JP2014188469A - ろ過方法、ならびに、ろ過装置およびこれを備えた水処理システム - Google Patents

ろ過方法、ならびに、ろ過装置およびこれを備えた水処理システム Download PDF

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慎一郎 若原
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智子 松崎
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Abstract

【課題】効果的にろ材の洗浄を行うことができるろ過方法を提供する。
【解決手段】第1ろ材と第2ろ材が隣り合って被処理水中に配置されたろ過装置を用いて、被処理水をろ過する方法であって、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材で逆洗操作を行うろ過−逆洗工程を有する。ろ過−逆洗工程の後には、第1ろ材で逆洗操作を行い、第2ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わない逆洗−待機工程を設けることが好ましい。
【選択図】図7

Description

本発明は、ろ材が被処理水中に配置されたろ過装置を用いてろ過を行う方法と、当該方法に適したろ過装置、およびこのろ過装置を備えた水処理システムに関する。
従来、ろ材を備えたろ過装置を用いてろ過を行う方法が知られている。例えば特許文献1には、ろ材を備えたろ過モジュール(膜モジュール)が複数設けられて構成されたろ過装置が開示されている。引用文献1には、当該ろ過装置に設けられたろ過モジュールを、ろ過モジュールの設置水深に応じて複数のろ過モジュール群に分割し、それぞれのろ過モジュール群でろ過水の吸引圧力や逆洗用空気の供給圧力を変えて運転することが示されている。
特開平6−343834号公報
ろ材を備えたろ過装置では、特許文献1に開示されるように、ろ材が複数設けられる場合がある。そして、このようにろ材が複数設けられたろ過装置では、複数のろ材で同時に同じ操作を行うことが一般的である。一方で、ろ材によるろ過を行う場合、ろ過を継続するとろ材の目詰まりが起こって、定期的にろ材の洗浄を行う必要が生じる。この際、長期にわたってろ過を行うためには、ろ材の効果的な洗浄が一つの重要なポイントとなってくる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、効果的にろ材の洗浄を行うことができるろ過方法、および当該方法に適したろ過装置と水処理システムを提供することにある。
上記課題を解決することができた本発明のろ過方法とは、第1ろ材と第2ろ材が隣り合って被処理水中に配置されたろ過装置を用いて被処理水をろ過する方法であって、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材で逆洗操作を行うろ過−逆洗工程を有するところに特徴を有する。第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材で逆洗操作を行うことにより、第2ろ材から逆洗用流体が噴出し、これにより第1ろ材の表面の堆積物の付着力を弱めることができ、効果的に第1ろ材を洗浄することが可能となる。
ろ過−逆洗工程の後には、第1ろ材で逆洗操作を行い、第2ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わない逆洗−待機工程を設けることが好ましい。ろ過−逆洗工程により第1ろ材の表面の堆積物の付着力(ろ材表面への付着力)が弱まったところに、逆洗−待機工程で第1ろ材の逆洗操作を行うことにより、第1ろ材の表面の堆積物を容易に除去することができるようになり、また第1ろ材の表面に付着した堆積物をより広範に除去できるようになる。
なお、逆洗−待機工程の後には、第1ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わず、第2ろ材でろ過操作を行う待機−ろ過工程を設けることが好ましい。また、ろ過−逆洗工程の前には、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わないろ過−待機工程を設けることが好ましい。このように待機−ろ過工程あるいはろ過−待機工程を設けて、第1ろ材と第2ろ材の一方のろ材でろ過操作を行っている間に他方のろ材で逆洗操作を行い、次いで一方のろ材で逆洗操作を行っている間に他方のろ材で待機操作を行うことを繰り返すことで、継続的に安定したろ過処理が可能になる。
本発明はまた、本発明のろ過方法に好適に用いられるろ過装置も提供する。すなわち本発明のろ過装置は、少なくとも第1ろ過モジュールと第2ろ過モジュールから構成されたろ過装置であって;第1ろ過モジュールは、第1ろ材が備えられ、ろ過水取出口を有する1または複数の第1ろ材エレメントと、第1ろ材エレメントのろ過水取出口に連通して設けられた第1ろ材エレメント用集水部とを有し;第2ろ過モジュールは、第2ろ材が備えられ、ろ過水取出口を有する1または複数の第2ろ材エレメントと、第2ろ材エレメントのろ過水取出口に連通して設けられた第2ろ材エレメント用集水部とを有し;第1ろ材エレメント用集水部と第2ろ材エレメント用集水部にはそれぞれ、ろ過水排出口と逆洗用流体供給口が設けられ;第1ろ材と第2ろ材が隣り合って設けられているものである。本発明のろ過装置において、第1ろ材と第2ろ材が管状に形成されている場合は、第1ろ材と第2ろ材が、それぞれのろ材の管軸方向が互いに略平行に配置されていることが好ましい。第1ろ材と第2ろ材が平板状に形成されている場合は、第1ろ材と第2ろ材が、それぞれのろ材面が互いに略平行に配置されていることが好ましい。
本発明はさらに、本発明のろ過装置を備えた水処理システムも提供する。本発明の水処理システムは本発明のろ過装置を備え、ろ過水排出口に連通してろ過水流路が設けられ、ろ過水流路には、当該流路を開閉する開閉装置が設けられるとともに、ろ過水流路に連通してろ過水吸引手段が設けられ、逆洗用流体供給口に連通して逆洗流路が設けられ、逆洗流路には、当該流路を開閉する開閉装置が設けられるとともに、逆洗流路に連通して逆洗用流体供給手段が設けられている。本発明の水処理システムによれば、本発明のろ過方法を好適に行うことができる。また、ろ過水吸引手段が、逆洗用流体供給手段を兼ねるものであれば、設備が簡略化でき好ましい。
本発明によれば、第1ろ材と第2ろ材が隣り合って配置され、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材で逆洗操作を行うことにより、第2ろ材から逆洗用流体が噴出して第1ろ材の表面の堆積物の付着力を弱めることができ、効果的に第1ろ材を洗浄することが可能となる。
管状の第1ろ材と第2ろ材の配置例を表す。 平板状の第1ろ材と第2ろ材の配置例を表す。 本発明のろ過方法における第1ろ材と第2ろ材の操作例を表す。 管状の第1ろ材と第2ろ材を備えたろ過装置の例を表す。 管状の第1ろ材と第2ろ材を備えたろ過装置の例を表す。 平板状の第1ろ材と第2ろ材を備えたろ過装置の例を表す。 本発明の水処理システムの一例を表す。 本発明の水処理システムの他の例を表す。
本発明は、ろ過方法、ならびに、ろ過装置およびこれを備えた水処理システムに関し、詳細には、ろ材が被処理水中に配置されたろ過装置を用いてろ過を行う方法と、当該ろ過方法に適したろ過装置、およびこのろ過装置を備えた水処理システムに関する。
本発明のろ過方法は、第1ろ材と第2ろ材が隣り合って被処理水中に配置されたろ過装置を用いて、被処理水をろ過するものであり、隣り合って設けられた第1ろ材と第2ろ材とで異なる処理操作を行うことを特徴とするものである。具体的には、本発明のろ過方法は、ろ過操作、逆洗操作、待機操作(ろ過操作も逆洗操作も行わない操作)といったろ材に係る様々な処理操作について、第1ろ材と第2ろ材とで異なる操作を行うものである。
本発明において処理対象となる被処理水は特に限定されないが、ろ材により固液分離を行うことから、固形分が含まれていることが好ましい。被処理水としては、下水、し尿、下水処理やし尿処理に伴い発生するプロセス排水、食品工場や紙パルプ工場や化学工場等から発生する工場排水、家畜糞尿、家畜糞尿等の畜産廃棄物の処理により発生する排水、厨房排水、およびこれらの処理により発生する汚泥等が挙げられる。
第1ろ材と第2ろ材は被処理水中に配置される。なお本発明において、第1ろ材と第2ろ材をまとめて単に「ろ材」と称する場合がある。第1ろ材と第2ろ材は、例えば、被処理水が保持されたろ過水槽に浸漬設置されてもよく、この場合、ろ過槽内の被処理水がろ材によりろ過されることとなる。第1ろ材と第2ろ材はハウジング内に設置され、第1ろ材と第2ろ材を備えたハウジングがろ過水槽の外に設置されてもよい。この場合、ろ過水槽からハウジング内に被処理水を供給して外圧式でろ過することになるが、第1ろ材と第2ろ材はハウジング内で被処理水に配置されている。
ろ材としては、被処理水に含まれる懸濁物質を捕捉しろ過水を得ることができるものであればよく、例えば、膜ろ材を用いることができる。ろ材は、いわゆる精密ろ過膜(MF膜)や限外ろ過膜(UF膜)であってもよい。ろ材の形状は、管状(中空糸を含む)、平板状等、特に限定されない。ろ材を構成する素材は特に限定されず、合成樹脂、セラミック、金属等が挙げられる。
ろ材は、被処理水が供給される供給側と、ろ過水が取り出されるろ過水取出側を有する。ろ材は、供給側がろ材の外側(表面)に存在し、ろ過水取出側がろ材の内側(内部)に存在する。つまり本発明においては、被処理水がろ材の外側から供給され、ろ材を透過したろ過水がろ材の内側から取り出されることとなる。
第1ろ材と第2ろ材は隣り合って設けられる。詳細には、第1ろ材と第2ろ材は、互いのろ過面が対向するように隣り合って設けられる。なお、ろ材のろ過面とは、ろ材においてろ過が行われる面を意味し、例えば、管状ろ材では一般に管軸方向を取り囲む周面がろ過面を形成し、平板状ろ材ではろ過面が平面状に形成されている。
第1ろ材は、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。同様に、第2ろ材は、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。例えば、第1ろ材と第2ろ材がそれぞれ複数設けられる場合は、第1ろ材と第2ろ材は交互に配置されればよい。なお、第1ろ材と第2ろ材は全てが隣り合って設けられることが好ましいものの、必ずしもそのように設けられなくてもよい。例えば、第1ろ材と第2ろ材の一部は隣り合って設けられなくてもよい。また、第1ろ材と第2ろ材に加えて第3ろ材が設けられてもよく、この場合は、第1ろ材と第2ろ材の少なくとも一部が隣り合って設けられ、第1ろ材および/または第2ろ材の一部が第3ろ材と隣り合って設けられてもよい。
例えば、第1ろ材と第2ろ材が管状に形成されている場合は、第1ろ材と第2ろ材が、それぞれのろ材の管軸方向が互いに略平行に配置されることが好ましい。図1には、管状の第1ろ材と第2ろ材を複数設ける場合の第1ろ材と第2ろ材の配置例を示した。図1には、それぞれのろ材を管軸方向から見た図を表し、白い丸が第1ろ材を表し、黒い丸が第2ろ材を表している。図1(a)では、第1ろ材と第2ろ材が縦方向と横方向の両方向に対して交互に設けられ、図1(b)では、第1ろ材と第2ろ材が一方向に対して交互に設けられている。いずれの場合も、第1ろ材と第2ろ材が、それぞれのろ材の管軸方向が互いに略平行になるように配置されるとともに、第1ろ材と第2ろ材が隣り合って配置されている。
第1ろ材と第2ろ材が平板状に形成されている場合は、第1ろ材と第2ろ材が、それぞれのろ材面が互いに略平行に配置されることが好ましい。図2には、平板状の第1ろ材と第2ろ材を複数設ける場合の第1ろ材と第2ろ材の配置例を示した。図2には、それぞれのろ材をろ材面に平行な方向から見た図を表し、白い長方形が第1ろ材を表し、黒い長方形が第2ろ材を表している。図2(a)では、第1ろ材と第2ろ材が全て交互に配置されており、図2(b)では第1ろ材と第2ろ材が2つごとに交互に配置されている。いずれの場合も、第1ろ材と第2ろ材が、それぞれのろ材面が互いに略平行になるように配置されるとともに、第1ろ材と第2ろ材が隣り合って配置されている。
各ろ材では、ろ過操作、逆洗操作、待機操作等の様々な操作が行われる。ろ過操作では、被処理水をろ材の供給側から供給し、ろ材を透過したろ過水をろ材のろ過水取出側から取り出す。ろ材によるろ過は、ろ材の供給側とろ過水取出側の間の差圧を利用して行われる。ろ過は、ろ材の供給側を加圧することによって行ってもよく、ろ材のろ過水取出側を減圧することによって行ってもよく、またその両方を組み合わせることにより行ってもよい。なお本発明では、ろ材が被処理水中に設置されるため、ろ材の供給側は、ろ材の設置水深に基づく水圧によっていくらか加圧されることとなる。またろ材がハウジング内に設置される場合は、ハウジング内に供給される被処理水の水圧によってもろ材の供給側が加圧され得る。
ろ過操作では、被処理水をろ材によりろ過することにより、被処理水中の懸濁物質がろ材の供給側表面に付着し堆積する。そして、ろ材の供給側表面に懸濁物質が堆積すると、ろ材の透過流束が低下し、ろ過性能が低下する原因となる。従って、各ろ材は定期的にろ材を洗浄する逆洗操作を行うことが必要となる。
逆洗操作は、逆洗用流体をろ材のろ過水取出側に供給することにより行う。逆洗操作では、ろ材のろ過水取出側に供給した逆洗用流体を基本的にろ材の供給側に透過させるが、逆洗用流体がろ材の供給側に透過しない時間があってもよい。例えば、ろ材の目詰まりが激しい場合は、逆洗用流体をろ材のろ過水取出側に供給したとしても、最初のうちは逆洗用流体がろ材の供給側に透過しないことも想定される。また、ろ過水取出側に残留したろ過水を回収したりするために、逆洗操作の初期に逆洗用流体をろ過水取出側に供給して、ろ過水取出側に残留したろ過水をろ材を介さずに排出させることも想定されるが、このような操作も逆洗操作に含まれる。
逆洗用流体は、気体であっても液体であってもよい。気体の逆洗用流体としては、簡便には空気を用いればよいが、被処理水が空気との反応性を有していたり、空気と触れることにより変質するような場合は、気体の逆洗用流体(すなわち逆洗用ガス)として、被処理水に不活性なガスを用いることが好ましい。また、被処理水が嫌気状態を維持することが求められる場合は、逆洗用ガスとして、窒素ガスや嫌気処理で発生したバイオガスを用いることが好ましい。液体の逆洗用流体としては、ろ過水や清澄な水を用いたり、ろ材の洗浄力を高めるために薬液(例えば、酸やアルカリ、酸化剤等の溶液)を用いてもよい。逆洗用流体は、その時々の洗浄の目的に合わせて適宜適切な流体を選択すればよい。
ろ材では、ろ過操作も逆洗操作も行わない待機操作を行う時間があってもよい。待機操作では、被処理水や逆洗用流体がろ材を透過せず、またろ材のろ過水取出側に逆洗用流体が供給されない。待機操作では、実質的にろ材において何の操作も行われない。
ところで、上記に説明したように、ろ材でろ過操作を継続すると、被処理水中の懸濁物質がろ材の供給側表面に堆積し、ろ材の透過流束が低下してくる。そのため、適当なタイミングで逆洗操作を行うことが必要となる。しかし普通に逆洗操作を行うだけでは、ろ材の供給側表面の堆積物を満遍なく剥離・除去することが難しい場合がある。例えば、逆洗操作では、ろ材の供給側表面の堆積物の一部のみが一旦除去されれば、その後は堆積物が除去された部分を優先的に逆洗用流体がろ材のろ過水取出側から供給側に透過することとなる。この場合、ろ材では、堆積物が依然として残った部分でろ過水取出側からの圧力が強くかからなくなり、ろ材の供給側表面の堆積物を満遍なく除去することが難しくなる。
そこで本発明のろ過方法では、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材で逆洗操作を行うろ過−逆洗工程を設ける。以下、本発明のろ過方法における各工程について、図3を参照しながら説明する。
ろ過−逆洗工程では、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材で逆洗操作を行う。ろ過−逆洗工程は、第1ろ材におけるろ過操作の終盤で行うことが好ましく、第1ろ材で逆洗操作を行う直前に行うことが好ましい。ろ過−逆洗工程で、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材で逆洗操作を行うことにより、第1ろ材の供給側表面の堆積物の付着力を弱めることができる。すなわち、第2ろ材で逆洗操作を行うことにより、第2ろ材の供給側表面から逆洗用流体が噴出し、これにより第1ろ材の表面の堆積物のろ材表面への付着力を弱めることができる。従って、その後第1ろ材で逆洗操作を行うことにより、第1ろ材の供給側表面の堆積物を容易に除去することができるようになり、第1ろ材の供給側表面に付着した堆積物をより広範に除去できるようになる。その結果、第1ろ材の逆洗操作によって、効果的に第1ろ材を洗浄することが可能となる。
なお、ろ過−逆洗工程で、第2ろ材で逆洗操作をすることにより、第1ろ材のろ過操作で得られるろ過水の濁度が高まることが懸念される場合は、ろ過−逆洗工程の代わりに、あるいはろ過−逆洗工程に続いて、第1ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わず、第2ろ材で逆洗操作を行う待機−逆洗工程を設けてもよい。
ろ過−逆洗工程の後には、第1ろ材で逆洗操作を行い、第2ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わない逆洗−待機工程を設けることが好ましい。ろ過−逆洗工程の後に、第1ろ材で逆洗操作を行うことにより、上記に説明したように第1ろ材の逆洗(すなわち第1ろ材の供給側表面の堆積物の除去)を効果的に行うことができる。この際、第2ろ材では、ろ過操作も逆洗操作も行わない待機操作を行うことが好ましい。第2ろ材で待機操作を行うことにより、第1ろ材の供給側表面から剥離または除去された懸濁物質が第1ろ材から離れて取り去られやすくなり、第1ろ材に懸濁物質が再付着しにくくなる。また、第2ろ材でろ過操作を行わないことにより、第1ろ材の供給側表面から剥離または除去された懸濁物質が、第2ろ材の供給側表面に付着・堆積することも起こりにくくなる。
なお、第1ろ材での通常のろ過操作は、ろ過−逆洗工程の前に行うことが好ましい。この場合、第1ろ材で通常のろ過操作を行う間、第2ろ材では待機操作を行うことが好ましい。すなわちろ過−逆洗工程の前に、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わないろ過−待機工程を設けることが好ましい。第2ろ材でろ過操作などを行わずに待機操作を行うことにより、第1ろ材でろ過操作を行っている間に第2ろ材の供給側表面に懸濁物質が多く堆積することが避けられ、続いて行うろ過−逆洗工程で、第2ろ材の供給側表面から逆洗用流体を好適に噴出できるようになる。
一方、第2ろ材での通常のろ過操作は、逆洗−待機工程の後に行うことが好ましい。すなわち、逆洗−待機工程の後に、第1ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わず、第2ろ材でろ過操作を行う待機−ろ過工程を設けることが好ましい。この場合、第1ろ材は、続いて行われる逆洗操作の準備として待機することとなる。すなわち、第2ろ材でろ過操作を行っている間に第1ろ材の供給側表面に懸濁物質が多く堆積することが避けられ、続いて行う逆洗−ろ過工程で、第1ろ材の供給側表面から逆洗用流体を好適に噴出できるようになる。
待機−ろ過工程に引き続いて、第1ろ材で逆洗操作を行い、第2ろ材でろ過操作を行う逆洗−ろ過工程を行うことが好ましい。逆洗−ろ過工程は、上記のろ過−逆洗工程において第1ろ材と第2ろ材の各操作を入れ替えて行うものであり、第1ろ材と第2ろ材が入れ替わる以外は上記のろ過−逆洗工程と同じ効果が得られる。第1ろ材で逆洗操作を行う場合も、第2ろ材のろ過操作で得られるろ過水の濁度が高まることが懸念される場合は、逆洗−ろ過工程の代わりに、あるいは逆洗−ろ過工程に続いて、第1ろ材で逆洗操作を行い、第2ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わない逆洗−待機工程を設けてもよい。
逆洗−ろ過工程の後には、第1ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わず、第2ろ材で逆洗操作を行う待機−逆洗工程を設けることが好ましい。逆洗−ろ過工程の後に、第2ろ材で逆洗操作を行うことにより、効果的に第2ろ材を逆洗することができる。逆洗−ろ過工程の後には、再びろ過−待機工程を行うことが好ましい。
なお図3には示していないが、本発明のろ過方法では、第1ろ材でろ過操作を行い、第2ろ材でろ過操作を行うろ過−ろ過工程を設けてもよい。例えば、ろ過−待機工程や待機−ろ過工程の途中でろ過−ろ過工程を行ってもよく、これによりシステム全体のろ過能力を高めることができる。また、第1ろ材で逆洗操作を行い、第2ろ材で逆洗操作を行う逆洗−逆洗工程を設けてもよい。例えば、第1ろ材と第2ろ材がともに透過流束が大きく低下した場合などは、第1ろ材と第2ろ材の両方で逆洗操作を行って、第1ろ材と第2ろ材の供給側表面を強力に洗浄するようにしてもよい。
本発明のろ過方法によれば、例えば、ろ過操作の際にろ材表面に沿って気泡を流すようにする、いわゆるクロスフロー洗浄をしなくても、好適にろ過操作を行うことができる。この場合、クロスフロー洗浄をすることによりろ材表面に微細な懸濁物質が選択的に残留して、かえってろ材の目詰まりが起こりやすくなるような状況を起こりにくくすることができる。
次に、本発明のろ過方法に好適に用いられるろ過装置について図4〜図6を参照して説明する。図4および図5には、管状ろ材を有するろ過装置を示し、図6には、平板状ろ材を有するろ過装置を示す。なお、本発明に係るろ過装置は図面に示された実施態様に限定されるものではない。
ろ過装置1は、第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21から構成されている。第1ろ過モジュール11は、第1ろ材13が備えられ、ろ過水取出口14を有する第1ろ材エレメント12と、第1ろ材エレメント12のろ過水取出口14に連通して設けられた第1ろ材エレメント用集水部15とを有する。第2ろ過モジュール21は、第2ろ材23が備えられ、ろ過水取出口24を有する第2ろ材エレメント22と、第2ろ材エレメント22のろ過水取出口24に連通して設けられた第2ろ材エレメント用集水部25とを有する。
第1ろ材13と第2ろ材23は隣り合って設けられている。図4および図5では、第1ろ材13と第2ろ材23が管状に形成され、第1ろ材13と第2ろ材23が、それぞれのろ材の管軸方向が互いに略平行に配置されている。図6では第1ろ材13と第2ろ材23が平板状に形成され、それぞれのろ材面が互いに略平行に配置されている。なお、図5については、管状の第1ろ材13が端部を揃えて複数並べられて第1ろ過モジュール11を形成し、管状の第2ろ材23が端部を揃えて複数並べられて第2ろ過モジュール21を形成し、第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21が隣り合って配されることにより、第1ろ材13と第2ろ材23が隣り合って設けられている。図5では、第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21が交互に複数配置されてもよい。
第1ろ材エレメント12は、第1ろ材13が備えられ、ろ過水取出口14を有する。第2ろ材エレメント22は、第2ろ材23が備えられ、ろ過水取出口24を有する。ろ過水取出口14,24は、ろ材13,23を透過したろ過水を取り出すための開口であり、ろ材13,23のろ過水取出側に連通して設けられる。ろ過水取出口14からは、第1ろ材13を透過したろ過水が取り出され、ろ過水取出口24からは、第2ろ材23を透過したろ過水が取り出される。また、ろ過水取出口14,24からは逆洗用流体がろ材13,23に供給される。
ろ過水取出口14,24は、図4および図6に示すように、1つのろ材13,23に対して1つ設けられてもよく、図5に示すように、1つのろ材13,23に対して複数設けられてもよい。前者の場合、ろ過水と逆洗用流体は、同じろ過水取出口14,24を通ってろ材13,23を出入りする。後者の場合、ろ過水用のろ過水取出口14,24と、逆洗用流体用のろ過水取出口14,24を設けることができ、ろ過水と逆洗用流体が異なるろ過水取出口14,24を通ってろ材13,23を出入りできるようになる。
第1ろ過モジュール11には、第1ろ材エレメント12が1または複数設けられる。第2ろ過モジュール21には、第2ろ材エレメント22が1または複数設けられる。図4および図5では、第1ろ材エレメント12と第2ろ材エレメント22が6個ずつ設けられ、図6では、第1ろ材エレメント12と第2ろ材エレメント22が4個ずつ設けられている。
第1ろ過モジュール11は、第1ろ材エレメント12と、第1ろ材エレメント12のろ過水取出口14に連通して設けられた第1ろ材エレメント用集水部15を有する。第2ろ過モジュール21は、第2ろ材エレメント22と、第2ろ材エレメント22のろ過水取出口24に連通して設けられた第2ろ材エレメント用集水部25を有する。ろ過水取出口14,24から取り出されたろ過水は、各ろ材エレメント用集水部15,25にそれぞれ集められる。各ろ材エレメント用集水部15,25にはそれぞれ、1または複数のろ過水取出口14,24が連通している。集水部15,25の形状は特に限定されず、例えば、管状に設けられてもよく、ろ過水等が滞留可能なタンク形状に設けられてもよい。
第1ろ材エレメント用集水部15には、ろ過水排出口16と逆洗用流体供給口17が設けられている。第2ろ材エレメント用集水部25には、ろ過水排出口26と逆洗用流体供給口27が設けられている。ろ過操作では、第1ろ材13と第2ろ材23を透過して各エレメント用集水部15,25に集められたろ過水が、ろ過水排出口16,26を通じてろ過装置1から排出され、回収される。ろ過水排出口16,26には、ろ過水吸引手段(例えば、吸引ポンプ、減圧ポンプ等)が連通して設けられればよい。一方逆洗操作では、逆洗用流体供給口17,27を通じて逆洗用流体が各エレメント用集水部15,25に供給され、第1ろ材13と第2ろ材23の逆洗が行われる。逆洗用流体供給口17,27には、逆洗用流体供給手段(例えば、ブロワ、圧縮機、送液ポンプ等)が連通して設けられればよい。
図4および図6では、1つの集水部15,25にろ過水排出口16,26と逆洗用流体供給口17,27がそれぞれ設けられている。一方、図5では、集水部として、ろ過水排出口16,26が設けられた集水部15a,25aと逆洗用流体供給口17,27が設けられた集水部15b,25bがそれぞれ設けられている。このように集水部15,25は1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。また、ろ過水排出口16が逆洗用流体供給口17を兼用し、あるいはろ過水排出口26が逆洗用流体供給口27を兼用してもよい。
図4〜図6に示したろ過装置は、第1ろ過モジュールと第2ろ過モジュールから構成されているが、ろ過装置はさらに第3ろ過モジュールを有していてもよい。第3ろ過モジュールについても、第1ろ過モジュールと第2ろ過モジュールと同じように構成され、1または複数の第3ろ過エレメントが設けられる。
図4〜図6に示したようなろ過装置を用いれば、第1ろ材と第2ろ材で互いに異なる操作を簡単に行うことができる。例えば、第1ろ材13でろ過操作を行い、第2ろ材23で逆洗操作を行う場合は、第1ろ材エレメント用集水部15のろ過水排出口26から第1ろ材13を透過したろ過水を取り出し、第2ろ材エレメント用集水部25の逆洗用流体供給口27から第2ろ材23に逆洗用流体を供給すればよい。もちろん、第1ろ材13と第2ろ材23で同時にろ過操作を行ったり、同時に逆洗操作を行うこともできる。
次に本発明の水処理システムについて説明する。本発明の水処理システムは、本発明のろ過装置を備えたものであり、第1ろ材と第2ろ材のろ過操作と逆洗操作を好適に行うことができるものである。
本発明の水処理システムは、ろ過装置のろ過水排出口に連通してろ過水流路が設けられ、ろ過水流路に連通してろ過水吸引手段が設けられる。詳細には、ろ過水流路は、第1ろ材エレメント用集水部と第2ろ材エレメント用集水部のそれぞれのろ過水排出口に連通して設けられる。すなわち、ろ過水流路は、第1ろ材エレメント用集水部のろ過水排出口に連通して設けられた第1ろ過水流路と、第2ろ材エレメント用集水部のろ過水排出口に連通して設けられた第2ろ過水流路とから構成される。さらに、ろ過水流路として、第1ろ過水流路と第2ろ過水流路に接続して共用ろ過水流路が設けられてもよい。ろ過水流路は、ろ過水が吸引されて移送される通路であればよく、管路として設けられることが好ましい。
ろ過水吸引手段は、ろ過水を直接吸引するものであってもよく、ろ過水排出口から排出されたろ過水に接する気相部を減圧することによりろ過水を吸引するものであってもよい。前者の例としては吸引ポンプ等が挙げられる。後者の例としては、減圧ポンプ(真空ポンプ)、ブロワ等が挙げられる。ろ過水吸引手段は、第1ろ過水流路と第2ろ過水流路にそれぞれ設けられてもよく、共用ろ過水流路に設けられてもよい。好ましくは、設備の簡素化の点から、ろ過水吸引手段は共用ろ過水流路に設けられる。
ろ過水流路には、当該流路を開閉する開閉装置が設けられる。開閉装置としては、バルブを用いればよい。開閉装置は、第1ろ過水流路と第2ろ過水流路にそれぞれ設けられることが好ましく、これにより、第1ろ材と第2ろ材についてそれぞれ独立してろ過操作を行うことができるようになる。なお、第1ろ材と第2ろ材の両方同時にろ過操作を行うことがない場合は、共用ろ過水流路の第1ろ過水流路と第2ろ過水流路への接続点に三方弁を設けてもよい。
本発明の水処理システムはまた、ろ過装置の逆洗用流体供給口に連通して逆洗流路が設けられ、逆洗流路に連通して逆洗用流体供給手段が設けられる。詳細には、逆洗流路は、第1ろ材エレメント用集水部と第2ろ材エレメント用集水部のそれぞれの逆洗用流体供給口に連通して設けられる。すなわち、逆洗流路は、第1ろ材エレメント用集水部の逆洗用流体供給口に連通して設けられた第1逆洗流路と、第2ろ材エレメント用集水部の逆洗用流体供給口に連通して設けられた第2逆洗流路とから構成される。さらに、逆洗流路として、第1逆洗流路と第2逆洗流路に接続して共用逆洗流路が設けられてもよい。逆洗流路は、逆洗用流体を移送できる通路であればよく、管路として設けられることが好ましい。
逆洗用流体供給手段としては、気体または液体を逆洗流路に供給できるものであればよい。気体の逆洗用流体を用いる場合は、逆洗用流体供給手段としてブロワや圧縮機等を用いればよい。液体の逆洗用流体を用いる場合は、逆洗用流体供給手段として送液ポンプを用いればよい。逆洗用流体供給手段は、第1逆洗流路と第2逆洗流路にそれぞれ設けられてもよく、共用逆洗流路に設けられてもよい。好ましくは、設備の簡素化の点から、逆洗用流体供給手段は共用逆洗流路に設けられる。
逆洗流路には、当該流路を開閉する開閉装置が設けられる。開閉装置としては、バルブを用いればよい。開閉装置は、第1逆洗流路と第2逆洗流路にそれぞれ設けられることが好ましく、これにより、第1ろ材と第2ろ材についてそれぞれ独立して逆洗操作を行うことができるようになる。なお、第1ろ材と第2ろ材の両方同時に逆洗操作を行うことがない場合は、共用逆洗流路の第1逆洗流路と第2逆洗流路への接続点に三方弁を設けてもよい。
本発明の水処理システムは、ろ過水吸引手段が、逆洗用流体供給手段を兼ねるものであってもよい。上記に説明したように、例えばろ過水吸引手段が、ろ過水排出口から排出されたろ過水に接する気相部を減圧することによりろ過水を吸引するものである場合は、ろ過水吸引手段として減圧ポンプ(真空ポンプ)、ブロワ等を用いることができるが、この場合、ろ過水吸引手段から吐出されたガスを逆洗用流体として利用することができる。すなわちこの場合、ろ過水吸引手段は吸引側と吐出側を有し、吸引側からろ過水に接する気相部を吸引し、吐出側からは吸引したガスが排出されることとなる。そして、ろ過水吸引手段の吐出側から排出されたガスを逆洗用流体として利用することにより、ろ過水吸引手段が逆洗用流体供給手段としても機能するようになる。このようにろ過水吸引手段が逆洗用流体供給手段を兼ねるようにすれば、設備の簡略化を図ることができる。
また、ろ過水吸引手段として吸引ポンプ等を用い、この吸引ポンプが液体の逆洗用流体を供給する逆洗用流体供給手段を兼ねるものであってもよい。
次に、本発明の水処理システムの構成例について、図面を参照して説明する。なお、本発明は、図面に示した実施態様に限定されるものではない。
図7には、本発明の水処理システムの第1実施態様を示した。図7に示した水処理システムは、ろ過装置1を備え、ろ過装置1のろ過水排出口16,26に連通してろ過水流路41が設けられ、ろ過水流路41には、当該流路を開閉する開閉装置43が設けられるとともに、ろ過水流路41に連通してろ過水吸引手段42が設けられ、逆洗用流体供給口17,27に連通して逆洗流路44が設けられ、逆洗流路44には、当該流路を開閉する開閉装置46が設けられるとともに、逆洗流路44に連通して逆洗用流体供給手段45が設けられている。図7では、ろ過水吸引手段42として吸引ポンプが設けられ、逆洗用流体供給手段45としてブロワが設けられている。また、開閉装置43,46として二方弁が設けられている。
ろ過装置1は、ろ過槽31に保持された被処理水32中に配置されており、上記に説明したように、ろ過装置1は、第1ろ材が備えられた第1ろ過モジュール11と、第2ろ材が備えられた第2ろ過モジュール21とから構成されている。第1ろ過モジュール11には、第1ろ過モジュール11からろ過水を排出するろ過水排出口16と、第1ろ過モジュール11に逆洗用流体を供給する逆洗用流体供給口17が設けられ、第2ろ過モジュール21には、第2ろ過モジュール21からろ過水を排出するろ過水排出口26と、第2ろ過モジュール21に逆洗用流体を供給する逆洗用流体供給口27が設けられている。なお図7では、第1ろ過モジュール11が第2ろ過モジュール21の上側に配置されているが、ろ過装置の設置態様はこれに限定されない。
ろ過水流路41は、第1ろ過モジュール11のろ過水排出口16に連通して設けられた第1ろ過水流路41aと、第2ろ過モジュール21のろ過水排出口26に連通して設けられた第2ろ過水流路41bと、第1ろ過水流路41aと第2ろ過水流路41bに接続して設けられた共用ろ過水流路41cとから構成されている。第1ろ過水流路41aには当該流路を開閉する開閉装置43aが設けられ、第2ろ過水流路41bには当該流路を開閉する開閉装置43bが設けられ、これにより第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21のそれぞれが独立してろ過操作を行えるようになる。ろ過水吸引手段42は共用ろ過水流路41cに設けられ、ろ過水吸引手段42により第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21からろ過水を取り出すことができる。
逆洗流路44は、第1ろ過モジュール11の逆洗用流体供給口17に連通して設けられた第1逆洗流路44aと、第2ろ過モジュール21の逆洗用流体供給口27に連通して設けられた第2逆洗流路44bと、第1逆洗流路44aと第2逆洗流路44bに接続して設けられた共用逆洗流路44cとから構成されている。第1逆洗流路44aには当該流路を開閉する開閉装置46aが設けられ、第2逆洗流路44bには当該流路を開閉する開閉装置46bが設けられ、これにより第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21のそれぞれが独立して逆洗操作を行えるようになる。逆洗用流体供給手段45は共用逆洗流路44cに設けられ、逆洗用流体供給手段45により第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21に逆洗用流体を供給することができる。
第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21でろ過操作を行う場合は、開閉装置43を開けて、開閉装置46を閉じ、ろ過水吸引手段42を稼働させてろ過水を吸引することにより、第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21からろ過水を取り出すことができる。第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21から取り出されたろ過水は、ろ過水タンク49に貯められる。
第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21で逆洗操作を行う場合は、開閉装置46を開けて、開閉装置43を閉じ、逆洗用流体供給手段45を稼働させることにより、第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21に逆洗用流体(図7では逆洗用ガス)を供給して、第1ろ材および/または第2ろ材の逆洗を行うことができる。
なお図7では、ろ過水流路41に、ろ過水吸引手段42のバイパス流路47が設けられ、バイパス流路47に当該流路を開閉する開閉装置48(二方弁)が設けられている。逆洗操作の際に、開閉装置43と開閉装置46と開閉装置48を開いた状態で逆洗用流体供給手段45を稼働させることにより、ろ過モジュール11,21内に残留したろ過水をバイパス流路47を通じてろ過水タンク49に回収することができる。逆洗操作の初期には、このようにしてろ過水を回収してもよい。
図8には、本発明の水処理システムの第2実施態様を示した。図8に示した水処理システムは、ろ過装置1を備え、ろ過装置1のろ過水排出口16,26に連通してろ過水流路41が設けられ、ろ過水流路41に当該流路を開閉する開閉装置43が設けられ、逆洗用流体供給口17,27に連通して逆洗流路44が設けられ、逆洗流路44に当該流路を開閉する開閉装置46が設けられている。なお、これらの構成は図7に示した水処理システムと同じであり、当該構成に係る詳細説明は省略する。また図8では、第1ろ過モジュール11が第2ろ過モジュール21と並んで配置されているが、ろ過装置の設置態様はこれに限定されない。
図8に示した水処理システムでは、ろ過水吸引手段が逆洗用流体供給手段を兼ねている。すなわち、ろ過水吸引手段と逆洗用流体供給手段として、減圧手段50が設けられている。減圧手段50としては、減圧ポンプ(真空ポンプ)、ブロワ等を用いることができる。減圧手段50は、ろ過水流路41に連通するとともに、逆洗流路44にも連通して設けられている。これについて、以下に詳しく説明する。
ろ過水流路41(共用ろ過水流路41c)には気液分離タンク51が備えられており、気液分離タンク51はろ過水流路41の一部を構成している。第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21から取り出されたろ過水は、ろ過水流路41を通って気液分離タンク51に移送される。気液分離タンク51は、ろ過水52が存在するとともに、その上部に気相部53が存在しており、気相部53に連通して減圧手段50が設けられている。減圧手段50は吸引側と吐出側を有し、減圧手段50の吸引側が気相部53に連通している。第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21でろ過操作を行う場合は、開閉装置43を開けて、開閉装置46を閉じ、減圧手段50により気相部53を減圧することによって、第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21からろ過水を取り出すことができる。
気液分離タンク51の側面には水封部55を備えたろ過水回収流路54が接続しており、これにより気液分離タンク51のろ過水52の水位が確保されるとともに、気液分離タンク51の気密性が保たれている。気液分離タンク51に貯められたろ過水52は、ろ過水回収流路54を通じてろ過水タンク49に移送される。
減圧手段50の吐出側には逆洗流路44(共用逆洗流路44c)が連通して設けられている。減圧手段50から吐出されたガスを逆洗用ガスとして第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21に供給することができる。第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21で逆洗操作を行う場合は、開閉装置46を開けて、開閉装置43を閉じ、減圧手段50から吐出されたガスを第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21に供給することにより、第1ろ材および/または第2ろ材の逆洗を行うことができる。
ろ過水流路41(気液分離タンク51)の気相部53には、給気流路58が連通して設けられることが好ましい。この場合、給気流路58に、当該流路を開閉する開閉装置59を設けることが好ましい。図8では、開閉装置59として、給気流路58に二方弁が設けられている。例えば、給気流路58の開閉装置59を閉じた状態では逆洗用ガスの量が不足するような場合は、開閉装置59を、開度を調節しながら開くことにより、所望する量の逆洗用ガスを第1ろ過モジュール11および/または第2ろ過モジュール21に供給することができる。
逆洗流路41(共用逆洗流路44c)には、排気流路56が連通して設けられることが好ましい。この場合、排気流路56に、当該流路を開閉する開閉装置57を設けることが好ましい。図8では、開閉装置57として、排気流路56の一方端に逆洗流路41と接続して三方弁が設けられている。このように排気流路56と開閉装置57を設けることにより、第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21のいずれでも逆洗操作を行わない場合に、減圧手段50から吐出されたガスを排気流路56を通じて排出することができる。
図8に示した水処理システムにおいても、第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21について、それぞれ独立してろ過操作、逆洗操作あるいは待機操作を行うことができる。例えば、第1ろ過モジュール11でろ過操作を行い、第2ろ過モジュール21で逆洗操作を行う場合は、開閉装置43a,46bを開き、開閉装置43b,46aを閉じればよい。逆に、第1ろ過モジュール11で逆洗操作を行い、第2ろ過モジュール21でろ過操作を行う場合は、開閉装置43b,46aを開き、開閉装置43a,46bを閉じればよい。また、第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21の両方で逆洗操作を行う場合は、開閉装置46a,46bを開き、開閉装置43a,43bを閉じればよく、さらに開閉装置59も開くようにすることが好ましい。なおこれらの操作では、排気流路56は開閉装置57により閉じておくことが好ましい。第1ろ過モジュール11と第2ろ過モジュール21の両方でろ過操作を行う場合は、開閉装置43a,43bを開き、開閉装置46a,46bを閉じ、排気流路56を開くようにすればよい。第1ろ過モジュール11(または第2ろ過モジュール21)で待機操作を行う場合は、開閉装置43a,46a(または開閉装置43b,46b)を閉じればよい。
図8に示した水処理システムにおいても、逆洗操作の際にろ過モジュール11,21内に残留したろ過水を回収することができる。すなわち、逆洗操作の初期に、開閉装置43a,46aの両方または開閉装置43b,46bの両方を開いた状態で減圧手段50を稼働させることにより、第1ろ過モジュール11または第2ろ過モジュール21内に残留したろ過水を固液分離タンク51に回収することができる。ろ過水回収後は、開閉装置43aまたは開閉装置43bを閉じて、第1ろ材または第2ろ材の逆洗を行えばよい。
本発明は、下水、し尿、下水処理やし尿処理に伴い発生するプロセス排水、食品工場や紙パルプ工場や化学工場等から発生する工場排水、家畜糞尿、家畜糞尿等の畜産廃棄物の処理により発生する排水、厨房排水、およびこれらの処理により発生する汚泥の処理に用いることができる。
1: ろ過装置
11: 第1ろ過モジュール
12: 第1ろ過エレメント
13: 第1ろ材
14,24: ろ過水取出口
15,15a,15b,25,25a,25b: 集水部
16,26: ろ過水排出口
17,27: 逆洗用流体供給口
21: 第2ろ過モジュール
22: 第2ろ過エレメント
23: 第2ろ材
41,41a,41b,41c: ろ過水流路
42: ろ過水吸引手段
43,43a,43b: 開閉装置
44,44a,44b,44c: 逆洗流路
45: 逆洗用流体供給手段
46,46a,46b: 開閉装置
50: 減圧手段

Claims (9)

  1. 第1ろ材と第2ろ材が隣り合って被処理水中に配置されたろ過装置を用いて、被処理水をろ過する方法であって、
    前記第1ろ材でろ過操作を行い、前記第2ろ材で逆洗操作を行うろ過−逆洗工程を有することを特徴とするろ過方法。
  2. 前記ろ過−逆洗工程の後に、前記第1ろ材で逆洗操作を行い、前記第2ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わない逆洗−待機工程を設ける請求項1に記載のろ過方法。
  3. 前記逆洗−待機工程の後に、前記第1ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わず、前記第2ろ材でろ過操作を行う待機−ろ過工程を設ける請求項2に記載のろ過方法。
  4. 前記ろ過−逆洗工程の前に、前記第1ろ材でろ過操作を行い、前記第2ろ材でろ過操作も逆洗操作も行わないろ過−待機工程を設ける請求項1〜3のいずれか一項に記載のろ過方法。
  5. 少なくとも第1ろ過モジュールと第2ろ過モジュールから構成されたろ過装置であって、
    前記第1ろ過モジュールは、第1ろ材が備えられ、ろ過水取出口を有する1または複数の第1ろ材エレメントと、前記第1ろ材エレメントのろ過水取出口に連通して設けられた第1ろ材エレメント用集水部とを有し、
    前記第2ろ過モジュールは、第2ろ材が備えられ、ろ過水取出口を有する1または複数の第2ろ材エレメントと、前記第2ろ材エレメントのろ過水取出口に連通して設けられた第2ろ材エレメント用集水部とを有し、
    前記第1ろ材エレメント用集水部と前記第2ろ材エレメント用集水部にはそれぞれ、ろ過水排出口と逆洗用流体供給口が設けられ、
    前記第1ろ材と前記第2ろ材が隣り合って設けられていることを特徴とするろ過装置。
  6. 前記第1ろ材と前記第2ろ材は管状に形成され、
    前記第1ろ材と前記第2ろ材が、それぞれのろ材の管軸方向が互いに略平行に配置されている請求項5に記載のろ過装置。
  7. 前記第1ろ材と前記第2ろ材は平板状に形成され、
    前記第1ろ材と前記第2ろ材が、それぞれのろ材面が互いに略平行に配置されている請求項5に記載のろ過装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載のろ過装置を備えた水処理システムであって、
    前記ろ過水排出口に連通してろ過水流路が設けられ、
    前記ろ過水流路には、当該流路を開閉する開閉装置が設けられるとともに、前記ろ過水流路に連通してろ過水吸引手段が設けられ、
    前記逆洗用流体供給口に連通して逆洗流路が設けられ、
    前記逆洗流路には、当該流路を開閉する開閉装置が設けられるとともに、前記逆洗流路に連通して逆洗用流体供給手段が設けられていることを特徴とする水処理システム。
  9. 前記ろ過水吸引手段が、前記逆洗用流体供給手段を兼ねるものである請求項8に記載の水処理システム。
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