JPH08195328A - 高誘電体膜キャパシタ及びその製造方法 - Google Patents

高誘電体膜キャパシタ及びその製造方法

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JPH08195328A
JPH08195328A JP7003521A JP352195A JPH08195328A JP H08195328 A JPH08195328 A JP H08195328A JP 7003521 A JP7003521 A JP 7003521A JP 352195 A JP352195 A JP 352195A JP H08195328 A JPH08195328 A JP H08195328A
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JP
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film
capacitor
dielectric film
electrode
lattice
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Application number
JP7003521A
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English (en)
Inventor
Kenro Nakamura
賢朗 中村
Keitarou Imai
馨太郎 今井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペロフスカイト結晶構造を有する薄膜を誘電
体膜として用い、その薄膜化による誘電率の低下を抑え
ることができ、キャパシタ容量の増大を図り得る高誘電
体膜キャパシタを提供すること。 【構成】 キャパシタ電極と常誘電体ペロフスカイト結
晶の薄膜からなるキャパシタ誘電体膜により構成される
高誘電体膜キャパシタにおいて、(001)配向したM
gO基板501上に、第1のキャパシタ電極としてのP
t膜502を(001)配向エピタキシャル成長させ、
その上にキャパシタ誘電体膜としてのKTaO3 膜50
3を成膜し、その上に第2のキャパシタ電極としてのP
t膜504を形成して構成されたものであり、さらにこ
のキャパシタ部にトランジスタ部を貼り合わせてDRA
Mセルを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペロフスカイト結晶構
造を有する誘電体膜を用いた高誘電体膜キャパシタ及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】キャパシタとトランジスタとを組み合わ
せて情報の記憶動作を行う半導体装置の一つとして、D
RAM(Dynamic Random Access read write Memory)が
知られている。このDRAMのメモリセルを構成するキ
ャパシタの誘電体膜として、シリコン酸化膜や、シリコ
ン酸化膜とシリコン窒化膜との積層による絶縁膜が用い
られてきた。近年では、素子の急速な高集積化に伴って
上記DRAMにおけるキャパシタの高容量化が望まれて
おり、絶縁膜の薄膜化やキャパシタ構造の立体化によっ
て対応してきている。
【0003】しかしながら、さらに集積度を高める場合
においては、従来の延長で対応を図っていくのでは難し
い。シリコン酸化膜等は、誘電率が低いため容量を上げ
るには薄膜化が不可欠であるが、薄膜化を進めるとリー
ク電流が増大して電荷保持能力が劣化しメモリ保持特性
が低下することになるため、薄膜化によるキャパシタの
高容量化に限界があるからである。
【0004】そこで最近、キャパシタ誘電体膜として、
シリコン酸化膜やシリコン窒化膜に比べて誘電率の遥か
に高い材料が要望されている。その中で有力視されてい
るのが、ペロフスカイト型金属酸化物である。これらの
例として、SrTiO3 、SrTiO3 にBaを添加し
た(Ba,Sr)TiO3 、PbTiO3 、Pb(T
i,Zr)O3 等があるが、これらの誘電率は数百〜数
千になり、シリコン酸化膜に比べて約100〜1000
倍にもなる。
【0005】ところが、この種の高誘電体膜において薄
膜化を進めて容量を稼ごうとすると、誘電率がバルクの
本来有している値に比べて著しく低下していくことが判
ってきた。この現象は、将来のDRAMに向けてキャパ
シタのより高容量化を図っていく上で大きな問題とな
る。このため、これらの材料においては、薄膜化を進め
ても期待通りのキャパシタの高容量化にはつながらない
ことになる。
【0006】また、薄膜化を進めた場合には別の問題も
生じる。これらの高誘電率材料は、誘電率が高い反面、
禁制帯幅が小さいために絶縁性能が劣っており、リーク
電流が増大することである。従って現状では、上述した
高誘電率材料を用いても、将来の微細なDRAMキャパ
シタに対しては、十分な容量の確保が難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、誘電
率の高いペロフスカイト型金属酸化物を誘電体膜として
用いたキャパシタが提案されているが、この誘電体膜の
薄膜化を進めても期待通りのキャパシタの高容量化には
つながらないという問題があった。
【0008】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、ペロフスカイト結晶構
造を有する薄膜を誘電体膜として用い、その薄膜化によ
る誘電率の低下を抑えることができ、キャパシタ容量の
増大を図り得る高誘電体膜キャパシタ及びその製造方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、キャパ
シタ誘電体膜として用いられるペロフスカイト型金属酸
化物の誘電率を、電極基板の影響で本来の状態から結晶
格子を歪ませることにより、又は誘電体膜中のキャリ
ア、トラップ、欠陥によって発生する内部電界を減少さ
せることにより向上させることにある。
【0010】即ち、本発明(請求項1)は、キャパシタ
電極と常誘電体ペロフスカイト結晶の薄膜からなるキャ
パシタ誘電体膜により構成される高誘電体膜キャパシタ
において、前記誘電体膜を構成する結晶構造に関し、該
誘電体膜と前記キャパシタ電極との界面がなす面に平行
な方向の結晶面の間隔が長くなるように結晶格子が歪ん
でいることを特徴とする。
【0011】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものがあげられる。 (1) 誘電体膜とキャパシタ電極の格子定数は比較的近
く、かつ誘電体膜の格子定数の方がキャパシタ電極の格
子定数よりも大きいこと。より具体的には、誘電体膜の
格子定数はキャパシタ電極の格子定数よりも0.01〜
2%大きいこと。 (2) キャパシタ電極の熱膨張係数は誘電体膜の熱膨張係
数より大きく、該誘電体膜は600℃よりも高温で形成
し、成膜後の冷却速度を100℃/min以上とするこ
と。 (3) 誘電体膜と接合するキャパシタ電極の表面を凹型に
すること。 (4) 誘電体膜の厚さは100nm以下であり、該誘電体
膜中には1×1015cm-3以上1×1017cm-3以下の
キャリア電子が存在し、一方の電極はn型導電体とする
ペロフスカイト結晶体からなり、他方の電極の仕事関数
は4.5eV以上であること。 (5) 誘電体膜の厚さは100nm以下であり、該誘電体
膜中には1×1015cm-3以上1×1017cm-3以下の
キャリア正孔が存在し、一方の電極はp型導電体とする
ペロフスカイト結晶体からなり、他方の電極の仕事関数
は4.5eV以下であること。 (6) 誘電体膜は(001)配向しており、その格子が
[001]方向に引き伸ばされ、[001]方向に垂直
な方向に縮められていること。
【0012】また、本発明(請求項3)は、キャパシタ
電極と強誘電体ペロフスカイト結晶の薄膜からなるキャ
パシタ誘電体膜により構成される高誘電体膜キャパシタ
において、前記誘電体膜を構成する結晶構造に関し、該
誘電体膜と前記キャパシタ電極との界面がなす面に平行
な方向の結晶面の間隔が短くなるように結晶格子が歪ん
でいることを特徴とする。
【0013】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものがあげられる。 (1) 誘電体膜とキャパシタ電極の格子定数は比較的近
く、かつ誘電体膜の格子定数の方がキャパシタ電極の格
子定数よりも小さいこと。より具体的には、誘電体膜の
格子定数はキャパシタ電極の格子定数よりも0.01〜
2%小さいこと。 (2) キャパシタ電極の熱膨張係数は誘電体膜の熱膨張係
数より小さく、該誘電体膜は600℃よりも高温で形成
し、成膜後の冷却速度を100℃/min以上とするこ
と。 (3) キャパシタ電極膜の誘電体膜との接合面を凸型にす
ること。 (4) 誘電体膜の厚さは100nm以下であり、該誘電体
膜中には1×1015cm-3以上1×1017cm-3以下の
キャリア電子が存在し、一方の電極はn型導電体とする
ペロフスカイト結晶体からなり、他方の電極の仕事関数
は4.5eV以上であること。 (5) 誘電体膜の厚さは100nm以下であり、該誘電体
膜中には1×1015cm-3以上1×1017cm-3以下の
キャリア正孔が存在し、一方の電極はp型導電体とする
ペロフスカイト結晶体からなり、他方の電極の仕事関数
は4.5eV以下であること。 (6) 誘電体膜は(001)配向しており、その格子が
[001]方向に縮められ、[001]方向に垂直な方
向に引き伸ばされていること。
【0014】また、本発明(請求項5)は、キャパシタ
電極と常誘電体ペロフスカイト結晶の薄膜からなるキャ
パシタ誘電体膜により構成される高誘電体膜キャパシタ
の製造方法において、前記キャパシタ電極の少なくとも
一方にキャパシタ誘電体膜のペロフスカイト結晶が有す
る格子定数よりも0.01〜2%小さい格子定数を有す
る立方晶からなる導電体材料を用い、該電極を単結晶基
板上に直接或いは間接的に[001]方向にエピタキシ
ャル成長させた後、該電極上にキャパシタ誘電体膜をエ
ピタキシャル成長させることを特徴とする。
【0015】ここで、電極材料と誘電体材料の組み合わ
せとして、(Pt,KTaO3 )、(Pt,(Ba,S
r)TiO3 )、(Pd,SrTiO3 )を用いるのが
望ましい。
【0016】また、本発明(請求項6)は、キャパシタ
電極と強誘電体ペロフスカイト結晶の薄膜からかるキャ
パシタ誘電体膜により構成される高誘電体膜キャパシタ
の製造方法において、前記キャパシタ電極の少なくとも
一方にキャパシタ誘電体膜のペロフスカイト結晶が有す
る格子定数よりも0.01〜2%大きい格子定数を有す
る立方晶からなる誘電体材料を用い、該電極を単結晶基
板上に直接或いは間接的に[001]方向にエピタキシ
ャル成長させた後、該電極上にキャパシタ誘電体膜をエ
ピタキシャル成長させることを特徴とする。ここで、電
極材料と誘電体材料の組み合わせとして、(Pt,Pb
TiO3 )を用いるのが望ましい。
【0017】
【作用】本発明によれば、ペロフスカイト型高誘電体膜
をキャパシタに適用する際、ペロフスカイト結晶が常誘
電体のときは膜中の格子を膜に平行な結晶面の間隔が伸
びるように、強誘電体のときは同間隔が縮むように歪ま
せることにより高誘電率化を可能としている。以下に、
理論的考察及び実験データをもとに本発明の作用につい
て詳細に述べる。
【0018】まず、理論的考察を、W.Kinaseの
論文(J.phys.Soc.Jpn.17(196
2)70.)を参考にして、誘電体膜が電極との界面か
ら(001)配向している場合を例にとって行う。ペロ
フスカイト結晶は、図7に示す単位格子ABO から
構成される。A,Bは金属イオンであり、Oは酸素イオ
ンである。(001)配向している場合、電極と誘電体
膜の界面がなす面に平行な方向の結晶面は(001)面
であり、(001)面の間隔(d)がバルク結晶におけ
る値より長くなると誘電率が向上することを以下に示
す。
【0019】この結晶の誘電率の大きさは、単位電界印
加時における、Bイオンの安定点からの変位の大きさに
ほぼ比例することが知られている。何故なら、このBイ
オンの変位は、電界が小さいときは電界の大きさに比例
し、そして電界により誘起される分極の大きさは、Bイ
オンの変位にほぼ比例して決定される実験事実があるか
らである。従って、Bイオンが電界の作用により安定点
から[001]方向に動き易いように格子を変形させれ
ば、[001]方向の誘電率、即ち薄膜キャパシタの誘
電率を上げることが可能になる。
【0020】ABO3 結晶の誘電率を定量的に議論する
には、Bイオンに働くポテンシャルを具体的に求める必
要がある。このポテンシャルは、近距離力である回りの
6つの最近接酸素イオンから受けるオーバーラップ斥力
とファンデルワールス引力、そして長距離力である電子
分極の効果も含めたクーロン力、即ち双極子相互作用で
決定される。いま、格子中心からのBイオンの[00
1]方向の変位をzとすれば、Bイオンに働くポテンシ
ャルは、zの4次の項まで微小量展開すると、対称性に
より U=az2 +bz4 のような偶関数で表わせる。a,bは近距離力とクーロ
ン力で決まる係数である。よって、電界Eがかかったと
きのポテンシャルは、Bイオンの有効電荷をnBeとす
ると、 Uex=az2 +bz4 −nB eEz となる。
【0021】a>0、即ちBイオンの安定点が格子中で
ある常誘電体の場合を考えると、電界Eがかかったとき
のBイオンの格子中心からの変位zは、Uexをzで微分
して0とおくことにより、 z=(nB e/2a)E と求まる。但し、Eの2次以上の項は無視している。
【0022】次に、a<0、即ちBイオンの安定点が格
子中心からずれている強誘電体の場合を考える。このと
き、Bイオンは電界Eがかかる以前に(−a/2b)
1/2 だけ格子中心から変位していることがポテンシャル
Uから分かる。電界Eがかかったときの、この安定点か
らの変位ζは、Uexを安定点の回りで展開し、上と同様
の計算をすることにより、 ζ=(nB e/−4a)E と求まる。
【0023】ABO3 結晶の誘電率は、先の記述の通
り、単位電界印加時におけるBイオンの安定点からの変
位の大きさに比例するので、これらの結果から、誘電率
はポテンシャルの2次の係数aの絶対値に反比例するこ
とが分かる。つまり、係数aが0に近いほど誘電率は大
きくなる。この係数aは、[100],[010],
[001]方向の伸縮歪をそれぞれΔx ,Δy ,Δz
すると、対称性により、 a=ao −c1 Δz+c2 (Δx +Δy ) =ao {1−k1 Δz +k2 (Δx +Δy )} と補正されることが分かる。ao は、格子歪がないとき
の係数aを表わす。ここで重要になるのが係数c1 とc
2 の符号であるが、これらは正の値を持つことが計算に
より確かめられる。
【0024】従って、ao >0のとき、即ち常誘電体の
ときは、係数k1 とk2 の値は正なので、格子が[00
1]方向に伸び[001]方向に垂直な方向に縮めば、
係数aの値は小さくなり、誘電率は大きくなることが分
かる。一方、ao <0のとき、即ち強誘電体のときは、
係数k1 とk2 の値は負なので、格子が[001]方向
に縮み[001]方向に垂直な方向に伸びれば、係数a
の絶対値は小さくなり、誘電率は大きくなることが結論
できる。
【0025】係数c1 とc2 の符号に関しては、以下の
定性的な考察で理解できる。ペロフスカイト立方格子を
[001]方向に伸ばせば、格子中の[001]方向の
2つの酵素イオンとBイオンとの距離が長くなるため、
オーバーラップ斥力が弱まり、Bイオンは[001]方
向に変位し易くなる。よって、係数c1 の符号は正であ
る。また、[001]方向に垂直な方向に格子を縮めれ
ば、[100]及び[010]方向の4つの酸素イオン
とBイオンとの距離が短くなるため、Bイオンを格子中
心から[001]方向に排除する力等が強くなり、Bイ
オンは[001]方向に動き易くなる。よって、係数c
2 の符号は正であるのが確認できる。
【0026】Bイオンと酸素イオンの間に働くオーバー
ラップ斥力は、ファンデルワールス力、クーロン力に比
べると短距離力の度合いが強く、格子歪によるイオン間
距離の変化に最も敏感に反応するので、この力のみに注
目しても誘電率の格子変形による変化の傾向をつかむこ
とができる。誘電率の格子変形による変化は、このよう
に、Bイオンとその回りの6つの酸素イオンとの位置関
係から議論できるので、上述の格子変形が誘電率を増大
させる効果は、ペロフスカイト結晶格子全般にわたって
有効なものと考えられる。
【0027】一般に、係数k1 の絶対値は係数k2 の絶
対値より10倍程大きいことが計算により得られる。こ
れは、[001]方向の歪が、[100],[010]
方向の歪より、ポテンシャルの2次の係数aの変化に大
きく寄与することを表わしている。従って、近似的に、
[100]方向の歪Δzが0〜k1 -1の範囲にあるとき
は、係数aの絶対値が減少し誘電率が大きくなると言う
ことができる。
【0028】係数k1 の絶対値は、ペロフスカイト結晶
の種類によって異なるが、格子定数、構成イオン間のオ
ーバーラップエネルギー係数、ファンデルワールスエネ
ルギー係数、そして各イオンの電子分極率をパラメータ
としてBイオンに働くポテンシャルを計算することによ
り |k1 |=50〜100 の範囲にあることが分かった。従って、k1 =50のと
きは、格子を[001]方向に0〜2%伸ばす間は誘電
率が増加し、格子を[001]方向に1%伸ばすことに
より、Bイオンに働くポテンシャルの2次の係数Aは半
分になるので、誘電率は2倍になる。
【0029】以上の考察により、ペロフスカイト結晶薄
膜の誘電率を大きくするには、膜が(001)配向して
いるときは、常誘電体の場合、格子を[001]方向に
引き伸ばし、[001]方向に垂直な方向に縮めればよ
く、強誘電体の場合、格子を[001]方向に垂直な方
向に伸ばし、[001]方向に縮めればよいことが分か
った。膜が(011)或いは(111)配向している場
合も、Bイオンが最近接の酸素イオンから受けるポテン
シャルを計算することにより、常誘電体の場合は膜に平
行な方向の結晶面の間隔を伸ばすような格子変形を、強
誘電体の場合は同間隔を縮めるような格子変形を起こさ
せれば誘電率が増加することを導くことができる。但
し、格子変形による誘電率の増加の効果が最も大きいの
は、(001)配向している場合である。
【0030】ペロフスカイト結晶の格子変形と誘電率に
関しては、W.J.BurkとR.J.Pressle
yの実験データ(Solid State Commun.9(1971)191.)と
H.UweとT.Sakudoの実験データ(Phys.Re
v.B13(1976)271.)がある。これらは、SrTiO3
晶に一軸性応力をかけて格子変形を起こし誘電率を測定
したものであり、実験結果は上の理論的考察を支持して
いる。
【0031】電極基板の影響により誘電体膜に歪を起こ
させる本発明では、膜に平行な方向からの二軸性応力が
誘電体膜にかかることになる。従って、膜に垂直な方向
の歪は一軸性応力の場合より2倍以上大きくなり、誘電
率向上の効果はそれだけ大きくなる。
【0032】これらの理論的な背景をもとに誘電率を大
きくするのに有利な格子変形を実現する方法として本発
明では以下の方法を提案している。一つは、電極基板と
薄膜結晶の格子定数が僅かに異なるような系を実現し、
膜の格子に歪を起こさせる方法である。膜厚が数十nm
以下であれば、疑似構造が現れ、薄膜内に歪が生じる有
効な手段である。具体的には、ペロフスカイト結晶が常
誘電体のときは、電極基板として、立方格子構造を持つ
材料で格子定数がABO3 膜のペロフスカイト格子より
若干小さいものを選び、ペロフスカイト格子を電極基板
格子の影響で歪ませることである。そうすれば、電極基
板の上に堆積するABO3 膜の格子は、膜に平行な方向
には縮み、膜に垂直な方向にはポアソン比に対応する分
だけ伸びて、目的の格子変形が達成される。膜が(00
1)配向している場合では、ペロフスカイト格子が[1
00],[010]方向に縮み、[001]方向に伸び
ることになる。
【0033】ペロフスカイト結晶が強誘電体の場合は、
同様の理屈で、電極基板として、立方格子構造を持つ材
料で格子定数がABO3 膜のペロフスカイト格子より若
干大きいものを選べばよい。
【0034】電極基板の格子定数の大きさに関しては、
界面での結晶整合性がある程度保たれ、膜の格子の大き
さが基板の格子の大きさに引きずられることを満足しな
ければならない。そして、誘電率が大きくなる範囲で格
子歪を起こさせることが必要になる。この格子歪の大き
さは、先の考察で分かるように、(001)配向の場合
は、[001]方向に2%以内であった。従って、膜と
基板の格子定数のずれは、およそ2%以内であればよい
ことが分かる。そういう意味において、基板の格子定数
とバルクABO3 結晶の格子定数のずれは、2%以内の
範囲で収まっていることが望ましい。
【0035】なお、下地基板の立方格子の面上に膜のペ
ロフスカイト結晶格子の対応する方位の面を成長させる
には、膜を付ける前に、下地電極基板の表面の清浄化が
必要であり、結晶格子の一様な歪をもたらすためには、
できるだけ原子レベルの平坦性を実現させることが望ま
しい。下地電極をエピタキシャル成長するように堆積さ
せ、高温処理、エッチング処理、或いは逆スパッタ処理
等により表面を清浄化及び平坦化してからその上にペロ
フスカイト結晶誘電体膜をさらにエピタキシャル成長さ
せれば、理想的な単結晶又は高配向膜が得られ、格子歪
の効果を有効に引き出すことが可能になる。
【0036】二つめは、電極基板と薄膜の熱膨張率の差
を利用して、膜の格子に歪を起こさせる方法である。具
体的には、ペロフスカイト結晶が常誘電体のときは、電
極基板として、熱膨張率がABO3 膜より大きいものを
選べばよい。高温で成膜した薄膜は、室温まで温度を下
げることにより電極基板と共に熱収縮するが、薄膜は収
縮の度合いの大きい基板に引きずられて、膜に平行な方
向に縮むことになるからである。
【0037】より具体的には、ABO3 膜としてSrT
iO3 (線膨張率8.6×10-6-1)、電極基板とし
てPd(線膨張率11.8×10-6-1)という組み合
わせがある。このとき、成膜時の基板温度を600℃と
すれば、室温では約2×10-3という大きさの圧縮歪が
膜の格子に対して膜に平行な方向に起こることになる。
但し、成膜後の冷却速度が小さいと、この熱応力が緩和
されてしまい、有効に作用しなくなる可能性がある。従
って、冷却速度はある程度大きいことが要求され、10
0℃/min以上であることが望ましい。また、ペロフ
スカイト結晶が強誘電体のときは、電極基板として、熱
膨張率がABO3 膜より小さいものを選べばよい。
【0038】三つめは、キャパシタの形状を工夫して誘
電体膜結晶に格子歪を起こさせる方法である。誘電体膜
が常誘電体ペロフスカイト結晶の場合、例えば下部電極
の表面を凹型にすれば、その上に付く誘電体膜の格子
は、膜に平行な方向には縮み、垂直な方向にはその分伸
びて所望の格子変形が得られる。また、キャパシタの部
分を回りの層間絶縁膜により側面から圧力をかける工夫
を凝らしてもよい。
【0039】以上、キャパシタ誘電体膜の誘電率を向上
させる格子歪を利用した手法について述べてきた。現実
の高誘電体膜では、膜厚減少に伴う誘電率の低下現象が
知られている。これは、電極基板の影響により誘電体膜
格子が誘電率を減少させるように、即ちペロフスカイト
結晶が常誘電体のときは、膜に平行な方向の結晶面の間
隔が縮んでおり、ペロフスカイト結晶が強誘電体のとき
は、同間隔が伸びているように歪んでいるからと考えら
れる。
【0040】これを裏付ける実験として、本発案者によ
る、Si基板上にスパッタで付けたSrTiO3 膜のF
T−IR測定がある。酸素八面体変形モードの吸収ピー
ク波数の膜厚依存性と応力依存性を測定したものであ
る。膜厚減少に伴い吸収ピークは高波数側にシフトし、
これは膜に引っ張り応力が働いたときの吸収ピークのシ
フトに対応している。つまり、基板に近づくほど、Sr
TiO3 膜の格子は膜に平行な方向に引き伸ばされ、そ
の結果、膜に平行な方向の結晶面の間隔は縮んでいるこ
とになる。この基板の影響による、誘電率を低下させる
格子歪領域の占める割合が、膜厚を減少させることによ
り増えるため、膜厚減少に伴う誘電率低下現象が起こる
と考えられる。
【0041】今まで、誘電率の変化を格子歪の観点から
述べてきたが、実際の高誘電体膜キャパシタにおいて
は、誘電率の低下の原因がこれ以外にも存在することを
見出した。
【0042】一般に前述のようにペロフスカイト結晶に
おいては、結晶格子の中心に存在するイオン、いわゆる
Bサイトイオンの大きな変位がその高誘電率発生の理由
であるが、外部電界が比較的小さい場合にはこのイオン
の変位は電界に比例する。しかしながら、電界が大きく
なるとイオン変位は電界にもはや比例しなくなる。即
ち、非線形的な飽和現象が生じる。これはとりもなおさ
ず、電界強度が大きくなるにつれて誘電率が低下する現
象となって現れる。
【0043】実際のキャパシタにおいては外部からの電
圧印加のない場合においても誘電体膜内部に電界が生じ
る要因が存在する。この内部電界の存在が誘電率を低下
させることを以下のような実際的現象から我々は見出し
た。即ち、誘電体膜内部にトラップ等により電荷の偏り
がある場合に誘電率が低下する。また、上下電極の仕事
関数の差が大きいと当然内部電界が生じ、この場合にも
誘電率の低下が引き起こされる。更にまた、これら金属
酸化物は内部に酸素欠損が生じやすく、これがドナーと
なって作用するため、キャリア電子が生じる。また不純
物の存在も、その価数に応じてドナー或いはアクセプタ
として作用する。
【0044】このような場合は、誘電体のバンドに曲が
りが生じる、即ち内部電界が発生することになる。バン
ドの曲がり、即ち、空乏層の長さWは半導体としての適
用を前提とすれば、 W=(2εψ/qN)1/2 と表されるが(ε:誘電率,ψ:内部ポテンシャル,
q:電気素量,N:キャリア濃度)、例えばSrTiO
3 の場合、誘電率は約300で、キャリア濃度が1×1
15cm-3〜1×1017cm-3のとき、この長さは41
0nm〜4100nmとなる。よって、膜厚が100n
m以下の場合には、これ以下のキャリア濃度では空乏層
の長さは十分長くなり実質的に理想的絶縁膜として扱え
るが、キャリア濃度がこの範囲より多くなると導体とし
て作用するためキャパシタとしての取扱いはきわめて難
しくなってしまう。
【0045】これらいずれの要因によって発生する内部
電界によっても誘電率の低下が生じるため、できるだけ
フリーキャリアをはじめ膜中の電荷をなくすことが有効
であることは明らかであるが、実際には容易ではない。
逆に、膜内にキャリアが存在してもバンドの曲がりが生
じないように電極を含めて工夫してやることが実際上有
効になる。一方、上述のトラップ電荷や固定電荷は界面
や膜中の欠陥によって引き起こされる。特に、界面の欠
陥は電荷の偏在を引き起こす点で極めて好ましからざる
影響を与える。界面での欠陥をなくすために有効な手段
は電極自体に同様のペロフスカイトを用いることであ
る。
【0046】これらの検討をもとに、キャリア濃度を調
整し、キャパシタ電極として膜内部の電界が小さくなる
ような仕事関数を有する材料を選択する方法が誘電率低
下を防止するのに有効なことが理解できる。
【0047】また、膜厚を減少させていくと、誘電体膜
の電極近傍の部分が、電極という異物質と接しているた
め、電界印加により誘起される分極が膜内部と異なると
いう端面の効果が無視できなくなり、この効果が膜厚減
少に伴う誘電率低下減少と結びついていることを見出し
た。端面の効果は、誘電体膜と電極の構成イオンが異な
るため、誘電体膜の電極近傍の構成イオンが膜内部の構
成イオンと異なるポテンシャルを受けることに由来す
る。従って、この端面の効果は、電極材料の種類によっ
て異なることになる。
【0048】電極が付かず端面がむき出しになる場合も
含めて、この境界問題を定量的に抑えることが膜厚10
0nm以下の誘電体膜を開発する上で重要になってく
る。膜厚減少に伴う誘電率の低下を小さくするには、電
極材料として誘電体材料と組成の近いもの、即ち、ドナ
ー或いはアクセプタをドープしたペロフスカイト酸化物
を選択し、端面の影響を小さくするのも一つの方法であ
る。
【0049】T.Horikawaらが提唱しているよ
うに(Jpn.J.Appl.Phys.32 part1 No.9B(1993)4126.
)、膜厚減少に伴うグレインサイズの減少が誘電率の
低下の要因にもなっているとのモデルがあるが、上述の
3つの要因がより大きく作用している。
【0050】図8には、誘電体薄膜の誘電率と膜厚の関
係を、格子歪、膜内部電界効果、端面の効果、グレイン
サイズの4つの要因に分けて、その依存性を示した。こ
の図から分かるように、これらの要因のうち最も大きく
効くのは格子歪及び内部電界の効果であり、これらが膜
厚減少に伴う誘電率低下の支配要因であることが分か
る。このように膜厚減少に伴う誘電率の低下の原因を分
析することにより、誘電体薄膜の誘電率を向上させる手
法を開発することができた。
【0051】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の半導体集積
回路用キャパシタの実施例を、その製造プロセスに沿っ
て説明する。なお、これら実施例は、本発明の理解を容
易にする目的で記載されるものであり、本発明を特に限
定するものではない。 (実施例1)図1は、本発明の第1の実施例に係わる高
誘電体膜キャパシタを用いた半導体素子の製造工程を示
す断面図である。本実施例は、下部電極(ストレージノ
ード)としてPtを、キャパシタ絶縁膜としてKTaO
3 を、上部電極(プレート)としてPtを用いたスタッ
クトキャパシタを有するDRAMに関する。
【0052】まず、図1(a)に示すように、比抵抗が
10Ω・cmで(001)面からなる表面を有するp型
シリコン基板101上に熱酸化膜を形成し、これをパタ
ーニングすることにより素子分離用埋込み酸化膜102
を形成し、さらに薄い熱酸化膜からなるゲート酸化膜1
03を形成する。続いて、基板上に第1のn+ 型ポリシ
リコン膜を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、ゲート酸化膜10
3上にn+ 型ポリシリコン膜のゲート電極104を形成
する。その後、基板101に対してイオン注入を行い、
ゲート酸化膜103直下の領域を介して相互に離間され
た領域に、ソース・ドレインとなるn-型領域1051
及び1052 を自己整合的に形成する。
【0053】次いで、基板全面に厚い第1のCVD酸化
膜106を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、n- 型領域105
1 に連通する開口部を形成する。続いて、第1のCVD
酸化膜106上、及びその開口部の内部にタングステン
シリサイドを堆積し、通常のフォトエッチング法に従っ
てパターニングすることによりビット線107を形成す
る。その後、第2のCVD酸化膜108を堆積する。
【0054】次いで、図1(b)に示すように、n-
領域1052 に連通する開口部を形成し、第2のn+
ポリシリコン膜を全面に堆積した後、エッチバック法で
開口部内にのみ残すことにより、n- 型領域1052
接続する第2のn+ 型ポリシリコン膜109を形成す
る。続いて、全面にスパッタ法、或いは真空蒸着法によ
りPt膜を堆積した後、通常のリソグラフィー工程を経
てエッチング加工することにより第1のキャパシタ電極
となるPt膜110を形成する。
【0055】次いで、図1(c)に示すように、Pt膜
110の表面を清浄化し、Ptの清浄原子面を露出させ
る。このための方法として、例えば真空或いは不活性ガ
ス中の高温処理、高温でのハロゲンガスによるエッチン
グ処理、又は逆スパッタ処理等を用いることができる。
続いて、例えば反応性スパッタ法、CVD法、又は理想
的には分子線エピタキシー法により、Pt膜110の上
にキャパシタ誘電体膜となるKTaO3 膜111を形成
する。続いて、KTaO3 膜111上にPt膜を堆積し
た後、これを通常のフォトエッチング法に従ってパター
ニングすることにより、第2のキャパシタ電極となるP
t膜112を形成する。
【0056】このようにして、本発明の第1の実施例に
なるキャパシタ(メモリセル)が完成される。なお、通
常のLSIの製造プロセスでは、引き続き、パッシベー
ション膜の形成、配線の形成等の工程が行われる。
【0057】本実施例の高誘電体膜キャパシタにおいて
は、Pt膜110が下部電極に、KTaO3 膜111が
キャパシタ絶縁膜に、Pt膜112が上部電極にそれぞ
れ相当する。
【0058】なお、本実施例のキャパシタ電極とキャパ
シタ絶縁膜の組み合わせとしては、(Pt,KTaO
3 )の他に、常誘電体では(Pt,(Ba,Sr)Ti
3 )、(Pd,SrTiO3 )、(Pd,KTaO
3 )、(Pd,(Ba,Sr)TiO3 )、(Ir,S
rTiO3 )、(Ir,KTaO3 )、(Ir,(B
a,Sr)TiO3 )、(Rh,SrTiO3 )、(R
h,KTaO3 )、(Rh,(Ba,Sr)TiO
3 )、(Cu,SrTiO3 )、(Cu,KTaO
3 )、(Cu,(Ba,Sr)TiO3 )を用いること
もできる。さらに、強誘電体では(Pt,PbTiO
3 )、(Pt,Pb(Ti,Zr)O3 )、(Au,P
bTiO3 )、(Au,Pb,(Ti,Zr)O3 )、
(Au,BaTiO3 )、(Ag,PbTiO3 )、
(Ag,Pb(Ti,Zr)O3 )、(Ag,BaTi
3 )を用いることができる。
【0059】但し、これらの組み合わせの中で、誘電率
の向上性能の特に優れたものは、下部電極材料の格子定
数のキャパシタ絶縁体膜材料の格子定数に対するずれが
2%以内に収まっている(Pt,KTaO3 )、(P
t,(Ba,Sr)TiO3 )、(Pd,SrTiO
3 )、(Pt,PbTiO3 )、(Pt,Pb(Ti,
Zr)O3 )、(Au,Pb,(Ti,Zr)O3 )、
(Ag,Pb(Ti,Zr)O3 )である。
【0060】また、下部電極として、下部電極材料の2
つ以上による膜厚比を調整した積層膜、或いは混合比を
調整した合金膜を用いると、個々の下部電極材料が持つ
格子定数の中間の値の格子定数が得られ、キャパシタ絶
縁体膜材料との格子定数差を連続的に変えることができ
る。よって、最適な大きさの格子歪を実現することがで
きるので非常に効果的である。或いは、下部電極とし
て、キャパシタ絶縁体膜材料のペロフスカイト結晶にド
ナー或いはアクセプタをドープして導電性をもたせた導
体膜を用いても、ドープ量を調整することにより同様の
効果を生み出すことができる。 (実施例2)図2は、本発明の第2の実施例に係わる高
誘電体膜キャパシタを用いた半導体素子の製造工程を示
す断面図である。本実施例は、下部電極(ストレージノ
ード)としてPdを、キャパシタ絶縁膜としてSrTi
3 を、上部電極(プレート)としてPdを用いたスタ
ックトキャパシタセルを有するDRAMに関する。Pd
は、常誘電体SrTiO3 より熱膨張率が大きいので、
誘電体膜の結晶格子は誘電率が大きくなる所望の格子歪
を起こす。
【0061】まず、図2(a)に示すように、比抵抗が
10Ω・cmで(001)面からなる表面を有するp型
シリコン基板201上に熱酸化膜を形成し、これをパタ
ーニングすることにより素子分離用埋込み酸化膜202
を形成し、さらに薄い熱酸化膜からなるゲート酸化膜2
03を形成する。続いて、基板上に第1のn+ 型ポリシ
リコン膜を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、ゲート酸化膜20
3上にn+ 型ポリシリコン膜のゲート電極204を形成
する。その後、基板201に対してイオン注入を行い、
ゲート酸化膜203直下の領域を介して相互に離間され
た領域に、ソース・ドレインとなるn-型領域2051
及び2052 を自己整合的に形成する。
【0062】次いで、基板全面に厚い第1のCVD酸化
膜206を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、n- 型領域205
1 に連通する開口部を形成する。続いて、第1のCVD
酸化膜206上、及びこの開口部の内部にタングステン
シリサイドを堆積し、通常のフォトエッチング法に従っ
てパターニングすることによりビット線207を形成す
る。その後、第2のCVD酸化膜208を堆積する。
【0063】次いで、図2(b)に示すように、n-
領域2052 に連通する開口部を形成し、第2のn+
ポリシリコン膜を全面に堆積した後、エッチバック法で
開口部内にのみ残すことにより、n- 型領域2052
接続する第2のn+ 型ポリシリコン膜209を形成す
る。続いて、全面にスパッタ法、或いは蒸着法により、
Pd膜を形成した後、通常のリソグラフィー工程を経て
エッチング加工することにより第1のキャパシタ電極と
なるPd膜210を形成する。
【0064】次いで、図2(c)に示すように、Pd膜
210の表面を600℃よりも高温に保ちつつ、例えば
反応性スパッタ法、CVD法、又は他の適切な成膜方法
により、Pd膜210の上にキャパシタ誘電体膜となる
SrTiO3 膜211を形成し、100℃/min以上
の速度で室温まで冷却する。この段階で、SrTiO3
膜211には、Pd膜とSrTiO3 膜の熱膨張率の差
により、大きさ約2×10-3の圧縮歪が膜に平行な方向
に発生し、誘電率の増大につながる。続いて、SrTi
3 膜211上にPd膜を形成した後、これを通常のフ
ォトエッチング法に従ってパターニングすることによ
り、第2のキャパシタ電極となるPd膜212を形成す
る。
【0065】このようにして、本発明の第2の実施例に
なるキャパシタ(メモリセル)が完成される。なお、通
常のLSIの製造プロセスでは、引き続き、パッシベー
ション膜の形成、配線の形成等の工程が行われる。
【0066】本実施例の高誘電体膜キャパシタにおいて
は、Pd膜210が下部電極に、SrTiO3 膜211
がキャパシタ絶縁膜に、Pd膜212が上部電極にそれ
ぞれ相当する。 (実施例3)図3は、本発明の第3の実施例に係わる高
誘電体膜キャパシタを用いた半導体素子の製造工程を示
す断面図である。本実施例は、下部電極(ストレージノ
ード)としてPtを、キャパシタ絶縁膜としてSrTi
3 を、上部電極(プレート)としてPtを用いたスタ
ックトキャパシタセルを有するDRAMに関する。
【0067】まず、図3(a)に示すように、比抵抗が
10Ω・cmで(001)面からなる表面を有するp型
シリコン基板301上に熱酸化膜を形成し、これをパタ
ーニングすることにより素子分離用埋込み酸化膜302
を形成し、さらに薄い熱酸化膜からなるゲート酸化膜3
03を形成する。続いて、基板上に第1のn+ 型ポリシ
リコン膜を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、ゲート酸化膜30
3上にn+ 型ポリシリコン膜のゲート電極304を形成
する。その後、基板301に対してイオン注入を行い、
ゲート酸化膜303直下の領域を介して相互に離間され
た領域に、ソース・ドレインとなるn-型領域3051
及び3052 を自己整合的に形成する。
【0068】次いで、基板全面に厚い第1のCVD酸化
膜306を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、n- 型領域305
1 に連通する開口部を形成する。続いて、第1のCVD
酸化膜306上、及びこの開口部の内部にタングステン
シリサイドを堆積し、通常のフォトエッチング法に従っ
てパターニングすることによりビット線307を形成す
る。その後、シリコン窒化膜308を堆積する次いで、
図3(b)に示すように、n- 型領域3052 に連通す
る開口部を形成し、第2のn+ 型ポリシリコン膜を全面
に堆積した後、エッチバック法で開口部内にのみ残すこ
とにより、n- 型領域3052 に接続する第2のn+
ポリシリコン膜309を形成する。続いて、全面に第2
のCVD酸化膜315を堆積し、通常のフォトエッチン
グ法に従ってパターニングすることにより、第2のn+
型ポリシリコン膜309の上面を含むように開口部を設
ける。その後、全面にPt膜310をスパッタ法、或い
は真空蒸着法により形成し、ケミカルメカニカルポリッ
シングによってこの開口部にのみ第1のキャパシタ電極
となるPt膜310を表面が凹型になるように残す。
【0069】次いで、図3(c)に示すように、Pt膜
310の上に、例えば反応性スパッタ法、CVD法、又
は他の適切な成膜方法により、キャパシタ誘電体膜とな
るSrTiO3 膜311を形成する。続いて、SrTi
3 膜311上にPt膜を形成した後、これを通常のフ
ォトエッチング法に従ってパターニングすることによ
り、第2のキャパシタ電極となるPt膜312を形成す
る。
【0070】このようにして、本発明の第3の実施例に
なるキャパシタ(メモリセル)が完成される。なお、通
常のLSIの製造プロセスでは、引き続き、パッシベー
ション膜の形成、配線の形成等の工程が行われる。
【0071】本実施例の高誘電体膜キャパシタにおいて
は、Pt膜310が下部電極に、SrTiO3 膜311
がキャパシタ絶縁膜に、Pt膜312が上部電極にそれ
ぞれ相当する。 (実施例4)図4は、本発明の第4の実施例に係わる高
誘電体膜キャパシタを用いた半導体素子の製造工程を示
す断面図である。本実施例は、誘電体膜のキャリア、ト
ラップ、欠陥による内部電界及び電極の仕事関数に起因
する内部電界を小さくすることによって誘電率を増加さ
せるもので、下部電極(ストレージノード)としてNb
をドープしたSrTiO3 を、キャパシタ絶縁膜として
SrTiO3 を、上部電極(プレート)としてW(仕事
関数4.5eV)を用いたスタックトキャパシタセルを
有するDRAMに関する。ここで、NbをドープしたS
rTiO3 は、n型半導体として作用する。
【0072】まず、図4(a)に示すように、比抵抗が
10Ω・cmで(001)面からなる表面を有するp型
シリコン基板401上に熱酸化膜を形成し、これをパタ
ーニングすることにより素子分離用埋込み酸化膜402
を形成し、さらに薄い熱酸化膜からなるゲート酸化膜4
03を形成する。続いて、基板上に第1のn+ 型ポリシ
リコン膜を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、ゲート酸化膜40
3上にn+ 型ポリシリコン膜のゲート電極404を形成
する。その後、基板401に対してイオン注入を行い、
ゲート酸化膜403直下の領域を介して相互に離間され
た領域に、ソース・ドレインとなるn-型領域4051
及び4052 を自己整合的に形成する。
【0073】次いで、基板全面に厚い第1のCVD酸化
膜406を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、n- 型領域405
1 に連通する開口部を形成する。続いて、第1のCVD
酸化膜406上、及びこの開口部の内部にタングステン
シリサイドを堆積し、通常のフォトエッチング法に従っ
てパターニングすることによりビット線407を形成す
る。その後、第2のCVD酸化膜408を堆積する。
【0074】次いで、図4(b)に示すように、n-
領域4052 に連通する開口部を形成し、第2のn+
ポリシリコン膜を全面に堆積した後、エッチバック法で
開口部内にのみ残すことにより、n- 型領域4052
接続する第2のn+ 型ポリシリコン膜409を形成す
る。続いて、全面に反応性スパッタ法、CVD法によ
り、SrTiO3 膜を堆積し、Nbをイオン注入するこ
とにより第1のキャパシタ電極となるNb添加SrTi
3 膜410を形成する。
【0075】次いで、図4(c)に示すように、Nb添
加SrTiO3 膜410の上を逆スパッタ法により清浄
化及び平坦化した後、例えば反応性スパッタ法、CVD
によって、Nb添加SrTiO3 膜410の上にキャパ
シタ誘電体膜となるSrTiO3 膜411を膜厚が10
0nm以下になるように形成する。続いて、SrTiO
3 膜411上にW膜を形成した後、これを通常のフォト
エッチング法に従ってパターニングすることにより、第
2のキャパシタ電極となるW膜412を形成する。
【0076】このようにして、本発明の第4の実施例に
なるキャパシタ(メモリセル)が完成される。なお、通
常のLSIの製造プロセスでは、引き続き、パッシベー
ション膜の形成、配線の形成等の工程が行われる。
【0077】本実施例の高誘電体膜キャパシタでは、N
b添加SrTiO3 膜410が下部電極に、SrTiO
3 膜411がキャパシタ絶縁膜に、W膜412が上部電
極にそれぞれ相当する。 (実施例5)図5は、本発明の第5の実施例に係わる高
誘電体膜キャパシタを用いた半導体素子の製造工程を示
す断面図である。本実施例は、下部電極(ストレージノ
ード)としてPtを、キャパシタ絶縁膜としてKTaO
3 を、上部電極(プレート)としてPtを用いたスタッ
クトキャパシタセルを有するDRAMに関する。
【0078】まず、図5(a)に示すように、(00
1)配向したMgO基板501上に、Pt膜502をス
パッタにより(001)配向エピタキシャル成長させ
る。続いて、Pt膜502の表面を清浄化し、Ptの清
浄(001)面を露出させる。このための方法として、
例えば真空或いは不活性ガス中の高温処理、高温でのハ
ロゲンガスによるエッチング処理、又は逆スパッタ処理
等を用いることができる。次いで、Pt膜502上に、
例えば反応性スパッタ法、CVD法、又は他の適切な成
膜方法により、KTaO3 膜503を形成する。さら
に、KTaO3 膜503上にPt膜504をスパッタ法
により形成する。
【0079】次いで、図5(b)に示すように、層間絶
縁膜505を堆積し、コンタクトホールを開孔し、Ti
N膜506及びn+ 多結晶Si膜507を堆積した後、
ケミカルメカニカルポリッシングによって層間絶縁膜5
05上のn+ 多結晶Si膜507及びTiN膜506を
除去する。
【0080】次いで、図5(c)に示すように、SOI
基板(p型シリコン基板508、素子分離用酸化膜50
9、ゲート酸化膜510、ゲート電極511及びn-
領域512から構成される。)を貼り合わせてトランジ
スタを形成する。
【0081】本実施例では、キャパシタ絶縁膜のペロフ
スカイト結晶KTaO3 が(001)配向するので、電
極との格子定数の差による格子歪は、誘電率の増大に非
常に有効に寄与する。なお、基板501として、MgO
の他に、例えば、Al23も用いることができる。ま
た、Si基板にYBCO、或いはCaF2 を堆積させた
ものも用いることができる。これは、基板に直接ではな
く、この基板にエピタキシャル成長する材料を介して間
接的に電極をエピタキシャル成長させる例に当たる。
【0082】なお、本実施例の電極とキャパシタ絶縁膜
の組み合わせとして、(Pt,KTaO3 )の他に、第
1の実施例で説明した各種の材料を用いることができ
る。また、下部電極としても、第1の実施例で説明した
積層膜、合金膜、或いはペロフスカイト結晶にドナーや
アクセプタをドープして導電性を持たせた導体膜を用い
ることができる。 (実施例6)図6は、本発明の第6の実施例に係わる高
誘電体膜キャパシタを用いた半導体素子の製造工程を示
す断面図である。本実施例は、下部電極(ストレージノ
ード)としてPtを、キャパシタ絶縁膜としてKTaO
3 を、上部電極(プレート)としてPtを用いたスタッ
クトキャパシタセルを有するDRAMに関する。
【0083】まず、図6(a)に示すように、比抵抗が
10Ω・cmで(001)面からなる表面を有するp型
シリコン基板601上に熱酸化膜を形成し、これをパタ
ーニングすることにより素子分離用埋込み酸化膜602
を形成し、さらに薄い熱酸化膜からなるゲート酸化膜6
03を形成する。続いて、基板上に第1のn+ 型ポリシ
リコン膜を形成し、これを通常のフォトエッチング法に
従ってパターニングすることにより、ゲート酸化膜60
3上にn+ 型ポリシリコン膜のゲート電極604を形成
する。その後、基板601に対してイオン注入を行い、
ゲート酸化膜603直下の領域を介して相互に離間され
た領域に、ソース・ドレインとなるn-型領域6051
及び6052 を自己整合的に形成する。
【0084】次いで、基板全面に厚い第1のMgO膜6
06を(001)配向するように形成し、これを通常の
フォトエッチング法に従ってパターニングすることによ
り、n- 型領域6051 に連通する開口部を形成する。
続いて、第1のMgO膜606上、及びその開口部の内
部にタングステンシリサイドを堆積し、通常のフォトエ
ッチング法に従ってパターニングすることによりビット
線607を形成する。その後、第2のMgO膜608を
(001)配向するように堆積する。
【0085】次いで、図6(b)に示すように、n-
領域6052 に連通する細長い開口部を形成し、第2の
+ 型ポリシリコン膜を全面に堆積した後、エッチバッ
ク法で開口部内にのみ残すことにより、n- 型領域60
2 に接続する第2のn+ 型ポリシリコン膜609を形
成する。このとき、ポリシリコン膜609のMgO膜6
08に占める最上面の面積の割合は、次に堆積するPt
を(001)配向させる目的上、なるべく小さくするこ
とが望ましい。この後、全面にスパッタ法、或いは蒸着
法により、第1のキャパシタ電極となるPt膜610を
形成する。
【0086】次いで、図6(c)に示すように、Pt膜
610の表面を清浄化し、Ptの清浄(001)面を露
出させる。このための方法として、例えば真空或いは不
活性ガス中の高温処理、高温でのハロゲンガスによるエ
ッチング処理、又は逆スパッタ処理等を用いることがで
きる。この後、例えば反応性スパッタ法、CVD法、又
は他の適切な成膜方法ににより、Pt膜610の上にキ
ャパシタ誘電体膜となるKTaO3 膜611を形成す
る。次いで、KTaO3 膜611上にPt膜を形成した
後、これを通常のフォトエッチング法に従ってパターニ
ングすることにより、第2のキャパシタ電極となるPt
膜612を形成する。
【0087】このようにして、本発明の第6の実施例に
なるキャパシタ(メモリセル)が完成される。なお、通
常のLSIの製造プロセスでは、引き続き、パッシベー
ション膜の形成、配線の形成等の工程が行われる。
【0088】本実施例の高誘電体膜キャパシタにおいて
は、Pt膜610が下部電極に、KTaO3 膜611が
キャパシタ絶縁膜に、Pt膜612が上部電極にそれぞ
れ相当する。
【0089】下部電極のPtは、大部分が(001)M
gO上に形成されるので、(001)配向の単結晶とな
る。従って、キャパシタ絶縁膜であるKTaO3 は(0
01)配向するので、電極の影響による格子変形は、誘
電率の増加に非常に有効に効くことになる。また、Mg
O以外に、例えばAl23 、YBCO、或いはCaF
2 も用いることができる。
【0090】なお、本実施例の電極とキャパシタ絶縁膜
の組み合わせとして、(Pt,KTaO3 )の他に、第
1の実施例で説明した各種の材料を用いることができ
る。また、下部電極としても、第1の実施例で説明した
積層膜、合金膜、或いはペロフスカイト結晶にドナーや
アクセプタをドープして導電性を持たせた導体膜を用い
ることができる。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、キ
ャパシタ誘電体膜として用いられるペロフスカイト型金
属酸化物の格子を下地電極基板の影響で本来の格子の状
態から歪ませ誘電率を向上させることにより、或いは誘
電体膜中のキャリア、トラップ、欠陥によって発生する
内部電界を減少させて誘電率を向上させることにより、
高容量キャパシタを提供することができる。ひいては、
DRAM等の信頼性が向上され、高性能の半導体集積回
路が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係わるキャパシタを用いた素子
の製造工程を示す断面図。
【図2】第2の実施例に係わるキャパシタを用いた素子
の製造工程を示す断面図。
【図3】第3の実施例に係わるキャパシタを用いた素子
の製造工程を示す断面図。
【図4】第4の実施例に係わるキャパシタを用いた素子
の製造工程を示す断面図。
【図5】第5の実施例に係わるキャパシタを用いた素子
の製造工程を示す断面図。
【図6】第6の実施例に係わるキャパシタを用いた素子
の製造工程を示す断面図。
【図7】誘電体膜に用いるペロフスカイト結晶の格子状
態を示す図。
【図8】誘電体薄膜の誘電率と膜厚の関係を示す図。
【符号の説明】
101,201,301,401,508,601 …p型シリコン基板、 102,202,302,402,509,602 …素子分離用酸化膜、 103,203,303,403,510,603 …ゲート酸化膜、 104,204,304,404,511,604 …ゲート電極(第1のn+
ポリシリコン膜) 105,205,305,405,512,605 …n- 型領域 106,206,306,406 …第1のCVD酸化膜 107,207,307,407,607 …ビット線(タングステンシリサ
イド) 108,208,315,408 …第2のCVD酸化膜 109,209,309,409,609 …第2のn+ 型ポリシリコン膜 110,112,310,312,502,504,610,612 …Pt膜 111,503,611 …KTaO3 膜 210,212 …Pd膜 211,311,411 …SrTiO3 膜 308 …シリコン窒化膜 410 …NbドープSrTiO3 膜 412 …W膜 501 …MgO基板 505 …層間絶縁膜 506 …TiN膜 507 …n+ 多結晶Si膜 606,608 …MgO膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/04 21/822

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャパシタ電極と常誘電体ペロフスカイト
    結晶の薄膜からなるキャパシタ誘電体膜により構成され
    る高誘電体膜キャパシタにおいて、 前記誘電体膜を構成する結晶構造に関し、該誘電体膜と
    前記キャパシタ電極との界面がなす面に平行な方向の結
    晶面の間隔が長くなるように結晶格子が歪んでいること
    を特徴とする高誘電体膜キャパシタ。
  2. 【請求項2】前記誘電体膜とキャパシタ電極との格子定
    数のずれは2%以内で、かつ誘電体膜の格子定数の方が
    キャパシタ電極の格子定数よりも大きいことを特徴とす
    る請求項1記載の高誘電体膜キャパシタ。
  3. 【請求項3】キャパシタ電極と強誘電体ペロフスカイト
    結晶の薄膜からかるキャパシタ誘電体膜により構成され
    る高誘電体膜キャパシタにおいて、 前記誘電体膜を構成する結晶構造に関し、該誘電体膜と
    前記キャパシタ電極との界面がなす面に平行な方向の結
    晶面の間隔が短くなるように結晶格子が歪んでいること
    を特徴とする高誘電体膜キャパシタ。
  4. 【請求項4】前記誘電体膜とキャパシタ電極との格子定
    数のずれは2%以内で、かつ誘電体膜の格子定数の方が
    キャパシタ電極の格子定数よりも小さいことを特徴とす
    る請求項3記載の高誘電体膜キャパシタ。
  5. 【請求項5】キャパシタ電極と常誘電体ペロフスカイト
    結晶の薄膜からなるキャパシタ誘電体膜により構成され
    る高誘電体膜キャパシタの製造方法において、 前記キャパシタ電極の少なくとも一方にキャパシタ誘電
    体膜のペロフスカイト結晶が有する格子定数よりも0.
    01〜2%小さい格子定数を有する立方晶からなる導電
    体材料を用い、該電極を単結晶基板上に直接或いは間接
    的に[001]方向にエピタキシャル成長させた後、該
    電極上にキャパシタ誘電体膜をエピタキシャル成長させ
    ることを特徴とする高誘電体膜キャパシタの製造方法。
  6. 【請求項6】キャパシタ電極と強誘電体ペロフスカイト
    結晶の薄膜からかるキャパシタ誘電体膜により構成され
    る高誘電体膜キャパシタの製造方法において、 前記キャパシタ電極の少なくとも一方にキャパシタ誘電
    体膜のペロフスカイト結晶が有する格子定数よりも0.
    01〜2%大きい格子定数を有する立方晶からなる誘電
    体材料を用い、該電極を単結晶基板上に直接或いは間接
    的に[001]方向にエピタキシャル成長させた後、該
    電極上にキャパシタ誘電体膜をエピタキシャル成長させ
    ることを特徴とする高誘電体膜キャパシタの製造方法。
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