JPH08193661A - オイルシール装置および排出弁 - Google Patents

オイルシール装置および排出弁

Info

Publication number
JPH08193661A
JPH08193661A JP7021357A JP2135795A JPH08193661A JP H08193661 A JPH08193661 A JP H08193661A JP 7021357 A JP7021357 A JP 7021357A JP 2135795 A JP2135795 A JP 2135795A JP H08193661 A JPH08193661 A JP H08193661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil seal
piston
oil
peripheral portion
valve body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7021357A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Ichinose
正人 一瀬
Katsuhiko Kuramochi
克彦 蔵持
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Corp
Original Assignee
JATCO Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Corp filed Critical JATCO Corp
Priority to JP7021357A priority Critical patent/JPH08193661A/ja
Publication of JPH08193661A publication Critical patent/JPH08193661A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 押さえ板やボルトを使用することなくワンタ
ッチで装着でき、強い圧力状態に晒されても脱落しない
オイルシール装置を提供する。 【構成】 ハウジング11に形成した円筒面11Aにオ
イルシール10Aの外周を挿入する。円筒面11Aには
断面三角形の環状溝15が形成され、環状溝15にオイ
ルシール10Aの環状突起14Bを落とし込む。環状突
起14Bは、断面L型の環状の内環12を蛇腹状に膨ら
ませた補強構造12Aによって裏打ち補強される。補強
構造12Aと環状溝15に挟まれたパッキン14の層が
圧縮応力を発生して、オイルシール10Aの右側から作
用する圧力に抵抗する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸を保持するとと
もに回転軸の一方の側に油圧を密封するオイルシール装
置、および、回転する油圧ピストンに設けられて油圧遮
断時にオイルを速やかに流出させる排出弁に関する。
【0002】
【従来の技術】変速切り替えに伴う運転者の繁雑な操作
を不要とした自動変速機が広く実用されている。このよ
うな自動変速機には、回転軸を保持するとともに回転軸
の一方の側に油圧を密封するオイルシール装置、およ
び、回転する油圧ピストンに設けられて油圧遮断時にオ
イルを速やかに流出させる排出弁が組み込まれる。
【0003】図9は自動変速機の部分的な断面図であ
る。コンバーターハウジング63とトランスミッション
ケース64とオイルポンプ62のハウジングが一体に固
定される。コンバーターハウジング63は、トルクコン
バーター61を格納する。トランスミッションケース6
4は、複数のクラッチ65や図示しない遊星歯車装置を
含む自動変速機の機構を格納する。トルクコンバーター
61は、左側の図示しないエンジンの出力軸の回転を自
動変速機の機構に伝達する。
【0004】オイルポンプ62は、トルクコンバーター
61の外殻と一体に回転する駆動軸68に駆動されて、
内部のローターを回転させ、高圧のオイルを出力して自
動変速機の機構各部に循環させる。出力された高圧のオ
イルは、機構の潤滑、冷却を始めとして、クラッチ65
を油圧駆動し、自動変速機の機構を油圧制御し、トルク
コンバーター61へオイル供給し、また、オイル冷却経
路を貫流するオイルの流れを形成する。オイルポンプ6
2と駆動軸68の間にオイルシール71が配置される。
オイルシール71は、駆動軸68を回転可能に保持する
とともに、オイルシール71の図中右側の空間に高圧の
オイルを密封する。
【0005】クラッチ65は、ピストン66を含む全体
が回転可能に構成され、ピストン66の図中左側の隙間
に対する油圧の供給/開放に応じてピストン66を軸方
向に移動させて、クラッチ65のそれぞれにおける係合
/解除を実行する。クラッチ65を駆動するピストン6
6に排出弁72が設けられる。排出弁72は、クラッチ
解除のために油圧が開放された際に、球形の弁体(ボー
ル)を中心からずらせて、ピストン66の左側の空間に
閉じ込められたオイルを右側の空間(トランスミッショ
ンケース64内)へと速やかに流出させる。
【0006】図5は従来のオイルシールの説明図であ
る。図中、(a)はハウジングに直接取り付けた例、
(b)は間接的に取り付けた例である。図5の(a)に
おいて、オイルポンプのハウジング21に形成した環状
の凹所21Aにオイルシール20がはめ込まれる。オイ
ルシール20は、ボルト27でハウジング21に固定し
た環状の押さえ板26によって凹所21A内に位置決め
される。オイルシール20は、断面L字型の金属製の内
環22をゴム材料のパッキン24で被覆して形成され
る。パッキン24の軸28を囲んで摺動する部分は、環
状のスプリング23で裏打ちされている。図5の(b)
において、(a)と同一のオイルシール20は、断面が
クランク状の環状の押さえ板29によってハウジング2
1の端面に押し付ける形式で保持される。押さえ板29
は、ボルト27によってハウジング21に固定される。
【0007】図8は、従来の排出弁の説明図である。図
中、(a)はクラッチ駆動用のシリンダーの構造を簡略
に示し、(b)、(c)、(d)は排出弁の状態を示
す。図8の(a)において、軸57を囲む環状のシリン
ダー51は、ピストン52と一体に軸57に対して回転
可能である。ピストン52は、ストッパー56とばね5
5によって、シリンダー51の底側に向かって付勢され
る。シリンダー51とピストン52によって囲まれた容
積に、高圧のオイルが軸57から供給孔58を通じて流
れ込むと、ピストン52がばね55を押し縮めて図中の
右側に移動する。これにより、図示しない摩擦板が押圧
されて、摩擦板の重なり部分に摩擦力が発生し、クラッ
チが締結状態となる。
【0008】ピストン52の軸57を囲む円周上に複数
の排出弁50が配置される。排出弁50は、貫通孔54
にボール53を格納して構成される。シリンダー51と
ピストン52によって囲まれた容積に高圧のオイルが満
たされた状態ではボール53が貫通孔54を塞ぐ。一
方、オイルの圧力が開放された状態では、ボール53が
貫通孔54を開いてピストン52を貫通するオイルの流
れを形成する。排出弁50を通じて流出するオイルは、
ばね55に付勢されて移動するピストン52の移動速度
を増して、速やかにクラッチを解放する。正常に機能す
る排出弁は、ピストン52がシリンダー51の底に突き
当たる時刻を早める。
【0009】図8の(b)〜(d)に拡大して詳細に示
すように、排出弁50の貫通孔54は、シリンダー51
底側の円筒孔54Aとシリンダー51開放側の円筒孔5
4Bを、中間の円錐面で連通させて構成される。ボール
53は、2つの円筒孔54A、54Bの中間の直径を持
つ。図8の(b)は、油圧が開放されてピストン52の
左側の油圧が低下している状態を示す。このとき、ピス
トン52の回転に伴う遠心力によってボール53が円錐
面を外側に転がり落ちて、2つの円筒孔54A、54B
が連通状態となり、ピストン52の左側のオイルが矢印
のように流出する。図8の(c)は、高圧のオイルが供
給されてピストン52の左側の油圧が上昇している状態
を示す。このとき、油圧が円錐面の縮径側にボール53
を押し込んで、2つの円筒孔54A、54Bが遮断され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図5のオイルシール2
0では、オイルシール20をハウジング21と押さえ板
26、29で挟み込んで軸方向に位置決めする。そし
て、ハウジング21と押さえ板26、29をボルト27
で一体に連結することによって、オイルシール20の右
側の空間に密封されたオイルの油圧に対抗している。従
って、(a)では、押さえ板26が無ければ、オイルシ
ール20が図中の左方向へ脱落する可能性がある。ま
た、(b)では、押さえ板29に「オイルシール20の
低圧側の面を押圧する隔壁を設ける必要がある。しか
し、押さえ板26、29やボルト27は、部品点数の増
加となり、これらの取り付けスペースの確保がハウジン
グ21の設計上の自由度を妨げている。また、オイルシ
ール20の取り付け工数が増し、組み立てや交換の際に
時間とコストがかかる問題がある。
【0011】図8の排出弁50では、(d)に示すよう
に、夾雑物59によって排出弁50の正常な動作が妨げ
られる問題がある。貫通孔54を流れるオイルに含まれ
る夾雑物59(不純物、固形物、粘着物)が貫通孔54
の円筒孔54Aの内周面に付着すると、ピストン52の
回転によって外側に掃き寄せられる。このとき、ボール
53が円錐面の縮径側に押し付けられて、貫通孔54の
2つの円筒孔54A、54Bを遮断していると、夾雑物
59がボール53の外側に回り込んでくさび状に堆積す
る。堆積した夾雑物59は、ボール53を円錐面にロッ
クして、オイルの圧力が開放されても、遠心力による正
常な転がり落ちを妨げる。また、完全にロックしない場
合でも、オイルの圧力がかなり低下しないとボール53
が転がり落ちなくなる。
【0012】シリンダー51とピストン52の間に閉じ
込められたオイルの圧力が低下を始めてからボール53
が転がり落ちるまでの時間が伸びると、ばね55に付勢
されてピストン52がシリンダー51の底に向かって移
動する速度が遅くなる。これにより、クラッチ(図9の
クラッチ65)が解放されるタイミングが遅れる。1つ
のクラッチが解放されるタイミングが遅れて、別のクラ
ッチが係合開始するまでに間に合わないと、両方のクラ
ッチの一対の摩擦板に不必要な摩擦が発生して、いわゆ
る「引き摺り」を起こし、自動変速機の損失を高めると
ともに摩擦板の寿命を損なう。
【0013】本発明は、押さえ板無しでも強い油圧に対
して十分に対抗して軸方向に位置決めされる組み立て容
易なオイルシール装置を提供することを目的とする。ま
た、夾雑物によってボールの移動を妨げられず、従っ
て、油圧の低下に反応して速やかにピストンが復帰し
て、「引き摺り」を起こす心配が無い排出弁を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1のオイルシール
装置は、ハウジングに形成された円筒面にはめ込まれて
緊密に保持される円管状の外周部と、前記外周部から中
心側に張り出してシール面を形成し、回転軸を回転可能
に保持する内周部と、を有し、前記外周部と前記内周部
がゴム材料で一体に形成されたオイルシール装置におい
て、前記円筒面に環状に形成された係止溝に対応させ
て、前記外周部から突出させた係止部を設けるととも
に、前記外周部のゴム材料に埋め込まれた金属筒に、前
記係止部に対応させて外側に折り曲げた補強構造を形成
したものである。
【0015】請求項2のオイルシール装置は、請求項1
の構成における前記補強構造を、前記金属筒を切り起こ
して外側に立ち上げた爪とし、前記爪を、高圧側で折り
曲げて低圧側に立ち上げたものである。
【0016】請求項3のオイルシール装置は、請求項2
の構成において、前記外周部のゴム材料を部分的に切り
欠いて前記爪を露出させ、前記外周部のゴム材料の表面
よりも高く突出させたものである。
【0017】請求項4の排出弁は、ピストンを軸方向に
貫通する貫通孔に配置された弁体保持部と、前記弁体保
持部に格納された球形の弁体と、を有する排出弁におい
て、柔軟な弾性体材料から形成され、前記弁体により封
止可能な開口を中心に設けて前記弁体保持部の内周面か
らほぼ直立させた隔壁部材を有し、前記隔壁部材は、ピ
ストンに油圧が加えられた状態では、前記シリンダー開
放側に向かって縮径する円錐面を形成して前記弁体を前
記開口に案内し、これにより前記封止を実現するもので
ある。
【0018】 請求項5の排出弁は、請求項4の構成に
おける前記貫通孔が前記シリンダー開放側に向かって縮
径する円錐面を有し、前記隔壁部材は、前記弁体保持部
の内周面を兼ねる一体の底付き円筒状に形成されて前記
貫通孔に挿入され、ピストンに油圧が加えられた状態で
は、前記隔壁部材の底部分が前記貫通孔の円錐面に倣っ
て円錐面を形成するものである。
【0019】
【作用】請求項1のオイルシール装置は、ハウジングに
形成された円筒面に挿入して係止溝にオイルシール装置
の係止部を落とし込むことによって、円筒面の軸方向の
所定位置に固定される。このとき、係止溝内で外側に拡
張した係止部が係止溝の低圧側壁面に突き当たって、オ
イルシール装置に作用する圧力に対抗する。また、オイ
ルシール装置の係止部は、表面のゴム材料の内部に埋め
込まれた金属筒から外側に立ち上げた補強構造によって
補強されるから、単純なゴム材料だけの突起よりも変形
しにくく、強い圧力を引き受け可能である。
【0020】請求項2のオイルシール装置では、補強構
造を、金属筒の全周に渡る連続的なものとせず、金属筒
の外周を部分的に1か所以上コの字型に切り欠いて外側
に立ち上げて形成している。爪は軸方向の低圧側を立ち
上げており、爪先を係止溝の低圧側壁面に対抗させる。
請求項3のオイルシール装置では、爪がゴム材料で被覆
されず、ゴム材料の外周から突出して係止溝の低圧側壁
面に直接に突き当たる。
【0021】請求項4の排出弁では、弁体保持部に格納
された球形の弁体がシリンダー底側の油圧に駆動されて
流出部を閉鎖する。一方、油圧が低下すると遠心力や重
力によって弁体が隔壁部材の中心の開口から退去して、
シリンダー開放側に通じるオイルの流出経路が形成され
る。柔軟な弾性体材料から形成された隔壁部材は、油圧
(または油圧に駆動された弁体)に押圧されて、シリン
ダー開放側に向かって膨らんで変形する。変形した隔壁
部材が円錐面を形成し、弁体を中心の開口に向かって導
く。
【0022】請求項5の排出弁は、例えば、円錐面を有
する従来の貫通孔に底付き円筒状の隔壁部材を挿入し
て、弁口部材の厚み分だけ小さい直径の弁体を格納させ
ることにより構成可能である。挿入された隔壁部材は、
円錐面の始まり部分に突き当たって軸方向の所定位置に
位置決めされる。隔壁部材は、油圧(または油圧に駆動
された弁体)に押圧されて円錐面に突き当たる位置まで
膨らみ、貫通孔の円錐面を弾性体材料で被覆した状態の
円錐面を形成する。
【0023】
【実施例】図1〜図4を参照して実施例のオイルシール
を説明する。実施例のオイルシールは、例えば、遊星歯
車式変速装置を使用した自動車用の自動変速機(オート
マチックトランスミッション)のオイルポンプに対して
図9に示すように組み込まれる。図1は第1実施例、図
2は第2実施例、図3は第3実施例、図4は比較例であ
て、単純なはめ込み式の例である。ここでは、ハウジン
グ11にオイルシールの外周を保持する円筒面11Aを
形成し、円筒面11Aに断面三角形の環状溝15を形成
し、環状溝15にオイルシール10の環状突起14Bを
はめ込む。図2〜図4における円筒面11Aおよび環状
溝15は図1の場合と同一であるから、図1の場合と同
一の符号を付して説明を省略する。
【0024】図1において、オイルポンプのハウジング
11には、オイルシールを取り付けるための環状の凹所
が形成される。環状の凹所の円筒面11Aには、断面三
角形の環状溝15が形成される。第1実施例のオイルシ
ール10Aは、比較的に薄い鋼板を絞り加工して形成し
た断面L型の内環12の表面全体を、ゴム材料のパッキ
ン14で被覆して構成される。パッキン14の最も内側
に位置するエッジ14Aが図示しない駆動軸との摺動面
を構成する。エッジ14Aは、パッキン14の裏側から
環状のスプリング13によって裏打ちされる。スプリン
グ13は、エッジ14Aの開口の円形を保ち、図示しな
い駆動軸が芯振れした場合でも全周におけるエッジ14
Aの圧力状態を均一にしてオイル漏れに至らせない。
【0025】オイルシール10Aの外周には、環状溝1
5に相当させて断面が三角形の環状突起14Bを形成し
ている。環状突起14Bの全体はパッキン14の一部と
して構成されるが、環状突起14Bに対応させて、内環
12に補強構造12Aを形成している。補強構造12A
は、内環12を絞り加工して、外周を1節の蛇腹状に盛
り上げている。補強構造12Aは、外周から押圧されて
も縮径しないため、オイルシール10Aの外周よりも内
側に位置させている。
【0026】オイルシール10Aをハウジング11の円
筒面11Aに沿って挿入すると、環状突起14Bで挿入
抵抗が増大するが、環状突起14Bを押し潰して縮径さ
せた状態で円筒面11Aを進み、環状溝15に環状突起
14Bが落ち込む軸方向位置では、オイルシール10A
がハウジング11に安定に保持される。このとき、環状
突起14Bが環状溝15を満たしており、パッキン14
の層を介して環状溝15の壁面が内環12の補強構造1
2Aと対向する。図中の右側からオイルシール10Aに
油圧が作用すると、環状溝15と補強構造12Aの低圧
側(左側)の対向面間のパッキン14の層が圧縮応力を
発生してこの油圧力に抵抗する。
【0027】図1の環状突起14Bを持つ構成に対し
て、図4は環状突起を持たないオイルシール10Dの説
明図である。ここでは、図4の構成に比較して図1の構
成の利点を説明する。ハウジング11には図1の環状溝
15が形成されず、オイルシール10Dには図1の環状
突起14Bが形成されない。オイルシール10Dは、断
面L型の内環12Nの表面全体を、ゴム材料のパッキン
14で被覆して構成される。スプリング13は、パッキ
ン14Nの内周部分を補強する。オイルシール10Dの
外周は平坦であり、内環12の外側を被覆するパッキン
14Nの層は厚さが一様である。
【0028】オイルシール10Dをハウジング11に挿
入すると、ハウジング11と内環12Nの間のパッキン
14N層に発生する圧縮応力が、挿入時の両者の摺動面
に摩擦力を形成して、オイルシール10Dをハウジング
11に固定する。この摩擦力は、オイルシール10Dを
一杯に挿入した状態で最大、一杯に引き出した状態で最
低、両方の状態の中間部分では単調に増加する。このこ
とは、オイルシール10Dに密封された油圧が挿入時の
摺動面の摩擦力を一度上回ると、オイルシール10Dが
加速的に滑って一気にハウジング11から脱落すること
を意味する。
【0029】また、オイルシール10Dの表面は、オイ
ルの油膜を介してハウジング10の円筒面と接触してい
るため、両者の摩擦係数は低く、圧力状態で振動に長時
間晒されると次第に滑り出す。特に、運転に伴ってオイ
ル温度が上昇すると、加熱されたパッキン14Nのゴム
材料が軟化して、パッキン14N層の圧縮応力が低下す
るため、ますます滑り易くなる。従って、図4のオイル
シール10Dは、図9の自動変速機のオイルポンプ62
のような「高い圧力状態で振動に長時間晒される用途」
には採用できない。利用する場合は、接着剤を用いて、
オイルシール10Dをハウジング11に固定するか、押
さえ板やスナップリングを併用する必要がある。
【0030】ところで、図4の内環12Nをパッキン1
4Nで被覆して、オイルシールの外観を図1のオイルシ
ール10Aと同一に形成した場合を考える。すなわち、
図1の環状突起14Bが内環12の補強構造12Aによ
って裏打ちされない場合である。図1の環状溝15が形
成されたハウジング11にこのようなオイルシールを挿
入して環状溝15に環状突起14Bを落とし込んだ場
合、オイルシールに軸方向の力が作用すると、環状突起
14Bが環状溝の斜面に案内されて縮径し、比較的容易
に円筒面11Aの内径以下となるため、図1のオイルシ
ール10Aほどには強固に位置決めされない。特に、運
転に伴ってオイル温度が上昇すると、加熱されたパッキ
ン14層が軟化して、環状突起14Bが縮径し易くな
り、引き抜きに対する抵抗力も著しく低下する。
【0031】ただし、環状溝15の前後の環状突起14
Bが縮径する部分で摩擦(抵抗)力が増大して極大値を
形成するため、前後の極大値に挟まれた「環状溝15に
環状突起14Bを落とし込んだ位置」でオイルシールが
安定に保持され、圧力状態で振動に長時間晒されても一
方向に移動し続ける心配が無い。従って、図4の場合の
ように、オイルシール10Dが加速的に滑ってハウジン
グ11から一気に脱落することは無い。
【0032】以上説明した第1実施例のオイルシールに
よれば、温度や油膜状態によって大きく変化する不安定
な摩擦力(円筒面11Aとオイルシール10A外周の間
の摩擦力)に頼らず、環状突起14Bを環状溝15で機
械的に拘束させる構成としたから、圧力状態で振動に長
時間晒されてもオイルシールが軸方向の一定位置に安定
に保持される。また、内環12の補強構造12Aで環状
突起14Bを裏打ちする構成としたから、パッキン14
のゴム材料の性質(弾性率、摩擦係数、硬度、温度特性
等)にかかわらず、一定水準以上の軸方向抵抗力が確保
される。従って、軸を保持するシール部分の性質を優先
してゴム材料を自由に選択できる。
【0033】また、補強構造12Aは全周で環状溝15
に対向し、オイルシールに作用する油圧が環状突起14
Bの広い範囲のパッキン14層に分散されるから、高い
圧力状態に晒されたり、無理やりオイルシールを挿入
し、引き抜いた場合でも環状突起14Bが破損せず、オ
イルシールの軸方向のがたつきが大きくならない。ま
た、円筒面は、摩擦力を要求されず、オイルシールをが
たつかない程度に緩く保持すればよいから、内環12に
作用する応力が小さく、また、補強構造12Aが環状に
内環12を補強するから、内環12の厚みを薄くでき
る。
【0034】また、ハウジングに対するオイルシールの
取り付けがワンタッチで完了し、図5の場合のような押
さえ板やボルトを使用しないから、組み立てや修理の際
の工数が削減され、これらに必要な時間とコストが節約
される。また、ハウジングにオイルシールを接着しない
から、取り外しが容易で、交換の際に接着剤屑を掃除す
る必要が無い。また、環状突起の構造が出し入れ両方向
に対称であるから、取り付け時と同程度の労力で取り外
しが可能である。従って、取り外し時にオイルシールが
破損する心配が無く、再利用も可能である。
【0035】第1実施例のオイルシール10Aでは、環
状溝15が発明の係止溝、環状突起14Bが発明の係止
部に相当する。また、内環12の補強構造12Aは、蛇
腹状の曲げ構造とせず、別部材のリングを断面L型の内
環の外周に溶接して立ち上げる構造としてもよい。ま
た、補強構造12Aは、内環の外円周に沿った連続的な
ものとせず、外円周に沿って1以上の立ち上がりを配置
してもよい。例えば、内環を外側に打ち出したいぼ状の
突起とする。
【0036】第2実施例では、内環12の円筒部分を切
り起こした補強構造を、内環の外円周に断続的に配置す
る。図2において、ハウジング11の円筒面11Aがオ
イルシール10Bの外周を拘束する。円筒面11Aには
環状溝15が形成され、オイルシール10Bの環状溝1
5に対応させた位置には、図1の環状突起14Bと外観
を同じくする環状突起14Cが形成される。オイルシー
ル10Bは、内環12をゴム材料のパッキン14で被覆
して構成される。パッキン14の最も内側に位置する摺
動部分は、環状のスプリング13によって裏打ちされ
る。
【0037】オイルシール10Bの環状突起14Cは、
内環12をコの字型に切り欠いて外側に立ち上げた爪1
2Bによって補強される。爪12Bは、環状突起14C
に沿って複数配置される。爪12Bは、環状溝15に環
状突起14Cを落とし込んだ状態では環状溝15内に位
置する。しかし、爪12Bは、外周からの押圧によって
容易に屈服してオイルシール10Bの外周面の内側に後
退する。従って、オイルシール10Bを円筒面11Aに
沿って挿入すると、爪12Bを押し曲げて縮径させた状
態で環状突起14Cが環状溝15へと案内され、環状溝
15内では爪12Bが外側に広がる。爪12Bの先端
は、環状溝15の低圧側壁面に、パッキン14の層を介
して対向する。爪12Bは、出し入れの両方向について
非対称な特性を持ち、挿入時にはオイルシール10Bを
スムースに移動させるが、環状溝15に環状突起14C
を落とし込んだ状態では、爪12Bが環状溝15を突っ
張って、オイルシール10Bに作用する圧力や引き抜き
に対する強い抵抗力を発生する。
【0038】以上説明した第2実施例のオイルシールに
よれば、押さえ板、ボルト、スナップリング、接着剤等
を使用することなく、オイルシールをワンタッチに取り
付けて、軸方向の一定位置に正確に位置決めできる。そ
して、取り付け状態では、オイルシールに作用する圧力
に対して強い抵抗力を発揮できる。また、オイルシール
の出し入れ両方向について、第1実施例に比較して大き
な非対称性を持つため、オイルシールのスムースな装着
と圧力に対する大きな抵抗力を両立できる。
【0039】図3の第3実施例において、環状溝15を
形成したハウジング11にオイルシール10Cが取り付
けられる。オイルシール10Cは、内環12をゴム材料
のパッキン14で被覆して構成される。パッキン14の
最も内側に位置する摺動部分は、環状のスプリング13
によって裏打ちされる。オイルシール10Cの環状溝1
5に対応させた位置には、パッキン14の窓14Dが形
成され、内環12をコの字型に切り欠いて立ち上げた爪
12Cが窓14Dから突出している。
【0040】爪12Cは、外周からの押圧によって容易
に屈服してオイルシール10Cの外周面の内側に後退す
る。オイルシール10Cが円筒面11Aに沿って挿入さ
れる期間は爪12Bが窓14D内に退去するが、環状溝
15内では爪12Cが外側に広がって、爪12Cの先端
が環状溝15に直接突き当たる。爪12Cは、オイルシ
ール10Cの出し入れに関して、第2実施例よりもさら
に非対称な特性を実現している。爪12Cの屈服は、パ
ッキン14の弾性に邪魔されないから、第2実施例に比
べて容易にオイルシール10Bを挿入できる。しかし、
オイルシール10Cに作用する圧力や引き抜きに対して
は、爪12Cの先端を直接に環状溝15に突き当てて強
い抵抗力を発揮する。
【0041】以上説明した第3実施例のオイルシールに
よれば、押さえ板やボルトや接着剤を使用することな
く、オイルシールをワンタッチに取り付けて、軸方向の
一定位置に正確に位置決めできる。そして、取り付け状
態では、オイルシールに作用する圧力に対して強い抵抗
力を発揮できる。また、オイルシールの第2実施例より
もさらにスムースな装着と圧力に対する第2実施例より
もさらに大きな抵抗力を確保できる。
【0042】次に、図6、図7を参照して実施例の排出
弁を説明する。実施例のオイルシールは、例えば、遊星
歯車式変速装置を使用した自動車用の自動変速機(オー
トマチックトランスミッション)のクラッチのピストン
に対して、図9に示すように組み込まれる。図6は排出
弁の第1実施例の説明図、図7は排出弁の第2実施例の
説明図である。図6中、(a)は油圧を解除した状態、
(b)は(a)における弾性体シリンダーの形状、
(c)は油圧状態、(d)は(c)における弾性体シリ
ンダーの形状、(e)は再度油圧を解除した状態、
(f)は(e)における弾性体シリンダーの形状を示
す。図7中、(a)は油圧を解除した状態、(b)は油
圧状態を示す。
【0043】図6の(a)において、ピストン32の図
中左側がシリンダー底側のオイルを収納する空間、右側
がシリンダー解放側でオイルを流出させる空間である。
ピストン32の取り付け孔34Aは、図8に示される環
状のピストン52の円筒孔54Aを座ぐりして形成され
る。内径を拡大された取り付け孔34Aに弾性体シリン
ダー37が挿入される。弾性体シリンダ−37は、ゴム
材料を図6の(b)に示す外観に成型しており、中央に
開口37Aを形成した平らな底板37Bを有する。
【0044】ピストン32に取り付けた弾性体シリンダ
ー37の内側にボール33が格納される。ボール33が
弾性体シリンダー37の開口37Aを塞いだ状態で、オ
イルがシリンダー底側に密封される。また、ボール33
が開口37Aから退去した状態で、オイルがシリンダー
解放側へ流出する。ピストン32は高速で回転している
ため、シリンダー底側のオイルが抜けた状態やオイルの
圧力が低い場合には、遠心力によって、ボール33が直
径方向の外側に移動する。このとき、弾性体シリンダー
37の底板37Bは直立してボール33を流出口34B
から遠ざける。そして、開口37Aのエッジとボール3
3の隙間から流出口34Bを経て、シリンダー底側のオ
イルが流出する。
【0045】図6の(c)では、ピストン32の左側空
間に満たされたオイルが高い圧力状態にある。このと
き、オイルがボール33を押し出して底板37Bを右側
に押し倒す。底板37Bは、(d)に示す外観に変形し
て、取り付け孔34Aと流出口34Bの中間の円錐面に
張り付いた状態となり、弾性体シリンダー37の内側に
円錐面を形成して、ボール33を中心に案内する。ボー
ル33は開口37Aのエッジに押し付けられて、開口3
7Aを塞ぐ。この状態でピストン32が高速回転し続け
ると、弾性体シリンダー37の底板37Bとボール33
の隙間に夾雑物39がくさび状に堆積する。
【0046】図6の(e)では、ボール33の外側に夾
雑物39が堆積した(c)の状態からピストン32の左
側空間の油圧が解除される。圧力のかからなくなった弾
性体シリンダー37は、(f)に示す外観に復元する。
すなわち、底板37Bが円錐面を離れて直立状態に戻
り、夾雑物を支持していた斜面(円錐面)が消失する。
底板37Bは、夾雑物の有無にかかわらずボール33を
流出口34Bから強制的に遠ざける。直立状態の底板3
7Bはボール33を中心に案内しないため、ボール33
は、遠心力によって直径方向の外側に転がり落ちる。こ
のとき、夾雑物の堆積が突き崩される。そして、開口3
7Aのエッジとボール33の隙間が形成され、ピストン
32の左側空間のオイルがこの隙間を通じて右側空間に
流出する。
【0047】以上説明した排出弁の第1実施例によれ
ば、ボールの外側に夾雑物が堆積した場合でもボールの
正常な動作が妨げられない。また、開口37Aのゴム材
料の柔軟なエッジによってボール33の表面をシールす
るから、ボール33の表面がさび付いたり、多少の異物
を挟み込んだ場合でも隙間が封止され、圧力状態におけ
る漏れが少ない。また、第1実施例の採用に際して、図
8の従来の構成をほとんど変更しないで済むから、従来
の構成部品や設計をそのまま転用できる。また、追加さ
れる部品が弾性体シリンダー37のみであり、弾性体シ
リンダー37は取り付け孔34Aと円錐面の境界の座ぐ
り端面で位置決めされて、挿入のみで装着されるから、
部品コストと組み立てコストの増加とならない。
【0048】なお、排出弁の第1実施例では、従来のピ
ストンの貫通孔を座ぐりして弾性体シリンダー37の取
り付けスペースを大きく確保し、従来と同じ口径のボー
ル33を使用可能としているが、座ぐり無しでやや小型
の弾性体シリンダーを取り付けて、従来よりも小口径の
ボールを使用してもよい。このとき、弾性体シリンダー
の高圧側部分にボールの軸方向の移動を拘束する突起を
設け、ボールがピストンとシリンダーの間隔に脱落しな
いようにしてもよい。
【0049】ところで、第1実施例のようにもともとの
ピストンを追加加工してそのまま使用せず、専用のピス
トンを使用してもよい。図7に示した流出弁の第2実施
例では、図6の取り付け孔34Aと流出口34Bの間の
円錐面に頼ること無く、圧力に屈服して自ら円錐面を形
成して、ボールを中心に流し込んで案内する構成として
いる。図7の流出弁の第2実施例では、ピストン42に
形成された貫通孔44の低圧側の円筒孔44Bに弾性体
リップ47の外周が接着される。円筒孔44Bは、高圧
側の円筒孔44Aよりも径を大きくして、接着面積を確
保している。弾性体リップ47は、斜辺を曲線とした台
形の回転断面を持ち、中心に開口47Aを形成する。弾
性体リップ47は、高圧側をほぼ直立状態にして円筒孔
44Aに取り付けられる。シリンダー底側のオイルが抜
けた状態やオイルの圧力が低い場合、図7の(a)に示
すように、ボール43は、ピストン42に作用する遠心
力や重力に応じて、この面に沿って転がり落ちる。
【0050】これに対して、ピストン42の左側空間に
オイルが満たされて高い圧力状態にある場合、図7の
(b)に示すように、オイルがボール43を押し出して
弾性体リップ47を右側に凹ませる。このとき、弾性体
リップ47の左側の面には、円錐面(曲円錐面)が形成
され、円錐面に沿って油圧に押し流されるボール43
は、中心軸上に導かれる。ボール43は、開口47Aの
エッジに押し付けられて、開口47Aを塞ぐ。
【0051】以上説明した第5実施例の排出弁によれ
ば、ボールの外側に堆積した夾雑物によってボールの移
動が妨げられない。
【0052】
【発明の効果】本発明のオイルシール装置によれば、押
さえ板やボルトを使用しないで、オイルシール装置をハ
ウジングにワンタッチで簡単に装着できる。従って、オ
イルポンプ等の油圧装置において部品点数が削減され、
組み立て工数も削減される。また、比較的に小さな挿入
力で装着できるにもかかわらず、装着されたオイルシー
ル装置は作用する圧力に対して強い抵抗力を発生する。
金属筒の外周を断続的に立ち上げて補強構造とした場
合、スムースな挿入と抜け落ちに対する強い抵抗力を両
立できる。立ち上げ部分を露出させて係止部に直接突き
当てる場合、さらにスムースな挿入とさらに強い抵抗力
を確保できる。
【0053】本発明の排出弁によれば、球形の弁体の外
側にオイル中の夾雑物等が堆積しても弁体の正常な動作
が妨げられない。従って、クラッチの係合の解除が遅れ
ることが無く、摩擦板のひきずりが発生しない。弁口部
材を円錐面に押し付ける構造とした場合、柔軟な薄い材
料で弁口部材を構成できる。また、従来の排出弁の設計
構造や構成部品を最大限にそのまま利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のオイルシールの説明図である。
【図2】第2実施例のオイルシールの説明図である。
【図3】第3実施例のオイルシールの説明図である。
【図4】比較例のオイルシールの説明図である。
【図5】従来のオイルシールの説明図である。
【図6】第1実施例の排出弁の説明図である。
【図7】第2実施例の排出弁の説明図である。
【図8】従来の排出弁の説明図である。
【図9】自動変速機の部分的な構成の説明図である。
【符号の説明】
11、21 ハウジング 12、22 内環 13、23 スプリング 14、24 パッキン 15 環状溝 10A、10B、10C、10D、20、71 オイル
シール 11A 円筒面 12A 補強構造 12B、12C 爪 14A エッジ 14B、14C 環状突起 14D 窓 26、29 押さえ板 27 ボルト 28、57 軸 21A 凹所 32、42、52 ピストン 33、43、53 ボール 34、44、54 貫通孔 37 弾性体シリンダー 39、59 夾雑物 34A 取り付け孔 34B 流出口 37A、47A 開口 37B 底板 47 弾性体リップ 44A、44B、54A、54B 円筒孔 51 シリンダー 55 ばね 56 ストッパ 68 駆動軸 58 オイル供給口 円筒孔 61 トルクコンバーター 62 オイルポンプ 63 コンバーターハウジング 64 トランスミッションケース 65 クラッチ 66 ピストン 72 排出弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに形成された円筒面にはめ込
    まれて緊密に保持される円管状の外周部と、 前記外周部から中心側に張り出してシール面を形成し、
    回転軸を回転可能に保持する内周部と、を有し、 前記外周部と前記内周部がゴム材料で一体に形成された
    オイルシール装置において、 前記円筒面に環状に形成された係止溝に対応させて、前
    記外周部から突出させた係止部を設けるとともに、 前記外周部のゴム材料に埋め込まれた金属筒に、前記係
    止部に対応させて外側に折り曲げた補強構造を形成した
    ことを特徴とするオイルシール装置。
  2. 【請求項2】 前記補強構造は、前記金属筒を切り起こ
    して外側に立ち上げた爪であり、 前記爪の立上がり部分が、高圧側で折り曲げて低圧側に
    立ち上げられたことを特徴とする請求項1記載のオイル
    シール装置。
  3. 【請求項3】 前記外周部のゴム材料を部分的に切り欠
    いて前記爪を露出させ、前記外周部のゴム材料の表面よ
    りも高く突出させたことを特徴とする請求項2記載のオ
    イルシール装置。
  4. 【請求項4】 ピストンを軸方向に貫通する貫通孔に配
    置された弁体保持部と、 前記弁体保持部に格納された球形の弁体と、を有する排
    出弁において、 柔軟な弾性体材料から形成され、前記弁体により封止可
    能な開口を中心に設けて前記弁体保持部の内周面からほ
    ぼ直立させた隔壁部材を有し、 前記隔壁部材は、ピストンに油圧が加えられた状態で
    は、前記シリンダー開放側に向かって縮径する円錐面を
    形成して前記弁体を前記開口に案内し、これにより前記
    封止を実現することを特徴とする排出弁。
  5. 【請求項5】 前記貫通孔は、前記シリンダー開放側に
    向かって縮径する円錐面を有し、 前記隔壁部材は、前記弁体保持部の内周面を兼ねる一体
    の底付き円筒状に形成されて前記貫通孔に挿入され、 ピストンに油圧が加えられた状態では、前記隔壁部材の
    底部分が前記貫通孔の円錐面に倣って円錐面を形成する
    ことを特徴とする請求項4記載の排出弁。
JP7021357A 1995-01-13 1995-01-13 オイルシール装置および排出弁 Pending JPH08193661A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7021357A JPH08193661A (ja) 1995-01-13 1995-01-13 オイルシール装置および排出弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7021357A JPH08193661A (ja) 1995-01-13 1995-01-13 オイルシール装置および排出弁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08193661A true JPH08193661A (ja) 1996-07-30

Family

ID=12052848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7021357A Pending JPH08193661A (ja) 1995-01-13 1995-01-13 オイルシール装置および排出弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08193661A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000257628A (ja) * 1999-03-09 2000-09-19 Nok Megulastik Co Ltd センターベアリングサポート
JP2001241554A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Showa Corp 車両用緩衝器の密封装置
JP2003214359A (ja) * 2002-01-23 2003-07-30 Koyo Seiko Co Ltd ギヤポンプ及びこれを用いる動力舵取装置
JP2008075679A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Nok Corp 密封装置
JP2008249041A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Jtekt Corp 転がり軸受装置
JP2009127778A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Jtekt Corp 車両用ハブユニット
CN106855115A (zh) * 2017-03-08 2017-06-16 重庆青山工业有限责任公司 一种汽车变速器油封安装结构
CN107228152A (zh) * 2016-03-24 2017-10-03 比亚迪股份有限公司 减振器油封、减振器及其充气方法
JP2017227243A (ja) * 2016-06-21 2017-12-28 Nok株式会社 密封装置の固定構造
KR20180056479A (ko) * 2016-11-18 2018-05-29 한국에스케이에프씰 주식회사 Atc용 피스톤씰
CN111075970A (zh) * 2019-12-27 2020-04-28 浙江博开机电科技有限公司 真空系统安全阀
JP2020183774A (ja) * 2019-05-07 2020-11-12 Nok株式会社 密封装置、及び、密封構造
CN115431035A (zh) * 2022-09-23 2022-12-06 河钢集团衡水板业有限公司 一种油缸活塞的装配方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000257628A (ja) * 1999-03-09 2000-09-19 Nok Megulastik Co Ltd センターベアリングサポート
JP2001241554A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Showa Corp 車両用緩衝器の密封装置
JP2003214359A (ja) * 2002-01-23 2003-07-30 Koyo Seiko Co Ltd ギヤポンプ及びこれを用いる動力舵取装置
JP2008075679A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Nok Corp 密封装置
JP2008249041A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Jtekt Corp 転がり軸受装置
JP2009127778A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Jtekt Corp 車両用ハブユニット
CN107228152B (zh) * 2016-03-24 2019-10-11 比亚迪股份有限公司 减振器油封、减振器及其充气方法
CN107228152A (zh) * 2016-03-24 2017-10-03 比亚迪股份有限公司 减振器油封、减振器及其充气方法
JP2017227243A (ja) * 2016-06-21 2017-12-28 Nok株式会社 密封装置の固定構造
KR20180056479A (ko) * 2016-11-18 2018-05-29 한국에스케이에프씰 주식회사 Atc용 피스톤씰
CN106855115A (zh) * 2017-03-08 2017-06-16 重庆青山工业有限责任公司 一种汽车变速器油封安装结构
JP2020183774A (ja) * 2019-05-07 2020-11-12 Nok株式会社 密封装置、及び、密封構造
CN111075970A (zh) * 2019-12-27 2020-04-28 浙江博开机电科技有限公司 真空系统安全阀
CN115431035A (zh) * 2022-09-23 2022-12-06 河钢集团衡水板业有限公司 一种油缸活塞的装配方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08193661A (ja) オイルシール装置および排出弁
JP3354291B2 (ja) 油圧クラッチにおけるキャンセラーの給排油構造
US7036646B2 (en) Wet-type multiple disc clutch
US5829565A (en) One-way clutch
CN102124252A (zh) 扭矩转换器
JP2008082186A (ja) エンジン始動用トルク伝達装置
CN101484720A (zh) 带有两个背板的滚轮、楔块或棘轮单向离合器
JP2002098165A (ja) 発進クラッチ
US20060191762A1 (en) Low drag multimode clutch
US4947969A (en) Center load clutch brake
JP4831575B2 (ja) 発進クラッチ
US20020142881A1 (en) Low noise planetary isolator
JP2889956B2 (ja) 機械的一体化機構を具えた摩擦係合装置
JP2001107981A (ja) 多板クラッチ装置
KR100482116B1 (ko) 자동변속기의 클러치 허브 구조
JP4553636B2 (ja) 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置
US20040020738A1 (en) End bearing and oneway clutch apparatus
JPH11108146A (ja) 動力伝達装置
US20050034952A1 (en) Wet multi-plate clutch
JPH11201260A (ja) ロックアップクラッチ付き流体伝動装置
JP3525517B2 (ja) ロックアップ機構付きトルクコンバータ
JP7462462B2 (ja) 密封装置
JP2836388B2 (ja) ロックアップクラッチ付き流体伝動装置
US20100122888A1 (en) Hydraulic one-way disc clutch assembly
WO2024058173A1 (ja) クラッチ装置および自動二輪車

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040622

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040805

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041227

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050106

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20050408