JPH08206469A - 膜分離装置 - Google Patents

膜分離装置

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JPH08206469A
JPH08206469A JP1940995A JP1940995A JPH08206469A JP H08206469 A JPH08206469 A JP H08206469A JP 1940995 A JP1940995 A JP 1940995A JP 1940995 A JP1940995 A JP 1940995A JP H08206469 A JPH08206469 A JP H08206469A
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JP
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membrane
filtration
filter
separation device
membrane separation
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JP1940995A
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English (en)
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Yukio Fukushima
幸生 福島
Masamitsu Ito
真実 伊藤
Hideki Nakamura
秀樹 中村
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】濾過エレメントの洗浄を短時間で且つ少ない洗
浄液で行うことができ、しかも使用する洗浄液としてア
ルカリ性や酸性の薬液を使用する必要がない膜分離装置
を提供する。 【構成】膜分離装置10の濾過エレメント34を、濾過
膜支持体48の外側に金属製の平膜状の濾過膜44を設
けると共に、濾過膜支持体48の内側に耐熱性絶縁材料
で被覆されたヒータ50を設けて構成して、ヒータ50
で濾過膜44を加熱できるようにした。また、チュウー
ブラ形或いは平膜形の濾過エレメント104を導電性材
料で形成して、該濾過エレメント104に電流を流すこ
とにより濾過エレメント104自体が発熱するようにし
た。これにより、濾過エレメント34、104に付着し
た被濾過液11中の固形物を加熱により灰化することが
でき、洗浄を短時間で容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は膜分離装置に係り、特に
食品や医薬品等の製造工程に用いられ、濾過膜の洗浄や
殺菌を頻繁に必要とする膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】限外濾過や精密濾過等の膜分離装置は、
食品や医薬品の製造工程、例えば濃縮工程等に使用され
ている。しかし、被濾過液中に含まれるタンパク質や脂
質等の有機物が濾過エレメントの濾過膜面に付着し、濾
過膜の透過流量が低下しやすい。従って、被濾過液を濾
過した後にこれらの付着物である有機物を化学分解して
除去するために水酸化ナトリウム等のアルカリ洗浄液及
び硝酸等の酸性洗浄液で洗浄している。また、濾過エレ
メントに有機物が付着すると、雑菌が繁殖しやすいこと
から、雑菌による被濾過液及び濾過液への汚染を防ぐた
めに洗浄終了後に滅菌処理を必要とする場合が多い。
【0003】従来、前記した用途に使用される膜分離装
置の濾過エレメント、特に濾過膜の一般的な洗浄方法及
び滅菌方法は、濾過操作終了後、濾過に用いたポンプの
吸引口を被濾過液の原液槽からアルカリ洗浄液の洗浄液
槽に切り換え、洗浄液を膜分離装置内に流し、膜分離装
置内の被濾過液及び濾過エレメント内に残存する濾過液
ともに洗浄液槽に循環させる洗浄操作を60分間程度行
う。次に、水道水又は純水を膜分離装置内に流し、アル
カリ洗浄液を洗い流す操作を約20分行う。次に、前記
したアルカリ液洗浄と同様に膜分離装置内に酸性洗浄液
を流して約20分洗浄した後、再び水道水又は純水で約
20分膜分離装置内の酸性洗浄液を洗い流す。そして、
これらの洗浄液での洗浄後、食品や医薬品等のように衛
生面でのほぼ完全な滅菌が必要な場合には、膜分離装置
内に約60分蒸気を流して濾過エレメントの蒸気滅菌を
行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の洗浄方法及び滅菌方法は、1回の洗浄操作及び
滅菌操作に2〜3時間の長時間を要するという欠点があ
る。また、この洗浄操作及び滅菌操作は膜分離装置で処
理される被濾過液の種類が切り換わるごとに行う必要が
あり、通常、4〜20時間の濾過時間に対して2〜3時
間の洗浄時間(滅菌も行う場合は3時間)を必要とす
る。この為、膜分離装置の稼働効率が著しく悪くなると
いう欠点がある。更には、洗浄液を洗浄液槽と膜分離装
置との間に循環させるために、洗浄液槽と膜分離装置と
の間の配管等を考慮すると多量の洗浄液を必要とし、そ
の洗浄廃液を排水処理設備等で処理する処理費用が嵩む
という欠点がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、濾過エレメントの洗浄を短時間で且つ少ない
洗浄液で行うことができ、しかも使用する洗浄液として
アルカリ性や酸性の薬液を使用する必要がない膜分離装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記目的を達成す
る為に、濾過膜を備えた少なくとも1つの濾過エレメン
トで被濾過液を濾過する膜分離装置に於いて、前記濾過
エレメントは、平膜状濾過膜と、前記平膜状濾過膜を加
熱可能に設けられ、耐熱性絶縁材料で被覆されたヒータ
と、から成ることを特徴とする。本発明において、濾過
エレメントは、濾過膜支持体の外側に金属製の平膜状濾
過膜を設けると共に、前記濾過膜支持体の内側に耐熱性
絶縁材料で被覆されたヒータを設けたものとすることが
できる。
【0007】また、本発明は前記目的を達成する為に、
濾過膜を有する濾過エレメントで被濾過液を濾過する膜
分離装置に於いて、前記濾過エレメントを導電性材料で
形成して、該濾過エレメントに電流を流すことにより濾
過エレメント自体が発熱するように構成されていること
を特徴とする。
【0008】
【作用】濾過エレメントにヒータを設けることにより、
ヒータに通電してヒータを発熱させて直接、若しくは濾
過膜支持体(例えば金網)を介して金属製の平膜状の濾
過膜を加熱することができる。これにより、被濾過液の
濾過操作により濾過膜に固形物が付着しても次の操作に
より短時間で濾過エレメントを容易に洗浄することがで
きる。即ち、装置内の被濾過液及び濾過液を抜いて一度
膜分離装置内を水洗いしてから装置内に残留する水分を
除去した後、濾過エレメントのヒータに通電してヒータ
を発熱させる。これにより、金属製の濾過膜が加熱され
るので、濾過膜に付着した固形物は水分が蒸発して先ず
乾固減容し、更に加熱されると灰化する。従って、灰化
した状態で水洗いすれば、濾過膜及び濾過エレメントを
短時間で容易に洗浄することができると共に、加熱滅菌
を同時に行うことができる。従って、従来のようにアル
カリ洗浄液や酸性洗浄液の洗浄液で洗浄する必要がな
く、且つ蒸気による滅菌の必要がないと共に、固形物が
灰化されているので洗浄液として使用する水の使用量も
少なくてすむ。
【0009】また、濾過エレメントを導電性材料で形成
して通電することにより濾過エレメント自体を発熱する
ことができるように構成すると、ヒータが必要なくな
る。
【0010】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係る膜分離装
置の好ましい実施例について詳説する。図1は本発明に
係る膜分離装置の第1実施例の説明図で、本発明の膜分
離装置を適用した濾過システムの一例である。また、図
1の膜分離装置は容器の一部を切り欠いて内部を示して
ある。図2は図1のA−A線に沿った断面図であり、図
3は濾過エレメントの構造を説明する拡大図である。
【0011】図1に示すように、濾過システムは、主と
して膜分離装置10と、被濾過液11(原液)を貯留す
る原液槽12と、膜分離装置10と原液槽12との間で
被濾過液11を循環させる加圧循環用ポンプ14及び循
環用配管16と、循環用配管16に設けられた循環量調
整弁18と、膜分離装置10で濾過された濾過水13を
排出する濾過水配管20と、濾過水配管20に設けられ
た調整弁22とで構成される。
【0012】また、膜分離装置10は、被濾過液11の
流入口24と流出口26を有する円筒状のハウジング2
8及び該ハウジング28の両端を塞ぐ一対のフランジ3
0、30から成る横向きの容器32と、容器32内に所
定間隙を有して立て向きに数枚から数十枚配列された円
板状の濾過エレメント34、34…と、濾過エレメント
34の周縁部をOリング等のパッキン36、36…を介
して支持する複数のスペーサ40、40…とから構成さ
れる。そして、スペーサ40と濾過エレメント34とが
パッキン36を介して交互に隣接配置され、この状態で
フランジボルト42を締めつけることにより一対のフラ
ンジ30で両側から締めつけ固定される。これにより、
隣接配置されたスペーサ40、濾過エレメント34と容
器32の内周面との間には、濾過水13を装置外に排出
する濾過水排出路38(容器10の内周面とのクリアラ
ンスは5〜10mm)が形成されると共に、容器32内
の被濾過液11はパッキン36により濾過水排出路38
に侵入するのが防止される。
【0013】また、濾過エレメント34は、図1及び図
3に示すように、後述する濾過膜を支持すると共に濾過
水13を濾過水排出路38に導く濾過水流路46を形成
する2枚の金網で形成された円板状の濾過膜支持体48
と、該2枚の濾過膜支持体48の外側にそれぞれ設けら
れ、ステンレス等の金属製材料で形成された円板状の平
膜状の濾過膜44と、2枚の濾過膜支持体48の内側に
設けられ、カーボンやシリコン等の耐熱性絶縁材料で被
覆された円板状のヒータ50と、で構成される。また、
ヒータ50に形成された電極端子52、52には電源5
4が接続され、スイッチ55によりON−OFFされ
る。尚、実際にはヒータ50を1個ずつON−OFFす
るのではなく、ヒータ50全体まとめてON−OFFす
るように構成されている。
【0014】また、濾過エレメント34には、濾過エレ
メント34本体を貫通して被濾過液11の流路となる貫
通孔56が形成されると共に、この貫通孔56は隣接す
る濾過エレメント34の上部位置と下部位置に交互に形
成される。これにより、容器32内に流入した被濾過液
11は濾過エレメント34同志の間隙58を流れて流出
口26から流出する。
【0015】次に、上記の如く構成された本発明の膜分
離装置10の作用を説明する。濾過操作について説明す
ると、原液槽12に貯留された被濾過液11は、加圧循
環用ポンプ14により流入口24から容器32内に加圧
流入される。容器32内に流入した被濾過液11は、隣
接する濾過エレメント34の上部位置と下部位置に交互
に形成された貫通孔56を順番に流れることにより、各
濾過エレメント34同志の隙間58を経由して容器32
内を蛇行して流れる。これにより、被濾過液11は各濾
過エレメント34の濾過膜44の全面で効率的に濾過さ
れながら容器32内を流れて流出口26から原液槽に循
環される。そして、被濾過液11のこの流れにおいて、
濾過膜44を透過した濾過液13は、濾過膜支持体48
を伝って濾過液排出路38に達し、濾過水配管20によ
り装置外に排出される。
【0016】上記濾過操作を継続することにより、特に
濾過膜44の外側には被濾過液11中の固形物(例え
ば、食品や医薬品における被濾過液11の固形物は殆ど
が有機物である)が付着して目詰まりするので、洗浄を
行う必要がある。そして、洗浄操作を行うには、先ず空
にした原液槽12に水を張り込み、膜分離装置10との
間で循環させて膜分離装置10の容器32内や循環配管
16内の固形物を主として除去する。次に、容器32内
に高圧の空気を送る等の方法で容器32内や濾過エレメ
ント34に残留する水を除去する。通常この間の所要時
間は約2分である。次に、濾過エレメント34のヒータ
50に通電してヒータ50を約150〜500°Cに発
熱させる。これにより、金属製の濾過膜44が加熱され
るので、濾過膜44に付着した固形物は水分が蒸発して
先ず乾固減容し、更に加熱を続けると灰化する。次に、
原液槽12内に張り込んでおいた清浄水を膜分離装置と
の間で循環させて灰化した固形物を洗い流す。
【0017】このように、本発明の膜分離装置10で
は、平膜状の濾過膜44に付着した固形物を灰化させて
水洗いするようにしたので、濾過エレメントを短時間で
容易に洗浄することができると共に、加熱滅菌を同時に
行うことができる。これにより、従来のように蒸気を用
いないで加熱殺菌を行うことができると共に、洗浄液と
してアルカリ性や酸性の薬液を使用する必要がないの
で、洗浄操作が極めて容易になると共に少ない洗浄液で
すみ、洗浄コストが削減できる。そして、本発明の膜分
離装置10は、固形物が殆ど有機物である食品や医薬品
の被濾過液に特に有効である。
【0018】次に、図4に従って本発明の膜分離装置の
第2実施例を説明する。図4は本発明に係る膜分離装置
の第2実施例の説明図で、本発明の第2実施例の膜分離
装置を適用した濾過システムの一例である。尚、第1実
施例で説明したのと同じ部材には同符号を付して説明す
ると共に、重複する説明は省略する。図4に示すよう
に、第2実施例の膜分離装置100は主として、管状に
形成された濾過膜102を備えた複数のチューブラ形の
濾過エレメント104と、該濾過エレメント104を収
納する円筒状のハウジング106と、ハウジング106
の一方端に設けられると共に濾過エレメント104の両
端をOリング等のパッキン36を介して支持する流入側
フランジ108と、ハウジング106の他方端に設けら
れると共に濾過エレメント104の両端をOリング等の
パッキン36を介して支持する流出側フランジ110
と、で構成される。また、流入側フランジ108には、
原水槽12から加圧循環用ポンプ14で供給される被濾
過液11の流入口112と、流入口112から流入した
被濾過液11を各濾過エレメント104に分配する分配
室114が形成される。一方、流出側フランジ110に
は、各濾過エレメント104内を流れた被濾過液11を
集水する集水室116と集水室116に連通する流出口
118が形成される。また、濾過エレメント104、流
入側フランジ108及び流出側フランジ110は、ステ
ンレス等の導通性材料で形成されると共に、両フランジ
108、110が電源装置120に接続される。電源装
置120は、電源54とスイッチ55とショート防止用
の抵抗122とで構成される。これにより、電源装置1
20で流入側フランジ108及び流出側フランジ110
に電圧を印加することにより、ショートすることなく各
濾過エレメント104に電流を流すことができる。ま
た、ハウジング106はセラミック等の絶縁性材料で形
成される。
【0019】このように構成された第2実施例の膜分離
装置100によれば、被濾過液11の濾過操作により濾
過エレメント104の濾過膜102に被濾過液11中の
固形物が付着して目詰まりが発生したら、濾過エレメン
ト104に電流を流して濾過エレメント104自体を発
熱させる。これにより、濾過エレメント104にヒータ
を設けることなく、第1実施例と同様の効果を得ること
ができる。
【0020】尚、ハウジング106を絶縁材料で形成す
るようにしたが、ステンレス等の導電性材料で形成し
て、ハウジング106と両フランジ108、110との
間にアスベスト等の絶縁材料を介在させるようにしても
よい。また、両フランジ108、110共に絶縁材料で
カバーすると好ましい。次に、図5乃至図7に従って本
発明の膜分離装置の第3実施例を説明する。
【0021】図5は本発明に係る膜分離装置の第3実施
例の説明図で、本発明の第3実施例の膜分離装置を適用
した濾過システムの一例である。また、図5の膜分離装
置は容器の一部を切り欠いて内部を示してある。図6は
図5のB−B線に沿った断面図であり、図7は濾過エレ
メント同志の電気的接続方法を示した概略図である。
尚、第1、第2実施例で説明したのと同じ部材には同符
号を付して説明すると共に、重複する説明は省略する。
【0022】図5、図6に示すように、第3実施例の膜
分離装置200は、被濾過液11の流入口24と流出口
26を有する円筒状のハウジング28及び該ハウジング
28の両端を塞ぐ一対のフランジから成る横向きの容器
32と、容器32内に所定の間隙58を有して立て向き
に数枚から数十枚配列され、左右が円弧状(図6参照)
をした略四角形状の濾過エレメント202と、濾過エレ
メント202の上縁部を固定(例えば溶接固定)すると
共に濾過エレメント202で濾過された濾過水13を装
置200外に排出する上側濾過水排出路204が形成さ
れた複数の上縁側スペーサ206と、濾過エレメント2
02の下縁部を固定すると共に下側濾過水排出路208
が形成された複数の下縁側スペーサ210とから構成さ
れる。また、濾過エレメント202は、金網で形成した
濾過膜支持体48の外側にステンレス等の金属製の平膜
状の濾過膜44を設けた構造をしている(図7参照)。
また、各スペーサ206、210には濾過エレメント2
02で濾過された濾過水13を濾過水排出路204、2
08に導く連通孔212、214が形成される。また、
上側濾過水排出路204と下側濾過水排出路208を流
れた濾過水13は、それぞれの濾過水配管20を通って
1本の配管に合流される。そして、濾過エレメント20
2を固定する各スペーサ206、210は、それぞれ導
電性パッキン216と絶縁性パッキン218とを交互に
介して隣接配置され、この状態でフランジボルト42を
締めつけることにより一対のフランジ30で両側から締
めつけ固定される。また、濾過エレメント202と各ス
ペーサ206、210は、それぞれステンレス等の導電
性材料で形成されると共に、隣接配置された下縁側スペ
ーサ210の両端に形成された電極端子220に第2実
施例と同様の電源装置120が接続される。これによ
り、図7に示すように、電源装置120に対して各濾過
エレメント202が電気的に直列な電気回路を形成す
る。また、濾過エレメント202及び各スペーサ20
6、210と容器32の内周面とは間には1〜2mm程
度のクリアランスが形成され、これにより容器32が絶
縁されるようになっている。また、フランジボルト42
や電極端子220は、絶縁材料で被覆されると共に、隣
接配置されたスペーサ206、210とフランジ30と
の間にも絶縁部材222が介在され、これにより、フラ
ンジ30を絶縁している。尚、224、226はドレン
用バルブである。
【0023】このように構成された第3実施例の膜分離
装置によれば、被濾過液11の濾過操作により濾過エレ
メント202の平膜状の濾過膜44に被濾過液11中の
固形物が付着して目詰まりが発生したら、濾過エレメン
ト202に電流を流して濾過エレメント202自体を発
熱させる。これにより、濾過エレメント202にヒータ
50を設けることなく、第1実施例と同様の効果を得る
ことができる。尚、直列に電流を流すことによって、濾
過エレメント202を抵抗体として利用でき、電力を有
効利用できる。
【0024】次に、図8乃至図9に従って本発明の膜分
離装置の第4実施例を説明する。図8は本発明に係る膜
分離装置の第4実施例の説明図で、本発明の第4実施例
の膜分離装置を適用した濾過システムの一例である。ま
た、図9は濾過エレメント同志の電気的接続方法を示し
た概略図である。尚、第1乃至第3実施例で説明したの
と同じ部材には同符号を付して説明すると共に、重複す
る説明は省略する。
【0025】第4実施例の膜分離装置300は、平膜状
の濾過膜を備えた濾過エレメント202に電流を流して
濾過エレメント202自体を直接発熱させることは第3
実施例と同様であるが、電源装置120に対して各濾過
エレメント202が電気的に並列回路を形成するように
構成したものである。即ち、濾過エレメント202を支
持する複数の上縁側スペーサ206及び下縁側スペーサ
210は、それぞれ導電性のメタルパッキン228を介
して隣接配置され、隣接配置された上縁側スペーサ20
6と下縁側スペーサ210のそれぞれの一方端に形成さ
れた電極端子220に第2実施例と同様の電源装置12
0が接続される。これにより、図9に示すように、電源
装置120に対して各濾過エレメント202が電気的に
並列な電気回路を形成する。
【0026】このように構成された第4実施例の膜分離
装置によれば、被濾過液の濾過操作により濾過エレメン
ト202の平膜状の濾過膜44に被濾過液11中の固形
物が付着して目詰まりが発生したら、濾過エレメント2
02に電流を流して濾過エレメント202自体を発熱さ
せる。これにより、濾過エレメントにヒータを設けるこ
となく、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
本実施例は、第3実施例に比べると電力効率は劣るが、
濾過エレメント202のパッキンが1種類であり、組立
が容易である。
【0027】尚、本実施例の膜分離装置の濾過膜の種類
は特に限定しなかったが、通常、限外濾過膜や精密濾過
膜が使用される。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の膜分離装
置によれば、濾過エレメントに設けたヒータで金属製の
濾過膜を加熱するか、或いは濾過エレメント全体を導電
性材料で形成して濾過エレメントに通電することにより
濾過エレメント自体、即ち濾過膜自体を発熱させるよう
にした。これにより、膜分離装置の容器内に被濾過液等
の水が存在しない状態で濾過膜を加熱又は発熱させる
と、濾過エレメントに付着した被濾過液中の固形物(特
に有機物)は水分が蒸発して先ず乾固減容し、更に加熱
を続けると灰化する。従って、灰化した状態で水洗いす
れば、濾過膜及び濾過エレメントを洗浄することができ
ると共に、加熱滅菌を同時に行うことができる。
【0029】これにより、従来のようにアルカリ洗浄液
や酸性洗浄液の洗浄液で洗浄する必要がなく、且つ滅菌
のための蒸気も必要としない。従って、濾過膜及び濾過
エレメントの洗浄を短時間で容易に、且つ少ない洗浄水
で行うことができる。この結果、膜分離装置全体の洗浄
も容易且つ短時間で行えるようになるので、洗浄時間が
短縮されて膜分離装置の稼働効率を上げることができ
る。
【0030】また、濾過エレメント自体を発熱させるよ
うにすると、ヒータが必要ないので濾過エレメントをコ
ンパクト化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膜分離装置の第1実施例を説明す
る説明図
【図2】図1のA−A線にそった断面図
【図3】本発明に係る膜分離装置の第1実施例の濾過エ
レメントの詳細を説明する断面図
【図4】本発明に係る膜分離装置の第2実施例を説明す
る説明図
【図5】本発明に係る膜分離装置の第3実施例を説明す
る説明図
【図6】図5のB−B線に沿った断面図
【図7】第3実施例の電源装置と濾過エレメントとの電
気的な回路の説明図
【図8】本発明に係る膜分離装置の第4実施例を説明す
る説明図
【図9】第4実施例の電源装置と濾過エレメントとの電
気的な回路の説明図
【符号の説明】
10、100、200、300…膜分離装置 12…原水槽 14…加圧循環用ポンプ 16…循環用配管 20…濾過水配管 28…ハウジング 30、108、110…フランジ 32…容器 34、104…濾過エレメント 36…パッキン 38、204、208…濾過水排出路 40、206、210…スペーサ 42…フランジボルト 44、102…濾過膜 48…濾過膜支持体(金網) 50…ヒータ 52、220…電極端子 54…電源 55…スイッチ 56…貫通孔 120…電源装置 122…ショート防止用抵抗 214…スペーサの連通孔 216…導電性パッキン 218…絶縁性パッキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 秀樹 島根県安来市安来町2107番地の2 日立金 属株式会社冶金研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濾過膜を備えた少なくとも1つの濾過エ
    レメントで被濾過液を濾過する膜分離装置に於いて、 前記濾過エレメントは、平膜状の前記濾過膜と、耐熱性
    絶縁材料で被覆されると共に前記濾過膜を加熱可能に設
    けたヒータと、から成ることを特徴とする膜分離装置。
  2. 【請求項2】 前記濾過エレメントは、濾過膜支持体の
    外側に金属製の平膜状濾過膜を設けると共に、前記濾過
    膜支持体の内側に耐熱性絶縁材料で被覆されたヒータを
    設けたことを特徴とする請求項1の膜分離装置。
  3. 【請求項3】 前記濾過膜支持体は金網であることを特
    徴とする請求項2の膜分離装置。
  4. 【請求項4】 濾過膜を備えた少なくとも1つの濾過エ
    レメントで被濾過液を濾過する膜分離装置に於いて、 前記濾過エレメントを導電性材料で形成して、該濾過エ
    レメントに電流を流すことにより濾過エレメント自体が
    発熱するように構成されていることを特徴とする膜分離
    装置。
  5. 【請求項5】 前記導電性材料で形成された濾過エレメ
    ントを管状の濾過膜を備えたチューブラ形の濾過エレメ
    ントで構成すると共に、該濾過エレメントの両端を支持
    する一対の支持部材を導電性材料で形成し、前記支持部
    材間に電流を流すようにしたことを特徴とする請求項4
    の膜分離装置。
  6. 【請求項6】 前記導電性材料で形成された複数の濾過
    エレメントを平膜状の濾過膜を備えた平膜形の濾過エレ
    メントで構成すると共に、各濾過エレメントの上縁部と
    下縁部とを上縁側支持部材と下縁側支持部材とにそれぞ
    れ支持し、その上縁側支持部材同志と下縁側支持部材同
    志を導電性パッキンと絶縁性パッキンとを交互に介して
    隣接配置することにより前記複数の濾過エレメント同志
    が電気的に直列な回路を形成するようにして濾過エレメ
    ントに電流を流すことを特徴とする請求項4の膜分離装
    置。
  7. 【請求項7】 前記導電性材料で形成された複数の濾過
    エレメントを平膜状の濾過膜を備えた平膜形の濾過エレ
    メントで構成すると共に、各濾過エレメントの上縁部と
    下縁部とを上縁側支持部材と下縁側支持部材とにそれぞ
    れ支持し、上縁側支持部材同志と下縁側支持部材同志を
    導電性パッキンを介して隣接配置することにより前記複
    数の濾過エレメント同志が電気的に並列な回路を形成す
    るようにして濾過エレメントに電流を流すことを特徴と
    する請求項4の膜分離装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006068699A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 New Industry Research Organization フィルタ、マイクロリアクターとその製造方法、マイクロリアクター並設構造体及び分析装置
JP2007296461A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Hitachi Ltd 下水処理装置および固液分離膜モジュール
KR101361889B1 (ko) * 2006-06-28 2014-02-13 프랙스에어 테크놀로지, 인코포레이티드 산소 주입 방법

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