JPH08193519A - コンロッド過給式エンジンを備えた自動二輪車 - Google Patents

コンロッド過給式エンジンを備えた自動二輪車

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Publication number
JPH08193519A
JPH08193519A JP394195A JP394195A JPH08193519A JP H08193519 A JPH08193519 A JP H08193519A JP 394195 A JP394195 A JP 394195A JP 394195 A JP394195 A JP 394195A JP H08193519 A JPH08193519 A JP H08193519A
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JP
Japan
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air
engine
tank
crankcase
connecting rod
Prior art date
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Pending
Application number
JP394195A
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English (en)
Inventor
Naoki Tsuchida
直樹 土田
Kanetake Makino
謙武 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
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Publication of JPH08193519A publication Critical patent/JPH08193519A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加圧空気中に潤滑油が混ざるのを抑制してエ
ンジン性能への悪影響を回避できるコンロッド過給式エ
ンジンを備えた自動二輪車を提供する。 【構成】 コンロッド25の揺動によりクランクケース
21の吸入口21aから吸入した空気を圧縮して吐出口
21bから燃焼室に供給するコンロッド過給式エンジン
17を備えた自動二輪車1を構成する場合に、該エンジ
ン17を、ピストン24の上昇行程時に上記コンロッド
25がクランクケース21内の気筒軸C上から上側に移
動するように傾斜させて車体クレーム2に搭載し、該ク
ランクケース21の下側に吸入室Aを位置させるととも
に、下側壁21a´に上記吸入口21aを形成し、上側
に圧縮室Bを位置させるとともに、上側壁21b´に吐
出口21bを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンロッドの揺動によ
り吸気を圧縮するコンロッド過給式エンジンを備えた自
動二輪車に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジン出力の向上を図る目的か
ら、クランク室内に吸入された空気をコンロッドの揺動
により圧縮して燃焼室に供給するようにしたコンロッド
過給式エンジンが提案されている(例えば、特開平6−
93869号公報参照)。
【0003】この種の過給式エンジンでは、クランクケ
ースの内周壁にコンロッド,クランクウェブを摺接させ
て吸入空気を圧縮する構造であることから、これらの摺
動面に潤滑油を供給する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記クランク
ケースの摺動面に潤滑油を供給する場合、吸入空気の流
れ方向の如何によっては、該加圧空気に混ざった潤滑油
がエンジンの燃焼室に流入するおそれがあり、場合によ
ってはエンジン性能に悪影響を与えるという懸念があ
る。
【0005】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、潤滑油が燃焼室に流入するのを防止してエンジン性
能への悪影響を回避できるコンロッド過給式エンジンを
備えた自動二輪車を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンロッドの
揺動によりクランクケースの吸入口から吸入した空気を
圧縮して吐出口から燃焼室に供給するコンロッド過給式
エンジンを備えた自動二輪車において、該エンジンを、
ピストンの上昇行程時に上記コンロッドがクランクケー
ス内の気筒軸線上から上側に移動するように傾斜させて
車体フレームに搭載し、該クランクケースの下側に吸入
室を位置させるとともに下側壁に上記吸入口を形成し、
上側に圧縮室を位置させるとともに上側壁に吐出口を形
成したことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明に係るコンロッド過給式エンジンを備え
た自動二輪車によれば、ピストン上昇時にコンロッドが
クランクケース内の中央から上側に移動するようにエン
ジンを傾斜させて搭載し、該クランクケースの下側壁に
吸入口を形成するとともに上側壁に吐出口を形成したの
で、空気はクランクケース内に下側の吸入口から吸入さ
れ、加圧されて上側の吐出口から吐出されることとな
る。この場合、潤滑油は自重と過給圧との相互作用によ
って圧縮空気から分離されてクランクケース内の下側に
位置する吸入室内に落下貯留することとなり、加圧空気
中に潤滑油が混ざるのを抑制でき、エンジン性能への悪
影響を回避できる。また分離された潤滑油はクランクケ
ースの下側壁に回収孔を設けることによって回収でき、
再使用が可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図に基づいて説
明する。図1ないし図6は、本発明の第1実施例による
コンロッド過給式エンジンを備えたスクータ型自動二輪
車を説明するための図であり、図1〜図3はそれぞれ本
実施例装置の側面図,平面図,背面図、図4は本実施例
エンジンが適用されたスクータ型自動二輪車の側面図、
図5,図6は過給装置構成部品の位置関係及び空気の流
れ等を示す模式図である。なお、本明細書において、
左, 右とは車両進行方向に見た状態での左, 右を意味す
る。
【0009】図において、1は本実施例装置が採用され
たスクータ型自動二輪車であり、これの車体フレーム2
はアンダーボーン型のもので、ヘッドパイプ2aに側面
視略L字状のメインフレーム2bの上端を接続し、該メ
インフレーム2bの下端に左右一対のサイドフレーム2
c,2cの前端を接続し、該両サイドフレーム2cを上
方に立ち上げ、さらに後方に延長した構造になってい
る。また上記ヘッドパイプ2aには、下端で前輪3を軸
支する前フォーク4が左右に操向自在に軸支されてお
り、該前フォーク4の上端には操向ハンドル5が固定さ
れている。
【0010】上記操向ハンドル5の周囲はハンドルカバ
ー6で、上記ヘッドパイプ2aの周囲は前カバー7aと
後カバー7bとの2分割構造のフロントカバー7でそれ
ぞれ覆われている。また上記メインフレーム2bとサイ
ドフレーム2cとの接続部には足載部を構成するフート
ボード8が配設されており、上記サイドフレーム2cの
左右側方にはサイドカバー9が配設されている。このサ
イドカバー9の上部にシート10が配置されており、該
シート10の下方に収納ボックス11,燃料タンク12
等が搭載されている。
【0011】上記左右サイドフレーム2cの上方屈曲部
下方付近にユニットスイング式エンジンユニット15が
搭載されている。このエンジンユニット15は、上記サ
イドフレーム2c,2c間にブラケット14を介して架
設されたピボット軸16によって上下揺動可能に懸架支
持されたエンジン本体17と、該エンジン本体17の左
側部に後方に延びるよう一体に接続形成された後輪伝動
装置18とからなり、該伝動装置18内にはベルトドラ
イブ式無段変速機構が内蔵されており、その後端部には
後輪19が軸支されている。また上記後輪伝動装置18
の伝動ケース18aの後端部の上面にはリヤサスペンシ
ョン20の下端が軸支されており、該リヤサスペンショ
ン20の上端はサイドフレーム2cに軸支されている。
【0012】上記エンジン本体17はこれの気筒軸を略
水平に向けた横置きの強制風冷式4サイクル単気筒型の
ものであり、これはクランクケース21にシリンダブロ
ック22,及びシリンダヘッド23を接続し、該シリン
ダブロック22のシリンダボア内にピストン24を摺動
自在に挿入配置するとともに、該ピストン24をコンロ
ッド25でクランク軸26のクランクピン26aに連結
した構造のものである。また上記クランク軸26の左端
部には図示しない駆動プーリが、右端部には上記エンジ
ン本体17に冷却空気を供給する強制冷却ファン51が
装着されている。そして上記エンジン本体17はエアシ
ュラウド50によってその周囲が囲まれており、上記冷
却ファン51によって吸引された冷却空気aがエンジン
本体17とエアシュラウド50との間を通る際に上記シ
リンダヘッド23,シリンダブロック22等を冷却する
とともに、出口50aから放出される。なお、22a,
23cはそれぞれ放熱面積を増大するためのシリンダブ
ロック冷却フィン,シリンダヘッド冷却フィンである。
【0013】上記シリンダヘッド23の下面に導出され
た排気ポート23aにはエキゾーストパイプ28が接続
されており、該エキゾーストパイプ28の後端には後輪
19の右側方に配置されたマフラ29が接続されてい
る。また上記シリンダヘッド23の上面に導出された吸
気ポート23bにはインテークマニホールド30が接続
されており、該インテークマニホールド30の上流端に
は上記シリンダブロック22の上面に配置された気化器
31が接続されている。この気化器31の右側方にオイ
ルタンク32が配置されている。また、上記排気ポート
23a,吸気ポート23bは排気弁111,吸気弁11
0で開閉され、該各弁111,110は、排気,吸気側
タペット114,113を介してカム軸112で開閉駆
動される。
【0014】そして上記エンジンユニット15は、コン
ロッド過給式の過給装置33を備えている。この過給装
置33は、コンロッド過給機構33aと、該過給機構3
3aへの空気を濾過するエアクリーナ35と、上記過給
機構33aからの圧縮空気を冷却するインタクーラ36
と、該インタクーラ36からの圧縮空気を貯溜すること
によりシリンダボアに供給される圧縮空気の圧力変動を
抑制する過給タンク37とを備えており、これらの過給
装置構成部品35〜37は全て上記ユニットスイング式
エンジンユニット15に該ユニット15と共に揺動する
ように装着されている。
【0015】上記コンロッド過給機構33aは、上記ク
ランクケース21の内周壁にコンロッド25,クランク
ウェブ26bを摺接させることによりクランク室を吸入
室Aと圧縮室Bとに区分けするとともに、ピストン24
の移動に伴って上記各室A,Bを拡縮するように構成さ
れている。この場合、上記コンロッド25は、図6に示
すように、ピストン24が下死点に位置したときクラン
クケース21内の気筒軸C上に位置し(同図の二点鎖線
参照)、ピストン24が下死点から上死点に上昇移動す
るに伴いクランクケース21内の気筒軸C上から上側に
揺動するように設定されており、これにより圧縮室Bの
容積が減少して空気が圧縮されるとともに、吸入室Aの
容積が増加して空気が吸入される容積型過給機が構成さ
れている。そして上記クランクケース21の図示下側壁
21a´には上記吸入室Aに連通する吸入口21aが形
成されており、図示上側壁21b´には上記圧縮室Bに
連通する吐出口21bが形成されている。
【0016】そして本実施例エンジンユニット15は気
筒軸Cが略水平となるように車体フレームに搭載されて
いることから、上記吸入口21aはクランクケース21
の最低所付近に、吐出口21bは最高所付近に位置して
いる。
【0017】また上記コンロッド過給機構33aには潤
滑装置100が接続されている。この潤滑装置100
は、上記オイルタンク32からの潤滑油をオイルストレ
ーナ101を介してオイルポンプ102により吸引加圧
し、この加圧された潤滑油をデリバリパイプ103を介
して上記コンロッド25,クランクウェブ26b等の摺
動面に供給し、また該供給された潤滑油のうちクランク
ケース21の底部に溜まったものを逆止弁104を有す
るオイルドレン戻り管105により回収して循環使用す
るように構成されている。
【0018】上記エアクリーナ35は側面視で大略三角
形状のものであり、内部にエアクリーナエレメント35
cを有し、平面視でシリンダブロック22,シリンダヘ
ッド23の左側壁と伝動ケース18aの前壁とのコーナ
部分に配置されており、該伝動ケース18a及びクラン
クケース21にボルト締め固定されている。このエアク
リーナ35の吸込口35aは車体内側に向けてサイドカ
バー9内に開口しており、また吐出口35bは下部に位
置している。該吐出口35bは空気導入管40により上
記クランクケース21の吸入口21aに連通接続されて
いる。
【0019】このようにエアクリーナ35を通る空気は
上から下に流れて過給機構に導入されるので、クランク
室からの吸気の吹き返しによりエアクリーナエレメント
が潤滑油で汚損するのを防止できる。また上記エアクリ
ーナ35の吐出口35bを上記過給機構の吸入口21a
の近くに位置させたので、空気導入管40の通路長さを
短くすることができ、それだけ吸い込み抵抗を小さくで
きる。よって過給圧が高くなり、ひいてはエンジン性能
の向上が図れる。さらにまた、エアクリーナ35の吸込
口35aがサイドカバー9内の上部に開口しているの
で、雨水等のエアクリーナ35内への侵入を防止でき
る。
【0020】上記インタクーラ36は側面視略矩形の箱
状の空冷式のもので、クランクケース21の右側方の上
述した冷却ファン51の吸込口51aを覆うように配置
されており、図示しないブラケットを介して上記エンジ
ン本体17に固定されている。これによりエンジン冷却
用に導入した空気を上記インタクーラ36の冷却用空気
に兼用している。従ってインタクーラ冷却専用の電動フ
ァンを不要にでき、コストを低減できる。
【0021】上記インタクーラ36は上部前側コーナ部
に加圧空気入口36aを、上部後側コーナ部に加圧空気
出口36bをそれぞれ形成し、この入口36a,出口3
6b間を内部通路36cで接続するとともに、該内部通
路36cの外表面に放熱面積を増大するための冷却フィ
ン36cを形成した構造のものである。また上記インタ
クーラ36の底壁にはドレン抜き用プラグ41が挿着さ
れている。これによりインタクーラ36の底部に溜まっ
たドレンを容易に排出できるとともに、ドレンがエンジ
ン側に逆流するのを防止できるようになっている。
【0022】上記インタクーラ36の加圧空気入口36
aは入側吸気配管42により上記クランクケース21の
吐出口21bに連通接続されており、該接続部には加圧
空気のクランクケース21内への逆流を防止するリード
弁115が配設されている。また上記加圧空気出口36
bは出側吸気配管43及び上記クランクケース21内に
形成された連通路21c(図6では図示省略)を介して
後述する過給タンク37の導入口37aに接続されてい
る。
【0023】上記過給タンク37は後輪伝動装置18と
サイドフレーム2cとの間に配置されており、伝動ケー
ス18aの上面にボルト締め固定されている。これによ
り過給タンク37は上記気化器31と略同一高さに位置
している。上記過給タンク37の上部内側壁には流出口
37bが形成されており、該流出口37bは上記クラン
クケース21の上方に配置された吸気管45により上記
気化器31に接続されている。このように上記過給タン
ク37と気化器31とが略同じ高さとなっているので、
上記吸気管45の形状を簡素化でき、かつ形状の自由度
を向上できる。さらに上記過給タンク37を伝動ケース
18a側に、つまりマフラ29と反対側に配置したの
で、過給タンク37内に溜まった潤滑油が仮に滲み出て
もマフラ29にかかることはなく、白煙等の発生を防止
できる。
【0024】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例の過給装置33では、エアクリーナ35で
濾過された空気がコンロッド25の揺動により導入管4
0を通ってクランクケース21内に吸入されるとともに
圧縮され、該圧縮空気が吸気配管42からインタクーラ
36内に圧送され、このインタクーラ36で冷却された
圧縮空気は吸気配管43,連通路21cを通って過給タ
ンク37に圧送されて蓄えられる。そして該過給タンク
37内の圧縮空気は吸気管45を通って気化器31に供
給され、ここで混合気となってインテークマニホールド
30から燃焼室に供給される。そして、排気ガスはエキ
ゾーストパイプ28を介してマフラ29から排出される
(図1〜図3の破線矢印参照)。
【0025】本実施例では、エンジンユニット15を気
筒軸Cが水平になるように車体フレーム2に搭載し、コ
ンロッド25がピストン24の上昇行程時にクランクケ
ース21内の気筒軸C上から上側に移動するようにエン
ジン回転方向を設定することにより、クランクケース2
1内の下側部分を吸入室Aとし、上側部分を圧縮室Bと
し、クランクケース21の下側壁21a´に吸入口21
aを形成するとともに上側壁21b´に吐出口21bを
形成したので、空気は下方からクランクケース21内に
吸入され、上方に吐出することとなる。このため潤滑装
置100により供給された潤滑油はクランク室内におい
て自重により圧縮空気から容易確実に分離されることと
なり、加圧空気中に潤滑油が混ざるのを抑制できる。こ
れによりエンジン性能への悪影響を回避できる。また上
記分離された潤滑油はクランクケース21内においてコ
ンロッド等と壁面との摺動面間のシール剤としても機能
することとなり、気密性が向上し、過給圧が高くなる。
【0026】本実施例では、過給装置33を構成するエ
アクリーナ35,インタクーラ36,及び過給タンク3
7をユニットスイング式エンジンユニット15自体に配
置固定したので、該エンジンユニット15の上下揺動に
伴って上記構成部品35〜37も同時に揺動し、従って
各構成部品間の相対移動はなく、各構成部品35〜37
を連通接続するにあたってフレキシブル性をもたせる必
要はなく、配索構造を簡素化できる。また各配管40,
42〜45に剛性,強度を有する材料,形状を採用で
き、装置全体の取付け強度を向上できる。
【0027】また、上記各構成部品35〜37をエンジ
ンユニット15自体に装着することとしたので、エアク
リーナ35をシリンダブロック21と伝動ケース18a
とのコーナ部分に、インタクーラ36をクランクケース
21の右側方に、さらに過給タンク37を伝動ケース1
8aとサイドフレーム2cとの間というように、エンジ
ン回りの空きスペースを有効利用して集中的に配置する
ことができ、過給装置全体をコンパクト化できる。
【0028】なお、上記実施例では、エンジンユニット
15を気筒軸Cが水平となるように搭載したが、必ずし
も水平にする必要はなく、要は吸入室A,及び吸入口2
1aがクランクケースの下側に位置し、圧縮室B,及び
吐出口21bがクランク室の上側に位置するように傾斜
させて搭載すれば良い。また上記実施例ではスクータ型
自動二輪車に適用した場合を例にとって説明したが、本
発明はこれに限られるものではなく、ユニットスイング
式エンジンを搭載した自動二輪車であれば何れにも適用
できる。
【0029】次に本発明の第2実施例を図1〜図6につ
いて説明する。本実施例は、上記第1実施例において、
上述の過給タンクの加圧空気流出口を該過給タンクの上
下方向中心部より上側に設け、かつ過給タンクの底部に
オイル溜まりを形成した例である。
【0030】図1〜図6に示すように、本実施例の過給
タンク37は内部が空洞のもので、これの底部がオイル
溜まりとなっており、該底部にはドレン抜き用プラグ3
7cが挿着されている(図1参照)。また上記過給タン
ク37の底壁には導入口37aが形成されており、該導
入口37aの上流開口端は上記オイル溜まりより上方に
位置している。上記過給タンク37の上部内壁側には加
圧空気流出口37bが形成されており、該流出口37b
はクランクケース21の上方に配置された吸気管45に
より気化器31に接続されている。
【0031】このように本実施例では、クランクケース
21の下側に吸入室A,吸入口21aを設け、上側に圧
縮室B,吐出口21bを設けたことにより潤滑油の混入
を抑制できる点に加え、さらに過給タンク37の流出口
37bを該過給タンク37の上端部に位置させたので、
該過給タンク37内において潤滑油は自重により加圧空
気から分離されて滴下し、オイル溜まりに貯溜すること
となる。従って、潤滑油が混ざっていない加圧空気を気
化器31に供給することができ、潤滑油の流入によるエ
ンジン性能への悪影響を回避できる。また上記過給タン
ク37に溜まったドレンはプラグ37cから容易に回収
又は排出することができる。
【0032】ここで本実施例では、上記過給タンク37
の加圧空気導入口37aを該タンク37の底壁に形成し
たが、この導入口37aの配置位置はこれに限られるも
のではなく、何れの箇所に設けてもよく、例えば過給タ
ンク37の上側に設けてもよい。このようにした場合に
は分離された潤滑油のインタクーラ側への逆流を防止で
きる。
【0033】次に本発明の第3実施例を図1〜図7につ
いて説明する。本実施例は、上記第1実施例におけるイ
ンタクーラの加圧空気出口を該インタクーラの上下方向
中心部より上側に設け、かつインタクーラの底部にオイ
ル溜まりを形成した例である。
【0034】本実施例のインタクーラ36は、図1〜図
6に示すように、側面視略矩形の箱状の空冷式のもの
で、クランクケース21の右側方に配置されており、基
本的構造は第1実施例と同様である。そして本実施例の
インタクーラ36は、図7に示すように、多数の平板状
の冷却パイプ36cの両端を入口,出口ヘッダ36d,
36eに挿入開口させるとともに、上記冷却パイプ36
cに放熱面積を増大するための冷却フィン36fを配設
した構造のものである。また上記インタクーラ36の底
部にはオイル溜まり36gが形成されており、該オイル
溜まり36gの底壁にはドレン抜き用プラグ41が挿着
されている。
【0035】上記インタクーラ36の入口ヘッダ36d
の上端部には加圧空気入口36aが形成されている。該
加圧空気入口36dは入側吸気配管42によりクランク
ケース21の吐出口21bに連通接続されており、該接
続部には加圧空気のクランクケース21内への逆流を防
止するリード弁115が配設されている(図6参照)。
また、上記出口ヘッダ36eの上端部には加圧空気出口
36bが形成されており、該加圧空気出口36bは出側
吸気配管43及び上記クランクケース21内に形成され
た連通路21cを介して過給タンク37の導入口37a
に接続されている。
【0036】本実施例では、インタクーラ36の加圧空
気出口36bを該インタクーラ36の上端部に位置させ
たので、該インタクーラ36内において潤滑油は自重に
より加圧空気から分離されて滴下し、オイル溜まり36
gに貯溜することとなる。従って、より一層潤滑油の混
入の少ない加圧空気を過給タンク37に供給でき、エン
ジン性能への悪影響を回避できる。また上記インタクー
ラ36のオイル溜まり36gに回収したドレンはプラグ
41容易に回収又は排出できる。
【0037】ここで上記実施例では、加圧空気入口36
aについてもインタクーラ36の上部に設けたので、こ
れによりインタクーラ36内で分離された潤滑油の過給
機構33a内への逆流を防止できる。但し上記加圧空気
入口36aは、例えばインタクーラ36の下側に設けて
もよい。
【0038】次に本発明の第4実施例について説明す
る。図8ないし図13は、本発明の第4実施例によるコ
ンロッド過給式エンジンを備えたスクータ型自動二輪車
を説明するための図であり、図8〜図10はそれぞれ本
実施例装置の側面図,平面図,背面図、図11は本実施
例装置が適用されたスクータ型自動二輪車の側面図、図
12は上記過給装置構成部品の位置関係,空気の流れを
示す模式構成図、図13は本実施例装置の配置構成を説
明するための模式図である。
【0039】図において、1は本実施例装置が採用され
たスクータ型自動二輪車であり、これの車体フレーム2
はアンダーボーン型のもので、ヘッドパイプ2aに側面
視略L字状のメインフレーム2bの上端を接続し、該メ
インフレーム2bの下端に左右一対のサイドフレーム2
c,2cの前端を接続し、該両サイドフレーム2cを上
方に立ち上げ、さらに後方に延長した構造になってい
る。また上記ヘッドパイプ2aには、下端で前輪3を軸
支する前フォーク4が左右に操向自在に軸支されてお
り、該前フォーク4の上端には操向ハンドル5が固定さ
れている。
【0040】上記操向ハンドル5の周囲はハンドルカバ
ー6で、上記ヘッドパイプ2aの周囲は前カバー7aと
後カバー7bとの2分割構造のフロントカバー7でそれ
ぞれ覆われている。また上記メインフレーム2bとサイ
ドフレーム2cとの接続部には足載部を構成するフート
ボード8が配設されており、上記サイドフレーム2cの
左右側方にはサイドカバー9が配設されている。このサ
イドカバー9の上部にシート10が配置されており、該
シート10の下方に収納ボックス11,燃料タンク12
等が搭載されている。
【0041】上記左右サイドフレーム2cの上方屈曲部
下方付近にユニットスイング式エンジンユニット15が
搭載されている。このエンジンユニット15は、上記サ
イドフレーム2c,2c間にブラケット14を介して架
設されたピボット軸16によって上下揺動可能に懸架支
持されたエンジン本体17と、該エンジン本体17の左
側部に後方に延びるよう一体に接続形成された後輪伝動
装置18とからなり、該伝動装置18内にはベルトドラ
イブ式無段変速機構が内蔵されており、その後端部には
後輪19が軸支されている。また上記後輪伝動装置18
の伝動ケース18aの後端部の上面にはリヤサスペンシ
ョン20の下端が軸支されており、該リヤサスペンショ
ン20の上端はサイドフレーム2cに軸支されている。
【0042】上記エンジン本体17はこれの気筒軸を略
水平に向けた横置きの強制風冷式4サイクル単気筒型の
ものであり、これはクランクケース21にシリンダブロ
ック22,及びシリンダヘッド23を接続し、該シリン
ダブロック22のシリンダボア内にピストン24を摺動
自在に挿入配置するとともに、該ピストン24をコンロ
ッド25でクランク軸26のクランクピン26aに連結
した構造のものである。また上記クランク軸26の左端
部には図示しない駆動プーリが、右端部には上記エンジ
ン本体17に冷却空気を供給する強制冷却ファン51が
装着されている。そして上記エンジン本体17はエアシ
ュラウド50によってその周囲が囲まれており、上記冷
却ファン51によって吸引された冷却空気aがエンジン
本体17とエアシュラウド50との間を通る際に上記シ
リンダヘッド23,シリンダブロック22等を冷却する
とともに、出口50aから放出される。なお、22a,
23cはそれぞれ放熱面積を増大するためのシリンダブ
ロック冷却フィン,シリンダヘッド冷却フィンである。
【0043】上記シリンダヘッド23の下面に導出され
た排気ポート23aにはエキゾーストパイプ28が接続
されており、該エキゾーストパイプ28の後端には後輪
19の右側方に配置されたマフラ29が接続されてい
る。また上記シリンダヘッド23の上面に導出された吸
気ポート23bにはインテークマニホールド30が接続
されており、該インテークマニホールド30の上流端に
は上記シリンダブロック22の上面に配置された気化器
31が接続されている。この気化器31の右側方にオイ
ルタンク32が配置されている。また、上記排気ポート
23a,吸気ポート23bは排気弁111,吸気弁11
0で開閉され、該各弁111,110は、排気,吸気側
タペット114,113を介してカム軸112で開閉駆
動される。
【0044】そして上記エンジンユニット15は、コン
ロッド過給式の過給装置33を備えている。この過給装
置33は、コンロッド過給機構33aと、該過給機構3
3aへの空気を濾過するエアクリーナ35と、上記過給
機構33aからの圧縮空気を冷却するインタクーラ36
と、該インタクーラ36からの圧縮空気を貯溜すること
によりシリンダボアに供給される圧縮空気の圧力変動を
抑制する過給タンク37とを備えており、これらの過給
装置構成部品35〜37は全て上記ユニットスイング式
エンジンユニット15に該ユニット15と共に揺動する
ように装着されている。
【0045】上記コンロッド過給機構33aは、上記ク
ランクケース21の内周壁にコンロッド25,クランク
ウェブ26bを摺接させることによりクランク室を吸入
室Aと圧縮室Bとに区分けして構成されている。上記コ
ンロッド25は、図12に示すように、ピストン24が
下死点から上死点に上昇移動するに伴いクランクケース
21の中央から上側に揺動するようになっており、これ
により圧縮室Bの容積が減少して空気が圧縮されるとと
もに、吸入室Aの容積が増加して空気が吸入される容積
型過給機が構成されている。そして上記クランクケース
21の下側壁21a´に上記吸入室Aに連通する吸入口
21aが形成されており、上側壁21b´に上記圧縮室
Bに連通する吐出口21bが形成されている。
【0046】また上記コンロッド過給機構33aには潤
滑装置100が接続されている。この潤滑装置100
は、上記オイルタンク32からの潤滑油をオイルストレ
ーナ101を介してオイルポンプ102により吸引加圧
し、この加圧された潤滑油をデリバリパイプ103を介
して上記コンロッド25,クランクウェブ26b等の摺
動面に供給し、また該供給された潤滑油のうちクランク
ケース21の底部に溜まったものを逆止弁104を有す
るオイルドレン戻り管105により回収して循環使用す
るように構成されている。
【0047】上記エアクリーナ35は内部にエアクリー
ナエレメント35cを有し、後輪伝動装置18とサイド
フレーム2cとの間に配置されており、伝動ケース18
aの上面にボルト締め固定されている。このエアクリー
ナ35の吸込口35aは車体内側に向けてサイドカバー
9内に開口しており、また吐出口35bは下方に向けて
開口している。該吐出口35bは空気導入管40により
上記クランクケース21内に形成された連通路21cに
接続されており、該連通路21cは上記吸入口21aに
連通接続されている。
【0048】このように上記エアクリーナ35の吐出口
35bをクランクケース21の吸入口21cより上方に
位置させたので、クランク室からの吸気の吹き返しによ
る潤滑油でエアクリーナエレメントが汚損するのを防止
でき、潤滑油の消費量を低減できる。またエアクリーナ
35の吸込口35aがサイドカバー9内の上部に開口し
ているので、雨水等のエアクリーナ35内への侵入を防
止できる。
【0049】上記インタクーラ36は側面視略矩形の箱
状の空冷式のもので、クランクケース21の右側方の上
述した冷却ファン51の吸込口51aを覆うように配置
されており、図示しないブラケットを介して上記エンジ
ン本体17に固定されている。これによりエンジン冷却
用に導入した空気を上記インタクーラ36の冷却用空気
として兼用している。従ってインタクーラ冷却専用の電
動ファンを不要にでき、コストを低減できる。
【0050】上記インタクーラ36は天壁後部に加圧空
気入口36aを、底壁前部に加圧空気出口36bをそれ
ぞれ形成し、この入口36a,出口36b間を内部通路
36bで接続するとともに、該内部通路36bの外表面
に放熱面積を増大するための冷却フィン36cを形成し
た構造のものである。また該インタクーラ36の底壁後
部にはドレン抜き用プラグ41が挿着されており、これ
によりインタクーラ36の底部に溜まったドレンを容易
に排出でき、またエンジン側に連通する加圧空気入口3
6aが天壁に形成されていることからドレンがエンジン
側に逆流するのを防止できるようになっている。
【0051】上記インタクーラ36の加圧空気入口36
aはクランクケース21の上面に配設された入側吸気配
管42により上記クランクケース21の吐出口21bに
連通接続されており、該接続部には加圧空気のクランク
ケース21内への逆流を防止するリード弁115が配設
されている。また上記加圧空気出口36bはクランクケ
ース21の下面に配設された出側吸気配管43により後
述する過給タンク37の導入口37aに接続されてい
る。
【0052】そして上記過給タンク37は、側面視で大
略三角形状のものであり、エンジンユニット15の車両
前方からの投影面の外側でかつエンジン本体17の近傍
に位置している。より詳細には、上記過給タンク37は
シリンダブロック22,シリンダヘッド23の左側壁と
伝動ケース18aの前壁とのコーナ部分に配置されてお
り、該伝動ケース18a及びクランクケース21にボル
ト締め固定されている。また上記過給タンク37の前方
には上述の導風板8aが位置している。
【0053】また上記過給タンク37の導入口37aは
該タンク37の内側壁37cの下部に形成されており、
該内側壁37cの上部には流出口37bが形成されてい
る。このように流出口37bを導入口37aより上方に
位置させたので、タンク内において潤滑油が自重により
確実に分離され、加圧空気中に潤滑油が混ざるのを抑制
できる。
【0054】上記過給タンク37の内側壁37cには上
記気化器31が、隣接しかつ上記流出口37bと略同じ
高さに位置するように配置されており、該気化器31は
吸気管45により上記過給タンク37の流出口37bに
接続されている。このように上記過給タンク37の流出
口37bを気化器31と略同じ高さに位置させ、かつ該
気化器31に隣接させて配置したので、上記吸気管45
の形状を簡素化できるとともに、通路長さを短くするこ
とができ、それだけ通路抵抗が小さくなってエンジン性
能が向上する。また上記過給タンク37を伝動ケース1
8a側に、つまりエキゾーストパイプ28の導出方向と
反対側に配置したので、過給タンク37内に溜まった潤
滑油が仮に滲み出てもエキゾーストパイプ28にかかる
ことはなく、白煙等の発生を防止できる。
【0055】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例の過給装置33では、エアクリーナ35で
濾過された空気がコンロッド25の揺動により空気導入
管40,連通路21cを通ってクランクケース21内に
吸入されるとともに圧縮され、該圧縮空気が吸気配管4
2からインタクーラ36内に圧送され、このインタクー
ラ36で冷却された圧縮空気は吸気配管43を通って過
給タンク37に圧送されて蓄えられる。そして該過給タ
ンク37内の圧縮空気は吸気管45を通って気化器31
に供給され、ここで混合気となってインテークマニホー
ルド30から燃焼室に供給される。そして、排気ガスは
エキゾーストパイプ28を介してマフラ29から排出さ
れる(図8〜図10の破線矢印参照)。
【0056】このように動作する本実施例装置におい
て、ピストン24の上昇行程時にコンロッド25を中央
から上側に揺動するようにエンジン回転方向を反時計方
向に設定するとともにエンジンを水平に搭載し、クラン
クケース21の下側に吸入室A,吸入口21aを位置さ
せるとともに上側に圧縮室B,吐出口21bを形成した
ので、空気はクランクケース21内に下方から吸入さ
れ、上方に吐出されることとなる。このため潤滑装置1
00により供給された潤滑油はクランク室内において自
重により圧縮空気から容易確実に分離されることとな
り、加圧空気中に潤滑油が混ざるのを抑制できる。また
上記分離された潤滑油はクランクケース21内において
コンロッド等と壁面との摺動面間のシール剤としても機
能することとなり、気密性が向上し、過給圧が高くな
る。
【0057】また、本実施例では、過給タンク37をシ
リンダブロック21の左側壁と伝動ケース18aの前面
とのコーナ部に配置したので、エンジンユニット15に
おける空きスペースを利用することができ、上記過給装
置33の構成部品の中でも大型である過給タンク37の
配置スペースを容易に確保できる。
【0058】また上記エンジン本体17の前方からの投
影面の外側でかつシリンダブロック21の左側方に過給
タンク37を配置したので、該タンク37の前方には走
行風の流れを妨げるものがなく、走行風による冷却性を
向上でき、温度上昇による充填効率の低下を回避でき
る。さらに過給タンク37の前方に導風板8aを配設し
たので、該導風板8aにより走行風をより効率よく過給
タンク37に導びくことができ、冷却効率をさらに向上
できる。
【0059】また、本実施例では、過給装置33を構成
するエアクリーナ35,インタクーラ36,及び過給タ
ンク37等の全ての部品をユニットスイング式エンジン
ユニット15自体に配置固定したので、該エンジンユニ
ット15の上下揺動に伴って上記構成部品35〜37も
同時に揺動し、従って各構成部品間の相対移動はなく、
各構成部品35〜37を連通接続するにあたってフレキ
シブル性をもたせる必要はなく、配索構造を簡素化でき
る。また各配管40,42〜45に剛性,強度を有する
材料,形状を採用でき、装置全体の取付け強度を向上で
きる。
【0060】また、上記各構成部品35〜37をエンジ
ンユニット15自体に装着することとしたので、エアク
リーナ35を伝動ケース18aとサイドフレーム2cと
の間に、上記インタクーラ36をクランクケース21の
右側方に、さらに過給タンク37をシリンダブロック2
1と伝動ケース18aとのコーナ部分にというように、
エンジン回りの空きスペースを有効利用して集中的に配
置することができ、過給装置全体をコンパクト化でき
る。
【0061】なお、上記実施例では、過給タンク37を
エンジン本体17と伝動ケース18aとのコーナ部分に
配置したが、本発明はこれに限られるものではなく、上
述の図13で示したように、エンジンユニット15の前
方からの投影面の外側で、かつエンジン車体17の近傍
であれば何れでもよく、上記実施例と同様の配置スペー
スの確保,及び冷却性の向上の効果が得られる。
【0062】また上記実施例では、スクータ型自動二輪
車に適用した場合を例にとって説明したが、本発明はこ
れに限られるものではなく、ユニットスイング式エンジ
ンを搭載したオートバイ,エンジンユニットを車体フレ
ームに固定したオートバイ等自動二輪車であれば何れに
も適用できる。
【0063】次に本発明の第5実施例について説明す
る。図14ないし図21は、本発明の一実施例によるコ
ンロッド過給式エンジンを備えたスクータ型自動二輪車
の過給装置を説明するための図であり、図14〜図16
はそれぞれ本実施例装置の側面図,平面図,背面図、図
17は本実施例装置が適用されたスクータ型自動二輪車
の側面図、図18は本実施例装置の全体構成を示す模式
図、図19,図20は本実施例装置のクーラタンクの正
面図,平面図、図21は本実施例装置の配置構成を説明
するための模式図である。
【0064】図において、1は本実施例装置が採用され
たスクータ型自動二輪車であり、これの車体フレーム2
はアンダーボーン型のもので、ヘッドパイプ2aに側面
視略L字状のメインフレーム2bの上端を接続し、該メ
インフレーム2bの下端に左右一対のサイドフレーム2
c,2cの前端を接続し、該両サイドフレーム2cを上
方に立ち上げ、さらに後方に延長した構造になってい
る。また上記ヘッドパイプ2aには、下端で前輪3を軸
支する前フォーク4が左右に操向自在に軸支されてお
り、該前フォーク4の上端には操向ハンドル5が固定さ
れている。
【0065】上記操向ハンドル5の周囲はハンドルカバ
ー6で、上記ヘッドパイプ2aの周囲は前カバー7aと
後カバー7bとの2分割構造のフロントカバー7でそれ
ぞれ覆われている。また上記メインフレーム2bとサイ
ドフレーム2cとの接続部には足載部を構成するフート
ボードカバー8が配設されており、上記サイドフレーム
2cの左右側方にはサイドカバー9が配設されている。
このサイドカバー9の上部にシート10が配置されてお
り、該シート10の下方に収納ボックス11,燃料タン
ク12等が搭載されている。また、上記フートボードカ
バー8の下面には走行風を後述するエンジンユニット1
5に導入する導風板8aが配設されている。
【0066】上記左右サイドフレーム2cの上方屈曲部
下方付近にユニットスイング式エンジンユニット15が
搭載されている。このエンジンユニット15は、上記サ
イドフレーム2c,2c間にブラケット14を介して架
設されたピボット軸16によって上下揺動可能に懸架支
持されたエンジン本体17と、該エンジン本体17の左
側部に後方に延びるよう一体に接続形成された後輪伝動
装置18とからなり、該伝動装置18内にはベルトドラ
イブ式無段変速機構が内蔵されており、その後端部には
後輪19が軸支されている。また上記後輪伝動装置18
の伝動ケース18aの後端部の上面にはリヤサスペンシ
ョン20の下端が軸支されており、該リヤサスペンショ
ン20の上端はサイドフレーム2cに軸支されている。
【0067】上記エンジン本体17はこれの気筒軸を略
水平に向けた横置きの強制風冷式4サイクル単気筒型の
ものであり、これはクランクケース21にシリンダブロ
ック22,及びシリンダヘッド23を接続し、該シリン
ダブロック22のシリンダボア内にピストン24を摺動
自在に挿入配置するとともに、該ピストン24をコンロ
ッド25でクランク軸26のクランクピン26aに連結
した構造のものである。また上記クランク軸26の左端
部には図示しない駆動プーリが装着されている。そして
上記エンジン本体17はエアシュラウド50によってそ
の周囲が囲まれており、該エアシュラウド50の空気出
口50aに配置された冷却ファン51によって空気入口
50bから吸引された冷却空気aがエンジン本体17と
エアシュラウド50との間を通る際に上記シリンダヘッ
ド23,シリンダブロック22等を冷却する。
【0068】上記シリンダヘッド23の下面に導出され
た排気ポートにはエキゾーストパイプ28が接続されて
おり、該エキゾーストパイプ28の後端には後輪19の
右側方に配置されたマフラ29が接続されている。また
上記シリンダヘッド23の上面に導出された吸気ポート
にはインテークマニホールド30が接続されており、該
インテークマニホールド30の上流端には上記シリンダ
ブロック22の上面に配置された気化器31が接続され
ている。この気化器31の右側方にオイルタンク32が
配置されている。
【0069】そして上記エンジンユニット15は、コン
ロッド過給式の過給装置33を備えている。この過給装
置33は、コンロッド過給機構33aと、該過給機構3
3aへの空気を濾過するエアクリーナ35と、上記過給
機構33aからの圧縮空気を冷却するとともに、該冷却
した圧縮空気を貯溜することにより、シリンダボアに供
給される圧縮空気の圧力変動を抑制するクーラタンク3
6とを備えている。上記エアクリーナ35,クーラタン
ク36は上記ユニットスイング式エンジンユニット15
に、該ユニット15と共に揺動するように装着されてい
る。
【0070】上記コンロッド過給機構33aは、上記ク
ランクケース21の内周壁にコンロッド25,クランク
ウェブ26bを摺接させることによりクランク室を吸入
室と圧縮室とに区分けして構成されている。上記コンロ
ッド25は、図18に示すように、ピストン24が下死
点から上死点に上昇移動するに伴いクランクケース21
の中央から上側に揺動するようになっており、これによ
り圧縮室Bの容積が減少して空気が圧縮されるととも
に、吸入室Aの容積が増加して空気が吸入される容積型
過給機が構成されている。そして上記クランクケース2
1の下側壁21a´に上記吸入室Aに連通する吸入口2
1aが形成されており、上側壁21b´に上記圧縮室B
に連通する吐出口21bが形成されている。
【0071】また上記コンロッド過給機構33aには潤
滑装置100が接続されている。この潤滑装置100
は、上記オイルタンク32からの潤滑油をオイルストレ
ーナ101を介してオイルポンプ102により吸引加圧
し、この加圧された潤滑油をデリバリパイプ103を介
して上記コンロッド25,クランクウェブ26b等の摺
動面に潤滑油を供給し、また該供給された潤滑油のうち
クランクケース21の底部に溜まったものを逆止弁10
4を有するオイルドレン戻り管105により回収して循
環使用するように構成されている。
【0072】上記エアクリーナ35は後輪伝動装置18
とサイドフレーム2cとの間に配置されており、伝動ケ
ース18aの上面にボルト締め固定されている。このエ
アクリーナ35の吸込口35aは車体内側に向けてサイ
ドカバー9内に開口しており、また吐出口35bは下方
に向けて開口している。該吐出口35bは空気導入管4
0により上記クランクケース21内に形成された連通路
21cに接続されており、該連通路21cは上記吸入口
21aに連通接続されている。
【0073】このように上記エアクリーナ35の吐出口
35bをクランクケース21の吸入口21aより上方に
位置させたので、クランク室からの吸気の吹き返しによ
る潤滑油でエアクリーナエレメントが汚損するのを防止
でき、潤滑油の消費量を低減できる。またエアクリーナ
35の吸込口35aがサイドカバー9内の上部に開口し
ているので、雨水等のエアクリーナ35内への侵入を防
止できる。
【0074】上記クーラタンク36は側面視で大略長方
形の箱状のもので、車体上下方向に向けて縦置きに配設
されている。このクーラタンク36はサイドカバー9よ
り車幅方向内側に位置しており、その上側部分は該サイ
ドカバー9により覆われている。これによりサイドカバ
ー9はクーラタンク用カバーに兼用されており、別部品
としてのカバーを要することなく、転倒時のクーラタン
ク36の損傷を回避できる。
【0075】上記クーラタンク36は、上述のようにイ
ンタークーラと過給タンクとを一体化したもので、多数
の平板状の冷却パイプ36eの下端,上端を入口,出口
ヘッダー36c,36fdに挿入開口させるとともに、
上記冷却パイプ36eに冷却フィン36fを配設した構
造のものである。そして上記入口,出口ヘッダ36c,
36dが上述の圧力変動を抑制するのに充分な容積に設
定されており、これにより該ヘッダ36c,36dが、
貯留用タンクに兼用されている。また上記クーラタンク
36の外側面中央部には電動ファン37が装着されてお
り、該電動ファン37は空気を車内側から車外側に吸い
出すように構成されており、この吸気によって上記冷却
パイプ36e及びヘッダ36c,36d内の圧縮空気を
冷却する。
【0076】そして上記クーラタンク36は、エンジン
ユニット15の車両前方からの投影面の外側で、かつエ
ンジン本体17の近傍に位置している。より詳細には、
上記クーラタンク36は、シリンダブロック22,シリ
ンダヘッド23の左側壁と伝動ケース18aの前壁との
コーナ部分に配置されており、該伝動ケース18a及び
クランクケース21にボルト締め固定されている。また
上記クーラタンク36の前方には上述の導風板8aが位
置している。
【0077】上記クーラタンク36の前壁下部には加圧
空気入口36aが、内側壁上部には加圧空気出口36b
がそれぞれ形成されており、底壁にはドレン抜き用プラ
グ41が挿着されている。このように空気出口36bを
空気入口36aより上方に位置させることにより、イン
タクーラ36内において潤滑油が自重により確実に分離
され、加圧空気中に潤滑油が混ざるのを抑制できる。
【0078】上記クーラタンク36の加圧空気入口36
aは吸気配管42により上記クランクケース21の吐出
口21bに連通接続されている。この吸気配管42はク
ーラタンク36の前壁に沿って上方に延び、ここから車
幅方向内側屈曲して上記吐出口21bに接続されてお
り、さらに上記吸気配管42の空気入口36a部分はフ
ートボードカバー8の下面より下側に突出している。こ
れにより温度上昇した圧縮空気は吸気配管42内におい
て導風板8aにより導びかれた走行風により冷却され、
さらにクーラタンク36内において電動ファン37から
の冷却風により冷却されることとなる。
【0079】上記クーラタンク36の内側壁36cの上
部には上記気化器31が隣接して配置されており、該気
化器31は吸気管45により上記クーラタンク36の加
圧空気出口36bに接続されている。このように上記ク
ーラタンク36の空気出口36bを気化器31と略同じ
高さに位置させ、かつ該気化器31に隣接させて配置し
たので、上記吸気管45の形状を簡素化できるととも
に、通路長さを短くすることができ、それだけ通路抵抗
が小さくなってエンジン性能が向上する。また上記クー
ラタンク36を伝動ケース18a側に、つまりエキゾー
ストパイプ28の導出方向と反対側に配置したので、ク
ーラタンク36内に溜まった潤滑油が仮に滲み出てもエ
キゾーストパイプ28にかかることはなく、白煙等の発
生を防止できる。
【0080】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例の過給装置33では、エアクリーナ35で
濾過された空気がコンロッド25の揺動により空気導入
管40,連通路21cを通ってクランクケース21内に
吸入されるとともに圧縮され、該圧縮空気が吸気配管4
2からクーラタンク36内に圧送され、このクーラタン
ク36内で冷却されるとともに該タンク内に蓄えられ
る。そしてクーラタンク36内に冷却,貯溜された圧縮
空気は吸気管45を通って気化器31に供給され、ここ
で混合気となってインテークマニホールド30から燃焼
室に供給される。そして、排気ガスはエキゾーストパイ
プ28を介してマフラ29から排出される(図14〜図
16の破線矢印参照)。
【0081】またクーラタンク36においては、電動フ
ァン37により吸引された空気により冷却用パイプ,ヘ
ッダパイプ内の圧縮空気が冷却される。
【0082】このように動作する本実施例装置におい
て、ピストン24の上昇行程時にコンロッド25を中央
から上側に揺動するようにエンジンの回転方向を反時計
方向に設定するとともに、エンジンを水平に搭載し、ク
ランクケース21の下側に吸入室A,吸入口21aを形
成するとともに上側に圧縮室B,吐出口21bを形成し
たので、空気はクランクケース21内に下方から吸入さ
れ、上方に吐出されることとなる。このため潤滑装置1
00により供給された潤滑油はクランク室内において自
重により圧縮空気から容易確実に分離されることとな
り、加圧空気中に潤滑油が混ざるのを抑制できる。また
上記分離された潤滑油はクランクケース21内において
コンロッド等と壁面との摺動面間のシール剤としても機
能することとなり、気密性が向上し、過給圧が高くな
る。
【0083】また本実施例では、インタクーラと過給タ
ンクとを一体形成してなるクーラタンク36をシリンダ
ブロック21の左側壁と伝動ケース18aの前面とのコ
ーナ部に配置したので、エンジンユニット15における
空きスペースを利用でき、過給装置33の構成部品のう
ち最も大型である過給タンクとインタクーラの配置スペ
ースを容易に確保できる。また上記両部品を一体化した
ので、インタクーラと過給タンクとを別々に配置する場
合に比べて配置スペースが小さくて済みこれらの結果、
装置の大型化を回避できる。
【0084】また上記エンジン本体17の前方からの投
影面の外側でかつシリンダブロック21の左側方にクー
ラタンク36を配置したので、該クーラタンク36前方
には走行風の流れを妨げるものがなく、走行風による冷
却性を向上でき、吸気の温度上昇による充填効率の低下
を回避できる。さらにクーラタンク36の前方に導風板
8aを配設したので、該導風板8aにより走行風をより
効率良くクーラタンク36に導入でき、冷却効率をさら
に向上できる。また、過給機構33aからクーラタンク
36までの吸気配管42にも走行風が当たるので、圧縮
空気をこの吸気配管42中でも冷却できる。
【0085】また、本実施例では、過給装置33を構成
するエアクリーナ35,及び過給タンク兼用インタクー
ラとしてのクーラタンク36をユニットスイング式エン
ジンユニット15自体に配置固定したので、該エンジン
ユニット15の上下揺動に伴って上記構成部品35,3
6も同時に揺動し、従って各構成部品間の相対移動はな
く、各構成部品35,36を連通接続するにあたってフ
レキシブル性をもたせる必要はなく、配索構造を簡素化
できる。また各配管40,42に剛性,強度を有する材
料,形状を採用でき、装置全体の取付け強度を向上でき
る。
【0086】また、上記エアクリーナ35,クーラタン
ク36をエンジンユニット15自体に装着することとし
たので、エアクリーナ35を伝動ケース18aとサイド
フレーム2cとの間に、上記クーラタンク36をシリン
ダブロック21と伝動ケース18aとのコーナ部分にと
いうように、エンジン回りの空きスペースを有効利用し
て集中的に配置することができ、過給装置全体をコンパ
クト化できる。
【0087】さらにまた、本実施例では、クーラタンク
36をエンジン本体17と伝動ケース18aとのコーナ
部分に配置した。すなわち本実施例では、エンジンユニ
ットの車両前方からの投影面の外側でかつエンジン本体
の近傍にインタクーラと過給タンクを一体化したものを
配置している。この場所は走行風が当たり易い場所でか
つエンジンユニット及び過給装置全体が大型化すること
のない場所である。なお、上記投影面の外側でかつエン
ジン本体の近傍という場所とは、具体的には図8に示す
ように、車両前方から見てエンジン本体17の左右側
方,及び前方を含む領域A内に配置するという意味であ
り、投影面内である領域Bに配置する場合は含まない。
なかでも上記エンジン本体17の前方の領域A´に配置
するのが望ましい。この領域A´に配置した場合は、配
置スペースを確保し易く、かつ上記一体化部品の前方に
は走行風の流れを妨げるエンジン部品は存在しないこと
となり、走行風により上記一体化部品を冷却でき、走行
風による冷却性の向上をより確実に図ることができ、吸
気温度の上昇による充填効率の低下等のエンジン性能向
上への悪影響を回避できる。
【0088】また上記実施例では、スクータ型自動二輪
車に適用した場合を例にとって説明したが、本発明はこ
れに限られるものではなく、ユニットスイング式エンジ
ンを搭載したオートバイ,エンジン固定式オートバイ等
自動二輪車であれば何れにも適用できる。
【0089】次に、本発明の第6実施例を添付図に基づ
いて説明する。図22ないし図28は、本発明の一実施
例によるスクータ型自動二輪車の過給装置を説明するた
めの図であり、図22〜図24はそれぞれ本実施例装置
の側面図,平面図,背面図、図25は本実施例装置が適
用されたスクータ型自動二輪車の側面図、図26は全体
構成を示す模式図、図27,図28はクーラタンクの正
面図,平面図である。
【0090】図において、1は本実施例装置が採用され
たスクータ型自動二輪車であり、これの車体フレーム2
はアンダーボーン型のもので、ヘッドパイプ2aに側面
視略L字状のメインフレーム2bの上端を接続し、該メ
インフレーム2bの下端に左右一対のサイドフレーム2
c,2cの前端を接続し、該両サイドフレーム2cを上
方に立ち上げ、さらに後方に延長した構造になってい
る。また上記ヘッドパイプ2aには、下端で前輪3を軸
支する前フォーク4が左右に操向自在に軸支されてお
り、該前フォーク4の上端には操向ハンドル5が固定さ
れている。
【0091】上記操向ハンドル5の周囲はハンドルカバ
ー6で、上記ヘッドパイプ2aの周囲は前カバー7aと
後カバー7bとの2分割構造のフロントカバー7でそれ
ぞれ覆われている。また上記メインフレーム2bとサイ
ドフレーム2cとの接続部には足載部を構成するフート
ボードカバー8が配設されており、上記サイドフレーム
2cの左右側方にはサイドカバー9が配設されている。
このサイドカバー9の上部にシート10が配置されてお
り、該シート10の下方に収納ボックス11,燃料タン
ク12等が搭載されている。また、上記シート10下部
のフートボードカバー8の前面には導風ダクト8aが前
方に膨出形成されており、該導風ダクト8aの下端には
空気導入開口8bが形成されている。
【0092】上記空気導入開口8bは下方を向いている
が、フードボードカバー8が空気導入開口8bの下方前
方から空気導入開口8bの後方上部へ湾曲して配置され
ており、このフートボード8が導板風として機能するこ
とから走行中に動圧を上記空気導入開口8bに作用させ
ることができる。一方、空気導入開口8bは下方をむい
ていることから、雨水が後述する電動ファン37を配し
たインタークーラ36に直接導かれることがなく、電動
ファン37の作動不良を起こしにくい。
【0093】ここで上記空気導入開口8bに代えて、又
は付加的に空気取入口8cをクーラタンク36の前方に
設けても良く、このような空気取入口8cを設けた場合
には、充分な動圧を導くことができ、電動ファン37を
省略することが可能となる。またフートボードカバー8
の上方に空気導入口8bあるいは8cを設けた場合に
は、フートボードカバー8が車体下方からの泥を避ける
ので、泥等の進入によるクーラタンク36の性能劣化を
生じにくい。
【0094】上記左右サイドフレーム2cの上方屈曲部
下方付近にユニットスイング式エンジンユニット15が
搭載されている。このエンジンユニット15は、上記サ
イドフレーム2c,2c間にブラケット14を介して架
設されたピボット軸16によって上下揺動可能に懸架支
持されたエンジン本体17と、該エンジン本体17の左
側部に後方に延びるよう一体に接続形成された後輪伝動
装置18とからなり、該伝動装置18内にはベルトドラ
イブ式無段変速機構が内蔵されており、その後端部には
後輪19が軸支されている。また上記後輪伝動装置18
の伝動ケース18aの後端部の上面にはリヤサスペンシ
ョン20の下端が軸支されており、該リヤサスペンショ
ン20の上端はサイドフレーム2cに軸支されている。
【0095】上記エンジン本体17はこれの気筒軸を略
水平に向けた横置きの強制風冷式4サイクル単気筒型の
ものであり、これはクランクケース21にシリンダブロ
ック22,及びシリンダヘッド23を接続し、該シリン
ダブロック22のシリンダボア内にピストン24を摺動
自在に挿入配置するとともに、該ピストン24をコンロ
ッド25でクランク軸26のクランクピン26aに連結
した構造のものである。また上記クランク軸26の左端
部には図示しない駆動プーリが装着されている。そして
上記エンジン本体17はエアシュラウド50によってそ
の周囲が囲まれており、該エアシュラウド50の空気出
口50aに配設された冷却ファン51によって空気出口
50bから吸引された冷却空気aがエンジン本体17と
エアシュラウド50との間を通る際に上記シリンダヘッ
ド23,シリンダブロック22等を冷却する。
【0096】上記シリンダヘッド23の下面に導出され
た排気ポート23aにはエキゾーストパイプ28が接続
されており、該エキゾーストパイプ28の後端には後輪
19の右側方に配置されたマフラ29が接続されてい
る。また上記シリンダヘッド23の上面に導出された吸
気ポート23bにはインテークマニホールド30が接続
されており、該インテークマニホールド30の上流端に
は上記シリンダブロック22の上面に配置された気化器
31が接続されている。
【0097】また上記シリンダブロック22,シリンダ
ヘッド23の左側壁と伝動ケース18aとのコーナ部分
にはオイルタンク32が配置されている。このように重
量物であるオイルタンク32を車体下部に位置させるこ
とによって、車両全体としての重心を低くすることがで
き、ひいては走行安定性の向上が図れる。
【0098】そして上記エンジンユニット15は、コン
ロッド過給式の過給装置33を備えている。この過給装
置33は、図示しないコンロッド過給機構33aと、該
過給機構33aへの空気を濾過するエアクリーナ35
と、上記過給機構33aからの圧縮空気を冷却するとと
もに該冷却した圧縮空気を貯溜することによりシリンダ
ボアに供給される圧縮空気の圧力変動を抑制するクーラ
タンク36とを備えている。上記エアクリーナ35,ク
ーラタンク36は上記ユニットスイング式エンジンユニ
ット15に、該ユニット15と共に揺動するように装着
されている。
【0099】上記コンロッド過給機構33aは、上記ク
ランクケース21の内周壁にコンロッド25,クランク
ウェブ26bを摺接させることによりクランク室を吸入
室と圧縮室とに区分けして構成されている。上記コンロ
ッド25は、図26に示すように、ピストン24が下死
点から上死点に上昇移動するに伴いクランクケース21
の中央から上側に揺動するようになっており、これによ
り圧縮室Bの容積が減少して空気が圧縮されるととも
に、吸入室Aの容積が増加して空気が吸入される容積型
過給機が構成されている。そして上記クランクケース2
1の下側壁21a´に上記吸入室Aに連通する吸入口2
1aが形成されており、上側壁21b´に上記圧縮室B
に連通する吐出口21bが形成されている。
【0100】また上記コンロッド過給機構33aには潤
滑装置100が接続されている。この潤滑装置100
は、上記オイルタンク32からの潤滑油をオイルストレ
ーナ101を介してオイルポンプ102により吸引加圧
し、この加圧された潤滑油をデリバリパイプ103を介
して上記コンロッド25,クランクウェブ26b等の摺
動面に供給し、該供給した潤滑油のうちクランクケース
21の底部に溜まったものを逆止弁104を有するオイ
ルドレン戻り管105により回収して循環使用するよう
に構成されている。
【0101】上記エアクリーナ35は後輪伝動装置18
とサイドフレーム2cとの間に配置されており、伝動ケ
ース18aの上面にボルト締め固定されている。このエ
アクリーナ35の吸込口35aは車体内側に向けてサイ
ドカバー9内に開口しており、また吐出口35bは下方
に向けて開口している。該吐出口35bは空気導入管4
0により上記クランクケース21内に形成された連通路
21cに接続されており、該連通路21cは上記吸入口
21aに連通接続されている。
【0102】このように上記エアクリーナ35の吐出口
35bをクランクケース21の吸入口21aより上方に
位置させたので、クランク室からの吸気の吹き返しによ
る潤滑油でエアクリーナエレメントが汚損するのを防止
でき、潤滑油の消費量を低減できる。またエアクリーナ
35の吸込口35aがサイドカバー9内の上部に開口し
ているので、雨水等のエアクリーナ35内への侵入を防
止できる。
【0103】上記クーラタンク36は、正面視大略長方
形箱状のものを湾曲成形した形状のもので、シリンダヘ
ッド23の上方に配置された気化器31を囲むように配
設されており、エンジン本体17に図示しないブラケッ
トを介して固定されている。また上記クーラタンク36
は上記フートボードカバー8の導風ダクト8a,及びサ
イドカバー9の内側に配置されている。これにより上記
車体カバー8,9はインタクーラ用カバーに兼用されて
おり、別部品としての断熱用カバーを不要にできる。ま
た上記導風ダクト8aは泥避けとしても機能しており、
泥等の進入によるクーラタンク36の性能劣化を防止で
きる。
【0104】上記クーラタンク36は、上述のようにイ
ンタクーラと過給タンクとを一体化したもので、多数の
平板状の冷却パイプ36eの左,右両端を入口,出口3
6c,36dに挿入開口させるとともに、上記冷却パイ
プ36eに冷却ファン36fを配置した構造のものであ
る。そして上記入口,出口ヘッダ36c,36dは上述
の圧力変動を抑制するのに充分な容積に設定されてお
り、これにより該ヘッダ36c,36dが貯溜用タンク
に兼用されている。また上記クーラタンク36の前側,
外側面中央部の上記導風ダクト8aに略対向する部分に
は電動ファン37が装着されており、該電動ファン37
は導風ダクト8aの下端開口8bから空気を吸い込んで
上記冷却用パイプ36e及びヘッダ36c,36dの外
表面に送風し、冷却する。
【0105】上記クーラタンク36の車幅方向右側部に
は加圧空気入口36aが、左側部には加圧空気出口36
bがそれぞれ形成されており、底壁には図示しないドレ
ン抜き用プラグが挿着されている。上記加圧空気入口3
6aは吸気配管42により上記クランクケース21の吐
出口21bに連通接続されている。
【0106】また上記クーラタンク36の後側には気化
器31が隣接して配置されており、該気化器31は吸気
管45により上記クーラタンク36の加圧空気出口36
bに接続されている。このように上記クーラタンク36
の空気出口36bを気化器31と略同じ高さに位置さ
せ、かつ該気化器31に隣接させて配置したので、上記
吸気管45の形状を簡素化できるとともに、通路長さを
短くすることができ、それだけ通路抵抗が小さくなって
エンジン性能が向上する。
【0107】ここで、上記過給装置33の空気の上下方
向の流れを見ると、クランクケース21の吐出口21b
からの圧縮空気は下方から上方に流れてクーラタンク3
6に圧送され、該クーラタンク36から下方に向かって
気化器31に流れており、いわゆるトラップ構造となっ
ている。これによりクランクケース21から潤滑油がク
ーラタンク36に流入するのを防止しており、かつ気化
器31から燃料が逆流してクーラタンク36内に流入す
るのを防止している。
【0108】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例の過給装置33では、エアクリーナ35で
濾過された空気がコンロッド25の揺動により空気導入
管40,連通路21cを通ってクランクケース21内に
吸入されるとともに圧縮され、該圧縮空気が吸気配管4
2からクーラタンク36内に圧送され、このクーラタン
ク36内で冷却されるとともに該タンク内に蓄えられ
る。そしてクーラタンク36内に冷却,貯溜された圧縮
空気は吸気管45を通って気化器31に供給され、ここ
で混合気となってインテークマニホールド30から燃焼
室に供給される。そして、排気ガスはエキゾーストパイ
プ28を介してマフラ29から排出される(図22〜図
24の破線矢印参照)。
【0109】このように動作する本実施例装置におい
て、ピストン24の上昇行程時にコンロッド25を中央
から上側に揺動するようにエンジンの回転方向を反時計
方向に設定するとともに、エンジンを水平に搭載し、ク
ランクケース21の下側に吸入室A,吸入口21aを形
成するとともに上側に圧縮室B,吐出口21bを形成し
たので、空気はクランクケース21の下方から吸入さ
れ、上方に吐出されることとなる。このため潤滑装置1
00により供給された潤滑油はクランク室内において自
重により圧縮空気から容易確実に分離されることとな
り、加圧空気中に潤滑油が混ざるのを抑制できる。また
上記分離された潤滑油はクランクケース21内において
コンロッド等と壁面との摺動面間のシール剤としても機
能することとなり、気密性が向上し、過給圧が高くな
る。
【0110】また本実施例では、クーラタンク36を導
風ダクト8a,サイドカバー9の内側で、シリンダヘッ
ド23上方の気化器31を囲む位置に配置したので、電
動ファン37のみでなく動圧によっても冷却空気をクー
ラタンク36に導くことができ、加圧空気を確実に冷却
することができ、エンジン性能向上を果たすことができ
る。また、冷却空気はクーラタンク36を通過した後、
気化器31,及びエンジン本体17に向けて送風され、
該気化器31,エンジン本体17周囲の換気が行われる
こととなる。その結果、気化器31の温度上昇が抑制さ
れ、この点においてもエンジン性能への悪影響を回避で
きる。
【0111】また本実施例では、インタクーラと過給タ
ンクとを一体化したので、インタクーラと過給タンクと
を別々に配置する場合に比べて配置スペースが少なくて
済み、従って配置スペースを容易に確保でき、装置の大
型化を回避できる。
【0112】さらに本実施例では、過給装置33を構成
するエアクリーナ35,及び過給タンク兼用インタクー
ラとしてのクーラタンク36をユニットスイング式エン
ジンユニット15自体に配置固定したので、該エンジン
ユニット15の上下揺動に伴って上記構成部品35,3
6も同時に揺動し、従って各構成部品間の相対移動はな
く、各構成部品35,36を連通接続するにあたってフ
レキシブル性をもたせる必要はなく、配索構造を簡素化
できる。また各配管40,42に剛性,強度を有する材
料,形状を採用でき、装置全体の取付け強度を向上でき
る。
【0113】また、上記エアクリーナ35,クーラタン
ク36をエンジンユニット15自体に装着することとし
たので、エアクリーナ35を伝動ケース18aとサイド
フレーム2cとの間に、上記インタクーラ36を上述の
エンジン本体17の前方にというように、エンジン回り
の空きスペースを有効利用して集中的に配置することが
でき、過給装置全体をコンパクト化できる。
【0114】なお、上記実施例では、クーラタンク36
を車体中央に配置したが、このクーラタンク36は図3
0に示すように、エンジン本体17の側方でかつサイド
カバー9内に配設しても良い。この場合、サイドカバー
9に導風口9aを走行中に動圧が作用するよう車両前方
に向けて形成するとともに、該導風口9aに対向するよ
うに導風ダクト8aの空気導入口8bを位置させる。
【0115】また上記実施例では、インタクーラと過給
タンクとを一体化したクーラタンク36の場合を例にと
って説明したが、本発明では両者を別個に形成してもよ
い。この場合は、過給タンクを、例えばインタクーラの
後方で、かつ気化器の右側方に配置するのが好ましい。
これによりインタクーラからの冷却空気を過給タンクに
も送風することができ、該過給タンクの冷却が可能とな
る。
【0116】また本発明は、インタクーラを車体カバー
の内側に配置した場合を前提としているが、車体カバー
の外側に配置する場合あるいは、図29に示すように車
体カバーがない場合でも、インタクーラ内の冷却風通路
入口36gを車体前方を指向させるか、インタクーラに
導風ダクトを設け、この導風ダクト入口を車体前方を指
向させる様に配置することにより、走行中の動圧を有効
に利用することができる。
【0117】また上記実施例では、スクータ型自動二輪
車に適用した場合を例にとって説明したが、本発明はこ
れに限られるものではなく、ユニットスイング式エンジ
ンを搭載したオートバイ,エンジンを車体フレームに固
定したオートバイ等自動二輪車であれば何れにも適用で
きる。
【0118】
【発明の効果】以上のように本発明に係るコンロッド過
給式エンジンを備えた自動二輪車によれば、該エンジン
を、ピストンの上昇行程時に上記コンロッドがクランク
ケース内の気筒軸上から上側に移動するように傾斜させ
て車体フレームに搭載し、該クランクケースの下側に吸
入室を位置させ、下側壁に上記吸入口を形成し、上側に
圧縮室を位置させ、上側壁に吐出口を形成したので、加
圧空気中に潤滑油が混ざるのを抑制してエンジン性能へ
の悪影響を回避できる効果があり、また分離された潤滑
油はクランクケースの下部から回収することが可能とな
るとともに摺動面間のシール剤として機能し、過給圧を
向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜第3実施例によるコンロッド過
給式エンジンを備えた自動二輪車を説明するための側面
図である。
【図2】上記第1〜第3実施例の過給装置を示す平面図
である。
【図3】上記第1〜第3実施例装置の背面図である。
【図4】上記第1〜第3実施例のスクータ型自動二輪車
の側面図である。
【図5】上記第1〜第3実施例自動二輪車の模式背面図
である。
【図6】上記第1〜第3実施例装置の模式側面図であ
る。
【図7】上記第3実施例のインタクーラの側面図であ
る。
【図8】本発明の第4実施例によるコンロッド過給式エ
ンジンを備えた自動二輪車を説明するための側面図であ
る。
【図9】上記第4実施例の過給装置を示す平面図であ
る。
【図10】上記第4実施例装置の背面図である。
【図11】上記第4実施例のスクータ型自動二輪車の側
面図である。
【図12】上記第4実施例装置の模式側面図である。
【図13】上記第4実施例装置の配置位置を説明するた
めの模式図である。
【図14】本発明の第5実施例によるコンロッド過給式
エンジンを備えた自動二輪車を説明するための側面図で
ある。
【図15】上記第5実施例の過給装置を示す平面図であ
る。
【図16】上記第5実施例装置の背面図である。
【図17】上記第5実施例のスクータ型自動二輪車の側
面図である。
【図18】上記第5実施例装置の模式側面図である。
【図19】上記第5実施例装置のクーラタンクの正面図
である。
【図20】上記クーラタンクの平面図である。
【図21】上記クーラタンクの配置位置を説明するため
の模式図である。
【図22】本発明の第6実施例によるコンロッド過給式
エンジンを備えた自動二輪車を説明するための側面図で
ある。
【図23】上記第6実施例の過給装置を示す平面図であ
る。
【図24】上記第6実施例装置の背面図である。
【図25】上記第6実施例のスクータ型自動二輪車の側
面図である。
【図26】上記第6実施例装置の模式側面図である。
【図27】上記第6実施例装置のクーラタンクの正面図
である。
【図28】上記クーラタンクの平面図である。
【図29】上記第6実施例のクーラタンクの配置状態の
変形例を示す模式左側面図である。
【図30】上記第6実施例のクーラタンクの配置状態の
変形例を示す模式平面図である。
【符号の説明】
1 スクータ型自動二輪車 17 エンジン本体(コンロッド過給式エ
ンジン) 21 クランクケース 21a 吸入口 21b 吐出口 24 ピストン 25 コンロッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンロッドの揺動によりクランクケース
    の吸入口から吸入した空気を圧縮して吐出口から燃焼室
    に供給するコンロッド過給式エンジンを備えた自動二輪
    車であって、該エンジンを、ピストンの上昇行程時に上
    記コンロッドがクランクケース内の気筒軸線上から上側
    に移動するように傾斜させて車体フレームに搭載し、該
    クランクケースの下側に吸入室を位置させるとともに下
    側壁に上記吸入口を形成し、上側に圧縮室を位置させる
    とともに上側壁に吐出口を形成したことを特徴とするコ
    ンロッド過給式エンジンを備えた自動二輪車。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004038213A1 (ja) * 2002-10-25 2004-05-06 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha 自動二輪車
JP2004514091A (ja) * 2000-11-30 2004-05-13 キルヒベルゲル,ローランド 4サイクル内燃機関

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CN100390402C (zh) * 2002-10-25 2008-05-28 雅马哈发动机株式会社 二轮摩托车

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