JPH08209522A - 詰め物の熱処理成形方法及びその装置 - Google Patents

詰め物の熱処理成形方法及びその装置

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JPH08209522A
JPH08209522A JP3926295A JP3926295A JPH08209522A JP H08209522 A JPH08209522 A JP H08209522A JP 3926295 A JP3926295 A JP 3926295A JP 3926295 A JP3926295 A JP 3926295A JP H08209522 A JPH08209522 A JP H08209522A
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air
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heating chamber
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倍己 藤本
Tomoshige Sugino
知重 杉野
Teruo Nakamoto
輝夫 中本
Yoshihide Aoyama
賀英 青山
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Nihon Spindle Manufacturing Co Ltd
Toray Industries Inc
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Nihon Spindle Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不織布の密度を所定値に保持し、かつ能率よ
く熱処理を行う。 【構成】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示す繊
維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、枠内に蓄積し、
これを圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形する詰め
物の成形方法において、上記成形された原料繊維に加熱
空気を流通させる。そして該加熱空気の流通速度を原料
繊維の温度上昇に伴い、順次減少させる。 【効果】 原料繊維への加熱空気の流通速度を原料繊維
の温度上昇に伴い、順次減少させるようにしたから、所
定の密度を有する不織布が形成されると共に、その熱処
理は効果的に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は所定長さの詰め物(型枠
内に圧縮成形する繊維クッション材を含む)または連続
して形成される厚手詰め物の製造装置における詰め物の
熱処理成形方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、上記詰め物の成形装置とし
て例えば図5に示す装置を提案した。図は詰め物による
成形部材(例えばクッション部材)の圧縮成形装置を示
すもので、この詰め物製造装置50は、適宜手段で2種
類もしくはそれ以上の原料繊維を開繊混合手段(図示省
略)から供給された原料繊維を型枠Wに受入れ、かつ原
料繊維を所定厚みに圧縮成形する圧縮成形機構51と、
型枠Wと共に加熱成形する加熱機構52と、外気を吸引
して上下型枠と共に冷却する冷却機構53、並びに各機
構間に配備される型枠移送機構55a、55b、55
c、55d(以下総称するときは単に55という)より
構成される。型枠Wは上型枠Wa、下型枠Wbより構成
され、両型枠Wa、Wbは図6に示す如く、パンチング
メタルにより構成して流通性を有せしめ、上下両型枠は
適宜の止め金Wcにより着脱可能に形成されている。な
お、移送機構55は例えばロツドレスシリンダにより形
成される。
【0003】上記圧縮成形機構51は型枠Wを受入れ載
置する下部筐体60と、型枠W内に原料繊維を供給する
吹出ノズル61と、上部型枠Waを吸着しこれを引き上
げる昇降シリンダを主体とする引上げ部材62とを備え
る。下部筐体60は吸引機構63に接続される吸引フー
ド64を備え、吹出ノズル61は前後左右方向(XーY
方向)に移行する移行部材65に取付けられ、開繊混合
手段Eから供給される原料繊維を下型枠Wb内に供給す
るようにしたものである。
【0004】次に詰め物による圧縮成形部材の成形に際
しては、移送機構55aにより型枠Wを圧縮成形機構5
1内に供給し、上型枠Waを引上げ部材62により引上
げ、原料繊維を吹出ノズル61のXーY方向の移行によ
り下型枠Wb内に供給する。この際、吸引機構63によ
り下型枠Wb内に吸引作用を及ぼし、これにより原料繊
維を下型枠内に供給する。所定量の原料繊維が供給され
た後、上型枠Waを下降し原料繊維を圧縮し、止め金W
cにより上下両型枠を止着し、移行機構55bにより加
熱機構52内に移行する。
【0005】加熱機構52は型枠Wを収納する加熱室7
0と、加熱空気供給室71及び加熱空気循環路72とを
備え、加熱室前後の開口部には開閉扉73、74を取付
ける。75は吸気フアンを示す。これにより型枠Wを加
熱室70内に供給した後、両扉73、74を閉じ、吸気
フアン75により空気を循環させ、加熱空気供給室71
により加熱された空気を型枠Wを流通して循環させ、型
枠内の原料繊維を加熱し原料繊維内の低融点熱可塑性繊
維は溶融し低融点熱可塑性繊維相互および、低融点熱可
塑性繊維とその他の繊維を結合する。所定時間加熱処理
を行つた後、開閉扉74を開き、移行機構55cにより
冷却機構53内に移行する。
【0006】この冷却機構53は、上部を外気に開放し
た冷却室76と、その下方に設けたフード77及びこの
フードに連結される吸引フアン78とを備え、該吸引フ
アン78の吸引作用により外気を型枠を通じて流通し、
これにより型枠および原料繊維は冷却される。所定時間
冷却後、移行機構55dにより引き出し、操作を完了す
るといった製造方法および装置を提案してきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記原料繊維の加熱に
際しては、能率向上のためには、高温の加熱空気を高速
度で供給することが好ましい。しかし原料繊維は温度の
上昇と共にそのヤング率は低下し、バルキー性は減少す
ることがある。従って原料繊維は温度の上昇と共に受け
る風圧により圧縮され、表面の流通空気抵抗は増し流通
空気量は更に減少することがある。この様な原料繊維の
混用では、原料繊維に所定のバルキー性を保持するため
に、流通空気速度を減少し少ない通過流量で処理する必
要がある。しかし、これは相当の時間を必要とし、非能
率である。本発明はかゝる点に鑑み、原料繊維の密度を
所定値に保持すると共に、能率よく詰め物の熱処理を行
うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明は、その方法に係わり、少なくとも加熱、
溶融により接着性を示す繊維を含む原料繊維を開繊或い
は混合し、枠内に蓄積し、これを圧縮して所定厚さと
し、これを加熱成形する詰め物の成形方法において、上
記成形された原料繊維に加熱空気を流通させると共に、
該加熱空気の流通速度を原料繊維の温度上昇に伴い、順
次減少させることを要旨とするものである。
【0009】また第2の発明は、少なくとも加熱、溶融
により接着性を示す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混
合し、型枠内に蓄積し、これを圧縮して所定厚さとし、
これを加熱室において加熱成形する詰め物による成形部
材の圧縮成形装置において、加熱室には加熱空気の一部
を調整可能に排出するバイパス通路を備え、加熱空気を
型枠を通じて流通させると共に、型枠内の原料繊維の温
度上昇に伴い、加熱空気の一部をバイパス通路を介して
流通させ、型枠内への加熱空気の流通速度を原料繊維の
温度上昇に伴い順次減少させることを要旨とするもので
ある。
【0010】また第3の発明は、少なくとも加熱、溶融
により接着性を示す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混
合し、枠内に蓄積し、これを圧縮して所定厚さとし、こ
れを加熱成形する詰め物の成形方法において、上記成形
された原料繊維に対し、加熱空気を下方より流通させる
ことを要旨とするものである。
【0011】また第4の発明は、少なくとも加熱、溶融
により接着性を示す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混
合し、型枠内に蓄積し、これを圧縮して所定厚さとし、
これを加熱室において加熱成形する詰め物による成形部
材の圧縮成形装置において、加熱室に対し、加熱空気を
流通させる流通口を加熱室下方に設けたことを要旨とす
るものである。
【0012】また第5の発明は、少なくとも加熱、溶融
により接着性を示す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混
合し、繊維方向をランダムとし、これを連続して送り出
し、圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形する詰め物
の成形方法において、該原料繊維の流通路を複数に区分
し、各区分毎に加熱空気を流通させると共に、原料繊維
の温度上昇に伴い各区分された区画毎に順次流通空気速
度を減少させることを要旨とするものである。
【0013】また第6の発明は、少なくとも加熱、溶融
により接着性を示す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混
合し、型枠内に供給蓄積し、これを圧縮して所定厚さと
し、これを加熱成形する詰め物の一体圧縮成形装置にお
いて、上記原料繊維を圧縮収納した型枠を受入れる加熱
室と、該加熱室に加熱空気を循環供給する循環ダクトと
を備え、加熱室には上記型枠を載置する支持台を設け、
該支持台には流通空気のバイパス通路を穿孔し、これに
調整ダンパを備え、該調整ダンパにより加熱空気の型枠
内の原料繊維への流通空気速度を該原料繊維の温度上昇
に伴い調整可能としたことを要旨とするものである。
【0014】また第7の発明は、上記第3の発明を実施
する装置に係わり、少なくとも加熱、溶融により接着性
を示す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、連続移
送せしめ、圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形する
詰め物の成形方法において、連続して送り出される上記
混合された原料繊維を受入れる加熱室と、該加熱室に加
熱空気を供給する加熱空気供給室とより構成し、加熱室
には移行する繊維層の流通方向に複数のホツパを対設
し、それぞれのホツパは調整ダンパを介して循環ダクト
に接続され、該循環ダクトは加熱器を備え、循環空気を
加熱し加熱空気供給室に接続されると共に、原料繊維の
供給側で低温の原料繊維に対しては吸引風量を大とし、
加熱温度の上昇した後方の原料繊維側に至るに従って順
次流通空気量を減少させることを要旨とするものであ
る。
【0015】また第8の発明は、上記第3の発明を実施
する他の装置に係わり、少なくとも加熱、溶融により接
着性を示す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、連
続移送せしめ、圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形
する詰め物の成形方法において、連続して送り出される
上記混合された原料繊維を受入れる加熱室と、該加熱室
に加熱空気を供給する加熱空気供給室とより構成し、加
熱室には移行する繊維層を載置するパンチングメタルを
備え、該メタルの穿孔は移行する原料繊維の温度の上昇
に応じて順次加熱空気の流通速度を減少すべく上記原料
繊維の供給側には多数の穿孔を形成して空気の流通量を
大とし、後方に至るに従って順次間隔を大とし空気の流
通量を小としたことを要旨とするものである。
【0016】
【作 用】供給される原料繊維の加熱に際し、加熱空
気の流通速度を原料繊維の温度の低いときは高速とし、
原料繊維の加熱温度の上昇に伴うヤング率の低下に応じ
て加熱空気の流速を減少する。これにより原料繊維は所
定の密度を損なうことなく熱処理できる。
【0017】
【実 施 例】図1は、原料繊維を型枠内に圧縮成形し
て詰め物の圧縮成形部材例えばクッション材とする詰め
物の熱処理成形装置に本発明を適用した例を示すもの
で、この熱処理成形装置1は原料繊維を圧縮収納する前
記と同様の型枠Wを収納する加熱室2と該加熱室2に加
熱空気を供給する循環ダクト3とを備える。加熱室2は
型枠Wを載置する支持台4を備え、支持台上方には排気
ダクト5を接続し、該ダクト5は循環フアン6に接続さ
れ、該フアン6の排出側は加熱室2の下部に開口する循
環ダクト3に接続され、該循環ダクト3には空気加熱器
7を収納する。
【0018】図中、8は型枠Wを受入れる加熱室2の開
口部を示し、反対側にも形成し、それぞれには開閉扉を
備えるも図示省略する。なお、型枠W内への原料繊維の
供給は周知手段例えば前記図5に示す圧縮成形機構52
等により行われるもので、説明を省略する。
【0019】上記加熱室2の型枠支持台4は型枠Wを載
置する部分は空気流通用流通口9を形成し、かつ型枠載
置部以外の適所にバイパス通路10を穿孔し、これに調
整ダンパ11を設ける。なお、調整ダンパ11は、循環
ダクト3の上部に設け、バイパス通路10を設けること
なく排気口としてもよい。
【0020】上記構成において、供給された型枠Wを支
持台4の流通口9上に載置し、循環フアン6を駆動し加
熱された空気を循環し型枠Wを加熱する。ただし最初の
型枠内の原料繊維の温度の低下時には調整ダンパ11は
閉じた状態とし、循環空気の全量を型枠Wに通過させ
る。そして型枠内の原料繊維の温度の上昇に伴い、調整
ダンパ11を順次開き、型枠Wへの空気の供給量を減量
する。その要領例を図2に示す。
【0021】図は時間と温度並びに風量との関係を示す
もので、Aは供給空気の時間ー温度の曲線を示すもの
で、外気温度T1より時間の経過と共に上昇し加熱温度
T2(例えば150度C)に略々直線状に上昇する。な
お、このときの循環空気量をV1で示し、型枠W内を通
過する空気量をBで示す。これに伴い型枠W内の原料繊
維も若干の遅れにより温度は上昇する。Cは繊維の時間
ー温度曲線を示す。この場合、該原料繊維に含まれる低
融点繊維の軟化温度T3に到達する若干手前の温度に到
達したとき、前記ダンパ11を徐々に開き、加熱空気の
一部をバイパス通路10から放出し、原料繊維の温度上
昇に伴い、その放出量を増加する。図中Dはバイパス通
路からの放出空気の時間ー放出量曲線を示す。
【0022】即ち、型枠内への加熱空気の供給量を、原
料繊維の低温のときはその供給量を大とし、軟化温度に
近接するに従い減少を開始し、温度上昇に伴いその減少
量を大とする。即ち原料繊維が低温でヤング率の大であ
るときは、加熱空気量(速度)を大とし、温度が上昇し
ヤング率が低下するに伴い供給空気速度を減少する。こ
れにより原料繊維は、空気の流通抵抗により圧縮され、
密度が変化する恐れはない。
【0023】次に図3は第2実施例を示す。図は連続し
た詰め物の成形方法に本発明を適用した第1の例を示
す。この詰め物の熱処理成形装置20は複数例えば3個
の原料繊維供給機構E1、E2、E3(以下総称すると
きは単にEという)より繰出された層を形成する原料繊
維を受入れ加熱する加熱機構21と、その後方に位置し
て設けられる冷却機構22とより構成される。なお、本
実施例における詰め物は、連続した形状であって単に詰
め物としてだけではなく、不織布としてフィルタ等にも
利用することができる。
【0024】加熱機構21は上記原料繊維供給機構Eよ
り繰出される層をなした原料繊維Sを積重し載置する共
通の下部コンベアベルト23とこれに対向する上部コン
ベアベルト24及び該上部コンベアベルト24上に設け
られる加熱空気供給室25並びに下部コンベアベルト2
3の下部に配備された複数(図例は4個)のホッパ26
a、26b・・・・(以下総称するときは単に26とい
う)と、各ホッパ26に対し吸引作用を与え、加熱空気
を加熱空気供給室25に加熱空気を供給する加熱空気循
環回路27とよりなり、各ホッパ26はそれぞれ調整ダ
ンパ28a、28b・・・(以下総称するときは単に2
8という)を介して加熱空気循環回路27の循環フアン
29の吸引側に接続される。この循環フアン29の排出
側は加熱ヒータ30を介して加熱空気室25に連結され
ている。なお図中31a、31b、31c・・・は各ホ
ッパの先端に取付けられるガイドローラであり、下部コ
ンベアベルト23を支持すると共に各ホッパを区画する
ようにしたものである。
【0025】なお、原料繊維供給機構Eは周知の構造で
あり、図はその一例を示すもので、少なくとも2種類以
上の原料繊維を適宜の混綿機(図示省略)により混合し
て空気流によりホッパEaに移送し、これを開繊用ビー
タEbにより開繊し、繰り出し用ローラEcにより送り
出すようにしたものである。図はこの原料繊維供給機構
Eを3台設け、これにより所要厚みを有する詰め物を形
成するようにしたものである。
【0026】冷却機構22は前記上部コンベアベルト2
4の後方に近接して設けられる上部案内コンベアベルト
32と、下部コンベアベルト23の下部に配備された複
数(図例は3個)のホッパ33a、33b、33c(以
下総称するときは単に33という)とを備え、各ホッパ
33は調整ダンパ34a、34b、34c(以下総称す
るときは単に34という)を介して排気フアン35に連
結されている。
【0027】なお、加熱機構21の各ホッパ26に対す
る調整ダンパ28は原料繊維の供給側即ち28aの開口
度を大とし後方のダンパに至るに従って順次絞り、開口
度を小とする。即ちホッパ26a側では加熱空気の流通
速度を大とし後方に至るに従って順次減少させる。また
冷却機構22は各ホッパ33に対する調整ダンパ34は
上流側のダンパ34aの開口度は小とし、下流側に至る
に従って順次その開口度を大とする。これによりホッパ
33a側では外気の吸引速度は小さく、後方に至るに従
って順次吸引速度は大となる。
【0028】この状態において原料繊維供給機構Eより
送り出される連続した帯状の原料繊維Sは、加熱機構2
1に到達したときは、まだ常温であり、ヤング率は大で
ある。従ってホッパ26aに対向する位置においては流
通空気速度を大としても、原料繊維は腰が強く撓むこと
はなく、該空気速度を大とすることによって、加熱効率
の向上を計ることができる。そして原料繊維Sが移行す
るに従ってその温度は上昇し、ヤング率は低下するも、
流通空気速度は順次減少し、このため原料繊維は風圧に
より圧縮されることがなく、所定温度に到達し、低融点
繊維は溶融し溶融繊維相互および溶融繊維と非溶融繊維
間を接着し、かつ所定の密度とクッション性を保持する
詰め物が形成される。
【0029】ついで原料繊維は冷却機構22に移行す
る。このときは原料繊維は高温であるが、最初は外気の
吸引速度を小とすることにより風圧による影響を受ける
ことはなく、温度の低下に伴い、順次吸引風速度を大と
することにより冷却を効果的に行うことができる。
【0030】次に図4は第3実施例を示す。この実施例
は前記第2実施例の移行する原料繊維層に対し複数のホ
ッパを対設し、各ホッパの吸引風速を順次変える方式で
あるのに対し、パンチングメタル43によりこれを行う
ようにしたもので、44は該パンチングメタル43に対
し設けられたホッパを示す。その他は前例と同一であ
り、同一部品に対しては同一符号を付して説明を省略す
る。なお、45はホッパ両端に設けられるガイドローラ
であり、下部コンベアベルト23を支持すると共にホッ
パとコンベアベルトとの間の気密を保持するようにした
ものである。
【0031】なお、上記パンチングメタル43の穿孔4
3aは、原料繊維の受入れ側にはその孔径を大とし、も
しくは孔相互の間隔を小として単位面積当たりの空気流
通量(流通速度)を大とし、後方に至るに従い順次孔径
を小または孔相互間の間隔を大とし、単位面積当たりの
流通空気量(流通速度)を小とするように設けられる。
【0032】また冷却機構42も同様に、前記第2実施
例における冷却機構22における移行する原料繊維層に
対し複数のホッパを対設し、各ホッパの吸引風速を順次
変える方式であるのに対し、パンチングメタル46によ
りこれを行うようにしたものである。47は該パンチン
グメタル46に対し設けられたホッパを示す。その他は
前例と同一であり、同一部品に対しては同一符号を付し
て説明を省略する。なお、48はホッパ両端に設けられ
るガイドローラであり、下部コンベアベルト23を支持
すると共にホッパとコンベアベルトとの間の気密を保持
するようにしたものである。
【0033】なお、上記パンチングメタル46の穿孔4
6aは、上流側はその孔径を小もしくは孔相互の間隔を
大とし、単位面積当たりの空気流通量(速度)を小と
し、後方に至るに従い順次孔径を大または孔相互間の間
隔を小とし、単位面積当たりの流通空気量(流通速度)
を大とするように設けられる。
【0034】上記構成によるときは、原料繊維供給機構
Eより送り込まれる連続した帯状の原料繊維Sは、加熱
機構41においてパンチングメタル43により最初は流
通空気量は大であるも、進むに従って温度が上昇すると
共に流通空気速度は減少する。従ってその作用は前例と
同様に原料繊維は風圧により圧縮されることがなく、こ
れにより所定の密度を有する詰め物が形成される。
【0035】ついで冷却機構42においてもパンチング
メタル46により前例と同様に最初は吸引速度を小とす
ることにより風圧による影響を受けることはなく、温度
の低下に伴い、順次吸引風速度を大となり冷却を効果的
に行うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上の如く本発明によるときは、所定厚
さに充填された原料繊維の加熱成形のため該原料繊維に
加熱空気を流通させるに際し、該加熱空気の流通速度を
原料繊維の温度上昇に伴うヤング率の減少に応じて、順
次減少させるようにしたから、所定の密度を有する詰め
物が形成されると共に、その熱処理は効果的に行うこと
ができる。また、加熱空気を下方から流通させることに
より成形品自身の自重による変形を風圧により低減させ
ることができ、上方より加熱空気を流通させる場合に比
して風量の供給を大きく減少させる必要がなく、生産効
率を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の概略説明図である。
【図2】本発明による原料繊維に対する加熱空気の供給
要領を示す時間ー温度ー風量の関係図である。
【図3】本発明の第2実施例の概略説明図である。
【図4】本発明の第3実施例の概略説明図である。
【図5】従来例の詰め物による成形部材の成形装置の概
略説明図である。
【図6】型枠の縦断面図である。
【符号の説明】
1 熱処理成形装置 2 加熱室 3 循環ダクト 4 支持台 9 流通口 10 バイパス通路 11 調整ダンパ 20 熱処理成形装置 21 加熱機構 22 冷却機構 25 加熱空気供給室 26 ホッパ 28 調整ダンパ 40 熱処理成形装置 41 加熱機構 42 冷却機構 43 パンチングメタル 44 パンチングメタル
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/54 Q (72)発明者 中本 輝夫 兵庫県尼崎市下坂部1丁目3番1号 (72)発明者 青山 賀英 大阪府堺市神野町2丁21番7号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示
    す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、枠内に蓄積
    し、これを圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形する
    詰め物の成形方法において、上記成形された原料繊維に
    加熱空気を流通させると共に、該加熱空気の流通速度を
    原料繊維の温度上昇に伴い、順次減少させることを特徴
    とする詰め物の熱処理成形方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示
    す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、型枠内に蓄
    積し、これを圧縮して所定厚さとし、これを加熱室にお
    いて加熱成形する詰め物による成形部材の圧縮成形装置
    において、加熱室には加熱空気の一部を調整可能に排出
    するバイパス通路を備え、加熱空気を型枠を通じて流通
    させると共に、型枠内の原料繊維の温度上昇に伴い、加
    熱空気の一部をバイパス通路若しくは排気口を介して流
    通させ、型枠内への加熱空気の流通速度を原料繊維の温
    度上昇に伴い順次減少させることを特徴とする詰め物の
    熱処理成形装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示
    す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、枠内に蓄積
    し、これを圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形する
    詰め物の成形方法において、上記成形された原料繊維に
    対し、加熱空気を下方より流通させることを特徴とする
    詰め物の熱処理成形方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示
    す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、型枠内に蓄
    積し、これを圧縮して所定厚さとし、これを加熱室にお
    いて加熱成形する詰め物による成形部材の圧縮成形装置
    において、加熱室に対し、加熱空気を流通させる流通口
    を加熱室下方に設けたことを特徴とする詰め物の熱処理
    成形装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示
    す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、これを連続
    して送り出し、圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形
    する詰め物の成形方法において、該原料繊維の流通路を
    複数に区分し、各区分毎に加熱空気を流通させると共
    に、原料繊維の温度上昇に伴い各区分された区画毎に順
    次流通空気速度を減少させることを特徴とする詰め物の
    熱処理成形方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示
    す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、型枠内に供
    給蓄積し、これを圧縮して所定厚さとし、これを加熱成
    形する詰め物の一体圧縮成形装置において、上記原料繊
    維を圧縮収納した型枠を受入れる加熱室と、該加熱室に
    加熱空気を循環供給する循環ダクトとを備え、加熱室に
    は上記型枠を載置する支持台を設け、該支持台には流通
    空気のバイパス通路を穿孔し、これに調整ダンパを備
    え、該調整ダンパにより加熱空気の型枠内の原料繊維へ
    の流通空気速度を該原料繊維の温度上昇に伴い調整可能
    としたことを特徴とする詰め物の熱処理成形装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示
    す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、連続移送せ
    しめ、圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形する詰め
    物の成形装置において、連続して送り出される上記混合
    された原料繊維を受入れる加熱室と、該加熱室に加熱空
    気を供給する加熱空気供給室とより構成し、加熱室には
    移行する繊維層の流通方向に複数のホツパを対設し、そ
    れぞれのホツパは調整ダンパを介して循環ダクトに接続
    され、該循環ダクトは加熱器を備え、循環空気を加熱し
    加熱空気供給室に接続されると共に、原料繊維の供給側
    で低温の原料繊維に対しては吸引風量を大とし、加熱温
    度の上昇した後方の原料繊維側に至るに従って順次流通
    空気量を減少させることを特徴とする詰め物の熱処理成
    形装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも加熱、溶融により接着性を示
    す繊維を含む原料繊維を開繊或いは混合し、連続移送せ
    しめ、圧縮して所定厚さとし、これを加熱成形する詰め
    物の成形装置において、連続して送り出される上記混合
    された原料繊維を受入れる加熱室と、該加熱室に加熱空
    気を供給する加熱空気供給室とより構成し、加熱室には
    移行する繊維層を載置するパンチングメタルを備え、該
    メタルの穿孔は移行する原料繊維の温度の上昇に応じて
    順次加熱空気の流通速度を減少すべく上記原料繊維の供
    給側には多数の穿孔を形成して空気の流通量を大とし、
    後方に至るに従って順次間隔を大とし空気の流通量を小
    としたことを特徴とする詰め物の熱処理成形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101649221B1 (ko) * 2016-01-22 2016-08-18 (주)다음앤큐큐 다운 발수 가공장치 및 이를 이용하는 다운 발수 가공방법과 그 가공방법에 의해 제조되는 다운
KR101702894B1 (ko) * 2016-03-09 2017-02-06 권순철 침구 제조장치
KR20180004768A (ko) * 2015-05-06 2018-01-12 슈크라 게라테바우 게엠베하 몰드 내의 섬유 제어 시스템 및 방법

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