JPH08198837A - 2−アミノ−1−アルカノール誘導体の製造方法 - Google Patents

2−アミノ−1−アルカノール誘導体の製造方法

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JPH08198837A
JPH08198837A JP7010106A JP1010695A JPH08198837A JP H08198837 A JPH08198837 A JP H08198837A JP 7010106 A JP7010106 A JP 7010106A JP 1010695 A JP1010695 A JP 1010695A JP H08198837 A JPH08198837 A JP H08198837A
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JP
Japan
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group
amino
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general formula
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JP7010106A
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Ryoichi Ando
亮一 安藤
Toshiro Sakaki
敏朗 榊
Tetsuo Naohara
哲夫 直原
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プロテアーゼ阻害剤の合成中間体として有用
な2−アミノ−1−アルカノール誘導体の効率的で、高
収率の製造方法を提供する。 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 (上記式中、R1はアミノ基の保護基を、R2は置換基を
有してもよいアルキル基を表す)で表されるアミノアル
デヒド誘導体及びジアルキル亜鉛の混合物と、求核試薬
を反応させ下記一般式(IV) 【化2】 (上記式中、R1、R2は既に定義してとおり、R5は有
機分子から水素原子を除いた基を表す)で表される2−
アミノ−1−アルカノール誘導体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−アミノ−1−アル
カノール誘導体の新しい製造方法に関し、詳細にはプロ
テアーゼ阻害剤であるシクロプロペノン誘導体の合成中
間体として有用な2−アミノ−1−アルカノール誘導体
の新しい製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】プロ
テアーゼの阻害剤には、下記一般式(IV)の2−アミノ
−1−アルカノール骨格を有する化合物が多く知られて
おり、これらは遷移状態アナログと呼ばれている(An
gewandte Chemie,Internal
Edition in English,33,169
9(1994))。この2−アミノ−1−アルカノール
骨格は、一般に下記一般式(I)のアミノアルデヒド誘
導体に下記一般式(III)の求核試薬を反応させて製造
されている(Chemical Reviews,8
9,149(1989))。
【0003】
【化5】
【0004】(上記式中、R1、R2およびR5は既に定
義したとおりである) しかしながら、この方法ではアミノアルデヒド誘導体の
保護されたアミノ基に結合した水素原子が、求核試薬と
反応してしまうため、アミノアルデヒド誘導体に対して
求核試薬が2倍当量以上必要となり、製造上有利な方法
とはいえない。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、2
−アミノ−1−アルカノール誘導体の効率のよい製造方
法について研究を進めた結果、反応液にジアルキル亜鉛
を添加することにより、従来法に比べ高い収率で2−ア
ミノ−1−アルカノール誘導体が得られることを見いだ
し本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
【0007】
【化6】
【0008】(上記式中、R1はアミノ基の保護基を表
し、R2は置換基を有していてもよいC 1〜C10のアルキ
ル基を表す。)で表されるアミノアルデヒド誘導体およ
び下記一般式(II)
【0009】
【化7】
【0010】(上記式中、R3およびR4はそれぞれ独立
してC1〜C5のアルキル基を表す。)で表されるジアル
キル亜鉛の混合物に、下記一般式(III)
【0011】
【化8】 R5Met (III) (上記式中、R5は有機分子から水素原子を一つ除いた
基を表し、Metは求核試薬として用いることができる
金属原子または金属原子誘導体を表す。)で表される求
核試薬を反応させることを特徴とする、下記一般式(I
V)
【0012】
【化9】
【0013】(上記式中、R1、R2およびR5は既に定
義したとおりである。)で表される2−アミノ−1−ア
ルカノール誘導体の製造方法に存する。
【0014】以下、本発明について詳細に説明する。上
記一般式(I)においてR1で定義されるアミノ基の保
護基としては、tert−ブトキシカルボニル(Bo
c)基、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)基、4−
メトキシベンジルオキシカルボニル基、4−クロロベン
ジルオキシカルボニル基、9−フレオニルメトキシカル
ボニル基等のウレタン型保護基;トシル基、ホルミル
基、ベンゾイル基等のアシル型保護基;トリチル基等の
アルキル型保護基等が挙げられる。
【0015】R2で定義されるC1〜C10のアルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオ
ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イソ
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシ
ル基等が挙げられ、かかるアルキル基はフェニル基、ナ
フチル基等のC6〜C1 2のアリール基;シクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のC3
10のシクロアルキル基;ヒドロキシ基;メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキ
シ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、イソペンチルオキシ基等のC1〜C5のアル
コキシ基;メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ
基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ
基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペン
チルチオ基、イソペンチルチオ基等のC1〜C5のアルキ
ルチオ基;フェニルチオ基、ナフチルチオ基等のC6
12のアリールチオ基;フラン環、チオフェン環、イミ
ダゾール環、ピリジン環、インドール環等の複素環残基
から選ばれる1以上の置換基を有していてもよい。
【0016】また、上記のアリール基および複素環残基
はさらにメチル基、エチル基、プロピル基,イソプロピ
ル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオ
ペンチル基、tert−ペンチル基等のC1〜C5のアル
キル基;ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキ
シ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソ
ペンチルオキシ基等のC1〜C5のアルコキシ基から選ば
れる1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0017】上記一般式(II)においてR3およびR4
定義されるC1〜C5のアルキル基としては、それぞれ独
立してメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、tert−ペンチル基等が挙げられる。上記
一般式(III)においてR5で定義される有機分子から水
素原子を一つ除いた基は、特にその構造を限定されるこ
とはなく、本発明の製造法に大きな影響を与えるような
官能基が結合していない限り、任意の構造をとることが
できる。具体的な例としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基等
のC 1〜C5のアルキル基;エテニル基、2−プロペニル
基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基等
の置換基を有していてもよいアルケニル基;フェニル
基、4−メトキシフェニル基、4−ニトロフェニル基、
1−ナフチル基、2−ナフチル基等のC6〜C12の置換
基を有していてもよいアリール基;メトキシカルボニル
メチル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基等の
アルコキシカルボニルアルキル基;メチルカルボニルメ
チル等のアルキルカルボニルアルキル基;下記一般式
(V)
【0018】
【化10】
【0019】(上記式中、AはC1〜C3のアルキル基を
置換基として有していてもよいC2〜C4のアルキレン基
を表し、R6は水素原子、C1〜C10のアルキル基または
置換基を有していてもよいC6〜C12アリール基を表
す)で表される基が挙げられる。上記一般式(V)の具
体例を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】Metは、求核試薬として用いることがで
きる金属原子または金属原子誘導体を表しており、その
例としてはリチウム原子、ジクロロセリウム基、クロロ
マグネシウム基、ブロモマグネシウム基、ヨードマグネ
シム基等が挙げられる。本発明で用いられる原料および
製造された化合物中に存在する不斉炭素の立体化学につ
いては、それぞれ独立して(R)体、(S)体あるいは
(RS)体をとることができる。
【0022】本発明の製造方法の原料である上記一般式
(I)で示されるアミノアルデヒド誘導体の具体的な例
としては、Boc−アラニナール、Boc−バリナー
ル、Boc−ノルバリナール、Boc−ロイシナール、
Boc−イソロイシナール、Boc−ノルロイシナー
ル、Boc−tert−ロイシナール、Boc−セリナ
ール、Boc−ホモセリナール、Boc−トレオニナー
ル、 Boc−S−ベンジルシステイナール、Boc−
メチオニナール、Boc−フェニルアラニナール、Bo
c−ホモフェニルアラニナール、Boc−チロシナー
ル、Boc−シクロヘキシルアラニナール、Boc−ト
リプトファナール、Cbz−アラニナール、Cbz−バ
リナール、Cbz−ノルバリナール、Cbz−ロイシナ
ール、Cbz−イソロイシナール、Cbz−ノルロイシ
ナール、Cbz−tert−ロイシナール、Cbz−セ
リナール、Cbz−ホモセリナール、Cbz−トレオニ
ナール、Cbz−S−ベンジルシステイナール、Cbz
−メチオニナール、Cbz−フェニルアラニナール、C
bz−ホモフェニルアラニナール、Cbz−チロシナー
ル、Cbz−シクロヘキシルアラニナール、Cbz−ト
リプトファナール、ベンゾイルバリナール、トシルバリ
ナール、トリチルバリナール等が挙げられる。
【0023】上記一般式(II)のジアルキル亜鉛の具体
例としては、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジプロピル
亜鉛、ジブチル亜鉛、ジペンチル亜鉛等が挙げられる。
次に、本発明の製造方法について説明する。
【0024】上記一般式(I)のアミノアルデヒド誘導
体をジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ヘキサ
ン、トルエン等の非プロトン性溶媒に溶かし、−80〜
50℃とし、上記一般式(II)のジアルキル亜鉛を添加
し、10分〜10時間撹拌した後、上記一般式(III)
の求核試薬を添加し、さらに10分〜10時間撹拌する
と、上記一般式(IV)の2−アミノ−1−アルカノール
誘導体が収率よく得られる。
【0025】この時、添加されるジアルキル亜鉛は、精
製されたものを溶媒で薄めずに、あるいはヘキサン、ト
ルエン等に溶かして溶液として添加してもよいが、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、トルエ
ン等の非プロトン性溶媒中で塩化亜鉛とアルキルリチウ
ムを反応させて調製したものをそのまま用いることもで
きる。この製造方法において、上記一般式(I)のアミ
ノアルデヒド誘導体と上記一般式(III)の求核試薬のモ
ル比は1:1でよい。一方、ジアルキル亜鉛を用いない
従来法では、アミノアルデヒド誘導体に対して求核試薬
が2当量以上必要である。したがって、本発明の製造法
は、求核試薬に対する収率が、従来法と比べて2倍近く
向上することになり、求核試薬が高価な場合に特に有用
な製造方法である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例により限定されるものではない。 実施例1 2−((2S)−2−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノ−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)
−3−フェニルシクロプロペノン 2,2−ジメチル−
1.3−プロパンジイルアセタール(IV')の製造(ジ
エチル亜鉛を用いた場合)
【0027】
【化11】
【0028】2−tert−ブトキシ−3−フェニルシ
クロプロパノン 2,2−ジメチル−1,3−プロパン
ジイルアセタール(VI)4.96gをテトラヒドロフラ
ン50mlに溶かし、N,N,N',N'−テトラメチル
エチレンジアミン(TMEDA)5.1mlを加えた。
反応液を−78℃に冷却し、1.61mol/lのn−
ブチルリチウムのヘキサン溶液21.2mlを加え、
1.5時間攪拌した。次に、塩化セリウム7水和物1
2.7gを1mmHgの減圧下140℃で6時間乾燥す
ることにより調製した無水塩化セリウムをトルエン10
0mlに懸濁させて加えた。さらに45分間攪拌した後
この反応液に、別途N−tert−ブトキシカルボニル
−L−バリナール(I')2.86gをテトラヒドロフ
ラン28mlに溶かし、1.0mol/lのジエチル亜
鉛(II')のn−ヘキサン溶液14.3mlを加えて3
0分間攪拌し調製した反応液を加えた。−78℃で2時
間攪拌後、水2mlをテトラヒドロフラン10mlに溶
かして反応液に加え、室温まで温度をあげてからセライ
トで濾過し、セライトを酢酸エチルでよく洗浄した。濾
液を硫酸ナトリウムで乾燥してこれを濾過、濃縮し、下
記物性の標記化合物(IV')を得た。
【0029】IR(KBr,cm-1):3430,29
60,1855,1800,1710,1690 NMR(CD3OD,δ):0.95−1.60(m,
12H)1.38(s,3H),1.42(s,6
H),1.95−2.15(m,1H),3.60−
3.75(m,1H),3.75−3.95(m,4
H),5.0−5.10(m,1H),6.03(d,
J=10Hz,0.33H),6.23(d,J=10
Hz,0.67H),7.40−7.65(m,3
H),7.70−7.90(m,2H)
【0030】上記で得られた化合物は不安定なので、さ
らにこれを酢酸エチル135mlに溶かし、0.5規定
塩酸水溶液で2回、飽和食塩水で順次洗浄した。得られ
た有機層を硫酸ナトリウムで乾燥してからこれを濾過
し、濾液を濃縮して油状物を得た。つぎにこの油状物に
4規定塩化水素含有酢酸エチル溶液30mlを加えて3
0分間攪拌した。生成した結晶を濾取し、酢酸エチルで
洗浄し、安定な2−((2S)−2−アミノ−1−ヒド
ロキシ−3−メチルブチル)−3−フェニルシクロプロ
ペノン塩酸塩を2.69g得た。収率:59%
【0031】IR(KBr,cm-1):3200,18
55,1618 NMR(CD3OD,δ):1.15(d,J=7,1
Hz,2.1H),1.17(d,J=7.1Hz,
2.1H),1.21(d,J=6.8Hz,0.9
H),1.25(d,J=6.8Hz,0.9H),
2.03(m,0.3H),2.24(m,0.7
H),3.33(dd,J=4.8Hz,4.8Hz,
0.3H),3.41(dd,J=6.1Hz,5.8
Hz,0.7H),5.16(d,J=6.1Hz,
0.7H),5.38(d,J=4.8Hz,0.3
H),7.56−7.75(m,3H),8.02−
8.15(m,2H)
【0032】実施例2 2−((2S)−2−tert
−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ−3−メ
チルブチル)−3−フェニルシクロプロペノン 2,2
−ジメチル−1.3−プロパンジイルアセタールの製造
(用事調製したジブチル亜鉛を用いた場合) 2−tert−ブトキシ−3−フェニルシクロプロパノ
ン 2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイルアセタ
ール1.00gをテトラヒドロフラン10mlに溶か
し、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン
1.46mlを加えた。反応液を−78℃に冷却し、
1.61mol/lのn−ブチルリチウムのヘキサン溶
液4.1mlを加え、2.5時間攪拌した。次に塩化セ
リウム7水和物4.3gを1mmHgの減圧下140℃
で6時間乾燥することにより調製した無水塩化セリウム
をテトラヒドロフラン10mlに懸濁させて加え、さら
に45分間攪拌した。一方、1.61mol/lのn−
ブチルリチウムのヘキサン溶液3.6mlをテトラヒド
ロフラン3mlに溶かして0℃に冷却し、1mol/l
の塩化亜鉛のジエチルエーテル溶液1mlを加えた。室
温で2時間攪拌した後、−78℃に冷却し、N−ter
t−ブトキシカルボニル−L−バリナール0.59gを
テトラヒドロフラン3mlに溶かして加えた。30分間
撹拌してから上記で調製したアニオンの溶液に加え、さ
らに−78℃で2時間攪拌した後、水0.5mlをテト
ラヒドロフラン2mlに溶かして反応液に加え、室温ま
で温度をあげてからセライトで濾過し、セライトを酢酸
エチルでよく洗浄した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し
てからこれを濾過、濾液を濃縮し、標記化合物を得た。
【0033】得られた化合物は不安定なので、さらにこ
れを酢酸エチル30mlに溶かし、0.5規定塩酸水溶
液で2回、飽和食塩水で順次洗浄した。得られた有機層
を硫酸ナトリウムで乾燥してからこれを濾過、濾液を濃
縮して油状物を得た。つぎにこの油状物に4規定塩化水
素含有酢酸エチル溶液10mlを加えて30分間攪拌し
た。生成した結晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄し、安定
な2−((2S)−2−アミノ−1−ヒドロキシ−3−
メチルブチル)−3−フェニルシクロプロペノン塩酸塩
を435mg得た。 収率:46%
【0034】参考例 2−((2S)−2−tert−
ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ−3−メチ
ルブチル)−3−フェニルシクロプロペノン 2,2−
ジメチル−1.3−プロパンジイルアセタールの製造
(ジアルキル亜鉛を用いない場合) 2−tert−ブトキシ−3−フェニルシクロプロパノ
ン 2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイルアセタ
ール34,1gをテトラヒドロフラン350mlに溶か
し、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン
33.1mlを加えた。反応液を−78℃に冷却し、
1.61mol/lのn−ブチルリチウムのヘキサン溶
液138mlを加え、1.5時間攪拌した。次に塩化セ
リウム7水和物87.6gを1mmHgの減圧下140
℃で6時間乾燥することにより調製した無水塩化セリウ
ムをテトラヒドロフラン700mlに懸濁させて加え、
さらに45分間攪拌した後、N−tert−ブトキシカ
ルボニル−L−バリナール10.1gをテトラヒドロフ
ラン100mlに溶かして加えた。−78℃で2時間攪
拌後、水16mlをテトラヒドロフラン55mlに溶か
して反応液に加え、室温まで温度をあげてからセライト
で濾過し、セライトを酢酸エチルでよく洗浄した。濾液
を硫酸ナトリウムで乾燥してこれを濾過、濾液を濃縮
し、標記化合物を得た。
【0035】得られた化合物は不安定なので、さらにこ
れを酢酸エチル700mlに溶かし、0.5規定塩酸水
溶液で2回、飽和食塩水で順次洗浄した。得られた有機
層を硫酸ナトリウムで乾燥してからこれを濾過、濾液を
濃縮して油状物を得た。つぎにこの油状物に4規定塩化
水素含有酢酸エチル溶液160mlを加えて30分間攪
拌した。生成した結晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄し、
安定な2−((2S)−2−アミノ−1−ヒドロキシ−
3−メチルブチル)−3−フェニルシクロプロペノン塩
酸塩を9.55g得た。 収率:30%
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、2−アミノ−1−アル
カノール誘導体の製造方法において、反応液にジアルキ
ル亜鉛を添加することにより、従来の製造方法に比べ、
求核試薬の添加量が減少でき、さらに2−アミノ−1−
アルカノール誘導体が高収率で得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (上記式中、R1はアミノ基の保護基を表し、R2は置換
    基を有していてもよいC 1〜C10のアルキル基を表
    す。)で表されるアミノアルデヒド誘導体および下記一
    般式(II) 【化2】 (上記式中、R3およびR4はそれぞれ独立してC1〜C5
    のアルキル基を表す。)で表されるジアルキル亜鉛の混
    合物に、下記一般式(III) 【化3】 R5Met (III) (上記式中、R5は有機分子から水素原子を一つ除いた
    基を表し、Metは求核試薬として用いることができる
    金属原子または金属原子誘導体を表す。)で表される求
    核試薬を反応させることを特徴とする、下記一般式(I
    V) 【化4】 (上記式中、R1、R2およびR5は既に定義したとおり
    である。)で表される2−アミノ−1−アルカノール誘
    導体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998055452A1 (en) * 1997-06-03 1998-12-10 Kaneka Corporation PROCESS FOR REDUCING $G(a)-AMINO KETONES

Cited By (1)

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WO1998055452A1 (en) * 1997-06-03 1998-12-10 Kaneka Corporation PROCESS FOR REDUCING $G(a)-AMINO KETONES

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