JPH0819962A - 工作機械のスイベル機構 - Google Patents

工作機械のスイベル機構

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Publication number
JPH0819962A
JPH0819962A JP17181894A JP17181894A JPH0819962A JP H0819962 A JPH0819962 A JP H0819962A JP 17181894 A JP17181894 A JP 17181894A JP 17181894 A JP17181894 A JP 17181894A JP H0819962 A JPH0819962 A JP H0819962A
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JP
Japan
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swivel
plate
base plate
static pressure
traverse table
Prior art date
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Application number
JP17181894A
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English (en)
Inventor
Mamoru Tanaka
守 田中
Shigemi Tsukamoto
茂美 塚本
Yasuhiro Yamashita
安弘 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加工物の加工精度や生産効率を向上できる
工作機械のスイベル機構を提供する。 【構成】 円筒研削板100は被加工物113を把持す
る主軸台109、砥石車123、心押し台121が搭載
されたスイベルボックス107が一体化されたスイベル
ベースプレート110を有する。スイベルボックス10
7は箱型の形状を有し、その内部はハニカム構造となっ
ている。スイベルベースプレート110は静圧軸受であ
るスイベル中心軸受141によりトラバーステーブル1
05の周りに旋回自在である。スイベルベースプレート
110の背面にはトラバーステーブル105と向かい合
う静圧パッド153a〜153eが5箇所に設けられて
いる。トラクションモータ164を駆動すると、スイベ
ルボックス107と一体のスイベルベースプレート11
0は摩擦抵抗により旋回方向に歪むことなく滑らかに旋
回し、所定の旋回量に達すると、静圧パッド153a〜
153eのポケットを真空状態にすることによりトラバ
ーステーブル105に密着して固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工作機械のスイベル機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】図9はスイベル機構を使用した工作機械
の例として、円筒研削盤の一般的な外観を斜視図で示す
ものである。大別して2つのタイプがあり、同図(A)
は被加工物が回転可能に支持される主軸台及び心押し台
が固定されるスイベルプレートはベッド上に直接旋回可
能に載置され、工具としての砥石車が搭載された砥石台
は、ベッドに対し同図Z軸方向に往復動可能なトラバー
ステーブル上に固定された構成のものを示す(なお、砥
石車はトラバーステーブル上においてZ軸方向と直交す
る同図X軸方向に往復可能なXテーブル上に固定された
構造となっている)。
【0003】これに対し、図9(B)に示すタイプは主
軸台及び心押し台が固定されるスイベルプレートが、ト
ラバーステーブル上に旋回可能に載置されており、ベッ
ドに対しZ軸方向に往復可能であり、砥石台(砥石車は
図9(A)の場合と同様X軸方向に往復可能)が直接ベ
ッド上に固定された構造である。
【0004】図10は図9(B)のタイプに相当する従
来の円筒研削盤の要部を示す一部破断正面図である。図
11は図10の円筒研削盤の要部の平面図である。この
円筒研削盤100aは図示しないベッド上を送り装置に
より図10,11の左右方向に往復するトラバーステー
ブル105aに固定されたスイベルプレート107aの
上に主軸台109aおよび心押し台121a、主軸台1
09aのセンターと心押し台121aのセンターとによ
り保持された被加工物113aを回転させる駆動モータ
115a、主軸台109aおよび心押し台121aの側
方の前記ベッド上に設けられた工具としての砥石車12
3aを備える。主軸台109aおよび心押し台121a
は例えばダブテールによりスイベルプレート107aに
固定されている。スイベルプレート107aはトラバー
ステーブル105aに4本のボルト108aで固定され
ている。
【0005】ベース上に固定された砥石車123aに対
してスイベルプレートを載置したトラバーステーブルが
Z軸方向(被加工物の軸方向)にトラバースすることに
より、主軸台109aおよび心押し台121aに把持さ
れた被加工物113aを円筒研削する。
【0006】また、被加工物113aの円筒面を精度良
く加工するため、あるいは円錐部を正確に加工するため
に、トラバーステーブル105aに回転自在に固定され
たスイベル用ボルト127aを回してスイベルプレート
107aに取り付けられたナットに対し、ボルト127
aの回転軸線方向に進退させることによりスイベルプレ
ート107aをメタル軸受129aの軸心を旋回中心O
として傾けることができる(図11の2点鎖線)。その
旋回角度はスイベルプレート107aの一端面に固定さ
れた目盛板131aの刻目に目盛針133aを合わせる
ことでおよその値に設定される。旋回角度を一層正確に
合わせて加工精度を高める為には、被加工物113aを
直接に測定し、その測定値に応じてスイベル用ボルト1
27aを回して補正してもよい。あるいは、トラバース
テーブル105aからスイベルプレート107aまでの
距離をダイヤルゲージ125aで測定して補正してもよ
い。
【0007】このようにして、従来の円筒研削盤は加工
精度を求めていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以下に
掲げる点においてより一層の改善が要望されていた。即
ち、スイベルプレート107aを旋回させるとき、スイ
ベルプレート107aに搭載された主軸台109a、心
押し台121aおよびチャック111aに把持された被
加工物113aなどの荷重がスイベルプレート107a
に不均一に懸かることから、あるいはメタル軸受129
a(旋回中心O)に摩擦抵抗があることから、さらには
トラバーステーブル105aとスイベルプレート107
aとの向かい合う面の形状や粗さ、その間の潤滑油の状
態(場所による油膜の相違、組立時に塗布する油の劣化
の度合い、周囲環境からの塵芥の侵入等)が不均一であ
ることから期待されるほどには、スイベルプレート10
7aを正確に旋回させることができないという問題があ
った。このことをもう少し詳しく説明する。
【0009】図12はスイベルプレート107aの旋回
させる際に起こりやすい不具合(誤作動)を示す説明図
である。スイベル用ボルト127aを回してダイヤルゲ
ージ125aの目盛りが所定値になるようにスイベルプ
レート107aを動かしても、実際にはスイベルプレー
ト107aの一部分のみが動いており、他の部分は前述
した原因による摩擦抵抗や粘性抵抗のために動かないか
少ない動きに留まるなどのためスイベルプレートに歪が
生じプレート全体の均一な旋回が妨げられることがあっ
た。また、この場合に、被加工物113aの寸法を直接
に測定し、旋回量が足らないとして更にスイベル用ボル
ト127aを回すと、今度はいわゆるスティクスリップ
状態を起こしていきなり2点鎖線で示される位置まで移
動し、調整が行き過ぎてしまうことがあった。
【0010】さらに、行き過ぎた調整を戻すために、今
度は逆方向にスイベル用ボルト127aを回すと、逆方
向に行き過ぎた調整になってしまうこともあった。従っ
て、所望の角度だけスイベルプレート107aを正確に
旋回させるのには熟練と時間を要するという問題があっ
た。
【0011】さらに、図13は固定された状態のスイベ
ルプレート107aを示す断面図である。スイベルプレ
ート107aの旋回角度を調節してスイベルプレート1
07aを4本のボルト108aで固定しても、油膜10
6aの過多によりスイベルプレート107aが上下方向
にも歪んで正確に垂直方向に固定できず、被加工物11
3aの加工に影響を与えることがあった。また、加振源
の遠近、加振の大きさによりスイベルプレート107a
が特定のモードで板振動を起こすことが加振実験や有限
要素法(FEM)解析で実証されており、その対策を施
す必要があった。
【0012】そこで、本発明は被加工物の加工精度や生
産効率を向上できる工作機械のスイベル機構を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る工作機械のスイベル機構
は、主軸台を搭載するスイベルプレートと該スイベルプ
レートが載置されたトラバーステーブルまたはベッドと
の間に、該スイベルプレートが前記トラバーステーブル
またはベッドに対して摺動しながら旋回するための軸受
機構を備え、前記主軸台に固定された被加工物を工具を
用いて加工する工作機械のスイベル機構において、前記
スイベルプレートを内部にリブ構造を有する箱体に形成
し、かつ前記軸受機構を静圧軸受と静圧案内とから構成
した。
【0014】
【作用】本発明の請求項1に係る工作機械のスイベル機
構では、主軸台を搭載するスイベルプレートと該スイベ
ルプレートが載置されたトラバーステーブルまたはベッ
ドとの間に備えられた静圧軸受機構および静圧案内機構
により、該スイベルプレートが前記トラバーステーブル
またはベッドに対しての旋回時の摩擦抵抗が極めて小さ
くなる。スイベルプレートは内部にリブ構造を有する箱
体に形成されて高い剛性を有するので、旋回に際して歪
むことはない。
【0015】
【実施例】つぎに、本発明の工作機械のスイベル機構の
実施例を図面にしたがって説明する。本実施例の工作機
械のスイベル機構は図9(B)のタイプの円筒研削盤に
適用したものである。図1は円筒研削盤100の構造を
示す断面図である。
【0016】円筒研削盤100はスイベルボックス10
7の上に主軸台109、主軸台109のセンターおよび
心押し台121のセンターとにより保持された被加工物
113を回転させる駆動モータ115、心押し台12
1、主軸台109および心押し台121の側方に設けら
れた砥石車123などを備える。主軸台109および心
押し台121はダブテール等によりスイベルボックス1
07に固定されている。
【0017】図2はスイベルボックス107の内部構造
を示す断面図である。スイベルボックス107は内部に
ハニカム構造を有する。ハニカム104の大きさ、壁の
厚さは有限要素法(FEM)解析や加振実験により適当
な寸法に設定されている。主軸台109および心押し台
121を取り付けるために、あるいは後述する静圧軸受
の加工および配管を行なうために、ハニカム構造の上下
には厚板鋼板107c、107dが溶接により取り付け
られている。また、下側の厚板鋼板107dの各ハニカ
ム104の中心部において下の厚板鋼板107dとスイ
ベルペースプレート110とはボルト103により固着
されており、ハニカム104、上下の厚板鋼板107
c、107dおよびスイベルベースプレート110は実
質的に一体とみなせる。なお、厚板鋼板107dとスイ
ベルベースプレート110とを始めから一体で成形して
もよい。
【0018】このように、スイベルボックス107はハ
ニカム構造を有する箱型の形状をしており、その寸法
(長さL×高さH×幅W)は図1、図2に示す構造に限
らず、箱型内部リブ補強の方法により種々設定可能であ
るが、被加工物の被研削力によりスイベルボックス10
7が特定のモードで固有振動を起こすことを防ぐため
に、コンプライアンスを小さくし周波数を高くするよう
に設定する必要がある。
【0019】また、スイベルボックス107の底面には
静圧軸受141で回転案内されるスイベル中心軸129
が6本のボルト108で取り付けられており(図4参
照)、スイベルボックス107とスイベル中心軸129
とは一体化されている。さらに、一体化されたスイベル
ボックス107とスイベルベースプレート110が載置
されるトラバーステーブル105にはスイベル中心軸受
141が設けられている。スイベル中心軸受141はス
イベル中心軸129を旋回自在に遊嵌する。
【0020】図3はスイベル中心軸129、およびトラ
バーステーブル105に設けられたスイベル中心軸受1
41を示す断面図である。スイベル中心軸129とこれ
を支持する静圧ポケットの受部を備えたスイベル中心軸
受141とから静圧軸受が構成される。
【0021】そして、流体は、図示しない供給装置から
トラバーステーブル105内、スイベル中心軸受を経由
する流体通路および絞りを通り、流体供給口141a、
静圧ポケット141bに導入されるよう構成されてい
る。
【0022】この静圧軸受と後述の静圧案内(図5)に
より、スイベルベースプレート110はトラバーステー
ブル105の上に回転1自由度で静圧支持されることに
なる。トラバーステーブル105には断面略T字状の溝
106が円弧状に形成されており、スイベルベースプレ
ート110に形成された貫通孔に挿通されたスイベル固
定用ボルト145を溝106の中にあるナット146に
締め付けることでスイベルベースプレート110をトラ
バーステーブル105に固定することができる。
【0023】また、スイベルベースプレート110の周
縁には被駆動板152が設けられており、被駆動板15
2はトラクションホイール164aにより旋回方向に駆
動される。旋回中心Oに対し被駆動板152と反対側に
は、図2の半径rの位置で回転角度を検出するロータリ
エンコーダ178が設けられている。ロータリエンコー
ダ178はトラバーステーブル105に固定された検出
器178bとスイベルベースプレート110に半径rの
円弧上に形成されたスケール178aとよりなり、検出
器178bによりスケール178aを光学的に検出する
ことによりスイベルベースプレート110の旋回量を検
出する。なお、光学式にかえ、磁気式の検出器及び磁気
スケール等に代えてもよい。
【0024】図4はスイベルベースプレート110を静
圧支持する静圧案内としての静圧パッドの配置を示す平
面図である。シングルフィルムタイプの静圧パッド15
3a〜153eはスイベルベースプレート110の中央
とその周囲の4箇所に配置されている。図5は静圧パッ
ドの構造を示す説明図である。同図(A)は静圧パッド
153a〜153eの断面図であり、同図(B)はその
部分拡大断面図であり、同図(C)はその底面図であ
る。静圧パッド153a〜153eのそれぞれのポケッ
トの底面154には流体供給装置(図示せず)からスイ
ベルベースプレート110内部を通る流体通路に連通さ
れた絞りを有した孔155aと、やはりスイベルベース
プレート110内部を通る流体通路から真空ポンプ(図
示せず)に繋がる孔155bと、スイベルベースプレー
ト110の底面とトラバーステーブル105の表面との
間の距離を測定する位置測定センサ155cとが設けら
れている。それぞれの静圧パッド153a〜153e内
で絞りを調節するかあるいは流量を調整することにより
流体の圧力を制御して、位置測定センサ155cで測定
される距離を所定値に等しく制御する。
【0025】また、静圧パッド153a〜153eの周
囲には円形の溝156が形成されており、溝156には
Oリング157が設けられている。溝156の断面形状
は図5(B)に示すように、円形の半径方向外方に向う
に従い、溝底が深くなる形状となっている。円形の溝1
56の一部はスイベルベースプレート110の背面の側
方に導かれた直線状の溝156aに通じている。Oリン
グ157は静圧パッド153a〜153eの流体の供給
口である孔155aから供給される流体が溝156に流
れる際には、流体の働きにより、Oリングは図5(B)
に示すように溝底の深い方に押しやられ、結果的にトラ
バーステーブル105とOリングとの間にすきまができ
るため何も作用しないが、流体の供給を止め、代りに真
空ポンプを作動させると、Oリングは溝底の浅い側(半
径方向内方)へ引寄せられることにより、その下部がト
ラバーステーブル105に密着し、静圧パッド153a
〜153eのポケットが真空になり、トラバーステーブ
ル105の表面形状や表面粗さによって形成される隙間
から流体がポケット内に流れ込むのを防ぐ作用を示す。
なお、前記静圧軸受および静圧案内の作動流体として
は、エア、油等から負荷容量等の条件に応じて適宜選択
できる。エアの場合は流出する流体を回収する機構を設
ける必要がないというメリットがあり、油の場合は負荷
容量を上げることができる。
【0026】また、被駆動板152を駆動するモータ1
64の回転軸にはトラクションホイール164aが取り
付けられており、トラクションホイール164aと補助
ホイール174aとで被駆動板152を挟むことにより
予圧がかけられている。モータ164を駆動すると、ト
ラクションホイール164aの回転につれ、摩擦力によ
り被駆動板152は動きスイベルベースプレート110
は旋回する。スイベルベースプレート110と被駆動板
152の間は薄い板材152aが設けられており、トラ
クションホイール164aおよび補助ホイール174a
の作動によってスイベルベースプレート110に振動を
与えないように工夫されている。又、本板材152aを
使うことにより、スイベル方向には剛性が高く、他の方
向については低く、モーターの偏心によるスイベルベー
スプレートへの悪影響も避けられる。
【0027】上記構造を有する円筒研削盤100の動作
について説明する。被加工物113に対して所定の旋回
量で研削加工をするとき、モータ164を駆動する。モ
ータ164のトラクションホイール164aと補助ホイ
ール174aに挟まれて被駆動板152が回転すると、
それにつれて主軸台109、被加工物113、心押し台
121などが搭載されたスイベルボックス107と一体
のスイベルベースプレート110は旋回中心Oの回りを
旋回する。このときの動作を詳しく説明する。
【0028】円筒度、円錐度の微小な精度出しを行なう
ために、微小角を調整するときはまず四隅のスイベル固
定用ボルト145を緩め、トラバーステーブル105と
スイベルベースプレート110との間のスイベル案内面
の真空吸着を解放し、スイベル中心軸受141と静圧パ
ッド153a〜153dに案内用の流体を供給し、スイ
ベルボックス107等を流体の粘性せん断力のみで保持
する。
【0029】スイベル中心軸129とスイベル中心軸受
141は静圧軸受を構成しており、またスイベルベース
プレート110の背面に設けられた静圧パッド153a
〜153eでは絞りを有する孔155aから供給された
流体によりスイベルベースプレート110をトラバース
テーブル105の上に静圧支持するので、モータ164
で駆動することにより旋回中心Oの周りをスイベルベー
スプレート110は滑らかに動く。スイベルベースプレ
ート110からトラバーステーブル105までの距離は
位置測定センサ155cによって検出され、その距離が
所定値になるように孔155aの絞り量あるいは流量は
制限される。
【0030】このとき、スイベルベースプレート110
と一体化されたスイベルボックス107は箱型をしてお
り、しかもその内部はハニカム構造となっているので、
剛性が高いにもかかわらず荷重が小さくて済む。したが
って、旋回に際して一部だけが曲がってしまうような歪
を起こさない。また、旋回中は流体静圧軸受により支持
しているため、いわゆるスティクスリップ状態を起こさ
ない。また、固有振動数も高くできる。
【0031】スイベルベースプレート110が所定の旋
回位置に達したか否かは回転角を大きな半径rの位置で
検出するロータリエンコーダ178により検出するの
で、通常のロータリーエンコーダを用いた場合の割り出
しに較べて容易に単位旋回角当たりの分解能を高められ
るので、割り出しを正確に行なうことができる。所定の
旋回位置に割り出されると、トラクションモータ164
を停止し、静圧案内用の静圧パッド153a〜153e
の流体の供給を断ち、静圧案内用の静圧パッド153a
〜153e内の真空用の孔155bから流体を除去して
トラバーステーブル105の表面にスイベルベースプレ
ート110を真空吸着して固定する。なお、ロータリエ
ンコーダ178により得られる旋回角度のデータは、単
に表示器に入力し作業者が表示値に応じモータ164の
オンオフを行うようにしてもよく、またモータ164の
駆動制御系にフィードバックし、所定角度だけ回転した
ら自動的に停止するようにしてもよい。このようにする
ことにより、容易に自動化を図ることもできる。
【0032】この状態で通常の研削加工は可能である
が、更に強力な円筒研削を行なうことにより加工能率を
上げたいときや、一時運転を休止するときなどにはスイ
ベル固定用ボルト145でスイベルベースプレート11
0を固定する。固定した後は、スイベル中心軸受141
の流体供給ポンプの稼動および静圧パッドの真空吸着の
ポンプ稼働を停止してもよい。
【0033】以上示したように、本実施例の円筒研削盤
100によれば、スイベルベースプレート110は旋回
方向および垂直方向に歪むことなくトラバーステーブル
105の上に正確に固定されるので、円筒度、円錐度の
微小な精度出しが正確にでき、円筒研削の加工精度に影
響を与えることなく加工能率を向上できる。
【0034】[変形例]上記実施例では、図9(B)に
対応するタイプの場合であったが、本発明のスイペル機
構が図9(A)に対応するタイプにも適用できることは
勿論である。すなわち、スイベルベースプレートをベッ
ドに載置し、砥石車を搭載した砥石台の方をトラバース
テーブル上に載置するような構成の場合にも適用でき
る。この場合、図9(A),(B)を比較しても明らか
なように、(B)の場合に比べスイベルプレートの厚さ
(スイベルベースプレート110とスイベルボックス1
07を合わせた高さ)を大きく取りやすく、剛性を上げ
るために有利である。この場合、スイベル中心軸受がト
ラバーステーブルの代わりにベッドに固定されるという
点を除くとスイベル機構の構成は前記実施例と同様であ
る。
【0035】また、スイベルボックスの内部のリブをハ
ニカム状で構成したが、これに限らず格子状等にしても
よい。
【0036】本発明の工作機械のスイベル機構は前記実
施例に限定されることなく、種々の変形が可能である。
例えば、静圧パッドの配置を変更して構成してもよい。
図6は別の変形例のスイベルベースプレートの背面に設
けられた静圧パッドの配置を示す説明図である。静圧パ
ッド211a〜211dはスイベルベースプレート21
0の背面の4箇所に設けられており、各静圧パッド21
1a〜211dの形状は前記実施例と較べて偏平した複
雑な形状をしている。このような静圧パッド211a〜
211dの形状にすることで、円錐角の大きな被加工物
を研削するときにスイベルベースプレート110の旋回
量を大きくしても、トラバーステーブル又はベッド10
5の表面から静圧パッド211a〜211dが外れて流
体が洩れてしまうことを防止できる。すなわち、静圧パ
ッドの形状、配置は前記実施例のように限定されるもの
ではない。
【0037】また、前記実施例のロータリエンコーダ1
78はスイベルベースプレート110の片側に設けられ
ていたが、このような大きな半径rの回転角を検出する
ものは標準仕様でなく特別仕様となることが多い。図7
は他の例のスイベル中心軸の回転角を検出するロータリ
エンコーダの取付状態を示す断面図である。スイベル中
心軸329と同軸上でトラバーステーブル105または
ベッドには、必要な分解能を有する通常のロータリエン
コーダ378が固定され、その回転軸がスイベル中心軸
329と結合されており、ロータリエンコーダ378は
スイベル中心軸329の旋回量を検出する。なお、ロー
タリエンコーダ378はスイベル中心軸受141の底部
に固定するようにしてもよい。
【0038】さらに、前記実施例ではモータを横置きに
していたが、縦置きにしてもよい。図8はモータを縦置
きにした場合を示す部分断面図である。モータ364を
固定する支持部材381はトラバーステーブル又はベッ
ト385の側面に取り付けられている。モータ364の
トラクションホイール364aと補助ホイール374a
とで被駆動板352を左右から挟む形で駆動することに
よりスイベルボックス307と一体のスイベルベースプ
レート310を旋回させることができる。このように、
モータを振動対策や設置スペースに応じた適当な位置に
設けることができる。
【0039】また、トラクションホイールと被駆動板の
組合せに加え、歯車を使用して旋回駆動をしてもよい。
また、本発明の工作機械のスイベル機構は円筒研削盤に
限らず、ねじ研削盤、旋盤などに適用してもよいことは
勿論である。
【0040】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る工作機械のスイ
ベル機構によれば、主軸台を搭載するスイベルプレート
と該スイベルプレートが載置されたトラバーステーブル
またはベッドとの間に、該スイベルプレートが前記トラ
バーステーブルにまたはベッドに対して摺動旋回するた
めの軸受機構を備え、前記主軸台に固定された被加工物
を加工する工作機械のスイベル機構において、前記スイ
ベルプレートを内部にリブ構造を有する箱体に形成し、
かつ前記軸受機構を静圧軸受と静圧案内とから構成した
ので、スイベルプレートは旋回に際して歪むことはな
く、しかも旋回後に固定しても垂直方向に歪むこともな
いので、工作機械の加工精度に影響を与えることなく加
工能率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒研削盤100の主軸、心押し台を含む主要
部の機械的構成を示す断面図である。
【図2】スイベルボックス107の内部構造を示す断面
図である。
【図3】スイベルベースプレート110に設けられたス
イベル中心軸129、およびトラバーステーブル105
に設けられたスイベル中心軸受141を示す断面図であ
る。
【図4】スイベルベースプレート110を静圧支持する
静圧パッドの配置を示す平面図である。
【図5】静圧パッドの構造を示す説明図である。
【図6】変形例のスイベルベースプレートの背面に設け
られた静圧パッドの配置を示す説明図である。
【図7】変形例のスイベル中心軸の回転角を検出するロ
ータリエンコーダの取付状態を示す断面図である。
【図8】トラクションモータを縦置きに設けた場合を示
す部分断面図である。
【図9】一般的な円筒研削盤の外観を示す斜視図であ
る。
【図10】従来の円筒研削盤の要部を示す正面図であ
る。
【図11】図10の円筒研削盤の要部の平面図である。
【図12】スイベルプレート107aの動きを示す説明
図である。
【図13】固定された状態のスイベルプレート107a
を示す断面図である。
【符号の説明】
100 … 円筒研削盤 107 … スイベルボックス 109 … 主軸台 110 … スイベルベースプレート 113 … 被加工物 121 … 心押し台 123 … 砥石車 129 … スイベル中心軸 141 … スイベル中心軸受 164 … トラクションモータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸台を搭載するスイベルプレートと該
    スイベルプレートが載置されたトラバーステーブルまた
    はベッドとの間に、該スイベルプレートが前記トラバー
    ステーブルまたはベッドに対して摺動旋回するための軸
    受機構を備え、 前記主軸台に固定された被加工物を工具を用いて加工す
    る工作機械のスイベル機構において、 前記スイベルプレートを内部にリブ構造を有する箱体に
    形成し、かつ前記軸受機構を静圧軸受と静圧案内とから
    構成したことを特徴とする工作機械のスイベル機構。
JP17181894A 1994-06-30 1994-06-30 工作機械のスイベル機構 Pending JPH0819962A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7503244B2 (en) 2003-06-17 2009-03-17 Jtekt Corporation Machine tool and bed thereof
KR101472265B1 (ko) * 2014-09-22 2014-12-10 (주)인텍 각도 수치제어 연마장치
JP2019214089A (ja) * 2018-06-12 2019-12-19 東芝機械株式会社 工作機械のガイド機構、工作機械および工作機械のガイド部材

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