JPH08210515A - 機械軸継手用ブーツ - Google Patents
機械軸継手用ブーツInfo
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- JPH08210515A JPH08210515A JP3944795A JP3944795A JPH08210515A JP H08210515 A JPH08210515 A JP H08210515A JP 3944795 A JP3944795 A JP 3944795A JP 3944795 A JP3944795 A JP 3944795A JP H08210515 A JPH08210515 A JP H08210515A
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- silicone oil
- elastomer composition
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- Pending
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Sealing Devices (AREA)
Abstract
できるようにする。 【構成】 エラストマー組成物で構成され機械軸継手用
ブーツの前記エラストマー組成物中にシリコーンオイル
を配合するようにしている。
Description
するものであり、特に、自動車に用いられる等速ジョイ
ントブーツ(CVJブーツ)、ダストカバー、ステアリ
ングラックブーツ等の両端固定部の間の本体部分に蛇腹
構造を有するブーツに関するものである。
耐油性、耐寒性等に優れたクロロプレンゴム(CR)等
のエラストマーに、カーボンブラック、金属酸化物、老
化防止剤、加工助剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、加
硫遅延剤などを適宜配合してなるエラストマー組成物に
より構成されている。
手の使用条件は、例えば、自動車部材等におけるように
益々過酷なものとなってきている。このため、ブーツに
対しても、より高い耐摩耗性、耐屈曲疲労性、耐候性、
高速振れ回り性が必要とされてきている。特に、上記の
ごときエラストマーにより構成されたブーツにおいて
は、蛇腹の山部どうしが接触して摩耗が生じ、製品寿命
を短くするという問題があり、改善が望まれている。
に、パラフィンワックスを配合しておき、使用時にブー
ツ表面にブルームしたワックス成分により滑り性を付与
しようとすることが行なわれていた。
うにワックス成分を配合してなるエラストマー組成物に
より構成したブーツにおいても、実際には、十分な製品
寿命の向上は望めないものであった。すなわち、パラフ
ィンワックスは、常温においても早期に製品表面にブル
ームし、表面に移行したパラフィンワックスはブーツの
山部どうしの接触により容易に剥離してしまうため、長
期の表面潤滑性が得られず、配合量を増量してもその効
果は望めないものであった。
安定した性能を発揮する機械軸継手用ブーツを提供する
ことを目的とするものである。
め、本発明は、エラストマー組成物より構成されてなる
機械軸継手用ブーツにおいて、エラストマー組成物中に
シリコーンオイルを配合するようにしている。
度6000cSt以上のものであることが望ましく、ま
た、このシリコーンオイルの配合量としては、エラスト
マー100重量部当り0.5重量部超〜10重量部未満
であることが望まれる。
レンゴム、アクリルゴム、塩素化ポリエチレンゴム、ク
ロロスルホン化ポリエチレンゴム、ニトリル/ポリ塩化
ビニルブレンドゴム、塩素化エチレン−α−オレフィン
共重合体、エピクロルヒドリンゴム、塩化ビニルおよび
これらのブレンド物からなる群から選ばれてなるいずれ
かのものを用いることが望ましい。
ては、エラストマー組成物中にシリコーンオイルが配合
されているが、公知のごとくシリコーンオイルはその粘
度の温度依存性が低く、各種の装置における例えば等速
ジョイントブーツ、ダストカバー、ステアリングラック
ブーツ等の使用条件下において安定した粘度特性を示
し、かつ熱、酸等に対する物理的、化学的安定性も優れ
たものであるために、機械軸継手用ブーツの使用時にお
いて内部より表面へと移行浸出してくるシリコーンオイ
ルは常に安定した液状の形態を呈し、ブーツの蛇腹の山
部どうしの接触においても、その表面から容易には取除
かれにくいものであり、表面に安定した潤滑性(滑り
性)を付与することができるゆえ、各種の条件下で長期
間にわたり優れた耐摩耗性を有するものとなる。
基づいて詳細に説明する。
ラストマー組成物中の主成分であるエラストマーとして
は、特に限定されるものではなく、ブーツの使用条件等
に応じて、従来公知の各種の天然ないしは合成のゴムな
いし熱可塑性プラスチックあるいはこれらのブレンド物
を用いることができ、例えば、クロロプレンゴム(C
R)、アクリルゴム(ACM、ANM)、塩素化ポリエ
チレンゴム(CM)、クロロスルホン化ポリエチレンゴ
ム(CSM)、ニトリル/ポリ塩化ビニルブレンドゴム
(NBR/PVC)、塩素化エチレン−α−オレフィン
共重合体、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、
塩化ビニル(PVC)、およびこれらのブレンド物など
があり、このうち特に好ましくは、CR、CM、CS
M、NBR/PVCブレンド物等である。
シリコーンオイルとしても、特に限定されるものではな
く、例えば次の一般式で示されるような各種のものが用
いられ得る。
炭化水素残基、その他の有機基であり、それぞれ同一あ
るいは異なるものであってもよいが、少なくともその全
てが水素となることはない。)
はメチル基およびフェニル基であり、一般に、シリコー
ンオイルにおけるメチル基含有量が多いほど粘度の温度
依存性は低くなるが、耐熱性の面では劣るものとなり、
一方フェニル基含有量が多いほど粘度の温度依存性は高
くなるが、耐熱性は向上する。またハロゲン化炭化水素
残基や他の有機基が導入されたものは潤滑性が向上し、
水素が導入されたものは疎水性が向上するので、ブーツ
の使用条件等に応じて適当な組成のものを選択すればよ
い。
には、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニ
ルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーン
オイル、クロルフェニルメチルシリコーンオイル、フル
オロプロピルメチルシリコーンオイル等がある。
は、25℃で動粘度が6000cSt以上のものが望ま
しく、より好ましくは、10,000〜1,000,0
00cSt程度のものである。すなわち、動粘度が60
00cSt未満のものであると、シリコーンオイルがエ
ラストマー中に溶け込み易くブーツ表面に浸出しにくく
なってしまう。
ようなシリコーンオイルの配合量は、シリコーンオイル
の種類、粘度等によっても左右されるが、エラストマー
100重量部に対し、0.5重量部超〜10重量部未
満、より望ましくは1〜5重量部であることが望まし
い。すなわち、その配合量が上記範囲よりも少ないもの
であると、ブーツの耐摩耗性の改善効果が十分なものと
はならず、一方、上記範囲よりも多く配合しても、それ
以上の耐磨耗性の改善効果は期待できずかつ表面に浸出
してくる量が多くなり過ぎてブーツ表面にほこり、ゴミ
等が付着しやすくなる虞れがあり、さらに、ブーツの成
形加工の際にエラストマー組成物よりなるシート表面に
ブリードし、加工作業性が低下するためである。
るエラストマー組成物は、上記したようなエラストマー
成分およびシリコーンオイルを含むものであればよい
が、これ以外にも、必要に応じて、加硫剤、加硫促進
剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、補強剤、
充填剤、軟化剤及び可塑剤、着色剤、硬化剤、その他の
通常ゴムに配合される添加剤が、通常の配合量の範囲内
で配合され得る。しかしながら、滑剤としてのパラフィ
ンワックスは、実質的に配合されないか、配合されたと
しても上記シリコーンオイルによる良好な潤滑性を阻害
しない程度の量であることが望ましい。
じて、イオウ、含イオウ有機または無機化合物類、亜鉛
華、マグネシア、酸化鉛などの金属酸化物類、ベンゾイ
ルペルオキシト、p−キノンジオキシム、p,p´−ジ
ベンゾイルキノンジオキシムなどの過酸化物および酸化
加硫剤、アルキルフェノール樹脂、イソシアネート、ポ
リアミン等が適宜選択されて使用される。また加硫促進
剤としても、エラストマーの種類に応じて、有機および
無機の各種の促進剤が適宜選択使用される。さらに加硫
促進助剤としては、金属酸化物、脂肪酸、アミン類、多
価アルコールなどが使用される。加硫遅延剤としては、
芳香族有機酸、ニトロソ化合物などが挙げられる。老化
防止剤としては、アミン類およびその誘導体、アミンと
アルデヒドの反応生成物、アミンとケトンの反応生成
物、フェノール誘導体などが知られている。
的であり、そのほかホワイトカーボン、亜鉛華、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、さらにスチレン
−ブタジエン樹脂、クマロインデン樹脂、フェノール樹
脂等の樹脂ビーズ、リグニンなどが用いられ得る。
ー、硫酸バリウム、珪藻土、タルク、マイカ等が用いら
れ得る。
発明に係る機械軸継手用ブーツを作製するには、従来の
エラストマー組成物を用いた場合と同様に、例えば、練
りロール、バンバリミキサ等を用いて素練り、混練りし
て所定の配合のエラストマー組成物とした後、例えば射
出成形、押出し成形等により所定形状とし、さらに必要
に応じて加硫工程を経ることにより行なうことができ
る。
の一例としての等速ジョイントブーツの装着した状態で
の構成を示すものである。図示するように、この等速ジ
ョイントブーツ4は、一端がジョイントソケット11に
嵌着される大口径リング部1とされ、他端が駆動軸12
に嵌着される小径リング部2とされ、この両リング部の
間が蛇腹部3とされた形状を有し、蛇腹部3の内部には
グリース13が封入されて使用されるものである。この
ブーツ4は、前述したようにシリコーンオイルを含有す
るエラストマー組成物により構成されているために、そ
の使用時においては表面にはエラストマー組成物内部よ
り常時シリコーンオイルが液状で浸出移行して存在する
こととなるため、蛇腹部3の屈曲により山部どうしが接
触しても、良好な滑り特性が付与されて耐摩耗性が向上
し、長期間損傷することなく安定した性能を発揮するこ
ととなる。
等速ジョイントブーツに限られるものではなく、その
他、ダストカバー、ステアリングラックブーツ等の本体
部に蛇腹構造を有する各種のものが含まれるものであ
る。
に示すような配合のエラストマー組成物を調整し、これ
によってそれぞれ直径63mm、厚さ10mmの円盤状
テストピースを2ケづつ作製した。得られた円盤状テス
トピースどうしを周速差をつけて接触回転させ、その際
の摩耗量が5gとなる時間を測定し、摩耗性を判断し
た。結果を表1に示す。尚、テストピースの回転は第1
テストピース側を350rpmにて、第2テストピース
側を550rpmにて回転させ、接触部に加わる加重を
1kgfとした。また、試験時の雰囲気温度は23〜2
5℃であった。
の機械軸継手ブーツは、エラストマー組成物中にシリコ
ーンオイルを配合したもので、表面に安定した潤滑性
(滑り性)を付与することができ、各種の条件下で長期
間にわたり優れた耐摩耗性を有するものとなる。
を示す一部破断正面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 エラストマー組成物より構成されてなる
機械軸継手用ブーツにおいて、前記エラストマー組成物
中にシリコーンオイルが配合されていることを特徴とす
る機械軸継手用ブーツ。 - 【請求項2】 前記シリコーンオイルが25℃で動粘度
6000cSt以上のものであることを特徴とする請求
項1に記載の機械軸継手用ブーツ。 - 【請求項3】 前記シリコーンオイルがエラストマー1
00重量部当り0.5重量部超〜10重量部未満添加さ
れているものであることを特徴とする請求項1または2
に記載の機械軸継手用ブーツ。 - 【請求項4】 エラストマーとして、クロロプレンゴ
ム、アクリルゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロス
ルホン化ポリエチレンゴム、ニトリル/ポリ塩化ビニル
ブレンドゴム、塩素化エチレン−α−オレフィン共重合
体、エピクロルヒドリンゴム、塩化ビニルおよびこれら
のブレンド物からなる群のいずれかから選ばれてなるも
のであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
載の機械軸継手用ブーツ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3944795A JPH08210515A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 機械軸継手用ブーツ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3944795A JPH08210515A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 機械軸継手用ブーツ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08210515A true JPH08210515A (ja) | 1996-08-20 |
Family
ID=12553289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3944795A Pending JPH08210515A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 機械軸継手用ブーツ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08210515A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0784079A3 (en) * | 1995-11-16 | 1998-06-03 | Nok Corporation | Polyether ester elastomer composition for automobile constant velocity joint boot. |
JP2000169633A (ja) * | 1998-12-04 | 2000-06-20 | Bridgestone Corp | 非密着化ゴム組成物 |
KR100412385B1 (ko) * | 2001-07-30 | 2003-12-31 | 현대자동차주식회사 | 등속 조인트 |
US7297065B2 (en) * | 2004-12-08 | 2007-11-20 | Gkn Driveline North America, Inc. | Automotive driveline components manufactured of silicone materials |
JP2010106227A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-05-13 | Nok Corp | ゴム組成物 |
CN114196085A (zh) * | 2022-01-28 | 2022-03-18 | 高科橡塑工业有限公司 | 一种弹性联轴器橡胶材料 |
-
1995
- 1995-02-06 JP JP3944795A patent/JPH08210515A/ja active Pending
Cited By (8)
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WO2010106908A1 (ja) * | 2009-03-16 | 2010-09-23 | Nok株式会社 | ゴム組成物 |
US8623949B2 (en) | 2009-03-16 | 2014-01-07 | Nok Corporation | Rubber composition |
CN114196085A (zh) * | 2022-01-28 | 2022-03-18 | 高科橡塑工业有限公司 | 一种弹性联轴器橡胶材料 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Effective date: 20040106 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040305 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040331 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040428 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Effective date: 20040614 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Effective date: 20041015 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 |