JP2008080266A - 膜モジュールの洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜モジュールの1次側を満遍なく洗浄することができる膜モジュールの洗浄方法を提供する。
【解決手段】膜モジュール1の1次側を洗浄するときには、次のA、B、Cのいずれかとする。A:空気のみを供給し、膜モジュール1内の保有水と混合により気液混相状態として洗浄する。B:膜モジュール1から水抜きした後、空気を供給し、膜モジュール1内に僅かに残存した保有水との混合により気液洗浄(気液比を大きくした洗浄方法)し、最後に洗浄液(例えば原水)を供給し汚れ成分を配管18から押し出し除去する。C:原水と空気とを同時に膜モジュール1に供給し、気液混相状態として洗浄する。A、B、Cのいずれの洗浄方式においても、P>(P−P)とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、水処理用の膜モジュールの洗浄方法に係り、特に膜モジュールの1次側を洗浄する方法に関する。
I.逆浸透膜モジュールなどの水処理用膜モジュールの1次側を洗浄する方法として、特開平11−104636号に記載されたものがある。同号公報の膜モジュールは、逆浸透膜モジュールであり、原水を原水供給用配管を介して膜モジュールの1次側に導入し、膜エレメントの透過水を生産水用配管を介して取り出すと共に、1次側の濃縮水を濃縮水用配管を介して取り出すようにしている。1次側の洗浄に際しては、この濃縮水用配管を介して気液二相流を1次側に導入し、洗浄排水を原水供給用配管を介して排出する。
II.精密濾過装置、限外濾過装置、逆浸透膜分離装置などの膜分離装置内に装填される膜モジュールとして、集水管の外周に分離膜を巻回したスパイラル型膜モジュールがある。このスパイラル型膜モジュールにあっては、下記非特許文献にみられる通り、集水管の外周に袋状の分離膜(リーフ)が網目状のスペーサを介して巻回され、スパイラル型膜エレメントが構成されている。
集水管には管内外を連通する開口が穿設されている。分離膜は袋状のものであり、その中央部が集水管に接着されるか、又は集水管をくるんでいる。この袋状分離膜の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材が挿入されており、この袋状分離膜の内部が透過水流路となっている。
このスパイラル型膜エレメントが筒状のハウジング(耐圧ベッセル)内に収容されることにより、スパイラル型膜モジュールが構成される。膜エレメントの前端面に臨んで原水流入スペースが形成され、後端面に臨んで濃縮水流出スペースが形成されている。集水管の末端は、ハウジングの後端面の中央部から延出するか、又は該中央部の透過水取出部に接続される。
原水は、ハウジングに設けられた原水流入口から該原水流入スペースに流入し、次いで膜エレメントの前端面から袋状膜同士の間の原水流路に流入し、そのまま膜エレメントの長手方向に流れ、膜エレメントの後端面から流出する。この原水流路を流れる間に水が袋状分離膜を透過してその内部に入り、集水管内に流入し、該集水管の後端側からモジュール外に取り出される。
膜エレメントの後端面を通り抜けた濃縮水は、濃縮水流出スペースから、ハウジングに設けられた濃縮水流出口を介してハウジング外に取り出される。この袋状分離膜同士の間の原水流路、原水流入スペース及び濃縮水流出スペースなどが「1次側」であり、袋状分離膜の内部側や集水管内などが「2次側」である。
特開平11−104636号 水処理管理便覧P233(平成10年丸善株式会社)
膜エレメントの1次側を洗浄する場合、洗浄流体を膜エレメントの1次側の全体になるべく万遍なく流通させることが望ましいが、洗浄流体の流れに偏流が生じ、部分的に洗浄不十分な箇所が生じることがある。
特に、膜モジュールがスパイラル型膜モジュールである場合、このような偏流が生じ易い。これは、後に図示して詳述する通り、筒状のハウジングの軸心位置に集水管が配管されるため、原水流入口及び濃縮水流出口がいずれもハウジングの非軸心位置に配置されるようになるためである。
本発明は、上記の問題点を解決し、膜モジュールの1次側を十分に洗浄することができる膜モジュールの洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明の膜モジュールの洗浄方法は、ハウジング内に1以上の膜エレメントが収容され、該膜エレメントの1次側に原水が供給され、該膜エレメントの2次側から透過水が取り出される膜モジュールの該1次側を洗浄する方法であって、該ハウジングに設けられた洗浄流体入口部から該1次側に洗浄流体を供給し、ハウジングに設けられた洗浄流体出口部から該1次側内の洗浄流体を排出させる膜モジュールの洗浄方法において、該1次側の洗浄時における該洗浄流体入口部の洗浄流体の圧力をPとし、洗浄流体出口部の洗浄流体の圧力をPとしたときに、P>(P−P)となるように洗浄流体を流通させることを特徴とするものである。
本発明では、Pが(P−P)の1.2倍以上となるように洗浄流体を流通させることが好ましい。
また、Pを0.05MPa以上とすることが好ましい。
本発明者が種々研究を重ねた結果、膜モジュールの1次側を洗浄するに際して、膜エレメントの通水差圧P−Pよりもハウジングの洗浄流体出口部の圧力Pを高くすることにより、膜エレメントに万遍なく洗浄流体が流れるようになることが見出された。本発明は、かかる知見に基づくものであり、本発明によると膜エレメントの1次側を十分に洗浄することが可能となる。
本発明では、P>(P−P)となるように洗浄を行うには、ハウジングの洗浄流体の流出口又はその下流側に可変絞りを設けて流出口圧力を制御するのが好ましい。
本発明では、膜エレメントの1次側の洗浄時において、洗浄流体の入口側の圧力をある程度高くすることにより、具体的にはP≧0.05MPaとすることにより、洗浄流体を1次側に、より万遍なく流通させることができる。
本発明で使用する膜エレメントは特に限定されるものではなく、管状膜エレメント、中空糸型膜エレメント、プリーツ型膜エレメント、プレートフレーム型膜エレメント及びスパイラル型膜エレメントなどを使用できるが、特にスパイラル型膜エレメントを好適に用いることができる。また、精密濾過膜、限外濾過膜、ナノ濾過膜、逆浸透膜などのいずれでもよいが、特にナノ濾過膜、逆浸透膜に好適に用いることができる。なお、膜の素材は特に限定されない。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
第1図は実施の形態に用いられる膜モジュールの軸心線方向の模式的な断面図、第2図(a)は膜モジュールの第1図における前面図、第2図(b)は同じく後面図、第3図は膜モジュールへの通水系統図である。第4図及び第5図は膜モジュール内における洗浄流体の流れの説明図、第6図は膜モジュールの別の構成例を示す断面図、第7図は比較例における膜エレメントの汚れ状況を示す模式的な斜視図である。
第1図の通り、この実施の形態に用いられている膜モジュール1は、スパイラル型膜モジュールであり、円筒形のハウジング2内にスパイラル型膜エレメント3が該ハウジング2と同軸的に配置されている。
この膜エレメント3は、集水管4の外周に袋状分離膜5が網目状スペーサ(図示略)を介して巻回されたものである。
集水管4には管内外を連通する開口4aが穿設されている。分離膜5は袋状のものであり、その中央部が集水管4に接着されるか、又は集水管4をくるんでいる。この袋状分離膜5の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材(図示略)が挿入されており、この袋状分離膜5の内部が透過水流路となっている。
膜エレメント3の外周面とハウジング2の内周面との間にはリング状のトップ側シール材6が配置されている。
集水管4の前方側端部(図の左端)にはエンドキャップ7が装着され、後方側端部(図の右端)は、ハウジング2に設けられた透過水出口2cに嵌合されている。この実施の形態では、集水管4の一端(図の右端)から透過水が取り出されるよう構成されているが、両端から流出するよう構成されてもよい。
膜エレメント3の前端面に臨んで原水流入スペース8が形成され、後端面に臨んで濃縮水流出スペース9が形成されている。
ハウジング2の一端面に原水等の流入口2aが設けられ、他端面に濃縮水等の流出口2bが設けられている。なお、第2図の通り、流入口2aと流出口2bは、ハウジング2の軸心を挟んで互いに反対側に配置されている。
第3図の通り、流入口2aには、原水が原水ポンプ11、弁12、配管13を介して導入される。この配管13のうち流入口2aの近傍に圧力計14が設けられている。この圧力計14の検出圧力がPである。配管13には、1次側の洗浄時にコンプレッサ15、配管16、弁17を介して空気が吹き込まれるようになっている。
流出口2bには、濃縮水等の流出用配管18が接続され、この配管18に圧力計19が設置されている。この圧力計19の検出圧力がPである。図示は省略するが、この配管18のうち圧力計19よりも下流側に、可変絞りなどの流路抵抗部材が設けられており、流出口2bでの圧力を調整できるようにしてある。
透過水出口2cには、透過水の流出用配管20と弁21が設けられている。
このように構成された膜モジュールの作動を次に説明する。
[原水の膜分離処理運転]
原水を膜分離処理するときには、コンプレッサ15は停止状態とされ、弁17は閉とされる。
弁12,21を開とし、原水ポンプ11を作動させると、原水が流入口2aから流入スペース8に流入し、次いで膜エレメント3の前端面から分離膜5同士の間の原水流路に流入し、そのまま膜エレメント3の長手方向に流れ、膜エレメント3の後端面から流出する。この原水流路を流れる間に水が分離膜5を透過してその内部に入り、開口4aから集水管4内に流入し、該集水管4の右端側から膜モジュール1外に取り出される。
膜エレメント3の後端面を通り抜けた濃縮水は、流出スペース9から、流出口2b及び配管18を介してハウジング2外へ取り出される。
この分離膜5同士の間の原水流路、流入スペース8及び流出スペース9などが「1次側」であり、袋状分離膜5の内部側や集水管4内などが「2次側」である。
[膜モジュール1の1次側の洗浄]
膜モジュール1の1次側を気体を用いて洗浄するときには、次のA、B、Cのいずれかを好適に採用することができる。
A:空気のみを供給し、膜モジュール1内の保有水と混合して気液混相状態として洗浄する。この場合、弁12を閉、原水ポンプ11を停止状態、弁17を開とし、コンプレッサ15を作動させる。配管18からの洗浄排水は系外に排出する。
B:膜モジュール1から水抜きした後、空気を供給し、膜モジュール1内に僅かに残存した保有水との混合により気液洗浄(気液比を大きくした洗浄方法)し、最後に洗浄液(例えば原水)を供給し、汚れ成分を配管18から押し出し除去する。この配管18からの排水は、系外に排出する。
膜モジュール1から水抜きをするには、弁12を閉、原水ポンプ11を停止状態、弁17を開とし、コンプレッサ15から空気を膜モジュール1内に送り込めばよい。また、図示はしないが、ハウジング2に水抜き口と大気開放口とを設けておき、これらを開放することにより水抜きしてもよい。
C:原水と空気とを同時に膜モジュール1に供給し、気液混相状態として洗浄する。
この場合、弁12、17を開とし、原水ポンプ11及びコンプレッサ15を作動させる。配管18からの洗浄排水は、系外に排出する。
この方法は、気液比を任意に設定することができる。また、粘性の異なる気液が交互に膜面を通過する際に膜面堆積物に振動が与えられ、剥離効果を高めることが可能となり、好適である。
このCの洗浄方法における気液比に特に制限は無いが、好ましくは液相の流量を通水時(原水処理運転時)の原水の流量の2倍以上、気相の流量も通水時の原水流量の2倍以上とし、気液比2:1〜1:2とする。
洗浄の継続時間についても特に制限は無いが、特にCの方法の場合、洗浄時間が長ければ長いほど洗浄に用いる水量が増え水回収率が低下することとなる。洗浄時の流量にもよるが、洗浄時間は10秒から5分程度が好ましい。
洗浄の実施頻度についても特に制限はない。ただし、実施頻度が多くなると、水回収率が低下するところから、30分から数日に1回の頻度が好ましい。
このCの洗浄方法では、洗浄流体として原水を1次側に流通させているが、膜分離処理した処理水などであってもよい。
なお、上記A,B,Cいずれの洗浄方法にあっても、洗浄流体供給時には、洗浄流体等が分離膜5を透過しないよう弁21を閉じておくことが好ましい。
原水などを洗浄流体として用いる場合、粗大な濁質(例えば粒径1mm以上程度の粒子)を除去しておくのが好ましい。原水を膜分離処理する運転時も同様である。
上記A、B、Cの洗浄方法では、コンプレッサから空気を供給するようにしているが、他の圧気源があればそれを用いてもよく、気体も空気に限定されない。
図示の実施の形態では、原水膜分離処理時の原水の通水方向(順方向)に洗浄流体を流通させているが、逆方向であってもよく、順方向と逆方向とを交互に行う交互流通方式としてもよい。しかしながら、逆方向洗浄や交互流通方式の場合、機構が複雑となり、コスト高となるため、順方向とするのが好ましい。
膜モジュール1の1次側の洗浄を行う場合、いずれの洗浄方式においても、P>(P−P)とし、好ましくは、Pを(P−P)の1.2倍以上とする。
の(P−P)に対する倍率を大きくするには、Pを一定条件下、圧力計19の下流側に設けた図示しない弁(流出口用配管弁)を絞るか、この弁を開けて、洗浄流体の供給圧も高くしてPを高くする。洗浄流体の供給圧を一定とし、流出用配管弁を絞ると、洗浄流体の流量が低下して洗浄効果が低下する。Pを大きくすると洗浄流体の流速は早くなり洗浄効果は上昇するが、ある一定以上になると洗浄効果は変わらなくなる一方で、膜の破損や、高圧をかけるための設備が必要となり経済的に好ましくない。このため、Pの(P−P)に対する倍率の上限は10倍以下、特に5倍以下とするのが好ましく、また、Pは0.05MPa以上とするのが好ましく、さらに1MPa以下、特に0.5MPa以下とすることが好ましい。
このように、1次側の洗浄に際して洗浄流体の出口側の圧力Pを所定値以上に高くすることにより、膜モジュール内における洗浄流体の偏流を防止(抑制を含む)し、十分な洗浄効果を得ることが可能となる。
本発明は、超純水製造のほか、排水や循環冷却水のブロー水を脱塩処理して回収する逆浸透膜の洗浄に好適に用いることができる。さらに、本発明は濁質系の膜汚染に対して優れた効果を発揮する。従って、本発明を上述のような逆浸透膜の洗浄に採用した場合には、逆浸透膜装置の前段に通常設けられる除濁装置(限外濾過膜、精密濾過膜及びその他の濾過器)を省略することが可能となる。なお、これらの除濁装置を省略した場合には、粗大な夾雑物が逆浸透膜装置に供給されて膜を破損させたり、あるいは、膜エレメントの原水流入路を閉塞するおそれがあるため、ディスクフィルターやスプリングフィルター等を設けることが好ましい。
なお、スパイラル型膜モジュールにおいて、1次側の洗浄に際して偏流が発生し易い理由について第4図及び第5図を参照して説明する。
第4図は、第1図の膜モジュールにおいてP>(P−P)を満たさないように洗浄流体を流した場合の説明図である。前述の第3図(a),(b)の通り、流入口2aと流出口2bとはハウジング2の軸心を挟んで反対側に位置している。この第4図では、洗浄流体は、ハウジング2の軸心線と斜交方向に流入口2aと流出口2bとの間を短絡的に流れる。そのため、膜エレメント3の流入スペース8側にあっては、流入口2aから遠い側に洗浄不十分領域Dが生じ易い。また、膜エレメント3の流出スペース9側にあっては、流出口2bから遠い側に洗浄不十分領域Dが生じ易い。
第5図は、流入口2aを流出口2bと対面させて、即ち、流入口2aと流出口2bとを結ぶ直線がハウジング2の軸心線と平行となるように設けた場合の洗浄流体の流れ状況を示している。
この場合には、洗浄流体は流入口2aと流出口2bとの間を直線状に短絡的に流れる。そのため、膜エレメント3のうち流入口2a及び流出口2bとハウジング軸心線を挟んで反対側に洗浄不十分領域Dが生じ易い。
本発明のとおりP>(P−P)の条件にて洗浄流体を流通させると、このような偏流が防止され、D〜Dの如き洗浄不十分領域の発生が防止される。
なお、第2図〜第5図の膜モジュール1ではハウジング2内に1個の膜エレメント3が設置されているが、第6図の膜モジュール1Aのように、ハウジング2A内に2個以上の膜エレメント3を配置してもよい。なお、第6図では隣接する膜エレメント3の集水管4同士がジョイント24で結合されている。左側の膜エレメント3の原水流路から流出した水は、左右の膜エレメント3,3同士の間のスペース25を経て右側の膜エレメント3の原水流路に流入し、流出口2bにまで流れる。
上記実施の形態では洗浄流体として気体を用いているが、気体を用いずに原水や透過水のみを洗浄流体として用いることもできる。また、原水や透過水を洗浄流体に用いた場合には、これら原水や透過水に次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤や水酸化ナトリウムなどのアルカリ、硫酸などの酸などの薬品を添加したものを用いてもよい。
以下、実施例及び比較例について説明する。
実施例1
原水として、市水にポリ塩化アルミニウム(工業用試薬)を100mg/L添加し、水酸化アルミニウムフロックを模擬濁質とする模擬排水を調製した。
膜モジュール及びその通水系統は、膜モジュールを縦置き、即ち膜エレメントの長手方向(軸方向)が上下方向となるように設置したこと以外は第2図の通りである。膜エレメントは逆浸透膜エレメント(ES20−D4,日東電工(株))である。透過流束0.4m/d(透過水量2.8m/d)の定透過流束運転を、また1回/12時間の頻度で1次側の気液洗浄を繰り返し実施し、約7日間運転を継続実施した。
原水処理時の流入口圧力Pと流出口圧力Pはそれぞれ、0.70MPa、0.68Mpaであった。
なお、給水の流れ方向は膜モジュール下部から上部の方向とし、原水流入口と濃縮水流出口とは、第2図及び第3図の如く、モジュール端面の中心に対し軸対称の位置とした。
1次側を洗浄する気液洗浄は、上記C方式とした。洗浄液流量120L/Hr、洗浄空気流量180NL/Hrの条件にて、膜エレメントに気液を同時に供給した。
洗浄液としては給水である模擬排水を、洗浄気体として空気を、それぞれ給水用の高圧ポンプおよびコンプレッサーを用いて供給し、気液洗浄時間は30秒/回で実施した。
この気液洗浄時、入口圧P及び出口圧PはそれぞれP=0.21MPa、P=0.18MPaであり、P−P=0.03MPaであるのでP>(P−P)であった。
連続通水実施後、膜エレメントを取り出し、膜エレメントの入口端面部分を確認したところ、濁質の詰まりは見られなかった。また、膜エレメントを解体し膜表面を観察したところ、若干量の濁質の付着が確認されたが、濁質の付着にムラは見られず、膜エレメント内において均一な洗浄効果が得られたことが認められた。
実施例2
気液洗浄時の液流量75L/Hr、エア流量120NL/Hrとしたこと以外は実施例1同様の試験を実施した。
気液洗浄時の流入口圧力Pと流出口圧力Pはそれぞれ、P=0.09MPa、P=0.05MPaであり、P−P=0.04MPaであるので、P>(P−P)であった。
連続通水実施後、膜エレメントを取り出し、膜エレメントの入口端面部分を確認したところ、濁質の詰まりは見られなかった。また、膜エレメントを解体し、膜表面を観察したところ、若干量の濁質の付着が確認できたが、濁質の付着にムラは見られず、膜エレメント内において均一な洗浄効果が得られたことが認められた。
比較例1
気液洗浄時、流出口側配管18を圧力計19よりも下流側部分から取り外し、流出口2bを開放状態としたこと以外は実施例1同様に試験を実施した。気液洗浄時の流入口圧力Pと流出口圧力Pはそれぞれ、P=0.05MPa、P=0.01MPaであり、P−P=0.04MPaであるので、P<(P−P)であった。
であった。
連続通水実施後、膜エレメントを取り出し、膜エレメントの入口端面部分を確認したところ、給水入口位置に対して反対側の部分で濁質による端面の部分的な詰まりが確認できた。また、膜エレメントを解体し、膜表面を観察したところ、端面同様、給水入口位置に対して反対側に相当する部分において、第7図の通り、入口端面から出口端面方向に1/3長さほど濁質の付着量が多い洗浄不十分領域Dが存在していた。この結果より、膜エレメント内で気液洗浄時に偏流が生じ、均一な洗浄効果が得らないことが確認された。
実施の形態に用いられる膜モジュールの軸心線方向の模式的な断面図である。 (a)図は膜モジュールの前面図、(b)図は同じく後面図である。 膜モジュールへの通水系統図である。 膜モジュール内における洗浄流体の流れの説明図である。 膜モジュール内における洗浄流体の流れの説明図である。 膜モジュールの別の構成例を示す断面図である。 比較例における膜エレメントの汚れ状況を示す模式的な斜視図である。
符号の説明
1,1A 膜モジュール
2,2A ハウジング
3 膜エレメント
4 集水管
5 分離膜
11 原水ポンプ
15 コンプレッサ

Claims (5)

  1. ハウジング内に1以上の膜エレメントが収容され、該膜エレメントの1次側に原水が供給され、該膜エレメントの2次側から透過水が取り出される膜モジュールの該1次側を洗浄する方法であって、
    該ハウジングに設けられた洗浄流体入口部から該1次側に洗浄流体を供給し、ハウジングに設けられた洗浄流体出口部から該1次側内の洗浄流体を排出させる膜モジュールの洗浄方法において、
    該1次側の洗浄時における該洗浄流体入口部の洗浄流体の圧力をPとし、洗浄流体出口部の洗浄流体の圧力をPとしたときに、P>(P−P)となるように洗浄流体を流通させることを特徴とする膜モジュールの洗浄方法。
  2. 請求項1において、Pが(P−P)の1.2倍以上となるように洗浄流体を流通させることを特徴とする膜モジュールの洗浄方法。
  3. 請求項1又は2において、Pを0.05MPa以上とすることを特徴とする膜モジュールの洗浄方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記膜エレメントがスパイラル型膜エレメントであることを特徴とする膜モジュールの洗浄方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記膜エレメントが逆浸透膜エレメントであることを特徴とする膜モジュールの洗浄方法。
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