JPH0819239B2 - 新規なビニレンスルフイド重合体 - Google Patents

新規なビニレンスルフイド重合体

Info

Publication number
JPH0819239B2
JPH0819239B2 JP62138637A JP13863787A JPH0819239B2 JP H0819239 B2 JPH0819239 B2 JP H0819239B2 JP 62138637 A JP62138637 A JP 62138637A JP 13863787 A JP13863787 A JP 13863787A JP H0819239 B2 JPH0819239 B2 JP H0819239B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polymer
added
mixture
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62138637A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63301227A (ja
Inventor
英一 小林
康弘 石塚
孝 宮地
豊史 大橋
光孝 宮林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP62138637A priority Critical patent/JPH0819239B2/ja
Publication of JPS63301227A publication Critical patent/JPS63301227A/ja
Publication of JPH0819239B2 publication Critical patent/JPH0819239B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 3−1)発明の背景 本発明は、新規で有用な共役系高分子とその製法に関
する。
近年、有機の共役系高分子に関する研究が盛んであ
る。
それは、1つにポリアセチレンなどの共役系高分子に
AsF5などの化合物をドーピングすることにより飛躍的に
導電率が上がること、また、ポリアセチレン、ポリピロ
ールなどの有機の共役系高分子に、電子供与性化合物な
いし電子受容性化合物をドープすることで、P型半導体
ないしn型半導体となること、また、ポリジアセチレン
結晶が高い電子移動度を有することなどから、有機の共
役系高分子を用いた半導体、合成金属への関心が高まつ
たことによる。
更に、ポリジアセチレン結晶などの光物性の研究など
を通して、π共役系の非局在電子が、レーザなどの強い
光の電界に対して高速で強い非線型の応答をすることな
どが明らかになるにつれ、また、ポリピロール、ポリチ
オフエンなどが電気化学的なドーピングにより色の変化
を示すことなどから、有機の共役系高分子の光機能材料
としての応用の可能性が高く評価されてきていることに
もよる。
本発明は、ビニレンスルフイド基を介して複素環どお
しが連なる構造を有する新しい共役系高分子を提供する
ものである。
従来、グリニヤ反応、電解重合を利用してポリチオフ
エン、ポリピロールなどの複素環ポリマーが合成されて
いるが、複素環と共役するビニレン基を有する重合体で
はない。
本発明は、共役系の繰り返し単位に複素環を含むこ
と、複素環どおしがビニレンスルフイド基を介して連な
る構造を有する従来まつたく知られていない新しい共役
系高分子を提供する。
さらには、本発明は、溶媒に可溶な共役系高分子を提
供する。
3−2)本発明の重合体の構造と特性 本発明のビニレンスルフイド重合体は、数平均分子量
500ないし500,000の、下記構造式(I)又は(II)で表
される基を繰り返し単位とするビニレンスルフイド重合
体である。
〔式中のR1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1ないし5の
アルキル基、ハロゲン、トリフルオロメチル基、アミノ
基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基の中から選ばれ
た基を表わす〕 R1、R2、R3、R4は、水素、メチル基であることが好ま
しく、すべて水素のものが更に好ましい。
また、本重合体の末端構造としては、エチニル基又は
メルカブト基となる可能性があるが、どちらであつても
よい。
本発明の重合体の分子量は、金属アセチリド化又は金
属スルフイド化した重合体の金属を定量することや、蒸
気圧浸透圧法(VPO)、GPC法により求めることができ
る。
本発明の重合体の数平均分子量は、好ましくは1000な
いし100000、より好ましくは、2000ないし80000であ
る。
本発明の重合体は、ジメチルフオルムアミド、N−メ
チルピロリドン等の極性溶解に可溶である。
3−3)本発明の重合体の製法 本発明の重合体は、下記構造式(I a)と(I b)又は
(II a)と(II b)に示す化合物どおしの付加重合によ
り合成することができる。
〔式中のR1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1ないし5の
アルキル基、ハロゲン、トリフルオロメチル基、アミノ
基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基の中から選ばれ
た基を表わす〕 R1、R2、R3、R4は、水素又はメチル基が好ましく、す
べて水素であることが更に好ましい。
構造式(I a)で示される化合物としては、2,5−ジエ
チニルピリジン、2,6−ジエチニルピリジン、3,5−ジエ
チニルピリジン、2,4−ジエチニルピリジン、2,6−ジエ
チニル−4−メチルピリジン等があり、構造式(II a)
で示される化合物としては、2,5−ジエチニルチオフエ
ン、3,4−ジエチニルチオフエン、2,5−ジエチニル−3
−メチルチオフエン等がある。
この中でもピリジン系では、2,6−若しくは3,5−ジエ
チニルピリジンが好ましく、チオフエン系では2,5−若
しくは3,4−ジエチニルチオフエンが好ましい。
また、構造式(I b)で示される化合物としては、2,5
−ピリジンジチオール、2,6−ピリジンジチオール、3,5
−ピリジンジチオール、2,4−ピリジンジチオール、4
−メチル−2,6−ピリジンジチオール等があり、構造式
(II b)としては、2,5−チオフエンジチオール、3,4−
チオフエンジチオール、3−クロル−2,5−チオフエン
ジチオール等がある。
この中でもピリジン系では2,6−若しくは3,5−ピリジ
ンジチオールが好ましく、チオフエン系では2,5−若し
くは3,4−チオフエンジチオールが好ましい。
合成法は、構造式(I a)又は(II a)で示される化
合物と構造式(I b)又は(II b)で示される化合物を
混合して付加重合をおこさせる。
混合物は溶媒を用いて均一溶液とすることができる。
溶媒としては構造式(I a)又は(II a)で示されるジ
エチニル化合物と構造式(I b)又は(II b)で示され
るジチオール化合物の双方を溶かす任意の溶媒を用いる
ことができるが、例えばベンゼン、トルエン等の芳香族
炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化
水素などがある。
また、溶媒を用いずジエチニル化合物とジチオール化
合物のみからなる混合物を用いることもできる。これに
はジエチニル化合物およびジチオール化合物を同時に昇
華させて蒸着させる方法がある。
また、ジエチニル化合物とジチオール化合物を含む均
一溶液を塗布してから溶媒を蒸発、乾燥させる方法など
で混合物を形成する。
付加重合は、上述の混合物に活性光線を照射して行わ
せしめる。活性光線とは、可視光線、紫外線、γ線、X
線等の電磁波、電子線、中性子線等を云う。
また、付加重合は、上述の混合物にベンゾイルパーオ
キサイドなどのラジカル発生剤を加えることで行わせる
こともできるし、微量の酸素を存在させて行わせること
もできる。
付加重合させる温度は−70℃〜200℃が好ましい。と
くに−40℃〜100℃が好ましい。
ジエチニル化合物とジチオール化合物の仕込比を変え
ると、得られる付加重合体の末端基が変わる。
例えば、ジエチニル化合物をジチオール化合物より過
剰に加えて合成すると、分子末端がエチニル基の重合体
を得ることができ、得られた重合体に塩化第一銅等の金
属化合物を添加すると、末端が金属アセチリド化された
重合体になる。
また、その逆にすれば、分子末端がチオール基の重合
体を得ることができ、得られた重合体に塩化第一銅等の
金属化合物を添加すると、末端が金属スルフイド化され
た重合体になる。
金属化合物の金属としては、銅以外にアルカリ金属、
アルカリ土類金属、銀、金、亜鉛、カドミウム、アルミ
ニウム、トリウム、ウラニウム、希土類元素があるが、
銅、銀が好ましい。
3−4)本発明の重合体の応用 本発明のビニレンスルフイド重合体は、有機半導体と
しての応用以外に、共役系のπ電子の励起状態の分極に
基く非線型光学効果、電気光学効果を利用した機能材
料、光導電材料、偏光フイルム等に巾広い応用が期待で
きる。
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
参考例−1 ピリジンジチオールの合成 a) 2,6−ビスエチルチオピリジンの合成 撹拌装置、アリーン冷却器(上方に三方コツクを取り
付けた)、温度計(0〜100℃)を取り付けた500ml四つ
口フラスコにリン酸ヘキサメチルトリアミド(HMPA)12
0ml、2,6−ジブロモピリジン9.4g(0.04mol)を入れ、
窒素雰囲気の下で(室温)撹拌溶解させた。
さらに、ナトリウムエタンチオラート11.2g(0.16mo
l)を加え、室温で8時間撹拌した。その後、反応混合
物を1ビーカーに調整した飽和食塩水に注ぎ、ジエチ
ルエーテルで(300ml×3)抽出し、エーテル層を分離
した。そのエーテル層を水洗した後、Na2SO4で1晩乾燥
し、エーテルを留去した。その時得られた黄色液体をカ
ラムクロマトグラフイーで精製した。吸着剤としては処
理したシリカゲル(40〜100mesh)溶離剤はヘキサンを
使用した。
収量6.6g、収率82.5%、生成物の屈折率は▲n25
1.5927であつた。
この生成物の核磁気共鳴スペクトルは、δ値1.2(pp
m)及び3.1(ppm)及び6.8(ppm)に積分値比6:4:3でト
リプレツト及びカルテツト及びマルチプレツトを示し、
赤外吸収スペクトルは、2970、2930、1550、1420、115
0、780cm-1に強い吸収を示した。
b) 2,6−ピリジンジチオールの合成 撹拌装置、アンモニア導入管、三方コツクを取り付け
た200ml四つ口フラスコに、a)で合成した2,6−ビスエ
チルチオピリジン0.99g(0.005mol)、ジエチルエーテ
ル1mlを窒素雰囲気の下で入れた。この反応器を(ドラ
イアイス+メタノール)浴で冷却し、アンモニアを流し
て液体アンモニア約20mlをためた。(この時アンモニア
導入管はKOH管、フローメーターを得て、アンモニアボ
ンベに接続してある。)液体アンモニアが約20mlたまつ
たところへ、Na0.54g(0.024mol)を加え撹拌した。こ
の時現われる濃青色が見えてから、1時間撹拌した。そ
の後塩化アンモニウム2.59g(0.049mol)を加え、撹拌
を20分間行ない、アスピレーターでアンモニアを留去し
た。アンモニア留去後、H2O50ml、ベンゼン30mlを反応
器に入れ、その混合液を300ml分液ロートに移して抽出
した。その水層にconcHClを加えPH0.4に調整し、その時
析出した黄色結晶を濾過して、目的物を得た。
収量0.37g、収率53%、融点137.5〜138.5℃であつ
た。この黄色結晶は昇華精製によつて精製した(0.5mmH
g、105℃)。得られた生成物の融点はm.p.147.0〜148.0
℃であり、赤外吸収スペクトルは、2840、2150、1950cm
-1にブロードの吸収及び1570、1360、1160、770cm-1
強い吸収を示した。
参考例−2 ジエチニルピリジンの合成 a) 2,6−ジトリメチルシリルエチニルピリジンの合
成 撹拌装置、三方ロツク、温度計(0〜100℃)を取り
付けた500ml四つ口フラスコに、ジエチルアミン140ml、
2,6−ジブロモピリジン3.55g(15mmol)を入れ、窒素雰
囲気下で(室温)撹拌溶解させた。さらにトリメチルシ
リルアセチレン4.02g(41mmol)、ビストリフエニルホ
スフインパラジウムジクロライド Pd((C6H53P)2Cl20.49g(0.7mmol)、ヨウ化銅
(I)0.03g(0.3mmol)を加え、室温で6時間撹拌し
た。その後反応物を300mlナス型フラスコに移して、ジ
エチルアミン留去後、残った茶褐色物にベンゼン150ml
を加えた。
その時、不溶部は濾過することにより取り除いた。瀘
液は濃縮してカラムクロマトグラフイーによつて精製し
た。吸着剤は活性アルミナ(200mesh)、溶離剤は(ベ
ンゼン:ヘキサン=1:3)を使用した。得られた目的物
は、白色固体であつた。
収量2.65g、収率65.0%、融点は103〜105℃であつ
た。この生成物の核磁気共鳴スペクトルは、δ値7.0(p
pm)及び0.3(ppm)に積分比1:6でマルチプレツト及び
シングレツトを示した。
b) 2,6−ジエチニルピリジンの合成 撹拌装置、三方ロツクを取り付けた500ml四つ口フラ
スコにメタノール200ml、2,6−ジトリメチルシリルエチ
ニルピリジン3.96g(14.6mmol)を入れ、撹拌溶解した
ところへKOH1N水溶液20mlを加えた。室温、窒素雰囲気
下1時間撹拌した。その後メタノール留去し、ジエチル
エーテル(150×3)で抽出した。そのエーテル層を水
洗した後、MgSO4で1晩乾燥した。エーテル留去後、得
られた茶褐色の固体を昇華精製(1mmHg、40℃)で精製
して白色針状結晶を得た。
収量0.88g、収率47.4%、融点は70.0〜70.9℃であつ
た。この成生物の核磁気共鳴スペクトルは、δ値3.1(p
pm)及び7.3(ppm)に積分値比2:3でシングレツト及び
マルチプレツトを示した。また赤外吸収スペクトルは、
3280、1570、1450、810、630cm-1に強い吸収を示した。
実施例−1 参考例−1で合成した2,6−ピリジンジチオールが可
溶な各種溶媒について溶液重合を行なつた。窒素置換を
行なつたナス型フラスコ中で参考例−1及び参考例−2
で合成した2,6−ピリジンジチオール及び2,6−ジエチニ
ルピリジンの各種溶媒0.1mol/溶液を調整し、窒素置
換したパイレツクスガラス製の重合管中で混合した。
それを高圧水銀ランプ(600W)及びAIBNラジカル重合
開始剤の下で、60℃3時間で重合を行なつた。3時間
後、10倍量のエーテルで重付加体を沈殿させ、その沈殿
はメタノール、温水、メタノールの順で洗浄した。なお
その沈殿物は遠心分離によつて回収した。
同様の方法でDMF/トルエン及びNMP/トルエンの混合溶
媒を用いて溶液重合を行なつた。
この得られた重付加体の赤外吸収スペクトルは、NMP
溶媒中で重合を行なつた以外のものは、3040、1550、14
10、1140、940、780、700、600cm-1に強い吸収を示し
た。
参考例−3 チオフエンジチオールの合成 a) 2,5−ビス(エチルチオ)チオフエンの合成 撹拌装置、温度計(0℃〜100℃)、N2導入管をとり
付けた500ml四つ口フラスコに、N2下HMPA(200ml)、ナ
トリウムエタンチオラート(21.2g、2.7×10-1mol)、
2,5−ジブロモチオフエン(14.05g、5.84×10-2mol)を
加え室温で撹拌した(10時間、20℃〜37℃)。その後、
反応溶液を飽和食塩水(1000ml)に注ぎ、エーテル抽出
(150ml×5)、水洗(100ml×5)をした。一晩乾燥
(MgSO4)後、エーテルを留去し、減圧蒸留(86.5℃〜8
7.0℃/0.5mmHg)して精製した。収量6.68g(56%)、▲
20 D▼:1.5981であつた。
この生成物の核磁気共鳴スペクトルは、δ値1.1〜1.
3、2.5〜2.9及び6.8ppmに積分比1:2:3で、一重線、四重
線及び三重線を示し、赤外吸収スペクトルは、3000cm-1
(−Et)800cm-1(チオフエン環)に特性吸収が見られ
た。
b) 2,5−チオフエンジチオールの合成 撹拌装置、NH3導入管、N2導入管を付けた四つ口フラ
スコに、N2下、2,5−ビス(エチルチオ)チオフエン
(6.68g、3.27×10-2mol)、エーテル(5ml)を加えた
後、反応器をドライアイス−メタノール浴で冷却し、NH
3を導入して液体NH3(約50ml)をためた。撹拌しなが
ら、Na(3.1g、0.13mol)の小片を反応溶液の青色が消
えなくなるまで加えた。30分間撹拌した後、NH4Cl(32.
5g、0.60mol)を加え、更に10分間撹拌した。その後NH3
を留去し、反応器をH2O(100ml)とベンゼン(100ml)
で洗い抽出した。水層には6N−HCl(30ml)を加え、PH1
以下の酸性溶液となつたことを確認した。1時間放置
後、ベンゼン抽出(20ml×6)、水洗(30ml×2)をし
てベンゼン溶液はCaCl2で一晩乾燥した。ベンゼン留去
後、減圧蒸留(37℃/0.15mmHg)で精製した。収量1.51g
(35%)であつた。
この生成物の核磁気共鳴スペクトルは、δ値3.4及び
6.7ppmに積分比1:1で2本の一重線を示し、赤外吸収ス
ペクトルは、2300cm-1(−SH)、800cm-1(チオフエン
環)に特性吸収が見られた。
参考例−4 ジエチニルチオフエンの合成 a) 2,5−ビス(トリメチルシリルエチニル)チオフ
エンの合成 撹拌装置、温度計(0℃〜100℃)、N2導入管を付け
た500ml四つ口フラスコに、N2下、精製ジエチルアミン
(220ml)、2,5−ジブロモチオフエン(14.76g、5,46×
10-2mol)(CH33SiC≡CH(14.64g、1.30×10-1mol)
を加え、室温で撹拌した。その後、Pd(ph3p)2Cl2(0.
761g、1.09×10-3mol)CuI(5.4×10-2g、5.4×10-4mo
l)を加えて21℃〜27.5℃で15時間撹拌した。反応終了
後、溶媒留去してからベンゼン(200ml)を加え、これ
を濾過した。ベンゼンを留去した後、活性アルミナ(20
0mesh)を用いたクロマトグラフイー(溶離剤;ヘキサ
ン)で精製した。更にヘキサン留去後、エタノール溶媒
から再結晶して精製した。収量9.82g(59%)、m.p.88.
2〜89.2℃であつた。
この生成物の核磁気共鳴スペクトルは、δ値0.3及び
6.8ppmに積分比9:1で、2本の一重線を示した。赤外吸
収スペクトルは、3000cm-1(−CH3)、2200cm-1(C≡
C)、800cm-1(チオフエン環)に特性吸収を示した。
b) 2,5−ジエチニルチオフエンの合成 撹拌装置、温度計(0〜100℃)、N2導入管を付け
た。500ml四つ口フラスコに、N2下、メタノール(200m
l)と2,5−ビス(トリメチルシリルエチニル)チオフエ
ン(5.83g、2.11×10-2mol)及び、KOH水溶液(KOH0.25
g、水5ml)を加え21℃〜23℃で1時間撹拌した。
反応終了後、溶媒留去し、エーテル抽出(50ml×
4)、水洗(20ml×4)をした。一晩乾燥後(MgS
O4)、エーテル留去した後、減圧蒸留(bp43.5℃/1.5mm
Hg)で精製した。収量1.56g(56%)、mp;16.1〜16.3
℃、屈折率は▲n20 D▼;1.6323であつた。
生成物の核磁気共鳴スペクトルは、δ値3.2及び6.9pp
mに積分比1:1で2本の一重線を示した。赤外吸収スペク
トルは、3300cm-1(−C≡CH)、2200cm-1(C≡CH)、
800cm-1(チオフエン環)に特性吸収を示した。
実施例−2 完全に窒素置換したパイレツクスガラス製の重合管に
精製したトルエン及び参考例3で調製した2,5−チオフ
エンジチオールと参考例4で調製した2,5−ジエチニル
チオフエンを表4の条件で注射筒を用いて仕込んだ。そ
の後、60℃の水浴に入れて高圧水銀ランプ(450W)を照
射し、重合を行つた。重合時間は表4に示した。重合終
了後、直ちに遠心分離により溶液と残渣に分け、残渣は
トルエンで3回洗浄後、減圧乾燥し、収量を求めた。溶
液にはメタノールを加え析出してきた沈殿物をメタノー
ルで3回洗浄後、減圧乾燥し収量を求めた。
赤外線吸収スペクトルは、トルエン溶媒可溶部、不溶
部共に同じであり、3000、1660、1340、1200、920、80
0、700cm-1に吸収が見られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 豊史 東京都千代田区丸の内2丁目5番2号 三 菱油化株式会社内 (72)発明者 宮林 光孝 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社新素材研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−228540(JP,A) 特開 昭61−203134(JP,A) 特開 昭62−195023(JP,A) 特開 昭62−201932(JP,A) 特開 昭63−95993(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数平均分子量500ないし500,000の、下記構
    造式(I)又は(II)で表される基を繰り返し単位とす
    るビニレンスルフイド重合体。 〔式中のR1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1ないし5の
    アルキル基、ハロゲン、トリフルオロメチル基、アミノ
    基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基の中から選ばれ
    た基を表わす〕
  2. 【請求項2】上記構造式(I)又は(II)のR1、R2
    R3、R4が水素である特許請求の範囲第1項記載のビニレ
    ンスルフイド重合体。
JP62138637A 1987-06-02 1987-06-02 新規なビニレンスルフイド重合体 Expired - Lifetime JPH0819239B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62138637A JPH0819239B2 (ja) 1987-06-02 1987-06-02 新規なビニレンスルフイド重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62138637A JPH0819239B2 (ja) 1987-06-02 1987-06-02 新規なビニレンスルフイド重合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63301227A JPS63301227A (ja) 1988-12-08
JPH0819239B2 true JPH0819239B2 (ja) 1996-02-28

Family

ID=15226692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62138637A Expired - Lifetime JPH0819239B2 (ja) 1987-06-02 1987-06-02 新規なビニレンスルフイド重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0819239B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5184323A (en) * 1990-03-09 1993-02-02 Eastman Kodak Company Photorefractive device and process for its use
US10472435B2 (en) 2015-02-10 2019-11-12 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerizable composition and novel alkyne compound

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63301227A (ja) 1988-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10290809B2 (en) Macromolecular compound
Yi et al. Carbazole and thienyl benzo [1, 2, 5] thiadiazole based polymers with improved open circuit voltages and processability for application in solar cells
Herrema et al. Tuning of the Luminescence in Multiblock Alternating Copolymers. 1. Synthesis and Spectroscopy of Poly [(silanylene) thiophene] s
KR101190933B1 (ko) 고분자 화합물, 고분자 박막 및 이것을 사용한 고분자 박막소자
US20080003422A1 (en) Polymer Compound, Polymer Thin Film and Polymer Thin Film Device Using the Same
US8343382B2 (en) Band gap control in conjugated oligomers and polymers via Lewis acids
JP2006063334A (ja) 高分子化合物、高分子薄膜およびそれを用いた高分子薄膜素子
JP2004500455A (ja) 高分子及びその製造方法と使用
Trummer et al. Polystannanes: synthesis, properties, and outlook
CN110776619A (zh) 一类含基于喹啉的稠环单元的规整型聚合物及其制备方法与应用
CN101892045B (zh) 一种含两性侧链荧光共轭聚电解质、制备方法及应用
WO2022205543A1 (zh) 一种主链含有芴 - 丁二炔结构的单分散聚合物及其制备方法和应用
JPH0819239B2 (ja) 新規なビニレンスルフイド重合体
KR101777669B1 (ko) 신규 셀레노펜 단량체 및 그 제조방법, 셀레노펜 단량체로부터 합성된 공액 올리고머 및 그 제조방법
JPH06166746A (ja) チオフェン−シロ−ル共重合体およびその製造方法
JP7162847B2 (ja) 高分子化合物及びその製造方法、それを含む有機半導体材料並びにそれを含む有機太陽電池
CN110734540A (zh) 一种含卤素原子取代噻吩基稠噻唑结构的共轭聚合物及其应用
JPH08245636A (ja) セレノロセレノフェンオリゴマおよびその製造方法
JP2750559B2 (ja) 導電性重合体組成物
JP3951479B2 (ja) 光伝導性ケイ素系高分子およびその製造方法
JP3164671B2 (ja) アリーレンビニレン重合体およびその製造方法
JP4582577B2 (ja) 有機ホウ素高分子化合物
CN110655653B (zh) 一类主链含金属元素的a-d-a型聚合物及制备方法与其应用
Orofino et al. Star-shaped oligofluorene truxene macromolecules–synthesis and properties as a function of alkyl chain length (PH-11611YP)
JP2021132132A (ja) 有機半導体デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080228

Year of fee payment: 12