JPH0919420A - 生理状態判定方法及び生理状態判定装置 - Google Patents

生理状態判定方法及び生理状態判定装置

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JPH0919420A
JPH0919420A JP7172040A JP17204095A JPH0919420A JP H0919420 A JPH0919420 A JP H0919420A JP 7172040 A JP7172040 A JP 7172040A JP 17204095 A JP17204095 A JP 17204095A JP H0919420 A JPH0919420 A JP H0919420A
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skin
physiological
skin impedance
physiological state
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JP7172040A
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English (en)
Inventor
Masayuki Suzuki
正幸 鈴木
Minato Nakanishi
みなと 中西
Yasuyuki Nishio
恭幸 西尾
Riichi Shiga
利一 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/16Devices for psychotechnics; Testing reaction times ; Devices for evaluating the psychological state
    • A61B5/18Devices for psychotechnics; Testing reaction times ; Devices for evaluating the psychological state for vehicle drivers or machine operators

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に運転中のドライバの生理状態を的確に判
別できる生理状態判定方法及び生理状態判定装置を提供
することである。 【解決手段】 生理状態判定装置は、皮膚に通電する複
数のセンサを有するセンサ部1と、センサ部1のセンサ
間の電位差から皮膚インピーダンス変動の直流成分(S
IL)と交流成分(SIR)を算出する皮膚インピーダ
ンス算出部2と、センサ部1からの皮膚への通電電流を
制御する通電制御部3と、皮膚インピーダンス算出部2
より算出されたSILとSIRから生理状態を判定する
状態判定部4と、状態判定部4の判定結果に応じて警報
する警告部5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体から得られる
生理情報により覚醒度、眠気度、イライラ度等の生理状
態を判定する生理状態判定方法及び生理状態判定装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の生理状態判定方法は、例
えば自動車の居眠り運転を未然に防ぐ目的から特にドラ
イバの生理状態を判定するのに利用されている。この場
合、ドライバの特に覚醒度(居眠り)の判定を中心とし
て、次に示すような方法〜がある。 脳波のパワー量に基づいて覚醒状態を判定する。 皮膚電位を計測して検出した電位差により覚醒状態を
判定する。 皮膚間の電気的抵抗及び脈波の変動により眠気を感知
し判定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法〜
は、いずれも自動車運転中以外の日常生活でよく生じる
ような単純な居眠り状態のみを検出するものである。し
かしながら、運転時の居眠り状態と運転時以外での居眠
り状態は、精確には異なる。つまり、実際の運転状態で
は、何となくぼんやりする初期の覚醒低下が生じる。こ
の初期の覚醒低下は一般の居眠りの初期と同等である。
しかし、その後は、一般の居眠りとは異なり、覚醒低下
により適正な運転を維持できず、それが原因でドライバ
の生命に関わる重大な事故を起こす危険があるため、絶
対に眠ってはいけないという強い意識が働き、眠気に強
く抵抗する。この時、ドライバは覚醒が低下しているに
もかかわらず、強いストレスを感じる状態となる。これ
は、交通渋滞時に生じるような単純な覚醒低下とは異な
る。
【0004】又、高速で車を追い越す時の興奮状態、交
通渋滞時のイライラ状態等、ドライバの生理状態は複雑
である。このように運転中のドライバは様々な生理状態
になるが、前記従来の方法〜は、1つの生理情報で
生理状態を判定しているため、いずれも種々の生理状態
を判別することはできず、ドライバの生理状態に応じて
適切に対応することが不可能である。
【0005】従って、本発明は、このような従来の問題
点に着目してなされたものであり、特に運転中のドライ
バの生理状態を的確に判別できる生理状態判定方法及び
生理状態判定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の生理状態判定方法は、皮膚の複数部位に通
電し、その部位間の電位差から皮膚インピーダンス変動
の直流成分と交流成分を算出し、その直流成分と交流成
分から生理状態を判定することを特徴とする。又、本発
明の生理状態判定装置は、皮膚に通電する複数のセンサ
を有するセンサ部と、このセンサ部のセンサ間の電位差
から皮膚インピーダンス変動の直流成分と交流成分を算
出する皮膚インピーダンス算出部と、前記センサ部から
の皮膚への通電電流を制御する通電制御部と、前記皮膚
インピーダンス算出部により算出された皮膚インピーダ
ンス変動の直流成分と交流成分から生理状態を判定する
状態判定部と、この状態判定部の判定結果に応じて警報
する警告部とを備えることを特徴とする。
【0007】本発明の方法及び装置は、いずれも従来の
ように1つの生理情報のみで生理状態を判定するのでは
なく、被検査者の生理情報として皮膚インピーダンスに
着目し、その皮膚インピーダンス変動の直流成分と交流
成分により生理状態を判定するため、被検査者の複雑な
生理状態(居眠り、イライラ、興奮等)を類別して判定
することができる。被検査者が自動車のドライバの場
合、運転中の生理状態に応じて適切な対応を取ることが
できる。例えば、危険な居眠り状態になったときは、直
ちにドライバに警告することができ、安全上それほど問
題でない状態のときは、注意を喚起する程度に留めてお
くことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて説明する。その一実施の形態に係る生理状態判定装
置の構成ブロック図を図1に示す。この装置は、皮膚に
通電する複数のセンサを有するセンサ部1と、このセン
サ部1のセンサ間の電位差から皮膚インピーダンス変動
の直流成分(SIL)と交流成分(SIR)を算出する
皮膚インピーダンス算出部2と、センサ部1からの皮膚
への通電電流を制御する通電制御部3と、皮膚インピー
ダンス算出部2で算出されたSILとSIRから生理状
態を判定する状態判定部4と、この状態判定部4の判定
結果に応じて警報する出力警告部5とを備える。この
他、皮膚インピーダンス算出部2からのSILとSIR
のみを車載のドライビングコンピュータ6(又はEC
U)に転送し、コンピュータ6のCPUでドライバの生
理状態を判定し、その判定結果を車載安全システム7に
転送し、判定結果に基づいて車載安全システム7を制御
するように構成してもよい。
【0009】次に、各部について詳細に説明する。ま
ず、センサ部1は、皮膚に通電する複数(ここでは3
個)のセンサを有するが、センサは繰り返し簡便に使用
でき、皮膚への密着性も良いように、僅かな凸状の円形
ステンレス製電極が用いられる。この3個のステンレス
製電極を有するセンサ部の種々の形態を図2〜図5に示
す。
【0010】図2に示すセンサ部1Aは、ドライバ用の
グローブ11に適用したもので、グローブ11に通気性
及び伸縮性のあるベルト12が設けられ、このベルト1
2に本体13が取付けられ、グローブ11の内側の手首
部分に2個の電極14a,14bが、手指(親指)部分
に1個の電極14cが取付けられている。ベルト12は
面ファスナー式であり、ドライバの腕の太さに関係な
く、誰にでも簡単に装着できるようになっている。この
グローブ11をドライバが嵌めれば、3個の電極14
a,14b,14cは自ずと皮膚の所定部位に接触する
ことになる。
【0011】図3のセンサ部1Bは、本体13を取付け
たベルト12を有する点で図2の場合と同様であるが、
1個の電極が指輪型電極15になっている。又、図示し
ていないが、残りの2個の電極は手首に接触するように
ベルト12の内側に設けられている。なお、指輪型電極
15は、必ずしも親指に装着する必要はなく、他の指に
装着できるようにしてもよい。
【0012】図2と図3のセンサ部1A,1Bは、いず
れも最も安定した計測出力が得られる部位の掌での計測
例であるが、他の計測可能部位として足、額等がある。
図4は足を測定部位とした例であり、このセンサ部1C
は、本体13付きのベルト12を足首当たりに装着し、
3個の電極14を設けた別のベルト16を土踏まず当た
りに装着するようになっている。図5は額を測定部位と
した例であり、このセンサ部1Dでは、ベルト12に本
体13と3個の電極14が取付けられ、ベルト12を額
に装着することで、3個の電極14が額に接触する。但
し、3個の電極14のうち、1個の電極は本体13の裏
側に取付けられている。これらのセンサ部1C,1Dで
も、ベルト12,16は足や額のサイズにかかわらず容
易に装着できるよう面ファスナー式になっている。な
お、図4のセンサ部1Cは、靴下に適用し、靴下を履く
ことで装着できるようにしてもよいし、図5のセンサ部
1Dは、帽子型とし、帽子を被れば装着できるようにし
てもよい。
【0013】このようなセンサ部を身体に装着し、電極
を通じて皮膚に通電することで皮膚インピーダンスを測
定するのであるが、その計測原理を図6を参照して説明
する。皮膚インピーダンスZをZ=|Z|ε^(−j
θ)とする〔但し、^(−jθ)は羃指数を表す〕。O
SCにおいて√2 A・sinωt の正弦波を発生し、Curr-
ent driverで√2 IO・sinωt の定電流に変換する。こ
の定電流を電極,により皮膚へ通電する。電極を
電位電極とし、差動アンプにより検出される計測電位V
S は、 VS =√2 |Z|IO・sin(ωt−θ) となる。この出力信号とOSCからの発振信号を乗算器
(Mixer )により混合すると、その出力は以下のように
なる。 VS・√2 A・sinωt =√2|Z|IO・sin(ωt−θ)・√2 A・sinωt =2|Z|AIO・sinωt・sin(ωt−θ) =2|Z|AIO・sinωt・(sinωt・cosθ−cosωt・sinθ) =2|Z|AIO(sinωt2・cosθ−sinωt・cosωt・sinθ) =2|Z|AIO{cosθ・1/2・(1−cos2ωt)−1/2・sin2ωt・sinθ} =|Z|AIO{cosθ・(1−cos2ωt)−sin2ωt・sinθ} =|Z|AIO{cosθ−(cosθ・cos2ωt+sin2ωt・sinθ) } =|Z|AIO{cosθ−cos(2ωt−θ) } そこで、ローパスフィルタ(LPF)によりcos(2ωt−
θ) の高周波成分を除去すると、その出力である皮膚イ
ンピーダンス変動の直流成分(SIL)は、 SIL=AIO|Z|cosθ となり、OSCからの発振信号振幅Aと通電電流IO
係数とした、皮膚インピーダンスZの実数分(純抵抗
分)が定まる。更に、ハイパスフィルタ(HPF)によ
り、皮膚インピーダンスの純抵抗分の変動成分(SI
R)、 SIR=ΔAIO|Z|cosθ を分離・抽出する。
【0014】但し、実際の装置においては、乗算器、L
PF、HPFはCPU内のデジタル演算により行い、ま
た20Hz正弦波はCPUにより発生・制御する。皮膚
インピーダンス算出部2は、上記計測原理に従い、セン
サ部1からの電位差出力をアナログ差動アンプで検出
し、A/D変換した後、CPUに取り込み、CPU内部
で乗算処理及びLPF処理し、SIL値を得る。又、S
IL波形からHPFにより、SIR波形を抽出する。更
に、ピーク抽出によりSIRのインパルス状波形を識別
し、SIRインパルスの出現頻度を求める。この出現頻
度を求める処理を図7のフロー図に示す。
【0015】まず、ステップ(以下、STと略す)1
で、SIR波形よりピークを抽出し、SIR微分波形を
算出する(ST2)。次いで、微分波形に対して予め定
めた正負のスライスレベルを対照とし、微分波形が正負
のスライスレベルを超えているかを判定する(ST
3)。超えているなら、スライスレベル間隔が5秒以下
かどうかを判定し(ST4)、これがYESなら、付近
の最大値をピークと認定し(ST5)、ピーク前5秒の
最小値を立ち上がりとした(ST6)後、ST7に移
る。一方、ST3及びST4がNOの場合は、ST7に
スキップする。
【0016】ST7では、全データ(全ピーク)につい
てST2〜ST6の処理を行ったか否かを判定し、まだ
ならST2に戻り、同様の処理を繰り返す。終了したな
ら、ST8では1分毎のピークをカウントする(SIR
頻度)、ST9では立ち上がりとピークとの差を振幅と
し、その振幅を1分毎に平均する(SIR振幅)、ST
10では立ち上がりからピークまでの時間を1分毎に平
均する(SIRピーク潜時)、をそれぞれ実行する。
【0017】通電制御部3は、センサ部1からの皮膚へ
の通電電流を制御するが、これについて説明する。皮膚
インピーダンスの変動するレンジは個人により異なるた
め、電極間の電位差を計測する差動アンプが飽和する可
能性がある。この場合、皮膚インピーダンス値を正確に
算出できない。そこで、電極間の電位差をフィードバッ
クして、妥当な通電電流値に制御する通電電流制御機能
を搭載することで、誰でも正確に計測できるようにして
ある。又、通電制御部3により、覚醒度が低下する時間
帯等、覚醒度判定が必要な時期を選んで通電電流を発生
させることが可能となるので、低消費電力で長時間連続
計測できる。
【0018】SILとSIRから生理状態を判定する状
態判定部4は、次の原理に基づいて各種の判定を行って
いる。SILは、個人により変動するレンジが異なる
が、覚醒度が低下する過程で上昇し、覚醒度が低下状態
から回復する過程では下降する。一方、SIR波形は個
人により振幅等が異なるものの、緊張状態にあるとイン
パルス状の波形の出現頻度が高くなり、緊張が緩んだ状
態ではこれらの波形の出現頻度が低くなる。又、SIR
インパルス頻度が増加傾向にある場合には緊張度が増し
ていることを示し、減少傾向にある場合には緊張度が減
少していることを示す〔図8の(a)参照〕。以上のこ
とから、SILレベルの変動、SIRのインパルス頻
度、及びSIRのインパルス頻度の変動を組み合わせて
評価することで、ドライバの生理状態は図8の(b)に
示すような8種類に類別・判定することができる。但
し、図8の(b)において、Thは予め設定した閾値で
ある。
【0019】図8の(b)において、「緊張増加状態」
は、SILが下降傾向にあり、SIR頻度(SIRf)
が予め設定した閾値(Th)よりも小さく、且つSIR
頻度が増加傾向にある場合である。即ち、覚醒度は高い
方向へ移行しているが、緊張度は低く、しかも緊張して
いないことを自覚して緊張を高めようと努力している状
態である。
【0020】「無緊張状態」は、SILが下降傾向にあ
り、SIRfがThよりも小さく、且つSIR頻度が減
少傾向にある場合で、覚醒度は高い方向へ遷移している
が、緊張度が低く、いわゆるぼんやりしている状態であ
る。「過緊張状態」は、SILが下降傾向にあり、SI
RfがThよりも大きく、且つSIR頻度が増加傾向に
ある場合で、覚醒度は高い方向へ移行しながら、緊張度
も高いレベルを保ち、更に緊張を高めている状態であ
る。
【0021】「緊張維持状態」は、SILが下降傾向に
あり、SIRfがThよりも大きく、且つSIR頻度が
減少傾向にある場合で、覚醒度は高い方向に移行してい
て、緊張度も高い状態である。「戦眠開始状態」は、S
ILが上昇傾向にあり、SIRfがThよりも小さく、
且つSIR頻度が増加傾向にある場合で、覚醒度は低い
方向へ遷移していて、緊張度も少ないが、覚醒度低下を
自覚して眠気と戦い始めている状態である。
【0022】「傾眠状態」は、SILが上昇傾向にあ
り、SIRfがThよりも小さく、且つSIR頻度が減
少傾向にある場合で、覚醒度は低い方向に遷移しなが
ら、緊張度も少なく、しかも眠気と戦っていない状態で
ある。「覚醒向上状態(戦眠状態)」は、SILが上昇
傾向にあり、SIRfがThよりも大きく、且つSIR
頻度が増加傾向にある場合で、覚醒度は低い方向へ遷移
しているが、緊張度は高く、眠気と戦いながら覚醒度向
上の方向へ向かっている状態である。
【0023】「覚醒低下状態(傾眠開始状態)」は、S
ILが上昇傾向にあり、SIRfがThよりも大きく、
且つSIR頻度が減少傾向にある場合で、覚醒度は低い
方向に遷移していて、緊張度も高いが、眠気に負けて傾
眠状態に移行しようとしている状態である。この8種類
の生理状態で、特に運転中に危険なのは「傾眠状態」で
あり、警告部5(図1参照)は、例えばドライバが傾眠
状態のときは警報を発し、傾眠状態が続く限り警報を継
続し、傾眠状態から別の状態に遷移したときに警報を止
めるように設定しておく。
【0024】上記のような判定処理の具体例を図9及び
図10のフロー図に示す。まず、ST21では、皮膚イ
ンピーダンス算出部2からSIL値を受け、SIL値の
加算平均(SILV)を算出する(ST22)。これと
併行して、前記したようにSIL波形からハイパスフィ
ルタによりSIR波形を抽出し(ST23)、図7のフ
ロー図に示すようにSIR波形からピークを抽出し(S
T24)、SIR頻度を算出する(ST25)。そし
て、SIR頻度の加算平均(SIRfV)を算出する
(ST26)。
【0025】ST27では、算出したSILVが上昇傾
向にあるのかを判定し、NOならST28に、YESな
らST29に移行する。ST28では、算出したSIR
fVが閾値(Th)より大きいか判定し、これがNOな
らST30でSIRfVが上昇傾向にあるのか判定し、
YESならST34(戦眠開始状態)とし、NOならS
T35(傾眠状態)とする。又、ST28で、YESな
らST31でSIRfVが上昇傾向にあるのか判定し、
YESならST36(覚醒向上状態)とし、NOならS
T37(覚醒低下状態)とする。
【0026】一方、ST29では、算出したSIRfV
が閾値(Th)より大きいか判定し、これがYESなら
ST32でSIRfVが上昇傾向にあるのか判定し、Y
ESならST38(緊張増加状態)とし、NOならST
39(無緊張状態)とする。又、ST29で、NOなら
ST33でSIRfVが上昇傾向にあるのか判定し、Y
ESならST40(過緊張状態)とし、NOならST4
1(緊張維持状態)とする。
【0027】又、判定処理の別例として、図11に示す
フロー図も考えられる。この判定処理は、ドライバの実
際の状態を判定するものである。まず、ST51でSI
L、SIRから覚醒レベル(AL)、ストレスレベル
(SL)を得る。但し、AL,SLは共に0<(AL,
SL)≦10であり、数値が小さいほど覚醒度が低く且
つストレスも低く、数値が大きいほど覚醒度が高く且つ
ストレスも高い。又、ALに対する閾値をTha1,Th
a2とし、0<Tha1<Tha2<10とすると共に、SL
に対する閾値をThs1,Ths2とする。
【0028】次いでST52では、ALがTha1より小
さいかを判定し、これがYESなら覚醒が低下している
状態と判断する(ST56)。NOなら次にALがTh
a2より小さいか判定し(ST53)、NOなら更にSL
がThs1より小さいか判定し(ST54)、これがNO
ならイライラ状態と判断し(ST57)、YESなら安
定状態と判断する(ST58)。又、ST53でYES
ならSLがThs2より小さいか判定し(ST55)、こ
れがNOなら眠気と戦っている状態と判断し(ST5
9)、YESなら覚醒が低下しかけている状態と判断す
る(ST60)。
【0029】各状態を判定した後、ST56の状態は運
転にとって危険な状態であり、警告を発する信号を発生
する(ST61)。ST57,58,59の各状態は安
全であるので、特に何もしない(ST62)。ST60
の状態は直ちに危険ではないが、放っておくと重大な事
故を招く恐れがあるため、注意を促す信号を発生する
(ST63)。このドライバの3つの状態(安全、警
戒、危険)は、例えば車載安全システム等に3段階表示
すると共に、警告部5(図1参照)はその生理状態の判
定結果に基づいて、危険の場合はドライバに対して発音
や振動等により警告し、警戒の場合は注意を喚起する程
度に警報する。
【0030】図12は、実際に運転作業中の皮膚インピ
ーダンスを計測し、SILとSIRを算出し、グラフ化
したものである。データは15秒毎の値で、全データポ
イントの平均値で正規化してある。このグラフにおい
て、区間(1)では、SILレベルは低く安定してお
り、SIRの出現頻度は後半にかけて減少している。従
って、区間(1)は、覚醒している状態であり、この区
間の前半部では緊張しているが、後半部では若干緊張が
緩んできている。
【0031】区間(2)では、SILレベルは上昇し、
SIRの出現頻度は前半部で増加し、後半部で減少して
いる。従って、区間(2)は、覚醒が低下してきている
が、眠気と戦っている状態であり、この区間の後半部で
は眠気に負けそうになってきている。区間(3)では、
SILレベルは高いままで、SIRの出現頻度は低いま
まである。このため、区間(3)は、眠気に負け、覚醒
がかなり低下している状態である。
【0032】区間(4)では、SILレベルは低下し、
SIRの出現頻度は上昇しており、この区間(4)は、
覚醒が少し上昇し、正常なレベル近くに戻っている状態
である。区間(5)では、SILレベルは上昇し、SI
Rの出現頻度は余り高くない。この区間(5)は、再び
覚醒が低下し始めており、今回は眠気と戦うことなく覚
醒が一気に低下した状態である。
【0033】区間(6)では、SILレベルは低下し、
SIRの出現頻度は増加している。この区間(6)は、
覚醒が上昇し、緊張感も戻っている状態である。上記区
間(1)〜(6)で、安全、警戒、危険の区分をする
と、区間(1),(6)は安全、区間(2),(4)は
警戒、区間(3),(5)は危険な状態である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の覚醒度判
定装置及び覚醒度判定方法は、いずれも従来のように1
つの生理情報のみで生理状態を判定するのではなく、被
検査者の生理情報として皮膚インピーダンスに着目し、
その皮膚インピーダンス変動の直流成分と交流成分によ
り生理状態を判定するため、下記の効果(1)〜(6)
を有する。 (1)皮膚インピーダンスをモニタするだけで、被検査
者の生理状態を判定できるので、複数のセンサを必要と
せず、簡便、低コストである。 (2)応用面が広い。例えば、覚醒低下、イライラ等の
様々な生理状態に応じたアラームメッセージを被検査者
に提供すれば、被検査者にその時点での生理状態が予め
設定したアラームメッセージの状況にあるか否かを知ら
せることができる。このため、被検査者が自動車のドラ
イバの場合、自動車等の運転の安全性に寄与する。 (3)他の応用として、例えば、被検査者が自動車のド
ライバであって、自動車にレーザレーダ等の安全システ
ムが搭載されている場合、ドライバの生理状態(居眠
り、イライラ、興奮等)に応じて、安全システムを作動
させるようにすることもできる。例えば安全且つ冷静に
運転ができる生理状態では安全システムをOFFとし、
不必要な警報を発することを回避することで、ドライバ
に不快感を与えることがなくなると共に、省電力にも寄
与する。 (4)他の応用として、ドライバの生理状態に応じて、
覚醒の音楽、イライラ解消の音楽等の、安全運転できる
ようにドライバの生理状態を維持するのに効果的且つ適
切な刺激を与えることができる。 (5)眠気を感じる状態(この状態は安全上さほど問題
でない)だけでなく、眠気に抵抗している状態(最も危
険な状態)も的確に検出でき、居眠り検出の信頼性を向
上できる。 (6)例えばスポーツ選手の集中度、緊張度、リラック
ス度のモニタとしても使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る生理状態判定装置の構成ブロ
ック図である。
【図2】同実施形態の装置におけるセンサ部の形態の一
例を示す図である。
【図3】同実施形態の装置におけるセンサ部の形態の別
例を示す図である。
【図4】同実施形態の装置におけるセンサ部の形態の更
に別例を示す図である。
【図5】同実施形態の装置におけるセンサ部の形態の更
に別例を示す図である。
【図6】同実施形態の装置において皮膚インピーダンス
変動の直流成分と交流成分を算出する原理を説明する図
である。
【図7】SIR波形からSIRの出現頻度を算出する処
理を示すフロー図である。
【図8】SILレベルの変動、SIRのインパルス頻
度、及びSIRのインパルス頻度の変動の組合せによる
生理状態の分類を示す図である。
【図9】生理状態を分類・判定する処理を示すフロー図
である。
【図10】図9に続くフロー図である。
【図11】ドライバの実際の状態を判定する処理を示す
フロー図である。
【図12】実際の運転作業中の皮膚インピーダンスに基
づいて算出したSILとSIRのグラフである。
【符号の説明】
1 センサ部 2 皮膚インピーダンス算出部 3 通電制御部 4 状態判定部 5 警告部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志賀 利一 京都市右京区山ノ内山ノ下町24番地 株式 会社オムロンライフサイエンス研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】皮膚の複数部位に通電し、その部位間の電
    位差から皮膚インピーダンス変動の直流成分と交流成分
    を算出し、その直流成分と交流成分から生理状態を判定
    することを特徴とする生理状態判定方法。
  2. 【請求項2】皮膚に通電する複数のセンサを有するセン
    サ部と、このセンサ部のセンサ間の電位差から皮膚イン
    ピーダンス変動の直流成分と交流成分を算出する皮膚イ
    ンピーダンス算出部と、前記センサ部からの皮膚への通
    電電流を制御する通電制御部と、前記皮膚インピーダン
    ス算出部により算出された皮膚インピーダンス変動の直
    流成分と交流成分から生理状態を判定する状態判定部
    と、この状態判定部の判定結果に応じて警報する警告部
    とを備えることを特徴とする生理状態判定装置。
  3. 【請求項3】前記状態判定部は、皮膚インピーダンス変
    動の直流成分の上昇により眠気を判定することを特徴と
    する請求項2記載の生理状態判定装置。
  4. 【請求項4】前記状態判定部は、皮膚インピーダンス変
    動の交流成分によりいらつきを判定することを特徴とす
    る請求項2記載の生理状態判定装置。
  5. 【請求項5】前記状態判定部は、皮膚インピーダンス変
    動の直流成分の上昇と皮膚インピーダンス変動の交流成
    分との組合せにより、戦眠状態、戦眠開始状態、傾眠状
    態、又は傾眠開始状態のいずれの状態かを判定すること
    を特徴とする請求項2記載の生理状態判定装置。
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