JPH08210439A - サージング防止機構を備えた圧縮コイルバネ及びこの圧縮コイルバネを用いた防振装置 - Google Patents

サージング防止機構を備えた圧縮コイルバネ及びこの圧縮コイルバネを用いた防振装置

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JPH08210439A
JPH08210439A JP3597595A JP3597595A JPH08210439A JP H08210439 A JPH08210439 A JP H08210439A JP 3597595 A JP3597595 A JP 3597595A JP 3597595 A JP3597595 A JP 3597595A JP H08210439 A JPH08210439 A JP H08210439A
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compression coil
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internal
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JP3597595A
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Kozo Okamoto
興三 岡本
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Tokkyo Kiki KK
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Tokkyo Kiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、改良されたサージ
ング防止機構を有する圧縮コイルバネ及び該コイルバネ
を具備した防振装置を提供するにある。 【構成】 荷重担持用の圧縮コイルバネ
(1)に、該圧縮コイルバネの内周に配設されると共に少
なくとも圧縮コイルバネとの対向部分が弾性部又は粘弾
性部に構成された内部部材(21)と、該内部部材(21)に取
付けられ上記弾性部又は粘弾性部を圧縮コイルバネ(1)
に常時接触するよう内部部材(21)を押圧付勢する弾性体
(22)とから構成されたサージング防止機構(2)を具備し
て構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サージング防止機構を
備えた圧縮コイルバネの改良及びこの圧縮コイルバネを
用いた防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサージング防止装置は、図6に示
すように、圧縮コイルばね(1')の中空部分に、該圧縮コ
イルばね(1')の使用状態において最も圧縮されたときの
ばね長よりも幅の狭い細長いばね板に長さ方向に波付加
工を施した金属弾性接触板にて構成されたサージング防
止部材(2')(図7参照)を、その長さ方向の両端部を衝
き合わせる方向に円筒形に回曲して同心に嵌装し、該サ
ージング防止部材(2')をその拡径復元力で前記圧縮コイ
ルばね(1')の内面に弾発させた構造のものを使用してい
た。
【0003】これによれば、圧縮コイルバネ(1')を縦
に設置し、負荷(20')を作動させて圧縮コイルバネ(1')
を伸縮させると、サージング防止部材(2')の下端が圧縮
コイルバネ(1')の下端に係合しておらず、単にサージン
グ防止部材(2')が圧縮コイルバネ(1')の内周に弾接して
いるだけであるので、圧縮コイルバネ(1')の伸縮が繰り
返されると、仮想線で示すようにサージング防止部材
(2')が次第に上に上昇し、最終的には負荷(20')に当接
して圧縮コイルバネ(1')の伸縮と共にサージング防止部
材(2')が上下する事になる。
【0004】金属弾性接触板のような内部減衰の小さ
いサージング防止部材(2')を使用しているので、サージ
ング抑制効果が小さい。
【0005】サージング防止部材(2')は弾性板を丸め
て圧縮コイルバネ(1')に挿入しているだけであるから、
圧縮コイルバネ(1')の内径の変化に合わせてその直径が
拡縮する事になり、ばね定数を変えるために圧縮コイル
バネ(1')の線径を変化させたとしても、常にサージング
防止部材(2')の圧縮コイルバネ(1')への接触面積が一定
となり、線径が太くなれば接触面積を増加させ、逆に線
径が細くなれば接触面積を減少させてサージング抑制力
を適性に変化させるという事が出来ない等の問題があっ
た。
【0006】本発明の出願人は、上記欠点を解決した圧
縮コイルバネのサージング防止部材とそれを用いた防振
装置に関する発明を出願している(特願平6−2080
98号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記出願の
サージング防止部材をさらに改良した圧縮コイルバネ及
びこの圧縮コイルバネを用いた防振装置を提供するにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして本願『請求項
1』にかかる発明によれば、『荷重担持用の圧縮コイル
バネ(1)と、該圧縮コイルバネ(1)の内周に配設されると
共に少なくとも圧縮コイルバネ(1)との対向部分が弾性
部又は粘弾性部(21a)に構成された内部部材(21)と、該
内部部材に取付けられ上記弾性部又は粘弾性部(21a)を
圧縮コイルバネ(1)に常時接触するよう内部部材(21)を
押圧付勢する弾性体(22)とから構成された事を特徴とす
るサージング防止機構(2)を備えた圧縮コイルバネ(1)』
が提供される。
【0009】また、本願『請求項2』にかかる発明によ
れば、『荷重担持用の圧縮コイルバネ(1a)と、該圧縮コ
イルバネ(1a)の外周に配設されると共に少なくとも圧縮
コイルバネ(1a)との対向部分が弾性部又は粘弾性部(31
a)に構成された外部部材(31)と、該外部部材に取付けら
れ上記弾性部又は粘弾性部(31a)を圧縮コイルバネ(1a)
に常時接触するように外部部材(31)を押圧付勢する弾性
体(32)とから構成された事を特徴とするサージング防止
機構(3)を備えた圧縮コイルバネ(1a)』が提供される。
【0010】本願請求項1又は2にかかる圧縮コイルバ
ネ(1)(1a)において、内部部材(21)又は外部部材(31)
は、1つであっても良いが、バランスの点から3〜4つ
が好ましい。なお、複数で設けられる場合は圧縮コイル
バネに対して均等な位置に設定されることが好ましい。
上記内部部材(21)又は外部部材(31)の少なくとも圧縮コ
イルバネ(1)(1a)と接触する部分が弾性部又は粘弾性部
(21a)(31a)に構成されるが、内部部材(21)又は外部部材
(31)の全体が弾性体又は粘弾性体で構成されていても良
い。
【0011】上記弾性体又は粘弾性体(21a)(31a)として
は、天然ゴム、合成ゴム、スポンジ、衝撃振動吸収性、
内部減衰に優れた高減衰制振ゴム等が好適なものとして
挙げられる。上記高減衰制振ゴムとしては例えばハネナ
イトの商品名で入手されるもの等が好適なものとして挙
げられる。なお、内部部材(21)又は外部部材(31)は、圧
縮コイルバネの伸縮・振動によるずれを防止する点か
ら、圧縮コイルバネ(1)(1a)の一端と係合する部材を設
け、この部材と連結するように構成しておくことが好ま
しい。
【0012】本発明の圧縮コイルバネ(1)(1a)におい
て、内部部材(21)又は外部部材(31)には弾性体(22)(32)
が取付けられる。上記弾性体(22)(32)は、本願『請求項
3』に示すように、板バネを用いることが好ましいが、
別段これに限定されなく、コイルバネその他弾発力を有
するものが適宜用いられる。上記板バネを用いる場合、
U字状に曲成したのものを用いることが構成が簡単な点
で好ましく、具体的には後述する実施例の記載が参照さ
れる。
【0013】本発明はまた、本願『請求項4』に示すよ
うに、『上記圧縮コイルバネ(1)(1a)の上から被さり、
圧縮コイルバネ(1)(1a)の上部を収納する上キャップ(1
0)と、圧縮コイルバネ(1)(1a)の下部を収納する下部収
納ケース(9)とで構成』された防振装置(A1)(A4)を提供
することもできる。
【0014】
【作用】本願『請求項1』にかかる発明によれば、内部
部材(21)に形成された弾性部又は粘弾性部(21a)が圧縮
コイルバネ(1)に接触しているため、上部架台(4)等を介
して伝達される負荷の振動や、下部架台(5)等を介して
伝達される外乱振動に起因する圧縮コイルバネ(1)のサ
ージングは、弾性部又は粘弾性部(21a)の内部減衰によ
って吸収され、圧縮コイルバネ(1)のサージング発生が
抑制されることとなる。そして、弾性部又は粘弾性部(2
1a)は単に圧縮コイルバネ(1)に接触しているだけである
から、圧縮コイルバネ(1)の伸縮は阻害されず、圧縮コ
イルバネ(1)のばね特性はそのままの形で発揮されるこ
とになる。また、弾性部又は粘弾性部(21a)は、弾性体
(22)によって圧縮コイルバネ(1)の内側に常時押圧付勢
されているので、この弾性部又は粘弾性部(21a)が劣化
しても、サージング防止機能は維持されることとなる。
【0015】本願『請求項2』にかかる発明によれば、
弾性部又は粘弾性部(31a)が圧縮コイルバネ(1a)の外部
から接触する以外は請求項1と同様の構成であり、従っ
て前項と同様の作用が奏されることとなる。
【0016】本願『請求項3』にかかる発明によれば、
弾性体(22)(32)が板バネで構成されているので、簡単な
構成で弾性部又は粘弾性部(21a)(31a)を圧縮コイルバネ
(1)(1a)に常時押圧付勢できることとなる。
【0017】本願『請求項4』にかかる発明によれば、
上記したように弾性部又は粘弾性部(21a)(31a)の押圧・
接触によるサージング防止機構が常時働くので、負荷担
持用の圧縮コイルバネ(1)(1a)のバネ特性を損なう事な
くサージングが抑制されることとなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って説明する
が、本発明はこれらにより限定されるものではない。図
1は本願『請求項1』にかかる圧縮コイルバネの一例を
用いた防振装置(A1)の一例の負荷がかけられた状態を示
す縦断面図、図2は図1の平断面概略図である。これら
の図において防振装置(A1)は、圧縮コイルバネ(1)と、
該圧縮コイルバネ(1)の内部に設けられるサージング防
止機構(2)と、上記圧縮コイルバネ(1)を内部に収納する
上面開口の下部収納ケース(9)と、上記圧縮コイルバネ
(1)を内部に収納する下面開口の上キャップ(10)とから
主として構成されている。上記下部収納ケース(9)の外
カップ部(12)の内周には、一定間隔で縦方向に下部位置
決め突条(9a)が突設されており、圧縮コイルバネ(1)の
下部外周がほぼ下部位置決め突条(9a)内に嵌まり込むよ
うになっている。
【0019】サージング防止機構(2)は、圧縮コイルバ
ネ(1)の内周に配設される内部部材(21)と、この内部部
材(21)に取付けられる板バネ(22)とから構成されてい
る。上記内部部材(21)は、後述する板バネ(22)の脚部を
挿入し得る矩形状の開口を有する筒状の内部部材本体(2
1a)と、圧縮コイルバネ(1)の下端に敷設される係合鍔部
(21b)とで構成されている。本実施例では、内部部材本
体(21a)と係合鍔部(21b)とは別体で構成されかつ接着さ
れていない。またこの実施例では筒状本体(21a)は4箇
所に配設されているが、勿論これに限られず、3箇所で
も良いし4箇所以上であってもよい。またさらに、内部
部材は内部部材本体のみで形成されていても良い。
【0020】本実施例において、内部部材(21)はその全
体が粘弾性材料(商品名ハネナイト、衝撃振動吸収性、
内部減衰に優れた高減衰制振ゴムで、外力を受けてもほ
とんど反発せず、エネルギーを吸収する性質を持つ特殊
ゴム)で形成した例を示しているが、勿論これに限られ
ず内部部材本体(21a)の圧縮コイルバネとの対向部以外
の部分のみ又は内部部材本体(21a)の圧縮コイルバネと
の対向部以外の部分と係合鍔部(21b)を鉄や真鍮のよう
な金属部材とし、内部部材本体(21a)の圧縮コイルバネ
との対向部分に上記粘弾性材料を一体的に接着する構成
でも良い。また、係合鍔部(21b)を粘弾性材料で構成す
れば、下部収納ケース(9)と圧縮コイルバネ(1)とを絶縁
することも可能でありより好ましい。なお、粘弾性材料
は、前述の『ハネナイト』のような部材に限られるもの
でなく、低反発ゴム(弾力性は小さいが、元の形状に復
帰する復元力はもっている素材)のようなものでもよい
事は言うまでもない。
【0021】本実施例では板バネ(22)は十文字形状のも
のが用いられており、各脚部はそれぞれ対向するようU
字状に曲成されている。
【0022】サージング防止機構(2)の高さは圧縮コイ
ルバネ(1)が圧縮された時の最小寸法よりも小さく形成
されており、サージング防止機構(2)の係合鍔部(21b)は
圧縮コイルバネ(1)の下端に係合している。
【0023】上キャップ(10)は下部収納ケース(9)の上
から被嵌されており、上キャップ(10)の天井面に圧縮コ
イルバネ(1)が弾接している。
【0024】上パッド(6)は上キャップ(10)の上面に配
設され、上パッド(6)の下端から突設された上部挿入凸
部(7)が上キャップ(10)の中央に形成されたホール(10a)
に嵌まり込む。また、上パッド(6)の上面(上部架台(4)
との接触面)には凹凸(8)が形成されている。
【0025】下パッド(13)は下部収納ケース(9)の下側
に配設されて使用されるもので、下部収納ケース(9)の
中央に形成されたホールに下パッド(13)の中央部分から
突出した下部挿入凸部(15)が嵌まり込むようになってい
る。又、下パッド(13)の両側から垂下片(14)が垂設され
ており、図1に示すように下部架台(5)を両側から挟み
込むようになっている。
【0026】本実施例では、上キャップ(10)及び下部収
納ケース(9)は、圧縮コイルバネ(1)の線径の大小にかか
わらず一定寸法のものが使用される事になる。一方、圧
縮コイルバネ(1)は、担持する上部架台(4)の負荷に合わ
せてその線径と巻数が適宜選定される事になる。(勿
論、担持する上部架台(4)の負荷に合わせて圧縮コイル
バネ(1)の線径と巻数並びにその直径を適宜選定し、こ
れに合わせて上キャップ(10)及び下部収納ケース(9)を
用意する事も可能であるが、その場合には寸法が少しづ
つ異なる部材を大量に用意しなければならないので、在
庫管理が困難となる)従って、この場合は原則として1
種類の上キャップ(10)及び下部収納ケース(9)と複数種
類の圧縮コイルバネ(1)を用意する事になる。
【0027】本実施例の場合には、圧縮コイルバネ(1)
の大きさに拘わらず、下部収納ケース(9)の外カップ部
(12)の内径が一定であるために、圧縮コイルバネ(1)が
外カップ部(12)に収納出来るように、その線径の変化に
かかわらず、圧縮コイルバネ(1)の外形寸法は外カップ
部(12)に合わせて一定に形成される事になる。従って圧
縮コイルバネ(1)の線径が太くなればなるほど圧縮コイ
ルバネ(1)の内周が細くなることになる。
【0028】一方、サージング防止機構(2)の内部部材
(21)全体が可撓性を有する粘弾性材料で構成されている
上に、この内部部材(21)の内部部材本体(21a)は外方へ
の押圧力が板バネ(22)により常時付勢されているので、
圧縮コイルバネ(1)の内周が変化しても常時接触可能と
なる。
【0029】以上の様に構成された本実施例の防振装置
(A1)の作用に付いて説明する。防振装置(A1)は図1に示
すように上部架台(4)と下部架台(5)との間に配設されて
使用されるもので、下部架台(5)上に下パッド(13)が載
置され、垂下片(14)が両側から下部架台(21)を挟み込む
ようになっている。上パッド(6)は上部架台(4)の下面に
当接し上部架台(4)に加わる負荷を担持することにな
る。
【0030】負荷が掛かると、圧縮コイルバネ(1)は所
定寸法だけ撓み、この状態で上部架台(4)上の機械装置
が作動して振動が伝達されたり、床からの外乱振動が下
部架台(5)を通して伝達されると、この振動に合わせて
圧縮コイルバネ(1)が伸縮し、振動を吸収することにな
るが、前記振動は幅広い周波数で構成されているため
に、サージングがある周波数領域にて発生する。
【0031】しかしながら、振動する圧縮コイルバネ
(1)は、その内周には常に粘弾性材料からなる内部部材
本体(21a)が接触されているので、この粘弾性材料の内
部減衰によってサージングが効果的に吸収・抑制される
こととなる。また上記粘弾性材料の接触は圧縮コイルバ
ネ(1)の伸縮を阻害しないので、圧縮コイルバネ(1)のば
ね特性はそのままの形で発揮されることになる。さら
に、粘弾性材料からなる内部部材本体(21a)は、板バネ
(22)によって圧縮コイルバネ(1)と常時接触するように
押圧付勢されているので、この粘弾性材料が劣化して
も、サージング防止機能は維持されることとなる。
【0032】図3は本発明の第1実施例の変形例の防振
装置(A2)で、この場合は、第1実施例の防振装置(A1)の
サージング防止機構(2)において内部部材(21)の筒状の
内部部材本体(21a)を板状に変更し、この板状の内部部
材本体(21a)を板バネ(22)の脚部に接着し、また下部収
納ケース内壁に設けられる位置決め突条を省略しかつ係
合鍔部(21b)を下部収納ケース底部内壁まで立ち上げ、
さらに内部部材本体(21a)の下端を係合鍔部(21b)に接着
する以外は、防振装置(A1)と同様に構成されている。従
って、この防振装置(A2)は上記防振装置(A1)と同様の効
果を奏することができる。
【0033】図4は本発明の第1実施例の他の変形例の
防振装置(A3)で、この場合は、第1実施例の防振装置(A
1)のサージング防止機構(2)における内部部材(21)の筒
状本体(21a)と係合鍔部(21b)とを一体的に構成し、かつ
上キャップ(10)の内側上面にゴムパッド(16)を介して圧
縮コイルバネ(1)を弾接する以外は、防振装置(A1)と同
様に構成されている。この防振装置(A3)は、防振装置(A
1)と同様の効果に加えて、筒状本体(21a)が係合鍔部(21
b)と連結されているので、サージング防止機構(2)が圧
縮コイルバネ(1)の伸縮・振動に伴ってずれることを防
止できる。
【0034】実施例2 図5は、本発明の防振装置の第2実施例に関するもの
で、この実施例の防振装置(A4)は、第1実施例の防振装
置(A1)の構成において、圧縮コイルバネを径の小さいも
の(1a)に変更しかつサージング防止機構(3)を後述する
ごとく変更する以外は防振装置(A1)と同様に構成されて
おり、従って、同一の構成部材については同一番号で示
し、これらについての説明は省略する。サージング防止
機構(3)は、同図に示すように、外部部材(31)及びこの
外部部材(31)に取付けられる板バネ(32)とから構成され
ている。上記外部部材(31)は、板バネ(32)の脚部を挿入
し得る矩形状の開口を有する筒状の外部部材本体(31a)
と、圧縮コイルバネ(1a)の下端に敷設されるゴム製の係
合鍔部(31b)とで構成されている。本実施例では外部部
材本体(31a)は4箇所に配設されているが、勿論これに
限られず、3箇所でも良いし4箇所以上であってもよ
い。またさらに、係合鍔部(31b)が省かれた構成でせあ
っても良い。
【0035】本実施例において、外部部材(31)はその全
体が粘弾性材料(商品名ハネナイト、衝撃振動吸収性、
内部減衰に優れた高減衰制振ゴムで、外力を受けてもほ
とんど反発せず、エネルギーを吸収する性質を持つ特殊
ゴム)で形成した例を示しているが、勿論これに限られ
ず外部部材本体(31a)の圧縮コイルバネとの対向部以外
の部分のみ又は外部部材本体(31a)の圧縮コイルバネと
の対向部以外の部分と係合鍔部(31b)を鉄や真鍮のよう
な金属部材とし、外部部材本体(31a)の圧縮コイルバネ
(1a)との対向部分に上記粘弾性材料を一体的に接着する
構成でも良い。また、係合鍔部(31b)を粘弾性材料で構
成すれば、下部収納ケース(9)と圧縮コイルバネ(1a)と
を絶縁することも可能でありより好ましい。なお、粘弾
性材料は、前述の『ハネナイト』のような部材に限られ
るものでなく、低反発ゴム(弾力性は小さいが、元の形
状に復帰する復元力はもっている素材)のようなもので
もよいことは言うまでもない。
【0036】板バネ(32)は、各外部部材本体(31a)に対
応して個々に取付けられている。各板バネ(32)はU字状
に曲成されており、一方の脚部には上記外部部材本体(3
1a)が挿入されていて、下部収納ケース(9)の内壁と圧縮
コイルバネ(1a)の外周との間に介装されている。そして
本実施例では、各板バネ(32)の他方の脚部下端は、上記
係合鍔部(31b)に当接しているだけで連結されていな
い。勿論、この板バネの脚部下端を係合鍔部に挿入固定
する構成であってもよく、その場合は圧縮コイルバネの
伸縮・振動に伴ってサージング防止機構がずれない点で
好ましいものである。
【0037】以上のように構成された防振装置(A4)は、
防振装置(A1)と同様に、図5に示すように上部架台(4)
と下部架台(5)との間に配設されて使用されるもので、
下部架台(5)上に下パッド(13)が載置され、垂下片(14)
が両側から下部架台(21)を挟み込むようになっている。
上パッド(6)は上部架台(4)の下面に当接し上部架台(4)
に加わる負荷を担持することになる。
【0038】負荷が掛かると、圧縮コイルバネ(1a)は所
定寸法だけ撓み、この状態で上部架台(4)上の機械装置
が作動して振動が伝達されたり、床からの外乱振動が下
部架台(5)を通して伝達されると、この振動に合わせて
圧縮コイルバネ(1a)が伸縮し、振動を吸収することにな
るが、前記振動は幅広い周波数で構成されているため
に、サージングがある周波数領域にて発生する。
【0039】しかしながら、振動する圧縮コイルバネ(1
a)は、その外周には常に粘弾性材料からなる外部部材本
体(31a)が接触されているので、この粘弾性材料の内部
減衰によってサージングが効果的に吸収・抑制されるこ
ととなる。また上記粘弾性材料の接触は圧縮コイルバネ
(1a)の伸縮を阻害しないので、圧縮コイルバネ(1a)のば
ね特性はそのままの形で発揮されることになる。さら
に、粘弾性材料からなる外部部材本体(31a)は、板バネ
(32)によって圧縮コイルバネ(1a)と常時接触するように
押圧付勢されているので、この粘弾性材料が劣化して
も、サージング防止機能は維持されることとなる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、サージング防止機構の
弾性部又は粘弾性部が圧縮コイルバネに押圧されて接触
しているので、圧縮コイルバネのばね特性を損なうこと
なくサージングをこの弾性部または粘弾性部の内部減衰
によって効果的に吸収することが出来ると共に、弾性部
又は粘弾性部が劣化しても押圧により圧縮コイルバネへ
の接触が維持されるのでサージング防止機能が長期間に
わたり保持されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる防振装置の第1実施例の縦断面
【図2】図1の防振装置の平断面概略図
【図3】第1実施例の変形例の図1相当図
【図4】第1実施例の他の変形例の図1相当図
【図5】本発明にかかる防振装置の第2実施例の縦断面
【図6】従来例の防振装置の断面図
【図7】従来例に使用されるサージング防止部材の斜視
【符号の説明】
(1),(1a)…圧縮コイルバネ (2),(3)…サージング防止機構 (4)…上部架
台 (5)…下部架台 (6)…上パッ
ド (9)…下部収納ケース (9a)…下部位
置決め突条 (10)…上キャップ (13)…下パッ
ド (21)…内部部材 (21a)…内部
部材本体 (21b),(31b)…係合鍔部 (22),(32)…
板バネ (31)…外部部材 (31a)…外部
部材本体 (A1),(A2),(A3),(A4)…防振装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷重担持用の圧縮コイルバネと、
    該圧縮コイルバネの内周に配設されると共に少なくとも
    圧縮コイルバネとの対向部分が弾性部又は粘弾性部に構
    成された内部部材と、該内部部材に取付けられ上記弾性
    部又は粘弾性部を圧縮コイルバネに常時接触するよう内
    部部材を押圧付勢する弾性体とから構成された事を特徴
    とするサージング防止機構を備えた圧縮コイルバネ。
  2. 【請求項2】 荷重担持用の圧縮コイルバネと、
    該圧縮コイルバネの外周に配設されると共に少なくとも
    圧縮コイルバネとの対向部分が弾性部又は粘弾性部に構
    成された外部部材と、該外部部材に取付けられ上記弾性
    部又は粘弾性部を圧縮コイルバネに常時接触するよう外
    部部材を押圧付勢する弾性体とから構成された事を特徴
    とするサージング防止機構を備えた圧縮コイルバネ。
  3. 【請求項3】 弾性体が板バネである請求項1又
    は2に記載のサージング防止機構を備えた圧縮コイルバ
    ネ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の
    圧縮コイルバネの上から被さり圧縮コイルバネの上部を
    収納する上キャップと、圧縮コイルバネの下部を収納す
    る下部収納ケースとで構成される事を特徴とする防振装
    置。
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