JPH0819591B2 - 嵩高加工糸条の製造方法 - Google Patents
嵩高加工糸条の製造方法Info
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- JPH0819591B2 JPH0819591B2 JP3287969A JP28796991A JPH0819591B2 JP H0819591 B2 JPH0819591 B2 JP H0819591B2 JP 3287969 A JP3287969 A JP 3287969A JP 28796991 A JP28796991 A JP 28796991A JP H0819591 B2 JPH0819591 B2 JP H0819591B2
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Description
成繊維を加撚した糸条に、ヨリトルクによる糸条のネジ
レや反転の曲がりくねったフリーズ形態を付与せしめ
て、フリーズ形態による嵩高性を最大限に発現させた嵩
高加工された合成繊維によるフリーズ加工糸条の製造方
法に関するものである。
加工糸の製造方法として、バッチ式ヒートセット方式の
タンブリング・オートクレーブ加工と、連続式ヒートセ
ット方式のSUPERBA 社(フランス)性m/cによるヒー
トセット加工、および該加工m/cの糸条供給部に、該
社製座屈捲縮加工のMF(Method of Frije )装置を組
入れたMF・ヒートセット加工が、一般的に、実用化さ
れている。
クレーブ加工は、予め嵩高加工された合成繊維糸条を加
撚し、ついで綛揚げした後、ダンブルドライヤーで嵩高
加工を行ない、さらに、オートクレーブでスチームセッ
トを施した後、コーン又はチーズ形状に巻揚げるという
5工程からなり、フリーズ形態の発現効果が大きく、フ
リーズ形態が強いという特徴を有する。しかしながら、
上記のタンブリング・オートクレーブ加工は綛の内層と
外層とで、フリーズ形態に大きな差が生じるという欠点
を有するとともに、多工程となるため生産性が低く、コ
スト高になるという欠点がある。
とスチームセットの2工程で生産できるため、生産性が
高く、コストは安くなるが、タンブリングのような作用
がないためフリーズ形状が得られないという欠点を有す
る。
の場合は、MF装置によるフリーズ形状は得られるもの
の加工後糸条の単糸フィラメント1本、1本にみられる
フリーズ形態の発現が、タンブリング・オートクレーブ
加工より劣っているとい欠点を有しており、上記従来の
いずれの方法も満足できるものではなかった。
繊維を加撚した糸条に、ヨリトルクによる糸条のネジレ
や反転の曲がりくねったフリーズ形態を付与せしめて、
フリーズ形態による嵩高性を最大限に発現させた嵩高加
工された合成繊維によるフリーズ加工糸条を連続的にし
かもムラなく均一に製造する方法を提供せんとするもの
である。
繊維を加撚した熱収縮性を有する糸条を連続または断続
状態で走行せしめ、弛緩状態で加熱収縮処理するに際し
て、上記加熱状態にある合成繊維を加撚した糸条に揺
動、振動、打撃などの物理的作用を与えることを特徴と
する嵩高加工糸条の製造方法である。
もしくはマルチフィラメント糸で構成されるカーペット
パイル用であることが好ましい。以下、本発明を更に詳
しく説明する。本発明の予め嵩高加工された合成繊維を
加撚した糸条は通常の合成繊維、例えばポリアミド、ポ
リエステル、アクリル、ポリプロピレンなどが適用で
き、これらの合成繊維糸条はあらかじめ公知の嵩高加
工、例えば仮撚加工法、流体乱流加工法および座屈捲縮
加工などが施されてなるものである。
上フリーズ形態による嵩高性のあらわれない内部ヒズミ
が残った嵩高加工糸とするものであり、しかもこれらの
嵩高加工糸を加撚するとともに、加撚された状態におい
て、熱収縮性を有していることが重要である。
した熱収縮性を有する糸条を連続または断続状態で走行
せしめつつ、次に、弛緩状態で、加熱収縮処理を行うに
際して、揺動、振動、打撃などの物理的作用を与えるこ
とにより、ヨリトルクによる糸条のネジレや反転のフリ
ーズ形態を付与せしめ、その際に、嵩高加工で施された
内部ヒズミが微細ケン縮となって発生する。また同時に
糸条の太さが増し、ヨリトルクをさらに大きくさせてフ
リーズの発生をスムーズにさせる。そして加工後糸条の
単糸フィラメント1本、1本に微細捲縮の発現した強い
フリーズ形態を有する嵩高加工された合成繊維によるフ
リーズ加工糸条を得ることができる。
糸条は、目的とするフリーズ形態を得るためには、5%
以上の熱収縮率を有するものであることが好ましい。ま
た、加撚は、片ヨリもしくは諸ヨリで、片ヨリであれば
ヨリ係数{デニール1/2 ×ヨリ数(t/m)}が370
0以上とすることが好ましく、諸ヨリであればヨリバラ
ンス(上ヨリ数/下ヨリ数)が0.7〜1.8で上ヨリ
係数が6000以上であることが好ましい。
たものである。すなわち、加撚糸条に1mg/dの荷重
をかけた時の糸長50cmにマークし、該糸条を、98
℃×30分の熱水処理をし、風乾後、再び、1mg/d
荷重下の糸長Lを測定し、次式により熱収縮率を計算し
た。
×100 ここにLは、熱水処理後の糸長(cm)を示す。
面に示す実施例に基づいてさらに詳しく説明する。図1
は、本発明に係る嵩高加工糸条製造方法の一例を示す工
程図である。図2は、図1の要部拡大斜視図である。
維を加撚した熱収縮性を有する糸条1は、パッケージか
ら解舒され、ガイドを介して送り出しロール2から送り
出され、ベルト(図の例ではステンレス製)などの搬送
装置4によって連続的または断続的に積載して搬送され
つつ、該搬送装置と前記送り出しロール2との間に設け
られた合成繊維を加撚した糸条の加熱装置兼合成繊維を
加撚した糸条に揺動、振動、打撃などの物理的作用を与
える装置3により、加熱収縮されつつ揺動、振動、打撃
などの物理的作用が与えられて、ヨリトルクによる糸条
のネジレや反転のフリーズ形態の発現およびフリーズ加
工が施される。そして、搬送装置4上において、上記の
ヨリトルクによる糸条のネジレや反転のフリーズ形態の
固定を行なうためのヒートセッター(図の例ではスチー
ム処理)5を経てコーンパッケージ6に巻取られる。
図2に示すように、加熱装置3は内筒7と外筒8からな
り、内筒7にはパンチング穴加工によりスチーム通過穴
9が多数穿設されているとともに、内部長手方向に2枚
の羽根10、10′が間隔をおいて取付けられている。
そして、スチームは入口11、スチーム通過穴9、出口
12の経路で通過し、内筒7内を通過する合成繊維を加
撚した糸条に吹き付けられるようになっている。また、
内筒7はベルト13により揺動運動が与えられるが、内
筒7内を通過中の合成繊維を加撚した糸条は前記した羽
根10,10′の間で上方に持ち上げられたり、持ち下
げられたりする揺動運動が与えられるようになってお
り、したがって、合成繊維を加撚した糸条は、加熱収縮
されつつ揺動、振動、打撃などの物理的作用が与えられ
て、ヨリトルクによる糸条のネジレや反転のフリーズ形
態の発現およびフリーズ加工が施されることになる。
置は図1、図2に示した揺動方式に限定されるものでは
なく、振動、打撃などの他の物理的作用を付与せしめる
装置を包含するものである。また、加熱装置と合成繊維
を加撚した糸条に揺動、振動、打撃などの物理的作用を
与える装置とは別々に設けることもできる。
リーズ形態および同単糸フィラメントの微細捲縮形態を
説明するための実態模式図である。図3および図4は、
いずれもポリアミド長繊維連続糸条の加工例であり、
(A)が本発明、(B)が比較例として用いたSUPE
RBA社製m/cの連続式ヒートセット加工による加工
糸条のフリーズ形態および同単糸フィラメントの微細捲
縮形態を示す。
よび図4(A)の微細捲縮とも比較対象の図3(B)、
図4(B)に対して顕著な差がみられ、本発明の目的と
する好ましいフリーズ形態およびフィラメントの微細捲
縮発現が得られる。
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。これ
ら加工区分(No.)別の供給糸条の内容を表1〜表3
に示す。
〜5は予め液体乱流加工方式による嵩高加工が施されて
いる合成繊維の長繊維連続糸条の加工例であり、実施例
No.4、5および比較例No.6〜9はトウ状態で予
め座屈捲縮加工方式によって嵩高加工が施された合成繊
維の短繊維紡績糸条の加工例である。また、本発明の実
施例はいずれも図1の加工工程において図2に示した糸
条の嵩高加工装置を用いて嵩高加工を行ない、比較例は
いずれも一般的に実用化されている従来の加工法である
バッチ式ヒートセット方式のタンブリング・オートクレ
ーブ加工機、連続式ヒートセット方式のSUPERBA
社製ヒートセット加工機および該加工機の糸条供給部に
該社製座屈捲縮加工のMF装置を組入れたMF・ヒート
セット加工機を用いて加工した。
果を表1〜表3に示す。ただし、加工糸条特性の微細捲
縮、フリーズ形態および総合判定の評価記号、嵩高度の
測定法は次のとおりである。なお、熱収縮率については
本文中に記載の方法により測定した。 (1)微細捲縮、フリーズ形態および総合判定の評価記
号 微細捲縮とフリーズ形態の評価は、エキスパートパネラ
ー10人の視覚および触覚判定による4段階の官能判定
結果を示し、総合判定はフリーズ形態の嵩高度を併せて
判定した。
×…悪 (2)嵩高度の測定法 図5は、糸条の嵩高度測定の概略図である。無緊張下の
加工糸条150本を65mm長さに切断し、総重量を測
って試料とする。該試料を図5に示す50mm幅、65
mm奥行の内寸から成るU字型枠Aの中に並べ、さらに
0.5g/cm2 (16.25g)荷重の圧縮子Bを静
かに載せた後、圧縮子Bの4隅の高さHを測り、次式に
より嵩高度を計算した。
紡績糸条の加工糸条特性からポリアミド、ポリプロピレ
ンおよびポリエステル素材とも本発明の加工法を適用す
ることにより、供給糸条の形態、構成が異なっても加工
後糸条のフリーズ形態のレベルと均一性および嵩高度は
いずれも各種比較例に対して明らかに優れており、さら
に従来からフリーズ形態が強く、良好とされているダン
ブラー・オートクレーブ加工に比しても該加工法の綛の
内外層の如き欠点は全く認められない。また、本発明の
効果は例えばこれらの糸条をタフテッド用パイル糸とし
て用いたカットパイルカーペットの場合、フリーズ感、
嵩高性は極めて良好であり、踏んだ時の底つき感もみら
れない。
き優れた効果を奏する。 イ)熱収縮性の加撚された合成繊維にフリーズ形態が発
生するため、カバーリング性の優れたフリーズ形態によ
る嵩高性の高い糸条が生産できる。 ロ)糸条を連続的に嵩高加工できるため、従来のバッチ
セット方式に比べ工程数を大幅に減らすことができ、生
産性を著しく向上できる。 ハ)従来のバッチセット方式は綛で処理するため綛の表
内層で嵩高性及びフリーズ形態に差がみられるが、本発
明では均一な嵩高性及びフリーズ形態の嵩高加工糸条を
生産することができる。
す工程図である。
模式図である。
るための実態模式図である。
有する糸条 2:送り出しロール 3:合成繊維糸条の加熱装置(合成繊維糸条に揺動、振
動、打撃などの物理的作用を与える装置) 4:合成繊維糸条の搬送装置 5:ヒートセッター 6:パッケージ 7:内筒 8:外筒 9:スチーム通過穴 10,10′:羽根 11:スチーム入口 12:スチーム出口
Claims (2)
- 【請求項1】予め嵩高加工された合成繊維を加撚した熱
収縮性を有する糸条を連続または断続状態で走行せし
め、弛緩状態で加熱収縮処理するに際して、上記加熱状
態にある合成繊維を加撚した糸条に揺動、振動、打撃な
どの物理的作用を与えることを特徴とする嵩高加工糸条
の製造方法。 - 【請求項2】前記合成繊維を加撚した糸条がスパン糸も
しくはマルチフィラメント糸で構成されるカーペットパ
イル用であることを特徴とする請求項1記載の嵩高加工
糸条の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3287969A JPH0819591B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 嵩高加工糸条の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3287969A JPH0819591B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 嵩高加工糸条の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05125636A JPH05125636A (ja) | 1993-05-21 |
JPH0819591B2 true JPH0819591B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=17724101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3287969A Expired - Lifetime JPH0819591B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 嵩高加工糸条の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0819591B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5685438A (en) * | 1979-12-07 | 1981-07-11 | Teijin Ltd | Development of latent crimps |
-
1991
- 1991-11-01 JP JP3287969A patent/JPH0819591B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05125636A (ja) | 1993-05-21 |
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