JPH0820310A - ウインドシールドひび割れ検出装置 - Google Patents

ウインドシールドひび割れ検出装置

Info

Publication number
JPH0820310A
JPH0820310A JP6157725A JP15772594A JPH0820310A JP H0820310 A JPH0820310 A JP H0820310A JP 6157725 A JP6157725 A JP 6157725A JP 15772594 A JP15772594 A JP 15772594A JP H0820310 A JPH0820310 A JP H0820310A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
windshield
power supply
conductive film
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6157725A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Yokota
明雄 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP6157725A priority Critical patent/JPH0820310A/ja
Publication of JPH0820310A publication Critical patent/JPH0820310A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電熱ガラス2のひび割れの検出と透明導電膜
3への過電圧の検出とを1つの電圧検出回路16で検出
することにより、ウインドシールド加熱装置1の制御装
置6の回路構成を簡素化してコストの低減と小型化とを
実現する。 【構成】 電熱ガラス2に形成された台形状の透明導電
膜3の上辺に帯状の正電極8を設け、透明導電膜3の下
辺に帯状の負電極9を設け、正側、負側検出線13、1
4を透明導電膜3の周囲に沿って配置する。そして、ウ
インドシールド加熱装置1の制御装置6に正側、負側検
出線13、14を介して透明導電膜3の印加電圧と正、
負電極8、9の電極間電圧を検出する1つの電圧検出回
路16を設けて、透明導電膜3の印加電圧が電源電圧の
上昇過上昇により異常に上昇したり、正側、負側検出線
13、14が電熱ガラス2のひび割れにより断線したり
した時に励磁コイル18を消磁して透明導電膜3への通
電を停止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ウインドシールドの
ひび割れを検出するウインドシールドひび割れ検出装置
に関するもので、とくにウインドシールドの解氷、除霜
を行う導電性被膜を備えたウインドシールド加熱装置に
組み込まれるウインドシールドひび割れ検出装置に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば自動車等の車両のウイ
ンドシールドの合わせ面に対向する2辺に沿って正電
極、負電極を設け、これらの正電極と負電極との間に導
電性被膜を形成し、正側導電線、負側導電線、正電極お
よび負電極を介して導電性被膜を通電することにより発
生するジュール熱によって、ウインドシールドの霜取り
や解氷を行うようにした車両用ウインドシールド加熱装
置(以下第1の従来例と呼ぶ)が知られている。
【0003】また、例えば特開昭56−103356号
公報においては、自動車等の車両のウインドシールド内
に埋め込まれた検出線がひび割れ時に受ける外力で断線
したことをもってウインドシールドのひび割れを検出
し、警報灯を点灯するようにした車両用ウインドシール
ドひび割れ検出装置(以下第2の従来例と呼ぶ)が開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第1の従来
例においては、導電性被膜の通電中に、何らかの原因
(例えば飛び石)でウインドシールドにひび割れ(クラ
ック)が発生した場合には、ひび割れ箇所に当たるウイ
ンドシールドの導電性被膜に電流が集中して火花が飛
び、この箇所の導電性被膜が他の箇所の導電性被膜より
局部的に異常発熱する等の不具合が発生する。
【0005】また、第1の従来例と第2の従来例とを組
み合わせた技術を電気自動車のウインドシールドひび割
れ検出装置として採用した場合には、走行用モータを回
生ブレーキとして使用した時に回生ブレーキ(走行用モ
ータ)の発電出力により電源回路の電源電圧が上昇する
ため、導電性被膜に過電圧が印加され、導電性被膜が異
常発熱する等の不具合が発生する。なお、導電性被膜が
異常発熱すると、ウインドシールドの温度が過上昇する
ことにより、ウインドシールドにひび入る等、ウインド
シールドが破損してしまう可能性もある。
【0006】この発明の目的は、導電性被膜の異常発熱
を防止してウインドシールドの温度の過上昇を防止する
ことによりウインドシールドの破損を防止することが可
能なウインドシールドひび割れ検出装置を提供すること
にある。また、この発明の目的は、ウインドシールドの
ひび割れの検出と導電性被膜への過電圧の検出とを1つ
の電圧検出手段で検出することにより制御装置の回路構
成を簡素化してコストの低減と小型化を図ることが可能
なウインドシールドひび割れ検出装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、ウインドシ
ールドに形成された導電性被膜と、この導電性被膜へ電
力を供給する電源回路と、前記導電性被膜の周囲に沿っ
て配され、且つ前記導電性被膜に接続すると共に、前記
ウインドシールドのひび割れにより断線する一対の検出
導体と、これらの検出導体を介して前記導電性被膜に印
加される電圧を検出する電圧検出手段、および前記導電
性被膜と前記電源回路との接続を遮断する通電停止手段
を有し、前記電圧検出手段で検出される電圧が通常の電
圧より低い第1の基準値以下の時、あるいは前記電圧検
出手段で検出される電圧が通常の電圧より高い第2の基
準値以上の時に、前記通電停止手段を作動させる制御装
置とを備えた技術手段を採用した。
【0008】なお、前記制御装置に、温度を検出する温
度検出手段を設けて、この温度検出手段で検出した温度
が設定温度以上に上昇した際に、前記通電停止手段を作
動させるようにしても良い。また、前記制御装置に、前
記ウインドシールドのひび割れを警報する警報手段を設
けて、前記ウインドシールドのひび割れ時に前記警報手
段も作動させるようにしても良い。さらに、前記電源回
路に、車両の走行用モータへ高電圧を印加する高電圧電
源、前記導電性被膜の一辺に接続した少なくとも1つの
第1の電極、前記導電性被膜の一辺と対向した対向辺に
接続した少なくとも1つの第2の電極、前記高電圧電源
の一方側と前記第1の電極とを接続する少なくとも1つ
の第1の導電線、および前記高電圧電源の他方側と前記
第2の電極とを接続する少なくとも1つの第2の導電線
を設けても良い。
【0009】
【作用】この発明によれば、電源回路から導電性被膜へ
通常の電圧が印加されると、導電性被膜が発熱してウイ
ンドシールドを加熱することにより、ウインドシールド
の霜取りおよび解氷がなされる。このとき、何らかの原
因でウインドシールドにひび割れが発生し、一対の検出
導体のうちの少なくとも一方の検出導体が断線すると、
一対の検出導体を介して制御装置の電圧検出手段に検出
される電圧が低下する。そして、電圧検出手段で検出さ
れる電圧が通常の電圧より低い第1の基準値以下に低下
した場合には、制御装置がウインドシールドのひび割れ
と判定して、通電停止手段を作動させることにより、電
源回路と導電性被膜との接続が遮断される。また、何ら
かの原因で電源回路の電圧が上昇し、導電性被膜に過電
圧が印加されると、一対の検出導体を介して制御装置の
電圧検出手段に検出される電圧が上昇する。そして、電
圧検出手段で検出される電圧が通常の電圧より高い第2
の基準値以上に上昇した場合には、通電停止手段を作動
させることにより、電源回路と導電性被膜との接続が遮
断される。
【0010】
【実施例】
〔実施例の構成〕次に、この発明のウインドシールドひ
び割れ検出装置を、電気自動車用ウインドシールド加熱
装置に組み込んだ実施例に基づいて説明する。図1は電
気自動車用ウインドシールド加熱装置を示した図であ
る。
【0011】この電気自動車用ウインドシールド加熱装
置1は、電気自動車のフロントガラスを構成する電熱ガ
ラス2を加熱することによって電熱ガラス2の霜取りや
解氷を行うものである。また、電気自動車用ウインドシ
ールド加熱装置1は、透明導電膜3、電源回路4、補機
用電源5および制御装置6等から構成されている。電熱
ガラス2は、本発明のウインドシールドであって、2枚
の板ガラスをポリビニルブチラール等の中間膜を介して
接合した合わせガラスが採用されている。
【0012】透明導電膜3は、本発明の導電性被膜であ
って、台形状、長方形状、平行四辺形状等の方形形状
で、電熱ガラス2の一方の合わせ面にスパッタリングや
蒸着等により形成されている。この透明導電膜3は、良
導電性の酸化金属層と金属層とを積層して形成されてい
る。酸化金属層としては、200Å〜600Åの厚さの
ZnO層やSnO2 層やIn2 3 層が好ましく、金属
層としては、50Å〜250Åの厚さのAg層、Au
層、Al層、Cu層等が好ましい。
【0013】電源回路4は、高電圧電源7、一対の正、
負電極8、9、正側導電線10および負側導電線11等
を備えている。高電圧電源7は、電気自動車の走行用モ
ータ(図示せず)に電力の供給を行う、電源電圧(通常
の電圧)が例えば288Vの主バッテリである。
【0014】正電極8は、本発明の第1の電極であっ
て、電熱ガラス2の一方の合わせ面に銀ペースト等の導
電性ペーストを印刷または焼成してなり、透明導電膜3
の上辺から左辺に沿うように配された電極帯である。負
電極9は、本発明の第2の電極であって、電熱ガラス2
の一方の合わせ面に銀ペースト等の導電性ペーストを印
刷または焼成してなり、正電極8の上辺部分と対称的な
位置に配された電極帯である。すなわち、この負電極9
は、透明導電膜3の下辺に沿って配されている。
【0015】正側導電線10は、本発明の第1の導電線
であって、一端部が高電圧電源7の正(+)側に接続さ
れ、他端部が正電極8の左辺部分の下端部に接続されて
いる。負側導電線11は、本発明の第2の導電線であっ
て、一端部が高電圧電源7の負(−)側に接続され、他
端部が正側導電線10と略対称となるように負電極9の
右端部に接続されている。また、負側導電線11は、正
側導電線10と共に高電圧電源7から正電極8、負電極
9を介して透明導電膜3へ給電を行う給電線を構成す
る。
【0016】補機用電源5は、電気自動車に搭載された
ヘッドライト等の照明装置、ワイパーモータ等の各種モ
ータ、スピードメータ等の各種メータの作動に必要な電
力の供給を行う、電源電圧が例えば12Vの副バッテリ
である。この補機用電源5は、イグニッションスイッチ
12を介して制御装置6に接続され、イグニッションス
イッチ12の投入により制御装置6に作動電圧を印加す
る。なお、補機用電源5の負(−)側は制御装置6のE
端子(アース端子)に接続され、イグニッションスイッ
チ12は制御装置6のIG端子に接続されている。
【0017】制御装置6は、正側、負側検出線13、1
4、リレー回路15、電圧検出回路16および通電制御
回路17等から構成されている。正側、負側検出線1
3、14は、本発明の一対の検出導体であって、電熱ガ
ラス2の一方の合わせ面に銀ペースト等の導電性ペース
トを印刷または焼成してなり、一対の正、負電極8、9
を介して透明導電膜3の電圧を検出する電圧検出導電線
である。
【0018】正側検出線13は、透明導電膜3の左辺か
ら上辺に沿うように配され、一端部が電圧検出回路16
(制御装置6のM端子)に接続され、他端部が正電極8
の上辺部分の右端部に接続されている。また、負側検出
線14は、透明導電膜3の下辺に沿うように配され、一
端部が電圧検出回路16(制御装置6のME端子)に接
続され、他端部が正電極8の上辺部分の右端部に接続さ
れている。
【0019】リレー回路15は、本発明の通電停止手段
であって、高電圧電源7から正電極8、負電極9を介し
て透明導電膜3への電力の給電(通電)および給電(通
電)の停止を制御する給電制御手段、スイッチング手段
である。このリレー回路15は、制御装置6に通電制御
される励磁コイル(リレーコイル)18、および高電圧
電源7と透明導電膜3との接続、遮断を行う接点(リレ
ースイッチ)19より構成されている。接点19は、正
側導電線10の途中に設けられており、励磁コイル18
が励磁(オン)されると閉じ、励磁コイル18が消磁
(オフ)されると開くリレースイッチである。
【0020】電圧検出回路16は、本発明の電圧検出手
段であって、正側、負側検出線13、14を介して透明
導電膜3に印加されている電圧(印加電圧)、すなわ
ち、正電極8と負電極9との間の電圧(電極間電圧)を
検出する検出回路である。また、電圧検出回路16は、
制御装置6のM端子、ME端子の端子間電圧を検出する
検出回路である。
【0021】電圧検出回路16は、透明導電膜3への通
電中に、正側、負側検出線13、14から入力した検出
電圧と閾値(第1の基準値=100V)とを比較する比
較手段としての第1の比較回路(図示せず)、および透
明導電膜3への通電中に、正側、負側検出線13、14
から入力した検出電圧と閾値(第2の基準値=400
V)とを比較する比較手段としての第2の比較回路(図
示せず)も内蔵している。
【0022】第1の比較回路は、電圧検出回路16から
入力した検出電圧が第1の基準値(第1の基準電圧:例
えば100V)まで低下した場合に、電熱ガラス2にひ
び割れ(クラック)が発生していると判断して、異常信
号を通電制御回路17へ送る。第2の比較回路は、電圧
検出回路16から入力した検出電圧が第2の基準値(第
2の基準電圧:例えば400V)に達した場合に、電熱
ガラス2が異常発熱していると判断して、異常信号を通
電制御回路17へ送る。
【0023】外気温センサ21は、本発明の温度検出手
段であって、一端部が制御装置6のTI端子に接続さ
れ、他端部が制御装置6のTO端子に接続され、電気自
動車の車室外の空気温度(以下外気温)を検出する室外
温度検出手段である。作動ランプ22は、本発明の警報
手段であって、制御装置6のL端子に接続され、透明導
電膜3への通電時に点灯し、電熱ガラス2のひび割れ時
に点滅する。なお、作動ランプ22に代えてブザー等の
警報手段を用いても良い。
【0024】通電制御回路17は、電圧検出回路16、
作動スイッチ20および外気温センサ21からの電気信
号に基づいて励磁コイル18、作動ランプ22の通電制
御を行う。作動スイッチ20は、制御装置6のSW端子
に接続され、運転者の手動操作により電気自動車用ウイ
ンドシールド加熱装置1の運転および運転停止を指示す
る手動操作手段、指示手段である。
【0025】通電制御回路17は、イグニッションスイ
ッチ12を介して補機用電源5から作動電圧(例えば1
2V)が印加されることにより作動を開始する電子制御
装置(コンピュータ)で、CPU、ROM、RAM等を
内蔵する通電制御手段である。通電制御回路17は、電
圧検出回路16から異常信号を入力した場合に、リレー
回路15の励磁コイル18(透明導電膜3)をオフす
る。なお、通電制御回路17は、電圧検出回路16から
電熱ガラス2のひび割れの異常信号を入力した場合に
は、作動ランプ22を点滅させて運転者に警報する。
【0026】また、通電制御回路17は、外気温センサ
21から入力した外気温と基準温度(例えば30℃)と
を比較する比較手段としての第3の比較回路(図示せ
ず)も内蔵している。この第3の比較回路は、外気温セ
ンサ21から入力した外気温が基準温度(例えば30
℃)以上に上昇した際に、リレー回路15の励磁コイル
18(透明導電膜3)をオフする。なお、外気温センサ
21の代わりに電熱ガラス2に照射される日射量を検出
する日射量センサや、電熱ガラス2の温度を検出する温
度センサの検出信号を基にして透明導電膜3の通電制御
を行うようにしても良い。
【0027】〔実施例の作用〕次に、この実施例の電気
自動車用ウインドシールド加熱装置1の作用を図1に基
づいて簡単に説明する。運転者によりイグニッションス
イッチ12が投入されると、制御装置6は待機状態とな
る。
【0028】このとき、運転者により作動スイッチ20
が投入されると、制御装置6はリレー回路15の励磁コ
イル18をオンすることにより励磁コイル18を励磁す
る。これにより、リレースイッチが閉じることにより導
通させ、高電圧電源7の電源電圧が電熱ガラス2の正電
極8、負電極9の間に印加され、透明導電膜3に電流が
流れる。したがって、透明導電膜3に発生するジュール
熱により電熱ガラス3が加熱されることによって解氷や
霜取りが開始される。
【0029】また、同時に、電熱ガラス2の解氷や霜取
りが行われていることを運転者に表示するため、作動ラ
ンプ22を点灯する。このとき、制御装置6のM端子、
ME端子間には、正電極8、負電極9間の電圧、つまり
透明導電膜3に供給されている電圧(通常の電圧=電源
電圧:例えば約288V)が印加されている。
【0030】以上のように、電熱ガラス2への通電(給
電)中に、飛び石等により電熱ガラス2にひび割れ(ク
ラック)Cが発生すると、電熱ガラス2が割れた時の外
力により正側検出線13または負側検出線14が断線す
るため、制御装置6のM端子、ME端子間の電圧は第1
の基準値(例えば100V)より低くなり、励磁コイル
18を励磁しているにも拘らず、制御装置6のM端子、
ME端子間の電圧が例えば100V以下であることを制
御装置6の電圧検出回路16の第1の比較回路で判定す
る。
【0031】そして、通電制御回路17へ異常であるこ
とを伝達し、電熱ガラス2の火災防止のため、励磁コイ
ル18の消磁し、接点19を開放し、電熱ガラス2への
通電(給電)を停止する。また、同時に、電熱ガラス2
のひび割れが発生している(異常である)ことを作動ラ
ンプ22を点滅させることで、運転者に警報することが
できる。
【0032】また、電気自動車においては、走行状態に
より高電圧電源7の電源電圧が加速時に低下し、減速時
に回生ブレーキ(走行用モータの回生制動)の発電によ
り上昇する。電熱ガラス2の透明導電膜3は、抵抗体で
あるため、回生ブレーキにより高電圧電源7の電源電圧
が上昇すると、正電極8と負電極9との電極間電圧(電
熱ガラス2に印加される印加電圧)が上昇して、過電圧
が印加されることになる。これにより、透明導電膜3が
異常発熱して、電熱ガラス2の温度が上昇に電熱ガラス
2の熱割れが発生することが懸念される。
【0033】ところが、本例では、前述した正側、負側
検出線13、14が高電圧電源7の電源電圧を測定して
いるので、例えば回生ブレーキにより高電圧電源7の電
源電圧が第2の基準値(例えば400V)に達したこと
を、電圧検出回路16の第2の比較回路で判定した場合
には、制御装置6は電熱ガラス2を保護するため、励磁
コイル18を消磁し、接点19を開放し、電熱ガラス2
への通電(給電)を停止する。
【0034】通常、以上の様な制御をする制御装置を構
成する場合、電熱ガラス2のひび割れを検出するひび割
れ検出回路と電源回路4の過電圧(制御装置6のM端
子、ME端子の端子間電圧)を検出する電圧検出回路と
を別々に構成している。これにより、制御装置を構成す
る回路が複雑になり、また制御装置の端子数が増加する
ことにより製品コストが増大する。
【0035】ところが、電熱ガラス2のひび割れを検出
する正側、負側検出線13、14を正、負電極8、9に
接続することにより、1つの電圧検出回路16により、
電熱ガラス2のひび割れと電源回路4の過電圧とを検出
することができる。これにより、制御装置6の回路構成
が簡素化し、また制御装置6の端子数が減少することに
より制御装置6の製品コストを低減することができ、さ
らに小型化を図ることができる。
【0036】また、外気温センサ21で検出した外気温
が基準温度(例えば30℃)以上に上昇している場合
に、透明導電膜3を通電すると電熱ガラス2の温度が異
常に高くなる可能性があるため、制御装置6は運転者が
作動スイッチ20を投入しても、励磁コイル18を消磁
し、接点19を開放し、電熱ガラス2を通電(給電)し
ないようにする。
【0037】なお、ウインドシールド加熱装置1を本例
のシステム構成とすることにより、励磁コイル18を励
磁しているにも拘らず、制御装置6のM端子、ME端子
間に高電圧電源7の電源電圧が印加されない場合や、励
磁コイル18を消磁しているにも拘らず、制御装置6の
M端子、ME端子間に高電圧電源7の電源電圧が印加さ
れてしまうようなリレー回路15のオープンやショート
故障が発生しても、電圧検出回路16にて検出が可能で
ある。
【0038】〔実施例の効果〕以上のように、電気自動
車用ウインドシールド加熱装置1は、電熱ガラス2にひ
び割れが発生した場合に、透明導電膜3の通電を停止す
るようにしているので、ひび割れ箇所に当たる透明導電
膜3に電流が集中して火花が飛び、この箇所の透明導電
膜3が他の箇所の透明導電膜3より局部的に異常発熱す
ることによる電熱ガラス2の破損を防止することができ
る。さらに、電熱ガラス2にひび割れが発生しているこ
とを作動ランプ22を点滅させることにより運転者に警
報することができるので、安全性に優れる。
【0039】また、何らかの原因による高電圧電源7の
電源電圧が異常上昇した場合でも、透明導電膜3の通電
を停止するようにしているので、透明導電膜3の温度の
異常上昇による電熱ガラス2の破損を防止することがで
きる。そして、電熱ガラス2のひび割れの検出と透明導
電膜3への過電圧の検出とを1つの電圧検出回路16で
行うことにより制御装置6の回路構成を簡素化すること
ができるので、コストの低減化と小型化とを実現するこ
とができる。
【0040】〔変形例〕この実施例では、透明導電膜
(導電性被膜)3と高電圧電源7(主バッテリ)との通
電および通電停止を司るスイッチング手段、通電停止手
段をリレー回路15により構成したが、スイッチング手
段、通電停止手段をトランジスタ、パワーMOS、ソリ
ッドステートリレー等の半導体スイッチにより構成して
も良い。
【0041】この実施例では、透明導電膜(導電性被
膜)3へ電力を供給する電力供給源として288Vの高
電圧電源7(主バッテリ)を使用したが、電力供給源と
して実用的には通常の電圧が48V〜400Vの電源電
源を使用しても良い。なお、48V〜400Vのバッテ
リの場合には、第1の基準値は0V程度、第2の基準値
は通常の電圧の150%程度を用いると良い。また、2
88V、400Vのバッテリの場合には第1の基準値を
0V〜200Vの中から選択しても良い。
【0042】この実施例では、本発明を電気自動車のフ
ロントガラスを加熱するウインドシールド加熱装置1に
適用したが、本発明を電気自動車の他のガラスを加熱す
るウインドシールド加熱装置に適用しても良く、また本
発明を電気自動車を除く他の車両のウインドガラスを加
熱するウインドシールド加熱装置に適用しても良い。さ
らに、車両を除く建築物や建造物のウインドガラスを加
熱するウインドシールド加熱装置に適用しても良い。
【0043】この実施例では、正電極8、負電極9、正
側導電線10、負側導電線11、正側検出線13、負側
検出線14をそれぞれ1つずつ設けたが、これらのうち
いずれかを2つ以上設けても良い。例えば1つの正電極
8に対して負電極9を2つ設けたり、正電極8、負電極
9を2つ以上設けたりしても良い。また、正側、負側検
出線(一対の検出導体)13、14の形成箇所は、電熱
ガラス(ウインドシールド)2の各辺と透明導電膜(導
電性被膜)3の周囲との間に配されており、且つ正、負
電極8、9に接続さえていれば本例に限定されない。例
えば導電性被膜を囲むように設けても良い。
【0044】
【発明の効果】この発明は、ウインドシールドのひび割
れを検出したり、導電性被膜への過電圧を検出した際に
導電性被膜への通電を停止するようにしているため、導
電性被膜の異常発熱を防止することができるので、ウイ
ンドシールドの温度が過上昇することはなく、ウインド
シールドの破損を防止することができる。また、ウイン
ドシールドのひび割れの検出と導電性被膜への過電圧の
検出とを1つの電圧検出手段で行うことにより制御装置
の回路構成を簡素化することができるので、コストの低
減化と小型化とを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示した電気回路図である。
【符号の説明】
1 電気自動車用ウインドシールド加熱装置(ウインド
シールドひび割れ検出装置) 2 電熱ガラス(ウインドシールド) 3 透明導電膜(導電性被膜) 4 電源回路 6 制御装置 7 高電圧電源 8 正電極(第1の電極) 9 負電極(第2の電極) 10 正側導電線(第1の導電線) 11 負側導電線(第2の導電線) 13 正側検出線(検出導体) 14 負側検出線(検出導体) 15 リレー回路(通電停止手段) 16 電圧検出回路(電圧検出手段) 17 通電制御回路(通電制御手段) 21 外気温センサ(温度検出手段) 22 作動ランプ(警報手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ウインドシールドに形成された導電
    性被膜と、 (b)この導電性被膜へ電力を供給する電源回路と、 (c)前記導電性被膜の周囲に沿って配され、且つ前記
    導電性被膜に接続すると共に、前記ウインドシールドの
    ひび割れにより断線する一対の検出導体と、 (d)これらの検出導体を介して前記導電性被膜に印加
    される電圧を検出する電圧検出手段、および前記導電性
    被膜と前記電源回路との接続を遮断する通電停止手段を
    有し、 前記電圧検出手段で検出される電圧が通常の電圧より低
    い第1の基準値以下の時、あるいは前記電圧検出手段で
    検出される電圧が通常の電圧より高い第2の基準値以上
    の時に、前記通電停止手段を作動させる制御装置とを備
    えたウインドシールドひび割れ検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のウインドシールドひび割
    れ検出装置において、 前記制御装置は、温度を検出する温度検出手段を有し、
    この温度検出手段で検出した温度が設定温度以上に上昇
    した際に、前記通電停止手段を作動させることを特徴と
    するウインドシールドひび割れ検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のウインドシールドひび割
    れ検出装置において、 前記制御装置は、前記ウインドシールドのひび割れを警
    報する警報手段を有し、前記ウインドシールドのひび割
    れ時に前記警報手段も作動させることを特徴とするウイ
    ンドシールドひび割れ検出装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    のウインドシールドひび割れ検出装置において、 前記電源回路は、車両の走行用モータへ高電圧を印加す
    る高電圧電源、前記導電性被膜の一辺に接続した少なく
    とも1つの第1の電極、前記導電性被膜の一辺と対向し
    た対向辺に接続した少なくとも1つの第2の電極、前記
    高電圧電源の一方側と前記第1の電極とを接続する少な
    くとも1つの第1の導電線、および前記高電圧電源の他
    方側と前記第2の電極とを接続する少なくとも1つの第
    2の導電線を有することを特徴とするウインドシールド
    ひび割れ検出装置。
JP6157725A 1994-07-08 1994-07-08 ウインドシールドひび割れ検出装置 Pending JPH0820310A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6157725A JPH0820310A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 ウインドシールドひび割れ検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6157725A JPH0820310A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 ウインドシールドひび割れ検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0820310A true JPH0820310A (ja) 1996-01-23

Family

ID=15656008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6157725A Pending JPH0820310A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 ウインドシールドひび割れ検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0820310A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020004081A (ko) * 2000-06-30 2002-01-16 권현옥 자동차 유리창 성에 제거 장치
JP2016522504A (ja) * 2013-05-29 2016-07-28 ピルキントン グループ リミテッド クラックセンサを備えるグレイジング
CN113916733A (zh) * 2020-07-09 2022-01-11 北京智感度衡科技有限公司 一种传感器和颗粒物检测装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020004081A (ko) * 2000-06-30 2002-01-16 권현옥 자동차 유리창 성에 제거 장치
JP2016522504A (ja) * 2013-05-29 2016-07-28 ピルキントン グループ リミテッド クラックセンサを備えるグレイジング
CN113916733A (zh) * 2020-07-09 2022-01-11 北京智感度衡科技有限公司 一种传感器和颗粒物检测装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950006629B1 (ko) 전기적으로 가열가능한 투명체와 그의 제어장치 및 방법
US5824994A (en) Electrically heated transparency with multiple parallel and looped bus bar elements
CA2887008C (en) Systems and methods for windshield deicing
US4820902A (en) Bus bar arrangement for an electrically heated transparency
US4894513A (en) Heatable windshield temperature control
KR101594232B1 (ko) 전기 가열 장치를 사용하여 투명창을 제빙하기 위한 방법 및 배열
EP0169642B1 (en) Electrically heated panel assembly
US4808799A (en) Crack detecting window panel and method of producing same
WO2005048657A1 (ja) 電熱窓ガラス
JPH0820310A (ja) ウインドシールドひび割れ検出装置
JP7402803B2 (ja) 電熱装置を使用して透明窓を除氷するための方法及び構成
EP0325145A1 (en) Discontinuity detector in a heated transparency
JPH1199895A (ja) 車両用乗員脱出支援装置
JPH08253107A (ja) 通電加熱ガラス
JP3669055B2 (ja) 通電加熱ガラス
JPH0831555A (ja) 窓ガラス加熱装置
JPH07309128A (ja) ウインドシールド加熱装置
JPH0733426Y2 (ja) 自動車用電熱ガラス
JPH0524048Y2 (ja)
JPH081100U (ja) 板ガラスのクラック検出機構
JPH0446847A (ja) ウインドガラス加熱装置
JPS626851A (ja) 自動車用窓の防曇防氷装置
JPH03257782A (ja) 自動車用電熱ガラスの割れ判定制御方法
EP0359369B1 (en) Bus bar arrangement for an electrically heated vision unit
JPH0310949A (ja) 車両用融氷装置