JPH08202050A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH08202050A
JPH08202050A JP7011464A JP1146495A JPH08202050A JP H08202050 A JPH08202050 A JP H08202050A JP 7011464 A JP7011464 A JP 7011464A JP 1146495 A JP1146495 A JP 1146495A JP H08202050 A JPH08202050 A JP H08202050A
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JP
Japan
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resist
agent
rinsing
silylating agent
region
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Pending
Application number
JP7011464A
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English (en)
Inventor
Kumaaru Rakeshiyu
クマール ラケシュ
Hiroshi Hougen
寛 法元
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光領域、未露光領域のシリコン含有量のコ
ントラストを十分にとることでき、十分な膜厚の微細な
レジストパターンを形成すること。 【構成】 基体としてのシリコン基板1上にフェノール
樹脂を母体とするネガ型のレジスト2を塗布し(図1
(a))、次いでレジスト2を選択的に露光した後(図
1(b))、熱処理する(図1(c))。次にシリル化
剤を用いてレジスト2の未露光領域4をシリル化し、こ
のシリル化したレジスト2をリンス剤を用いてリンスし
た後(図1(d))、上記のシリル化領域5を酸化して
酸化シリコン層6にする(図1(e))。そして酸化シ
リコン層6をマスクにしてレジスト2をエッチングし、
レジストパターン7を得る(図1(f))。このような
工程において、上記シリル化剤および上記リンス剤とし
てそれぞれ、キシレンより沸点が低い炭化水素化合物を
少なくとも一種含む有機溶剤を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI製造プロセスに
おいて、0.1μmレベル以下の微細なレジストパター
ンを形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、LSI製造プロセスにおける微細
なレジストパターンの形成方法として、例えばUV露光
法、液相シリル化法およびドライエッチング法を用いる
「E.Gogolides et.al:J.Vac.Sci.Technol B10(1992) 」
に記載された方法が知られている。
【0003】この方法では、まず基板上にノボラック樹
脂からなるネガ型のレジストを塗布する。次いで水銀ラ
ンプのi線(波長365nm)を光源としてレジストを
選択的にUV露光した後、130℃の温度で90秒の露
光後熱処理(PEB)を行う。次に、キシレン、ヘキサ
メチルシクロトリシラゼン(HMCTS)、ポリグリコ
ールメチルエーテルアセテート(PGMEA)の混合液
をシリル化剤として用い、室温でこの液相中に基板を4
0秒浸漬させてレジストの未露光領域にシリコンを拡散
(シリル化)させる。ここでHMCTSはシリコン拡散
源であり、PGMEAはシリコンの拡散を促進させる作
用がある。また、キシレンはシリコン拡散源のキャリア
として働く。
【0004】続いて、キシレンからなるリンス剤を用い
て基板を20秒リンスし、このことによって未反応のシ
リル化剤を除去して上記シリル化反応を停止させる。そ
の後、基板上に窒素雰囲気中にて乾燥させ、さらに90
℃の温度で1分のシリル化後熱処理(PSB)を施して
シリル化した領域のシリコンを酸化させる。そして、酸
素プラズマを用いてレジストをドライエッチングする。
このとき、先にシリル化した領域は上記酸化によってエ
ッチング耐性を有しているので、この工程ではシリル化
した領域がマスクになってレジストの他の領域、つまり
露光領域が異方的にエッチングされ、レジストのパター
ンが形成される。上記文献では、この方法によって0.
5μmのパターンを形成することができるとされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
方法では、シリル化剤として用いるPGMEAやシリル
化剤およびリンス剤として用いるキシレンがノボラック
樹脂からなるレジストを溶解し易いため、シリル化工程
やリンス工程によりレジストの膜厚が露光領域、未露光
領域ともに0.2μm程度減少する。この結果、未露光
領域におけるシリコンの含有量が少なくなるので、露光
領域、未露光領域のシリコン含有量のコントラストが低
減して、その後のエッチング処理では未露光領域もエッ
チングされてしまう。したがって、この処理後において
レジストパターンの膜厚を十分に確保できないという問
題が生じてしまうのである。すなわち、膜厚を十分に確
保できないと、後の基板のエッチング工程においてこの
レジストが十分なエッチング耐性を有するマスクとなら
ないなどの不具合が生じてしまうのである。
【0006】また、シリル化の際にシリル化剤中のPG
MEAやキシレンがレジストを溶解してレジスト表面の
未露光領域を多孔質化するため、シリコンが露光領域に
も拡散してしまうことも、露光領域、未露光領域のシリ
コン含有量のコントラストを低下させる一因となってい
た。したがって、露光領域、未露光領域のシリコン含有
量のコントラストを十分にとることでき、十分な膜厚の
微細なレジストパターンが得られるパターン形成方法の
開発が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のパターン形成方
法は、基体上にフェノール樹脂を母体とするネガ型のレ
ジストを塗布する工程と、このレジストを選択的に露光
した後、熱処理する工程と、シリル化剤を用いてレジス
トの未露光領域をシリル化する工程と、このシリル化し
たレジストをリンス剤を用いてリンスした後、上記シリ
ル化した領域を酸化する工程と、その酸化した領域をマ
スクにしてレジストをエッチングする工程とを有する方
法である。そして、このような方法において、上記シリ
ル化剤および上記リンス剤としてそれぞれ、キシレンよ
り沸点が低い炭化水素化合物を少なくとも一種含む有機
溶剤を用いるか、またはキシレンより誘電率が低い炭化
水素化合物を少なくとも一種含む有機溶剤を用いるよう
にしている。
【0008】また本発明の他のパターン形成方法は、基
体上にフェノール樹脂を母体とするポジ型のレジスト塗
布する工程と、このレジストを選択的に露光した後、熱
処理する工程と、シリル化剤を用いてレジストの露光領
域をシリル化する工程と、このシリル化したレジストを
リンス剤を用いてリンスした後、上記シリル化した領域
を酸化する工程と、その酸化した領域をマスクにしてレ
ジストをエッチングする工程とを有する方法である。そ
して、このような方法において、上記シリル化剤および
上記リンス剤としてそれぞれ、キシレンより沸点が低い
炭化水素化合物を少なくとも一種含む有機溶剤を用いる
か、またはキシレンより誘電率が低い炭化水素化合物を
少なくとも一種含む有機溶剤を用いるようにしている。
【0009】
【作用】本発明のパターン形成方法では、シリル化剤お
よびリンス剤としてそれぞれ、キシレンより沸点が低い
炭化水素化合物を少なくとも一種含む有機溶剤を用いる
ことから、フェノール樹脂を母体とするネガ型またはポ
ジ型のレジストをシリル化したりリンスした際、レジス
トからのシリル化剤やリンス剤の気化が従来のそれらに
比べて速くなる。したがって、レジスト中のシリル化
剤、リンス剤の残留が少なくなるので、レジストのシリ
ル化剤、リンス剤への溶解が抑制され、これによりシリ
ル化工程およびリンス工程を経てもレジストの膜厚がほ
ぼ元の状態に維持される。また、レジストのシリル化剤
への溶解が抑制されるために、このレジストがネガ型の
場合は、シリル化の際にレジスト表面の未露光領域が多
孔質化されないので、シリコンが露光領域に拡散するこ
とが防止される。またレジストがポジ型の場合は、シリ
ル化の際にレジスト表面の露光領域が多孔質化されない
ので、シリコンが未露光領域に拡散することが防止され
る。
【0010】本発明の他のパターン方法では、シリル化
剤およびリンス剤としてそれぞれ、キシレンより誘電率
が低く、このため極性の低い炭化水素化合物を少なくと
も一種含む有機溶剤を用いることから、フェノール樹脂
を母体とし、これにより極性が高いレジストのシリル化
剤およびリンス剤に対する溶解速度が遅くなる。したが
って、レジストのシリル化剤、リンス剤への溶解が抑制
されるので、シリル化工程およびリンス工程を経てもレ
ジストの膜厚がほぼ元の状態に維持される。また、レジ
ストが上記シリル化剤に溶解する溶解が抑制されるため
に、このレジストがネガ型の場合は、シリル化の際にレ
ジスト表面の未露光領域が多孔質化されないので、シリ
コンが露光領域に拡散することが防止される。またレジ
ストがポジ型の場合は、シリル化の際にレジスト表面の
露光領域が多孔質化されないので、シリコンが未露光領
域に拡散することが防止される。
【0011】
【実施例】以下、本発明のパターン形成方法の実施例を
図面に基づいて説明する。図1(a)〜(e)は本発明
の第1実施例を工程順に示す説明図であり、本発明にお
けるフェノール樹脂を母体とするレジストとして、ノボ
ラック樹脂、架橋剤、酸発生剤を含む化学増幅型のネガ
型のレジストを用いた場合について示したものである。
【0012】このパターン形成方法では、まず図1
(a)に示すように、本発明の基体としてのシリコン基
板1上に、上記レジスト2を1μmの膜厚に塗布する。
次いで図1(b)に示すように、加速エネルギー30k
V、ドーズ量30μC/cm2 の条件でレジスト2を選
択的に電子ビーム露光した後、ホットプレート上にシリ
コン基板1を載置し、大気中にて、100℃で2分の露
光後熱処理(PEB)を施して図1(c)に示すように
レジスト2の露光領域3を架橋させる。
【0013】続いて、キシレン(沸点144〜138
℃)より沸点の低い炭化水素化合物を少なくとも一種含
む有機溶剤をシリル化剤として用い、このシリル化剤に
シリコン基板1を浸漬して、図1(d)に示すように未
露光領域4の表面側にシリコンを拡散(シリル化)させ
てシリル化領域5を形成する。ここでは、上記炭化水素
化合物にトルエン(沸点110℃)を用い、シリル化剤
としてトルエン、ヘキサメチルシクロトリシラゼン(H
MCTS)、ポリグリコールメチルエーテルアセテート
(PGMEA)をそれぞれ、トルエン:40〜55%、
HMCTS:10〜15%、PGMEA:25〜40%
の体積比で混合させた混合液を用いる。そして室温に
て、このシリル化剤にシリコン基板1を420秒浸漬さ
せる。
【0014】次に、キシレンより沸点の低い炭化水素化
合物を少なくとも一種含む有機溶剤をリンス剤として用
い、シリコン基板1をリンスして未反応のシリル化剤を
除去して上記のシリル化反応を停止させる。この例で
は、シリル化剤と同様に上記炭化水素化合物をトルエン
とし、リンス剤としてトルエン、キシレンを体積比でト
ルエン:キシレン=3:1で混合させた混合液を用いて
90秒のリンスを行う。その後、シリコン基板1を窒素
雰囲気中にて乾燥させる。
【0015】次いで図1(e)に示すように、95℃の
温度で3分のシリル化後熱処理(PSB)を行ってシリ
ル化領域5のシリコンを酸化させ、本発明の酸化した領
域としての酸化シリコン層6を形成する。
【0016】そして図1(f)に示すように、反応性イ
オンエッチング装置を用い、酸素ガスの流量10scc
m、反応圧力2.2Pa、高周波電力75Wの条件で発
生させた酸素プラズマによって、レジスト2をドライエ
ッチングする。このとき、すでに未露光領域4には、そ
の表面側にエッチング耐性を有する酸化シリコン層6が
形成されているので、この工程では酸化シリコン層6が
マスクになってレジスト2の他の領域、つまり露光領域
3が異方的にエッチングされ、未露光領域4にレジスト
2が残存した、いわゆるポジ型の微細なレジストパター
ン7が形成される。この実施例では、0.12μmピッ
チのライン状の微細なパターンを形成することができ
た。
【0017】上記実施例において、シリル化剤およびリ
ンス剤にそれぞれ含まれるトルエンはキシレンより沸点
が低いことから、シリル化工程およびリンス工程の際に
はシリル化剤、リンス剤のレジストからの気化が従来の
それらに比べて速くなり、したがってレジスト中のシリ
ル化剤、リンス剤の残留が少なくなる。その結果、レジ
ストのシリル化剤、リンス剤への溶解が抑制されるの
で、換言すれば、シリル化工程およびリンス工程におい
てシリル化剤、リンス剤に対するレジスト2の溶解速度
が遅くなるので、上記実施例ではレジスト2の膜厚の減
少を無視できる程度に抑えることができる。
【0018】図2は本実施例のトルエンを含むシリル化
剤(トルエン:HMCTS:PGMEA=55:10:
35)と従来のキシレンを含むシリル化剤(キシレン:
HMCTS:PGMEA=65:10:25)とをそれ
ぞれ用いてシリル化を行った場合のレジスト2の溶解速
度を示したものであり、図において○は本実施例、▲は
従来例を示している。
【0019】図2から、本実施例のシリル化剤に対する
レジスト2の溶解速度が、従来のシリル化剤に対するそ
れに比べて遅く、したがって本実施例のシリル化剤に
は、従来に比べてレジスト2が溶解し難いことがわか
る。また、このときのシリコン拡散速度を測定すると、
従来のシリル化剤では露光領域で2nm/s、未露光領
域で12nm/s、シリル化速度比が約6であったのに
対し、本実施例のシリル化剤では露光領域3で0.2n
m/s、未露光領域4で1.7nm/s、シリル化速度
比が約8と向上した。
【0020】この結果からも明らかなように、上記実施
例ではシリル化剤およびリンス剤にそれぞれトルエンを
含む有機溶剤を用いることにより、シリル化工程および
リンス工程におけるレジスト2の膜厚の減少を防ぐこと
ができるので、レジスト2の膜厚の減少に起因する未露
光領域4のシリコン含有量の低下を防止することができ
る。
【0021】また、この実施例のシリル化剤およびリン
ス剤には、従来のものに比べてレジスト2が溶解し難い
ことから未露光領域4の多孔質化を抑制できるので、未
露光領域4から露光領域3へのシリコンの拡散を防ぐこ
とができる。したがって、第1実施例によれば露光領域
3、未露光領域4におけるシリコン含有量のコントラス
トを向上できるので、エッチング処理後は膜厚が十分確
保された微細なレジストパターン7を形成することがで
きる。
【0022】なお、この実施例では、リンス剤として1
00%のトルエン液を用いずに混合比3対1のトルエ
ン、キシレン混合液を用いたが、これは次のような理由
による。すなわち、トルエン液のみであると、レジスト
2中へのトルエンの拡散速度が遅く、レジスト2中の未
反応のシリル化剤を除去し難いためにリンス時間が15
0秒以上も必要となる。したがって、リンス処理時間を
短縮するために、レジスト2が溶解し易いキシレンを添
加したのである。しかしながら、レジスト2の膜厚の減
少を抑制する効果は、キシレンに対するトルエンの混合
比が体積比で55%以上から顕著に現れるため、混合比
3:1のトルエン、キシレン混合液をリンス剤として用
いてもレジスト2の膜厚の減少を抑制する効果を十分に
発揮する。
【0023】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。第2実施例において、第1実施例と相異するのは、
シリル化剤およびリンス剤としてそれぞれキシレンより
沸点が低くかつ誘電率の小さい炭化水素化合物を少なく
とも一種含む有機溶剤を用いる点である。ここでは、そ
のような炭化水素化合物としてシクロヘキサンを用い
る。表1にキシレン、シクロヘキサンそれぞれの沸点、
誘電率を示す(なお、表1では誘電率として比誘電率を
示す)。
【0024】
【表1】
【0025】すなわち、シリル化剤としてシクロヘキサ
ン、HMCTS、PGMEAをそれぞれ、シクロヘキサ
ン:40〜50%、HMCTS:10〜20%、PGM
EA:40〜55%の体積比で混合させた混合液を用い
る。そして、第1実施例の図1(a)〜(c)に示す処
理を施したシリコン基板1を、室温にて上記シリル化剤
に12分浸漬させ、未露光領域4の表面側をシリル化さ
せる。
【0026】またシリル化工程の後は、リンス剤として
シクロヘキサンとキシレンとをシクロヘキサン:キシレ
ン=3:1で混合させた混合液を用いてリンスを行う。
その後、第1実施例と同様にシリコン基板1を窒素雰囲
気中にて乾燥させ、続いて図1(e)、(f)に示した
工程を行うことによって、未露光領域4にレジスト2が
残存した、ポジ型の微細なレジストパターン7が形成さ
れる。
【0027】この実施例において、シリル化剤に用いる
シクロヘキサン、リンス剤に用いるトルエンはいずれも
キシレンに比較して沸点が低いことから、シリル化工
程、リンス工程においてレジスト2中のシリル化剤およ
びリンス剤の残留が少ないため、レジスト2のシリル化
剤、リンス剤への溶解速度が遅い。またシクロヘキサン
は、キシレンに比較して誘電率が低いことからキシレン
より極性が小さいので、極性のあるレジスト2のシリル
化剤への溶解速度が遅くなる。
【0028】よって、この実施例においても、シリル化
工程およびリンス工程におけるレジスト2の膜厚の減少
を防ぐことができるため、このことに起因する未露光領
域4のシリコン含有量の低下を防止することができる。
また、未露光領域4の多孔質化を防止できるため、未露
光領域4から露光領域3へのシリコンの拡散を防ぐこと
ができる。したがって、露光領域3、未露光領域4にお
けるシリコン含有量のコントラストを向上できるので、
エッチング処理後は膜厚が十分確保された微細なレジス
トパターン7を形成することができる。
【0029】なお、本実施例では、ネガ型のレジスト2
を用いてポジ型のレジストパターン7を形成することが
できるので、一般に感度が低いポジ型のレジストを使用
する場合に比べて、低いドーズ量で露光を行うことが可
能となる。したがって、露光工程の生産性を向上させ、
ひいてはレジストパターン形成工程全体の生産性を向上
させることができる。
【0030】また、本発明における炭化水素化合物とし
て、本実施例ではトルエン、シクロヘキサンを用いた場
合について述べたが、キシレンより沸点または誘電率が
低い炭化水素化合物であればこれらの例に限定されない
のは言うまでもない。さらに、本実施例ではレジストの
露光法として電子ビーム法を用いたが、この他、UV露
光などを用いることもできるのはもちろんである。
【0031】また、本発明におけるフェノール樹脂を母
体とするレジストとして、ノボラック樹脂を含むネガ型
のレジスト2を用いた場合について述べたが、フェノー
ル樹脂を母体とするレジストであればこれに限定されな
い。例えばネガ型のレジスト2に替えて、フェノール樹
脂を母体とするポジ型のレジストを用いることもでき
る。
【0032】その場合には、露光によって極性基が出現
するタイプ、例えばジアゾキノンタイプなどのポジ型の
レジストが用いられ、基体に塗布したこのようなレジス
トを選択的に露光して熱処理した後、シリル化剤を用い
てレジストの露光領域をシリル化する。つまり、露光に
よって出現したレジスト中の極性基がシリル化剤と反応
し、露光部分がシリル化される。そして、シリル化した
レジストをリンス剤を用いてリンスした後、シリル化領
域を熱処理などによって酸化し、さらにその酸化した領
域をマスクにしてレジストをエッチングすれば良い。な
お、このときのシリル化剤およびリンス剤としてもそれ
ぞれ、ネガ型のレジスト2を用いた場合と同様に、キシ
レンより沸点が低い例えばトルエンやシクロヘキサンか
らなる炭化水素化合物を少なくとも一種含む有機溶剤を
用いる。または、キシレンより誘電率が低い例えばシク
ロヘキサンからなる炭化水素化合物を少なくとも一種含
む有機溶剤を用いる。
【0033】ポジ型のレジストを用いた場合にも、上記
シリル化剤およびリンス剤を用いることにより、露光領
域、未露光領域におけるシリコン含有量のコントラスト
を向上できるので、エッチング処理後は膜厚が十分確保
された微細なレジストパターンを形成することができ
る。またここでは、ポジ型のレジストとは反対のネガ型
のレジストパターンを得ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明のパターン形
成方法では、シリル化剤およびリンス剤としてそれぞ
れ、キシレンより沸点が低い炭化水素化合物を少なくと
も一種含む有機溶剤を用いることから、ネガ型のレジス
トのシリル化剤、リンス剤への溶解を抑制でき、レジス
トの膜厚の減少を防ぐことができるので、レジストの膜
厚の減少に起因する未露光領域のシリコン含有量の低下
を防止することができる。また、ネガ型のレジストのシ
リル化剤への溶解が抑制されるために、シリル化の際に
レジスト表面の未露光領域が多孔質化されないので、シ
リコンの露光領域への拡散を防ぐことができる。また、
レジストがポジ型の場合にも上記と同様の有機溶剤を用
いることから、シリル化剤、リンス剤への溶解を抑制で
き、レジストの膜厚の減少を防ぐことができるので、レ
ジストの膜厚の減少に起因する露光領域のシリコン含有
量の低下を防止することができる。また、ポジ型のレジ
ストのシリル化剤への溶解が抑制されるために、シリル
化の際にレジスト表面の露光領域が多孔質化されないの
で、シリコンの未露光領域への拡散を防ぐことができ
る。
【0035】また本発明の他のパターン方法では、シリ
ル化剤およびリンス剤としてそれぞれ、キシレンより誘
電率が低く、このため極性の低い炭化水素化合物を少な
くとも一種含む有機溶剤を用いることから、ネガ型のレ
ジストのシリル化剤、リンス剤への溶解を抑制でき、レ
ジストの膜厚の減少を防ぐことができるので、レジスト
の膜厚の減少に起因する未露光領域のシリコン含有量の
低下を防止することができる。また、ネガ型のレジスト
のシリル化剤への溶解が抑制されるために、シリル化の
際にレジスト表面の未露光領域が多孔質化されないの
で、シリコンの露光領域への拡散を防ぐことができる。
また、レジストがポジ型の場合にも上記と同様の有機溶
剤を用いることから、シリル化剤、リンス剤への溶解を
抑制でき、レジストの膜厚の減少を防ぐことができるの
で、レジストの膜厚の減少に起因する露光領域のシリコ
ン含有量の低下を防止することができる。また、ポジ型
のレジストのシリル化剤への溶解が抑制されるために、
シリル化の際にレジスト表面の露光領域が多孔質化され
ないので、シリコンの未露光領域への拡散を防ぐことが
できる。したがって本発明によれば、露光領域、未露光
領域におけるシリコン含有量のコントラストを向上でき
るので、エッチング処理後は膜厚が十分確保された微細
なレジストパターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は本発明の第1実施例を工程順
に示す説明図である。
【図2】レジストの溶解速度を示すグラフである。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 レジスト 3 露光領域 4 未露光領域 5 シリル化領域 6 酸化シリコン層(酸化した領域) 7 レジストパターン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上にフェノール樹脂を母体とするネ
    ガ型のレジストを塗布する工程と、該レジストを選択的
    に露光した後、熱処理する工程と、シリル化剤を用いて
    前記レジストの未露光領域をシリル化する工程と、この
    シリル化したレジストをリンス剤を用いてリンスした
    後、前記シリル化した領域を酸化する工程と、該酸化し
    た領域をマスクにして前記レジストをエッチングする工
    程とを有するパターン形成方法において、 前記シリル化剤および前記リンス剤としてそれぞれ、キ
    シレンより沸点が低い炭化水素化合物を少なくとも一種
    含む有機溶剤を用いることを特徴とするパターン形成方
    法。
  2. 【請求項2】 基体上にフェノール樹脂を母体とするネ
    ガ型のレジストを塗布する工程と、該レジストを選択的
    に露光した後、熱処理する工程と、シリル化剤を用いて
    前記レジストの未露光領域をシリル化する工程と、この
    シリル化したレジストをリンス剤を用いてリンスした
    後、前記シリル化した領域を酸化する工程と、該酸化し
    た領域をマスクにして前記レジストをエッチングする工
    程とを有するパターン形成方法において、 前記シリル化剤および前記リンス剤としてそれぞれ、キ
    シレンより誘電率が低い炭化水素化合物を少なくとも一
    種含む有機溶剤を用いることを特徴とするパターン形成
    方法。
  3. 【請求項3】 基体上にフェノール樹脂を母体とするポ
    ジ型のレジストを塗布する工程と、該レジストを選択的
    に露光した後、熱処理する工程と、シリル化剤を用いて
    前記レジストの露光領域をシリル化する工程と、このシ
    リル化したレジストをリンス剤を用いてリンスした後、
    前記シリル化した領域を酸化する工程と、該酸化した領
    域をマスクにして前記レジストをエッチングする工程と
    を有するパターン形成方法において、 前記シリル化剤および前記リンス剤としてそれぞれ、キ
    シレンより沸点が低い炭化水素化合物を少なくとも一種
    含む有機溶剤を用いることを特徴とするパターン形成方
    法。
  4. 【請求項4】 基体上にフェノール樹脂を母体とするポ
    ジ型のレジストを塗布する工程と、該レジストを選択的
    に露光した後、熱処理する工程と、シリル化剤を用いて
    前記レジストの露光領域をシリル化する工程と、このシ
    リル化したレジストをリンス剤を用いてリンスした後、
    前記シリル化した領域を酸化する工程と、該酸化した領
    域をマスクにして前記レジストをエッチングする工程と
    を有するパターン形成方法において、 前記シリル化剤および前記リンス剤としてそれぞれ、キ
    シレンより誘電率が低い炭化水素化合物を少なくとも一
    種含む有機溶剤を用いることを特徴とするパターン形成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記炭化水素化合物はトルエンであるこ
    とを特徴とする請求項1または3記載のパターン形成方
    法。
  6. 【請求項6】 前記炭化水素化合物はシクロヘキサンで
    あることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項に
    記載のパターン形成方法。
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