JPH08208362A - 発酵堆肥の製造方法 - Google Patents

発酵堆肥の製造方法

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JPH08208362A
JPH08208362A JP1445195A JP1445195A JPH08208362A JP H08208362 A JPH08208362 A JP H08208362A JP 1445195 A JP1445195 A JP 1445195A JP 1445195 A JP1445195 A JP 1445195A JP H08208362 A JPH08208362 A JP H08208362A
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JP
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water
sodium polyacrylate
air
sample
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JP1445195A
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Kimimichi Masui
公道 増井
Tatsuo Murai
達夫 村井
Hisashi Ike
寿 池
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F3/00Fertilisers from human or animal excrements, e.g. manure
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/145Feedstock the feedstock being materials of biological origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

Abstract

(57)【要約】 【構成】 オガ屑と、ポリアクリル酸ソーダ架橋物と、
家畜糞尿とを混合したものを発酵させて堆肥化し、発酵
堆肥を製造する。 【効果】 混合物を山積みにして野晒しにし、切返しの
回数を通常の半分位にして堆肥化したとしても、従来よ
りも良質の堆肥を短い期間で得ることができ、農業従事
者の負担を軽減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オガ屑やバーク、藁等
の粉粒状や破砕状の有機質材料と家畜糞尿とを発酵させ
て堆肥を製造する発酵堆肥の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】化学肥料に代わり堆肥を用いた有機農法
が見直されつつあり、また、最近では微砕した堆肥は、
植林する際の肥料として山肌に吹き付けると、山崩れを
防止することができる等の効用が認められ、今日、堆肥
の商品価値が見直されている。
【0003】従来から、牛や豚等の家畜を飼育している
畜産農家では、畜舎等の床にオガ屑やバーク等を敷いて
牛や豚等の糞尿を吸収させる方法が採用されている。オ
ガ屑やバーク等は、少ないものでオガ屑等に対する糞尿
の重量比が50%位、多いもので300%位になる迄使
用され、糞尿を吸収した使用済のオガ屑やバーク等は、
牛舎等から掻き出され、その後、含有される有機質材料
が様々な微生物(好気性)に分解され(発酵)、植物の
吸収し易い形、つまり堆肥となる。
【0004】このような堆肥作りには、水と空気のバラ
ンスが最も大切な条件であり、水と空気が多過ぎても少
な過ぎてもうまくできず、バランスがとれていることが
大切である。水と空気とは、表裏一体の関係であり、水
が過剰になれば空気が行きわたらず不足し、空気が過剰
になれば水が不足した状態となる。堆肥化に必要な水分
と空気の量を容量でみると、有機物材料:水:空気の比
率が2:0.3:2が適している。重さの割合で言うと、
水分は有機物材料の70%位が最適である。
【0005】したがって、単に野晒しにしただけでは、
雨が降れば水分が過剰となり、反対に日照りが続いた
り、外気が乾燥しているときは、外気と触れる外側の水
分が不足する。水分が80%以上になると、発酵は阻害
されて堆肥化は進まなくなり、一方、60%以下になる
と、発酵は不活発となる。
【0006】また、たとえ雨の影響を受けないようにし
た場合で、かつ、最初に有機物材料:水:空気の比率を
2:0.3:2に調整しておいても、好気性微生物が働い
て発酵がすすむと、微生物から出る呼吸熱で温度は60
°以上に上がる。すると、水分が蒸発して乾燥し、発酵
が不活発となり、堆肥化が進まなくなる。
【0007】さらに、温度が高くなる時期は、微生物が
活発に増殖し、微生物の呼吸によって空気が不足する。
部分的に空気が不足すると、好気性微生物が死滅してし
まい、発酵が進まないばかりか、嫌気性微生物が増殖
し、腐敗して悪臭を放つようになる。
【0008】そこで、堆肥化に要する期間を短縮化し、
かつ、堆肥の質を向上させるために、農家では通常、5
〜10日に1回「切返し」と呼ばれる全体を攪拌する作
業を行なっている。切返しを行なうことで、水分の多い
中心部を外側に、水分の少ない外側を中心部へと入れ換
え、水と空気とのバランスを保持するのである。このよ
うな切返しによる水分調整及び空気補給により、良質の
堆肥を2〜4カ月で得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、切返し
を行なうことで短い期間で良質の堆肥を得ることが可能
とはなるが、堆肥化する原料が家畜糞尿であるが故に臭
気は酷く、また、その量も多大であり、切返しは決して
楽な作業ではなく、重労働である。そして、従来、その
切返しを5〜10日に1回は行なわなければならず、農
作業に従事する人に負担を強いている。
【0010】本発明者は、かかる事情に鑑み、家畜糞尿
とオガ屑やバーク等の有機質材料との混合物の堆肥化に
ついて種々研究を重ねた結果、短い期間で、かつ重労働
を伴うことなく良質の堆肥を得ることができる発酵堆肥
の製造方法を発明するに至ったのである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の発酵堆肥の製造
方法は、上記の課題を解決するために、粉粒状や破砕状
の有機質材料と、粉粒状の高吸水性樹脂と、家畜糞尿と
を混合したものを発酵させて堆肥とすることを特徴とし
ている。
【0012】この発明に使用される粉粒状や破砕状の有
機質材料としては、例えばオガ屑やバーグ、パルプ粉
末、籾殻、藁等が挙げられる。
【0013】この発明に使用される高吸水性樹脂として
は、例えばポリアクリル酸塩、デンプン−アクリロニト
リル重合体及び加水分解物、カルボキシジメチルセルロ
ース、ポリビニルアルコール、メチル(メタ)アクリレ
ート−酢酸ビニール共重合体の加水分解物、セルロース
−アクリル酸ソーダ−グラフト共重合体等の架橋物が挙
げられる。これらの中で、ポリアクリル酸塩の架橋物は
吸水性が高く、吸水速度が速く、吸水時の自己膨張性が
大きいので、好ましくはポリアクリル酸塩の架橋物が用
いられる。これらは1種または2種以上を混合して用い
られる。
【0014】この発明における有機質材料と家畜糞尿と
の総重量に対する高吸水性樹脂の割合であるが、高吸水
性樹脂が1%未満と少ない場合、混合にショベルローダ
を用いた際に短時間では均一にならず、効果が期待でき
ない。一方、反対に30%より多くなると、コスト高も
さることながら、高吸水性樹脂は自重の10〜30倍の
尿を含む水分を吸収するため、発酵に適した水分量とす
るのに必要以上に水を加えなければならず、かつ、多量
の高吸水性樹脂が多量に水分を吸収すると、高吸水性樹
脂自体が柔らかくなりベトツキが発生してかえって空気
の流通を阻害してしまい空気量の保持ができない。その
ため、有機質材料と家畜糞尿の混合物の水分含有量にも
よるが、混合物の重量比において1%以上30%以下で
あり、好ましくは5%以上10%以下である。
【0015】高吸水性樹脂は、粉粒状や破砕状の有機質
材料に予め混合し、これに家畜糞尿を吸収させて使用し
てもよく、或いは、上記のものに水分が適量になるまで
さらに高吸水性樹脂を加えて使用してもよい。また、粉
粒状や破砕状の有機質材料に家畜糞尿を吸収させたもの
に、後から高吸水性樹脂を適量加えて使用することもで
きる。作業性から言えば、後から高吸水性樹脂を加えた
方が好ましく、量を制御し易い。
【0016】
【作用】上記の方法により、高吸水性樹脂は、水分を吸
収したり放出したりする性質を有した素材であるので、
発酵に不要な過剰水分は、この高吸水性樹脂に吸収され
る一方、発酵による発熱で水分が不足すると、水分は高
吸水性樹脂から補給されることとなる。また、高吸水性
樹脂に吸収された水分は、家畜糞尿や有機質材料に含有
されている場合よりも蒸発され難いので、水分蒸発も防
止される。つまり、高吸水性樹脂により発酵が進み易い
堆肥化に良好な状態に水分量が自動的に調整されること
となる。
【0017】そして、水分量が良好に保持されるという
ことは、水分量と表裏一体の関係である空気量も適切に
なり、水と空気のバランスのとれた発酵に適した状態が
維持され、また、混入された高吸水性樹脂により有機質
材料間に空隙が作られるので、空気の通り抜けが助けら
れ、中心部への空気の補給も行なわれる。
【0018】また、家畜の尿を吸った高吸水性樹脂に微
生物が付着し、切返し後の微生物の繁殖が速くなるの
で、これによっても製造期間を短くすることができる。
【0019】この結果、混合物を山積みにして野晒しに
し、切返しの回数を通常の半分位にして堆肥化したとし
ても、外気に触れる外側と中心部との水分や空気量の差
が緩和され、従来よりも良質の堆肥を短い期間で得るこ
とができ、農業従事者の負担を軽減できる。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1に基づいて
説明すれば、以下の通りである。
【0021】本実施例においては、牧場の子牛(体重1
50〜200kg/一頭)の畜舎にオガ屑を敷き、10日
間使用して糞尿を吸収させた使用済敷料10kgに高吸水
性樹脂としてポリアクリル酸ソーダ架橋物(積水化成品
工業(株)製:商品名アクアメイトAQ−200(粒径
24〜42メッシュ50%以上))を100g混合させて
試料Aを作製し、これを発泡スチロール製の箱(350
×250×230(h)m/m )に入れ、計6個の穴(φ
10m/m )が形成された上蓋をし、25℃80%の恒温
高湿槽に入れて31日間発酵させて堆肥化した。また、
比較のために、ポリアクリル酸ソーダ架橋物を添加しな
い上記使用済敷料10kgを比較試料Bとし、同様の条件
で堆肥化した。
【0022】堆肥化中、11日目に各試料A・Bをヘラ
でかき混ぜ、切返しを行なった。また、微生物の活発化
が起きたか否か見るために、それぞれの試料A・Bに対
して日々の温度測定を行なった。微生物の活発化は、
試料の温度上昇に現れる。また、水分の保持状態を見る
ための水分率と共に、堆肥化の進み具合を見るため
に、アンモニア量、臭気量、pH、炭素(C)
/窒素(N)の比の測定、及び、発芽テストを行なっ
た。堆肥化の進み具合は、アンモニア量の減少、臭気の
減少、pHの中性化、C/N比の減少などに現れ、良質
の堆肥ほど、アンモニア量・臭気は少なく、pHは中性
で、C/N比は30位、高発芽率を示す。
【0023】以下に、上記〜における測定の諸条件
を具体的に示す。 温度;棒状アルコール温度計で毎日午前10時に測
定した。 水分率;試料20gをケット科学研究所製赤外線水
分計FD−620型で130℃乾燥させ測定した。 アンモニア量;500mlのビーカーに試料50gを
取り、北川式ガス検知管で測定した。 臭気量;アンモニア測定後の試料に対して、新コス
モス電機製ポータブル型ニオイセンサーXP−329型
で測定した。 pH;試料10gにイオン交換水50gを加えて攪
拌後、柳本製pH−8AE型pHメーターで測定した。 C/N比;日本食品分析センターに炭素と窒素の量
の測定を依頼し、C/N比を計算した。 発芽テスト;試料5gに60℃の温水100mlを入
れ、試験液とし、シャーレに10cc取り、小松菜の種子
50個を20℃90%の恒温槽に6日間入れて発芽さ
せ、発芽率を計算した。
【0024】上記の31日間に及ぶ温度測定の結果を
図1に示す。図1のグラフからも明らかなように、試料
Aは比較試料Bよりも高温を示す発酵日数が長く続いて
いる。また、切返しにより一旦温度は低下するが、その
直後の発酵温度が試料Aは比較試料Bよりも高くなって
おり、発酵が活発化されていることがわかる。
【0025】上記からまでの測定結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】表1からも明らかなように、本実施例のオ
ガ屑と家畜糞尿との混合物に対して1%のポリアクリル
酸ソーダ架橋物を添加した試料Aから製造された堆肥
(堆肥化途中のものも含む)は、ポリアクリル酸ソーダ
架橋物を添加しなかった比較試料Bから得られた堆肥
(堆肥化途中のものも含む)よりも、アンモニア量、水
分の保持状態、臭気状態、pH値、C/N比、発芽テス
トすべての点で、良質の堆肥となっていることを示して
おり、31日間という短期間で、良質の堆肥を得ること
ができた。
【0028】つまり、高吸水性樹脂であるポリアクリル
酸ソーダ架橋物は、水分を吸収したり放出したりする性
質を有した素材であるので、オガ屑と糞尿との混合物に
含まれる発酵に不要な過剰水分は、このポリアクリル酸
ソーダ架橋物に吸収される一方、発酵による発熱で水分
が不足すると、水分はポリアクリル酸ソーダ架橋物から
補給されることとなる。また、ポリアクリル酸ソーダ架
橋物に吸収された水分は、家畜糞尿やオガ屑に含有され
ている場合よりも蒸発し難いので、水分蒸発も防止され
る。つまり、ポリアクリル酸ソーダ架橋物により発酵が
進み易い堆肥化に良好な状態に水分量が自動的に調整さ
れるわけである。
【0029】そして、水分量が良好に保持されるという
ことは、水分量と表裏一体の関係である空気量も適切に
なり、水と空気のバランスのとれた発酵に適した状態が
維持され、また、混入されたポリアクリル酸ソーダ架橋
物によりオガ屑の間に空隙が作られるので、空気の通り
抜けが助けられ、中心部への空気の補給も行なわれる。
【0030】また、家畜の尿を吸った高吸水性樹脂であ
るポリアクリル酸ソーダ架橋物に微生物が付着し、切返
し後の微生物の繁殖が速くなり、より発酵が進む。
【0031】これにより、同じ温度で同じ期間、同じ時
期に切返しを行なった場合でも、高吸水性樹脂であるポ
リアクリル酸ソーダ架橋物を添加しなかったものに比べ
て、良質の堆肥を得ることができるのである。
【0032】また、表1からもわかるように、1%のポ
リアクリル酸ソーダ架橋物を添加しただけで、アンモニ
アが大きく減っていることがわかる。これは、アンモニ
アがポリアクリル酸ソーダ架橋物に吸着されるためであ
る。つまり、ポリアクリル酸ソーダ架橋物等の高吸水性
樹脂を添加することで、堆肥作りで不快なアンモニア臭
を低減でき、作業を行い易くすることができるという効
果も期待できる。
【0033】尚、ポリアクリル酸ソーダ架橋物を始め、
高吸水性樹脂は土中で有害物質に変化しないので、安全
である。
【0034】〔実施例2〕本発明の他の実施例について
図2に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0035】本実施例においては、牧場の成牛(体重5
00〜600kg/一頭)の畜舎に、オガ屑1m3 (嵩比
重0.3)に対し12kgの上記と同じポリアクリル酸ソ
ーダ架橋物を混合させたものを敷料として13日間使用
して試料C(嵩比重0.7)を作製した(オガ屑と糞尿
との混合物に対しポリアクリル酸ソーダ架橋物の重量比
は12%)。また、同様の畜舎に、オガ屑1m3 (嵩比
重0.3)に対し6kgのポリアクリル酸ソーダ架橋物
を混合させたものを敷料として13日間使用して試料D
(嵩比重0.7)を作製した(重量比6%)。そしてこ
れら試料C・Dを、容積1mの穴付き木製箱に入
れ、室外で36日間堆肥化した。また、比較のために、
ポリアクリル酸ソーダ架橋物を添加しないオガ屑のみを
同様の畜舎に敷料として13日間使用して比較試料E
(嵩比重0.7)を作製し、試料C・Dと同様の条件で
堆肥化した。尚、ポリアクリル酸ソーダ架橋物等の高吸
水性樹脂は、成牛の尿に対して自重の10倍程度の吸収
力がある。
【0036】堆肥化中、11日目と25日目に合計2
回、各試料C・D・Eをヘラでかき混ぜて切返しを行な
った。そして、上記の実施例と同様の手段を用いて、そ
れぞれの試料C・D・Eに対して日々の温度測定を行
ない、同時に外気温も測定した。また、水分率、ア
ンモニア量、C/N比、及び発芽テストを行なっ
た。
【0037】上記の36日間に及ぶ温度測定の結果を
図2に示す。図2のグラフからも明らかなように、11
日目の切返し後、比較試料Eの温度があまり上昇しない
のに比べ、試料C・Dは切返し前の温度にまで上昇し、
その温度も充分に長続きしている。これは、切返しによ
り、ポリアクリル酸ソーダ架橋物から水分が供給され、
微生物の活動が活発化して発酵が進み、堆肥化の進行が
早まっていると推察される。また、温度曲線からみて、
比較試料Eの堆肥化を推進させようとすると、25日迄
に2〜3回の切返しが必要と推察される。これに対し、
温度曲線からみて、試料C・Dは何れも25日迄に切返
しを行わずとも堆肥化に何ら差し障りはないと推察され
る。
【0038】上記、、、及びの測定結果を表2
に示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2からも明らかなように、本実施例の1
2%のポリアクリル酸ソーダ架橋物を添加した試料C、
6%添加の試料Dから製造された堆肥(堆肥化途中のも
のも含む)は、ポリアクリル酸ソーダ架橋物が添加され
ていない比較試料Eから得られた堆肥(堆肥化途中のも
のも含む)よりも、アンモニア量、水分の保持状態、C
/N比、発芽テストすべての点で、良質の堆肥となって
いることを示しており、36日間という短期間で良質の
堆肥を得ることができた。
【0041】また、試料C・D、特に12%のポリアク
リル酸ソーダ架橋物を添加した試料Cにおいては、2回
目の切返しを行なった25日目において、充分に良好な
堆肥となっていることがわかる。
【0042】また、本実施例のように、敷料として使用
する段階で、オガ屑にポリアクリル酸ソーダ架橋物等の
高吸水性樹脂を添加することで、吸水性が格段に向上で
きる。尚、本実施例では、オガ屑にポリアクリル酸ソー
ダ架橋物等の高吸水性樹脂を添加したが、例えばオガ屑
と高吸水性樹脂とが携帯性よく成形されたもの(例えば
商品名アクアウッドラクトリー:積水化成品工業(株)
製)を砕いて、オガ屑と混ぜるなどして使用することも
できる。
【0043】
【発明の効果】本発明の発酵堆肥の製造方法は、以上の
ように、粉粒状や破砕状の有機質材料と、粉粒状の高吸
水性樹脂と、家畜糞尿とを混合したものを、発酵させて
堆肥とするものである。
【0044】これにより、混合物を山積みにして野晒し
にし、切返しの回数を通常の半分位にして堆肥化したと
しても、従来よりも良質の堆肥を短い期間で得ることが
でき、農業従事者の負担を軽減できるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するもので、試料Aか
ら堆肥を作る際の温度推移を示すグラフであり、比較試
料Bから堆肥を作る際の温度推移も記載している。
【図2】本発明の他の実施例を説明するもので、試料C
・Dから堆肥を作る際の温度推移を示すグラフであり、
比較試料Eから堆肥を作る際の温度推移も記載してい
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉粒状や破砕状の有機質材料と、粉粒状の
    高吸水性樹脂と、家畜糞尿とを混合したものを、発酵さ
    せて堆肥とすることを特徴とする発酵堆肥の製造方法。
JP1445195A 1995-01-31 1995-01-31 発酵堆肥の製造方法 Pending JPH08208362A (ja)

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