JPH0820413A - 回転棚の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転棚の制御手段に対する入出庫棚番などの
設定作業を任意の場所で行えるようにすること。 【構成】 受信器１０が、回転棚１の荷出し入れ部７の
近くに配設され、作業設定用送信器１８，１９は、回転
棚制御手段１２に対する作業指示データを受信器１０に
無線送信するもので、携帯移動可能であり、回転棚制御
手段１２は、作業設定用送信器１８，１９から受信器１
０に無線伝送された作業指示データによって指定された
棚単体５を荷出し入れ部７に呼び出すように回転棚１を
駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、回転棚の制御装置、特
に回転棚の荷出し入れ部から離れた場所で入出庫作業設
定を行う場合に好適な回転棚の制御装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術及びその問題点】回転棚は、多数の棚単体
と、これら棚単体の水平循環回動経路または垂直循環経
路と、荷出し入れ部とを有するものであって、作業者が
入出庫作業設定器に入力した作業指示データに基づいて
回転棚が自動運転され、目的の棚番の棚単体が荷出し入
れ部に呼び出されるように構成したものである。

【０００３】しかして従来のこの種の回転棚の入出庫作
業設定器は、回転棚の荷出し入れ部の脇に固定的に取付
けられており、この設定器を利用して作業指示データを
入力する方法として、当該設定器に作業者が作業指示デ
ータを直接入力する方法や、当該設定器に接続されたバ
ーコードリーダーにより、作業伝票に表示されている作
業指示情報を持ったバーコードを読み取らせる方法、あ
るいは前記設定器に接続されたパーソナルコンピュータ
などの外部ＣＰＵを利用して作業指示データを入力する
方法などが知られている。何れの方法においても、作業
指示データの入力作業位置は一定であり、作業者はその
入力作業場所に出向く必要がある。

【０００４】従って、例えば回転棚から少し離れた場所
に、回転棚に収納すべき入荷品をチェックして在庫台帳
に書き込む入庫作業台と、組み立てに必要な荷（部品）
を在庫台帳から捜し出してリストアップし、このリスト
アップされた荷を組み立てる組立作業台とが配設されて
いる場合、従来のシステムでは、入庫作業台での入庫前
作業が完了した後に回転棚の荷出し入れ部脇にある設定
器まで出向いて入庫設定を行い、組立作業台での出庫前
作業が完了した後に回転棚の荷出し入れ部脇にある設定
器まで出向いて出庫設定を行う必要があり、入庫作業台
や組立作業台と回転棚側の設定器との間の作業者の移動
に要する時間の無駄が大きい。

【０００５】また、フォークリフトで回転棚まで搬送し
た荷を当該フォークリフトのフォーキング操作で回転棚
の棚単体に入庫する場合や、回転棚の棚単体から荷をフ
ォークリフトのフォーキング操作で出庫する場合、フォ
ークリフトの運転者が一旦フォークリフトから降りて回
転棚側の設定器まで出向き、入出庫設定後に再びフォー
クリフトに搭乗しなければならず、この場合でも、運転
者の移動に要する時間の無駄が大きい。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従
来の問題点を解決するために成されたものであって、そ
の特徴を後述する実施例の参照符号を括弧付きで付して
示すと、回転棚(1) と、回転棚制御手段(12)と、受信器
(10)と、作業設定用送信器(18,19) とを有し、回転棚
(1) は、多数の棚単体(5) と当該棚単体(5) の循環回動
経路(3) と荷出し入れ部(7) とを有し、受信器(10)は、
回転棚(1) の荷出し入れ部(7) の近くに配設され、作業
設定用送信器(18,19) は、回転棚制御手段(12)に対する
作業指示データを受信器(10)に無線送信するもので、携
帯移動可能であり、回転棚制御手段(12)は、作業設定用
送信器(18,19) から受信器(10)に無線伝送された作業指
示データによって指定された棚単体(5) を荷出し入れ部
(7) に呼び出すように回転棚(1) を駆動する点に特徴を
有する。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の例示図に基
づいて説明すると、図１において、１は垂直循環型の回
転棚であって、ハウジング２内の垂直循環回動経路３に
沿って掛張された駆動チェン４に正立姿勢を維持するよ
うに多数の棚単体５が吊り下げられ、駆動チェン４を介
して棚単体５を垂直循環回動経路３に沿って回動させる
ためのモータ６が設けられ、垂直循環回動経路３に隣接
してハウジング２に荷出し入れ部７が設けられ、当該荷
出し入れ部７に開閉シャッター８と作業テーブル９とが
併設されている。

【０００８】１０は回転棚１の荷出し入れ部７の脇に付
設された受信器であり、通信手段１１を介して回転棚制
御手段１２に接続されている。この回転棚制御手段１２
は、回転棚駆動用モータ６を制御する制御盤１３と、当
該制御盤１３に制御信号を与えるマイクロコンピュータ
１４とから構成される。１５は必要に応じて併用される
在庫管理用コンピュータである。

【０００９】回転棚１の荷出し入れ部７の前方には、入
庫作業台１６と組立作業台１７とが配置されている。各
作業台１６，１７には、携帯移動可能な作業設定用送信
器１８，１９が準備されている。これら各送信器１８，
１９は、回転棚制御手段１２に対する作業指示データを
受信器１０に無線送信するもので、超音波利用のものや
赤外線利用のもの、あるいは電波利用のものなどが利用
できる。

【００１０】作業方法と回転棚制御手段１２の機能を説
明すると、入庫作業台１６に入庫すべき荷２０が供給さ
れると、作業者は当該荷２０をチェックして備えつけの
在庫台帳に入庫日や品番、数量などの必要事項を書き込
むとともに、当該荷２０を入庫すべき空の棚単体５を探
し、当該空の棚単体５に与えられている収納棚番を確認
する。そして、図３のフローチャートに示すように、作
業設定用送信器１８において作業指示データ（入庫棚
番）を入力する。若し、入庫作業台１６上に複数の荷２
０が供給された場合は、各荷２０についての上記の入庫
設定作業を順次まとめて行うこともできる。

【００１１】作業設定用送信器１８において入力された
作業指示データ（入庫棚番）は、回転棚１に備えつけの
受信器１０に無線伝送され、通信手段１１を介して回転
棚制御手段１２のマイクロコンピュータ１４に入力され
る。当該マイクロコンピュータ１４は、入力された作業
指示データによって指定された棚単体５を荷出し入れ部
７に呼び出すように制御盤１３を介してモータ６を稼働
させる。

【００１２】作業設定用送信器１８に対する入庫設定が
完了した作業者は、入庫すべき荷２０を持って回転棚１
の荷出し入れ部７の前まで出向くが、特に複数の荷の入
庫設定を行った場合には、最初の荷の入庫設定完了時点
で回転棚１の駆動は開始されているので、作業者が荷出
し入れ部７前に到着したとき、既に最初の荷２０を入庫
すべき入庫棚番の空の棚単体５は荷出し入れ部７に呼び
出されており、待ち時間はゼロになるかまたは、ごく僅
かである。

【００１３】しかして荷出し入れ部７に呼び出された空
の棚単体５に荷２０を収納したならば、従来通り、作業
完了信号を回転棚制御手段１２に入力すれば良い。この
作業完了信号の入力は、例えば荷出し入れ部７の付近に
配設した作業完了入力スイッチの操作により行える。こ
の作業完了信号の入力により、２番目以降の荷２０の入
庫設定が行われているときは、次に入庫すべき荷２０に
関して送信器１８により入力された作業指示データに基
づき、当該荷２０を入庫すべき棚単体５の呼び出しのた
めの回転棚駆動制御を開始させることができる。

【００１４】一方、組立作業台１７では、作業者は組み
立てに必要な荷（部品）２０を在庫台帳から調べて出庫
棚番を確認し、作業設定用送信器１９において作業指示
データ（出庫棚番）を入力する。若し、複数の荷２０を
連続して出庫する必要がある場合は、各荷２０について
の上記の出庫設定作業を順次まとめて行うこともでき
る。作業設定用送信器１９において入力された作業指示
データ（出庫棚番）は、回転棚１に備えつけの受信器１
０に無線伝送され、通信手段１１を介して回転棚制御手
段１２のマイクロコンピュータ１４に入力される。当該
マイクロコンピュータ１４は、入力された作業指示デー
タによって指定された棚単体５を荷出し入れ部７に呼び
出すように制御盤１３を介してモータ６を稼働させる。

【００１５】作業設定用送信器１９に対する出庫設定が
完了した作業者は、回転棚１の荷出し入れ部７の前まで
出向くが、特に複数の荷の出庫設定を行った場合には、
最初の荷の出庫設定完了時点で回転棚１の駆動は開始さ
れているので、作業者が荷出し入れ部７前に到着したと
き、既に最初の出庫対象の荷２０を収納した棚単体５は
荷出し入れ部７に呼び出されており、待ち時間はゼロに
なるかまたは、ごく僅かである。

【００１６】しかして荷出し入れ部７に呼び出された棚
単体５から出庫対象の荷２０を取り出したならば、入庫
作業時と同様に、作業完了信号を回転棚制御手段１２に
入力すれば良い。この作業完了信号の入力により、２番
目以降の荷２０の出庫設定が行われているときは、次に
出庫すべき荷２０に関して送信器１９により入力された
作業指示データに基づき、当該荷２０を収納している棚
単体５の呼び出しのための回転棚駆動制御を開始させる
ことができる。

【００１７】なお、図１において説明したように、在庫
管理用コンピュータ１５が併用されているときは、入庫
作業台１６での作業設定用送信器１８により、入庫すべ
き荷２０の入庫日や品番、数量などの入庫データ（作業
指示データ）を入力することにより、当該入庫データを
受信器１０と通信手段１１を介して在庫管理用コンピュ
ータ１５に入力し、この在庫管理用コンピュータ１５に
おいて、記憶している在庫データから空の入庫棚番を検
索させ、当該入庫棚番に対応する棚単体５を荷出し入れ
部７に呼び出す指令を回転棚制御手段１２に送って回転
棚１を自動運転させることができる。また、組立作業台
１７での作業設定用送信器１９により、出庫すべき荷２
０の品番（および数量）を入力することにより、当該出
庫データを同様に在庫管理用コンピュータ１５に入力
し、この在庫管理用コンピュータ１５において、記憶し
ている在庫データから該当する荷２０を収納している出
庫棚番を検索させ、当該出庫棚番に対応する棚単体５を
荷出し入れ部７に呼び出す指令を回転棚制御手段１２に
送って回転棚１を自動運転させることができる。

【００１８】上記のように在庫管理用コンピュータ１５
で在庫管理を行う場合には、作業設定用送信器１８，１
９から送信される作業指示データに入庫出庫の別を判別
する信号を入れる必要がある。これを当該送信器１８，
１９において人為的に行っても良いが、入庫作業台１６
に準備される送信器１８は入庫設定専用とし、組立作業
台１７に準備される送信器１９は出庫設定専用として、
夫々から送信される作業指示データに入庫出庫の別を表
す信号を組み込んでおくことができる。勿論、２つの作
業設定用送信器１８，１９を使用する実施例について説
明したが、１つの作業設定用送信器を入庫作業台１６と
組立作業台１７とで兼用するようにしても良い。さら
に、組立作業台１７が複数台並設されているときは、出
庫設定に供される１台の送信器１９を各組立作業台１７
で兼用させるようにしても良いし、各組立作業台１７ご
とに出庫設定を行う作業設定用送信器１９を配置するこ
ともできる。

【００１９】図２に示す実施例では、フォークリフト２
１で荷２２の入出庫作業を行うタイプの回転棚２３を使
用している。この回転棚２３は、各棚単体２４が水平循
環回動経路２５に沿って掛張された駆動チェン２６によ
って等間隔おきに連結されており、当該駆動チェン２６
がモータ２７によって駆動されることにより、水平循環
回動経路２５に沿って回動する。そして、例えば水平循
環回動経路２５のＵターン部に荷出し入れ部２８が設定
され、この荷出し入れ部２８に呼び出されて停止した棚
単体２４に対し、フォークリフト２１のフォーク２１ａ
によるフォーキング動作により、荷２２が受渡しされ
る。

【００２０】このような回転棚２３においては、作業設
定用送信器２９はフォークリフト２１上で使用される。
即ち、フォークリフト２１の運転者は、その運転席にお
いて作業設定用送信器２９を使用して入庫設定や出庫設
定を行うことになる。図３のフローチャートに示すよう
に、入庫設定や出庫設定によって入力された作業指示デ
ータは、荷出し入れ部２８の脇に設置された受信器３０
に無線伝送され、そして回転棚制御手段１２と同様の制
御手段に通信手段を介して入力される。この結果、回転
棚２３は、入力された作業指示データに基づいて入庫棚
番の棚単体２４または出庫棚番の棚単体２４が自動的に
荷出し入れ部２８に呼び出されることになり、運転者
は、そのままフォークリフト２１を運転して、荷出し入
れ部２８に呼び出された空の棚単体２４に対する荷２２
の入庫移載または荷出し入れ部２８に呼び出された棚単
体２４からの荷２２の出庫移載を行うことができる。

【００２１】

【発明の作用及び効果】以上のように本発明の回転棚の
制御装置によれば、入出庫棚番の入力など、回転棚制御
手段(12)に対する作業指示データの入力を、携帯移動可
能な作業設定用送信器(18,19,29)において行うことがで
き、当該送信器に入力された作業指示データは、回転棚
の荷出し入れ部の近くに配設された受信器(10,30) に無
線伝送されて回転棚制御手段(12)に入力され、入力され
た作業指示データによって直接指定されるかまたは当該
作業指示データに基づいて在庫データから検索された入
出庫棚番の棚単体が自動的に荷出し入れ部に呼び出され
る。

【００２２】即ち、本発明の制御装置によれば、作業者
は、回転棚制御手段(12)に対する作業指示データの入力
を、回転棚の荷出し入れ部から離れた任意の場所から遠
隔的に行えることになるので、当該作業指示データの入
力を、資料などのある当該作業に最も好都合な任意の場
所、それも一定の場所ではなく状況によって任意に変え
ることのできる場所で能率良く且つ正確に行うことがで
き、作業指示データの入力後に回転棚の荷出し入れ部に
移動して荷の入出庫作業を行うことができる。

【００２３】従って、実施例のような入庫作業台や組立
作業台が併設されているような回転棚や、フォークリフ
トなどで荷の入出庫を行うような回転棚においては、作
業設定用送信器(18,19,30)を、これら作業台で作業を行
う作業者やフォークリフトの運転を行う運転者が携行す
ることにより、回転棚制御手段に対する作業指示データ
の入力を極めて能率良く且つ正確に行うことができる。

【００２４】また実施例にも説明したように、請求項２
に記載の構成によれば、入庫出庫の区別を人為的に入力
する必要がなくなり、入力ミスを少なくする上で効果的
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 回転棚の概略縦断側面図と、作業指示データ
の伝送系および回転棚の制御系を説明する図である。

【図２】 別の実施例を説明する要部の平面図である。

【図３】 回転棚制御手段の機能と作業手順とを説明す
るフローチャートである。

【符号の説明】

１ 垂直循環型の回転棚 ３ 垂直循環回動経路 ５ 棚単体 ６ 回転棚駆動用モータ ７ 荷出し入れ部 １０ 受信器 １１ 通信手段 １２ 回転棚制御手段 １３ 制御盤 １４ マイクロコンピュータ １５ 在庫管理用コンピュータ １６ 入庫作業台 １７ 組立作業台 １８ 作業設定用送信器 １９ 作業設定用送信器 ２０ 取り扱う荷 ２１ フォークリフト ２３ 水平循環型の回転棚 ２４ 棚単体 ２８ 荷出し入れ部 ２９ 作業設定用送信器 ３０ 受信器

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転棚(1) と、回転棚制御手段(12)と、受
   信器(10)と、作業設定用送信器(18,19) とを有し、 回転棚(1) は、多数の棚単体(5) と当該棚単体(5) の循
   環回動経路(3) と荷出し入れ部(7) とを有し、 受信器(10)は、回転棚(1) の荷出し入れ部(7) の近くに
   配設され、 作業設定用送信器(18,19) は、回転棚制御手段(12)に対
   する作業指示データを受信器(10)に無線送信するもの
   で、携帯移動可能であり、 回転棚制御手段(12)は、作業設定用送信器(18,19) から
   受信器(10)に無線伝送された作業指示データによって指
   定された棚単体(5) を荷出し入れ部(7) に呼び出すよう
   に回転棚(1) を駆動する回転棚の制御装置。
2. 【請求項２】作業設定用送信器(18,19) として、入庫設
   定専用と出庫設定専用とが設けられている請求項１に記
   載の回転棚の制御装置。