JPH08208416A - 義歯床用硬化性組成物 - Google Patents

義歯床用硬化性組成物

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JPH08208416A
JPH08208416A JP7016905A JP1690595A JPH08208416A JP H08208416 A JPH08208416 A JP H08208416A JP 7016905 A JP7016905 A JP 7016905A JP 1690595 A JP1690595 A JP 1690595A JP H08208416 A JPH08208416 A JP H08208416A
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正三 荒田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペースト状態で保存安定性の良好な義歯床用
硬化性組成物を提供し、義歯床作製に要する手間や作業
時間を短縮することにある。 【構成】 例えば(A)アルキル(メタ)アクリレート
と共役ジエン単量体とスチレン系化合物の三元共重合体
の如き高分子量重合体および(B)重合性単量体を含有
し、必要に応じて(C)重合開始剤、(D)他のフィラ
ーをさらに含有する義歯床用硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は義歯床用硬化性組成物に
関する。さらに詳しくは、義歯を製作するための義歯床
を作成するに当り、操作性に優れ、簡便に使用できそし
て短時間で調製可能な義歯床用硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】義歯床用レジンは、一般に(メタ)アク
リレート(アクリレートとメタクリレートの総称。以下
同じ)モノマー、PMMAなどの溶解性に優れた有機質
フィラー、ラジカル重合開始剤からなる組成物をモチ状
態に調製した後、加熱重合硬化させることによって調製
され、優れた透明性、表面光沢および加工性が与えられ
る。義歯床用レジンを使用するにあたっては、液状態の
モノマーと粉末状態の溶解性フィラーを使用前に混合
し、注意深く組成物の状態を観察して、義歯床作製に適
したモチ状態になるまで待つ必要があった。モノマーと
フィラーを混合した組成物の状態は、湿った砂のよう
な状態、糸を引く状態、餅状、ゴム状および硬
い状態と変化することが知られている(床用レジンの世
界 その1、Quintessence of Dental Technology Extr
a Issue, p132,1991参照)。上記のに相当するモチ状
態はおよびの状態を経て得られるもので、やがて
およびの状態へ変化してゆく。従って、使用するまで
にはおよびの状態を経ての状態までの待ち時間が
あること、およびの状態になる前の限られた時間内
に使用しなければならないなどの操作上の問題があっ
た。
【0003】また、義歯床用レジンまたは義歯裏装材
(義歯床リベース材)などの常温から体温付近で硬化さ
せる材料の場合、分割した液材と粉材を使用直前に混合
して重合を開始させ、徐々に粘度が高まって適切な流動
性が得られてから形取りし、変形しないように硬化させ
ることが必要であり、基本的には前述した〜の状態
に至るまでに硬化する。このように材料が硬化に至るま
での粘度変化を利用してタイミング良く成形するのが、
一般的な義歯床用硬化性組成物の使用方法であった。し
かし、粘度変化のタイミングが適切でなかったり、形取
りから硬化までの粘度変化に伴う変形により精度よく成
形ができなかったりする問題があった。
【0004】
【発明が解決すべき課題】従来の技術ではモチ状態を長
時間維持することができなかったために、粉材と液材を
別容器に保存し、使用前に両者を混合する方法をとらざ
るを得なかった。その結果、混合中に気泡を混入させた
り、混合からモチ状態になるまでの時間が長くなり、モ
チ状態の間にしか使用できなかったり、使用量の補充が
できなかったりするなどの改善すべき操作上の問題が多
く残っている。また、粘度変化に伴う変形が生じるなど
の問題を抱えていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題を
解決するために、モチ状態を長時間維持できる硬化性組
成物の研究を鋭意行ってきた。その結果、液成分である
単量体モノマー、例えばメタクリレートモノマー中でそ
れに溶解するポリマー粒子(粉成分)が膨潤して粒子同
志がくっつき合い、やがて溶解してゆく過程において、
ポリマー粒子がある特定の膨潤状態にある時に混合物が
モチ状態を示すことを見い出し本発明に至った。すなわ
ち、モチ状態を長時間持続させるには適度な膨潤性を示
し完全に溶解しない高分子量重合体、例えばアルキル
(メタ)アクリレートと共役ジエン単量体とスチレン系
単量体の三元共重合体を使用することが必須である。高
分子量重合体を使用することにより、餅状状態を長期間
維持してゴム状および硬い状態への移行を起こさなくす
ることができる。しかし、その反面、高分子量重合体を
従来の粉材成分として使用すると混合性が悪くモチ状態
になるまでの時間が長くなる傾向にあった。従って、本
発明は、予め高分子量重合体粉末と液材を混合してモチ
状態もしくはペースト状態で保存しておくことを提案す
るものである。高分子量重合体粉末を使用することによ
って、重合性単量体の重合に伴う粘度変化が少なくなる
と同時に、成形時にタレや流れが生じにくい賦形性の優
れた硬化性組成物にすることができる。
【0006】それ故、本発明は(A)高分子量重合体お
よび(B)重合性単量体を含有してなり、そして圧流度
が10〜60mmであり且つ調製24時間後の圧流度の
経時変化が10%以下であることを特徴とする義歯床用
硬化性組成物を提供する。この組成物は、必要に応じ、
(A)成分および(B)成分の他に、重合開始剤(C)
あるいはフィラー(D)を含有することができる。
【0007】高分子量重合体(A)は、使用する重合性
単量体に対して適度な膨潤性を示すが完全には溶解せず
に粒状態で分散する性質を示すものである。このような
性質を示す高分子量重合体としては、重合性単量体に溶
解するポリマー鎖を部分架橋した高分子量重合体、また
は重合性単量体に溶解するポリマー鎖と不溶のポリマー
鎖を1分子内に有する高分子量重合体などを挙げること
ができる。また、高分子量重合体(A)としては、溶解
するポリマー鎖をシェル、不溶のポリマー鎖をコアに有
するコアシェル型粒子を使用することができる。
【0008】高分子量重合体(A)としては、アルキル
(メタ)アルリレートと共役ジエン単量体とスチレン系
単量体との三元共重合体が好ましく用いられる。アルキ
ル(メタ)アクリレートとしては、具体的に(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸のn−またはiso−プロピルエステル、
(メタ)アクリル酸のn−またはiso−またはt−ブ
チルエステルで代表される直鎖またはC1〜C4アルキル
を持つ分岐アルキル(メタ)アクリレートが好ましく用
いられる。さらに、例えば(メタ)アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)ア
クリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、メチロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アク
リル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸N,N−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2または
3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2または
3−メトキシプロピル、グリセロールモノ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、メトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、メトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、ペンタエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、メトキシペンタエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレートなどを用いることができ
る。
【0009】共役ジエン単量体としては、工業的に用い
られている共役ジエン単量体を使用することができ、好
ましくは、ブタジエン、イソプレンなどを挙げることが
できる。スチレン系単量体としては、好ましくはスチレ
ン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、フロロスチ
レンなどの芳香族ビニル単量体類を挙げることができ
る。高分子量重合体(A)としては、メタクリル酸メチ
ル5〜35モル%、ブタジエン40〜80モル%および
スチレン15〜40モル%からなる三元共重合体が好ま
しく、さらに好ましくはメタクリル酸メチル20〜30
モル%、ブタジエン50〜70モル%およびMMAが7
〜20モル%の範囲である。
【0010】(A)成分の粒径は、目的や使用方法に応
じて選択することができる。特に平均粒径10〜100
μmの範囲にあることがペースト状の義歯床用硬化性組
成物にするために好ましい。硬化性組成物を調製するに
当たっては、1種の粒径のみ、もしくは2種以上の異な
る粒径を有する粉末を混合して使用することができる。
【0011】本発明における重合性単量体(B)は、ラ
ジカル重合性単量体である。かかる単量体の重合性基
は、例えば(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニ
ル基、アリル基などを有するラジカル重合可能な不飽和
基を挙げることができ、1分子内に上記の重合性基から
選択される基が少なくとも1個含有していればよい(以
下に記述する重合性単量体における重合性基は、すべて
これと同様に解釈されるべきである)。さらにこれらの
重合性単量体は、さらに分子内に水酸基、アミノ基、グ
リシジル基などの官能基を併せて含有することもでき
る。
【0012】(B)成分として使用できる重合性単量体
は、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、ネオペンチルグリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレートなどの(メタ)アクリル酸の脂肪族エステル
類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2ま
たは3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グ
リセロールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキプロピル(メタ)アクリレート、メチロール(メ
タ)アクリルアミドなどの単官能(メタ)アクリレート
または(メタ)アクリル酸アミド類1モルのビスフェノ
ールAと2モルのグリシジル(メタ)アクリレートの付
加物などの水酸基含有の(メタ)アクリレート類;エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート類;プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレートなどのポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート類;上記のポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレートおよびポリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート類のどちらか一方の(メ
タ)アクリロイル基がメチル基およびエチル基などに置
換されたモノ(メタ)アクリレート類;ブチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、プロパンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシ
アネートまたは2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネートまたは1,3,5−トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートの付加物などのウレタン結合を有する(メ
タ)アクリレート類;ビスフェノールAにオキシエチレ
ンを付加させた生成物にさらに(メタ)アクリル酸を縮
合させた2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキ
シポリエトキシフェニル)プロパン類などを挙げること
ができる。これらの重合性単量体は単独でもしくは組み
合わせて使用できる。
【0013】(B)成分として使用できる重合性単量体
のうち、1分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を
有する重合性単量体としては、モノカルボン酸、ジカル
ボン酸、トリカルボン酸およびテトラカルボン酸または
これらの誘導体を挙げることができる。例えば(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、p−ビニル安息香酸、11−
(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカ
ルボン酸(MAC−10)、1,4−ジ(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルピロメリット酸、6−(メタ)アク
リロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカル
ボン酸、4−(メタ)アクリロイルオキシメチルトリメ
リット酸およびその無水物、4−(メタ)アクリロイル
オキシエチルトリメリット酸およびその無水物、4−
(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメリット酸およ
びその無水物、4−[2−ヒドロキシ−3−(メタ)ア
クリロイルオキシ]ブチルトリメリット酸およびその無
水物、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシベンゾイル
オキシ)プロピル(メタ)アクリレート、N,O−ジ
(メタ)アクリロイルオキシチロシン、O−(メタ)ア
クリロイルオキシチロシン、N−(メタ)アクリロイル
オキシチロシン、N−(メタ)アクリロイルオキシフェ
ニルアラニン、N−(メタ)アクリロイルp−アミノ安
息香酸、N−(メタ)アクリロイルO−アミノ安息香
酸、N−(メタ)アクリロイル5−アミノサリチル酸、
N−(メタ)アクリロイル4−アミノサリチル酸、2ま
たは3または4−(メタ)アクリロイルオキシ安息香
酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとピロ
メリット酸二無水物の付加生成物(PMDM)、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートと無水マレイン酸
または3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物(BTDA)または3,3',4,4'−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物の付加反応物、2−
(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)1,3−ジ
(メタ)アクリロイルオキシプロパン、N−フェニルグ
リシンまたはN−トリルグリシンとグリシジル(メタ)
アクリレートとの付加物、4−[(2−ヒドロキシ−3
−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アミノ]フタ
ル酸、3または4−[N−メチルN−(2−ヒドロキシ
−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アミノ]
フタル酸などを挙げることができる。このうち、11−
メタクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン
酸(MAC−10)、4−メタクリロイルオキシエチル
トリメリット酸無水物(4−META)およびN−メタ
クリロイル5−アミノサリチル酸(5−MASA)が好
ましく用いられる。これらのカルボキシル基を有する重
合性単量体は単独または組み合わせて使用できる。
【0014】(B)成分として使用される重合性単量体
として、1分子中に少なくとも1個のリン酸基を有する
重合性単量体としては、例えば2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルアシドホスフェート、2および3−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルアシドホスフェート、
4−(メタ)アクリロイルオキシブチルアシドホスフェ
ート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルアシド
ホスフェート、8−(メタ)アクリロイルオキシオクチ
ルアシドホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオ
キシデシルアシドホスフェート、12−(メタ)アクリ
ロイルオキシドデシルアシドホスフェート、ビス{2−
(メタ)アクリロイルオキシエチル}アシドホスフェー
ト、ビス{2または3−(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピル}アシドホスフェート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルフェニルアシドホスフェート、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルp−メトキシフェニルア
シドホスフェートなどを挙げることができる。これらの
化合物におけるリン酸基は、チオリン酸基に置き換える
ことができる。このうち、2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチルフェニルアシドホスフェート、10−(メ
タ)アクリロイルオキシデシルアシドホスフェートが好
ましく用いられる。これらのリン酸基を有する重合性単
量体は単独または組み合わせて使用できる。
【0015】(B)成分として使用される重合性単量体
として、1分子中に少なくとも1個のスルホン酸基を有
する重合性単量体として、例えば2−スルホエチル(メ
タ)アクリレート、2または1−スルホ−1または2−
プロピル(メタ)アクリレート、1または3−スルホ−
2−ブチル(メタ)アクリレート、3−ブロモ−2−ス
ルホ−2−プロピル(メタ)アクリレート、3−メトキ
シ−1−スルホ−2−プロピル(メタ)アクリレート、
1,1−ジメチル−2−スルホエチル(メタ)アクリル
アミドなどを挙げることができる。このうち、2−メチ
ル−2−(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸が
好ましく用いられる。これらのスルホン酸基を有する重
合性単量体は単独または組み合わせて使用できる。
【0016】上記の(B)成分は、重合性単量体をそれ
ぞれ単独で使用できるが、組み合わせて使用することが
好ましい。
【0017】本発明において、(A)と(B)成分の使
用範囲は、通常、(A)と(B)成分の合計100重量
部中に(A)成分が15〜65重量部、好ましくは20
〜55重量部の範囲にあることが好ましい。また、さら
に好ましいペースト状の義歯床用硬化性組成物の形態
は、比較的軟らかいペーストと比較的硬いペースト等に
分類することができる。(A)成分の使用範囲として、
比較的軟らかいペーストには15〜40重量部の範囲、
比較的硬いペーストには40〜65重量部の範囲等に分
けることができる。
【0018】本発明における(A)および(B)成分か
らなるペースト状の義歯床用硬化性組成物は、100〜
120℃の比較的高温においては重合開始剤を使用しな
くても硬化することができる。これは、(A)成分を合
成する際に使用した重合開始剤が粉末中に残存する場合
に顕著に認められる。
【0019】硬化時間を短くする場合や常温付近で硬化
させる場合には、重合開始剤(C)を使用することがで
きる。(C)成分としては、歯科用材料や外科用材料に
適用できる重合開始剤、硬化剤および促進剤などを挙げ
ることができる。特に以下に記載する化合物の少なくと
も1種含有することが好ましく、使用状況に併せて組み
合わせて使用できる。(C)成分として、重合性単量体
をラジカル重合できる重合開始剤を挙げることができ、
例えばジアセチルペルオキシド、ジプロピルペルオキシ
ド、ジブチルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、
過酸化ベンゾイル(BPO)、p,p'−ジクロルベンゾ
イルペルオキシド、p,p'−ジメトキシベンゾイルペル
オキシド、p,p'−ジメチルベンゾイルペルオキシド、
p,p'−ジニトロジベンゾイルペルオキシドなどの有機
過酸化物を例示することができる。これらのうちでは、
BPOが好ましい。
【0020】また、紫外光線もしくは可視光線を照射す
ることによって重合することもできる。かかる光重合の
際に使用できる重合開始剤に特に制限はないが、例えば
ベンジル、4,4'−ジクロロベンジル、ベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、
9,10−アントラキノン、ジアセチル、d,l−カンフ
ァキノン(CQ)などの紫外線または可視光線増感剤が
挙げられる。
【0021】重合開始剤(C)は高分子量重合体(A)
と重合性単量体(B)の合計100重量部に対し、0.
01〜20重量部含有される。
【0022】有機過酸化物もしくは光重合開始剤を使用
する場合、還元性化合物を併用することができる。ここ
で、有機還元性化合物として、例えばN,N−ジメチル
アニリン、N,N−ジメチルp−トルイジン(DMP
T)、N,N−ジエチルp−トルイジン、N,N−ジエ
タノールp−トルイジン(DEPT)、N,N−ジメチ
ルp−tert−ブチルアニリン、N,N−ジメチルア
ニシジン、N,N−ジメチルp−クロルアニリン、N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N
−ジメチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステ
ル、N,N−ジエチルアミノ安息香酸(DEABA)お
よびそのアルキルエステル、N,N−ジメチルアミノベ
ンツアルデヒド(DMABAd)などの芳香族アミン
類;N−フェニルグリシン(NPG)、N−トリルグリ
シン(NTG)、N,N−(3−メタクリロイルオキシ
−2−ヒドロキシプロピル)フェニルグリシン(NPG
−GMA)などのアミン類を併用することができる。こ
れらの中では、DMPT、DEPT、DEABA、DM
ABAd、NPG、NTGが好ましく使用できる。
【0023】また、ベンゼンスルフィン酸、o−トルエ
ンスルフィン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチルベ
ンゼンスルフィン酸、デシルベンゼンスルフィン酸、ド
デシルベンゼンスルフィン酸、クロルベンゼンスルフィ
ン酸、ナフタリンスルフィン酸などの芳香族スルフィン
酸またはその塩、芳香族スルフィン酸のチオールエステ
ルまたは芳香族スルフィン酸アミド類を併用することも
できる。
【0024】フィラー(D)としては、従来から使用さ
れている有機フィラー、無機フィラーまたは両者を含む
有機質複合フィラーを挙げることができる。フィラー
(D)は高分子量重合体(A)と異なる素材からなる。
有機フィラーとしては、従来から使用されている溶解性
の高分子量重合体、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレートの単独重合体
またはこれらの共重合体、またはこれらに架橋剤として
5%以下のエチレングリコールジ(メタ)アクリレート
を共重合させた重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン
グリコール(PEG)やポリプロピレングリコール(P
PG)、ポリビニルアルコール(PVA)などを挙げる
ことができる。
【0025】無機フィラーとしては、例えば無定形シリ
カ、アルミナ、石英、アルミナ石英、シリカ−アルミナ
化合物、シリカ−ジルコニア化合物、シリカ−チタニア
化合物、酸化チタン、ガラス(バリウムガラスを含
む)、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、
クレー、雲母、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸
カルシウム、リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイ
トなどを挙げることができる。これらの無機フィラーは
あらかじめシランカップリング剤やチタネートカップリ
ング剤などで表面処理されていてもよい。
【0026】また、有機質複合フィラーとしては、前述
した無機質フィラー表面を重合性単量体で重合して被覆
した後、粉砕して得られるフィラーを挙げることができ
る。具体的には、無機質フィラーのうち、微粉末シリカ
をトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
(TMPT)を主成分とする重合性単量体で重合被覆
し、得られた重合体を粉砕したフィラー(TMPT・
f)を挙げることができる。また、PMMAを溶解した
アセトンなどの溶液にシリカや酸化ジルコニウムなどの
無機フィラーを加えて分散し、溶媒を留去して乾燥した
後に粉砕することによって得られるフィラーを挙げるこ
とができる。これらのフィラーの平均粒径は0.1〜1
00μmにあるのが好ましく、使用に当たっては異なる
粒径のフィラーを混合して用いることがさらに好まし
い。
【0027】フィラー(D)は、高分子量重合体(A)
と重合性単量体(B)の合計100重量部に対し、また
組成物がさらに重合開始剤(C)を含有する場合には、
これら(A)、(B)および(C)成分の合計100重
量部に対し、1〜15重量部含有するのが好ましい。
【0028】(C)成分の重合開始剤を、例えば過酸化
ベンゾイル(BPO)とアミン化合物(AMINE)の
組み合わせとした場合には、2つのペーストに分割して
過酸化ベンゾイルまたはアミン化合物をそれぞれ分けて
配合することが望ましい。すなわち、(A)/(B)/
BPOからなるペーストおよび(A)/(B)/AMI
NEからなるペーストとして、さらに(A)/(B)/
(D)/BPOからなるペーストおよび(A)/(B)
/(D)/AMINEからなるペーストとして調製して
保存する。使用する際に2つのペーストを混合して硬化
させることができる。
【0029】本発明のペースト状義歯床用硬化性組成物
の圧流度は、通常10〜60mmの範囲にある。この圧
流度は、使用用途や操作性に合わせて変えることができ
る。例えば、熱硬化性の義歯床用組成物においては10
〜30mmの範囲で使用することが好ましく、常温硬化
性の義歯床用組成物においては30〜60mmの範囲で
使用することが好ましい。
【0030】圧流度は次のようにして測定、定義され
る。7×7cm、重さ10gのガラス板の中央部分に塊
状の試料0.5gを乗せ、同形状のガラス板を被せ合わ
せた。荷重900gを試料の挟んだガラス板に掛けて3
0秒後に荷重を取り去った。押し広がった試料の最大直
径と最小直径を1mmの精度でガラス板上からノギスに
て測定し記録する。最大直径と最小直径の中間値を算出
した。1試料につき2回同じ測定を行ってその平均値を
求め、この値を圧流度(mm)とした。圧流度の測定は
23℃の恒温室内で行った。
【0031】また、本発明のペースト状組成物は、23
℃暗室保存下にて調製後24時間経過後の圧流度の変化
が10%以下である。さらに好ましくは、60℃保存下
にて、調製後24時間経過後の圧流度の変化が50%未
満である。圧流度の経時変化が小さいことは組成物が保
存安定性に優れていることを示している。60℃保存下
にて24時間後の圧流度変化が50%未満であるペース
トは、通常23℃保存下では約2〜3カ月の間にわたっ
て圧流度に大きな変化が発生せず、圧流度の変化率が1
0%以下である。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明がこれら実施例に限定されるものではない。なお、
実施例中、圧流度は上記測定法により測定されたもので
あり、曲げ強度および硬化時間は以下のようにして測定
したものである。
【0033】(曲げ強度試験の測定)ペーストを曲げ試
験用サンプル金型に充填して実施例記載の所定の硬化物
および方法で硬化させた。硬化後エメリー紙#800に
て幅10mm、厚さ2.5mm、長さ65mmになるよ
う研磨し、37℃の水中に24時間浸漬した。サンプル
を取り出して余剰の水を濾紙で除き、支点間距離20m
mの三点曲げ試験用ホルダー上に固定し、オートグラフ
(島津製作所)にてクロスヘッドスピード30mm/m
inにて曲げ試験を行い、曲げ強度を算出した。常温硬
化の性組成物における硬化時間は以下の手順で行った
(実施例5〜8)。
【0034】(硬化時間の測定)10×8×0.6cm
のガラス板上に同面積のポリエチレンシートを敷き、そ
の上に外径67mm、内径60mm、厚さ2mmのステ
ンレス製リングを乗せて、リング内に重合開始剤を配合
したペーストを充填した。直ちにペースト中央内部に熱
伝対(厚さ:30ゲージ)を差し込み、熱伝対の位置が
変わらないように前記同形のポリエチレンシートおよび
ガラス板を乗せて固定した。ペースト充填終了から1分
以内に一連の操作を終えるように注意し、1分後に37
±2℃、湿度100%の恒温恒湿槽に入れ、30秒間隔
でペースト内部の温度を記録し、最高温度を示した時間
を硬化時間とした。
【0035】実施例1 (A)成分としてメタクリル酸メチル−ブタジエン−ス
チレン共重合体の部分架橋粉末(MBS、呉羽化学
(株)製BTA712;メタクリル酸メチル/ブタジエ
ン/スチレン=10/64/26)、(B)成分として
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(1,6H
X)を以下の組成で混合し、バキュームミキサー(モリ
タ東京製作所)にて激しく混和して10分毎に1部ペー
ストを取り出して圧流度の測定を行った。圧流度の変化
がなくなるまでこの操作を続けてペースト状の義歯床用
硬化性組成物を調製した(圧流度28.2mm)。 (A)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体 20g (B)1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート 36g 調製したペーストをポリエチレン製シリンジに充填し、
23℃または60℃のオーブン中に静置して、24時間
後の圧流度を測定した。その結果、圧流度はそれぞれ2
8.2mm(変化率0%)で一定であった。
【0036】実施例2 実施例1の手順に準じて、以下の組成のペースト状の義
歯床用硬化性組成物を調製した後、圧流度を測定した
(調製直後34.6mm)。 (A)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体 20g (B)1,6HX 21g UDMA 7g その結果、23℃、60℃の温度における24時間後の
圧流度はそれぞれ34.6mm(変化率0%)で一定で
あった。
【0037】実施例3 実施例1の手順に準じて、以下の組成のペースト状の義
歯床用硬化性組成物を調製した後、圧流度を測定した。 (A)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体 20g (B)1,6HX 24g 2E 8g その結果、23℃、60℃の温度における24時間後の
圧流度はそれぞれ28.3mm(変化率0%)で一定で
あった。その結果、いずれの時間においても圧流度は2
8.3で一定であった。
【0038】実施例4 実施例1の手順に準じて、以下の組成のペースト状の義
歯床用硬化性組成物を調製した後、圧流度を測定した。 (A)メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体 20g (B)1,6HX 24g 3G 8g その結果、23℃、60℃の温度における24時間後の
圧流度はそれぞれ30.7mm(変化率0%)であっ
た。
【0039】実施例5〜8 実施例1〜4で調製したペーストをそれぞれ2分割し
て、各々のペーストに過酸化ベンゾイル(BPO)2.
5重量%、またはN,N−ジエタノール−p−トルイジ
ン(DEPT)2.5重量%を混合した。それぞれのペ
ーストを並列のシリンジ、例えば歯科用ビニルシリコー
ン印象材に使用されるカートリッジディスペンサー(G
C社製)のカートリッジに填入した。そして、ミキシン
グチップを装着してペーストを混合した。5gのペース
トを得るに要した時間はいずれも約0.5分以内であ
り、混合後は待ち時間はなく直ちに使用でき、得られた
ペーストの硬化時間および曲げ強度を表1に記載した。
【0040】
【表1】
【0041】比較例1 実施例5において、粉成分としてMBSを100重量
部、BPOを0.5重量部を乳鉢で混合した粉材と液成
分として1,6HX100重量部、N,N−ジメチルp−
トルイジン(DMPT)を1.0重量部を含む液材を調
製した。調製した粉材と液剤の混合(粉/液)比が0.
5になるように歯科用ラバーカップで合計約5g混合し
たところ、スパチュラにて約10分間混合し続けてもペ
ーストにならず、バサバサのゴム状態となった。
【0042】比較例2 義歯床用裏装材として、(B)成分として1.6HXを
50重量部、エチルヘキシルメタクリレート(EH)を
30重量部、MMAを20重量部およびDMPTを1.
0重量部からなる液成分と、(A)成分を使用しないで
(D)成分としてメタクリル酸メチル−メタクリル酸エ
チル共重合体DNP40(藤倉化成)を55重量部とポ
リメタクリル酸エチルEMA35(積水化成)を45重
量部、BPOを0.5重量部からなる粉成分を粉液比
(粉/液)1.6になるように混合して硬化性組成物を
調製した。調製直後の圧流度は61.6mmであった。
混合終了から義歯床に流し込めるまで約1分間待つ必要
があった。
【0043】実施例9 1ペースト状の義歯床用硬化性組成物の調製を行った。
(A)成分としてMBS50重量部、その他のフィラー
(D)成分としてメタクリル酸メチル−メタクリル酸エ
チル共重合体(DAC、三菱レーヨン社製)50重量
部、(B)成分として、1,6HXを50重量部、
(C)成分としてBPOを2.5重量部を実施例1に記
載の方法で混合してペーストを調製した。調製直後の圧
流度は16.2mm、室温下1日後においても圧流度に
変化がなかった。該ペーストを曲げ試験サンプル作製用
金型に充填し、沸騰水浴中に10分間浸漬した。曲げ強
度は525kgf/cm2であった。使用に当たっては、ペー
スト状態にしておくことにより待ち時間がなく、室温で
約20日以上経過しても使用可能であった。
【0044】比較例3 実施例9において、粉成分としてMBSを50重量部、
DAC50重量部、BPOを0.5重量部を乳鉢にて混
合した粉材と液成分として1,6HXの液材を調製し
た。粉液比(粉/液)が2になるように合計約5g混合
したところ、スパチュラにて約20分間も混合し続けて
ようやくペースト状態になった。
【0045】実施例10 1ペースト状の義歯床用硬化性組成物の調製を行った。
(A)成分としてMBS50重量部、その他のフィラー
(D)成分としてDAC50重量部、(B)成分とし
て、1,6HXを50重量部、酸性モノマーとして4−
メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸(4−ME
T)5重量部、(C)成分としてBPOを2.5重量部
を実施例1に記載の方法で混合してペーストを調製し
た。調製直後の圧流度は16.2mm、室温下1日後に
おいても圧流度に変化がなかった。該ペーストをテフロ
ン製曲げ試験サンプル作製用金型に充填し、沸騰水中に
10分間浸漬した。曲げ強度は、525kgf/cm2であっ
た。使用に当たっては、ペースト状態にしておくことに
より待ち時間がなく、室温で約20日以上経過しても使
用可能であった。
【0046】比較例4 実施例1において、(A)成分を使用しない場合は液成
分のみとなるためペーストができなかった。
【0047】比較例5 実施例1において、(B)成分を使用しない場合は粉成
分のみとなるためペーストができなかった。
【0048】比較例6 実施例1において、(A)成分のかわりにDACを使用
したところ、調製直後から液状態で混合を続けてもペー
スト状にならなかった。
【0049】比較例7 (A)成分および(C)成分を使用しないで、(B)成
分として、MMA95重量部、4−METを5重量部か
らなる液成分と、(D)成分としてDACを使用した粉
成分調製した。(粉/液)比2.2で混合して静置して
ペーストを調製した。混合終了からモチ状態になるまで
の時間は約15分間であり、約30分後にはゴム状とな
り使用できなくなった。
【0050】
【発明の効果】ペースト状の義歯床用硬化性組成物は、
従来から用いられている粉材と液材の混合によって得ら
れるペーストに比較して、混合時間や待ち時間が短縮で
きるばかりでなく、可使時間が十分に長くできるという
優れた操作性を有する。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)高分子量重合体および(B)重合
    性単量体を含有してなり、そして圧流度が10〜60m
    mであり且つ調製24時間後の圧流度の経時変化が10
    %以下であることを特徴とする義歯床用硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 高分子量重合体(A)が部分架橋されて
    いる請求項1に記載の義歯床用硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 高分子量重合体(A)がアルキル(メ
    タ)アクリレートと共役ジエン単量体とスチレン系単量
    体との三元共重合体である請求項1に記載の義歯床用硬
    化性組成物。
  4. 【請求項4】 高分子量重合体(A)がメタクリル酸メ
    チル5〜35モル%、ブタジエン40〜80モル%およ
    びスチレン15〜40モル%からなる三元共重合体であ
    る請求項3に記載の義歯床用硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 高分子量重合体(A)が平均粒径10〜
    100μmの粒子の形態にある請求項1〜4のいずれか
    に記載の義歯床用硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 高分子量重合体(A)と重合性単量体
    (B)の合計100重量部に対し、高分子量重合体
    (A)を15〜65重量部で含有する請求項1に記載の
    義歯床用硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 高分子量重合体(A)と重合性単量体
    (B)の合計100重量部に対し、さらに重合開始剤
    (C)を0.01〜20重量部で含有する請求項1に記
    載の義歯床用硬化性組成物。
  8. 【請求項8】 高分子量重合体(A)と重合性単量体
    (B)の合計100重量部に対し、さらに、高分子量重
    合体(A)とは異なる素材からなるフィラー(D)を1
    〜15重量部で含有する請求項1に記載の義歯床用硬化
    性組成物。
  9. 【請求項9】 高分子量重合体(A)、重合性単量体
    (B)および重合開始剤(C)の合計100重量部に対
    し、さらに、高分子量重合体(A)とは異なる素材から
    なるフィラー(D)を1〜15重量部で含有する請求項
    7に記載の義歯床用硬化性組成物。
  10. 【請求項10】 フィラー(D)が平均粒径10〜10
    0μmの粒子の形態にある請求項8または9に記載の義
    歯床用硬化性組成物。
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