で
あって、かつYRが85%以下の80kgf/mm2級高張力鋼板を
提供すること、つまり低YR高張力鋼板を確実に製造する
ことができる方法を提供することにある。
械分野、高層ビル等の建築分野に使用される、高強度で
あって、かつYRが85%以下の80kgf/mm2級高張力鋼板を
提供すること、つまり低YR高張力鋼板を確実に製造する
ことができる方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記課題を解決するため種々検討を重ね
た。その結果、直接焼入温度(Ar3点以上)が確保でき
る温度で仕上圧延後直ちに、初析フェライトがない100
%オーステナイト域の温度域(Ar3以上の温度域)から1
3℃/sec以上の冷却速度で急冷し、その後、従来の常温
停止法(直接焼入法)でなく、350〜500℃の温度域で冷
却を一旦停止する停止温度上昇法を用いること(Ms〜Mf
点間で水冷を停止すること)により、マルテンサイト量
をコントロールすることができ、安定的に、YR≦85%の
低YR高張力鋼板を製造することができることを知見し
て、本発明を完成するに至った。
た。その結果、直接焼入温度(Ar3点以上)が確保でき
る温度で仕上圧延後直ちに、初析フェライトがない100
%オーステナイト域の温度域(Ar3以上の温度域)から1
3℃/sec以上の冷却速度で急冷し、その後、従来の常温
停止法(直接焼入法)でなく、350〜500℃の温度域で冷
却を一旦停止する停止温度上昇法を用いること(Ms〜Mf
点間で水冷を停止すること)により、マルテンサイト量
をコントロールすることができ、安定的に、YR≦85%の
低YR高張力鋼板を製造することができることを知見し
て、本発明を完成するに至った。
ここに、本発明の要旨とするところは、重量%で、 C:0.10〜0.20%、Si:0.02〜0.60%、 Mn:0.50〜2.00%、Al:0.010〜0.090%、 残部Feおよび不可避的不純物 からなる鋼組成を有する鋼片に加熱および圧延を行った
後、Ar3点以上の温度域から13℃/sec以上の冷却速度で3
50〜500℃の温度域まで冷却し、さらに200℃以下の温度
域まで空冷あるいは徐冷し、その後に500〜700℃での焼
戻処理を施すことを特徴とする引張強さが78kgf/mm2以
上で降伏比が85%以下の低降伏比高張力鋼板の製造法で
ある。
後、Ar3点以上の温度域から13℃/sec以上の冷却速度で3
50〜500℃の温度域まで冷却し、さらに200℃以下の温度
域まで空冷あるいは徐冷し、その後に500〜700℃での焼
戻処理を施すことを特徴とする引張強さが78kgf/mm2以
上で降伏比が85%以下の低降伏比高張力鋼板の製造法で
ある。
また、上記の本発明においては、さらに、前記鋼片が、
重量%で、 Cu:0.50%以下、Ni:1.50%以下、 Cr:1.50%以下、Mo:0.70%以下、 V:0.10%以下、Nb:0.050%以下、 Ti:0.030%以下、B:0.025%以下 からなる群から選ばれた1種または2種以上の元素を有
することが好適である。
重量%で、 Cu:0.50%以下、Ni:1.50%以下、 Cr:1.50%以下、Mo:0.70%以下、 V:0.10%以下、Nb:0.050%以下、 Ti:0.030%以下、B:0.025%以下 からなる群から選ばれた1種または2種以上の元素を有
することが好適である。
第1図は、本発明にかかる低YR高張力鋼板の製造法にお
ける加熱プロセスを示すグラフである。第1図および第
5図を対比することから明らかとなるように、本発明で
は直接焼入れするのではなく、Ms〜Mf点間で一度水冷を
停止することによりマルテンサイト量をコントロール
し、所望の低降伏比高張力鋼板を得ることができる。
ける加熱プロセスを示すグラフである。第1図および第
5図を対比することから明らかとなるように、本発明で
は直接焼入れするのではなく、Ms〜Mf点間で一度水冷を
停止することによりマルテンサイト量をコントロール
し、所望の低降伏比高張力鋼板を得ることができる。
また、350〜500℃で水冷を停止し、その後徐冷または放
冷するため、直接水冷後にも脱水素効果がある。
冷するため、直接水冷後にも脱水素効果がある。
(作用) 以下、本発明を作用効果とともに詳述する。なお、本明
細書においては、「%」は特にことわりがない限り「重
量%」を意味するものとする。
細書においては、「%」は特にことわりがない限り「重
量%」を意味するものとする。
まず、本発明において、用いる鋼片の組成を限定した理
由について説明する。
由について説明する。
C:Cは、鋼板の強度を確保するために必要かつ有効な元
素であり、このために0.10%以上が必要である。一方、
0.20%を越えると、得られる成品の溶接性および靭性が
劣化する。そこで、C含有量は、0.10%以上0.20%以下
に限定する。
素であり、このために0.10%以上が必要である。一方、
0.20%を越えると、得られる成品の溶接性および靭性が
劣化する。そこで、C含有量は、0.10%以上0.20%以下
に限定する。
Si、Mn:Si、Mnの含有量を、それぞれ0.02%以上0.60%
以下、0.50%以上2.00%以下と限定した理由も、Siの含
有量の限定理由とまったく同じである。すなわち、それ
ぞれの下限値を下回ると、鋼板の強度の確保がむずかし
くなり、一方上限値を上回ると、溶接性および靭性が劣
化する。そこで、Si含有量、Mn含有量は、それぞれ0.02
%以上0.60%以下、0.50%以上2.00%以下と限定する。
以下、0.50%以上2.00%以下と限定した理由も、Siの含
有量の限定理由とまったく同じである。すなわち、それ
ぞれの下限値を下回ると、鋼板の強度の確保がむずかし
くなり、一方上限値を上回ると、溶接性および靭性が劣
化する。そこで、Si含有量、Mn含有量は、それぞれ0.02
%以上0.60%以下、0.50%以上2.00%以下と限定する。
Al:Alは、脱酸剤としての効果を有するとともに、鋼中
にあってはAlNとなりBの焼入性を向上させることがで
きる元素である。このような効果を有するためには、0.
010%以上0.090%以下とする。
にあってはAlNとなりBの焼入性を向上させることがで
きる元素である。このような効果を有するためには、0.
010%以上0.090%以下とする。
さらに、本発明にかかる鋼片は、重量%で、 Cu:0.50%以下、Ni:1.50%以下、 Cr:1.50%以下、Mo:0.70%以下、 V:0.10%以下、Nb:0.050%以下、 Ti:0.030%以下、B:0.025%以下 からなる群から選ばれた1種または2種以上の元素を有
することが好適である。
することが好適である。
すなわち、これらの各元素をその下限値以上含有するこ
とにより、鋼板の焼入性が向上し、強度を安定的に確保
することができる。一方、上限値を超えると、溶接性お
よび靭性が劣化する。そこで、前述のように限定する。
とにより、鋼板の焼入性が向上し、強度を安定的に確保
することができる。一方、上限値を超えると、溶接性お
よび靭性が劣化する。そこで、前述のように限定する。
なお、Tiは、Alと同様に、Nと結合してTiNをつくり、
Bの焼入性を向上させる。また、80kgf/mm2級の連鋳ス
ラブは、割れの感受性が高いため、Nを固定することに
より、スラブの表面割れを防ぐことができる。
Bの焼入性を向上させる。また、80kgf/mm2級の連鋳ス
ラブは、割れの感受性が高いため、Nを固定することに
より、スラブの表面割れを防ぐことができる。
以上のような鋼組織を有する鋼片に、加熱および圧延を
完了した後、Ar3点以上の温度域から13℃/sec以上の冷
却速度で350〜500℃の温度域まで冷却する。
完了した後、Ar3点以上の温度域から13℃/sec以上の冷
却速度で350〜500℃の温度域まで冷却する。
冷却の開始温度をAr3点以上としたのは、初析フェライ
トが存在しない100%オーステナイト域の温度とするた
めである。また、冷却の開始温度の上限は、900℃超で
あると、熱間圧延の仕上温度を900℃以上とする必要が
あり、その場合成品の靭性が劣化してしまう。したがっ
て、冷却開始温度の上限は900℃とすることが望まし
い。なお、この場合の冷却は水冷でよい。
トが存在しない100%オーステナイト域の温度とするた
めである。また、冷却の開始温度の上限は、900℃超で
あると、熱間圧延の仕上温度を900℃以上とする必要が
あり、その場合成品の靭性が劣化してしまう。したがっ
て、冷却開始温度の上限は900℃とすることが望まし
い。なお、この場合の冷却は水冷でよい。
また、冷却速度を13℃/sec以上としたのは、所望の焼入
組織を得るためである。このような観点からは、冷却速
度の上限を設ける必要はない。
組織を得るためである。このような観点からは、冷却速
度の上限を設ける必要はない。
さらに、冷却停止温度は、350℃以上500℃以下と限定す
る。冷却停止温度が350℃未満となると、焼入組織が多
くなり、低YR高張力鋼とならないからである。また、50
0℃超であると、Ms点以上となり、やはり強度を確保す
ることができない。そこで、冷却停止温度は、350〜500
℃と限定する。
る。冷却停止温度が350℃未満となると、焼入組織が多
くなり、低YR高張力鋼とならないからである。また、50
0℃超であると、Ms点以上となり、やはり強度を確保す
ることができない。そこで、冷却停止温度は、350〜500
℃と限定する。
そして、この350〜500℃の温度域から、さらに200度以
下の温度域まで、空冷あるいは放冷する。すなわち、本
発明においては、Ar3点以上から常温まで完全に水冷す
るのではなく、Ms〜Mf点間の温度域で水冷を停止して、
マルテンサイト量を約95%以下にコントロールする。
下の温度域まで、空冷あるいは放冷する。すなわち、本
発明においては、Ar3点以上から常温まで完全に水冷す
るのではなく、Ms〜Mf点間の温度域で水冷を停止して、
マルテンサイト量を約95%以下にコントロールする。
そして、この後に、焼戻処理を行う。焼戻し処理温度
は、500〜700℃とする。500℃未満であると、マルテン
サイト中に固溶した元素を析出させることができず、一
方700℃超では、Ac3点以下となってしまう。そこで、焼
戻処理温度は、500〜700℃とする。
は、500〜700℃とする。500℃未満であると、マルテン
サイト中に固溶した元素を析出させることができず、一
方700℃超では、Ac3点以下となってしまう。そこで、焼
戻処理温度は、500〜700℃とする。
このようにして、張力が78kgf/mm2以上であって、降伏
比が85%以下の低YR高張力鋼板を製造することができ
る。
比が85%以下の低YR高張力鋼板を製造することができ
る。
さらに、本発明を実施例により詳述するが、これはあく
までも本発明の例示であって、これにより本発明が限定
されるものではない。
までも本発明の例示であって、これにより本発明が限定
されるものではない。
実施例1 第1表に示す組成を有する鋼片を1200℃に加熱・圧延
し、870℃から20℃/sec以上の冷却速度で、常温〜450℃
の7水準の温度に冷却し、その後空冷した。そして、60
0℃に焼戻処理を行って、試料とした。
し、870℃から20℃/sec以上の冷却速度で、常温〜450℃
の7水準の温度に冷却し、その後空冷した。そして、60
0℃に焼戻処理を行って、試料とした。
そして、マルテンサイト量、YP(kgf/mm2)、TS(kgf/m
m2)、およびYR(%)と水冷停止温度(℃)との関係を
調べた。
m2)、およびYR(%)と水冷停止温度(℃)との関係を
調べた。
結果を第2図、第3図および第4図にそれぞれグラフで
示す。
示す。
第2図ないし第4図から明らかなように、本発明におい
て、所望の強度および降伏比を得るためには、水冷停止
温度は、350℃以上500℃以下であることが有効である。
て、所望の強度および降伏比を得るためには、水冷停止
温度は、350℃以上500℃以下であることが有効である。
実施例2 第2表に示す鋼組成を有する鋼片を第2表に示す温度に
加熱した後、同じく第2表に示す仕上温度で熱間圧延を
終了し、板厚が50mmの熱延鋼板を得た。
加熱した後、同じく第2表に示す仕上温度で熱間圧延を
終了し、板厚が50mmの熱延鋼板を得た。
この熱延鋼板を第2表に示す水冷開始温度、冷却速度お
よび水冷停止温度で冷却し、さらに100℃まで空冷ある
いは徐冷し、その後に焼戻処理((550℃×1時間)を
施した。
よび水冷停止温度で冷却し、さらに100℃まで空冷ある
いは徐冷し、その後に焼戻処理((550℃×1時間)を
施した。
結果を第2表に併せて示す。
第2表から明らかなように、本発明にかかる試料(No.1
ないしNo.11)は、比較例の試料(No.12ないしNo.14)
に対して、YRが小さく、かつTSが大きく、所望の性能を
具備する低YR高張力鋼板を製造することができたことが
わかる。
ないしNo.11)は、比較例の試料(No.12ないしNo.14)
に対して、YRが小さく、かつTSが大きく、所望の性能を
具備する低YR高張力鋼板を製造することができたことが
わかる。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明により、マルテンサイト量
をコントロールすることができ、80kgf/mm2級の低降伏
比高張力鋼を製造することが可能となった。
をコントロールすることができ、80kgf/mm2級の低降伏
比高張力鋼を製造することが可能となった。
したがって、従来の技術における大きな問題であった、
安定した80kgf/mm2HTクラスの低YR高張力鋼の製造およ
び成品残留[H]によるUST欠陥の問題を解決すること
ができた。
安定した80kgf/mm2HTクラスの低YR高張力鋼の製造およ
び成品残留[H]によるUST欠陥の問題を解決すること
ができた。
かかる効果を有する本発明の意義は極めて著しい。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明にかかる低降伏比高張力鋼板の製造法
の加熱プロセスを示す略式説明図; 第2図ないし第4図は、それぞれ、実施例における、マ
ルテンサイト量、YPおよびTS、および降伏比と水冷停止
温度との関係を示すグラフ;および 第5図は、従来の低降伏比高張力鋼板の製造法を示す略
式説明図である。
の加熱プロセスを示す略式説明図; 第2図ないし第4図は、それぞれ、実施例における、マ
ルテンサイト量、YPおよびTS、および降伏比と水冷停止
温度との関係を示すグラフ;および 第5図は、従来の低降伏比高張力鋼板の製造法を示す略
式説明図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−140034(JP,A) 特開 平1−176030(JP,A) 特開 平2−153020(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】重量%で、 C:0.10〜0.20%、Si:0.02〜0.60%、 Mn:0.50〜2.00%、Al:0.010〜0.090%、 残部Feおよび不可避的不純物 からなる鋼組成を有する鋼片に加熱および圧延を行った
後、Ar3点以上の温度域から13℃/sec以上の冷却速度で3
50〜500℃の温度域まで冷却し、さらに200℃以下の温度
域まで空冷あるいは徐冷し、その後に500〜700℃での焼
戻処理を施すことを特徴とする引張強さが78kgf/mm2以
上で降伏比が85%以下の低降伏比高張力鋼板の製造法。 - 【請求項2】さらに、前記鋼片が、重量%で、 Cu:0.50%以下、Ni:1.50%以下、 Cr:1.50%以下、Mo:0.70%以下、 V:0.10%以下、Nb:0.050%以下、 Ti:0.030%以下、B:0.025%以下 からなる群から選ばれた1種または2種以上の元素を有
する請求項1記載の低降伏比高張力鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2161049A JPH0772299B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | 低降伏比高張力鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2161049A JPH0772299B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | 低降伏比高張力鋼板の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0452225A JPH0452225A (ja) | 1992-02-20 |
JPH0772299B2 true JPH0772299B2 (ja) | 1995-08-02 |
Family
ID=15727636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2161049A Expired - Fee Related JPH0772299B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | 低降伏比高張力鋼板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0772299B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0625737A (ja) * | 1992-07-10 | 1994-02-01 | Nippon Steel Corp | 一様伸びに優れた調質ht590鋼の製造方法 |
US20050076975A1 (en) * | 2003-10-10 | 2005-04-14 | Tenaris Connections A.G. | Low carbon alloy steel tube having ultra high strength and excellent toughness at low temperature and method of manufacturing the same |
JP4608877B2 (ja) * | 2003-12-09 | 2011-01-12 | Jfeスチール株式会社 | レーザ切断性に優れた厚鋼板とその製造方法 |
US20060169368A1 (en) * | 2004-10-05 | 2006-08-03 | Tenaris Conncections A.G. (A Liechtenstein Corporation) | Low carbon alloy steel tube having ultra high strength and excellent toughness at low temperature and method of manufacturing the same |
JP4646719B2 (ja) * | 2005-07-14 | 2011-03-09 | 株式会社神戸製鋼所 | 低降伏比高強度高靭性鋼板の製造方法 |
CN103343285A (zh) * | 2013-07-12 | 2013-10-09 | 鞍钢股份有限公司 | 一种690级超高强度海洋工程用钢板及其生产方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63140034A (ja) * | 1986-12-03 | 1988-06-11 | Kawasaki Steel Corp | 低温靭性の優れた低降伏比高張力鋼の製造方法 |
JPH01176030A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-12 | Kobe Steel Ltd | 加速冷却法による低降伏比高張力鋼板の製造法 |
JPH02153020A (ja) * | 1988-12-06 | 1990-06-12 | Kawasaki Steel Corp | 低降伏比高張力鋼の製造方法 |
-
1990
- 1990-06-19 JP JP2161049A patent/JPH0772299B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0452225A (ja) | 1992-02-20 |
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