JPH0819610B2 - 吸収体の製法 - Google Patents

吸収体の製法

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JPH0819610B2
JPH0819610B2 JP2226680A JP22668090A JPH0819610B2 JP H0819610 B2 JPH0819610 B2 JP H0819610B2 JP 2226680 A JP2226680 A JP 2226680A JP 22668090 A JP22668090 A JP 22668090A JP H0819610 B2 JPH0819610 B2 JP H0819610B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、吸収体の製法に関する。詳しく述べると、
柔軟かつ安定で吸水性重合体の脱落のない吸収体の製法
に関する。
(従来技術) 従来、親水性繊維素で被覆された吸水性重合体粒子お
よびそれらを含有する吸収体が開示されている(特開昭
51−35,685号および特開昭58−163,438号)。また、吸
収体の湿潤時の強度を向上させることを目的として、該
吸収体中に熱可塑性繊維を乾式混合せしめる方法(特開
昭56−89,839号および特開昭58−8,175号、特開昭63−1
22,452号)や疎水性繊維ウエブの一部が吸水性重合体中
に埋め込まれてなる吸収材およびそれらを用いた吸収体
についても知られている(特開昭61−62,463号および特
開平1−135,350号)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前者の場合、例えば親水性繊維素で被
覆された吸水性重合体を親水性繊維マトリックス中に分
散せしめた場合に得られた吸収体の液体吸収能は、吸水
性重合体単独の場合に比べて向上するものの、液吸収後
の湿潤強度は不十分で、特にその成形強度の点からマト
リックス中の吸水性重合体濃度には限界があった。
一方、後者の場合、熱可塑性繊維を乾式混合すること
によってウエブの湿潤安定性は向上するものの、吸水性
重合体の固定は不十分であり、吸水性重合体の固定を行
うために高度に圧縮した場合には吸収体が硬くなり、同
時にウエブ中の吸水性重合体の膨潤許容空間が減少され
るために吸収体の吸収容量が低下し、これまたウエブ中
の吸水性重合体濃度を上げたり、あるいは高密度化する
ことが困難であった。吸水性重合体中に繊維ウエブの一
部を埋め込むことによって湿潤強度、成形強度は向上す
るものの、繊維による膨潤規制が起こり、その吸収特性
が優れず、また膨潤した吸水性重合体のゲル強度が低下
したり、製造に手間暇がかかる等といった問題点があっ
た。
したがって、本発明の目的は、吸収体の新規な製法を
提供することにある。本発明の他の目的は、柔軟かつ湿
潤時に安定(保形性)で、吸水性重合体の脱落のない吸
水性重合体を主体とした高度に吸収性を発揮する薄型の
吸収体の製法を提供することにある。
(問題を解決するための手段) これらの諸目的は、吸水性重合体100重量部および合
成パルプ1〜80重量部を1〜40重量部の水存在下に混合
し、得られた混合物を該吸水性重合体親水性繊維100重
量部当り10〜1,000重量部に配合し、得られたウエブを
加熱処理することを特徴とする吸収体の製法により達成
される。
(作用) 本発明の基準は、吸水性重合体と合成パルプとの水存
在下での混合物が、親水性繊維に配合され、加熱された
ならば、柔軟かつ保形性が良好で、吸収特性が著しく優
れた吸収体となり得るという発見である。
本発明における吸収体は、基本的には、吸水性重合体
粒子がばらばらに分散し、かつその表面において合成パ
ルプが融着した親水性繊維ウエブである。吸水性重合体
粒子はランダムに分散でき、または繊維/吸水性重合体
比が任意に変化(繊維単独の領域であっても良い)した
物であっても良い。
本発明における吸水性重合体としては、一般に吸水性
を有するものであれば何れでも良く、例えば(メタ)ア
クリル酸またはその塩を主成分とし、場合により架橋剤
を添加してなる水溶性のエチレン性不飽和単量体の(架
橋)重合体の他、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピ
ロリドン、スルホン化ポリスチレンおよびポリビニルピ
リジンの架橋体、デンプン−ポリ(メタ)アクリロニト
リルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−ポリ(メ
タ)アクリル酸(およびその塩)グラフト共重合体(お
よび架橋体)、デンプン−ポリ(メタ)アクリルエステ
ルグラフト共重合体(およびその架橋体)、デンプン−
ポリ(メタ)アクリルエステルグラフト共重合体の加水
分解物等を挙げることができる。好ましくは、アクリル
酸またはアクリル酸塩を主成分とする水溶性エチレン性
不飽和単量体の(架橋)重合体であり、より好ましくは
アクリル酸(塩)架橋重合体であり、その製造法はいず
れであっても良い。またこれらの吸水性重合体は2種以
上用いても良い。用いられる吸水性重合体は、5g/g以
上、好ましくは20〜80g/g、最も好ましくは35〜60g/gの
生理食塩水を吸収し得るものであり、実質的に乾燥した
粒子である。吸水性重合体は、通常その特性からある程
度の水分を含有しているが、ここで言う実質的に乾燥し
たとは、通常の雰囲気下でそれぞれの粒子が互いに粘着
し得ない状態を言う。粒子の形状としは球状、顆粒状、
不定形状、発泡体等の粉末状や繊維状のものを用いるこ
とができ、それらは単粒子であってもまた造粒物であっ
ても良く、粒子表面近傍に架橋密度勾配を持たせたもの
であってもよい。粉末の場合、その粒子径は重量平均粒
子径が10〜1,000ミクロンのものが良く、好ましくは100
〜700ミクロンの範囲のものである。
本発明で使用される合成パルプは、熱可塑性樹脂をパ
ルプ状にしたものであって、それ自体公知である。熱可
塑性樹脂として、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
アクリロニトリル、その他の疎水性の熱可塑性樹脂を例
示できるが、特にポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重
合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4
−メチル−1−ペンテン共重合体等のα−オレフィンの
1種または2種以上からなるポリオレフィンが、その親
水性を著しく改良できるので好ましい。熱可塑性樹脂か
ら合成パルプを製造する方法は、例えば特公昭47−21,8
98号、特公昭47−32,133号および特公昭52−47,049号に
開示されている。このものは、例えばSWP(三井石油化
学社製)、PULPEX(ハーキュレス社製)といった商品名
で入手可能である。
本発明の吸収体の製法はまず、吸水性重合体100重量
部および合成パルプ1〜80重量部、好ましくは1〜30重
量部を1〜40重量部、好ましくは5〜35重量部の水存在
下に混合する工程よりなる。この工程において、特定量
の水が新たに存在することが重要である。上記3成分の
混合は、例えば(イ)水を吸収させた吸水性重合体粒子
に合成パルプを添加混合する。(ロ)吸水性重合体粒子
に、水で湿潤させた合成パルプを添加混合する。(ハ)
吸水性重合体粒子と合成パルプをドライブレンドした
後、あるいは同時に水を添加混合する等の方法を挙げる
ことができる。添加される水は、水溶液状、液滴状、水
蒸気、ミスト(微小液滴)等種々の形態で添加可能であ
る。必要により、水は吸収体の吸収特性、柔軟性を向上
させることを目的として多価金属塩、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル等のカルボキシル基含有吸水性
重合体の架橋剤となりうるものや界面活性剤、多価アル
コール等を含有していても良い。上記混合には、例えば
ニーダー、ミキサー、流動床混合機、スクリュー回転式
混合機等を用いることができるが特に限定されない。
つぎに、得られた混合物は、さらに親水性繊維中に配
合される。本発明において使用される親水性繊維として
は、例えば木材からのメカニカルパルプ、ケミカルパル
プ、セミケミカルパルプ、溶解パルプ等の木材パルプ繊
維、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維等を
例示できる。本発明においてこれら親水性繊維は他にナ
イロン、ポリエステル、ポリオレフィン等の合成繊維を
一部含有していてもよい。好ましい親水性繊維の例は、
木材パルプ繊維である。親水性繊維の使用量は、吸水性
重合体100重量部当り10〜1,000重量部、好ましくは10〜
200重量部の範囲である。
ウエブに成形する方法としては、公知の種々の方法が
採用されるが、例えば親水性繊維からなる紙やマット間
に混合物を挟持することによってウエブに成形可能であ
る。また該混合物を親水性繊維と均一にブレンドするこ
とによっても可能である。均一にブレンドするには、親
水性繊維を含有する気流および吸水性重合体と合成パル
プの混合物を含有する気流をワイヤースクリーン上に計
量供給することにより達成できる。親水性繊維および吸
水性重合体混合物は、2種の気流により発生した乱流よ
り混合され、ワイヤーメッシュスクリーン上に沈着され
ることによりウエブに成形される。
調整されたウエブは、加熱処理を経て本発明の吸収体
となる。加熱処理の方法は、例えば、(イ)上記ウエブ
に熱風をあてる方法、(ロ)エアーオーブンや(遠)赤
外線ヒーター等による熱処理、(ハ)熱ロール・熱プレ
スによる加圧下における熱処理、(ニ)熱(エンボス)
ロール処理、(ホ)マイクロ波加熱等公知の方法を採用
できる。加熱温度は合成パルプの軟化温度近辺、例えば
60〜250℃、好ましくは100〜200℃が目安である。この
際、吸収体が密度少なくとも0.05g/cm3、好ましくは0.1
〜0.5g/cm3にまで圧縮されることにより吸水性重合体、
合成パルプおよび親水性繊維からなるマトリックスの吸
収特性、湿潤安定性、柔軟性および吸水性重合体の吸収
効率が著しく改善される。また、本発明で得られた吸収
体の坪量は0.01〜0.15g/cm2、特に0.015〜0.1g/cm2の範
囲が好ましい。
(実施例) 以下、実施例を挙げて説明する。なお、下記参考例、
実施例および比較例における「部」は、特にことわらな
いかぎり「重量部」である。
(性能試験) 得られた吸収体は、以下の方法で評価した。
1.加圧下吸収量 第1図に示すように、天秤1上に載置された外気吸入
パイプ2を備えかつ0.9%濃度の生理食塩水3を収容さ
れた容器4および該容器4の生理食塩水収容部に導管5
により連通する逆ロート6よりなり、該ロート6の頂部
にグラスフィルター7を取付けてなる装置を用い、該フ
ィルター7上に吸収体8を載置し、その上におもり9を
載置し、30分後の30g/cm2荷重下における吸収体の吸収
量(g/g)を測定した。なお、吸収体はあらかじめ直径
5.5cmの円形に切取ったものを使用した。
2.収容性重合体の脱落率 100ccのビーカー中、2cm×4cmに裁断した吸収体を100
ccの生理食塩水中で撹拌しながら(45mmの攪拌子を用
い、100rpmで攪拌)投じた。攪拌10分後、吸収体を取り
出し、生理食塩水に脱落した吸水性重合体の重量を測定
して下式により吸水性重合体の脱落量を測定した。
参考例1 アクリル酸ナトリウム74,98モル%、アクリル酸25モ
ル%およびトリメチロールプロパントリアクリレート、
0.02モル%からなるアクリル酸塩系単量体の37%水溶液
4,000部を、過硫酸ナトリウム2.0部およびl−アスコル
ビン酸0.08部を用いて窒素雰囲気中撹拌下に重合し、粒
径約5mmに細分化されたゲル状含水重合体を得た。この
ゲル状含水重合体を150℃の熱風乾燥機で乾燥後、ハン
マー型粉砕機で粉砕し、20メッシュ金網で篩分けして20
メッシュ通過物を分取した(平均粒径405ミクロン)。
次に、分取物100部にグリセリン0.5部、水2部およびエ
チルアルコール2部を添加混合した後、210℃で加熱処
理して表面近傍が2次架橋された吸水性重合体Aを得
た。このものの生理食塩水吸収量は50g/gであった。
参考例2 アクリル酸ナトリウム74.95モル%アクリル酸25モル
%およびトリメチロールプロパントリアクリレート0.05
モル%からなるアクリル酸塩系単量体の37%水溶液4,00
0部を、過硫酸ナトリウム2.0部およびl−アスコルビン
酸0.08部を用いて窒素雰囲気中撹拌下に重合し、粒径約
5mmに細分化されたゲル状含水重合体を得た。このゲル
状含水重合体を150℃の熱風乾燥機で乾燥後、ハンマー
型粉砕機で粉砕し、20メッシュ金網で篩分けして20メッ
シュ通過物を分取することにより吸水性重合体B(平均
粒径350ミクロン)を得た。このものの生理食塩水吸収
量は46g/gであった。
参考例3 参考例2で得た吸水性重合体B100部に、グリセリン0.
5部、水2部およびエチルアルコール2部を添加混合し
た後、210℃で加熱処理して表面近傍が2次架橋された
吸水性重合体Cを得た。このものの生理食塩水吸収量は
43g/gであった。
参考例4 参考例3で得た吸水性重合体Cを60〜100メッシュで
分級して吸水性重合体D(粒径250〜149ミクロン)を分
取した。このものの生理食塩水吸収量は42g/gであっ
た。
参考例5 参考例3で得た吸水性重合体Cを200メッシュ篩で分
級し、通過物(粒径74ミクロン未満)を分取して、吸水
性重合体Eとした。このものの生理食塩水吸収量は38g/
gであった。
参考例6 市販の架橋ポリアクリル酸ナトリウム(商品名アクア
キープ)を48〜145メッシュで分級して、吸水性重合体
F(粒径297〜105ミクロン)とした。このものの生理食
塩水吸収量は55g/gであった。
実施例1 吸水性重合体A100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)25重量部を25
重量部の水を加えながら混合した。次いで、混合物を12
5重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッ
チ型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気
抄造し、寸法14cm×40cm、坪量0.047g/cm2のウエブとし
た。得られたウエブを圧縮し150℃で10分間加熱して、
密度0.16g/cm3の本発明の吸収体(1)を得た。得られ
た吸収体(1)の生理食塩水に対する加圧下吸収量(以
下、同様)は16.5g/g、吸水性重合体の脱落率は19%で
あった。
実施例2 実施例1において、水の量を32重量部、合成パルプの
量を17重量部、粉砕パルプの量を133重量部と変更した
以外は同様にして、坪量0.051g/cm2、密度0.13g/cm3
ある本発明の吸収体(2)を得た。得られた吸収体
(2)の加圧下吸収量は16.0g/g、吸水性重合体の脱落
率は22%であった。
実施例3 吸水性重合体A100重量部に対し、あらかじめ水5重量
部により湿潤させた合成パルプ7重量部を添加し混合し
た。混合物を、67重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾
式混合し、バッチ型空気抄造装置を用いてワイヤースク
リーン上に空気抄造し、寸法14cm×40cm、坪量0.042g/c
m2のウエブとした。得られたウエブを圧縮し150℃で10
分間加熱して、密度0.20g/cm3の本発明の吸収体(3)
を得た。得られた吸収体(3)の加圧下吸収量は15.8g/
g、吸水性重合体の脱落率は20%であった。
実施例4 吸水性重合体C100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)13重量部を20
重量部の水を加えながら混合した。次いで、混合物を10
0重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッ
チ型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気
抄造し、寸法14cm×40cmのウエブとした。得られたウエ
ブの上下面を坪量0.0013g/cm2のティッシュペーパーで
挟持し、その後150℃で1分間エンボスプレスして、坪
量0.054g/cm2、密度0.27g/cm3の本発明の吸収体(4)
を得た。得られた吸収体(4)の加圧下吸収量は14.4g/
g、吸水性重合体の脱落率は6%であった。
実施例5 粉砕パルプの量を66重量部とした以外は実施例4と同
様にして坪量0.044g/cm2、密度0.22g/cm3の本発明の吸
収体(5)を得た。得られた吸収体(5)の加圧下吸収
量は17.3g/g、吸水性重合体の脱落率は7%であった。
実施例6 合成パルプの量を15重量部とし、粉砕パルプの量を34
重量部とした以外は実施例4と同様にして坪量0.029g/c
m2、密度0.30g/cm3の本発明の吸収体(6)を得た。得
られた吸収体(6)の加圧下吸収量は16.3g/g、吸水性
重合体の脱落率は19%であった。
実施例7 吸水性重合体C100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)12重量部を20
重量部の水を加えながら混合した。次いで、混合物を13
1重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッ
チ型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気
抄造し、寸法14cm×40cmのウエブとした。得られたウエ
ブの上下面を坪量0.0013g/cm2のティッシュペーパーで
挟持し、その後150℃で1分間エンボスプレスして、坪
量0.047g/cm2、密度0.24g/cm3の本発明の吸収体(7)
を得た。得られた吸収体(7)の加圧下吸収量は12.5g/
g、吸水性重合体の脱落率は8%であった。
実施例8 合成パルプの量を5重量部とし、粉砕パルプの量を10
0重量部とした以外は実施例7と同様にして坪量0.050g/
cm2、密度0.25g/cm3の本発明の吸収体(8)を得た。得
られた吸収体(8)の加圧下吸収量は15.3g/g、吸水性
重合体の脱落率は13%であった。
実施例9 合成パルプの量を23重量部とし、粉砕パルプの量を13
3重量部とした以外は実施例7と同様にして坪量0.060g/
cm2、密度0.30g/cm3の本発明の吸収体(9)を得た。得
られた吸収体(9)の加圧下吸収量は13.5g/g、吸水性
重合体の脱落率は12%であった。
実施例10 合成パルプの量を24重量部とし、粉砕パルプの量を16
7重量部とした以外は実施例7と同様にして坪量0.070g/
cm2、密度0.35g/cm3の本発明の吸収体(10)を得た。得
られた吸収体(10)の加圧下吸収量は12.3g/g、吸水性
重合体の脱落率は15%であった。
実施例11 粉砕パルプの量を67重量部とした以外は実施例9と同
様にして坪量0.044g/cm2、密度0.33g/cm3の本発明の吸
収体(11)を得た。得られた吸収体(11)の加圧下吸収
量は14.2g/g、吸水性重合体の脱落率は10%であった。
実施例12 吸水性重合体D100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)13重量部をポ
リ塩化アルミニウムの30重量%水溶液20重量部を加えな
がら混合した。次いで、混合物を100重量部の粉砕パル
プとミキサー中で乾式混合し、バッチ型空気抄造装置を
用いてワイヤースクリーン上に空気抄造し、寸法14cm×
40cmのウエブとした。得られたウエブの上下面を坪量0.
0013g/cm2のティッシュペーパーで挟持し、その後150℃
で1分間エンボスプレスして、坪量0.042g/cm2、密度0.
21g/cm3の本発明の吸収体(12)を得た。得られた吸収
体(12)の加圧下吸収量は13.2g/g、吸水性重合体の脱
落率は5%であった。
実施例13 吸水性重合体B100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)13重量部をエ
チレングリコールジグリシジルエーテル(長瀬化成
(株)製:デナコールEX−810)の1重量%水溶液20重
量部を加えながら混合した。次いで混合物を67重量部の
粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッチ型空気抄
造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気抄造し、寸
法14cm×40cmのウエブとした。得られたウエブの上下面
を坪量0.0013g/cm2のティッシュペーパーで挟持し、そ
の後150℃で1分間エンボスプレスして、坪量0.047g/cm
2、密度0.23g/cm3の本発明の吸収体(13)を得た。得ら
れた吸収体(13)の加圧下吸収量は13.7g/g、吸水性重
合体の脱落率は3%であった。
実施例14 実施例8において合成パルプの量を7重量部とした以
外は実施例8と同様にして、坪量0.043g/cm2、密度0.22
g/cm3の本発明の吸収体(14)を得た。得られた吸収体
(14)の加圧下吸収量は15.3g/g、吸水性重合体の脱落
率は14%であった。
実施例15 吸水性重合体C100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)13重量部を20
重量部の水を加えながら混合した。次いで、混合物を10
0重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッ
チ型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気
抄造し、寸法14cm×40cmのウエブとした。得られたウエ
ブの上下面を坪量0.002g/cm2のティッシュペーパーで挟
持し、その後200℃で10秒間エンボスプレスして、坪量
0.052g/cm2、密度0.26g/cm3の本発明の吸収体(15)を
得た。得られた吸収体(15)の加圧下吸収量は14.5g/
g、吸水性重合体の脱落率は11%であった。
実施例16 吸水性重合体C100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)10重量部を20
重量部の水を加えながら混合した。次いで、混合物を13
3重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッ
チ型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気
抄造し、寸法14cm×40cmのウエブとした。得られたウエ
ブの上下面を坪量0.002g/cm2のティッシュペーパーで挟
持し、その後150℃で10分間エンボスプレスして、坪量
0.092g/cm2、密度0.23g/cm3の本発明の吸収体(16)を
得た。得られた吸収体(16)の加圧下吸収量は13.5g/
g、吸水性重合体の脱落率は29%であった。
実施例17 吸水性重合体A100重量部および合成パルプ8重量部を
20重量部の水を加えながら混合した。混合物を70重量部
の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、次いで、ワイ
ヤーメッシュスクリーン上に空気抄造してウエブとし
た。別に粉砕パルプ35重量部と合成パルプ0.7重量部と
からなるウエブを調製し、このもの2枚で前記ウエブの
両面を挟持し、寸法14cm×40cm、坪量0.046g/cm2のウエ
ブとした。得られたウエブをエンボス熱プレス間に挟持
し150℃で1分間加熱して、密度0.23g/cm3の本発明の吸
収体(17)を得た。得られた吸収体(17)の加圧下吸収
量は13.5g/g、吸水性重合体の脱落率は20%であった。
実施例18 吸水性重合体D100重量部および合成パルプ20重量部を
20重量部の水を加えながら混合した。混合物を粉砕パル
プ18重量部と乾式混合し、次いで、ワイヤーメッシュス
クリーン上に空気抄造してウエブとした。このものを坪
量0.0013/cm2のティッシュで挟持した後150℃で1分間
エンボスプレスして、坪量0.019g/cm2、密度0.25g/cm3
の本発明の吸収体(18)を得た。得られた吸収体(18)
の加圧下吸収量は18.0g/g、吸水性重合体の脱落率は35
%であった。
実施例19 吸水性重合体A100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)13重量部を10
重量部の水を加えながら混合した。次いで混合物を33重
量部の粉砕パルプからなる2枚のウエブ間に挟持して、
寸法14cm×40cm、坪量0.052g/cm2のウエブとした。得ら
れたウエブをエンボス熱プレス間に挟持し150℃で1分
間加熱して、密度0.17g/cm3の本発明の吸収体(19)を
得た。得られた吸収体(19)の加圧下吸収量は12.5g/
g、吸水性重合体の脱落率は33%であった。
実施例20 吸水性重合体C100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)20重量部を20
重量部の水を加えながら混合した。次いで、混合物を60
重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッチ
型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気抄
造し、寸法14cm×40cmのウエブとした。次いで、ウエブ
の片面に粉砕パルプ30重量部からなるウエブを載置し、
更に得られたウエブの上下面を坪量0.0013g/cm2のティ
ッシュで挟持した後、ウエブを熱ローラー間を通過せし
め200℃で20秒間加熱して、坪量0.048g/cm2、密度0.16g
/cm3の本発明の吸収体(20)を得た。得られた吸収体
(20)の加圧下吸収量は12.2g/g、吸水性重合体の脱落
率は14%であった。
実施例21 吸水性重合体E100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)13重量部をポ
リ塩化アルミニウムの30重量%水溶液20重量部を加えな
がら混合した。次いで、混合物を100重量部に粉砕パル
プとミキサー中で乾式混合し、バッチ型空気抄造装置を
用いてワイヤースクリーン上に空気抄造し、寸法14cm×
40cmのウエブとした。得られたウエブの上下面を坪量0.
0013g/cm2のティッシュペーパーで挟持し、その後150℃
で1分間エンボスプレスして、坪量0.042g/cm2、密度0.
21g/cm3の本発明の吸収体(21)を得た。得られた吸収
体(21)の加圧下吸収量は12.1g/g、吸水性重合体の脱
落率は12%であった。
実施例22 実施例21において、吸水性重合体Eの代りに吸水性重
合体Fを使用した以外は実施例21と同様にして、坪量0.
049g/cm2、密度0.24g/cm3の本発明の吸収体(22)を得
た。得られた吸収体(22)の加圧下吸収量は13.9g/g、
吸水性重合体の脱落率は17%であった。
実施例23 吸水性重合体C100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)33重量部を20
重量部の水を加えながら混合した。次いで、混合物を10
0重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッ
チ型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気
抄造し、寸法14cm×40cmのウエブとした。得られたウエ
ブの上下面を坪量0.0013g/cm2のティッシュペーパーで
挟持し、その後150℃で1分間エンボスして坪量0.048g/
cm2、密度0.24g/cm3の本発明の吸収体(23)を得た。得
られた吸収体(23)の加圧下吸収量は10.2g/g、吸水性
重合体の脱落率は17%であった。
実施例24 吸水性重合体C100重量部および合成パルプ(商品名:S
WP「UL−415」:三井石油化学(株)製)66重量部を20
重量部の水を加えながら混合した。次いで、混合物を10
0重量部の粉砕パルプとミキサー中で乾式混合し、バッ
チ型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上に空気
抄造し、寸法14cm×40cmのウエブとした。得られたウエ
ブの上下面を坪量0.0013g/cm2のティッシュペーパーで
挟持し、その後150℃で1分間エンボスプレスして、坪
量0.056g/cm2、密度0.28g/cm3の本発明の吸収体(24)
を得た。得られた吸収体(24)加圧下吸収量は8.8g/g、
吸水性重合体の脱落率は5%であった。
比較例1 吸水性重合体C100重量部および粉砕パルプ100重量部
をミキサー中で乾式混合し、次いで、バッチ型空気抄造
装置を用いてワイヤースクリーン上に空気抄造して、寸
法14cm×40cmのウエブとした。得られたウェブの上下面
を坪量0.0013g/cm2のティッシュペーパーで挟持し、そ
の後150℃1分間エンボスプレスして、坪量0.043g/c
m2、密度0.17g/cm3の比較吸収体(1)を得た。得られ
た比較吸収体(1)の加圧下吸収量は12.3g/g、吸水性
重合体の脱落率は76%であった。
比較例2 吸水性重合体C100重量部、合成パルプ(「UL415」)1
3重量部、および粉砕パルプ100重量部をミキサー中で乾
式混合し、次いで、バッチ型空気抄造装置を用いてワイ
ヤースクリーン上に空気抄造して、寸法14cm×40cmのウ
エブとした。得られたウエブの上下面を坪量0.0013g/cm
2のティッシュペーパーで挟持し、その後150℃で1分間
エンボスプレスして、坪量0.049g/cm2、密度0.25g/cm3
の比較吸収体(2)を得た。得られた比較吸収体(2)
の加圧下吸収量は10.9g/g、吸水性重合体の脱落率は53
%であった。
実施例25 液透過性ポリプロピレントップシート、2枚のティッ
シュ、9cm×35cmに裁断した本発明の吸収体(1)(重
量15g)、レッグギャザーを含む液不透過性ポリエチレ
ンバックシートおよび2つのテープファスナーからなる
使い捨ておむつを両面テープにより個々のコンポーネン
トを締結させて手で組み立てた。おむつの総重量は33g
であった。
得られたおむつを1才児(体重10kg)に装着し、現在
市販されているおむつ(総重量50g)と比較したとこ
ろ、本発明の吸収体を使用したおむつは尿吸収後の保形
性に著しく優れ、またモレも少なかった。
(発明の効果) 本発明で得られた吸収体は以下の特徴を有するもので
ある。
(1)得られた吸収体の乾燥時・湿潤時の強度が高く、
しかも柔軟である。
(2)得られた吸収体中の吸水性重合体濃度を、吸水性
重合体の吸収効率を低下させることなしに、従来では不
可能であった範囲にまであげることができる。したがっ
て超薄型の吸収体とすることが可能である。
(3)ばらばらに分散した吸水性重合体粒子表面部で熱
可塑性繊維による融着が起っているために、液吸収時に
吸水性重合体同士のゲルブロックを防止でき、しかも膨
潤した吸水性重合体粒子のゲル強度をアップできる。
(4)得られた吸収体のウィッキング性能、吸収量、弾
性を飛躍的に向上できる。
(5)本発明の吸収体を使用した吸収物品は製造者に輸
送コスト、管理コストの低減を提供でき、使用者に快適
さを提供できる。
本発明では上記の特性を有する吸収体を簡便かつ安価
の方法で製造することができる。従って、本発明の吸収
体は生理用ナプキン、紙おむつ、失禁パッド、母乳パッ
ド、医療用パッド等の医用衛材分野の吸収物品における
吸収体に最適である。また鮮度保持材、農園芸用保水
材、工業用吸水材等保水・吸水の必要な種々の用途に使
用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明において使用される加圧下吸収量測定
装置の概略断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61F 13/15 13/46 C08L 33/02 LJA A61F 13/18 307 Z (56)参考文献 特開 昭63−288258(JP,A) 特開 平2−74254(JP,A) 特開 昭63−122452(JP,A) 特開 平4−119154(JP,A) 特開 平4−119156(JP,A) 特開 平4−119157(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性重合体100重量部および合成パルプ
    1〜80重量部を1〜40重量部の水存在下に混合し、得ら
    れた混合物を該吸水性重合体100重量部当り親水性繊維1
    0〜1,000重量部に配合し、得られたウエブを加熱処理す
    ることを特徴とする吸収体の製法。
  2. 【請求項2】吸水性重合体がアクリル酸またはアクリル
    酸塩を主成分とする水溶性のエチレン性単量体の架橋重
    合体である請求項1記載の吸収体の製法。
  3. 【請求項3】合成パルプの量が吸水性重合体100重量部
    に対し1〜30重量部の範囲である請求項1記載の吸収体
    の製法。
  4. 【請求項4】親水性繊維の量が吸水性重合体100重量部
    に対し10〜200重量部の範囲である請求項1記載の吸収
    体の製法。
  5. 【請求項5】加熱温度が60〜250℃の範囲である請求項
    1記載の吸収体の製法。
  6. 【請求項6】密度が少なくとも0.05g/cm3である請求項
    1記載の吸収体の製法。
  7. 【請求項7】坪量が0.01〜0.15g/cm2である請求項1記
    載の吸収体の製法。
  8. 【請求項8】親水性重合体が10〜1,000ミクロンの重量
    平均粒子径を有する粒状物である請求項1に記載の吸収
    体の製法。
  9. 【請求項9】合成パルプがパルプ状熱可塑性樹脂である
    請求項1に記載の吸収体の製法。
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