JPH08207774A - 運搬車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で重量の大きな荷物を運搬する。 【構成】 荷物を運搬するメイン荷台１と、操作用のハ
ンドル１３とを荷車ユニット１に設ける。モータ２２の
駆動が回転する車輪２１を有する動力ユニット２を荷車
ユニット１に取り付け、キャスタ輪３０を有するキャス
タユニット３を装着する。全体が簡単な構造であって
も、車輪２１の回転により重量の大きい荷物を運搬でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は建材等の重量物を簡便に
運搬するのに用いる運搬車に関する。

【０００２】

【従来の技術】土砂や建材等の荷物を簡便に運搬するた
め、手押し車が従来より知られている。この手押し車は
荷物を搭載する荷台の下部に１つの車輪を回転自在に取
り付けると共に、荷台の後側にハンドルを連結すること
により構成されている。この手押し車はハンドルを持ち
上げ、この状態で全体を押し出すように使用する。これ
により車輪が回転して路面上を移動するため、荷物の簡
便な運搬が可能となる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来より用いられてい
る手押し車はハンドルを持ち上げた状態で運搬するた
め、重量の大きな荷物の運搬には適していない。又、方
向転換の操作も難しいものとなっている。このため、エ
ンジン等の動力源や、この動力源により回転する動力輪
等を荷台に組み付けると共に、方向転換のためのステア
リング機構を取り付けた運搬車の開発が考えられる。と
ころが、このような運搬車は構造が複雑になると共に、
大型化し車体自体も強度を必要とする。このため、一般
の自動車と同様な専門的な製造設備を必要として高価と
なり荷物を簡便に運搬するという運搬車本来の使用目的
からかけ離れたものとなる。

【０００４】本発明は前記事情を考慮してなされたもの
であり、簡便な構造で分解、組み立てが容易であり、し
かも重量が大きい荷物を運搬でき、方向転換も容易な運
搬車を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の運搬車はモータ及びモータの回転が伝達さ
れる車輪を有する動力ユニットと旋回自在なキャスタを
有するキャスタユニットとが、ハンドルと荷物が搭載さ
れる荷台とを有する荷車ユニットに対して組み付け及び
分解可能となっていることを特徴としている。

【０００６】

【作用】上記構成において、動力ユニットとキャスタユ
ニットを荷車ユニットに組み付けることにより、荷物の
運搬可能な形態となる。動力ユニットはモータ駆動によ
り車輪が回転するため、路面上を自動走行する。このた
め、重量の大きな荷物であってもその運搬が可能とな
る。キャスタユニットはハンドルに加えた力により旋回
するため、走行中の方向転換を簡単に行なうことができ
る。

【０００７】

【実施例】図１及び図２は本発明の運搬車の一実施例を
示し、荷車ユニット１と、動力ユニットと、キャスタユ
ニット３とを備えている。荷車ユニット１は荷物が搭載
されるものであり、運搬車の骨格を構成する。この荷車
ユニット１は中央部分のメイン荷台１０と、左右両側部
分のサイド荷台１１とを備えている。メイン荷台１０は
角鋼材を矩形状に組み付けることにより構成されてお
り、重量の大きな荷物が搭載される。このメイン荷台１
０に対して板体等の平坦な荷物は直接、搭載しても良
く、メイン荷台１０上に載置台やバケット（いずれも図
示省略）を取り付け、これらの上に搭載しても良い。載
置台やバケットを取り付けた場合においては、砂利、土
砂等の無定形荷物その他の荷物を搭載することができ
る。

【０００８】サイド荷台１１はメイン荷台１０の両側に
配置されている。このサイド荷台１１はパイプを組み付
けることにより構成されていると共に、その載置部がメ
イン荷台１０よりも下側に位置している。又、前後方向
の端部が開放状態となっており、角材等長尺状の荷物が
搭載可能となっている。

【０００９】この荷車ユニット１におけるメイン荷台１
０の後側には、一対のハンドル１３が取り付けられてい
る。このハンドル１３は先端部分１３ａがメイン荷台１
０に溶接等によって連結され、後部部分がメイン荷台１
０の後側に延び、この後部部分にグリップ１３ｂが取り
付けられている。作業者はこのグリップ１３ｂを握って
運搬車を操作する。

【００１０】以上の構成の荷車ユニット１は角鋼材、パ
イプ等のフレーム材を組み付けるだけで構成されてお
り、そのため構造が簡単で、かつその組み付けも容易と
なっていると共に、軽量となっている。

【００１１】動力ユニット２はこのような荷車ユニット
１に取り付けられる。図３はこの動力ユニット２を示
し、コ字形のブラケット２０に車輪２１と、モータ２２
とが取り付けられている。モータ２２はブラケット２０
の一側の外側面に取り付けられた減速ギヤボックス２３
を有している。この減速ギヤ２３はベアリング（図示省
略）を介してブラケット２０に回転可能に挿通した回転
軸２３ａ（図１参照）を有しており、モータ２２の駆動
により回転軸２３ａが減速状態で回転する。車輪２１は
かかる回転軸２３ａが貫通し回転軸２３ａの回転力が伝
達されるディスクホイール２４と、このディスクホイー
ル２４に装着されたタイヤ２５とを備えている。この車
輪２１が回転することにより、運搬車全体が路面上を前
進又は後退する。

【００１２】このような構造の動力ユニット２は単一の
車輪２１を有しており、この動力ユニット２を荷車ユニ
ット１に取り付けることにより簡単な一輪構造の運搬車
となる。２６はブラケット２０に形成された取付穴であ
り、ブラケット２０を荷車ユニット１にボルト止めする
ためのボルトが挿通する。この場合、取付穴２６をブラ
ケット２０の長さ方向の上下位置に複数形成しても良
く、これにより荷車ユニット１に対する動力ユニット２
の取り付け位置が変更可能で、荷車ユニット１の高さ調
整を行なうことができる。又、取付穴２６を複数設ける
ことにより、重量の大な運搬物に対しても安定した走行
性を得ることができる。

【００１３】図１及び図２において、２７はメイン荷台
１０の後側に取り付けられた電源装置であり、動力ユニ
ット２の一部を構成する。この電源装置２７は蓄電池等
のバッテリ或いは発電機等が使用され、モータ２２に電
力を供給してモータ２２を駆動する。これにより運搬車
は商業電力等の外部電力が不要となり、路面上を自走す
ることができる。尚、モータ２２の回転方向、回転数等
を制御するため、操作盤２８がハンドル１３に取り付け
られるものである。

【００１４】図４はキャスタユニット３を示し、キャス
タ輪３０と、キャスタ輪３０が回転自在に取り付けられ
たキャスタブラケット３１とを備えている。３２はキャ
スタブラケット３１が３６０度の全範囲内で旋回可能に
取り付けられたキャスタプレートであり、このキャスタ
プレート３２からはポール３３が上方に延び、このポー
ル３３の上端部に取付板３４が一体的に形成されてい
る。

【００１５】このキャスタユニット３は取付板３４を介
して荷車ユニット１に着脱自在に取り付けられる。この
ため、荷車ユニット１における一対のハンドル１３に
は、図１及び図２に示すように、ブラケットパイプ３５
が溶接等により垂下するように取り付けられている。取
付板３４はこのブラケットパイプ３５の夫々の屈曲部位
を挟むように対向状態で配置され、対向した取付板３４
に対してボルト３６（図４参照）を締め付けることによ
り、固定される。この取付状態ではキャスタユニット３
のキャスタ輪３０が路面に接触する。このため、運搬車
は動力ユニット２の車輪２１と、一対のキャスタユニッ
ト３のキャスタ輪３０とが路面に接触した３点支持構造
となり、安定した走行が可能となる。又、キャスタ輪３
０が３６０度の全範囲内で旋回するため、ハンドル１３
に左方向或いは右方向への力を作用させることにより、
キャスタ輪３０がその方向に旋回する。このため、方向
転換を容易に行なうことができる。

【００１６】以上のような実施例では、動力ユニット２
とキャスタユニット３とを荷車ユニット１に組み付ける
ことにより、荷車ユニット１が支持される。そして、動
力ユニット２のモータ２２を駆動して車輪２１を回転さ
せることにより、路面上を低速走行する。このため、重
量が大きな荷物を荷車ユニット１に搭載してもその運搬
を行なうことができる。又、キャスタユニット ３のキ
ャスタ輪３０の旋回により方向転換ができるため、その
操作も容易となる。更には、全体が簡単な構造のため、
その製造も簡単にでき、安価に提供することができる。

【００１７】図５は本実施例の組み付けを示す。先ず、
荷車ユニット１を逆さに転倒させた状態でブラケットパ
イプ３５にもキャスタユニット３をボルト止めする。１
７は荷車ユニット１におけるメイン荷台１０の対向部位
に取り付けられた連結ブラケットであり、この連結ブラ
ケット１７に対し、そのブラケット２０を位置合せする
ように動力ユニット２を荷車ユニット１に組み込む。そ
して、連結ブラケット１７及びブラケット２０に対して
ボルトを締め付けて動力ユニット２を組み付ける。

【００１８】かかる構造では、組み付けが簡単でその分
解も容易となる。このため、荷車ユニット１、動力ユニ
ット２、キャスタユニット３を分離させた状態で運搬で
き、作業場で組み立てて荷物運搬に供することができ
る。

【００１９】

【発明の効果】本発明の運搬車はモータ及び車輪を有す
る動力ユニットを荷車ユニットに組み付けため、重量が
大きい荷物であっても簡便に運搬可能となる。又、キャ
スタユニットを備えているため、運搬車の方向転換が容
易となる。更に、構造が簡単であり、その分解、組み立
てが容易であるため、取扱性も良好となる利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の全体斜視図である。

【図２】同上の側面図である。

【図３】動力ユニットの斜視図である。

【図４】キャスタユニットの斜視図である。

【図５】分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 荷台ユニット ２ 動力ユニット ３ キャスタユニット １０ メイン荷台 ２１ 車輪 ２２ モータ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 モータ及びモータの回転が伝達される車
   輪を有する動力ユニットと旋回自在なキャスタを有する
   キャスタユニットとが、ハンドルと荷物が搭載される荷
   台とを有する荷車ユニットに対して組み付け及び分解可
   能となっていることを特徴とする運搬車。