JPH0821491B2 - 薄膜抵抗体の抵抗特性の調整方法 - Google Patents

薄膜抵抗体の抵抗特性の調整方法

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JPH0821491B2
JPH0821491B2 JP62002132A JP213287A JPH0821491B2 JP H0821491 B2 JPH0821491 B2 JP H0821491B2 JP 62002132 A JP62002132 A JP 62002132A JP 213287 A JP213287 A JP 213287A JP H0821491 B2 JPH0821491 B2 JP H0821491B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、薄膜抵抗体の抵抗温度特性の調整方法、
特に薄膜形成後に抵抗温度特性を調整し得る方法に関す
る。
[従来の技術] 従来より、スパッタリング、蒸着その他の気相成長法
等の種々の薄膜形成法を用いて薄膜抵抗体が製造されて
いる。特に、III〜VI族の元素の窒化物の薄膜、すなわ
ち、窒化タンタル、窒化チタニウム、窒化ジルコニウ
ム、窒化ハフニウム、窒化ニオビウム、窒化ホウ素ある
いは窒化クロムの薄膜は高温で安定性を示し、電気的特
性にも優れている。したがって、これらの窒化物単独
で、あるいは2種以上の組合わせからなるものが、抵抗
温度係数の小さい高精度薄膜抵抗として広く利用されて
いる。
上記した窒化物薄膜抵抗は、たとえばガラスやセラミ
ックなどの絶縁基体上に電子ビーム蒸着、イオンビーム
蒸着、フラッシュ蒸着、カソードスパッタリング蒸着法
などの種々の方法により形成されている。その他、ホッ
トプレス、昇華再結晶法、放電反応法または気相反応法
などによっても形成可能である。
[発明が解決しようとする問題点] 一般に、薄膜抵抗の膜質は、スパッタリングや蒸着等
の成膜時の条件により変動する。したがって、抵抗温度
特性に優れた薄膜抵抗を得ることが要求される場合に
は、成膜条件すなわち基体温度、成膜速度またはガス圧
等を正確に制御していた。しかしながら、成膜条件のわ
ずかな変動が膜質に大きく影響するため、このような制
御を正確に行なうことは難しく、また成膜条件を制御し
て抵抗温度特性に優れた薄膜を得ることができたとして
も、該条件を一定に維持することは難しい。したがっ
て、量産に際し、抵抗温度特性の均一な多量の薄膜を安
定に得ることが極めて難しかった。のみならず、成膜時
点で膜質が決定されるものであるため、一旦薄膜を形成
した後にその抵抗温度特性を改善することも困難であっ
た。
よって、この発明の目的は、成膜時の条件を厳格に制
御せずとも抵抗温度特性に優れた薄膜抵抗の得られる方
法を提供することである。
[問題点を解決するための手段] この発明の薄膜抵抗の抵抗特性の調整方法は、予め成
膜された窒化物薄膜抵抗体に所定のイオンをイオン注入
し、窒化物薄膜抵抗体の抵抗温度特性を調整することを
特徴とするものである。
[作用] 上述したように成膜条件を制御することにより抵抗温
度特性の優れた薄膜抵抗体を得ることは困難であった。
そこで、本願発明者達は、成膜された薄膜抵抗体を処理
することにより抵抗温度特性の調整を行なう方法を鋭意
検討した結果、薄膜中にイオン注入を行なえば、抵抗温
度特性の変化することを見出し、この発明を成すに至っ
た。
すなわち、この発明では、後述する実施例から明らか
なように、成膜された後にイオン注入を行なうことによ
り抵抗温度特性の改善が図られる。また、イオン注入
は、公知のイオン注入装置を用いて行なわれ、たとえば
Ar+イオン等のほか種々のイオン源を用いることができ
る。
次に、具体的な実施例につき説明する。
実施例 Ta2N薄膜をRFマグネトロンスパッタにより高純度アル
ミナ基板上に形成した。スパッタリング条件は、ガス
圧:1.0×10-2Torr、パワー:1200W、時間:4分、膜厚:700
Åである。次に、高純度アルミナ基板上に形成されたTa
2N膜にAr+イオンを注入した。注入エネルギは180KeVで
あり、ドーズ量は1×1016N/cm2である。次に、上記の
ようにして得られた実施例の薄膜抵抗体に接続されるよ
うにAu/NiCr膜を電子ビーム蒸着により形成し、電極と
した。膜厚は、NiCrが300Åであり、Au膜が1000Åであ
る。さらに、フォトリソグラフィにより抵抗の大きさを
0.4mm×0.5mmとした。しかる後、得られた薄膜抵抗体の
抵抗値および抵抗温度特性を測定した。測定にあたって
は、上述のようにして薄膜の形成された各基板を5個抜
き出し、その平均値を採用し、測定値とした。
なお、比較のために、上記工程においてAr+イオン注
入のみを行なわないものを用意し、その抵抗値および抵
抗温度特性を測定した。
結果を、下記の表に示す。
上記表において、25℃における抵抗温度特性(TCR)
の値が存在しないのは、TCRを下記の式に基づいて算出
したからである。
上記表の結果から、Ar+イオン注入を施した場合、薄
膜抵抗体の抵抗値自体は変動しないことがわかる。他
方、抵抗温度特性は実施例および比較例のいずれにおい
ても温度とともに変化しているが、イオン注入を行なっ
た場合には全体に+の側にシフトしており、抵抗温度特
性が約20ppm変化していることがわかる。これに対し
て、比較例では−の側に大きくシフトしており、約100p
pm変化している。したがって、イオン注入を行なうこと
により、薄膜抵抗体の抵抗温度特性を飛躍的に改善し得
ることがわかる。よって、注入されるイオン種、イオン
エネルギの大きさ、またイオン注入量を適宜調整するこ
とにより、抵抗温度特性をある程度の範囲で任意に調整
し得ることが推測される。
なお、上記実施例の結果から、イオン注入により抵抗
温度特性を調整し得るという技術は、薄膜抵抗のみなら
ず厚膜抵抗の特性改善にも有効であると考えられる。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば成膜後にイオン注入
を行なうことにより、抵抗温度特性に優れた薄膜抵抗体
を得ることができる。したがって、成膜条件を厳格に制
御することなく簡単に抵抗温度特性を改善することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め成膜された窒化物薄膜抵抗体に所定の
    イオンをイオン注入し、前記窒化物薄膜抵抗体の抵抗温
    度特性を調整することを特徴とする薄膜抵抗体の抵抗特
    性の調整方法。
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