JPH0820945A - 基礎杭の先端根固め工法およびその装置 - Google Patents

基礎杭の先端根固め工法およびその装置

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JPH0820945A
JPH0820945A JP15479494A JP15479494A JPH0820945A JP H0820945 A JPH0820945 A JP H0820945A JP 15479494 A JP15479494 A JP 15479494A JP 15479494 A JP15479494 A JP 15479494A JP H0820945 A JPH0820945 A JP H0820945A
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JP
Japan
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tip
foundation pile
pile
fixing
cage
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JP15479494A
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English (en)
Inventor
Hirotsugu Miyoshi
博嗣 三好
Satoshi Kato
敏 加藤
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 根固め部自体の補強を行うことにより、根固
め部のひび割れや破壊を防止し、筒状基礎杭の支持力と
抵抗力を向上させる。 【構成】 地盤1中に建て込んだ筒状基礎杭2の先端部
に根固め材4aを注入した拡大根固め部4を形成する。
折り畳み自在な円筒状の補強材かご20を縮めた状態
で、操作杆5の先端部に設けた拡大アーム6の爪6aに
係止し、基礎杭2内を通して拡大根固め部4に挿入す
る。拡大根固め部4内で拡大アーム6を広げ、補強材か
ご20を円筒状に押し広げる。その後、拡大アーム6を
縮めて操作杆5を引き上げることにより、補強材かご2
0を拡大根固め部4内に残置する。根固め材4aの硬化
により、補強材かご20が拡大根固め部4をまわりから
補強する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、筒状基礎杭先端の根
固め部に十分な押込み抵抗力および引抜き抵抗力を与え
るための先端根固め工法と、該工法に適した補強材かご
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、鋼管杭等の既成杭を無振動、
無騒音で地中に埋設する工法としては、筒状基礎杭にオ
ーガーを挿通し、オーガーで地盤に杭埋設用の孔を掘削
しながら同時に基礎杭を圧入する中掘り工法や、予めオ
ーガーにより地面に杭埋設用の孔を掘削した後に、その
孔に基礎杭を圧入する埋設工法が採用されている。
【0003】ところで、土木、建築構造物を支持する基
礎杭には、構造物の自重の他に地震力等の外力により押
込み力や引抜き力が作用する。基礎杭外面と地盤との周
面摩擦力は、この引抜き力に対して抵抗力となって寄与
するが、大きな抵抗力を期待できないことが多い。
【0004】そこで、この押込み力や引抜き力に対応す
るために、基礎杭の本数を増やして杭1本当りの押込み
力や引抜き力を低減したり、杭長を長くして周面摩擦力
の増加を図る等の方法で設計が見直されるが、これは材
料費、施工費の増加につながる。このため、杭1本当り
の押込み・引抜き抵抗力を向上させること、すなわち、
押込み・引抜き抵抗力の大きな基礎杭の開発が望まれて
いる。
【0005】また、従来、中掘り根固め工法で施工され
る基礎杭の先端部については、杭径より拡大して掘削
し、この拡大掘削部にセメントミルク、モルタル等の根
固め材を注入攪拌して固化させることにより、杭先端部
の受圧面積を大きくして許容押込み力の向上を図ってい
るケースがある。しかし、通常、杭先端部と拡大掘削部
の根固め材との間の付着力が足りないため、引抜き力に
対してはあまり機能しない。
【0006】これに対し、特公平1−25848号公報
には、筒状基礎杭の先端部の内外面に複数のリング状を
なす突起を取り付け、根固め材との付着力を増大させ、
支持力の増大を図ったものが記載されている。
【0007】また、特開昭62−29614号公報に
は、筒状基礎杭の下端に鉄筋等のアンカー部材を固着し
ておき、アンカー部材を介して基礎杭と根固め材との一
体化を図ったものが記載されている。
【0008】さらに、特開平5−140930号公報に
は、鋼杭の下端部に水平プレートと補強プレートで形成
した引抜き抵抗機構を突設して、鋼杭の引抜き抵抗を向
上させる引抜き抵抗杭が記載されている。
【0009】なお、拡大根固め部の形成方法としては、
従来より、例えばオーガーヘッドに設けた拡大翼等の地
盤掘削部材で杭先端の地盤を拡大掘削し、根固め材の圧
入・攪拌により根固めを行う方法や、杭先端所定深度ま
で挿入したオーガーヘッド先端のノズルより根固め材を
高圧で噴出させつつ攪拌を行い、根固めを行う方法等が
あり、中掘り工法等により施工されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した特公平1−2
5848号公報記載の杭も、特開昭62−29614号
公報記載の根固め工法も、特開平5−140930号公
報記載の引抜き抵抗杭も、ともに根固め材との付着力の
増大を図ったものであるが、特公平1−25848号公
報記載のもので引抜き抵抗力を得るためには、突起を設
けた基礎杭の先端部を根固め材中に十分押し込んだ状態
にしなければならい。
【0011】特開昭62−29614号公報記載の根固
め工法の場合は、アンカー部材が根固め材中に押し込ま
れていればよいが、アンカー部材を固着したまま杭を沈
設あるいは圧入する場合、アンカー部材が土砂に接触し
たり、アースオーガー等の掘削機の羽根に触れたりして
曲がってしまう可能性が大きい。また、アンカー部材が
突出した杭の取り扱い、運搬が不便である他、杭の建込
みに当たっても同様の理由で建込み能率の低下を招く。
【0012】特開平5−6140930号公報記載の引
抜き抵抗杭の場合は、水平プレートが鋼杭側面よりも突
出しているため、水平プレート側面よりも大きな削孔を
行って杭の建込みを行う必要があり、地盤の掘削量が多
くなる。また、杭側面と地盤との間には隙間が生じるの
で,この隙間をなくすために、例えば外周固定材などに
より充填を行う必要が生じる。
【0013】さらに、これらの工法では、根固め部が無
補強であるため、大きな押込み力により杭先端の支圧力
が大きくなった場合等には、根固め部にひび割れや破壊
が生じる恐れがある。ひび割れや破壊が生じた場合に
は、支持力および引抜き抵抗力が低下し、また杭の沈下
も生じ、根固め部としての抵抗機能が失われてしまう。
【0014】本願発明は、先端根固め部を有する筒状基
礎杭の先端根固め工法において、根固め部自体の補強を
行うことにより、根固め部のひび割れや破壊を防止し、
杭の支持力と抵抗力を向上させること、さらには本願発
明の工法に適した補強材かごの構造を提供することを目
的としたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に対応す
る発明は、地盤中に建て込んだ筒状基礎杭の先端部に根
固め材を注入した拡大根固め部を形成する先端根固め工
法において、折り畳み自在な円筒状の補強材かごを用
い、これを操作杆の先端部に設けた杭径方向に伸縮する
拡大アームの先端に縮めた状態で係止して、基礎杭内を
通して拡大根固め部に挿入し、拡大アームの操作により
拡大根固め部内で補強材かごを押し広げ、その後、拡大
アームを縮めて操作杆を引き上げるものであり、拡大根
固め部内に広げた状態で残置した補強材かごが、根固め
材の硬化後、拡大根固め部を補強する機能を有する。
【0016】本願の請求項2に対応する発明は、請求項
1の発明における操作杆を限定したものであり、操作杆
が、中空管と、この中空管内を上下にスライドするロッ
ド、および中空管の先端部とロッドの先端部間に跨がる
ように設けたリンク機構の複数の拡大アームとからな
り、拡大アームの先端に補強材かごの一部を係止するた
めの爪を設けたことを特徴とする。
【0017】拡大アームは中空管とロッドの相対移動に
より伸縮し、補強材かごの挿入時は拡大アームを縮めた
状態で先端の爪に補強材かごを係止しておき、その状態
で補強材かごを拡大根固め部まで挿入する。拡大根固め
部では、中空管に対しロッドを引き上げることで、リン
ク機構の拡大アームが杭径方向に伸びて補強材かごを押
し広げる。補強材かごを押し広げた後、中空管に対しロ
ッドを押し下げれば、拡大アームが縮まり、爪による補
強材かごの係止が外れ、操作杆のみ引き上げることがで
きる。
【0018】本願の請求項3に対応する発明は、請求項
1の発明の工法に用いる補強材かごの構造に関するもの
であり、縦筋と横筋とで網状に形成した複数の板状ユニ
ットの両側にヒンジを設け、板状ユニットどうしのヒン
ジ間を連結材で連結することにより、ヒンジ位置で折り
畳み自在な円筒状に構成したことを特徴とする。
【0019】縦筋および横筋は、鉄筋に限らず、フラッ
トバー、あるいは鉄以外の材料からなるものであっても
よい。
【0020】本願の請求項4に対応する発明は、地盤中
に建て込んだ筒状基礎杭の先端部に根固め材を注入した
拡大根固め部を形成する先端根固め工法において、拡大
根固め部と基礎杭とを一体化するための定着金物を用い
るものであり、定着材を下方に突出させた定着金物を基
礎杭内に挿入し、この定着金物を基礎杭の先端部内側に
設けた係止部に係止することにより、定着材を基礎杭の
下端より根固め材中に突出させ、定着材と根固め材の付
着により拡大根固め部と基礎杭とを一体化することを特
徴とする。
【0021】この請求項4の発明は、主として請求項1
の発明の工法と併用することを意図したものであり、補
強材かごを拡大根固め部で押し広げた後、定着金物を挿
入し、根固め材の硬化により、補強材かごによる根固め
部の補強効果と定着金物による根固め部と基礎杭の一体
化の効果により、根固め部のひび割れや破壊を防止し、
杭の支持力と抵抗力を向上させることができるが、請求
項1の発明の工法と請求項4の発明の工法をそれぞれ独
立に実施することも可能である。
【0022】なお、本願発明における基礎杭には、鋼管
杭の他、中空コンクリート杭、中空の鋼コンクリート複
合パイル等を含む。
【0023】
【作用】本願の請求項1〜3に対応する発明において、
硬化後の拡大根固め部は補強材かごにより周囲から補強
された状態になり、ひび割れや破壊に対する耐力の向上
が期待できる。
【0024】請求項2における操作杆の拡大アームによ
る補強材かごの拡大根固め部への挿入、拡大設置におい
ては、先端にヒンジ機構を有する拡大アームを予め縮め
ておき、その拡大アームの先端の爪に補強材かごの縦筋
あるいは横筋等を係止し、補強材かごを縮めた状態に取
り付けることができる。この場合、補強材かごの拡大ア
ームからの外れやズレを防止するために、必要に応じ補
強材かごを外周から細い針金等で軽く締めつけておくと
よい。
【0025】拡大アーム部が拡大根固め部の所定深さに
挿入された時点で、中空管に対してロッドを引き上げる
ことで、拡大アームを広げ、補強材かごをアーム先端の
爪で略円筒状に拡径することができる。
【0026】補強材かごが拡大根固め部内に精度良く設
置された後、ロッドを押し下げることで、拡大アームが
縮まり、補強材かごを係止していた爪が外れ、そのまま
操作杆を地上に引き上げることができる。
【0027】このようにして、補強材かごは拡大根固め
部内の所定深さにほぼ円筒状に残置され、拡大根固め部
の補強ができる。
【0028】なお、操作杆を引き上げた後、基礎杭を下
方に所定位置まで押し込めば、基礎杭の先端が円筒状に
設置された補強材かごの上端より下方に下がった状態に
なり、杭先端部で押される拡大根固め部の補強効果が増
し、支圧耐力の向上が期待できる。
【0029】また、本願の請求項4に対応する発明は、
拡大根固め部と基礎杭との一体化を図ったものであり、
基礎杭に作用する引抜き力を定着材を通じて拡大根固め
部に伝達し、杭の引抜き抵抗力を増大させることができ
る。
【0030】この場合、定着材を設けた定着金物は基礎
杭の建込みの後に挿入されるため、施工時に定着材が曲
がったり、基礎杭の建込みの支障となるといった恐れが
ない。
【0031】
【実施例】図1(a) 〜(e) および図2(a) 〜(c) は、本
願発明の一実施例を示したものであり、図1(a) 〜(e)
が請求項1および2の発明に対応する施工手順を示し、
図2(a) 〜(c) が、図1(e) に続き、請求項4の発明に
対応する施工手順を示している。
【0032】図3(a),(b) は、請求項3に対応する補強
材かご20の一実施例を示したもので、図3(a) は縮め
た状態、図3(b) は拡大した状態である。
【0033】図4(a),(b) は、補強材かご20を拡大ア
ーム6で円筒状に拡大しようとしている図であり、図4
(a) はその鉛直断面の一部、図4(b) はそのA−A断面
を示している。
【0034】図5(a) 〜(c) は、定着金物30の一例を
示したものである。
【0035】以下、図1(a) 〜(e) および図2(a) 〜
(c) の施工手順に従って説明する。
【0036】図1(a) は、従来工法により拡大根固め部
4がセメントミルクやモルタル等で形成され、基礎杭2
の建込みが完了している状態を示す。
【0037】基礎杭2の先端には係止部を形成する係止
金具3が取り付けてある。係止金具3の形状は帯状であ
ってもブロック状のものであってもよい。
【0038】図1(b) は、拡大根固め部4に補強材かご
20を挿入した状態を示す。本実施例における補強材か
ご20は、図3(a),(b) に示すように、縦筋21、横筋
22からなり、両端にかご筋ヒンジ23を有する複数の
板状ユニットを、連結材24で円筒状に組み立ててあ
り、円筒半径を必要に応じて縮めたり拡大できる構造に
なっている。
【0039】拡大根固め部4内への補強材かご20の挿
入は、縮めた状態の補強材かご20を操作杆5の先端の
拡大アーム6の爪6aに係止して行う。すなわち、まず
拡大アーム6を縮めておき、拡大アーム6の先端の爪6
aに補強材かご20の縦筋21を係止し(図4(a),(b)
参照)、補強材かご20を縮めた状態で取り付け、その
状態で、操作杆5を基礎杭2内を通して所定の深さまで
挿入する。
【0040】この場合、補強材かご20が爪6aから外
れないように、必要に応じ、例えば細い針金等で補強材
かご20の外周を軽く縛っておくこともよい。
【0041】拡大アーム6は放射状に複数組設けてあ
り、中空管5aの先端と、中空管5aの内部を上下にス
ライドするロッド5bの先端に設けてあるヒンジブロッ
ク10に、ヒンジ11で取り付けてある。
【0042】また、本実施例において、中空管5aの外
面には下部にふれ止め金具8を、上部にキャップ7を取
り付けてある。これらはいずれも補強材かご20を基礎
杭2の中心にセットする目的のものである。さらに、キ
ャップ7は補強材かご20の設置深さを正確に確保する
ためのストッパーの働きをするものでもある。
【0043】補強材かご20の挿入時には、補強材かご
20が広がらないように、ロッド5bと中空管5aは一
体になって移動させる必要がある。このために、挿入時
にはキャップ7に設けられている固定金具9を締めてロ
ックしておき、ロッド5bと中空管5aを一体化してい
る。
【0044】図1(c) は、操作杆5の先端に取り付けた
補強材かご20を所定位置(深さ中心)に挿入した後、
固定金具9を緩め、中空管5aをその位置に保持したま
ま、ロッド5bを引き上げ、拡大アーム6を広げて、補
強材かご20を爪6aで所定の大きさに押し広げた状態
を示している。
【0045】図1(d) は、ロッド5bを押し下げ、拡大
アーム6を縮め、固定金具9を締め付け、操作杆5を引
き上げ、補強材かご20を拡大根固め部4に残置しよう
としている状態の図である。拡大根固め部20の硬化後
の支圧耐力等は、補強材かご20のまわりからの補強効
果により向上させることができる。
【0046】図1(e) は、必要に応じ、基礎杭2の先端
部を拡大根固め部4の中に押し込んだ状態を示したもの
である。基礎杭2の先端をこのように押し込むことによ
り、杭先端が、補強材かご20で補強された拡大根固め
部4の中に設置できるため、押し込まない場合に比べよ
り大きな支圧耐力が期待できる。
【0047】図2(a) は、後に詳述する定着金物30を
操作杆5のロッド5bの先端に取り付けたフック13に
吊り下げ、筒状基礎杭2の中を下方に降下させている状
態を示す。
【0048】フック13と定着金物30の構成部品であ
る吊り金具34の形状は、一例を示すものであって、本
例以外の形状であっても良い。また、ここでは、図1
(b) 〜(d) で使用した操作杆5をそのまま活用する方法
を採用しているが、定着金物30をセッティングする専
用のロッド等を別途用いてセッティングしても良い。
【0049】定着金物30は、基礎杭2と拡大根固め部
4とを一体的に連結し、基礎杭2に作用する引抜き力に
対して抵抗を増大させる効果を発揮する。
【0050】図2(b) は、定着金物30を操作杆5の先
端にあるフック13で押さえている状態を示す。
【0051】これにより基礎杭2の先端内面に取り付け
てある係止金具3と定着金物30の係止板33との隙間
をなくし、直接的に当接させる。これは、基礎杭2に引
抜き力が作用した場合に、その初期の状態から、引抜き
力を定着金物30に完全に伝達させるためである。
【0052】図2(c) は、操作杆5等を回転させ、定着
金物30の吊り金具34からフック13を外し、操作杆
5を引き上げた後の状態を示したものである。
【0053】本実施例で用いた定着金物30は、図5
(a) 〜(c) に示すように、定着材31、定着材固定金具
32、係止板33および吊り金具34からなり、基礎杭
2と拡大根固め部4とを連結し、これにより、基礎杭2
に作用する引抜き力が拡大根固め部4に伝達され、杭の
引抜き抵抗力の向上が期待できる。
【0054】定着材31は定着材固定金具32に固定さ
れ、さらに、定着材固定金具32は係止板33に取り付
けてある。定着材31には、例えば鉄筋などの使用が考
えられる。
【0055】定着材固定金具32には、例えば中空管あ
るいは板を十文字型に組んだ金物が考えられる。なお、
定着材31の長さ、本数は、基礎杭2に作用する引抜き
力の大きさ等に応じ決めるものとする。
【0056】係止板33は、その周囲が基礎杭2内面に
突出して設けられた係止金具3に当接して係止される形
状に加工され、また、中央部に孔を設けることで、定着
材31を拡大根固め部4内に押し込む時の押し込み抵抗
を低減し、係止板33と係止金具3との当接作業がより
完全に行なえるよう配慮している。
【0057】係止板33の上面に取り付けた吊り金具3
4は、定着金物30を操作杆5あるいは他のロッド等で
吊り下げるもので、例えは、T形の金具を一対使用する
例が考えられる。
【0058】
【発明の効果】 本願の請求項1の発明によれば、硬化後の拡大根固
め部が補強材かごにより周囲から補強された状態にな
り、ひび割れや破壊に対する耐力の向上が期待できる。
すなわち、拡大根固め部の補強により、根固め部のひび
割れ耐力、破壊耐力が向上するため、押し込み力に対し
て十分な抵抗力を発揮させることができる。
【0059】 また、杭1本当りの押込み・引抜き抵
抗力が増大することで、許容抵抗力を大きく設定できる
ので、杭の小径化あるいは本数の削減が図れる。
【0060】 本願の請求項2の発明によれば、補強
材かごの拡大根固め部への挿入、拡大設置等を、地上か
らの操作で容易に行うことができ、施工性に優れる。
【0061】 本願の請求項3の発明による補強材か
ごは、ヒンジ位置で折り畳み自在な円筒状の形状を有
し、拡大根固め部への挿入、拡大設置が容易である。
【0062】 本願の請求項4の発明によれば、定着
金物により拡大根固め部と基礎杭との一体化が図れ、基
礎杭に作用する引抜き力を定着材を通じて拡大根固め部
に伝達し、杭の引抜き抵抗力を増大させることができ
る。この場合、定着材を設けた定着金物は基礎杭の建込
みの後に挿入されるため、施工時に定着材が曲がった
り、基礎杭の建込みの支障となるといった恐れがない。
【0063】 また、請求項1の発明における補強材
かごの設置工程と、請求項4の発明における定着金物の
設置工程を、連続的に行うことで、筒状基礎杭の押込み
・引抜き抵抗力をより増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願の請求項1および2に対応する発明の工
法の一実施例を示したもので、(a) 〜(e) は施工手順を
示す鉛直断面図である。
【図2】 本願の請求項4に対応する発明の工法の一実
施例を示したもので、(a) 〜(c) は図1(e) に続く施工
手順を示す鉛直断面図である。
【図3】 本願の請求項3に対応する補強材かごの一実
施例を示したもので、(a),(b) はそれぞれ補強材かごの
縮小状態と拡大状態における水平断面図である。
【図4】 図3の補強材かごの拡大操作を示したもの
で、(a) は鉛直断面図、(b) はそのA−A断面図であ
る。
【図5】 本願の請求項4に対応する発明の工法で用い
る補強金物の一例を示したもので、(a) 〜(c) はそれぞ
れ正面図、上部の側面図、および平面図である。
【符号の説明】
1…地盤、2…基礎杭、3…係止金具、4…拡大根固め
部、4a…根固め材、5…操作杆、5a…中空管、5b
…ロッド、6…拡大アーム、6a…爪、7…キャップ、
8…ふれ止め金具、9…固定金具、10…ヒンジブロッ
ク、11…ヒンジ、12…アームヒンジ、13……フッ
ク、20…補強材かご、21…縦筋、22…横筋、23
…かご筋ヒンジ、24…連結材、30…定着金物、31
…定着材、32…定着材固定金具、33…係止板、34
…吊り金具

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中に建て込んだ筒状基礎杭の先端部
    に根固め材を注入した拡大根固め部を形成し、操作杆の
    先端部に設けた杭径方向に伸縮する拡大アームの先端
    に、折り畳み自在な円筒状の補強材かごを縮めた状態で
    係止して、前記基礎杭内を通して前記拡大根固め部に挿
    入し、拡大根固め部内で前記拡大アームの操作により前
    記補強材かごを押し広げ、その後、前記拡大アームを縮
    めて操作杆を引き上げ、前記拡大根固め部内に広げた状
    態の補強材かごを残置することを特徴とする基礎杭の先
    端根固め工法。
  2. 【請求項2】 前記操作杆は、中空管と、前記中空管内
    を上下にスライドするロッドと、前記中空管の先端部と
    ロッドの先端部間に跨がるように設けたリンク機構の複
    数の拡大アームとからなり、前記拡大アームの先端には
    前記補強材かごの一部を係止するための爪が設けられて
    いる請求項1記載の基礎杭の先端根固め工法。
  3. 【請求項3】 縦筋と横筋とで網状に形成した複数の板
    状ユニットの両側にヒンジを設け、前記板状ユニットど
    うしのヒンジ間を連結材で連結することにより、前記ヒ
    ンジ位置で折り畳み自在な円筒状に構成したことを特徴
    とする補強材かご。
  4. 【請求項4】 地盤中に建て込んだ筒状基礎杭の先端部
    に根固め材を注入した拡大根固め部を形成し、定着材を
    下方に突出させた定着金物を前記基礎杭内に挿入し、前
    記定着金物を基礎杭の先端部内側に設けた係止部に係止
    することにより、前記定着材を前記基礎杭の下端より根
    固め材中に突出させ、前記定着材と根固め材の付着によ
    り拡大根固め部と基礎杭とを一体化することを特徴とす
    る基礎杭の先端根固め工法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011196154A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Mitani Sekisan Co Ltd 基礎杭構造
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KR20200077468A (ko) * 2020-02-24 2020-06-30 공학봉 수축, 확장이 가능한 내하체를 이용한 인장 및 수동저항 확장형 앵커

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