JPH08204977A - 印刷結果の疑似表示装置 - Google Patents

印刷結果の疑似表示装置

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JPH08204977A
JPH08204977A JP7027291A JP2729195A JPH08204977A JP H08204977 A JPH08204977 A JP H08204977A JP 7027291 A JP7027291 A JP 7027291A JP 2729195 A JP2729195 A JP 2729195A JP H08204977 A JPH08204977 A JP H08204977A
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JP
Japan
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image
area
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Application number
JP7027291A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Azuma
吉彦 東
Hideki Maruyama
秀樹 丸山
Keiji Uchikawa
恵二 内川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 YMCK値によって表現された画像データに
基いて、用紙の所定領域に所定の画像を印刷する場合
に、所定の照明光のもとでの印刷結果をディスプレイ画
面上に疑似的に表示する。 【構成】 カラーディスプレイの画面上には、黒い外枠
領域105の中に、無彩色の背景領域104が表示さ
れ、その中に、用紙領域102および陰影領域103が
表示され、その中に、印刷領域101が表示される。印
刷領域101には、もとの画像データをRGB値に変換
したデータに基いて表示がなされる。用紙領域102に
は、用紙の分光反射率、寸法、照明光スペクトルを考慮
した用紙画像が表示され、陰影領域103には、用紙の
厚みを考慮した用紙の陰影が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷結果の疑似表示装
置、特に、印刷用原色値によって表現された画像データ
に基いて、所定の用紙の所定の印刷領域に所定の画像を
印刷する場合に、所定の照明光のもとでの印刷結果をデ
ィスプレイ画面上に疑似的に表示する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの発達により、現在では、
カラー印刷用のフィルム原版を、コンピュータによる画
像処理によって作成することが一般的になっている。通
常は、カラー写真フィルムなどの絵柄を原稿に用い、印
刷用カラースキャナなどの画像入力装置によって、この
原稿上の画像をコンピュータに取り込み、レイアウト用
のソフトウエアなどを用いた画像処理を行い、印刷用の
フィルム原版を出力することになる。このような作業を
進めてゆく場合、実際に紙面上に印刷を行い、作成中の
画像の色合いなどを確認する必要が生じることがある。
特に、印刷用カラースキャナなどで画像取り込みを行う
場合には、種々の取込条件を設定する必要があるが、こ
の設定作業には熟練を要し、不完全な設定を行った場合
には、最終的な印刷画像の色調品質が極端に低下する事
態にもなりかねない。したがって、画像取り込みを行っ
た後は、実際に紙面上に校正用の印刷を行って色調品質
を確認し、必要なら、取込条件の設定を変えて、再度画
像取り込みの作業を行う必要がある。このため、従来
は、校正用印刷機や高解像度のカラープリンタなどを用
いて、紙面上に校正用の印刷画像を出力するのが一般的
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、校正用
印刷機や高解像度のカラープリンタなどを用いて校正用
の印刷物を得る工程は、多大な労力や時間を必要とする
工程となる。たとえば、校正用印刷機を用いて校正刷り
を行うためには、フィルム原版への出力、刷版、印刷と
いった諸工程を行うために、多大な材料費と時間が必要
になる。また、校正刷りが不安定になるといった別な問
題も発生する。一方、高解像度のカラープリンタによっ
て紙面上に校正用のカラー画像を得る方法は、校正刷り
に比べれば、比較的手軽な方法ではあるが、やはり出力
にはかなりの時間を必要とする。たとえば、昇華転写型
のカラープリンタでA3判のカラー画像を出力するの
に、約7分間ほどかかっているのが現状である。しか
も、印刷画像とプリンタの出力画像とでは、発色特性が
異なるため、印刷結果と同じ色調の出力画像をプリンタ
で得るためには、複雑な色修正演算が必要になる。
【0004】このような問題を解決するために、カラー
ディスプレイ画面上において、実際の印刷物と同様の色
調をもった画像を表示する方法も提案されているが、こ
れまで提案されている方法では、実際の印刷物に近い画
像をディスプレイ画面上で得ることは困難である。これ
は、通常、印刷用原色としては、CMYK(C:シア
ン,M:マゼンタ,Y:イエロー,K:ブラック)なる
色が用いられるのに対し、ディスプレイ表示用原色とし
ては、RGB(R:赤,G:緑,B:青)が用いられる
ため、印刷物上の画像とディスプレイ画面上の画像とで
は、用いる原色が異なってしまうためである。
【0005】このように、用いる原色が異なることに起
因する問題を解消するために、測色値という絶対的な基
準で色を定義し、CMYK形式で表された画像データと
RGB形式で表された画像データとの間の対応関係を求
め、この対応関係に基いて色修正を行う技術も提案され
ている。一般に、人間の目は、3種類の感光波長域を有
するとされており、各波長域ごとに人間の目が受ける刺
激値(XYZ)に基いて色を定義したものが測色値であ
る。CMYK形式やRGB形式で表された色は、プリン
タやディスプレイ装置の固有の色特性に左右されるのに
対し、測色値(XYZ)で表された色は、普遍的な特定
の色を示すものになる。
【0006】しかしながら、本願発明者が行った実験に
よれば、このような測色値で表される色も、人間の目で
観察した場合には、必ずしも普遍的な色にはならない。
特に、プリンタや印刷機を用いて紙面上に出力した色
と、ディスプレイ画面上に表示された色とは、たとえ同
じ測色値をもっていたとしても、人間の目には必ずしも
同一の色として知覚されないことが判明した。これは、
ディスプレイ上に表示されたカラー画像と、紙面上に出
力されたカラー画像とは、そもそも本質的に異なる性質
をもった画像であるためと考えられる。すなわち、CR
Tなどを用いた一般的なカラーディスプレイは、自らの
発光によって表示を行う装置であり、ディスプレイ画面
上に得られる画像は発光画像となるのに対し、カラープ
リンタや印刷機によって紙面上に出力される画像は、光
の反射によって表示を行う反射画像になるためである。
このように、反射画像と発光画像とは、画像表示の原理
が全く異なるため、人間の目で観察した場合、たとえ両
者が同じ測色値をもった色であっても、異なる色として
知覚されるのである。
【0007】このような原因により、たとえ測色値を等
しくするような色修正を行ったとしても、ディスプレイ
画面上に表示された画像の色調は、紙面上に出力された
画像の色調とは異なって認識されてしまう。また、人間
の目による画像認識は、その画像の周囲の環境の影響を
多分に受けるものと考えられる。通常、紙面上の画像を
観察したときと、ディスプレイ画面上の画像を観察した
ときとでは、画像の周囲の環境は大きく異なる。本願発
明者は、このような周囲環境の相違も、反射画像と発光
画像との間に色調の認識差を生じさせる大きな要因であ
ると考えている。
【0008】そこで本発明は、印刷用原色値によって表
現された画像データに基いて印刷を行う場合に、実際の
印刷結果をできるだけ忠実に、ディスプレイ画面上に疑
似的に表示することができる印刷結果の疑似表示装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、印刷用原色値によって表
現された画像データに基いて、所定の用紙の所定の印刷
領域に所定の画像を印刷する場合に、所定の照明光のも
とでの印刷結果をディスプレイ画面上に疑似的に表示す
る装置において、印刷用の画像データを入力する画像デ
ータ入力部と、印刷に用いる用紙の色および寸法に関す
る情報を示す用紙データを入力する用紙データ入力部
と、印刷結果を観察するときの照明光に関する情報を示
す照明データを入力する照明データ入力部と、入力した
画像データを、ディスプレイ画面上に表示するための表
示用原色値による表現に変換し、これを印刷領域データ
として出力する印刷領域データ生成部と、入力した用紙
データおよび照明データに基いて、用紙をディスプレイ
画面上に表示するための用紙領域データを生成する用紙
領域データ生成部と、入力した用紙データに基いて、用
紙の周囲に生じる陰影をディスプレイ画面上に表示する
ための陰影領域データを生成する陰影領域データ生成部
と、無彩色の背景領域を定義するとともに、印刷領域デ
ータ、用紙領域データ、陰影領域データに基いて、この
背景領域に囲まれた用紙領域と、この用紙領域に囲まれ
た印刷領域と、背景領域内の用紙領域の周囲に位置する
陰影領域と、を定義し、用紙領域には用紙の画像を、印
刷領域には印刷対象となる画像を、陰影領域には陰影の
画像を、それぞれディスプレイ画面上に表示するための
表示用データを生成する表示用データ生成部と、この表
示用データに基く表示を行うカラーディスプレイ装置
と、を設けたものである。
【0010】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る印刷結果の疑似表示装置において、背景領
域の周囲に無輝度の外枠領域が形成された画像を表示す
るための表示用データを生成する機能を、表示用データ
生成部に付加し、カラーディスプレイ装置の表示画面の
周囲に、外光を表示画面から遮蔽する外光遮蔽部材を付
加したものである。
【0011】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1
または第2の態様に係る印刷結果の疑似表示装置におい
て、印刷用原色値(CMYK)によって表現された画像
データD1(CMYK)を、反射画像上での測色値(X
YZ)によって表現された画像データD1(XYZ)
に、ルックアップテーブルを用いて変換する変換手段
と、この画像データD1(XYZ)を、発光画像上での
測色値(X´Y´Z´)によって表現された画像データ
D1(X´Y´Z´)に、ルックアップテーブルを用い
て変換する変換手段と、この画像データD1(X´Y´
Z´)を、表示用原色の輝度値(LrLgLb)によっ
て表現された画像データD1(LrLgLb)に、所定
の行列式を用いた演算によって変換する演算手段と、こ
の画像データD1(LrLgLb)を、表示用原色値
(RGB)によって表現された画像データD1(RG
B)に、ルックアップテーブルを用いて変換する変換手
段と、によって印刷領域データ生成部を構成し、得られ
た画像データD1(RGB)を印刷領域データとして用
いるようにしたものである。
【0012】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1
〜第3の態様に係る印刷結果の疑似表示装置において、
用紙データとして、用紙の分光反射率r(λ)と、用紙
の縦寸法aと、用紙の横寸法bとを入力するようにし、
照明データとして、照明光スペクトルP(λ)を入力す
るようにし、反射画像上での第1の測色値Xに関する第
1の分光感度特性x(λ)と、反射画像上での第2の測
色値Yに関する第2の分光感度特性y(λ)と、反射画
像上での第3の測色値Zに関する第3の分光感度特性z
(λ)と、を記憶し、入力した分光反射率r(λ)と照
明光スペクトルP(λ)とに基いて、所定の規格化定数
kを用いて、 X=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・x(λ)・Δλ Y=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・y(λ)・Δλ Z=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・z(λ)・Δλ なる演算を行い、入力した用紙の縦寸法aおよび横寸法
bを参照することにより、反射画像上での測色値(XY
Z)によって用紙を表現した画像データD2(XYZ)
を求める演算手段と、この画像データD2(XYZ)
を、発光画像上での測色値(X´Y´Z´)によって表
現された画像データD2(X´Y´Z´)に、ルックア
ップテーブルを用いて変換する変換手段と、この画像デ
ータD2(X´Y´Z´)を、表示用原色の輝度値(L
rLgLb)によって表現された画像データD2(Lr
LgLb)に、所定の行列式を用いた演算によって変換
する演算手段と、この画像データD2(LrLgLb)
を、表示用原色値(RGB)によって表現された画像デ
ータD2(RGB)に、ルックアップテーブルを用いて
変換する変換手段と、によって用紙領域データ生成部を
構成し、得られた画像データD2(RGB)を用紙領域
データとして用いるようにしたものである。
【0013】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
〜第4の態様に係る印刷結果の疑似表示装置において、
用紙データとして、用紙の分光反射率r(λ)と、用紙
の縦寸法aと、用紙の横寸法bと、用紙の厚み寸法dと
を入力するようにし、照明データとして、照明光スペク
トルP(λ)を入力するようにし、入力した用紙の縦寸
法aおよび横寸法bに基いて陰影領域の長さを決定し、
入力した用紙の厚み寸法cに基いて陰影領域の幅を決定
する陰影寸法決定部と、入力した照明光スペクトルP
(λ)の強度に基いて陰影濃度を決定する陰影濃度決定
部と、用紙領域に対する陰影領域の配置を設定する陰影
配置設定部と、陰影配置設定部における設定に基いて、
陰影寸法決定部で決定された長さおよび幅をもった陰影
領域を定義し、陰影濃度決定部で決定された陰影濃度に
基いて陰影領域を塗り潰した状態を、表示用原色値(R
GB)によって表現した画像データD3(RGB)を生
成する陰影画像生成部と、によって陰影領域データ生成
部を構成し、得られた画像データD3(RGB)を陰影
領域データとして用いるようにしたものである。
【0014】
【作 用】既に述べたように、ディスプレイ画面上に表
示された発光画像と紙面上に出力された反射画像とは、
本質的に表示原理が異なる画像であるため、人間の目で
観察した場合にも、それぞれ異なる表示媒体として違和
感をもって観察される。すなわち、ごく一般的な環境に
おいて両画像を観察すると、質感の違いが認識され、同
一の表示色としての認識が阻害されるのである。
【0015】本願発明者は、このように異なる表示媒体
を用いた場合であっても、次のような環境で画像表示を
行えば、人間の目で観察した場合の質感の違いが緩和さ
れることを見いだした。すなわち、印刷対象となる画像
を、用紙上に配置した状態でディスプレイ上に表示し、
かつ、用紙表示領域の周囲には、無彩色の背景領域を表
示し、この背景領域には、用紙の陰影を表示するのであ
る。このようなディスプレイ表示を行うと、観察者は、
背景領域中に厚みをもった用紙が置かれている状態を認
識でき、この用紙の上に印刷対象となる画像が配置され
ている状態を認識できる。このような環境では、反射画
像と発光画像との質感の違いが緩和され、実際の印刷物
に非常に近い色調をもった画像を、ディスプレイ画面上
で知覚することができるのである。
【0016】本発明に係る疑似表示装置は、印刷領域デ
ータ生成部と、用紙領域データ生成部と、陰影領域デー
タ生成部と、を有する。印刷領域データ生成部は、印刷
用原色値によって表現された画像データを、表示用原色
値による表現に変換し、印刷対象となる画像をディスプ
レイ画面上に表示させる機能を有する。この変換によ
り、実際の印刷物上の画像に近い画像が、ディスプレイ
画面上に表示されることになる。用紙領域データ生成部
は、用紙についての分光反射率と観察に用いる照明光の
スペクトルとに基いて、所定の色調をもった用紙の疑似
表示をディスプレイ画面上に行う。このため、実際の用
紙に近い質感をもった用紙画像が得られることになる。
また、陰影領域データ生成部は、用紙の寸法に合致した
陰影画像をディスプレイ画面上に表示する。この陰影表
示によって、画面上に表示された用紙の質感が、実際の
用紙の質感に更に近付くことになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基いて説明
する。
【0018】§1. 本発明に係る疑似表示装置の利用
対象 はじめに、本発明の疑似表示装置の利用対象となるシス
テムの一例を図1に示す。このシステムは、画像処理装
置1を用いた画像処理によりフィルム原版を作成し、更
に、刷版および印刷を行って印刷物を作成するシステム
である。画像処理装置1は、ワークステーションなどの
コンピュータによって構成され、印刷用カラースキャナ
などの画像入力装置2が接続されている。カラー写真フ
ィルムなどの絵柄原稿は、この画像入力装置2によっ
て、画像処理装置1内にデジタル画像データとして取り
込まれる。画像入力装置2としては、スキャナの他に
も、光磁気ディスク装置などの情報記録装置を用いるこ
ともできるし、通信回線を介してオンラインで画像デー
タを取り込む装置を用いることもできる。画像処理装置
1は、コンピュータにレイアウト用の専用アプリケーシ
ョンソフトウエアを組み込んだものであり、画像入力装
置2から取り込んだ画像データに対して種々の画像処理
を施す機能を備えている。オペレータは、この画像処理
の過程を、カラーディスプレイ装置3の表示画面上で確
認することができる。ここで所望の画像が作成できた
ら、フィルム出力装置4(たとえば、出力用ドラムスキ
ャナ)によって、フィルム原版5(通常は、CMYKの
4色の色分解版)を出力する。刷版/印刷システム6
は、このフィルム原版5を用いて、印刷版を作成し、こ
の印刷版を用いて印刷を行うシステムであり、この刷版
/印刷工程を経て、最終的な印刷物7が生成される。
【0019】また、このシステムは、校正出力用のカラ
ープリンタ装置8を備えており、プリント用紙9上に校
正用画像を出力することができる。この校正用画像は、
最終的なレイアウト画像を紙面上で確認する場合に利用
されるが、それだけでなく、画像入力装置2として印刷
用カラースキャナ装置を用いた場合には、スキャナによ
る取込条件が適当であったか否かを確認するためにも利
用される。印刷用カラースキャナなどで画像取り込みを
行う場合には、種々の取込条件を設定する必要がある
が、この条件設定が不適当であると、最終的な印刷画像
の色調品質が極端に低下する。そこで、画像取り込みを
行った後は、実際に紙面上に校正出力を行って色調品質
を確認し、必要なら、取込条件の設定を変えて、再度画
像取り込みの作業を行う必要がある。このような場合、
カラープリンタ装置8からプリント用紙9上に校正用画
像を出力すれば、比較的容易に確認作業を行うことがで
きる。
【0020】さて、このようなシステムでは、画像処理
装置1においてレイアウトした画像や、画像入力装置2
から取り込んだばかりの画像を確認する方法として、3
つの方法が用意されていることになる。第1の方法は、
フィルム原版5を出力し、刷版/印刷工程を経て、印刷
物7を得る方法である。印刷物7は、最終的なプロダク
トそのものであるから、印刷物7として出力された画像
を直接確認することができれば、確認した画像の色調が
最終的なプロダクトの色調とずれることはない。しかし
ながら、この方法は多大な労力,時間、費用を必要とす
る。第2の方法は、上述したように、カラープリンタ装
置8を用いて、プリント用紙9上に画像を出力する方法
である。この方法は、第1の方法に比べれば比較的容易
ではあるが、プリント用紙9の出力には数分単位の時間
がかかっているのが実情である(昇華転写型のカラープ
リンタでA3判のカラー画像を出力するのに約7分
間)。また、刷版/印刷システム6の印刷機とカラープ
リンタ装置8とでは、発色特性が異なるため、色修正演
算を行ってからプリントを行わないと、印刷物9と同じ
色調をもった画像が得られない。第3の方法は、カラー
ディスプレイ装置3の表示画面上で確認する方法であ
り、最も短時間に容易に行うことができる方法である。
しかしながら、カラーディスプレイ装置3上の表示画像
と、印刷物7上の表示画像とでは、表示媒体および表示
態様が大きく異なるため、これまでの技術では、両画像
はかなり色調がずれたものとなり、実用上は、ディスプ
レイ装置による表示画像を色校正に用いることはできな
かった。
【0021】本発明は、この第3の方法を改良し、ディ
スプレイ装置の表示画面上に、実際の印刷物に非常に近
い状態での画像表示を行い、このディスプレイの表示画
像を用いて、実用的な色校正を行うことを可能にする技
術を提供するものである。
【0022】§2. 本発明に係る疑似表示装置による
表示態様 はじめに、本発明に係る疑似表示装置によるディスプレ
イ画面上での表示態様を説明しておく。この疑似表示装
置の目的は、印刷用原色値(通常は、CMYKの各値)
によって表現された画像データに基いて、所定の用紙の
所定の印刷領域に所定の画像を印刷する場合に、所定の
照明光のもとでの印刷結果をディスプレイ画面上に疑似
的に表示することにある。すなわち、図1に示すシステ
ムにおいて、画像処理装置1内に用意されたCMYK形
式の画像データに基いて、所定の用紙の所定の印刷領域
に所定の画像を印刷して印刷物7を生成する場合に、こ
の印刷物7を所定の照明光のもとで観察した状態と同じ
状態を、カラーディスプレイ装置3の表示画面上に疑似
的に提示することにある。
【0023】本発明に係る疑似表示装置では、このよう
な画像提示を実現するために、図2に示す表示画像10
0をディスプレイ画面上に表示する。この表示画像10
0は、印刷領域101、用紙領域102、陰影領域10
3、背景領域104、外枠領域105によって構成され
ている。印刷領域101は、画像処理装置1によって作
成された画像データに基いて、実際に用紙上に印刷が行
われる領域を示す。用紙領域102は、用紙の地肌がそ
のまま露出している領域であり、別言すれば、用紙の表
面領域のうち、印刷領域101を除く部分に相当する。
陰影領域103は、実際の用紙を平面上に置いたときに
生じる陰影を示す領域である。また、背景領域104
は、用紙の背景を示す無彩色の領域である。外枠領域1
05は、背景領域104の周囲に配された枠を構成する
領域であり、無輝度の領域(ディスプレイの発光体を発
光させない領域)となっている。このように、表示画像
100は、実際の印刷物7を用紙のまま所定の背景の中
に置いた状態をそのまま表現する画像になっている。
【0024】従来の一般的なシステムでは、印刷対象と
なる画像のみをディスプレイ画面上に表示していたた
め、どうしても反射画像(印刷物上の画像)と発光画像
(ディスプレイ画面上の画像)との間の質感の違いが生
じ、人間の目には、印刷物と同一の色調をもった画像と
して知覚されることが困難であった。ところが、図2に
示すように、印刷対象となる画像を、用紙上に配置した
状態でディスプレイ上に表示し、かつ、用紙領域の周囲
には、無彩色の背景領域を表示し、この背景領域には、
用紙の陰影を表示すると、観察者は、背景領域中に厚み
をもった用紙が置かれている状態を認識でき、この用紙
の上に印刷対象となる画像が配置されている状態を認識
できる。このような表示態様では、反射画像と発光画像
との質感の違いが緩和され、実際の印刷物に非常に近い
色調をもった画像を、ディスプレイ画面上で知覚するこ
とができるのである。
【0025】人間の目は、周囲の環境に大きく左右され
るが、印刷領域101の周囲には用紙領域102が形成
されているため、印刷物としてごく自然な印象を与える
ことができ、更に、用紙領域102の周囲には無彩色の
背景領域104が形成されているため、用紙を自然な状
態で知覚することができる。背景領域104の表示輝度
は、陰影領域103を自然に識別できる程度の明るさが
あればよい。また、外枠領域105は、必ずしも必要で
はないが、外界と背景領域104との境界をはっきりさ
せる上で、設けるのが好ましい。更に、図示はされてい
ないが、この表示画像100を得るために用いるカラー
ディスプレイ装置には、外光を遮蔽する外光遮蔽部材
(いわゆるフード)を表示画面の周囲に取り付けるのが
好ましい。このように外光を遮蔽した状態で表示画像1
00を観察すれば、観察者の目には、背景領域104お
よびその内側の領域からの光だけが認識され、実際の印
刷物により近い知覚が可能になる。
【0026】§3. 本発明に係る疑似表示装置の基本
構成 続いて、図2に示すような表示画像100を得るための
疑似表示装置の基本構成を、図3のブロック図に基いて
説明する。この装置は、画像データ入力部110、用紙
データ入力部120、照明データ入力部130の3つの
データ入力部と、印刷領域データ生成部200、用紙領
域データ生成部300、陰影領域データ生成部400の
3つのデータ生成部と、表示用データ生成部500と、
カラーディスプレイ装置600と、によって構成されて
いる。
【0027】画像データ入力部110は、画像処理装置
1によって生成された印刷用の画像データを入力する装
置である。この画像データは、印刷用原色値(CMY
K)によって表現されたデータであり、フィルム出力装
置4やカラープリンタ装置8に与える画像データであ
る。なお、本明細書では、印刷用原色値(CMYK)に
よって表現されたデータについては、「(CMYK)」
なる記述を付加して示し、ディスプレイによる表示用原
色値(RGB)によって表現されたデータについては、
「(RGB)」なる記述を付加して示すことにする。た
とえば、画像データ入力部110によって入力された画
像データは、データD1(CMYK)と記述することに
する。
【0028】用紙データ入力部120は、実際の印刷に
用いられる用紙に関する用紙データを入力する装置であ
る。ここで、用紙データは、具体的には、用紙の分光反
射率r(λ)と、用紙の縦寸法aと、用紙の横寸法b
と、用紙の厚み寸法dと、を示すデータである。分光反
射率r(λ)は、波長入の単波長の光に対する反射率を
示すものであり、一般的な分光器を用いて測定した値を
データとして入力すればよい。
【0029】照明データ入力部130は、印刷物7を観
察するときの照明データを入力する装置である。この実
施例では、照明データとして、照明光スペクトルP
(λ)を用いており、オペレータが、実際の印刷物7を
手にとって確認する環境における実際の照明光のスペク
トルを測定した値をデータとして入力すればよい。
【0030】印刷領域データ生成部200は、図2に示
す印刷領域101に画像表示を行うために必要な印刷領
域データを生成する機能を有する。すなわち、画像デー
タ入力部110によって入力された画像データD1(C
MYK)を、ディスプレイ画面上に表示するための表示
用原色値(RGB)によって表現した印刷領域データD
1(RGB)に変換する機能を有する。
【0031】用紙領域データ生成部300は、図2に示
す用紙領域102に画像表示を行うために必要な用紙領
域データを生成する機能を有する。すなわち、用紙デー
タ入力部120によって入力された分光反射率r(λ)
と、用紙の縦寸法aおよび横寸法bと、照明データ入力
部130によって入力された照明光スペクトルP(λ)
と、に基いて、用紙をディスプレイ画面上に表示するた
めの用紙領域データD2(RGB)を生成する機能を有
する。
【0032】陰影領域データ生成部400は、図2に示
す陰影領域103に画像表示を行うために必要な陰影領
域データを生成する機能を有する。すなわち、用紙デー
タ入力部120によって入力された用紙の縦寸法aと、
用紙の横寸法bと、用紙の厚み寸法dと、照明データ入
力部130によって入力された照明光スペクトルP
(λ)の強度と、に基いて、用紙の周囲に生じる陰影を
ディスプレイ画面上に表示するための陰影領域データD
3(RGB)を生成する機能を有する。
【0033】表示用データ生成部500は、印刷領域デ
ータ生成部200によって作成された印刷領域データD
1(RGB)と、用紙領域データ生成部300によって
作成された用紙領域データD2(RGB)と、陰影領域
データ生成部400によって作成された陰影領域データ
D3(RGB)と、を合成し、これに背景領域104お
よび外枠領域105を表示するための画像データを加え
た表示用データD(RGB)を生成する機能を有する。
前述したように、背景領域104は、所定の輝度をもっ
た無彩色の領域であり、外枠領域105は、無輝度の領
域である。カラーディスプレイ装置600は、こうして
生成された表示用データ(RGB)に基いて、図2に示
すような表示画像100を画面上に表示する機能を有す
る。なお、この疑似表示装置を、図1に示すようなシス
テムに利用する場合には、カラーディスプレイ装置3
を、この疑似表示装置におけるカラーディスプレイ装置
600として併用することができる。
【0034】続いて、図3に示す印刷領域データ生成部
200、用紙領域データ生成部300、陰影領域データ
生成部400の具体的な構成例を、それぞれ図4、図
5、図6のブロック図を参照しながら、以下、§4、§
5、§6に分けて説明する。
【0035】§4. 印刷領域データ生成部200の具
体的な構成例 図4は、印刷領域データ生成部200の具体的な構成例
を示すブロック図である。この構成例は、ルックアップ
テーブル210、ルックアップテーブル220、演算器
230、ルックアップテーブル240によって構成され
ている。なお、実際には、各ルックアップテーブルは、
メモリや記憶装置に格納されたデータを参照することに
より、入力したデータを変換して出力する機能をもった
変換手段であるが、ここでは説明の便宜上、単にルック
アップテーブルと記述することにする。
【0036】ルックアップテーブル210は、入力した
画像データD1(CMYK)を画像データD1(XY
Z)に変換するためのテーブルである。ここで、XYZ
は反射画像上での測色値であり、画像データD1(XY
Z)は、画像データD1(CMYK)を測色値(XY
Z)で表現したデータということになる。測色値は、絶
対的な色基準を表現する値としてしばしば利用されてい
る値である。人間の目は、3種類の感光波長域を有する
とされており、各波長域ごとに人間の目が受ける刺激値
(XYZ)に基いて色を定義したものが測色値である。
CMYK形式やRGB形式で表された色は、プリンタや
ディスプレイ装置の固有の色特性に左右されるのに対
し、測色値(XYZ)で表された色は、普遍的な特定の
色を示すものになる。
【0037】画像データD1(CMYK)を画像データ
D1(XYZ)に変換するためのルックアップテーブル
210を用意するには、実際の色見本を用いた測色を行
えばよい。すなわち、特定の原色値(CMYK)の組み
合わせが決まれば、刷版/印刷システム6を用いて実際
の印刷物上に色見本を得ることができる。この色見本に
対して公知の方法で3刺激値を測定すれば、測色値(X
YZ)を決定することができる。代表的な原色値(CM
YK)の組み合わせについてそれぞれ色見本を作成し、
それぞれ測色値(XYZ)を決定すれば、代表的な原色
値(CMYK)を測色値(XYZ)に変換するためのル
ックアップテーブルを得ることができる。任意の原色値
(CMYK)については、このルックアップテーブルに
対して補間法を適用することにより、やはり測色値(X
YZ)への変換が可能になる。
【0038】ルックアップテーブル220は、測色値
(XYZ)で表現された画像データD1(XYZ)を画
像データD1(X´Y´Z´)に変換するためのテーブ
ルである。ここで、X´Y´Z´は発光画像上での測色
値である。これまで、測色値は普遍的な色の絶対的な基
準を示すものであり、同じ測色値を有する色は、人間の
目には同一の色として知覚されるものである、と考えら
れてきたが、本願発明者は、このような測色値で表され
た色も、人間の知覚の上では、必ずしも普遍的な色には
ならないと考えている。すなわち、プリンタや印刷機を
用いて紙面上に出力した色と、ディスプレイ画面上に表
示された色とは、たとえ同じ測色値をもっていたとして
も、人間の目には必ずしも同一の色として知覚されない
ことが実験により確認できた。これは、ディスプレイ上
に表示されたカラー画像と、紙面上に出力されたカラー
画像とは、そもそも本質的に異なる性質をもった画像で
あるためと考えられる。すなわち、CRTなどを用いた
一般的なカラーディスプレイは、自らの発光によって表
示を行う装置であり、ディスプレイ画面上に得られる画
像は発光画像となるのに対し、カラープリンタや印刷機
によって紙面上に出力される画像は、光の反射によって
表示を行う反射画像になるためである。このように、反
射画像と発光画像とは、画像表示の原理が全く異なるた
め、人間の目で観察した場合、たとえ両者が同じ測色値
をもった色であっても、異なる色として知覚されるので
ある。たとえば、紙面上の特定色の色見本に対して測色
装置を用いて測定した測色値(XYZ)と、ディスプレ
イ画面上の特定色の色見本に対して測色装置を用いて測
定した測色値(X´Y´Z´)とが、たとえ同じ値であ
ったとしても、人間の目には、同一の色としては知覚さ
れないのである。逆に、人間の目には、同一の色として
知覚された紙面上の色見本とディスプレイ画面上の色見
本とは、それぞれ測色値が異なるのである。そこで、本
願発明者は、反射画像上での測色値(XYZ)と発光画
像上での測色値(X´Y´Z´)とを区別して取り扱う
ことにした。ルックアップテーブル220は、反射画面
(紙面)上において測色値(XYZ)をもった色見本
と、発光画面(ディスプレイ画面)上において測色値
(X´Y´Z´)をもった色見本と、が人間の目によっ
て同一の色と知覚される場合に、この測色値(XYZ)
と測色値(X´Y´Z´)とを対応づけるテーブルであ
る。このようなテーブルを得るための手法は、後に§7
において詳述する。
【0039】演算器230は、発光画面上での測色値
(X´Y´Z´)で表現された画像データD1(X´Y
´Z´)を画像データD1(LrLgLb)に変換する
演算処理を行う演算器である。ここで、Lr,Lg,L
bは、それぞれ表示用原色R,G,Bの輝度値である。
このような演算処理は、3行3列の所定の行列式Aの各
要素A11,A12,…,A33を用いた演算式 Lr=A11・X´+A12・Y´+A13・Z´ Lg=A21・X´+A22・Y´+A23・Z´ Lb=A31・X´+A32・Y´+A33・Z´ によって実行可能であることが知られている。
【0040】ルックアップテーブル240は、表示用原
色の輝度値(LrLgLb)で表現された画像データD
1(LrLgLb)を画像データD1(RGB)に変換
するためのテーブルである。ここで、RGBは表示用原
色である。このように輝度値を原色値に変換する手法
は、いわゆるガンマ特性を用いた変換として公知であ
る。別言すれば、ルックアップテーブル240は、ガン
マ特性カーブに基くテーブルであり、このガンマ特性カ
ーブは、用いるカラーディスプレイ装置固有のものにな
る。こうして、ルックアップテーブル240によって変
換された画像データD1(RGB)は、表示用原色(R
GB)によって表現されたデータであり、印刷領域デー
タとして出力される。
【0041】§5. 用紙領域データ生成部300の具
体的な構成例 図5は、用紙領域データ生成部300の具体的な構成例
を示すブロック図である。この構成例は、演算器31
0、ルックアップテーブル320、演算器330、ルッ
クアップテーブル340によって構成されている。
【0042】演算器310は、反射画像上での第1の測
色値Xに関する第1の分光感度特性x(λ)と、反射画
像上での第2の測色値Yに関する第2の分光感度特性y
(λ)と、反射画像上での第3の測色値Zに関する第3
の分光感度特性z(λ)と、を記憶し、入力した分光反
射率r(λ)と照明光スペクトルP(λ)とに基いて、
所定の規格化定数kを用いて、 X=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・x(λ)・Δλ Y=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・y(λ)・Δλ Z=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・z(λ)・Δλ なる演算を行うことにより、反射画像上での測色値(X
YZ)によって表現された画像データD2(XYZ)を
求める演算を行う演算器である(電子出願上の制約か
ら、λについての総和を「Σ(λ)」と記述する)。た
とえば、上記第1の式において、r(λ)・P(λ)な
る乗算項は、特定の波長λにおいて照明光強度に反射率
を乗じることを示し、波長λにおける反射光強度を示す
ものになる。また、第1の測色値Xに関する第1の分光
感度特性x(λ)は、人間の目に備わっているいわば第
1の光センサの分光感度特性を示すものであり、上記第
1の式によって得られる値Xは、この第1の光センサの
検知する総信号量に相当する刺激値である(Δλは、波
長軸上の微小区間を示し、Σは、この微小区間ごとの総
和を示す)。結局、上記3つの式によって求められた測
色値(XYZ)は、印刷に用いる用紙を、特定の照明環
境下で観察した場合の測色値を示すものとなり、演算器
310が出力する画像データD2(XYZ)は、用紙を
表示するための画像データを、測色値(XYZ)で表現
したものになる。なお、演算器310に、用紙の縦寸法
aおよび横寸法bを与えるのは、用紙の大きさに適合し
た面積をもった画像データを生成するためである。
【0043】ルックアップテーブル320は、§4にお
いて述べたルックアップテーブル220と同等の機能を
もったテーブルであり、反射画像上での測色値(XY
Z)で表現された画像データD2(XYZ)を画像デー
タD2(X´Y´Z´)に変換するためのテーブルであ
る。ここで、X´Y´Z´は前述したように発光画像上
での測色値である。
【0044】演算器330は、§4において述べた演算
器230と同等の機能をもった演算器であり、発光画像
上での測色値(X´Y´Z´)で表現された画像データ
D2(X´Y´Z´)を画像データD2(LrLgL
b)に変換する演算処理を行う演算器である。ここで、
Lr,Lg,Lbは、それぞれ表示用原色R,G,Bの
輝度値であり、変換処理のための演算は、既に述べたと
おりである。
【0045】ルックアップテーブル340は、§4にお
いて述べたルックアップテーブル240と同等の機能を
もったテーブルであり、表示用原色の輝度値(LrLg
Lb)で表現された画像データD2(LrLgLb)
を、ガンマ特性カーブに基いて、画像データD2(RG
B)に変換するためのテーブルである。こうして、ルッ
クアップテーブル340によって変換された画像データ
D2(RGB)は、表示用原色(RGB)によって表現
されたデータであり、用紙領域データとして出力され
る。
【0046】§6. 陰影領域データ生成部400の具
体的な構成例 図6は、陰影領域データ生成部400の具体的な構成例
を示すブロック図である。この構成例は、陰影寸法決定
部410、陰影濃度決定部420、陰影配置設定部43
0、陰影画像生成部440によって構成されている。
【0047】陰影寸法決定部410は、入力した用紙の
縦寸法aおよび横寸法bに基いて陰影領域の長さを決定
し、入力した用紙の厚み寸法cに基いて陰影領域の幅を
決定する機能を有する。たとえば、図2に示す表示例で
は、陰影領域103は、用紙領域102の右側に配置さ
れた縦に細長い矩形と、用紙領域102の下側に配置さ
れた横に細長い矩形と、によって構成されている。これ
らの矩形の長さは、それぞれ用紙の縦寸法aおよび横寸
法bに一致する。また、矩形の幅は、用紙の厚み寸法c
に基いて決定される(たとえば、厚みと幅との間に所定
の線形関係を定義しておけばよい)。
【0048】陰影濃度決定部420は、入力した照明光
スペクトルP(λ)の強度に基いて陰影濃度を決定する
機能を有する。この実施例では、照明光スペクトルP
(λ)の平均強度が強いほど、陰影濃度を濃く設定して
陰影領域103を暗く表示するようにし、陰影領域が強
調して表示されるようにしている。もっとも、陰影濃度
は、照明光に拘らず常に一定に設定しておいてもかまわ
ない。この場合には、陰影濃度決定部420を設ける必
要はない。
【0049】陰影配置設定部430は、用紙領域102
に対する陰影領域103の配置を設定する機能を有す
る。たとえば、用紙の左上方からの照明を前提とすれ
ば、図2に示す表示例のように、陰影領域103を、用
紙領域102の右側および下側に配置する旨の設定を行
っておけばよい。この実施例では、陰影配置設定部43
0には、上述のような単一の設定のみがなされている
が、外部からの入力に基いて、種々設定を変えることが
できるようにしてもかまわない。
【0050】陰影画像生成部440は、陰影配置設定部
430における設定に基いて、陰影寸法決定部410で
決定された長さおよび幅をもった陰影領域103を定義
し、陰影濃度決定部420で決定された陰影濃度に基い
て陰影領域103を塗り潰した状態を、表示用原色値
(RGB)によって表現した画像データD3(RGB)
を生成する機能を有する。こうして生成された画像デー
タD3(RGB)が、陰影領域データとして用いられる
ことになる。
【0051】§7. 反射画像と発光画像の対応関係決
定方法 さて、§4では、プリンタや印刷機を用いて紙面上に出
力した色と、ディスプレイ画面上に表示された色とは、
たとえ同じ測色値をもっていたとしても、人間の目には
必ずしも同一の色として知覚されないことを説明した。
このため、上述した疑似表示装置では、図4に示すルッ
クアップテーブル220あるいは図5に示すルックアッ
プテーブル320を設け、反射画像上での測色値(XY
Z)で表現された画像データを、発光画像上での測色値
(X´Y´Z´)で表現された画像データに変換してい
る。ここでは、このようなルックアップテーブル22
0,320を定義するための具体的な方法の一例を示し
ておく。
【0052】このルックアップテーブルは、結局、反射
画面(紙面)上において測色値(XYZ)をもった色見
本(反射画像)と、発光画面(ディスプレイ画面)上に
おいて測色値(X´Y´Z´)をもった色見本(発光画
像)と、が人間の目によって同一の色と知覚される場合
に、この測色値(XYZ)と測色値(X´Y´Z´)と
を対応づけるテーブルである。したがって、このような
テーブルを定義するには、反射画像からなる色見本と、
発光画像からなる色見本とを同時に提示し、両者が同一
の色として知覚されるか否かを試す測定を行う必要があ
る。ところが、一般に、反射画像と発光画像とは、質感
が異なるために、両者を人間の目に同一の色として知覚
させることは困難である。本願発明者は、次のような特
殊な条件下での提示を行えば、反射画像と発光画像と
が、同一の質感をもった画像として知覚できることを見
出だした。すなわち、単一色の反射画像の色見本と同じ
単一色の発光画像の色見本とを、同一形状および同一面
積で並べて同時に提示し、かつ、これらの画像の周囲
に、上記単一色よりも明度の高い無彩色の縁取りを施す
という特殊な条件下では、両色見本は、同一の色として
知覚しうるのである。
【0053】このような色見本の対比を具体的に行うた
めの手法としては、たとえば、図7に示すようなモデル
を考えればよい。図7の左側には表示用ボード10が示
されており、右側には表示画面20が示されている。表
示用ボード10の中央には、開口窓11があけられてお
り、この開口窓11の周囲部分は表示面12を形成して
いる。また、この表示用ボード10の背面には、色見本
13が貼り付けられている。ここで、色見本13は、た
とえば、図1に示すシステムにおいて印刷により生成さ
れた印刷物7のひとつであり、外光を反射することによ
って色を提示する反射画像である。しかも模様などが描
かれていない、全面にわたって均一な単一色からなる反
射画像である。ここでは、画像処理装置1で作成した所
定のCMYKデータ(Ci,Mi,Yi,Ki)に基い
て、色見本13が作成されたものとしよう。この色見本
13は、表示用ボード10の背面に貼り付けられ、開口
窓11を通して提示されることになる。表示面12は、
この色見本13についての縁取りともいうべき部分であ
るが、重要な点は、表示面12が色見本13に表されて
いる単一色よりも明度の高い無彩色をなしている点であ
る。後述するように、色見本13は種々の単一色のもの
を貼り替えることになるので、表示面12は、色見本1
3として用いる予定になっているいずれの単一色よりも
明度の高い無彩色にしておく必要がある。したがって、
具体的には、表示用ボード10としては、中央部に開口
窓11を切り抜いた白色の厚紙などで構成すればよい。
このような表示用ボード10に対して所定の照明光を照
射すれば、単一色をもった色見本13が、無彩色の表示
面12を縁取りとして提示されることになり、この縁取
りを含めたすべての面が反射画像として提示されること
になる。
【0054】一方、図7の右側に示された表示画面20
は、カラーディスプレイ装置の表示画面上に表示された
発光画像であり、図7の左側に示された縁取り付きの色
見本13をそのまま模した画像である。すなわち、表示
画面20の中央部には、開口窓11と同一形状、同一面
積の色表示部21が形成され、その周囲の縁取りとし
て、表示面12と同一形状、同一面積の枠領域22が形
成されている。しかも、枠領域22は、表示面12と同
一輝度の無彩色で表示されている。もっとも、「表示面
12と同一輝度の無彩色」という表示色は、表示用ボー
ド10用の照明光に依存するものであり、ある固有の照
明光を固有の条件で照射するという条件においてのみ決
定されるものである。ここで、照明光としては、できる
限り無彩色の光、すなわち白色光を用いるのが好ましい
が、現実的には、完全な白色光源を得ることは困難であ
る。したがって、表示面12が完全に無彩色であったと
しても、これを照明光のもとで観察すると、完全な無彩
色としては観察されないことになる。そこで、表示画面
20の白色点が、照明光の色温度と同一になるように、
カラーディスプレイ装置のホワイトバランスを調節して
おくことが好ましい。このような調節を行っておけば、
カラーディスプレイ装置に無彩色の表示を行う旨の信号
を与えることにより、枠領域22を表示面12と同じ色
で表示することが簡単に行える。一般的なカラーディス
プレイ装置には、このような白色点の調節機構が備わっ
ているので、照明光の色温度を測定すれば、このような
白色点の調節は簡単な作業で行うことができる。なお、
色表示部21の内部には、とりあえず、色見本13上に
表示されている単一色に近い近似色を表示しておくよう
にする。
【0055】さて、この図7に示すように、表示用ボー
ド10と表示画面20とを、やや距離をおいて並べて置
き、これを所定距離離れた観察位置から観察する。する
と、同一形状、同一面積、同一輝度の白っぽい縁取りの
中に、同一形状、同一面積の単一色が提示された状態で
観察されることになる。しかも、表示用ボード10側は
全面が反射画像であり、表示画面20側は全面が発光画
像であるにも拘らず、表示媒体の相違に基く質感の相違
は知覚されない。特に、開口窓11を通して観察される
色見本13と、色表示部21とは、ほぼ同じ質感で知覚
される。これは、この比較対象となる中央部分よりも、
その縁取り部分の明度を高く設定したため、いずれも中
央部分が光っているようには知覚されないためである。
すなわち、実際には、色表示部21は発光しているにも
拘らず、色見本13と同様の質感として知覚されるので
ある。また、比較対象となる中央部分は、いずれも無彩
色の縁取りをもって表示されているため、両者が同一の
表示色として知覚されるか否かの判断を、かなり微妙な
精度で行うことができる。なお、ここでいう表示色の同
一とは、色相だけでなく、彩度および明度までを含めた
同一性を意味しており、このような条件では、かなり細
かな彩度や明度の相違まで、肉眼で認識することが可能
である。
【0056】前述したように、色表示部21の内部に
は、とりあえず、色見本13として表示されている単一
色に近い近似色が表示されている。そこで、カラーディ
スプレイ装置に与えるRGBデータを種々変えることに
より、この色表示部21の内部の表示色のみを変化させ
てみる。このような作業を、色見本13と色表示部21
とが全く同じ表示色に見えるようになるまで続けるので
ある。ここでは、カラーディスプレイ装置に対して、所
定のRGBデータ(Rj,Gj,Bj)を与えたとき
に、色見本13に表示された単一色と色表示部21に表
示された単一色とが、全く同一の表示色であると知覚さ
れたものとしよう。この場合、CMYKデータ(Ci,
Mi,Yi,Ki)と、RGBデータ(Rj,Gj,B
j)と、が対応関係にあると決定できる。
【0057】以上の作業は、ある特定のCMYKデータ
(Ci,Mi,Yi,Ki)に対応するRGBデータを
決定するための作業であるが、同様の作業を、多数のC
MYKデータについて繰り返し実行すれば、それぞれに
ついて対応するRGBデータを決定することができる。
たとえば、C,M,Y,Kの各値をそれぞれ8ビット、
すなわち0〜255までの256階調で表現する場合で
あれば、256とおりのCMYKデータが存在するこ
とになるので、このすべてのCMYKデータについて、
上述の作業を行って対応するRGBデータを決定し、こ
の対応関係をテーブルにしておけば、どのようなCMY
Kデータに対しても、対応するRGBデータが得られる
ことになる。もっとも、256とおりものCMYKデ
ータのそれぞれについて、上述の作業を繰り返し実行す
るのは現実的ではないので、実際には、いくつかの代表
的なCMYKデータについて、対応するRGBデータを
決定しておき、それ以外のCMYKデータについては、
補間法を用いて対応するRGBデータを決定するように
するのが好ましい。たとえば、C,M,Y,Kのそれぞ
れを0〜100%の網点密度値で表し、0,25,5
0,75,100%の5段階の網点密度値を代表値とし
て定め、この代表値の組み合わせによって得られる62
5とおりのCMYKデータのそれぞれについて、上述の
作業を繰り返し実行し、それぞれ対応するRGBデータ
を決定し、それ以外のCMYKデータについては、補間
法を用いて対応するRGBデータを決定すればよい。
【0058】以上述べた方法は、CMYKデータとRG
Bデータとの間の対応関係を得るための方法であるが、
全く同様の原理で、反射画像上での測色値(XYZ)と
発光画像上での測色値(X´Y´Z´)との対応関係を
求めることができる。たとえば、図7に示すような比較
提示を行った結果、色見本13に表示された単一色と色
表示部21に表示された単一色とが、全く同一の表示色
であると知覚されたものとしよう。このとき、色見本1
3を測定対象として測色装置による3刺激値の測定を行
えば、この色見本13についての反射画像上での測色値
(XYZ)が測定できる。同様に、色表示部21を測定
対象として測色装置による3刺激値の測定を行えば、こ
の色表示部21に表示されている色についての発光画像
上での測色値(X´Y´Z´)が測定できる。結局、反
射画像上での測色値(XYZ)と発光画像上での測色値
(X´Y´Z´)とは対応関係にあると決定することが
できる。このような作業を、種々の色見本13について
行えば、任意の測色値(XYZ)に対応する測色値(X
´Y´Z´)を求めることができる(実際には、代表的
な測色値についてのみ求まれば、他の測色値については
補間法を用いて対応する測色値を求められる)。図4に
示すルックアップテーブル220あるいは図5に示すル
ックアップテーブル320は、このような作業を行うこ
とにより用意することができる。
【0059】§8. 対応関係決定方法の別な実施例 上述した§7では、図7を参照しながら、反射画像上で
の測色値(XYZ)と発光画像上での測色値(X´Y´
Z´)との対応関係を決定する方法の一例を示した。こ
こでは、図8を参照しながら、より好ましい実施例を説
明する。図8に示す表示用ボード15は、図7に示した
表示用ボード10と同一形状、同一面積のボードである
が、表示面を内側領域と外側領域とに分けたものであ
る。すなわち、内側領域には第1の表示面16が定義さ
れ、この第1の表示面16の周囲の外側領域に第2の表
示面17が定義されている。なお、中央に開口窓11を
形成し、この開口窓11を通して、背面に貼り付けた色
見本13が観察できるようにした点は、図7のモデルと
同様である。
【0060】ここで、第2の表示面17は色見本13の
単一色よりも明度の高い無彩色をなし、第1の表示面1
6は第2の表示面17よりも明度の低い無彩色をなして
いる。よりわかりやすく説明すれば、第1の表示面16
は灰色、第2の表示面17は白色をなしていることにな
る。第1の表示面16と色見本13の単一色との間の明
度の関係は不問であり、いずれが明るくてもかまわな
い。第2の表示面17の明度を色見本13の単一色より
も高く設定するのは、開口窓11の内部が光って見えな
いようにするためである。また、明度の異なる2種類の
無彩色部(第1の表示面16および第2の表示面17)
によって、二重の縁取りを行うようにしたのは、開口窓
11内に表示される単一色の色の知覚をより容易にする
ためである。本願発明者の行った実験によれば、表示色
の同一性を知覚する上では、図7に示すモデルよりも、
図8に示すモデルの方が、より容易であることが判明し
た。その理由についての理論的な考察は、いまの段階で
はなされていないが、人間の目が対象物の色を認識する
ときには、その対象物の周囲の影響を多分に受け、図7
に示すモデルのように、周囲が明度の高い表示面12で
あるよりも、いくらか明度の低い第1の表示面16であ
る方が、色の認識が容易になるためではないかと、本願
発明者は考えている。
【0061】もちろん、表示用ボード15の縁取りを二
重にしたら、表示画面25も同様に二重の縁取りにす
る。すなわち、図8に示されているように、表示画面2
5においては、色表示部21の周囲に第1の枠領域26
と第2の枠領域27とを設けることになる。ここで、第
1の枠領域26は、第1の表示面16と同一形状、同一
面積、同一輝度の無彩色の表示領域であり、第2の枠領
域27は、第2の表示面17と同一形状、同一面積、同
一輝度の無彩色の表示領域となる。
【0062】なお、図7のモデルあるいは図8のモデル
のいずれの場合であっても、表示用ボード10,15の
表示面より外側の領域および表示画面20,25の枠領
域より外側の領域については、観察位置から観察したと
きに光が観察されないように、外光を遮る閉じた環境に
おいて観察を行うことが好ましい。たとえば、図9に示
すような遮光板30を設け、この遮光板30の左側に第
1の開口部31を形成して表示用ボード15の表示面内
を提示できるようにし、右側に第2の開口部32を形成
して表示画面25の枠領域内を提示できるようにすれば
よい。遮光板30の前面は、黒色に塗装しておくのが好
ましい。また、観察作業は、外光が入り込まない密室に
て行い、観察作業を行うオペレータの目には、表示用ボ
ード15の表示面内および表示画面25の枠領域内のみ
が観察されるようにするのが好ましい。
【0063】§9. 対応関係決定装置の実施例 上述した§7および§8では、本発明に係る疑似表示装
置で用いるルックアップテーブル220(図4)あるい
はルックアップテーブル320(図5)を用意するため
に、反射画像上での測色値(XYZ)と、発光画像上で
の測色値(X´Y´Z´)との対応関係を決定する方法
を示した。ここでは、この方法の実施に適した装置の基
本構成を図10のブロック図に基いて説明する。この図
10のブロック図において、画像処理装置1、カラーデ
ィスプレイ装置3、フィルム出力装置4、刷版/印刷シ
ステム6は、図1に示すシステムにおける各構成要素を
そのまま利用すればよい。この装置は、他に、表示用ボ
ード10、白色点調節手段50、照明手段55、表示信
号生成手段60、色指定情報入力手段65、対応関係記
録手段70、一致入力手段75を有する。表示用ボード
10は、図7に示すモデルで示したものと同一のもので
あり、中央に開口窓11を有する。表示用ボード10の
背面には、色見本13が配置される。この色見本13
は、フィルム出力装置4に対して所定のCMYKデータ
を与えることにより出力されたフィルム原版5を用い
て、刷版/印刷システム6によって印刷された印刷物7
である。図7のモデルにおける説明では、色見本13
は、表示用ボード10の背面に貼り付けられているが、
この実施例の装置では、色見本13は交換自在に表示用
ボード10の背面に配置されている。
【0064】白色点調節手段50は、カラーディスプレ
イ装置3についての白色点を調節する手段である。表示
用ボード10に対しては、照明手段55によって照明光
が照射されるが、前述したように、この照明光の色温度
と同一になるように、カラーディスプレイ装置3の白色
点が調節される。一般的なカラーディスプレイ装置に
は、このような白色点調節手段50は内蔵されているの
で、照明手段55の色温度を測定することができれば、
このような調節は容易に行うことができる。
【0065】表示信号生成手段60は、カラーディスプ
レイ装置3に表示画面20を表示させるための表示信号
を生成する手段であり、色指定情報入力手段65は、オ
ペレータから与えられた色指定情報を入力し、これを表
示信号生成手段60に与えるための手段である。前述し
たように、表示画面20は、色表示部21と枠領域22
とによって構成されている。ここで、枠領域22には、
表示用ボード10の表示面12と同一輝度の無彩色表示
が行われるので、常に同じ表示がなされることになる。
これに対して、色表示部21には、オペレータが入力し
た色指定情報に基いて、所定の色表示が行われることに
なる。表示信号生成手段60は、色指定情報入力手段6
5から与えられた色指定情報に基いて、色表示部21に
所定の色表示を行うためのRGBデータを生成すること
になる。この表示信号生成手段60は、実際には、コン
ピュータおよびフレームメモリによって構成されること
になる。
【0066】対応関係記録手段70は、所定のCMYK
データとRGBデータとが対応関係にあることを記録す
る手段である。すなわち、一致入力手段75から一致信
号が与えられた時点において、開口窓11を通して観察
されている特定の単一色をもった色見本13を生成する
ためにフィルム出力装置4に与えたCMYKデータ(C
i,Mi,Yi,Ki)と、色表示部21に表示されて
いる特定の単一色を生成するためにカラーディスプレイ
装置3に与えたRGBデータ(Rj,Rj,Rj)とが
対応関係にある旨を記録する機能を有する。この対応関
係記録手段70は、実際には、コンピュータおよびこの
コンピュータに接続された記憶装置によって構成され
る。一致入力手段75は、開口窓11を通して観察され
ている特定の単一色と、色表示部21に表示されている
特定の単一色とが、同一の表示色であると知覚されたと
きに、オペレータがその旨を示す操作入力を行う入力装
置である。
【0067】続いて、この装置の動作を説明する。ま
ず、フィルム出力装置4に対して、特定のCMYKデー
タ(Ci,Mi,Yi,Ki)を与え、特定の単一色を
もった色見本13を印刷物7として得る。次に、この色
見本13を、表示用ボード10の背面に交換自在に配置
し、照明手段55による照明を行うことにより、開口窓
11を通して色見本13の単一色が観察できるようにす
る。一方、表示信号生成手段60によって所定の表示信
号を生成し、この表示信号に基いて、カラーディスプレ
イ装置3に所定の表示画面20を表示させる。既に述べ
たように、この表示画面20のうち、枠領域22には、
常に表示面12と同一輝度の無彩色表示がなされるが、
色表示部21には、色指定情報入力手段65から与えら
れる色指定情報に基く色表示がなされる。ただし、初期
段階においては、色指定情報の入力がオペレータによっ
て行われていないので、色表示部21には、予め設定し
た所定の色(たとえば、上述した特定のCMYKデータ
(Ci,Mi,Yi,Ki)を、一般的な変換式に基い
てRGBデータに変換して得られる近似色)が表示され
るようにしておけばよい。
【0068】オペレータは、所定の観察位置Pから、開
口窓11内に表示された単一色と、色表示部21内に表
示された単一色とを観察し、両者が同一の表示色として
知覚されるか否かを判断する。ここで、「同一の表示
色」とは、色相、彩度、明度がいずれも同一と知覚され
る色であることを示す。そして、同一の表示色として知
覚されない場合は、色指定情報入力手段65に対して、
所定の色指定情報を入力し、色表示部21内に表示され
ている色を変更する指示を与える。この実施例では、色
指定情報として、色相、彩度、明度の3つのパラメータ
について、増減を指示する情報を用いている。たとえ
ば、色表示部21内に表示されている色を、より赤っぽ
い色に、あるいはより緑っぽい色に変更したい場合には
色相を増減する指示を入力すればよいし、より澄んだ色
に、あるいはよりくすんだ色に変更したい場合には彩度
を増減する指示を入力すればよいし、より明るい色に、
あるいはより暗い色に変更したい場合には明度を増減す
る指示を入力すればよい。こうして、開口窓11内に表
示された単一色と、色表示部21内に表示された単一色
とが同一の表示色として知覚されると判断した場合に
は、オペレータは、一致入力手段75に対して、一致を
示す入力を行う。これにより、一致入力手段75から対
応関係記録手段70に対して一致信号が与えられ、対応
関係記録手段70は、その時点において色表示部21内
に表示されている色を生成するためにカラーディスプレ
イ装置3に与えられている特定のRGBデータ(Rj,
Gj,Bj)を、特定のCMYKデータ(Ci,Mi,
Yi,Ki)に対応するデータとして記録することにな
る。
【0069】以上の作業により、特定のCMYKデータ
(Ci,Mi,Yi,Ki)に対する特定のRGBデー
タ(Rj,Gj,Bj)が決定されたことになる。同様
の作業を、他の多数のCMYKデータについても繰り返
し行えば、各CMYKデータについて、対応するRGB
データを決定することができる。こうして決定したCM
YKデータ/RGBデータの対応関係は、対応関係記録
手段70内にテーブルとして記録される。続いて、この
テーブルに基いて、反射画像上での測色値(XYZ)
と、発光画像上での測色値(X´Y´Z´)との対応関
係を求めればよい。すなわち、特定のCMYKデータ
(Ci,Mi,Yi,Ki)に基いて印刷された色見本
13に対して、測色装置を用いた測色を行えば、反射画
像上での測色値(XYZ)が測定され、一方、特定のR
GBデータ(Rj,Gj,Bj)に基いて色表示部21
に表示された色に対して、測色装置を用いた測色を行え
ば、発光画像上での測色値(X´Y´Z´)が測定され
るので、両者に対応関係を定義すればよい。
【0070】§10. 対応関係決定装置を利用した実
施例 これまで述べてきた§7〜§9の説明は、本発明に係る
疑似表示装置で用いるルックアップテーブル220(図
4)あるいはルックアップテーブル320(図5)を用
意するために、反射画像上での測色値(XYZ)と、発
光画像上での測色値(X´Y´Z´)との対応関係を決
定する方法および装置についてのものであるが、このよ
うな対応関係決定装置を利用すれば、図4に示す印刷領
域データ生成部200や、図5に示す用紙領域データ生
成部300をより単純な構成にすることも可能である。
【0071】たとえば、図11は印刷領域データ生成部
200のより単純な構成例を示すブロック図であり、単
一のルックアップテーブル250によって構成されてい
る。このルックアップテーブル250は、印刷用原色値
(CMYK)によって表現された画像データD1(CM
YK)を、直接、表示用原色値(RGB)によって表現
された画像データD1(RGB)に変換するためのテー
ブルある。このようなテーブルは、図10に示す対応関
係決定装置を用いることによって用意できる。すなわ
ち、色見本13として、印刷用原色値(CMYK)によ
って表現されたCMYKデータに基いて印刷された印刷
物を用い、色表示部21に、この色見本13と同一の表
示色が表示されるように、色指定情報入力手段65に色
指定情報を与える作業を行う。そして、同一の表示色が
知覚されたら、その時点で表示信号生成手段60が生成
しているRGBデータを、色見本13の印刷に用いたC
MYKデータに対応するデータと決定すればよい。この
ような対応関係を種々の色見本13について求めれば、
任意のCMYKデータをRGBデータに対応づけるテー
ブル、すなわち、ルックアップテーブル250を得るこ
とができる。このようなルックアップテーブル250を
用いて印刷領域データ生成部200を構成すれば、非常
に単純な構成になるが、ルックアップテーブル250の
内容は、固有の刷版/印刷システム6と固有のカラーデ
ィスプレイ装置3との組み合わせを前提としたものにな
るため、これらの組み合わせごとに、別個のテーブルを
用意しなければならない。
【0072】図12は、用紙領域データ生成部300の
より単純な構成例を示すブロック図であり、単一の演算
器350によって構成されている。ここで、演算器35
0に対しては、図10に示す対応関係決定装置を用いる
ことにより得られた対応RGBデータと、用紙の縦寸法
aおよび横寸法bを入力する。対応RGBデータを得る
には、図10に示す装置において、色見本13として、
実際に印刷に用いる用紙そのものを用いるのである。オ
ペレータは、所定の観察位置において、開口窓11から
観察される用紙そのものを観察し、色表示部21に同じ
色表示が得られるまで、色指定情報入力手段65に色指
定情報を与える作業を行う。そして、同一の表示色が知
覚されたら、その時点で表示信号生成手段60が生成し
ているRGBデータを、用紙に対応する対応RGBデー
タとして求め、これを演算器350に与えればよい。演
算器350は、この対応RGBデータをもつ画素を、縦
寸法a×横寸法bで示される用紙領域に配置するだけの
単純な処理を行うことにより、用紙領域データD2(R
GB)を生成することができる。このように、図10に
示す対応関係決定装置を用いて、対応RGBデータを求
める方式を採れば、用紙領域データ生成部300の構成
は非常に単純になるが、用紙を変えるごとに、それぞれ
対応RGBデータを求める作業が必要になる。
【0073】以上、本発明を図示するいくつかの実施例
に基いて説明したが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではなく、この他にも種々の態様で実施可能で
ある。たとえば、上述の実施例では、印刷領域データ生
成部200は、入力した用紙データや照明データを全く
考慮せずに印刷領域データD1(RGB)を生成してい
るが、用紙データや照明データのパラメータを考慮して
印刷領域データD1(RGB)を生成することもでき
る。その他、印刷機で用いるインキのデータを考慮して
もよい。
【0074】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る印刷結果の疑
似表示装置によれば、印刷対象となる画像を、用紙上に
配置した状態でディスプレイ上に表示し、かつ、用紙表
示領域の周囲には、無彩色の背景領域を表示し、この背
景領域には、用紙の陰影を表示するようにしたため、実
際の印刷結果をできるだけ忠実に、ディスプレイ画面上
に疑似的に表示することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る疑似表示装置の利用対象となるシ
ステムの一例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る疑似表示装置による表示画面の一
例を示す図である。
【図3】本発明に係る疑似表示装置の基本構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図3に示す疑似表示装置の中の印刷領域データ
生成部200の具体的な構成例を示すブロック図であ
る。
【図5】図3に示す疑似表示装置の中の用紙領域データ
生成部300の具体的な構成例を示すブロック図であ
る。
【図6】図3に示す疑似表示装置の中の陰影領域データ
生成部400の具体的な構成例を示すブロック図であ
る。
【図7】図3に示す疑似表示装置で用いるルックアップ
テーブルを定義するために、反射画像と発光画像との対
応関係を決定する対比方法を示す図である。
【図8】図3に示す疑似表示装置で用いるルックアップ
テーブルを定義するために、反射画像と発光画像との対
応関係を決定する対比方法を示す別な図である。
【図9】図3に示す疑似表示装置で用いるルックアップ
テーブルを定義するために、反射画像と発光画像との対
応関係を決定する対比方法を示す更に別な図である。
【図10】図3に示す疑似表示装置で用いるルックアッ
プテーブルを定義するために、反射画像と発光画像との
対応関係を決定するための装置の基本構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】図3に示す疑似表示装置の中の印刷領域デー
タ生成部200の別な構成例を示すブロック図である。
【図12】図3に示す疑似表示装置の中の用紙領域デー
タ生成部300の別な構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…画像入力装置(印刷用カラースキャナ) 2…画像処理装置(コンピュータ) 3…カラーディスプレイ装置 4…フィルム出力装置 5…フィルム原版 6…刷版/印刷システム 7…印刷物 8…カラープリンタ装置 9…プリント用紙 10…表示用ボード 11…開口窓 12…表示面 13…色見本 15…表示用ボード 16…第1の表示面 17…第2の表示面 20…表示画面 21…色表示部 22…枠領域 25…表示画面 26…第1の枠領域 27…第2の枠領域 30…遮光板 31…第1の開口部 32…第2の開口部 50…白色点調節手段 55…照明手段 60…表示信号生成手段 65…色指定情報入力手段 70…対応関係記録手段 75…一致入力手段 100…表示画像 101…印刷領域 102…用紙領域 103…陰影領域 104…背景領域 105…外枠領域 110…画像データ入力部 120…用紙データ入力部 130…照明データ入力部 200…印刷領域データ生成部 210…ルックアップテーブル 220…ルックアップテーブル 230…演算器 240…ルックアップテーブル 250…ルックアップテーブル 300…用紙領域データ生成部 310…演算器 320…ルックアップテーブル 330…演算器 340…ルックアップテーブル 350…演算器 400…陰影領域データ生成部 410…陰影寸法決定部 420…陰影濃度決定部 430…陰影配置設定部 440…陰影画像生成部 500…表示用データ生成部 600…カラーディスプレイ装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷用原色値によって表現された画像デ
    ータに基いて、所定の用紙の所定の印刷領域に所定の画
    像を印刷する場合に、所定の照明光のもとでの印刷結果
    をディスプレイ画面上に疑似的に表示する装置であっ
    て、 前記画像データを入力する画像データ入力部と、 前記用紙の色および寸法に関する情報を示す用紙データ
    を入力する用紙データ入力部と、 前記照明光に関する情報を示す照明データを入力する照
    明データ入力部と、 入力した画像データを、ディスプレイ画面上に表示する
    ための表示用原色値による表現に変換し、これを印刷領
    域データとして出力する印刷領域データ生成部と、 入力した用紙データおよび照明データに基いて、前記用
    紙をディスプレイ画面上に表示するための用紙領域デー
    タを生成する用紙領域データ生成部と、 入力した用紙データに基いて、前記用紙の周囲に生じる
    陰影をディスプレイ画面上に表示するための陰影領域デ
    ータを生成する陰影領域データ生成部と、 無彩色の背景領域を定義するとともに、前記印刷領域デ
    ータ、前記用紙領域データ、前記陰影領域データに基い
    て、この背景領域に囲まれた用紙領域と、この用紙領域
    に囲まれた印刷領域と、前記背景領域内の前記用紙領域
    の周囲に位置する陰影領域と、を定義し、前記用紙領域
    には用紙の画像を、前記印刷領域には印刷対象となる画
    像を、前記陰影領域には陰影の画像を、それぞれディス
    プレイ画面上に表示するための表示用データを生成する
    表示用データ生成部と、 前記表示用データに基く表示を行うカラーディスプレイ
    装置と、 を備えることを特徴とする印刷結果の疑似表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷結果の疑似表示装
    置において、 表示用データ生成部が、背景領域の周囲に無輝度の外枠
    領域が形成された画像を表示するための表示用データを
    生成する機能を有し、 カラーディスプレイ装置の表示画面の周囲に、外光を表
    示画面から遮蔽する外光遮蔽部材を設けたことを特徴と
    する印刷結果の疑似表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の印刷結果の疑
    似表示装置において、 印刷用原色値(CMYK)によって表現された画像デー
    タD1(CMYK)を、反射画像上での測色値(XY
    Z)によって表現された画像データD1(XYZ)に、
    ルックアップテーブルを用いて変換する変換手段と、 前記画像データD1(XYZ)を、発光画像上での測色
    値(X´Y´Z´)によって表現された画像データD1
    (X´Y´Z´)に、ルックアップテーブルを用いて変
    換する変換手段と、 前記画像データD1(X´Y´Z´)を、表示用原色の
    輝度値(LrLgLb)によって表現された画像データ
    D1(LrLgLb)に、所定の行列式を用いた演算に
    よって変換する演算手段と、 前記画像データD1(LrLgLb)を、表示用原色値
    (RGB)によって表現された画像データD1(RG
    B)に、ルックアップテーブルを用いて変換する変換手
    段と、 によって印刷領域データ生成部を構成し、得られた画像
    データD1(RGB)を印刷領域データとして用いるこ
    とを特徴とする印刷結果の疑似表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の印刷結
    果の疑似表示装置において、 用紙データとして、用紙の分光反射率r(λ)と、用紙
    の縦寸法aと、用紙の横寸法bとを入力するようにし、
    照明データとして、照明光スペクトルP(λ)を入力す
    るようにし、 反射画像上での第1の測色値Xに関する第1の分光感度
    特性x(λ)と、反射画像上での第2の測色値Yに関す
    る第2の分光感度特性y(λ)と、反射画像上での第3
    の測色値Zに関する第3の分光感度特性z(λ)と、を
    記憶し、入力した分光反射率r(λ)と照明光スペクト
    ルP(λ)とに基いて、所定の規格化定数kを用いて、 X=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・x(λ)・Δλ Y=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・y(λ)・Δλ Z=k・Σ(λ)・r(λ)・P(λ)・z(λ)・Δλ なる演算を行い、入力した用紙の縦寸法aおよび横寸法
    bを参照することにより、反射画像上での測色値(XY
    Z)によって用紙を表現した画像データD2(XYZ)
    を求める演算手段と、 前記画像データD2(XYZ)を、発光画像上での測色
    値(X´Y´Z´)によって表現された画像データD2
    (X´Y´Z´)に、ルックアップテーブルを用いて変
    換する変換手段と、 前記画像データD2(X´Y´Z´)を、表示用原色の
    輝度値(LrLgLb)によって表現された画像データ
    D2(LrLgLb)に、所定の行列式を用いた演算に
    よって変換する演算手段と、 前記画像データD2(LrLgLb)を、表示用原色値
    (RGB)によって表現された画像データD2(RG
    B)に、ルックアップテーブルを用いて変換する変換手
    段と、 によって用紙領域データ生成部を構成し、得られた画像
    データD2(RGB)を用紙領域データとして用いるこ
    とを特徴とする印刷結果の疑似表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の印刷結
    果の疑似表示装置において、 用紙データとして、用紙の分光反射率r(λ)と、用紙
    の縦寸法aと、用紙の横寸法bと、用紙の厚み寸法dと
    を入力するようにし、照明データとして、照明光スペク
    トルP(λ)を入力するようにし、 入力した用紙の縦寸法aおよび横寸法bに基いて陰影領
    域の長さを決定し、入力した用紙の厚み寸法cに基いて
    陰影領域の幅を決定する陰影寸法決定部と、 入力した照明光スペクトルP(λ)の強度に基いて陰影
    濃度を決定する陰影濃度決定部と、 用紙領域に対する陰影領域の配置を設定する陰影配置設
    定部と、 前記陰影配置設定部における設定に基いて、前記陰影寸
    法決定部で決定された長さおよび幅をもった陰影領域を
    定義し、前記陰影濃度決定部で決定された陰影濃度に基
    いて前記陰影領域を塗り潰した状態を、表示用原色値
    (RGB)によって表現した画像データD3(RGB)
    を生成する陰影画像生成部と、 によって陰影領域データ生成部を構成し、得られた画像
    データD3(RGB)を陰影領域データとして用いるこ
    とを特徴とする印刷結果の疑似表示装置。
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