JPH08199483A - 天然物粉末含有表面処理用組成物 - Google Patents

天然物粉末含有表面処理用組成物

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JPH08199483A
JPH08199483A JP352495A JP352495A JPH08199483A JP H08199483 A JPH08199483 A JP H08199483A JP 352495 A JP352495 A JP 352495A JP 352495 A JP352495 A JP 352495A JP H08199483 A JPH08199483 A JP H08199483A
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JP
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powder
natural product
weight
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surface treatment
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JP352495A
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Tetsuyoshi Fujita
哲良 藤田
Tetsuhiko Yamaguchi
哲彦 山口
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成型品、織布、不織布、紙、シート状物等の
表面に塗布し、これらに天然物に近い性質を付与するこ
との出来る天然物粉末含有表面処理剤の、表面耐擦り傷
性などの表面物性値の低下を防止し、塗工乾燥時及び塗
工塗膜の天然物由来不快臭の発生を抑制し、透湿性を改
善しうる表面処理剤を提供する。 【構成】 合成樹脂をバインダーとし、少なくとも尿素
−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミン−アルデヒド樹
脂粉末またはそれらの混合粉末及び、有機天然物粉末の
両者を含み、尿素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミ
ン−アルデヒド樹脂粉末またはそれらの混合粉末が、有
機天然物粉末100重量部に対して200重量部以上の
割合であり、両粉末の合計添加量が合成樹脂バインダー
固形分100重量部に対して5〜300重量部であるこ
とを特徴とする天然物粉末含有表面処理用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な、天然物粉末含
有表面処理用組成物に関する。更に詳しくは、天然物粉
末含有表面処理剤中に尿素−アルデヒド樹脂粉末あるい
はメラミン−アルデヒド樹脂粉末またはそれらの混合粉
末を添加することによって、成型品、シート状物、織
布、不織布、紙等の表面にこれを塗布し表面層を形成さ
せる場合の、表面層形成時及び形成された表面層におい
て、天然物由来の感触、機能と表面物性の両立を達成し
たことを特徴とする天然物粉末含有表面処理用組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塩化ビニル製レザー、合成皮革、
人工皮革、織布、不織布、化粧紙、家具、家庭用電気製
品等の器物は高級化志向に伴い、表面形状において従来
の高光沢の一見して合成物とわかる外観より、天然物の
持つ落ちついた外観、豊かな感触、吸放湿性等の機能を
持つことが要求されている。この天然物様表面層形成
は、古くは、塩化ビニルシート、器物等の表面に、ウレ
タン樹脂、アクリル樹脂等の合成樹脂をバインダーと
し、シリカ等の無機顔料を艶消し剤として配合した仕上
げ剤を塗布し、更には表面にシボ等の型押し加工をして
なされていたが、この方法では、外観的には艶、模様等
天然物類似となるが、感触、機能においては、暖かみ、
さらさら感、吸放湿性等全く天然物様とはならなかっ
た。
【0003】最近になって、この要求に対応すべく、上
記無機顔料の替わりに皮革屑を粉砕して得られる皮革繊
維粉または皮革粉、動物組織中のコラーゲンを分離、精
製、耐熱安定化、微粉末化して得られるコラーゲン粉
末、カニ、エビ等の甲殻類の殻を精製、粉砕して得られ
るキチン、キトサン粉末、羊毛のケラチン部分を用いて
粉砕したケラチン粉末(ウール粉末)、絹糸を微粉末化
したシルク粉末等を用いた表面処理剤が、自動車内装材
料、家具、家庭用電気製品等に天然物に近い性能を付与
する塗工剤として用いられている。これらの天然物粉末
を用いる表面処理剤及び表面層形成方法は、いくつか提
案されており、その先行例として、例えば、特開昭49
−7405号公報、同62−250056号公報、同6
3−236636号公報、特開平1−299900号公
報、同3−124800号公報等がある。
【0004】これらの皮革粉、コラーゲン粉末、キチ
ン、キトサン粉末、ケラチン粉末、シルク粉末等を用い
た表面処理剤は、被塗物に優れた天然物様外観、暖か
み、さらさら感等の感触、吸放湿性等の機能を付与す
る。しかし、上記天然物粉末含有表面処理剤を被塗物に
塗工して使用する場合、天然物粉末添加による表面の耐
擦り傷性などの低下や、天然物粉末由来の不快な臭気が
乾燥時又は乾燥した塗工皮膜から発生する問題があり、
また天然物粉末により吸放湿性の改善効果は達成される
が、合成皮革、透湿防水布などの透湿性効果は不十分な
のものであった。
【0005】また、従来より尿素−アルデヒド樹脂粉末
あるいはメラミン−アルデヒド樹脂粉末も、塗料用の艶
消し剤として用いられており、その先行例としては、例
えば、特公昭51−12051号公報、同51−134
91号公報、同52−13987号公報、同52−47
490号公報、特開昭48−80653号公報等があ
る。しかし、それらは尿素−アルデヒド樹脂粉末あるい
はメラミン−アルデヒド樹脂粉末の単独添加であるほ
か、顔料として表面層の艶消しとビロード状のソフト感
付与が添加効果として記述してあるのみであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点が改良され、合成皮革、織布、不織
布、シート状物、紙、家具、家庭用電気製品等の表面に
塗布し、これらに天然物に近い性質を付与することの出
来る天然物粉末含有表面処理剤の、表面耐擦り傷性を向
上し、塗工乾燥時や塗膜の天然物由来不快臭の発生を抑
制し、また透湿性を向上させうる表面処理剤を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に種々検討した結果、天然物粉末と尿素−アルデヒド樹
脂粉末あるいはメラミン−アルデヒド樹脂粉末またはそ
れらの混合粉末とをある特定の割合で併用することによ
り、表面耐擦り傷性、透湿性の向上及び表面処理剤の塗
工乾燥時や塗膜の天然物由来不快臭の発生の抑制した表
面処理剤が得られることを見出し本発明を完成するに至
った。
【0008】本発明の天然物粉末含有表面処理用組成物
は、天然物様の外観、感触及び機能を付与する目的で、
合成樹脂バインダーに天然物粉末を配合したものであ
り、これを塗布した基材の表面に平滑性を与えると共
に、高い吸放湿性を持たせて、天然物に近い性質を有す
る表面層を形成する。又、同時に尿素−アルデヒド樹脂
粉末あるいはメラミン−アルデヒド樹脂粉末またはそれ
らの混合粉末を配合することにより、従来からの問題点
であった、表面耐擦り傷性などの表面物性値の低下と、
表面処理剤の塗工乾燥時及び塗工塗膜における天然物由
来の不快臭の発生を抑制し、更に高い透湿性を達成でき
ることが特徴である。
【0009】本発明が適応できる天然物粉末は、特に限
定は無いが、「従来の技術」の項で挙げた皮革粉、コラ
ーゲン粉末、キチン、キトサン粉末、ケラチン粉末、シ
ルク粉末等において、特に効果的である。更に本発明で
用いられる天然物粉末の粒径については特に限定は無い
が、平均粒子径サブミクロン〜数十ミクロンの粉末を用
いることが好適である。平均粒子径100μm以上の粒
径の粗い粉末を用いると、表面層の平滑性が損なわれる
ので好ましくない。
【0010】本発明に使用される合成樹脂バインダーと
しては、特に限定されるものではないが、一般的には1
液型ウレタン樹脂、2液型ウレタン樹脂、アクリル樹
脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、酢酸ビニル樹
脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレ
ート樹脂、アミノシリコン樹脂等の合成樹脂が用いられ
る。また、合成樹脂バインダーに尿素−アルデヒド樹脂
粉末あるいはメラミン−アルデヒド樹脂粉末またはそれ
らの混合粉末及び有機天然物粉末の両者を添加する際の
添加方法は、合成樹脂バインダーが液体状の場合は、そ
のままの状態でまたは溶剤や水に溶解したもしくは水中
に分散された状態で使用され、合成樹脂バインダーが固
体状の場合には、有機溶剤・水に溶解した状態もしくは
水中に分散した状態で使用される。さらに、粉体塗料と
して使用する場合には、固体状態のまま、または乾燥し
て使用される。
【0011】天然物粉末と、尿素−アルデヒド樹脂粉末
あるいはメラミン−アルデヒド樹脂粉末またはそれらの
混合粉末の添加配合比は、天然物粉末100重量部に対
して200重量部以上の割合であり、両粉末を合計添加
量で合成樹脂バインダー固形分100重量部に対して5
〜300重量部が好適であり、より好ましくは10〜2
00重量部、さらに好ましくは20〜100部である。
5重量部より少ない添加量では天然物様外観、暖かみ、
さらさら感等の感触、吸放湿性等の機能の効果の発現が
十分でなく、300重量部を越えると表面層が固く脆く
なる等の物性上の低下を招くので不都合である。
【0012】また天然物粉末100重量部に対して、尿
素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミン−アルデヒド
樹脂粉末またはそれらの混合粉末の添加配合比が200
重量部を下回ると、表面処理剤の塗工乾燥時及び塗工塗
膜における天然物由来の不快臭の発生は抑制できるが、
表面耐擦り傷性などの表面物性値の低下や透湿性改善に
対する効果は十分とは言えず、逆に1000重量部を越
えて添加することは本発明上何ら問題はないが、天然物
粉末特有の柔らかな触感や落ちついた外観の艶消し感の
効果が不十分になることがある。
【0013】更に、本発明で用いられる尿素−アルデヒ
ド樹脂粉末あるいはメラミン−アルデヒド樹脂粉末とし
ては、一般に市販されている紙加工用、繊維加工用又は
塗料添加用の平均粒子径サブミクロン〜数十ミクロンの
粉末を用いることが出来る。しかし、平均粒子径100
μm以上の粒径の粗い粉末を用いると、表面層の平滑性
が損なわれるので好ましくない。さらに、尿素の替わり
にチオ尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体を用いたも
の、メラミンの替わりにジシアンジアミド、グアナミン
等のメラミン中間体等を用いたものでも同等の効果が得
られる。樹脂の種類としては、尿素−アルデヒド樹脂粉
末の方が、耐候性の要求される用途でも使用出来る点で
メラミン−アルデヒド樹脂粉末よりも優れている。又、
樹脂のアルデヒド成分としては、ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、アクロレイン、グリオキザール、マロンアルデヒ
ド、フルフラール等が適用可能であるが、特にホルムア
ルデヒドを用いた場合、天然物臭の捕集効果が最大とな
る。
【0014】尿素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミ
ン−アルデヒド樹脂粉末での天然物臭の吸着・消臭の機
構としては、樹脂表面への物理吸着、又は、化学吸着に
よるものと推定される。これは、天然物臭の主成分が、
酢酸、酪酸、イソ吉草酸、プロピオン酸等の有機酸、ヘ
キサナール、オクタナール等のアルデヒド類、メチルア
ミン、エチルアミン、トリメチルアミン等の有機アミン
類であることが多い為、これらと化学的に反応するアル
デヒド成分、アミン成分を含有する上記樹脂が、それら
の天然物臭成分を表面に吸着し、さらに化学反応又は塩
結合を起こして天然物由来の不快臭をトラップし、それ
らを外部に出さないようにする為である。
【0015】本発明において、天然物由来臭の発生抑制
効果の測定方法として、従来の人間の鼻による定性的な
官能検査ではなく、臭気測定装置を用いて定量的に抑制
効果を評価する方法を採用した。具体的には、「ニオイ
センサー SF−105」(相互薬工(株)製)を使用
し、900mlの密封できる測定瓶を45℃に加温した
後、そこに天然物粉末含有表面処理用組成物をコーティ
ングし乾燥した試料片(7cm×4cm)を入れ、さら
にニオイセンサーのセンサー部分を挿入して、45℃に
保温したまま20分後の測定瓶中の臭気の強度を測定し
た。本方法によると、発臭のある試料片では30以上の
臭気強度を示すが、本発明の方法によって発臭抑制され
た試料片は全て10以下の臭気強度を示し、明らかに尿
素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミン−アルデヒド
樹脂粉末を含有させることによって、発臭抑制効果が発
現することがわかる。
【0016】また尿素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメ
ラミン−アルデヒド樹脂粉末の表面耐擦り傷性の表面物
性の低下を抑制する効果は、表面層を爪等で摩擦し、一
定の圧力を加えた場合、それによって表面層が圧縮され
るが、圧力を除くとそれ自身の弾性によって圧縮部分が
復元する性能が付与されことにより、これによって優れ
た耐擦り傷性を発現することを特徴とする。
【0017】尚、合成樹脂バインダー、天然物粉末、尿
素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミン−アルデヒド
樹脂粉末を含有する表面処理剤において、これらの成分
以外に、従来より使用されているシリカ等の無機顔料艶
消し剤、ポリエチレンワックス等の有機艶消し剤、シリ
コン樹脂、アクリルポリマー等のレベリング剤、スリッ
プ剤、ポリシロキサンポリマー等の消泡剤、ポリアマイ
ド、ポリカルボン酸、シリコン樹脂、界面活性剤等の沈
降防止剤、分散剤等を配合することも可能である。さら
には、平均粒子径数〜数十ミクロンのウレタン樹脂、ア
クリル樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、シリコー
ン樹脂、テフロン樹脂、ポリエステル樹脂等の有機溶剤
不溶性合成樹脂粉末も併用することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例で説明する。実施例1 コラーゲン粉末(トリアゼット CX260−3、昭和
電工製)20重量部、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末
(パーゴパック M3、ロンザジャパン製)50重量
部、カーボンブラック(スペシャルブラック 6、デグ
サ製)45重量部を、酢酸ブチル/キシレン/トルエン
(7/2/1)の混合シンナー700重量部中に分散さ
せ、そこに、ポリウレタン用ポリエステル樹脂(デスモ
フェン 670−80B、住友バイエルウレタン製)1
35重量部、ポリウレタン用ポリエステル樹脂(デスモ
フェン 1652、住友バイエルウレタン製)107重
量部、レベリング剤(ペレノール F40、サンノプコ
製)10重量部、硬化促進触媒ジブチルチンジラウレー
ト(STANN BL、三共有機合成製)の1%酢酸ブ
チル溶液8重量部を加え、ペイントコンディショナーを
用いて3時間分散する。
【0019】これに、イソシアネート硬化剤(バーノッ
ク DN−981、大日本インキ化学工業製)113重
量部を加え、混合後、スプレーでABS樹脂板上に塗装
を行った。室温で10分間セッティングした後、80℃
で30分間乾燥を行い、表面層を形成させたABS樹脂
板を得た。本処方で調製した表面処理剤塗工ABS樹脂
板は、「ニオイセンサー SF−105」(相互薬工
(株)製)を使用し、900mlの密封できる測定瓶を
45℃に加温した後、そこに天然物粉末含有表面処理用
組成物をコーティングし乾燥した試料片(7cm×4c
m)を入れ、さらにニオイセンサーのセンサー部分を挿
入して、45℃に保温したまま20分後の測定瓶中の臭
気の強度を測定した。
【0020】また試料片を予め40℃で乾燥した後、4
0℃−90%RH環境下に試験片表面のみが曝されるよ
うに静置した場合における重量増加量と、引き続いて吸
湿した試料片を40℃−30%RHで乾燥した場合の経
時における重量減少量より吸放湿性を測定した。表面耐
擦り傷性については試料片表面を人指し指の爪を用いて
軽く摩擦した時の白い痕跡の付き具合で判断した。外観
についてはJIS Z8741記載の方法に準じ、表面
処理剤塗工層に対し入射角75度で照射した光の角度75度
方向への銀面光沢度を「デジタル変角光沢計UGV−5
D スガ試験機製」を用いて測定した。触感については
表面処理剤層を指の腹で撫でた時のソフトさを評価し
た。評価結果は表1に示した。
【0021】実施例2 皮革粉(天然皮革の製造工程で発生するバフィング粉を
分級したもの)10重量部、メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂粉末(エポスター S、日本触媒製)40重量
部、カーボンブラック(スペシャルブラック 6、デグ
サ製)30重量部を、酢酸ブチル/キシレン/トルエン
(7/2/1)の混合シンナー658重量部中に分散さ
せ、そこに、ポリウレタン用ポリエステル樹脂(バーノ
ック D6−439、大日本インキ化学工業製)86重
量部、ポリウレタン用ポリエステル樹脂(バーノック
D−57−70、大日本インキ化学工業製)100重量
部、レベリング剤(ペレノール F40、サンノプコ
製)14重量部、硬化促進触媒ジブチルチンジラウレー
ト(STANN BL、三共有機合成製)の1%酢酸ブ
チル溶液 5重量部を加え、ペイントコンディショナー
を用いて3時間分散する。
【0022】これに、イソシアネート硬化剤(バーノッ
ク DN−981、大日本インキ化学工業製)87重量
部を加え、混合後、スプレーでABS樹脂板上に塗装を
行った。室温で10分間セッティングした後、80℃で
30分間乾燥を行い、表面層を形成させたABS樹脂板
を得た。本処方で調製した表面処理剤塗工ABS樹脂板
は、実施例1と同様の方法により評価し、その結果を表
1に示した。
【0023】実施例3 コラーゲン粉末(トリアゼット CX260−1、昭和
電工製)7重量部、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末
(パーゴパック M3、ロンザジャパン製)20重量
部、カーボンブラック(スペシャルブラック 6、デグ
サ製)35重量部、ポリカルボン酸系界面活性剤(デモ
ールEP 花王製)4重量部を水200重量部に混合、
分散させ、そこに、水系ポリウレタン樹脂(NeoRe
z R−960 ゼネカ製)300重量部を加え、ペイ
ントコンディショナーを用いて3時間分散する。
【0024】この様に調製した水系塗料をスプレーでA
BS樹脂板上に塗装を行った。室温で10分間セッティ
ングした後、80℃で30分間乾燥を行い、表面層を形
成させたABS樹脂板を得た。本処方で調製した表面処
理剤塗工ABS樹脂板は、実施例1と同様の方法により
評価し、その結果を表1に示した。
【0025】実施例4 皮革粉(天然皮革の製造工程で発生するバフィング粉を
分級したもの)3重量部、尿素−ホルムアルデヒド樹脂
粉末(パーゴパック M3、ロンザジャパン製)9重量
部を、トルエン100重量部、メチルエチルケトン30
重量部中に分散させ、そこに、ポリウレタン樹脂(バイ
デルム シーラー OS New(固形分15重量
%)、バイエル製)100重量部を添加し、ペイントコ
ンディショナーを用いて3時間分散する。
【0026】さらに、これを100メッシュのグラビア
コーターを用いて、乾燥後の塗膜厚が10μmになる様
に合成皮革上に塗布して、80℃で2分間乾燥を行い、
表面層を形成させた合成皮革を得た。本処方で調製した
表面処理剤塗工合成皮革は、実施例1と同様の方法によ
り評価し、その結果を表1に示した。また本合成皮革の
透湿性はJIS Z0208記載の方法に準じて、40
℃、90%RH条件下で測定を行い、1m2 表面24時
間あたりの透湿量は約2700g/m2 24hrと高い
値であることが確認できた。
【0027】実施例5 コラーゲン粉末(トリアゼット CX260−1、昭和
電工製)5重量部、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末
(パーゴパック M3、ロンザジャパン製)35重量部
を、イソプロピルアルコール/トルエン(1/1)の混
合シンナー120重量部中に分散させ、そこに、透湿防
水加工用ウレタン樹脂(クリスボン NYT−20、大
日本インキ化学工業製)400重量部を加え、ディスパ
ーザーを用いて1時間分散する。
【0028】これに、イソシアネート硬化剤(バーノッ
ク DN−950、大日本インキ化学工業製)8重量部
を加え、混合後、ロールコーターを用いて、ファインデ
ニールのナイロンタフタ上に、乾燥後の塗膜厚が20μ
mになる様に塗工を行った。80℃で2分間乾燥を行
い、110℃で5分間キュアリングを行って、透湿防水
布を得た。本処方で調製した表面処理剤塗工透湿防水布
は、実施例1と同様の方法により評価し、その結果を表
1に示した。また本透湿防水布の透湿性はJIS L1
099記載の方法に準じて、40℃、90%RH条件下
で測定を行い、実施例4と同等な方法で測定を行い、1
2 表面24時間あたりの透湿量は約5300g/m2
24hrと高い値であることが確認できた。
【0029】実施例6 キトサン粉末(キトパール、富士紡績製)10重量部、
尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末(パーゴパック M
3、ロンザジャパン製)30重量部を、イソプロピルア
ルコール/トルエン(1/1)の混合シンナー120重
量部中に分散させ、そこに、透湿防水加工用ウレタン樹
脂(クリスボン NYT−20、大日本インキ化学工業
製)400重量部を加え、ディスパーザーを用いて1時
間分散する。これに、イソシアネート硬化剤(バーノッ
ク DN−950、大日本インキ化学工業製)8重量部
を加え、混合後、ロールコーターを用いて、ファインデ
ニールのナイロンタフタ上に、乾燥後の塗膜厚が20μ
mになる様に塗工を行った。80℃で2分間乾燥を行
い、110℃で5分間キュアリングを行って、透湿防水
布を得た。本処方で調製した表面処理剤塗工透湿防水布
は、実施例1と同様の方法により評価し、その結果を表
1に示した。
【0030】実施例7 コラーゲン粉末(トリアゼット CX260−1、昭和
電工製)5重量部及び尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末
(パーゴパック M3、ロンザジャパン製)15重量部
を、ノニオン性界面活性剤(ノイゲンEA137 第一
工業製薬製)1重量部含む200重量部の水中に分散
し、コラーゲン水分散物を調製した。続いて、調製した
コラーゲン水分散物50重量部に水120重量部及びア
ミノシリコン系樹脂バインダー溶液(TKシリコンAS
−700K 高松油脂製)を10重量部を混合し、綿ー
ポリエステル混紡織布にディッピング処理した。本処方
で調製した表面処理織布は、実施例1と同様の方法によ
り評価し、その結果を表1に示した。
【0031】実施例8 コラーゲン粉末(トリアゼット CX260−1、昭和
電工製)2重量部及び尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末
(パーゴパック M3、ロンザジャパン製)4重量部
を、水性ポリウレタンエマルジョン溶液(ボンディック
1205 大日本インキ製)75重量部および水19重
量部と混合し、ポリエステル織布にディッピング処理し
た。本処方で調製した表面処理織布は、実施例1と同様
の方法により評価し、その結果を表1に示した。
【0032】実施例9 シルク粉末(プロモイス シルクパウダー、成和化成
製)20重量部、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末(パ
ーゴパック M3、ロンザジャパン製)50重量部を用
い、実施例1と同様の条件で表面処理剤を調製し、塗布
を行った。本処方で調製した表面処理剤塗工ABS樹脂
板は、実施例1と同様の方法により評価し、その結果を
表1に示した。
【0033】実施例10 コラーゲン粉末(トリアゼット CX260−1、昭和
電工製)10重量部、キトサン粉末(キトパール、富士
紡績製)5重量部、シルク粉末(プロモイスシルクパウ
ダー、成和化成製)5重量部、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂粉末(パーゴパック M3、ロンザジャパン製)5
0重量部を用い、実施例1と同様の条件で表面処理剤を
調製し、塗布を行った。本処方で調製した表面処理剤塗
工ABS樹脂板は、実施例1と同様の方法により評価
し、その結果を表1に示した。
【0034】比較例1 尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末を添加せず、実施例1
で用いたものと同様のコラーゲン粉末だけを70重量部
添加して実施例1と同様の条件で表面処理剤を調製し、
塗布を行った。本処方で調製した表面処理剤塗工ABS
樹脂板は、実施例1と同様の方法により評価し、その結
果を表1に示した。
【0035】比較例2 コラーゲン粉末を添加せず、実施例1で用いたものと同
様の尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末だけを70重量部
添加して実施例1と同様の条件で表面処理剤を調製し、
塗布を行った。本処方で調製した表面処理剤塗工ABS
樹脂板は、実施例1と同様の方法により評価し、その結
果を表1に示した。
【0036】比較例3 実施例4で用いたものと同様の皮革粉を4重量部、尿素
−ホルムアルデヒド樹脂粉末を1重量部使用して、実施
例4と同様の条件で表面処理剤を調製し、塗布を行っ
た。本処方で調製した表面処理剤塗工合成皮革は、実施
例1と同様の方法により評価し、その結果を表1に示し
た。また本透湿防水布の透湿性は実施例4と同等な方法
で測定を行い、1m2 表面24時間あたりの透湿量は約
550g/m2 24hrと低い値であることが確認でき
た。
【0037】比較例4 実施例5で用いたものと同様のコラーゲン粉末を40重
量部使用して、実施例5と同様の条件で表面処理剤を調
製し、塗布を行った。本処方で調製した表面処理剤塗工
透湿防水布は、実施例1と同様の方法により評価し、そ
の結果を表1に示した。また本透湿防水布の透湿性は実
施例5と同等な方法で測定を行い、1m2 表面24時間
あたりの透湿量は約1400g/m224hrと低い値
であることが確認できた。
【0038】
【表1】
【0039】評価基準 臭気:ニオイセンサーを用いた測定結果において、臭気
強度が30以上を×、10から30を△、10以下を○
とした。 吸放湿性:吸湿率及び放湿速度の両者が、基材単独の測
定値に対して150%を越えるものを◎、そのいずれか
が欠けるものを○、両者ともに欠けるものを×とした。 耐擦り傷性:傷が確認できないものを○、傷つき白色粉
を生ずるものを×とした。 外観・触感:JIS Z8741記載の方法により測定
した銀面光沢度が10以下かつ指の腹で撫でた時に良好
なソフト感を有するものを◎、そのいずれかに欠けるも
のを○、両者に欠けるものを×とした。
【0040】
【発明の効果】本発明により、成型品、織布、不織布、
紙、シート状物等の表面に塗布し、これらに天然物に近
い性質を付与することの出来る天然物粉末含有表面処理
剤に尿素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミン−アル
デヒド樹脂粉末またはそれらの混合粉末を併用すること
により、表面耐擦り傷性などの表面物性値の低下を防ぐ
とともに、それの塗工乾燥時及び塗工塗膜の天然物由来
不快臭の発生を抑制し、透湿性を改善しうる表面処理剤
を提供することが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 19/24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂をバインダーとし、少なくとも
    尿素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミン−アルデヒ
    ド樹脂粉末またはそれらの混合粉末及び、有機天然物粉
    末を含み、尿素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラミン
    −アルデヒド樹脂粉末またはそれらの混合粉末が、有機
    天然物粉末100重量部に対して200重量部以上の割
    合であり、前記両粉末の合計添加量が合成樹脂バインダ
    ー固形分100重量部に対して5〜300重量部である
    ことを特徴とする天然物粉末含有表面処理用組成物。
  2. 【請求項2】 尿素−アルデヒド樹脂粉末あるいはメラ
    ミン−アルデヒド樹脂粉末のアルデヒド成分がホルムア
    ルデヒドである請求項1項記載の天然物粉末含有表面処
    理用組成物。
  3. 【請求項3】 天然物粉末が皮革粉、コラーゲン粉末、
    キチンあるいはキトサン粉末、ケラチン粉末、又はシル
    ク粉末である請求項1項記載の天然物粉末含有表面処理
    用組成物。
  4. 【請求項4】 塗料用添加剤として用いられることを特
    徴とする請求項1項記載の天然物粉末含有表面処理用組
    成物。
  5. 【請求項5】 皮革様シート状物の表面処理剤用添加剤
    として用いられることを特徴とする請求項1項記載の天
    然物粉末含有表面処理用組成物。
  6. 【請求項6】 織布、不織布をコーティングもしくはデ
    ィッピング処理する繊維処理剤用添加剤として用いられ
    ることを特徴とする請求項1項記載の天然物粉末含有表
    面処理用組成物。
  7. 【請求項7】 紙の表面処理剤用添加剤として用いられ
    ることを特徴とする請求項1項記載の天然物粉末含有表
    面処理用組成物。
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