JPH08196636A - 居眠り警告装置 - Google Patents

居眠り警告装置

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JPH08196636A
JPH08196636A JP7013695A JP1369595A JPH08196636A JP H08196636 A JPH08196636 A JP H08196636A JP 7013695 A JP7013695 A JP 7013695A JP 1369595 A JP1369595 A JP 1369595A JP H08196636 A JPH08196636 A JP H08196636A
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】覚醒時の心拍のRRI値の平均値が常に正しい
ものとはせずに居眠り状態を正確に検出して警告を発生
する装置を提供する。 【構成】覚醒時に所定数の心拍のRRI値の平均値及び
分散値並びにこの分散値が該平均値に応じて決定される
上限値以下のときの平均値を越えるRRI値の積分値の
所定倍の閾値を求めておき、その後同様にして求めたR
RI値の内上記の平均値を越えるものを積分して求め、
この積分値が上記の閾値を越えている時に居眠りが発生
しているとして警告を発生するとともに該分散値が該上
限値を越えたときには該平均値及び分散値を再計算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は居眠り警告装置に関し、
特に車両における居眠り運転の防止等のために使用する
ことの出来る居眠り警告装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、交通事故の増大に伴って各ドライ
バーには安全運転の必要性が益々高まっているが、居眠
り運転も交通事故の大きな原因の一つに挙げられている
ことからその防止手段が種々講じられている。
【0003】例えば、実開平5-39506号公報において
は、腕バンドに設けられた心拍数センサーによりドライ
バーの心拍数を検出し、この心拍数が規定値以下になっ
た場合、ドライバーの覚醒度が低下していると判断して
ドライバーに警告を与え注意を喚起するという技術が示
されている。
【0004】一般に、運転中に眠気を催した場合、ドラ
イバーは眠気を拭い去ろうとして意識的にまたは無意識
に欠伸や背伸びしたり座り直したりするなどの行動(こ
の様な眠気に伴って起こる行動を副次行動と呼んでい
る)を起こすことが多い。
【0005】通常、眠くなると心拍数は減少するが、副
次行動の多いドライバーの場合は心拍数の一時的な増加
が混入することが多くなるため、結果的に図7に示すよ
うに覚醒時の心拍数の平均値(同図(a))と居眠り運
転時の心拍数の平均値(同図(b))は殆ど変わらなく
なってしまう。
【0006】従って、このようなドライバーの居眠り
は、上記のような従来技術の如く単に心拍数の低下のみ
で居眠りを検出することは出来ない。
【0007】そこで、本出願人は特願平6-22736号にお
いて、心拍数の平均値を用いずに居眠りを正確に検出し
て警告を発生することを目的とした装置を開示した。そ
の内容は次のとおりである。
【0008】<特願平6-22736号の内容>心拍生信号は
図8の心電図に示すような波形をしており、この心電図
の一番高い山をR波と呼んでおり、R波とR波との間隔
をRRI(R−R Interval)と呼んでいる。このRRI
値は図7における心拍間隔(又は心拍数)に対応するも
のである。
【0009】このRRIの長さを心拍センサーの出力信
号として与えられるR波とR波との心拍間隔から読み取
り、一拍毎にプロットすると図9に示すような心拍変動
波形となる。
【0010】この心拍変動波形においては、心臓は常に
一定の間隔で拍動している訳ではなく絶えず変動し揺ら
いでいることを表している。
【0011】図9のグラフは、RRIの長さを縦軸にと
っているので心拍が早くなればRRIの値は低くなり、
心拍が遅くなればRRIが高くなることを示している。
また、ドライバーが眠気を催して心拍が遅くなってくる
とRRIは上昇し予め求めておいた覚醒時の平均値X0
よりも値が高くなることが多くなる。
【0012】今、この様な心拍変動波形において、図示
の区間に於ける平均値は覚醒時の平均値X0 と殆ど同
じになってしまうが、居眠りが徐々に進行して行く状態
を示す積分値は黒く塗り潰した部分の方が覚醒時の値よ
り大きくなって現れるので居眠りとして判定することが
出来る。
【0013】また、区間においては、この平均値は明
らかに上記の平均値X0 以下となってしまい居眠り検出
は出来ないが、黒く塗り潰した部分の面積(積分値)を
求め、この値が基準値以上か否かを調べれば居眠り検出
を行うことが出来ることとなる。
【0014】そこで、この居眠り警告装置を装着した時
(即ち覚醒時)に心拍センサーによって検出された所定
数の心拍の全RRI値を求め且つその平均値を求めると
共にこの平均値を越えるRRI値の積分値を所定倍して
閾値として決めておく。
【0015】このように覚醒時にRRI値の平均値と閾
値とを求めておき、その後、例えば自動車を走行させた
時等において、上記と同様の所定数のRRI値を求め、
これらのRRI値の内上記に求めておいた平均値を越え
るRRI値を積分する。即ち、図9の黒く塗りつぶした
部分の面積を求めることになる。
【0016】そして、この積分値が上記の閾値を越えて
いる時には警告発生手段をコントロールユニットから付
勢することによりドライバー等に居眠り運転の警告を与
えることが出来る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特願平6-22736号においては、覚醒時の平均値X0 を計
算している最中に、ドライバーが体を動かしたり溜め息
を付いたり或いは会話する等の行動をとると、RRI値
が急激に小さくなり正確な平均値X0 を求められなくな
ってしまうこととなり、正確な居眠り検知が出来なくな
ってしまうという問題点があった。
【0018】即ち、図10に示す心拍対RRI値のグラ
フの如く、区間ではドライバーの体が動いた結果、R
RI値が大きく変動しており(このときには分散値σ2
は大きい)、覚醒時の正確な平均値X0 が求められな
い。一方、区間では、RRI値の変動が小さく(分散
値が小さく)、このときの平均値X0 は信頼できるもの
である。
【0019】従って、本発明は、覚醒時の心拍のRRI
値の平均値が常に正しいものとはせずに居眠り状態を正
確に検出して警告を発生する装置を提供することを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る居眠り警告装置は、心拍センサーと、
警告発生手段と、装着した覚醒時に該センサーによって
検出された所定数の心拍の全RRI値の平均値並びに該
平均値を越えるRRI値の積分値の所定倍を閾値として
計算しておき、その後の所定数のRRI値の内、該平均
値を越えるRRI値を積分して該閾値を越えているとき
に該警告発生手段を付勢するコントロールユニットとを
備えるとともに、該コントロールユニットが、該平均値
を計算する際に該RRI値の分散値も求めるとともに該
分散値が該平均値に応じて決定される上限値を越えてい
るときには該平均値及び分散値を再計算することを特徴
としたものである。
【0021】
【作用】本発明では、上記の特願平6-22736号と同様に
まず、この居眠り警告装置を装着した時(即ち覚醒時)
に心拍センサーによって検出された所定数の心拍の全R
RI値を求め且つその平均値X0 を求めるが、これと同
時に該RRI値の分散値σ2 も求めておく。
【0022】そして、この分散値σ2 が所定値を越えて
いる場合には、上記のようにドライバーが体を動かした
り溜め息を付いたり或いは会話する等の行動をとった結
果、上記の平均値X0 は変動した信頼できない値である
として(図10参照)、このときの平均値X0 を用いず
に再度平均値X0 及び分散値σ2 を計算する。
【0023】この分散値σ2 が上限値を越えていなけれ
ば、再計算した平均値X0 は信頼できる値であるので、
更にこの平均値X0 を所定倍した上限値と該平均値X0
を越えるRRI値の積分値を所定倍して閾値として決め
て記憶しておく。
【0024】ただし、この分散値σ2 の上限値は非常に
個人差が存在し、或る人にとっては適切でもそれが他の
人にも適切であるとは限らない(図5参照)。
【0025】この場合、平均値X0 と分散値σ2 とは、
平均値X0 が小さい人(心拍の早い人)は分散値σ2
小さく、逆に平均値X0 が大きい人(心拍の遅い人)は
分散値σ2 も大きいという関係にあることが分かった。
【0026】そこで、本発明では、該上限値を平均値X
0 に応じて決定した値を用いている。
【0027】その後、例えば自動車を走行させた時等に
おいても上記と同様に所定数のRRI値を求め、これら
のRRI値の内、上記の平均値X0 を越えるRRI値を
積分する。
【0028】そして、上記に求めておいた平均値を越え
るRRI値を積分することにより、図9の黒く塗りつぶ
した部分の面積を求める。
【0029】この積分値が上記の閾値を越えている時に
は警告発生手段をコントロールユニットから付勢するこ
とによりドライバー等に居眠り運転の警告を与えること
が出来る。
【0030】このようにして、RRI値における信頼で
きる平均値X0 のみを使用した積分を行うので、正確な
居眠り警報を発することができる。
【0031】
【実施例】図1は本発明に係る居眠り警告装置の電気回
路構成を示しており、基本的には上記の特願平6-22736
号と同様のものを使用することができ、図中、1はコン
トロールユニット、2は心拍センサー、3は警告発生手
段としての軽微な電撃を与える警告片、4はコントロー
ルユニット1並びに心拍センサー2に電源を与えるため
の電源部、5はこの電源部4を起動するためのスイッ
チ、6は心拍センサー2の出力信号を受けて演算を行う
演算回路、7は演算回路6の出力信号により駆動されて
警告片3を駆動するための発信回路である。
【0032】図2及び図3には図1に示した本発明に係
る居眠り警告装置を腕バンド10に装着したときの状態
を示しており、これも基本的には上記の特願平6-22736
号と同様のものを使用することができ、コントロールユ
ニット1は腕バンド10の表面に設けられているが、心
拍センサー2及び警告片3は腕バンド10の裏側に貼着
されており、図3(a)及び(b)に示すように腕バン
ド10の両側に設けた面ファスナー10aによって手首
にしっかり巻き付けた時に、心拍センサー2及び警告片
3が手首に直接接触すると共に、コントロールユニット
1はこの腕バンド10の外側からスイッチ5を操作出来
る様にしている。
【0033】図4は上記の図1乃至図3に示したコント
ロールユニット1における演算回路6に格納され且つ実
行されるプログラムのフローチャートを示したもので、
以下この図4のフローチャートを参照して図1乃至図3
に示した実施例の動作を説明する。
【0034】先ずこの腕バンド10を居眠り運転防止に
使用すると、ドライバーはコントロールユニット1にお
けるスイッチ5を操作することにより電源部4をONと
し、図4に示すフローチャートを開始させる。尚、この
スイッチ5は例えば、押すと電源部4が動作を継続する
こととなり、もう一度押せば元に復旧して電源部4の動
作を解除することが出来るものである。
【0035】この様に電源をONにしたとき、即ち初期
状態としての覚醒時に於いて心拍センサー2は図8に示
した様な心拍生信号を演算回路6に出力する。
【0036】演算回路6は所定数、例えば、60拍分の
RRIを取り込んで内蔵するメモリ(図示せず)に記憶
しておく(ステップS1)。
【0037】そして、この60拍分のRRIの平均値X
0 及び分散値σ2 を求める(ステップS2)。
【0038】この分散値σ2 は非常に個人差が存在し、
或る人にとっては適切でもそれが他の人にも適切である
とは限らない(図5参照)。平均値X0 と分散値σ2
は、平均値X0 が小さい人(心拍の早い人)は分散値σ
2 も小さく、逆に平均値X0が大きい人(心拍の遅い
人)は分散値σ2 も大きいという関係にある。実験によ
れば、最小と最大で実に10倍以上の差があることが分
かった。
【0039】そこで、平均値X0 が信頼できるものであ
るか否かを判定するために平均値X 0 に応じて分散値σ
2 の上限値Aを決定する(ステップS3)。
【0040】図6はこのステップS3を具体的に示した
もので、平均値X0 が「600」以下のときは上限値A
=A1(例えば5000msec2)とし、平均値X0 が「60
0」を越えるが「800」以下のときは上限値A=A2
とし、平均値X0 が「800」を越えるが「1000」
以下のときは上限値A=A3とし、平均値X0 が「10
00」を越えるが「1200」以下のときは上限値A=
A4とし、平均値X0 が「1200」を越えるときは上
限値A=A5としている。なお、A1<A2<A3<A
4<A5である。
【0041】このようにして決定された上限値Aに対し
て上記の分散値σ2 が越えたか否かを判定する(ステッ
プS4)。そして、σ2 ≦Aのときのみ、同時に計算し
た平均値X0 が正確であると見做して次のステップS5
に進む。
【0042】ステップS5では、更にこの様にして求め
た平均値X0 を越えたRRIの積分値Y0 を求め、且つ
この積分値Y0 に所定の係数を乗じた閾値K・Y0 を求
める。
【0043】なお、上記の定数Kは例えば「3」であ
り、これは覚醒時から判断してどれ位のものであれば居
眠りと判定出来るかを示す値であればどのような値であ
っても構わない。
【0044】この様にして初期の覚醒時においてRRI
の平均値X0 と閾値K・Y0 を求めておき、その後の走
行時等における居眠り運転の判定を行う。
【0045】即ち、まず上記と同様にして60拍分のR
RI値を取り込みメモリに記憶しておく(ステップS
6)。
【0046】そして、この取り込んだRRI値の内上記
のステップS2で求めた平均値X0を越えるものを抽出
しその積分値Yを求める(ステップS7)。
【0047】この結果、走行時等の積分値Yと初期の覚
醒時に於ける閾値K・Y0 との大小関係を判定する(ス
テップS8)。
【0048】即ち、走行時等の積分値Yが覚醒時の閾値
K・Y0 以下であることが判ったときにはステップS5
に戻るが、積分値Yが閾値K・Y0 より大きいことが判
った時には居眠り運転状態であるとして演算回路6は発
信回路7を駆動する(ステップS9)。
【0049】従って発信回路7は警告片3に警告信号を
与えることが出来、警告片3はドライバーに対して軽微
な電撃を与えることができる。尚、警告発生手段として
は、その他に音声,振動,香り,風等を用いることがで
きることは言うまでもない。
【0050】そして、この様な警告を一定時間行った後
(ステップS10)、ステップS5に戻り上記の動作を
繰り返す。
【0051】なお、上記の実施例において警報片3は腕
バンド10に貼着されているが、これを外部の例えばダ
ッシュボード等に設けて無線電波により信号を送受信す
るように構成してもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る居眠
り警告装置によれば、覚醒時に所定数の心拍のRRI値
の平均値及び分散値並びにこの分散値が該平均値に応じ
て決定される上限値以下のときの平均値を越えるRRI
値の積分値の所定倍の閾値を求めておき、その後同様に
して求めたRRI値の内上記の平均値を越えるものを積
分して求め、この積分値が上記の閾値を越えている時に
居眠りが発生しているとして警告を発生するとともに該
分散値が該上限値を越えたときには該平均値及び分散値
を再計算するように構成したので、覚醒時に個人個人の
平均値を求めるキャリブレーションが行われるるととも
に個人差に対応して分散値の個人差を補正して正確な判
定ができ正確な居眠り検出が出来ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及び特願平6-22736号に係る居眠り警告
装置の電気回路構成を示したブロック図である。
【図2】本発明及び特願平6-22736号に係る居眠り警告
装置を腕バンドに設けた時の外観図である。
【図3】本発明及び特願平6-22736号に係る居眠り警告
装置を腕バンドを設けた時に手首に装着した時の図であ
る。
【図4】本発明に係る居眠り警告装置に用いられるコン
トロールユニットに格納され且つ実行されるプログラム
のフローチャート図である。
【図5】RRI値の平均値と分散値との関係を示したグ
ラフ図である。
【図6】図4のフローチャートにおいて平均値に応じて
分散値の上限値を決定するための具体的な処理例を示し
たフローチャート図である。
【図7】覚醒時と居眠り運転時の心拍数の時間変化をそ
れぞれ示した波形図である。
【図8】心拍センサーによって得られる心拍生信号を示
した心電波形図である。
【図9】心拍センサーによって得られるRRIの心拍変
動波形を示した図である。
【図10】RRI値の平均値と分散値との関係を示すた
めの波形図である。
【符号の説明】
1 コントロールユニット 2 心拍センサー 3 警告片 4 電源部 5 電源スイッチ 6 演算回路 7 発信回路 10 腕バンド 図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60K 28/06 A A61B 5/02 320 C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】心拍センサーと、警告発生手段と、装着し
    た覚醒時に該センサーによって検出された所定数の心拍
    の全RRI値の平均値並びに該平均値を越えるRRI値
    の積分値の所定倍を閾値として計算しておき、その後の
    所定数のRRI値の内、該平均値を越えるRRI値を積
    分して該閾値を越えているときに該警告発生手段を付勢
    するコントロールユニットとを備えた居眠り警告装置に
    おいて、 該コントロールユニットが、該平均値を計算する際に該
    RRI値の分散値も求めるとともに該分散値が該平均値
    に応じて決定される上限値を越えているときには該平均
    値及び分散値を再計算することを特徴とした居眠り警告
    装置。
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