JP2622144B2 - ガス感応性薄膜の製造方法 - Google Patents

ガス感応性薄膜の製造方法

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JP2622144B2 JP63076284A JP7628488A JP2622144B2 JP 2622144 B2 JP2622144 B2 JP 2622144B2 JP 63076284 A JP63076284 A JP 63076284A JP 7628488 A JP7628488 A JP 7628488A JP 2622144 B2 JP2622144 B2 JP 2622144B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガス感応性薄膜の製造方法に関し、更に詳
しくは結晶性基板上に蒸着した結晶性の良好なガス感応
性半導体薄膜の製造方法に関する。
[従来の技術・課題] 近年、有毒ガス(一酸化炭素、モノシラン等)、可燃
性ガス(メタン、プロパン等)に対する感応センサーと
して酸化第二錫、酸化亜鉛などの金属酸化物半導体をガ
ス感応体として利用したガスセンサーが注目されてい
る。係るガスセンサーはガス感応体の形態により例えば
焼結形、厚膜形、薄膜形などに分類することができる。
なかでも、薄膜形のガスセンサーは焼結形や厚膜形の
ものに比べて応答速度が大きく、また、感度も高くなる
ことが予想できるため有望視されている。
このような薄膜形のガスセンサーを製造する際には、
例えば絶縁性の基板上に真空蒸着法(抵抗加熱法、スパ
ッタリングまたはイオンプレーティング法など)を適用
してガス感応体を形成する方法が提案されている。
しかしながら、このようにして製造される薄膜形のガ
ス感応体にあっては殆どの場合、基板として非結晶性の
ガラス基板、アルミナ基板が用いられているため、これ
まで得られていたガス感応性薄膜の結晶性は低く、これ
までの蒸着による薄膜形ガス感度体を備えたガスセンサ
ーの感度及び応答性は必ずしも良好なものではなかっ
た。
また、近年、新しい蒸着法により結晶化度を高めた柱
状結晶形態の金属酸化物薄膜からなるガス感応体を備え
る高感度なガスセンサーが開発されている[National T
echnical Report26、1980第457頁]。
更に結晶化度を高めると金属酸化物半導体の薄膜が針
状結晶となる。これまでにシリコーンウエハー上のSiO2
上に柱状結晶を備えたガスセンサーが報告されている
が、結晶基板上での広範囲なヘテロエピタキシー結晶膜
よりなるガス感応体はなかった。
本発明の目的は従来の係る課題を解決するための結晶
性を高めたガス感応性薄膜の製造方法に係る。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上記目的を達成すべく、鋭意研究を重ね
た結果、ガス感応体薄膜を剥離マイカ面の結晶性を利用
し、これを基体としてヘテロエピタキシヤル蒸着により
ヘテロエピタキシー結晶を有するガス感応性薄膜を造る
ことにより優れた効果が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
即ち、本発明はマイカ基板を10-6トール以下の真空中
で200〜600℃の温度へ加熱し、金属または金属酸化物を
原料としてヘテロエピタキシャル蒸着により該基板上に
金属酸化物半導体の針状微結晶のヘテロエピタキシー結
晶性薄膜を形成し、マイカ基板上に形成された結晶性薄
膜を500〜700℃の温度で0.5〜6時間熱処理することを
特徴とするガス感応性薄膜の製造方法に係る。
[作 用] 本発明方法により得られるガス感応性薄膜は上述のよ
うに特定の成分元素を含有する結晶性ヘテロエピタキシ
ヤル蒸着により得られたヘテロエピタキシー結晶を有す
る薄膜を更に熱処理することによりガス感応性薄膜とす
ることに特徴を有するものであり、これを使用するガス
センサー全体の構造、形状などは特に限定されるもので
はない。
以下、本発明のガス感応性薄膜の製造方法を説明す
る。
本発明のガス感応性薄膜すなわち金属酸化物半導体の
ヘテロエピタキシー結晶性薄膜を製造するための基板と
して使用する材料はマイカが好ましい。マイカは表面平
滑性が良好であり、安価な結晶基板であり、その劈開面
を用いる。マイカの種類は特に限定されるものではない
が、インド産のマイカは劈開面が良好で好ましい。
金属酸化物半導体のヘテロエピタキシー結晶性薄膜の
出発原料として使用する金属酸化物は特に限定されるも
のではないが、例えば成分元素として錫、亜鉛、カドニ
ウム、鉄、銅、チタン、ビスマス、タングステン、マグ
ネシウム、モリブデン、ニオブ、ジルコニウム、タンタ
ル、クロム等の少なくともいずれか1種を含有する酸化
物及びこれらに微量添加物例えば白金、パラジウム、
金、銀、ロジウム、ルテニウム、イリジウム等の少なく
ともいずれか1種を含有するものを使用することができ
る。
まず、前記マイカ基板を蒸着ホルダーに収納し、ヒー
ター等によって基板を200〜600℃の温度へ加熱した後、
例えばスパッタリング蒸着法を適用して基板上に金属酸
化物半導体の結晶性薄膜を形成する。スパッタリング蒸
着法は周知の薄膜形成法のひとつで、原料となるターゲ
ット材にアルゴンプラズマを衝突させ、これより出て来
る反跳原子を基板上に並べるもので、抵抗加熱蒸着法に
比べ酸化物、高融点化合物の蒸着が容易である。
以下、金属酸化物半導体のヘテロエピタキシー結晶性
薄膜の製造方法をスパッタリング薄膜形成法を例に挙げ
て詳述する。
具体的には、通常のRFマグネトロンスパッタリング蒸
着装置を使用し、例えば基体が収納された真空容器内を
10-6トール以下の真空にした後、容器内にアルゴンガス
を10-4トール台になるまで導入する。次いで、真空容器
に至るガス抜き主弁を10-3トール〜10-1トールの任意の
真空度に設定した後、上述の出発原料よりなるターゲッ
トとアース間で放電を開始して基板上に薄膜形成を行な
わせる。膜形成速度、膜厚は特に限定されるものではな
いが、例えば膜形成速度は1〜10Å/秒程度とすること
が好ましい。また、薄膜の厚さは1000Å〜10μm程度が
好ましい。
また、蒸着は金属酸化物を出発原料とするものではな
く、金属を出発原料とする反応性スパッタリングにより
行なうこともできる。反応性スパッタリングはスパッタ
リングガス中に20%以上の酸素を混合し、錫、亜鉛、カ
ドニウム、鉄、銅、チタン、ビスマス、タングステン、
マグネシウム、モリブデン、ニオブ、ジルコニウム、タ
ンタル、クロム等の金属を出発原料とし、対応する金属
酸化物半導体のヘテロエピタキシー結晶性薄膜を基板上
に形成することもできる。
しかる後、ヘテロエピタキシー結晶性薄膜が形成され
た基板を真空容器から取り出し、熱処理を行なうことに
よってガス感応性薄膜が得られる。熱処理条件は出発原
料として使用する金属酸化物の種類により決定される
が、例えば酸化第二錫を使用する場合には、雰囲気ガス
としては空気が最適であり、温度は500〜700℃とするこ
とによりガス感度を更に高めることができる。また、処
理時間は例えば0.5〜6時間に設定する。この熱処理を
行なうことにより、ヘテロエピタキシー結晶性薄膜の微
結晶の大きさを揃え、格子欠陥を少なくし、更に、該薄
膜の成分である酸化物の成分原子と酸素原子の原子比を
化学量論値に近い値にすることができる。
[実 施 例] 以下に実施例を挙げて本発明のガス感応性薄膜を更に
説明する。
実施例1 厚さ0.3mmの剥離マイカを10mm×10mmの大きさに切断
し、RFマグネトロンスパッタリング蒸着装置の蒸着ホル
ダーに収納し、10-6トール以下に減圧し、該剥離マイカ
基板を500℃に加熱し、容器内にアルゴンガスを10-4
になるまで導入し、次に、容器内の10-2トールの圧力に
設定し、SnO2成形体をターゲットとして2Å/秒の膜形
成速度で厚さ5000Åの薄膜を該基板上に形成した。
次に、薄膜を有する剥離マイカ基板を該容器内から取
り出し、空気中500℃の温度で2時間熱処理を施して本
発明のガス感応性薄膜を得た。
得られたガス感応性薄膜の組織を電子顕微鏡を用いて
観察したところ、薄膜全体にわたり針状微結晶の均一な
成長が観察された(第1図A:倍率3000倍)。
次に、得られたガス感応性薄膜(1)上に第2図に示
すように電極(2)を設置し、更に該電極(2)にリー
ド線(4)を接続することによりガスセンサーを組み立
てた。
ガス感度の測定 得られたガスセンサーをステンレス銅製密閉容器内の
ヒーター上に装着し、これによりガスセンサーを300℃
に加熱して空気中での一酸化炭素ガス感度を測定した。
なお、容器内の一酸化炭素ガス濃度を1000ppmとした時
のガスセンサーの抵抗をR1、空気中でのガスセンサーの
抵抗をR2としてR2/R1をガスセンサーのガス感度とし
た。
得られたガスセンサーのガス感度は11.1であった。
応答性の測定 ヒーター温度300℃、1000ppmの一酸化炭素ガス濃度の
雰囲気に該ガスセンサーを暴露した時の抵抗変化率の時
間変化を測定した結果を第3図に示す。第3図の結果か
ら、抵抗変化率は5秒以内に到達抵抗値の90%以内の値
を示すことが明らかとなった。
実施例2 剥離マイカ基板のスパッタリングによる薄膜形成操作
時の基板加熱温度を300℃とした以外は実施例1と同様
の操作を行ないガス感応性薄膜を形成し、更に、ガスセ
ンサーを組み立てた。
得られたガスセンサーの性能を実施例1と同様に測定
したところ、ガス感度8.0及び第4図に示す応答性の結
果が得られた。第4図の結果から、抵抗変化率は10秒以
内に到達抵抗値の90%以内の値を示すことが明らかとな
った。
比較例 厚さ0.3mm×10mm×10mmのガラス板を基板とした以外
は実施例1と同様の方法でガス感応性薄膜を得た。
得られた薄膜の組織を電子顕微鏡を用いて観察したと
ころ、粒状の結晶であり、薄膜に均一な針状微結晶の成
長は観察されなかった(第1図B:倍率1000倍)。
また、得られたガス感応性薄膜の性能を実施例1と同
様の方法により測定したところ、応答性では本発明品と
ほぼ同様の結果が得られたが、ガス感度は2.1とかなり
低い値が得られた。
[発明の効果] 本発明によれば、安価な剥離マイカを基板として再現
性良くガス感応性薄膜として使用することができるヘテ
ロエピタキシー結晶を有する金属酸化物半導体の針状微
結晶の薄膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは実施例1で得られたガス感応性薄膜の結晶組
織を示す電子顕微鏡写真であり、第1図Bは比較例で得
られた薄膜の組織を示す電子顕微鏡写真であり、第2図
は実施例1で得られたガス感応性薄膜の性能を測定する
ためのガスセンサーの概略図であり、第3図は実施例1
で得られたガス感応性薄膜を有するガスセンサーの抵抗
変化率の時間変化を測定した結果を示すグラフであり、
第4図は実施例2で得られたガス感応性薄膜を有するガ
スセンサーの抵抗変化率の時間変化を測定した結果を示
すグラフである。 図中、1……ガス感応性薄膜、2……電極、3……マイ
カ基板、4……リード線。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイカ基板を10-6トール以下の真空中で20
    0〜600℃の温度へ加熱し、金属または金属酸化物を原料
    としてヘテロエピタキシャル蒸着により該基板上に金属
    酸化物半導体の針状微結晶のヘテロエピタキシー結晶性
    薄膜を形成し、マイカ基板上に形成された結晶性薄膜を
    500〜700℃の温度で0.5〜6時間熱処理することを特徴
    とするガス感応性薄膜の製造方法。
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