JP3643267B2 - 防音材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は防音材の製造方法に関し、更に詳しくは、主として軽量材質のチップ状固形物からなる原材料と熱可塑性の繊維状バインダとを混合して処理材を調製し、この処理材を加熱プレス方式の成形型へ吹き込んで防音材のプレス成形を行う、防音材の製造方法に関する。
【0002】
本発明は、原材料の面からは、例えば車両の廃材よりなる非金属性シュレッダーダストを原材料としてリサイクルする防音材、又、用途の面からは、例えばダッシュサイレンサーやフロアサイレンサー等の車両用途に用いる防音材、等に特に好ましく適用される。
【0003】
【従来の技術】
嵩密度が低く、防音,防振性能の優れた自動車用ダッシュサイレンサー,フロアサイレンサー等の防音材を製造するための有力な技術の一つとして、軽量材質のチップ状固形物からなる原材料と熱可塑性の繊維状バインダとを混合して加熱プレス式の成形型に導入し、防音材のプレス成形を行う方式がある。
【0004】
この場合特に、上記軽量材質のチップ状固形物として、例えば車両の廃材より抽出された非金属性シュレッダーダストを有効に利用する場合には、経済的であると共に材料リサイクルの観点からも有意義である。
【0005】
又、かかる防音材製造技術において、上記混合物(処理材)を成形型に導入する代表的な方式として、例えば特開平8−112584号公報に見られるように処理材をシート状に堆積して成形型の上型/下型間に搬入する方式と、処理材を成形型に吹き込み充填する方式とが挙げられるが、製造効率が高い点や所望形状を作成し易い点から、後者の方式が有利であると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、処理材吹き込み充填用の成形型においては、通常、型の中央部に吹き込み口を設けて型の少なくとも側面周囲はメッシュ板で取り囲み(成形型の成形面もメッシュ板で構成することもある)、処理材を型内に止めると共に吹き込みエアをメッシュ板より逃がすようになっており、処理材は型の端部より型の中央部に向かって順次充填されて行く。
【0007】
しかしながら従来、成形型に吹き込み充填された処理材は、型の端部(メッシュ板近傍部分)において粗に充填され、型の中央部(吹き込み口近傍部)において密に充填されると言う傾向があり、ひいては、製造された防音材も端部と中央部とで材料密度の相違に基づく強度や防音性能のバラツキを生じ易いと言う不具合があった。そして、かかる不具合を生じる原因が良く分からないため、有効な対策が確立していなかった。
【0008】
そこで本発明は、成形型への処理材の吹き込み充填における上記不具合の原因を究明し、その有効な対策を講じることにより、材料密度が全体にわたって均一な優れた防音材を製造可能とすることを、解決すべき課題とする。
【0009】
【着眼点】
本願発明者による研究の結果、上記不具合の原因は、処理材の主成分である圧縮変形性の大きなウレタンフォーム断片や繊維状バインダ等が、吹き込み充填において特殊な挙動を示す点にあることが分かった。
【0010】
即ち、処理材が型内の端部から順次充填されて行くに従って、メッシュ板よりエアが抜け難くなって吹き込み抵抗が次第に増大し、充填が進行しつつある部分の充填圧(風圧)が高まる。この時、その部分に充填された軟質ウレタンフォーム断片や繊維状バインダは、自らが圧縮変形することで充填圧を受け止めるため、その部分では充填密度が高くなる一方、型内の端部へはその充填圧が伝達されない。従って型内端部は充填密度が相対的に低いままで、型の中央部に向かうほど充填密度が高くなると言う現象を来すのである。
【0011】
一般的な剛体固形物の充填の場合、充填圧が型内端部にまで伝達されるため、型内における均一密度の充填のためには充填圧の増大がむしろ好ましいと考えられるが、処理材の圧縮変形による充填圧伝達の遮断と言う上記の特殊なメカニズムから、本発明のような特殊な処理材の場合には、これと異なる内容の対策を講ずる必要がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の発明)の構成は、主として軽量材質のチップ状固形物からなる原材料と熱可塑性の繊維状バインダとの混合物である処理材を成形型内に吹き込み充填し、充填された前記処理材を加熱プレスして前記繊維状バインダの熱溶融により前記チップ状固形物を互いに結着させると共に防音材のプレス成形を行う防音材の製造方法において、前記成形型への処理材の吹き込み充填における吹き込み風量を、処理材の充填に伴う吹き込み抵抗の増大に対応して低減させる、防音材の製造方法である。
【0013】
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、前記第1発明における吹き込み抵抗の増大に対応する吹き込み風量の低減が、以下(1),(2)のいずれかの方法で行われる、防音材の製造方法である。
(1)吹き込み抵抗の増大を経時的に検知し、検知した値に基づいて吹き込み風量及び処理材吹き込み量の調節手段をフィードバック制御する。
(2)経時的な吹き込み抵抗の増大量と、これに対応すべき吹き込み風量及び処理材吹き込み量との標準的なデータを予め取得しておき、このデータに基づいて前記調節手段を見込み制御する。
【0014】
【発明の作用・効果】
(第1発明の作用・効果)
成形型への吹き込み風量を同一レベルに維持する場合、前記したように、処理材が型内の端部から順次充填されて行くに従って、充填が進行しつつある部分の充填圧が高まる。
【0015】
しかし第1発明においては、処理材の充填に伴う吹き込み抵抗の増大に対応して成形型への吹き込み風量を低減させるので、型の端部(エア抜き部近傍部分)から型の中央部(吹き込み口近傍部分)に至るまで、常に同一の充填圧、つまり、充填過程で材料に加わる圧力で処理材が充填される。従って、処理材の充填密度が全体にわたって均一となり、材料各部における強度や防音性能のバラツキのない優れた防音材を吹き込み成形することができる。
【0016】
なお、通常は吹き込み風量の低減に伴って処理材の吹き込み量も結果的に低減する。しかし、処理材吹き込み量の低減は上記の作用・効果を確保するための要件ではない。従って、吹き込みエア中の処理材密度を増減調節可能であって、かつ低風量の吹き込みエアによっても処理材を良好に混合分散させて吹き込める場合には、吹き込み風量を低減させつつ吹き込みエア中の処理材密度を任意に増減させることも可能である。
【0017】
(第2発明の作用・効果)
第2発明によって、第1発明の好適な実施形態が提供される。即ち、第2発明の(1)の方法では、成形型への吹き込み抵抗の増大を経時的に検知して吹き込み風量の低減をフィードバック制御するので、処理材の充填密度が常に正確に調節される。第2発明の(2)の方法でも、信頼性のある標準データを取得しておくことにより、上記(1)の方法と実質的に同等の効果を確保できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(原材料)
原材料は、主として軽量材質のチップ状固形物からなる。その代表的な実施形態の一つが、車両の廃材よりなるシュレッダーダストから金属,ガラス片,ワイヤハーネス等を除外した非金属性シュレッダーダストである。特に好ましい原材料として、車両廃材から抽出したウレタン,繊維を主とする良質のシュレッダーダストを挙げることができる。
【0019】
軽量材質のチップ状固形物としては、ウレタンフォーム等のプラスチックフォームの断片が過半量を占め、その他繊維とで主体をなす。この繊維とは、車両のシート表皮等を構成していた織物の断片や繊維屑等が混入したものである。原材料中には、防音材の製造工程及び製品の品質を阻害しない限度において、金属,ガラス等の微小な断片が若干混入することも許される。
【0020】
更に、後述するように本発明に係る防音材のトリム端材や不良品を解繊・粉砕したものを原材料として再使用することもできるし、車両廃材に由来する非金属性シュレッダーダスト以外の、他の産業分野に由来する廃材を本発明の原材料としてリサイクルしても良く、場合によってはプラスチック,ゴム,木材等の新材を用いてチップ状固形物を調製し、これを原材料としても良い。
【0021】
(熱可塑性の繊維状バインダ)
熱可塑性の繊維状バインダとしては、通常は、繊維状の熱可塑性樹脂が用いられる。樹脂以外の熱可塑性材料、例えば熱可塑性ゴム等からなる繊維状バインダも用いることができる。又、防音材の加熱成形時に溶融する低融点の鞘部と、防音材の加熱成形時に溶融しない高融点の芯部とからなる芯鞘構造の繊維状バインダは、特に好ましく利用できる。
【0022】
繊維状バインダにおける繊維の形態及び繊維長は限定されない。繊維状バインダが結着すべきチップ状固形物のサイズとの関係においては、混合性の向上及びそれに伴う防音特性の均一性と言う理由から、繊維長とチップの平均粒子径が同程度の寸法であることが、より好ましい。チップ状固形物からなる原材料Xに対する繊維状バインダYの使用量は限定されないが、重量比で例えばX:Y=8:2〜9:1程度とすることができる。
【0023】
(チップ状固形物と繊維状バインダとの混合)
チップ状固形物と繊維状バインダとを混合して処理材とする工程は、公知の任意の混合装置を利用して行うことができる。
【0024】
しかし、特に好ましい方法は、圧縮状態に拘束されたチップ状固形物と繊維状バインダとの粗混合物もしくは積層体を、例えば周面に針状突起を有する回転シリンダーのような掻取り用突起部材により少量ずつ掻取ると言う解繊混合処理によって混合する方法である。とりわけ、チップ状固形物を上下層とし繊維状バインダを中間層とする積層体の状態で、圧縮状態に拘束して少量ずつ掻取る方法が好ましい。これらの方法による場合は、チップ状固形物と、強制的に細かく解繊された繊維状バインダとが、極めて細かくかつ均一に分散して混合するため、後の加熱プレス工程においてチップ状固形物がより均一かつ良好に結着される。
【0025】
(処理材の吹き込み充填と成形)
上記のように混合された処理材は、そのまま成形型への吹き込み充填に供しても良いし、一旦ホッパー等に集積してから、必要量を吹き込み充填工程へ供給するようにしても良い。その際、ホッパー等の供給口には処理材の供給量を調節可能な供給口開度調節機構を設けても良い。
【0026】
処理材の成形型への吹き込み充填は、例えばブロアー等の送風機で発生させた圧送気体に処理材を乗せて成形型へ吹き込む方法による。この場合の成形型は、通常、上型と下型からなる型開き可能な成形型の特定部分(通常は、上型の中央部)にエアの吹き込み口を設け、型の少なくとも側面周囲は型開きスペースを覆うようにメッシュ板で取り囲んだ構成となっており、処理材を型内に止めると共に吹き込みエアをメッシュ板より逃がすようになっている。なお、上下成形型の成形面もメッシュ板で構成しても良い。
【0027】
処理材は、型の周囲を取り囲むメッシュ板近傍部分より吹き込み口近傍部分に向かって順次充填され、その充填の進行に伴って吹き込み抵抗が漸次増大する。これを放置しておくと前記のように成形型への充填密度が不均一となるので、本発明においては、吹き込み抵抗の増大に対応して吹き込み風量を低減させる。
【0028】
かかる吹き込み風量の低減の制御には、各種の方法が可能であるが、(1)吹き込み抵抗の増大を適宜なセンサで経時的に検知し、検知した値に基づいて吹き込み風量の調節手段をフィードバック制御する方法、又は、(2)同一条件の実施形態における経時的な吹き込み抵抗の増大値と、これに対応すべき吹き込み風量の低減値との標準的なデータを予め取得しておき、このデータに基づいて前記調節手段を見込み制御する方法、が特に好ましい。上記(1),(2)のいずれの方法においても、吹き込み風量の低減調節を自動制御によって行うこともできるし、いわゆるマニュアル制御によって行うことも可能である。
【0029】
吹き込み風量の調節は、具体的には例えばブロアー等の送風機の回転数を調節することで行われるが、その際、吹き込み風量の低減によって成形型に対する処理材の吹き込み量も併せて低減する結果となっても構わないし、吹き込み風量の低減に対応して、例えば処理材供給ホッパー等の供給口の開度を大きくすることにより処理材供給量は一定に保つことにより、充填速度の低下を避ける方法を採用しても構わない。
【0030】
成形型においては、処理材の充填完了後、その処理材を加熱プレスして、繊維状バインダの熱溶融によるチップ状固形物の結着と、防音材のプレス成形とを行う。従って、成形型を2基以上設け、一方の成形型に対する処理材の充填が行われている間に、他方の成形型では既に充填された処理材の加熱プレスを行う、と言う生産効率の良いシステムとすることもできる。
【0031】
又、処理材が吹き込み充填される成形型は、防音材の成形を行う通常の本成形型であっても良いが、本成形の前処理としてのプリフォーム成形を行うために本成形型のライン上流に設けられたプリフォーム成形型であっても良い。
【0032】
即ち、処理材の吹き込み充填の対象を、防音材の複雑形状を備えない簡素な形状(例えば、平坦な又はこれに近い形状)の成形面のプリフォーム成形型として、吹き込み充填のスピードアップと充填密度の一層の均一化とを図り、プリフォーム形成型での弱い加熱プレスによりプリフォーム体を形成した後に、これを本成形型へ搬入して強い加熱プレスを与えることにより、目的とする防音材の結着強度と複雑形状とを与える、と言う方法も好ましい。
【0033】
上記のプリフォーム成形型や本成形型においては、成形サイクルに伴う加熱と冷却の繰り返しを効率化するため、上下の成形型には成形面に開口した多数の通気孔を設けると共に、これらの通気孔を上下の成形型にそれぞれ付設した加熱冷却箱A,Bに連通させ、型の加熱時には加熱冷却箱Aから型通気孔を経由して加熱冷却箱Bに熱気を送り、型の冷却時には逆に加熱冷却箱Bから型通気孔を経由して加熱冷却箱Aに冷気を送を送る、と言う方法も好ましい。
【0034】
(その他の工程)
上記の成形工程を経た防音材は、次いで端材を切除するトリム工程で仕上げられる。この工程で生じるトリム端材(あるいは、たまたま生じた成形不良品)は、これをまず解繊し、ついでシュレッダー処理することにより、本発明におけるチップ状固形物の原材料として、良好に再生できる。
【0035】
【実施例】
以下において、工程のフローの一例を概念化して示す図1に基づいて、本発明の一実施例を説明する。
【0036】
図1に示す3基の原料供給サイト1,2,3は、積層体を構成して搬送するためのベルトコンベア4の搬送面上に、その搬送方向の上流側から下流側に向かって順次位置しており、いずれも搬送ベルト1a,2a,3aと、針状突起を有する対の回転シリンダ1b,2b,3bと、ホッパ1c,2c,3cとを備えている。
【0037】
そして上流側の原料供給サイト1と下流側の原料供給サイト3には、平均粒径が5mm程度の非金属性シュレッダーダスト(プラスチックフォーム材、非フォームプラスチック材、ゴム材の断片等からなる)の集合体5が供給され、中間の原料供給サイト4には、平均繊維長10mmの芯鞘構造のポリエステル短繊維からなる未解繊状態の繊維状バインダの集合体6が供給される。
【0038】
本実施例において、非金属性シュレッダーダストの集合体5(X)の合計供給量と、繊維状バインダの集合体6(Y)の供給量との比率は、重量比でX:Y=9:1程度としている。
【0039】
これらの集合体5,6は、それぞれ前記搬送ベルト1a,2a,3aによって回転シリンダ1b,2b,3bに送られ、そこでシュレッダーダストの集合体5はほぐされ(個別のチップ状固形物に分解され)、又、未解繊状態の集合体6は粗解繊されて、それぞれ前記ホッパ1c,2c,3cに供給され、ベルトコンベア4の搬送面上に順次堆積され、3層の積層体7を構成する。
【0040】
次に、積層体7は、ベルトコンベア4により同期回転(いわゆる連れ回り)する対の回転ローラ8,8間に送られる。対の回転ローラ8,8間のクリアランスは積層体7の堆積厚さよりかなり小さく設定されているため、回転ローラ8,8間を通過する際の積層体7は圧縮状態で拘束されている。
【0041】
そして回転ローラ8,8による送り出し方向のすぐ先には、ほとんど隙間なく隣接する状態で、周面に多数の針状突起を有する回転シリンダ9が設置されて、図の矢印方向へ回転している。このため、積層体7は、回転ローラ8,8間を通過した直後、未だその拘束を解除されていない状態において、回転シリンダ9の針状突起により順次少量ずつ掻取られて行く。従って、中間層の繊維状バインダが少量ずつ強制的に千切られて細かく解繊された状態で掻取られると同時にその上下層のチップ状固形物も少量ずつ掻取られるため、個々のチップ状固形物に対して解繊された繊維状バインダがまとわり着き、、掻取られて下方に集積される解繊混合処理材10においてはチップ状固形物と解繊された繊維状バインダが極めて細かくかつ均一に分散して混合している。
【0042】
解繊混合処理材10は、集積槽11に仮集積され、次いで、例えば後述する吹き込み風量の大小、又は集積槽11に設けた開閉弁等の適宜な供給量制御手段(図示省略)等によりコントロールされて、必要量ずつが成形装置へ送られ、充填工程及び成形工程に供される。
【0043】
成形装置は、前記集積槽11に接続されたブロア12、これに続くメインダクト13、メインダクト13から切替弁14を介して分岐した2本の分岐ダクト15,16、分岐ダクト15,16の各末端に設けた2基の成形サイト17,18(成形サイト18は成形サイト17と同一の構成であるため、図示及び詳しい説明を省略する)、及び前記切替弁14に対してダクトを以て接続された冷熱風送出機19からなる。
【0044】
成形サイト17において、本成形より簡素な形状の成形面を備えたプリフォーム成形型20と、実際の防音材の形状に対応した成形面を備えた本成形型21とが、ライン方向に沿って順次設けられている。
【0045】
これらのプリフォーム成形型20と本成形型21はそれぞれ、図2に示すように、型開き可能な上型22aと下型22bからなり、上下型のいずれもが、その外部に付設した図示省略の加熱冷却箱(図示省略)と成形面との間で自由に通気できる多数の通気孔(図示省略)を備えている。更に上型22aと下型22bの少なくとも側面周囲は、型開きスペースを覆う金属メッシュ板23で取り囲まれ、解繊混合処理材10を型内に止めると共にエアを逃がすようになっている。なお、上型22aと下型22bの成形面もメッシュ板で構成しても良い。
【0046】
一般に、複雑な凹凸を伴う形状の防音材を吹き込み成形しようとする時、そのキャビティも複雑に屈折した空間となるため、キャビティ内に多数のエアだまりを生じて、幅方向,厚み方向共に解繊混合処理材を均一な密度で充填させることが、キャビティ形状が複雑になる分だけ困難になる。
【0047】
しかし、プリフォーム成形型20によって比較的低度の加熱圧縮のもとに本成形より簡素な形状のプリフォーム成形体24を一旦形成し、これを本成形型21に持ち込んで必要な加熱圧縮のもとに本成形体を成形することで、かかる問題を解消することができる。
【0048】
次に、上記プリフォーム成形型20の適部には、風圧感知式の図示省略の吹き込み抵抗センサーが設けられている。そしてプリフォーム成形型20への解繊混合処理材の吹き込み充填の進行に伴い吹き込み抵抗が漸次増大するのに対応して、前記吹き込み抵抗センサーで検知された吹き込み抵抗値がブロア12にフィードバックされ、これによってブロア12からの吹き込み風量が漸次低減されるようになっている。
【0049】
このため、結果的に吹き込み抵抗が一定のレベルに保たれ、プリフォーム成形型20への解繊混合処理材の充填密度の均一性が確保される。
【0050】
なお、解繊混合処理材はブロア12の作用により気体圧送されて、切替弁14を介して2基の成形サイト17,18のいずれかへ吹き込まれる。従って、例えば成形サイト17においてプリフォーム成形及び本成形が行われている時に、他方の成形サイト18においてプリフォーム成形型22への解繊混合処理材の吹き込みを行うことが可能になる。
【0051】
こうして切替弁14を有効に利用しつつ、複数の成形型においてプロセスのフェーズが異なる同時進行状態で搬送/充填工程及び成形工程を繰り返すことにより、成形型の遊び時間を低減させ、成形サイクルを向上させることができる。
【0052】
プリフォーム成形体24は、本成形型21において必要な加熱圧縮のもとに実際の防音材の形状に対応した成形・固化を受け、本成形体25として図示省略のトリム型にてトリミングされ、防音材26とトリム端材27とに分かれる。なお、本成形型21におけるプレス成形の際に同時にトリミングを行うことも可能であり、これによって製造効率が一層向上する。
【0053】
上記トリム端材27は、再生サイト28に投入して、針状突起を有する対の回転シリンダ29によりチップ状固形物を結着している繊維状バインダを解繊し、次いで簡略図示するシュレッダー30に投入して、例えば5mm程度の平均粒径のチップ状固形物に復元することにより、良好なチップ状固形物原材料として再使用できる。但し、トリム端材27を再生サイト28で解繊処理せずにシュレッダーに投入しても、良好なチップ状固形物原材料とはならない。
【0054】
又、上記製造工程で生じえる防音材の不良品も、トリム端材27と同様の上記の処理により、良好なチップ状固形物原材料として再使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の工程のフローを示す図である。
【図2】実施例の吹き込み成形型の構成を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3 原料供給サイト
4 ベルトコンベア
5,6 集合体
7 積層体
10 解繊混合処理材
17,18 成形サイト
20 プリフォーム成形型
21 本成形型
22a 上型
22b 下型
24 プリフォーム成形体
25 本成形体
27 トリム端材
28 再生サイト

Claims (2)

  1. 主として軽量材質のチップ状固形物からなる原材料と熱可塑性の繊維状バインダとの混合物である処理材を成形型内に吹き込み充填し、充填された前記処理材を加熱プレスして前記繊維状バインダの熱溶融により前記チップ状固形物を互いに結着させると共に防音材のプレス成形を行う防音材の製造方法において、
    前記成形型への処理材の充填に伴う吹き込み抵抗の増大に対応して、成形型への吹き込み風量を低減させることを特徴とする防音材の製造方法。
  2. 前記吹き込み抵抗の増大に対応する吹き込み風量の低減が、以下(1),(2)のいずれかの方法で行われることを特徴とする請求項1に記載の防音材の製造方法。
    (1)吹き込み抵抗の増大を経時的に検知し、検知した値に基づいて吹き込み風量の調節手段をフィードバック制御する。
    (2)経時的な吹き込み抵抗の増大値と、これに対応すべき吹き込み風量の低減値との標準的なデータを予め取得しておき、このデータに基づいて前記調節手段を見込み制御する。
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