JPH08215489A - 衣類用処理剤の吸着方法 - Google Patents

衣類用処理剤の吸着方法

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JPH08215489A
JPH08215489A JP7031137A JP3113795A JPH08215489A JP H08215489 A JPH08215489 A JP H08215489A JP 7031137 A JP7031137 A JP 7031137A JP 3113795 A JP3113795 A JP 3113795A JP H08215489 A JPH08215489 A JP H08215489A
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JP
Japan
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clothes
drug
antibacterial
medicine
rotary drum
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Application number
JP7031137A
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English (en)
Inventor
Shunji Imai
俊次 今井
Hiroari Matsui
宏有 松井
Morinori Fukuda
守記 福田
Fumio Ota
文夫 太田
Yasuyuki Nukina
康之 貫名
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般の衣類に一種の薬剤処理を行い、抗菌、
抗かび、防虫作用を付加する衣類用処理剤の吸着方法に
おいて、一般の衣類に簡単に抗菌、抗かび、防虫処理が
行えるようにする。 【構成】 衣類19を転動攪拌する回転ドラム1を備
え、衣類1が冷却された状態で抗菌、抗かび、防虫作用
を有する薬剤18を回転ドラム1を回転させながら供給
し、衣類19に薬剤18を吸着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般の衣類に一種の薬
剤処理を行い、抗菌、抗かび、防虫作用を付加する衣類
用処理剤の吸着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回転ドラム式衣類乾燥機におい
て、殺菌および殺ダニ機能を有するものがある。以下、
その構成を図8を参照しながら説明する。
【0003】図に示すように、回転ドラム1は、メタル
2を介してシャフト3によってその一端を支持され、シ
ャフト3は固定板4によって外枠5に固定されている。
熱交換型ファン6は、回転ドラム1内に空気を流通させ
るもので、ファンケース7内に回転自在に収納してい
る。また、回転ドラム1の他端はドラム支持板8によっ
て支持されている。モータ9は、ベルト10、11を介
して回転ドラム1および熱交換型ファン6を駆動回転す
る。風胴12は、熱交換型ファン6によって送風された
空気を回転ドラム1に戻すものであり、ヒータ13は、
送風された空気を加熱する。蓋14は、回転ドラム1内
を略密閉状態としている。
【0004】以上の構成において、回転ドラム1内に衣
類を収納し、衣類を撹拌しながら温風を衣類内を通すこ
とによって、洗濯などによって湿った衣類を乾燥する。
このとき、乾燥行程における恒率乾燥時に所定の温度以
上を維持することによる湿熱乾燥によって殺菌および殺
ダニ効果を発揮している。
【0005】また、抗菌、抗かび、防虫作用を有する薬
剤を吸着処理した衣類について説明する。市販の抗菌処
理衣料は、その購入前に抗菌剤によって処理されている
ものであり、洗濯をくり返すとその機械力によって抗菌
剤が洗い落とされ、抗菌効果が徐々に低下するものが多
く、洗濯方法として手洗い表示となっている。中でも天
然系の植物精油を利用した抗菌剤を使用した抗菌処理衣
料では、天然系の植物精油が気化することでその抗菌作
用を発揮するもので、当然、初期性能を長期的に維持す
ることは困難である。このため、抗菌剤をマイクロカプ
セル化し、着用時に摩擦などにる物理作用によってマイ
クロカプセルが徐々に壊れ、気化する構成となってい
る。
【0006】また、抗菌剤をスプレーなどで直接衣類に
吹きつけることで抗菌作用を発揮する方法もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の殺菌および殺ダ
ニ機能を有する衣類乾燥機では、衣類は衛生的に乾燥で
きるが、乾燥を終了した後、箪笥などにしまったり、あ
るいは着用によってダニや菌の汚染を受ける。つまり、
せっかく衛生的に乾燥ができても、その状態を継続的に
維持できない一過性の効果にすぎないという問題を有し
ていた。
【0008】また、市販の抗菌衣料については、一般的
に洗濯などをくり返すと、徐々に抗菌作用が低下して行
くという耐久性の問題を有している。抗菌作用を長期に
わたって発揮するためには、初期に処理剤を大量に吸着
しなければならないため、初期性能が強すぎることがあ
る。また、天然系の植物精油を利用したものについて
は、一定期間効果を持続させるために、天然系植物精油
をマイクロカプセル化する高度の技術手段が取られ、抗
菌衣料が、高価な衣類となっている。
【0009】その一方で、このような抗菌性を有する衣
類の購入者は、当然抗菌処理をした衣類を数日間着つづ
けるのではなく、ほぼ毎日交換するわけで、着替えるた
めに複数枚必要である。また、季節によっても着る衣類
が違うため、多くの枚数が必要となる。また、小児のア
トピー性皮膚炎などを対象とした天然系の抗菌剤で抗菌
処理した衣類では、小児の成長に合わせて処理衣類を新
しく購入する必要がある。
【0010】さらに、抗菌剤をスプレーなどによって直
接衣類に振りかけて抗菌作用を発揮させる場合には、衣
類に均一に抗菌剤を吸着することはできず、また、抗菌
剤を吸い込んだり、他のものに抗菌剤をつけてしまった
りする場合がある。
【0011】なお、近年、アトピー性皮膚炎が小児を中
心に患者数が増加の傾向にあり、その根本原因は、多く
の学説があり、いまだに特定には至っていない上に、決
定的な治療手段も確立されていない。しかし、ダニがア
トピー性皮膚炎にとって外的増悪因子であることは、学
術的に見てもほぼ間違いなく、また、皮膚表面の菌、特
に、カンジタ菌や、黄色ぶどう状球菌などは、痒みを生
じさせて、睡眠を妨害したり症状を悪化させたりするこ
とがわかっている。
【0012】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、一般の衣類を家庭で簡単に抗菌処理を行える衣類用
処理剤の吸着方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、衣類を転動攪拌する回転ドラムを備え、衣
類が冷却された状態で抗菌、抗かび、防虫作用を有する
薬剤を前記回転ドラムを回転させながら供給し、衣類に
前記薬剤を吸着させることを第1の課題解決手段として
いる。
【0014】また、上記第1の課題解決手段の薬剤を揮
発分散または噴霧のいずれか一方によって衣類に吸着さ
せることを第2の課題解決手段としている。
【0015】また、上記第1または第2の課題解決手段
の薬剤を回転ドラム内に温風を供給するための熱源また
は前記熱源以外の加熱手段により揮発させて衣類に薬剤
を吸着させることを第3の課題解決手段としている。
【0016】また、上記第1または第2の課題解決手段
の薬剤を回転ドラム内に温風を供給するための送風手段
または前記送風手段以外の送風手段により揮発させて衣
類に薬剤を吸着させることを第4の課題解決手段として
いる。
【0017】また、上記第1または第2の課題解決手段
の薬剤を回転ドラム内に温風を供給するための熱源また
は前記熱源以外の加熱手段と、回転ドラム内に温風を供
給するための送風手段または前記送風手段以外の送風手
段との併用によって揮発させて衣類に薬剤を吸着させる
ことを第5の課題解決手段としている。
【0018】また、上記第1から第5の課題解決手段の
薬剤は、テルペン系精油(テルペノイド)を主成分とし
たことを第6の課題解決手段としている。
【0019】また、上記第6の課題解決手段の薬剤は、
少なくともメントールとヒノキチオールを主成分とした
混合テルペン系精油であることを第7の課題解決手段と
している。
【0020】
【作用】本発明は上記した第1の課題解決手段により、
略密閉状態にある回転ドラム内の雰囲気の気相が供給さ
れた薬剤によって飽和状態となり、回転ドラム内に投入
され、冷却された状態の衣類に回転ドラムの回転によっ
て撹拌されながら薬剤が吸着される。この結果、回転ド
ラム内に投入された衣類の表面に、むらなく簡単に、か
つ安価に抗菌、抗かび、防虫機能を付与することができ
る。
【0021】また第2の課題解決手段により、略密閉状
態にある回転ドラム内に加熱による揮発分散または噴霧
のいずれか一方によって薬剤を供給し、回転ドラム内を
薬剤によって気相が飽和状態とすることができ、薬剤を
加熱により揮発分散する場合には、揮発した薬剤の温度
が回転ドラム内に投入された衣類よりも温度が高くなる
ために、薬剤と衣類の温度差によって薬剤が衣類へ効率
的に吸着される。また、薬剤を噴霧する場合には、噴霧
された薬剤のミストが衣類表面に付着して吸着される。
これらの方法のいずれか一方によって、回転ドラム内に
投入された衣類の表面に簡単に、かつ安価に高濃度の薬
剤による抗菌、抗かび、防虫機能を付与することができ
る。
【0022】また、第3の課題解決の手段により、回転
ドラムに温風を供給するための熱源またはこの熱源以外
の加熱手段によって回転ドラム内の温度を高くして、供
給される薬剤の飽和蒸気圧を上昇させて、回転ドラム内
の雰囲気を薬剤で高濃度とし、この後、冷却または放冷
によって薬剤の飽和蒸気圧が下がるとともに、薬剤がミ
スト化して衣類に吸着される。この結果、回転ドラム内
に投入された衣類の表面に簡単に、かつ安価に高濃度の
薬剤による抗菌、抗かび、防虫機能を付与することがで
きる。
【0023】また、第4の課題解決の手段により、回転
ドラムに温風を供給するための送風手段またはこの送風
手段以外の送風手段によって回転ドラム内の空気を循環
し、供給される薬剤の揮発量を増加することができる。
つまり、供給される薬剤の回りの気相のみが飽和に達し
てしまい、回転ドラム内全体が飽和状態にならないとい
う、揮発の疎外を起こすことを防止することができ、回
転ドラム内の気相をむらなく飽和に達することができ、
この結果、回転ドラム内に投入された衣類の表面に簡単
に、かつ安価に高濃度の薬剤による抗菌、抗かび、防虫
機能を付与することができる。
【0024】また、第5の課題解決の手段により、回転
ドラムに温風を供給するための送風手段またはこの送風
手段以外の送風手段によって、回転ドラム内の空気を循
環しながら、かつ回転ドラムに温風を供給するための熱
源またはこの熱源以外の加熱手段によって、供給される
薬剤の飽和蒸気圧を上昇させることができ、回転ドラム
内の雰囲気を薬剤で高濃度で、しかも、むらなく飽和状
態とし、この後、冷却もしくは放冷によって薬剤の飽和
蒸気圧が下がるとともに、薬剤がミスト化して効果的に
衣類に吸着される。つまり、薬剤の飽和蒸気圧を上昇さ
せつつ、揮発の疎外を起こすことを防止し、回転ドラム
内の気相がむらなく高濃度で飽和に達する。この結果、
回転ドラム内に投入された衣類の表面に簡単に、短時間
で、かつ安価に高濃度の薬剤による抗菌、抗かび、防虫
機能を付与することができる。
【0025】また、第6の課題解決手段により、薬剤
は、植物や樹木の有するテルペン系精油(テルペノイ
ド)を主成分としているために、植物や樹木がテルペン
系精油により自ら害虫や腐敗などの外敵から守るとい
う、自然の抗菌効果、抗かび効果、防虫効果を衣類に付
与できる。しかも、安全性にもすぐれている。
【0026】さらに、第7の課題解決手段により、薬剤
は、少なくともメントールとヒノキチオールの混合テル
ペン系精油を主成分としていることよって、衣類に対し
て、まずメントールは、アトピー性皮膚炎の外的増悪因
子であるダニを忌避する効果を付与し、またヒノキチオ
ールはアトピー性皮膚炎において、痒みを生じて症状を
悪化させたり、睡眠を妨げる黄色ぶどう状球菌やカンジ
タ菌を少量で殺菌する効果を付与することができる。さ
らに、メントールの鎮静効果によって精神ストレスの緩
和と安眠を促進することができ、これらの相乗効果によ
り、アトピー性皮膚炎の方のスキンケアに最適な衣類を
提供できる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の請求項1に示す第1の実施例
を図1を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構
成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0028】図に示すように、薬剤供給装置16は、抗
菌、抗かびおよび防虫作用を有する薬剤を回転ドラム1
内に供給するもので、蓋17に配置している。
【0029】上記構成において、薬剤供給装置16より
しみ出した薬剤18は、蓋17の内側に広がり、回転ド
ラム1内に投入された衣類19が撹拌されるときに、蓋
17の内側にランダムに接触し、薬剤18を拭いさる。
拭い去られた後には、再び薬剤供給装置16より薬剤1
8が供給される。このようにして、薬剤18を衣類19
に吸着することができ、この結果、回転ドラム1内に投
入された衣類19の表面に抗菌、抗かび、防虫機能を付
与することができる。
【0030】つぎに、本発明の請求項2に示す第2の実
施例を図2を参照しながら説明する。なお、上記第1の
実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略
する。
【0031】図に示すように、揮発装置(本実施例では
ヒータ)20は、薬剤供給装置16の近傍に設け、薬剤
供給装置16よりしみ出した薬剤18を回転ドラム1内
に気相に揮発分散させるものである。。
【0032】上記構成において、薬剤供給装置16より
しみ出した抗菌、抗かびおよび防虫作用を有する薬剤1
8は、揮発装置20によって、回転ドラム1内の気相に
揮発分散される。揮発分散された薬剤は、衣類19より
も温度が高いため、衣類19との温度差によって薬剤が
衣類19へ効率的に吸着されていく。この結果、回転ド
ラム1内に投入された衣類19の表面に、簡単に、且つ
安価に、抗菌、抗黴、防虫機能を付与することができ
る。
【0033】なお、本実施例では、揮発装置20により
薬剤18を揮発させているが、図3に示すように、噴霧
装置21によって、薬剤18をミスト状にして撹拌され
ている衣類19に直接吹きかけることにより、徐々に衣
類19に吸着させるようにしてもその効果は同じであ
る。
【0034】つぎに、本発明の請求項3に示す第3の実
施例を図4を参照しながら説明する。なお、上記第1の
実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略
する。
【0035】図に示すように、薬剤担持部22は、薬剤
供給装置16よりしみ出した薬剤18を保持する。この
薬剤担持部22には揮発装置20を併設し、また、薬剤
担持部22の近傍部には熱源23を設けている。
【0036】上記構成において、薬剤供給装置16より
しみ出した抗菌、抗黴および防虫作用を有する薬剤18
は、直接衣類19にふれることなく、薬剤担持部22に
保持される。一方、熱源23によって回転ドラム1内の
温度を上げて、薬剤18の飽和蒸気圧を上昇させる。こ
れによって、薬剤胆持部22からの揮発が促進され、回
転ドラム1の雰囲気を高濃度にする。
【0037】その後、冷却またはは放熱によって、回転
ドラム1内の温度が下がるにつれて、薬剤18の飽和蒸
気圧が下がり、薬剤18が凝縮して衣類19の表面に吸
着される。この結果、回転ドラム1内に投入された衣類
の表面に、簡単に、且つ安価で、高濃度に抗菌、抗黴、
防虫機能を付与することができる。
【0038】なお、本実施例では、乾燥手段に用いるヒ
ータ(熱源)13以外の熱源23で、回転ドラム1内の
温度を上げるように構成しているが、ヒータ13を用い
て回転ドラム1内の温度を上げる場合においても、その
効果は同じである。
【0039】つぎに、本発明の請求項4に示す第4の実
施例を図5を参照しながら説明する。なお、上記第3の
実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略
する。
【0040】図に示すように、バイパス風胴24は、熱
交換型送風ファン6によって発生された循環風25を循
環させる風洞12から薬剤担持部22に向かって送風す
るものである。
【0041】上記構成において、薬剤供給装置16より
しみ出した抗菌、抗黴および防虫作用を有する薬剤18
は、直接衣類19にふれることなく、薬剤担持部22に
保持される。一方、風洞12からバイパス風胴24を通
して薬剤担持部22に向かって送風することにより、薬
剤担持部22の回りの空気のみが飽和状態になってしま
うことを防止しながら、回転ドラム1内の気相をむらな
く飽和させることができる。
【0042】このため、回転ドラム1内の衣類19は、
むらのない気相のもとで、徐々に薬剤18を吸着し、こ
の結果、回転ドラム1内に投入された衣類19の表面
に、簡単に、且つ安価で、むらなく抗菌、抗かび、防虫
機能を付与することができる。
【0043】なお、本実施例では、乾燥手段に用いる熱
交換型送風ファン(送風手段)6を用いて揮発を促進す
るように構成しているが、図6に示すように、独立経路
26と送風専用ファン27および送風専用ファン27を
駆動する電動機28を用いて、外気より薬剤担持部22
に送風する構成においても、その効果は同じである。
【0044】つぎに、本発明の請求項5に示す第5の実
施例を図7を参照しながら説明する。なお、上記第3お
よび第4の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して
説明を省略する。
【0045】図に示すように、薬剤担持部22は、薬剤
供給装置16よりしみ出した薬剤18を保持する。この
薬剤担持部22には揮発装置20を併設し、また、薬剤
担持部22の近傍部には熱源23を設けている。バイパ
ス風胴24は、熱交換型送風ファン6によって発生され
た循環風25を循環させる風洞13から薬剤担持部22
に向かって送風するものである。
【0046】上記構成において、薬剤供給装置16より
染み出した抗菌、抗黴および防虫作用を有する薬剤18
は、直接衣類19にふれることなく、薬剤担持部22に
保持される。一方、熱源23によって回転ドラム1内の
温度を上げて、薬剤18の飽和蒸気圧を上昇させる。こ
れによって、薬剤胆持部22からの揮発が促進され、回
転ドラム1の雰囲気を高濃度にする。一方、風洞12か
らバイパス風胴24を通して薬剤担持部22に向かって
送風することにより、薬剤担持部22の回りの空気のみ
が飽和状態になってしまうことを防止しながら、回転ド
ラム1内の気相をむらなく飽和させることができる。
【0047】その後、冷却または放冷によって薬剤の飽
和蒸気圧が下がるとともに、薬剤18がミスト化して効
果的に衣類に吸着する。つまり、薬剤18の飽和蒸気圧
を上昇させつつ、揮発の疎外を起こすことを防止し、回
転ドラム1内の気相がむらなく高濃度で飽和に達する。
この結果、回転ドラム1内に投入された衣類19の表面
に簡単に、短時間で、かつ安価に高濃度の薬剤による抗
菌、抗かび、防虫機能を付与することができる。
【0048】つぎに、本発明の請求項6に示す第6の実
施例について説明する。上記の第1から第5の実施例に
おいて、薬剤18としてテルペン系精油を用いる。具体
的には、本実施例では、ハッカ油を用いる。ハッカ油を
用いることで、回転ドラム1内に投入された衣類19の
表面に簡単に、短時間で、かつ安全性の高い、薬剤によ
る抗菌、抗かび、防虫機能を付与することができる。
【0049】つぎに、本発明の請求項7に示す第7の実
施例について説明する。上記第6の実施例において、薬
剤であるテルペン系精油としてハッカ油を主成分とし
て、さらにハッカ油内のメントールに対して、ヒノキチ
オールを6重量%含み、その他に香料などの成分を含む
混合テルペン系精油を用いる。これによって、衣類19
に対して、まずメントールは、アトピー性皮膚炎の外的
増悪因子であるダニを忌避する効果を付与し、また、ヒ
ノキチオールはアトピー性皮膚炎において、痒みを生じ
て、症状を悪化させたり、睡眠を妨げる黄色ぶどう状球
菌やカンジタ菌を少量で殺菌する効果を付与する。さら
に、メントールの鎮静効果によって精神ストレスの緩和
と安眠を促進する。これらの相乗効果により、アトピー
性皮膚炎の方のスキンケアに最適な効果を持つ衣類を提
供することができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明は、衣類を転動攪拌
する回転ドラムを備え、衣類が冷却された状態で抗菌、
抗かび、防虫作用を有する薬剤を前記回転ドラムを回転
させながら供給し、衣類に前記薬剤を吸着させるから、
回転ドラム内に投入されていた衣類表面に、むらなく簡
単に、かつ安価に抗菌、抗かび、防虫機能を付与するこ
とができ、特に、殺菌および殺ダニ効果のある回転ドラ
ム式衣類乾燥機では、衣類は衛生的に乾燥し、かつ、乾
燥を終了した後、タンスなどにしまったり、あるいは、
着用によってダニや菌の汚染を受けないで、その状態を
継続的に維持する性能を衣類に付与することができる。
また、洗濯などによって抗菌作用が低下しても、再び薬
剤処理をすれば抗菌、抗かび、防虫機能を付与すること
ができ、経済的である。また、一度に何枚も投入できる
衣類乾燥機で処理することができ、抗菌衣料を大量に保
有することもなく、着替えるための分も一括処理ができ
る。
【0051】また、薬剤を揮発分散または噴霧のいずれ
か一方によって衣類に吸着させるから、略密閉状態にあ
る回転ドラム内を薬剤によって気相が飽和状態とするこ
とができ、薬剤を加熱により揮発分散する場合には、揮
発した薬剤の温度が回転ドラム内に投入された衣類より
も温度が高くなるために、薬剤と衣類の温度差によって
薬剤が衣類へ効率的に吸着され、また、薬剤を噴霧する
場合には、噴霧された薬剤のミストが衣類表面に付着し
て吸着され、回転ドラム内に投入された衣類の表面に簡
単に、かつ安価に高濃度の薬剤による抗菌、抗かび、防
虫機能を付与することができる。
【0052】また、薬剤を回転ドラム内に温風を供給す
るための熱源または前記熱源以外の加熱手段により揮発
させて衣類に薬剤を吸着させるから、回転ドラムに温風
を供給するための熱源またはこの熱源以外の加熱手段に
よって回転ドラム内の温度を高くして、供給される薬剤
の飽和蒸気圧を上昇させて、回転ドラム内の雰囲気を薬
剤で高濃度とし、この後、冷却または放冷によって薬剤
の飽和蒸気圧が下がるとともに、薬剤がミスト化して衣
類に吸着され、回転ドラム内に投入された衣類の表面に
簡単に、かつ安価に高濃度の薬剤による抗菌、抗かび、
防虫機能を付与することができる。
【0053】また、薬剤を回転ドラム内に温風を供給す
るための送風手段または前記送風手段以外の送風手段に
より揮発させて衣類に薬剤を吸着させるから、回転ドラ
ム内の空気を循環し、供給される薬剤の揮発量を増加す
ることができて、回転ドラム内の気相をむらなく飽和に
達することができ、この結果、回転ドラム内に投入され
た衣類の表面に簡単に、かつ安価に高濃度の薬剤による
抗菌、抗かび、防虫機能を付与することができる。
【0054】また、薬剤を回転ドラム内に温風を供給す
るための熱源または前記熱源以外の加熱手段と、回転ド
ラム内に温風を供給するための送風手段または前記送風
手段以外の送風手段との併用によって揮発させて衣類に
薬剤を吸着させるから、薬剤の飽和蒸気圧を上昇させな
がら、揮発の疎外を起こすことを防止し、回転ドラム内
の気相がむらなく高濃度で飽和に達することができ、回
転ドラム内に投入された衣類の表面に簡単に、短時間
で、かつ安価に高濃度の薬剤による抗菌、抗かび、防虫
機能を付与することができる。
【0055】また、薬剤は、テルペン系精油(テルペノ
イド)を主成分としたから、植物や樹木がテルペン系精
油により自ら害虫や腐敗などの外敵から守るという、自
然の抗菌効果、抗かび効果、防虫効果を衣類に付与でき
る。しかも、安全性にもすぐれている。
【0056】また、薬剤は、少なくともメントールとヒ
ノキチオールを主成分とした混合テルペン系精油である
から、衣類に対して、まずメントールは、アトピー性皮
膚炎の外的増悪因子であるダニを忌避する効果を付与
し、またヒノキチオールはアトピー性皮膚炎において、
痒みを生じて症状を悪化させたり、睡眠を妨げる黄色ぶ
どう状球菌やカンジタ菌を少量で殺菌する効果を付与す
ることができる。さらに、メントールの鎮静効果によっ
て精神ストレスの緩和と安眠を促進することができ、こ
れらの相乗効果により、アトピー性皮膚炎の方のスキン
ケアに最適な衣類を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衣類用処理剤の吸着方法の第1の実施
例を実施する衣類乾燥機の断面図
【図2】本発明の衣類用処理剤の吸着方法の第2の実施
例の一例を実施する衣類乾燥機の断面図
【図3】同実施例の他の例を実施する衣類乾燥機の一部
切欠した断面図
【図4】本発明の衣類用処理剤の吸着方法の第3の実施
例を実施する衣類乾燥機の一部切欠した断面図
【図5】本発明の衣類用処理剤の吸着方法の第4の実施
例の一例を実施する衣類乾燥機の断面図
【図6】同実施例の他の例を実施する衣類乾燥機の一部
切欠した断面図
【図7】本発明の衣類用処理剤の吸着方法の第5の実施
例を実施する衣類乾燥機の断面図
【図8】従来の衣類乾燥機の断面図
【符号の説明】
1 回転ドラム 18 薬剤 19 衣類
フロントページの続き (72)発明者 太田 文夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 貫名 康之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衣類を転動攪拌する回転ドラムを備え、
    衣類が冷却された状態で抗菌、抗かび、防虫作用を有す
    る薬剤を前記回転ドラムを回転させながら供給し、衣類
    に前記薬剤を吸着させる衣類用処理剤の吸着方法。
  2. 【請求項2】 薬剤を揮発分散または噴霧のいずれか一
    方によって衣類に吸着させる請求項1記載の衣類用処理
    剤の吸着方法。
  3. 【請求項3】 薬剤を回転ドラム内に温風を供給するた
    めの熱源または前記熱源以外の加熱手段により揮発させ
    て衣類に薬剤を吸着させる請求項1または2記載の衣類
    用処理剤の吸着方法。
  4. 【請求項4】 薬剤を回転ドラム内に温風を供給するた
    めの送風手段または前記送風手段以外の送風手段により
    揮発させて衣類に薬剤を吸着させる請求項1または2記
    載の衣類用処理剤の吸着方法。
  5. 【請求項5】 薬剤を回転ドラム内に温風を供給するた
    めの熱源または前記熱源以外の加熱手段と、回転ドラム
    内に温風を供給するための送風手段または前記送風手段
    以外の送風手段との併用によって揮発させて衣類に薬剤
    を吸着させる請求項1または2記載の衣類用処理剤の吸
    着方法。
  6. 【請求項6】 薬剤は、テルペン系精油(テルペノイ
    ド)を主成分とした請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の衣類用処理剤の吸着方法。
  7. 【請求項7】 薬剤は、少なくともメントールとヒノキ
    チオールを主成分とした混合テルペン系精油である請求
    項6記載の衣類用処理剤の吸着方法。
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