JPH0819061B2 - アミノアルコ−ル類 - Google Patents

アミノアルコ−ル類

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JPH0819061B2
JPH0819061B2 JP62008586A JP858687A JPH0819061B2 JP H0819061 B2 JPH0819061 B2 JP H0819061B2 JP 62008586 A JP62008586 A JP 62008586A JP 858687 A JP858687 A JP 858687A JP H0819061 B2 JPH0819061 B2 JP H0819061B2
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JP
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hydrogen atom
alkyl group
amino
lower alkyl
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浩一 金平
勝司 江尻
万蔵 塩野
芳司 藤田
條二 山原
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は医薬として有用な新規なアミノアルコール又
はその薬理学的に許容されるエステル若しくは塩に関す
る。
従来の技術 生体は細菌又はウイルスによる感染、異種タンパク質
又は薬物の侵入に対する生体防御反応として免疫反応を
起こし、この免疫反応によつて生体は維持されている。
しかし、免疫反応は生体に都合のよいことばかりではな
く、場合によつて障害を与えるアレルギー反応にもな
る。アレルギー炎症が起こる部位では肥満細胞又は好塩
基球の細胞表面で抗原抗体反応が起こり、その結果、脱
顆粒が生じ、ついで顆粒中のヒスタミン、セロトニン、
SRS-A、ECF-A、プロスタグランジンなどの化学伝達物質
が遊離、放出される。これらの化学伝達物質は多くの血
管系に作用し、血圧低下、脈拍微弱、意識障害、皮膚蒼
白、チアノーゼ、冷汗などの急性循環不全症状、声門浮
腫、気道収縮、粘液分泌増加による喘鳴、呼吸困難など
の呼吸症状、その他、腹痛、腹鳴、下痢、嘔吐などの消
化器症状、蕁麻疹などの皮膚症状などを生起させ、重症
例ではシヨツク死をきたす。化学伝達物質の遊離を抑制
する化合物についての研究がなされ、クロモリンナトリ
ウム、トラニラスト、ケトチフエンなどが細胞膜脂質二
重層に作用してその流動性を低下させ、細胞膜を安定化
させることによつて細胞表面からの化学伝達物質の遊離
を抑制する効果を奏することが見出され、抗アレルギー
剤として使用されるに至つている。また、テルペン系化
合物が細胞膜安定化作用を有することが知られており、
テルペンアミンである塩酸イプロヘプチンが注射投与型
の抗アレルギー剤として使用されている。
近年、高齢化人口の増加に伴い、各種老人病が顕在化
し、その対策が急がれている。とくに老年性痴呆、ボケ
の対策が重要視され、その治療薬の研究開発が盛んに行
われるようになり、最近になつてホパンテン酸カルシウ
ム、メシル酸ジヒドロエルゴトキシンなどの脳循環・代
謝改善薬が臨床に供されるに至り、また向知性薬として
プラミラセタムなどが開発されてきている。
発明が解決しようとする問題点 上記のクロモリンナトリウムは最も便利な投与方法で
ある経口投与では抗アレルギー効果が発現しないこと、
トラニムストは血尿、膿尿、排尿困難などの膀胱炎様副
作用を呈すること、またケトチフエンは投与後、約4〜
6週間経過してはじめて抗アレルギー効果が発現すると
いう遅効性であり、しかも眠けなどの副作用を有するこ
となど、化学伝達物質の遊離抑制剤はそれぞれ薬剤とし
て望ましくない性質を有しており、また塩酸イプロヘプ
チンは眠け、むかつきなどの副作用を有することが知ら
れている。このような実状から毒性や副作用が少なくて
長期の連用に付することができ、しかも経口投与可能な
優れた抗アレルギー剤の開発が望まれているのが現状で
ある。
上記の脳循環・代謝改善薬、向知性薬は必ずしもそれ
らの作用が顕著ではなく、また毒性の点で問題があるも
のもあり、優れた脳機能改善作用を有し、かつ安全性の
高い薬剤の開発が望まれているのが現状である。
しかして、本発明の目的は、脳機能改善作用、抗アレ
ルギー作用などの薬理作用を有し、かつ安全性の高い新
規な化合物を提供するにある。
問題点を解決するための手段 本発明によれば、上記の目的は、一般式 〔式中、A1、A2、A3及びA4はそれぞれメチル基を表わ
し;X1は水素原子若しくはヒドロキシル基を表わし、か
つY1は水素原子を表わすか、又はX1とY1は一緒になつて
結合を形成し;X2は水素原子若しくはヒドロキシル基を
表わし、かつY2は水素原子を表わすか、又はX2とY2は一
緒になつて結合を形成し;X3は水素原子又はヒドロキシ
ル基を表わし;lは0〜3の整数を表わし、mは0又は1
を表わし、nは0〜2の整数を表わし;Q1及びQ2は一方
がY3を表わし、他方がZを表わし;Y3はX3が水素原子で
ある場合ヒドロキシル基を表わし、X3がヒドロキシル基
である場合水素原子若しくはヒドロキシル基を表わし;Z
は (1)lが1を表わし、mが0を表わす場合、 からなる群から選ばれる含窒素基を表わし; (2)lが0を表わし、かつmが0若しくは1を表わ
す場合、l及びmが1を表わす場合、又はlが2若しく
は3を表わし、mが1を表わし、かつnが2を表わす場
合、式 で示される含窒素基を表わし; ここで、R1及びR2のどちらか一方は水素原子を表わ
し、他方はヒドロキシル基、アミノ基若しくはアリール
基で置換されていてもよい低級アルキル基又はアリール
基を表わし、ここでR1又はR2が表わすアリール基及びア
ルキル基の置換基としてのアリール基はハロゲン原子、
アルキル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシ
基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基又はフエノキシ基を
有していてもよく、またアルキル基及びアリール基の置
換基としてのアミノ基は低級アルキル基で置換されてい
てもよく;R3は水素原子若しくは低級アルキル基を表わ
すか、又はR2とR3はこれらが結合している炭素原子と一
緒になつてベンゼン環を形成し;R4は水素原子又はヒド
ロキシル基を表わし;R5はアリール基で置換されている
アルキル基又はアリール基を表わし;R6は低級アルキル
基を表わし;R7及びR8はそれぞれハロゲン原子、アルキ
ル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシ基、アミ
ノ基、ニトロ基、シアノ基若しくはフエノキシ基で置換
されていてもよいフエネチル基、フエノキシエチル基又
はシンナミル基を表わし、ここでアミノ基は低級アルキ
ル基で置換されていてもよく;R9及びR10はそれぞれ水
素原子を表わすか、又はR9とR10はこれらが結合してい
る炭素原子と一緒になつてベンゼン環を形成し;R11
びR12はこれらが結合している炭素原子と一緒になつて
カルボニル基を形成し;R13及びR14はそれぞれ水素原
子、置換されている低級アルキル基、アリール基、4−
ピペリジニル基、ピリジル基、ピリジルカルボニル基若
しくはキノリル基を表わすか、又はR13とR14はこれらが
結合している窒素原子と一緒になつて員数が5若しくは
6である複素環を形成し、ここで、該複素環は環内に −O−、−S−、 −C=C−、−C=N−及び から成る群から選ばれる基を1〜3個有していてもよ
く、ここでR13及びR14が表わす低級アルキル基はヒドロ
キシル基、モルホリノ基、ジメチルアミノ基、フエニル
基又はピリジル基を有しており、4−ピペリジニル基は
メチル基又はベンジル基を有していてもよく;R15は水
素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換さ
れていてもよい低級アルケニル基又はアリール基を表わ
し、ここでR15が表わす低級アルキル基はメトキシ基を
有していてもよいフエニル基又はフエノキシ基で置換さ
れていてもよく、低級アルケニル基はフエニル基で置換
されていてもよい。〕 で示されるアミノアルコール又はその薬理学的に許容さ
れるエステル若しくは塩〔これらの化合物をアミノアル
コール類(I)と総称する〕を提供することによつて達
成される。
上記一般式(I)においてQ1又はQ2が表わす含窒素基
が有する置換基R1〜R14を次に詳しく説明する。R1及びR
2のどちらか一方は水素原子を表わし、他方は置換され
ていてもよいアルキル基又はアリール基を表わす。アル
キル基はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、t−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ヘプタデシルな
どであり、これらのアルキル基が有する置換基としては
ヒドロキシル基;アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノなどの低級アルキル基で置換されて
いてもよいアミノ基;又はフエニル、ナフチルなどのア
リール基が挙げられる。またアリール基としてはフエニ
ル、ナフチルなどが挙げられる。R1又はR2が表わすアリ
ール基及びアルキル基の置換基としてのアリール基はそ
れぞれフツ素、塩素、臭素などのハロゲン原子;メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、t−ペン
チル、ヘキシルなどのアルキル基;トリフルオロメチル
基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、t−ブトキシなどの低級アルコキシ基;
アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノなどの低級アルキル基で置換されていてもよいアミノ
基;ニトロ基;シアノ基;又はフエノキシ基を有してい
てもよい。R3は水素原子又はメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、t−ブチルなどの低級アル
キル基を表わす。またR2とR3はこれらが結合している炭
素原子と一緒になつてベンゼン環を形成してもよい。R4
は水素原子又はヒドロキシル基を表わす。R5はアリール
基で置換されているアルキル基又はアリール基を表わ
し、アリール基で置換されているアルキル基の代表例と
してはベンジル、フエネチル、ジフエニルメチル、ナフ
チルメチルなどが挙げられ、アリール基の代表例として
はフエニル、ナフチルなどが挙げられる。これらのアリ
ール基及びアルキル基が有するアリール基はそれぞれフ
ツ素、塩素、臭素などのハロゲン原子;メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t
−ブチル、ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、ヘ
キシルなどのアルキル基;トリフルオロメチル基;メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、t−ブトキシなどの低級アルコキシ基;アミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどの低
級アルキル基で置換されていてもよいアミノ基;ニトロ
基;シアノ基;フエノキシ基などに代表される置換基を
有していてもよく、またアリール基を有するアルキル基
はヒドロキシル基を置換基として有していてもよい。R6
はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
t−ブチルなどの低級アルキル基を表わす。R7及びR8
それぞれ置換されていてもよいフエネチル基、フエノキ
シエチル基又はシンナミル基を表わし、置換基としては
フツ素、塩素、臭素などのハロゲン原子;メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t
−ブチル、ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、ヘ
キシルなどのアルキル基;トリフルオロメチル基;メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、t−ブトキシなどの低級アルコキシ基;アミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどの低
級アルキル基で置換されていてもよいアミノ基;ニトロ
基;シアノ基;又はフエノキシ基が挙げられる。R9及び
R10はそれぞれ水素原子を表わすか、又はR9とR10はこれ
らが結合している炭素原子と一緒になつてベンゼン環を
形成してもよい。またR11及びR12はそれぞれ水素原子を
表わすか、又はR11とR12はこれらが結合している炭素原
子と一緒になつてカルボニル基を形成してもよい。R13
及びR14はそれぞれ水素原子、置換されている低級アル
キル基、アリール基、置換されていてもよい4−ピペリ
ジニル基、ピリジル基、ピリジルカルボニル基若しくは
キノリル基を表わすか、又はR13とR14はこれらが結合し
ている窒素原子と一緒になつて員数が5若しくは6であ
る複素環を形成し、ここで、該複素環は環内に −O−、−S−、 −C=C−、−C=N−及び から成る群から選ばれる基を1〜3個有していてもよ
く、R15は水素原子、置換されていてもよい低級アルキ
ル基、置換されていてもよい低級アルケニル基又はアリ
ール基を表わす。R13及びR14が表わす置換されている低
級アルキル基としてはヒドロキシル基、モルホリノ基、
ジメチルアミノ基、フエニル基又はピリジル基を有する
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t
−ブチルなどの低級アルキル基が挙げられ、またアリー
ル基としてはフエニル、4−ヒドロキシフエニル、2−
メトキシフエニル、2,3,4−トリメトキシフエニル、3,
4,5−トリメトキシフエニル、ナフチルなどが例示さ
れ、置換されていてもよい4−ピペリジニル基としては
4−ピペリジニル、N−メチル−4−ピペリジニル、N
−ベンジル−4−ピペリジニルなどが例示される。また
R13とR14がこれらが結合している窒素原子と一緒になつ
て形成する員数が5若しくは6である複素環としては、 などが挙げられる。R15が表わす置換されていてもよい
低級アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ジフエニルメチル、2−メトキシベンジル、2,3,
4−トリメトキシベンジル、3,4,5−トリメトキシベンジ
ル、フエネチル、フエノキシエチルなどが例示され、置
換されていてもよい低級アルケニル基としてはアリル、
プレニル、シンナミルなどが例示され、またアリール基
としてはフエニル、4−ヒドロキシフエニル、2−メト
キシフエニル、2,3,4−トリメトキシフエニル、3,4,5−
トリメトキシフエニル、ナフチルなどが例示される。R
16は水素原子又はヒドロキシル基を表わす。R17は水素
原子、アリール基で置換されているアルキル基又はアリ
ール基を表わし、アリール基で置換されているアルキル
基の代表例としてはベンジル、フエネチル、ジフエニル
メチル、ナフチルメチルなどが挙げられ、アリール基の
代表例としてはフエニル、ナフチルなどが挙げられる。
これらのアリール基及びアルキル基が有するアリール基
はそれぞれフツ素、塩素、臭素などのハロゲン原子;メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、t−ペ
ンチル、ヘキシルなどのアルキル基;トリフルオロメチ
ル基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、t−ブトキシなどの低級アルコキシ基;
アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノなどの低級アルキル基で置換されていてもよいアミノ
基;ニトロ基;シアノ基;フエノキシ基などに代表され
る置換基を有していてもよく、またアリール基を有する
アルキル基はヒドロキシル基を置換基として有していて
もよい。R18及びR19はそれぞれ水素原子、置換されてい
てもよいアルキル基若しくはアリール基を表わし、R20
は水素原子若しくは低級アルキル基を表わすか、又はR
19とR20はこれらが結合している炭素原子と一緒になつ
てベンゼン環を形成する。R18又はR19が表わすアルキル
基はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、t−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ヘプタデシルな
どであり、これらのアルキル基が有する置換基の代表例
としてはヒドロキシル基;アミノ、メチルアミノ、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノなどの低級アルキル基で置
換されていてもよいアミノ基;フエニル、ナフチルなど
のアリール基などが挙げられる。またアリール基として
はフエニル、ナフチルなどが挙げられる。R19又はR20
表わすアリール基及びアルキル基の置換基としてのアリ
ール基はそれぞれフツ素、塩素、臭素などのハロゲン原
子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、t−ペンチル、ヘキシルなどのアルキル基;トリフ
ルオロメチル基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシなどの低級アル
コキシ基;アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノなどの低級アルキル基で置換されていても
よいアミノ基;ニトロ基;シアノ基;フエノキシ基など
に代表される置換基を有していてもよい。R20が表わす
低級アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、t−ブチルなどが挙げられる。
一般式(I)で示されるアミノアルコールの代表例と
して次のものを挙げることができる。
(1)1−(ピロール−1−イル)−3,7,11−トリメチ
ルドデカン−2,3−ジオール (2)1−(ピラゾール−1−イル)−3,7,11−トリメ
チルドデカン−2,3−ジオール (3)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (4)1−(4−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (5)1−(2−エチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (6)1−(2−ウンデシルイミダゾール−1−イル)
−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (7)1−(2−ヘプタデシルイミダゾール−1−イ
ル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (8)1−(2−フエニルイミダゾール−1−イル)−
3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (9)1−(2−ヒドロキシメチルイミダゾール−1−
イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (10)1−(2−ジメチルアミノメチルイミダゾール−
1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオ
ール (11)1−(2−ジエチルアミノメチルイミダゾール−
1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオ
ール (12)1−(4−ジエチルアミノメチル−5−メチルイ
ミダゾール−1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン
−2,3−ジオール (13)1−(4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダ
ゾール−1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,
3−ジオール (14)1−(4−ジメチルアミノエチルイミダゾール−
1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオ
ール (15)1−(ベンズイミダゾール−1−イル)−3,7,11
−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (16)1−(2−ジメチルアミノベンズイミダゾール−
1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオ
ール (17)1−(2−オキソピロリジン−1−イル)−3,7,
11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (18)1−(1,3−ジヒドロイソインドール−1−オン
−2−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジ
オール (19)1−フタルイミド−3,7,11−トリメチルドデカン
−2,3−ジオール (20)1−(4−ベンジルピペリジン−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (21)1−(4−シンナミルピペラジン−1−イル)−
3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (22)1−〔(N−メチル−N−(3,4−ジメトキシフ
エネチル)アミノ〕−3,7,11−トリメチルドデカン−2,
3−ジオール (23)1−(N−メチル−N−フエノキシエチル)アミ
ノ−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (24)1−(N−メチル−N−シンナミル)アミノ−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (25)1−〔4−(4−クロルフエニル)−4−ヒドロ
キシピペリジン−1−イル)−3,7,11−トリメチルドデ
カン−2,3−ジオール (26)1−〔4−(ジフエニルヒドロキシメチル)ピペ
リジン−1−イル〕−3,7,11−トリメチルドデカン−2,
3−ジオール (27)1−〔4−(4−メチルフエニル)−4−ヒドロ
キシピペリジン−1−イル〕−3,7,11−トリメチルドデ
カン−2,3−ジオール (28)1−〔4−(4−メトキシフエニル)−4−ヒド
ロキシピペリジン−1−イル〕−3,7,11−トリメチルド
デカン−2,3−ジオール (29)1−(3,7−ジヒドロ−1,3−ジメチル−2,6−ジ
オキソ−1H−プリン−1−イル)−3,7,11−トリメチル
ドデカン−2,3−ジオール (30)1−〔N−メチル−N−(フエノキシエチル)ア
ミノ〕−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカン−2,3−
ジオール (31)1−(N−メチル−N−シンナミルアミノ)−3,
7,11,15−テトラメチルヘキサデカン−2,3−ジオール (32)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7−ジメチルオクタン−2,3−ジオール (33)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11,15−テトラメチルヘキサデカン−2,3−ジオール (34)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−2−オール (35)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−3−オール (36)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−3,7−ジオール (37)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−3,7,11−トリオール (38)1−(3−メトキシカルボニル−1,2,5,6−テト
ラヒドロピリジン−1−イル)−3,7,11−トリメチルド
デカン−2,3−ジオール (39)2−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−1,3−ジオール (40)1−(2−ベンジルイミダゾール−1−イル)−
3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (41)1−(2−フエネチルイミダゾール−1−イル)
−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (42)1−〔2−(p−クロルフエニル)イミダゾール
−1−イル〕−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジ
オール (43)1−(4−フエニルピペリジン−1−イル)−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (44)1−(4−フエネチルピペリジン−1−イル)−
3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (45)1−(ベンゾオキサゾール−2−イルアミノ)−
3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (46)1−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール (47)1−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)−
3,7,11−トリメチルドデカン−23−ジオール (48)1−(ピリミジン−2−イルアミノ)−3,7,11−
トリメチルドデカン−2,3−ジオール (49)1−(ピリジン−2−イルアミノ)−3,7,11−ト
リメチルドデカン−2,3−ジオール (50)1−(フエノチアジン−10−イル)−3,7,11−ト
リメチルドデカン−2,3−ジオール (51)1−(イミダゾール−1−イル)−3,6,10−トリ
メチルウンデカン−3−オール (52)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7−ジメチル−6−オクテン−2,3−ジオール (53)1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−3,
7,11−トリメチル−6,10−ドデカジエン−2,3−ジオー
ル 一般式(I)で示されるアミノアルコールの薬理学的
に許容されるエステルとしては、例えば酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸などの低級脂肪酸のエステル;パルミチン
酸、リノール酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級
脂肪酸のエステル;ニコチン酸、安息香酸、リン酸、モ
ノマンノシルホスフエートなどのエステルなどが挙げら
れ、また薬理学的に許容される塩としては塩酸、硫酸な
どの鉱酸の塩;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸などの有機スルホン酸の塩;酢酸、プロピオン酸、
コハク酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、リン
ゴ酸、クエン酸などの有機カルボン酸の塩などが挙げら
れる。
一般式(I)で示されるアミノアルコールは次の2つの
タイプに分かれる。
(上記式中、A1、A2、A3、A4、X1、Y1、X2、Y2、X3、Y3、R13、R14
l、m及びnは前記定義のとおりである。) 一般式(I-1)で示されるアミノアルコールは例えば
次の方法(i)、方法(ii)、方法(iii)などによつ
て製造することができる。
(i)一般式(I-1)においてY3がヒドロキシル基であ
る化合物 (上記式中、A1、A2、A3、A4、X1、Y1、X2、Y2、X3、R13、R14、l、m
及びnは前記定義のとおりである。) この方法は、一般式(II-1)で示されるエポキシ化合
物と一般式(III)で示される含窒素化合物とを加熱下
に反応させるか、又は一般式(III)で示される含窒素
化合物をリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカ
リ金属;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなどのアルカリ金属水酸化物;メチルリチウム、
n−ブチルリチウム、フエニルリチウムなどの有機リチ
ウム;若しくはメチルマグネシウムブロマイド、メチル
マグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイ
ド、エチルマグネシウムクロライドなどのグリニヤール
試薬と反応させることにより対応する金属含窒素化合物
に変換したのち、該金属含窒素化合物と一般式(II-1)
で示されるエポキシ化合物を反応させることにより行わ
れる。一般式(II-1)で示されるエポキシ化合物と一般
式(III)で示される含窒素化合物との反応はメチルア
ルコール、エチルアルコール、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、トルエン、ジメチルホルムアミドなどの不活
性溶媒の存在下又は不存在下に通常約80〜200℃の温度
で行う。含窒素化合物の使用量はエポキシ化合物1モル
に対して約1〜5モル量である。使用される含窒素化合
物の沸点が反応温度よりも低い場合には加圧下に反応を
行うのが好ましい。また含窒素化合物は水を含む状態で
も使用できる。反応時間は反応温度により変動するが、
通常約1〜24時間である。一般式(III)で示される含
窒素化合物を対応する金属含窒素化合物に変換する反応
は、該含窒素化合物を常法に従つて等モル量のアルカリ
金属水酸化物、アルカリ金属、有機リチウム又はグリニ
ヤール試薬と反応させることにより行われる。得られた
金属含窒素化合物と一般式(II-1)で示されるエポキシ
化合物との反応は、一般式(II-1)で示されるエポキシ
化合物と一般式(III)で示される含窒素化合物との反
応において反応温度として約0〜100℃の温度を採用す
る以外は同様にして行うことができる。
原料として使用される一般式(II-1)で示されるエポ
キシ化合物は例えば次の方法(イ)、方法(ロ)などに
よつて製造することができる。
(イ)一般式(II-1)においてX3がヒドロキシル基であ
る化合物 (上記式中、A1、A2、A3、A4、X1、Y1、X2、Y2、l、m及びnは前
記定義のとおりである。) 一般式(IV)で示されるアリル型アルコールをバナジ
ウム又はモリブデンの誘導体からなる触媒の存在下にt
−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシ
ドなどの過酸化物と常法に従つて反応させることにより
一般式(II-11)で示されるエポキシ化合物を製造する
ことができる〔J.Am.Chem.Soc.,95,6136(1973)参
照〕。
(ロ)一般式(II-1)においてX3が水素原子である化合
(上記式中、A1、A2、A3、A4、X1、Y1、X2、Y2、l、m及びnは前
記定義のとおりである。) 一般式(IV)で示されるアリル型アルコールを三臭化
リンで処理し、得られる一般式(V)で示される臭化物
を亜鉛−酢酸還元して一般式(VI-1)で示される化合物
とし、該化合物を過安息香酸、メタクロル過安息香酸、
過酢酸などの過酸と反応させることにより一般式(II-1
2)で示されるエポキシ化合物を製造することができ
る。
(ii)一般式(I-1)においてX2およびX3がそれぞれヒ
ドロキシル基であり、Y2及びY3がそれぞれ水素原子であ
り、かつlが1であり、mが0であり、nが1である化
合物 (上記式中、A1、A2、A4、X1、Y1、R13及びR14は前記定義の
とおりであり、haloはハロゲン原子を表わす。) この方法は、一般式(VII)で示されるアルコールを
塩化イソブチルマグネシウム、臭化イソブチルマグネシ
ウムなどのハロゲン化イソブチルマグネシウムとチタノ
センジクロライドの存在下に反応させ、生成したグリニ
ヤール試薬と一般式(VIII-1)で示されるアミノカルボ
ニル化合物とを反応させることにより行われる。グリニ
ヤール試薬生成反応はジエチルエーテル、テトラヒドロ
フランなどの溶媒中で行うのが好ましい。チタノセンジ
クロライドの使用量は原料の一般式(VII)で示される
アルコールに対して約1〜10モル%の範囲であるが、好
ましくは約3〜7モル%の範囲である。ハロゲン化イソ
ブチルマグネシウムの使用量は一般式(VII)で示され
るアルコールが有するヒドロキシル基の数によつて変化
し、ヒドロキシル基を1個有するアルコールに対しては
その約2倍モル、ヒドロキシル基を2個有するアルコー
ルに対してはその約3倍モル、ヒドロキシル基を3個有
するアルコールに対してはその約4倍モルである。この
反応は通常、一般式(VII)で示されるアルコールのテ
トラヒドロフラン溶液中に約−10℃〜50℃の温度でハロ
ゲン化イソブチルマグネシウムのテトラヒドロフラン溶
液を滴下し、ついで約15〜35℃の温度でチタノセンジク
ロライドを添加し約3〜10時間攪拌することにより行
う。このようにして調製したグリニヤール試薬と一般式
(VIII-1)で示されるアミノカルボニル化合物との反応
は通常、グリニヤール試薬の調製液にアミノカルボニル
化合物を滴下し、ついで約0〜50℃の温度で約1〜10時
間攪拌することにより行う。アミノカルボニル化合物は
グリニヤール試薬の調製に用いた一般式(VII)で示さ
れるアルコールの1モル当り約0.7〜2モル用いるのが
好ましい。
(iii)一般式(I-1)において 基が 基又は 基である化合物 (上記式中、A1、A2、A3、A4、X1、X2、Y1、Y2、X3、R7、R8、l、m及
びnは前記定義のとおりであり、Xはハロゲン原子を表
わす。) この方法は前記の方法(i)において としてピペラジン又はメチルアミンを用いることにより
製造される一般式(IX)で示されるアミノアルコール又
は一般式(XI)で示されるアミノアルコールに該アミノ
アルコールに対し約0.5〜1.0モル当量の一般式(X)で
示されるハロゲン化物又は一般式(XII)で示されるハ
ロゲン化物をテトラヒドロフラン、メタノール、エタノ
ール、ジオキサン、トルエン、ジメチルホルムアミドな
どの不活性溶媒中又は無溶媒下で、ピリジン、トリエチ
ルアミン、炭酸カリウムなどの塩基の存在下又は不存在
下、室温〜約180℃、好ましくは約50〜150℃の範囲の温
度で反応させることにより行われる。
一般式(I-2)で示されるアミノアルコールは例えば
次の方法(iV)、方法(V)、方法(Vi)などによつて
製造することができる。
(iV)一般式(I-2)においてX3がヒドロキシル基であ
る化合物 (上記式中、A1、A2、A3、A4、X1、Y1、X2、Y2、Y3、R13、R14、l、m
及びnは前記定義のとおりである。) この方法は、上記の方法(i)における一般式(II-
1)で示されるエポキシ化合物と一般式(III)で示され
る含窒素化合物とを反応させる場合と同様にして、一般
式(II-2)で示されるエポキシ化合物と一般式(III)
で示される含窒素化合物とを反応させることにより行わ
れる。
原料として使用される一般式(II-2)で示されるエポ
キシ化合物は例えば次の方法によつて製造することがで
きる。
(上記式中、A1、A2、A3、A4、X1、Y1、X2、Y2、Y3、l、m及びnは
前記定義のとおりである。) 一般式(VI)で示されるアリル型アルコールをバナジ
ウム又はモリブデンの誘導体からなる触媒の存在下にt
−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシ
ドなどの過酸化物と常法に従つて反応させることにより
一般式(II-2)で示されるエポキシ化合物を製造するこ
とができる。〔J.Am.Chem.Soc.,95,6136(1973)参
照〕。
(V)一般式(I-2)においてX2及びX3が各々ヒドロキ
シル基であり、Y2が水素原子であり、かつlが1であ
り、mが0であり、nが1である化合物 (上記式中、A1、A2、A4、X1、Y1、Y3、R13、R14及びhaloは前
記定義のとおりである。) この方法は、上記の方法(ii)と同様にして、一般式
(VII)で示されるアルコールをハロゲン化イソブチル
マグネシウムとチタノセンジクロライドの存在下に反応
させ、生成したグリニヤール試薬と一般式(VIII-2)で
示されるアミノカルボニル化合物とを反応させることに
より行われる。
(Vi)一般式(I-2)において 基が 基又は 基である化合物 (上記式中、A1、A2、A3、A4、X1、Y1、X2、Y2、Y3、R7、R8、l、m、n
及びXは前記定義のとおりである。) この方法は前記の方法(iV)において としてピペラジン又はメチルアミンを用いることにより
製造される一般式(XIII)で示されるアミノアルコール
又は一般式(XIV)で示されるアミノアルコールに該ア
ミノアルコールに対して約0.5〜1.0モル当量の一般式
(X)で示されるハロゲン化物又は一般式(XII)で示
されるハロゲン化物をテトラヒドロフラン、メタノー
ル、エタノール、ジオキサン、トルエン、ジメチルホル
ムアミドなどの不活性溶媒中又は無溶媒下で、ピリジ
ン、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどの塩基の存在
下又は不存在下、室温〜約180℃、好ましくは約50〜150
℃の温度の範囲で反応させることにより行われる。
上記の方法により得られた一般式(I)で示されるア
ミノアルコールを含む反応混合物をそのまま蒸留する
か、又は該反応混合物から低沸点化合物を留去し、その
残渣を減圧蒸留若しくはカラムクロマトグラフイーに付
するか、又は該反応混合物を水、飽和塩化アンモニウム
水溶液などにあけ、ジエチルエーテル、ジクロルエタン
などで抽出し、抽出液を水、重曹水などで洗滌後、無水
硫酸マグネシウムなどで乾燥し、溶媒を留去したのち、
その残渣を減圧蒸留若しくはカラムクロマトグラフイー
に付することにより、一般式(I)で示されるアミノア
ルコールを分離取得することができる。
また一般式(I)で示されるアミノアルコールの薬理
学的に許容されるエステル又は塩は通常のエステル生成
反応又は塩生成反応に従つて一般式(I)で示されるア
ミノアルコールと所望の酸とから容易に製造される。
次に、アミノアルコール類の薬理学的特性についての
試験例を示す。
試験例1 KCN誘発アノキシアに対する作用 ddY系雄性マウス(5〜6週令、1群6〜8匹)を用
い、被検化合物の所定量をマウスの腹腔内に投与し、次
いで30分後にシアン化カリウム2.65mg/kgを静脈内に投
与した。シアン化カリウム投与終了後、180秒以上経過
しても呼吸を停止しないマウスを生存例として数え、生
存率を求めた。結果を第1表に示す。
シアン化カリウムによる死亡の原因はシアン化カリウ
ムが細胞のミトコンドリアの電子伝達系に関与する酵素
を阻害することにあり、脳細胞はこのシアン化カリウム
による影響を受けやすい。脳代謝改善薬として知られて
いるメシル酸ジヒドロエルゴトキシンには脳内へのグル
コース取込み及びミトコンドリアのコハク酸酸化を促進
する作用、脳血流量を増加させる作用があることが報告
されており、これらの作用によりメシル酸ジヒドロエル
ゴトキシンは抗アノキシア作用を示すものと考えられて
いるが、その作用は必ずしも強くはない。第1表から明
らかなように、化合物(6)、化合物(11)、化合物
(17)、化合物(20)、化合物(23)、化合物(24)及
び化合物(34)は有意に優れた抗アノキシア作用を示
す。
このようにアミノアルコール類(I)は脳機能改善剤
として優れた特性を有する。
またアミノアルコール類(I)は抗アレルギー作用を
も有しており、抗アレルギー剤としても優れた特性を有
する。アミノアルコール類(I)は毒性試験において低
毒性であることが確認された。例えば、化合物(1)〜
(53)の急性毒性値〔LD50(ddY系雄性マウス、体重20
〜23g、1群10匹、経口投与)〕はいずれも2,000mg/kg
以上であつた。
以上の試験結果より、アミノアルコール類(I)は脳
内の代謝調節の異常に伴う各種の脳機能障害の予防及び
/又は処置のための薬剤、すなわち脳機能改善剤として
使用することができる。例えば、頭部外傷、脳手術、脳
血管障害などに起因する痴呆、ボケ;甲状腺機能亢進ま
たは低下症、副甲状腺疾患、ウイルソン病、肝疾患、高
脂質血症、低血糖症、高カルシウム血症、低カルシウム
血症、クツシング症候群、下垂体機能低下症、尿毒症な
どの内分泌、代謝性疾患に起因する痴呆、ボケ;心・肺
疾患、貧血などの低酸素症に起因する痴呆、ボケ;脳膿
瘍、細菌性髄膜炎、結核性髄膜炎、梅毒、脳寄生虫症な
どの感染症に起因する痴呆、ボケ;アルツハイマー型老
年痴呆、ピツク病、ハンチントン病、パーキンソン病な
どの中枢神経系の広範な実質性病変に起因する痴呆、ボ
ケなどの予防及び/又は処置に用いて優れた治療効果を
発揮する。また、アミノアルコール類(I)はアレルギ
ー反応に起因する各種の症状、例えば気管支喘息、アレ
ルギー性鼻炎、ジン麻疹などの予防・治療剤として使用
することができる。
アミノアルコール類(I)を上記の如き脳機能障害の
予防及び/若しくは処置並びに/又はアレルギー反応に
起因する各種の症状の予防及び/若しくは治療に使用す
るに際して、その有効投与量は投与の目的、投与の方
法、投与すべき患者の症状、体重、年令、性別、治療処
置にあたる医師の判断等に応じて広範にわたり変えるこ
とができるが、ヒトの場合、一般には30〜2000mg/日、
好ましくは50〜600mg/日の範囲とすることができ、この
投与量を1日1回又は数回に分けて投与することができ
る。
投与の方法は経口又は非経口のいずれの方法であつて
もよく、非経口投与法としては静脈内、動脈内などの血
管内投与、筋肉内投与、腹腔内投与、骨髄内投与、直腸
投与などの方法を用いることができる。
しかして、アミノアルコール類(I)を投与するに際
して、アミノアルコール類(I)は適当な薬理学的に許
容される希釈剤または担体と一緒に、上記投与方法に適
した剤型、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、コーテイング
錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、シロツプ剤などの
種々の剤形の経口投与に適した形態に製剤化することが
できる。さらに、例えば懸濁液剤、溶液剤、油性若しく
は水性乳液剤などの注射又は点滴投与に適した剤形(注
射剤、点滴剤)に製剤化することができる。
かかる剤型の薬剤を調製するために使用しうる、薬理
学的に許容しうる液体又は固体の希釈剤又は担体として
は、従来から上記の如き剤形の薬剤を製剤化するに際し
て通常用いられている補助剤を用いることができ、具体
的には、例えばシロツプ、アラビアゴム、ゼラチン、ソ
ルビツト、トラガカント、ポリビニルピロリドン、ステ
アリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコー
ル、シリカ、乳糖、砂糖、とうもろこし殿粉、リン酸カ
ルシウム、グリシン、馬鈴薯殿粉、カルボキシメチルセ
ルロースカルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、水、エ
タノール、グリセリン、マンニトール、リン酸緩衝液な
どを例示することができる。
アミノアルコール類(I)を含有する薬剤は上記例示
の如き薬理学的に許容し得る稀釈剤若しくは担体の他
に、必要に応じて、調剤分野において慣用の他の補助剤
例えば着色剤、矯臭剤、矯味剤、防腐剤、溶解補助剤、
懸濁化剤、分散剤などの如き他の補助剤を、さらに含有
することができる。
アミノアルコール類(I)を含有する薬剤は前記例示
の如き錠剤、カプセル剤、コーテイング錠、アンプル剤
などの如き一定量投与形態の剤形であるほかに、多投与
量容器に収容した形態であることができる。
また薬剤はその形態等に依存して、アミノアルコール
類(I)を一般に0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜20
重量%の濃度で含有することができる。
実施例 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 1,2−エポキシ−3,7,11−トリメチルドデカン−3−
オール5g(18.6mmol)、ピラゾール2.53g(37.2mmol)
及びトルエン30mlからなる混合液を6時間加熱還流し
た。得られた反応液を減圧下に濃縮し、濃縮物にジエチ
ルエーテルと希塩酸を加え、水層をジエチルエーテルで
洗滌した。水層に水酸化カリウム水溶液を加えてアルカ
リ性としたのち、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。これより低沸点物を減
圧下に留去したのち、残渣にヘキサンを加えて結晶化さ
せた。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イーで精製することにより、下記の物性を有する1−
(ピラゾール−1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカ
ン−2,3−ジオール〔化合物(2)〕を4.6g得た。収率8
0%。
FD質量スペクトル:〔M+1〕+311 実施例2 (1)1,2−エポキシ−3,7,11−トリメチル−3−ドデ
カノール20g及びメチルアミンメタノール溶液(30%)7
0mlをオートクレーブ内に入れ、110℃で4時間加熱攪拌
した。反応終了後、反応混合物を減圧下に蒸留すること
により、1−メチルアミノ−3,7,11−トリメチル−2,3
−ドデカンジオールを11.6g得た。収率51%。
(2)上記の方法により得られた1−メチルアミノ−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール2.0g、2−
クロルエチルフエニルエーテル1.38g及びトリエチルア
ミン5mlからなる混合液をオートクレーブに入れ、150℃
で4時間加熱攪拌した。得られた反応液を減圧下に濃縮
し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精
製することにより、下記の物性を有する1−(N−メチ
ル−N−フエノキシエチル)アミノ−3,7,11−トリメチ
ルドデカン−2,3−ジオール〔化合物(23)〕を0.83g得
た。収率28.7%。
FD質量スペクトル:〔M〕+393 実施例3 実施例2-(1)において得られた1−メチルアミノ−
3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール2.0g、シ
ンナモイルクロライド1.12g及びトリエチルアミン5mlか
らなる混合液をオートクレーブに入れ、150℃で4時間
加熱攪拌した。得られた反応液を減圧下に濃縮し、濃縮
物をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製するこ
とにより、下記の物性を有する1−(N−メチル−N−
シンナミル)アミノ−3,7,11−トリメチルドデカン−2,
3−ジオール〔化合物(24)〕を1.87g得た。収率66%。
FD質量スペクトル:〔M〕+389 実施例4 (1)実施例2-(1)において1,2−エポキシ−3,7,11
−トリメチル−3−ドデカノール20gの代りに1,2−エポ
キシ−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカン−3−オ
ール25.8gを用いた以外は実施例2-(1)と同様に反応
及び分離精製を行うことにより、1−メチルアミノ−3,
7,11,15−テトラメチルヘキサデカン−2,3−ジオールを
4,8g得た。収率16.9%。
(2)実施例2-(2)において1−メチルアミノ−3,7,
11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール2.0gの代りに
上記の方法により得られた1−メチルアミノ−3,7,11,1
5−テトラメチルヘキサデカン−2,3−ジオール2.51gを
用いた以外は実施例2-(2)と同様に反応及び分離精製
を行うことにより、下記の物性を有する1−(N−メチ
ル−N−フエノキシエチル)アミノ−3,7,11,15−テト
ラメチルヘキサデカン−2,3−ジオール〔化合物(3
0)〕を0.69g得た。収率20.4%。
FD質量スペクトル:〔M〕+463 実施例5 実施例3において1−メチルアミノ−3,7,11−トリメチ
ルドデカン−2,3−ジオール2.0gの代りに実施例4-
(1)において得られた1−メチルアミノ−3,7,11,15
−テトラメチルヘキサデカン−2,3−ジオール2.51gを用
いた以外は実施例3と同様に反応及び分離精製を行うこ
とにより、下記の物性を有する1−(N−メチル−N−
シンナミル)アミノ−3,7,11,15−テトラメチルヘキサ
デカン−2,3−ジオール〔化合物(31)〕を1.42g得た。
収率42.1%。
FD質量スペクトル:〔M〕+459 実施例6 1,2−エポキシ−3,7,11−トリメチルドデカン−3−オ
ール5g(18.6mmol)、2−ウンデシルイミダゾール7.85
g(37.2mmol)及びキシレン30mlからなる混合液を6時
間加熱還流した。得られた反応液を減圧下に濃縮し、濃
縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製する
ことにより、下記の物性を有する1−(2−ウンデシル
イミダゾール−1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカ
ン−2,3−ジオール〔化合物(6)〕を3.37g得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+464 実施例7〜11 実施例6において2−ウンデシルイミダゾール37.2mmol
の代りに2−フエニルイミダゾール、2−(ジエチルア
ミノ)メチルイミダゾール、ベンズイミダゾール、4−
ベンジルピペリジン又はテオフイリンをそれぞれ37.2mm
ol用いた以外は実施例6と同様に反応及び分離精製を行
うことにより、それぞれ対応するアミノアルコールを得
た。その結果を第2表に示す。
実施例12 水素化ナトリウム0.59gとテトラヒドロフラン20mlか
らなる懸濁液に2−ピロリドン1.9gを滴下し、約50℃に
加温した。水素の発生が止んだのち、1,2−エポキシ−
3,7,11−トリメチルドデカン−3−オール3.0gを滴下
し、さらに40〜50℃で6時間加温した。得られた反応液
を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸
ナトリウムで乾燥したのち、減圧下に低沸点物を留去
し、得られた残渣を減圧下に蒸留した。その留出液(浴
温150〜200℃/2mmHgで留去)をシリカゲルカラムクロマ
トグラフイーで精製することにより、下記の物性を有す
る1−(2−オキソピロリジン−1−イル)−3,7,11−
トリメチルドデカン−2,3−ジオール〔化合物(17)〕
0.7gを得た。収率19%。
FD質量スペクトル:〔M〕+327 実施例13〜30 実施例6において2−ウンデシルイミダゾール37.2mm
olの代りに2−エチルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾール、2−ヒドロキシメチルイミダゾール、2
−ジメチルアミノメチルイミダゾール、4−ジエチルア
ミノメチル−5−メチルイミダゾール、4−ジメチルア
ミノエチルイミダゾール、2−ジメチルアミノベンズイ
ミダゾール、4−シンナミルピペラジン、4−(p−ク
ロルフエニル)−4−ヒドロキシピペリジン、4−(ジ
フエニルヒドロキシメチル)ピペリジン、4−(p−ト
リル)−4−ヒドロキシピペリジン、4−(p−メトキ
シフエニル)−4−ヒドロキシピペリジン、3−メトキ
シカルボニル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン、2−
ベンジルイミダゾール、2−フエネチルイミダゾール、
2−(p−クロルフエニル)イミダゾール、4−フエニ
ルピペリジン又は4−フエネチルピペリジンをそれぞれ
37.2mmol用いた以外は実施例6と同様に反応及び分離精
製を行うことにより、それぞれ対応するアミノアルコー
ルを得た。その結果を第3表に示す。
実施例31 実施例12において2−ピロリドン1.9gの代りに1.3−
ジヒドロイソインドール−2−オン2.97g用いた以外は
実施例12と同様に反応及び分離精製を行うことにより、
1−(1,3−ジヒドロイソインドール−1−オン−2−
イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオール
〔化合物(18)〕を2.1g得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+375 実施例32 フタルイミドカリウム1.52g、1,2−エポキシ−3,7,11
−トリメチルドデカン−3−オール2.2g及びジメチルホ
ルムアミド10mlからなる混合液を110〜120℃で6時間加
熱した。得られた反応液を冷却後水にあけ、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を乾燥したのち、これより低沸点物
を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーで精製することにより、1−フタルイミド−3,
7,11−トリメチルドデカン−2,3−ジオールを〔化合物
(19)〕0.5g得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+389 実施例33〜34 実施例6において2−ウンデシルイミダゾール37.2mm
olの代りに4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾ
ール又はN−メチル−N−(3,4−ジメトキシフエネチ
ル)アミンをそれぞれ37.2mmol用いた以外は実施例6と
同様に反応及び分離精製を行うことにより、それぞれ対
応する1−(4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダ
ゾール−1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−2,
3−ジオール〔化合物(13)〕及び1−〔N−メチル−
N−(3,4−ジメトキシフエネチル)アミノ〕−3,7,11
−トリメチルドデカン−2,3−ジオール〔化合物(2
2)〕を得た。その結果を第4表に示す。
実施例35〜43 実施例6において2−ウンデシルイミダゾール37.2mm
olの代りに2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダ
ゾール、2−アミノベンゾオキサゾール、2−アミノベ
ンゾチアゾール、2−アミノベンズイミダゾール、2−
アミノピリミジン、2−アミノピリジン、フエノチアジ
ン、又はピロールをそれぞれ37.2mmol用いた以外は実施
例6と同様に反応及び分離精製を行うことにより、それ
ぞれ対応するアミノアルコールを得た。その結果を第5
表に示す。
実施例44〜46 実施例6において2−ウンデシルイミダゾール37.2mm
olの代りに2−メチルイミダゾール37.2mmolを用い、か
つ1,2−エポキシ−3,7,11−トリメチルドデカン−3−
オール18.6mmolの代りに1,2−エポキシ−3,7−ジメチル
オクタン−3−オール、1,2−エポキシ−3,7,11,15−テ
トラメチルヘキサデカン−3−オール又は1,2−エポキ
シ−3,7,11−トリメチルドデカンをそれぞれ18.6mmol用
いた以外は実施例6と同様に反応及び分離精製を行うこ
とにより、それぞれ対応するアミノアルコールを得た。
その結果を第6表に示す。
実施例47 1−ブロモ−4,8−ジメチルノナン2.35g、マグネシウ
ム0.25g及びテトラヒドロフラン10mlから調製した臭化
4,8−ジメチルノニルマグネシウム溶液に、氷冷下に4
−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−2−ブタノ
ン1.52gのテトラヒドロフラン5ml溶液を滴下した。得ら
れた反応液を水酸化ナトリウム水溶液にあけ、ジエチル
エーテルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾
燥したのち、これより低沸点物を減圧下に留去し、得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製
することにより、1−(2−メチルイミダゾール−1−
イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−3−オール〔化
合物(35)〕を0.8g得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+308 実施例48 マグネシウム1.46g、臭化イソブチル6.85g及びジエチ
ルエーテル50mlから調製した臭化イソブチルマグネシウ
ム溶液に、氷冷下に4,8−ジメチル−1−ノネン−4−
オール3.4gのジエチルエーテル10ml溶液を滴下し、滴下
後、20分間室温で攪拌した。この溶液に2塩化チタノセ
ン0.25gを室温で添加し、同温度で18時間攪拌したの
ち、4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−2−
ブタノン3.04gを氷冷下に滴下し、同温度で30分間攪拌
した。反応混合物を水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ、ジ
エチルエーテルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥したのち、これより低沸点物を減圧下に留去
し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ーで精製することにより、1−(2−メチルイミダゾー
ル−1−イル)−3,7,11−トリメチルドデカン−3,7−
ジオール〔化合物(36)〕0.6gを得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+324 実施例49 実施例48において4,8−ジメチル−1−ノネン−4−
オール3.4gの代りに4,8−ジメチル−1−ノネン−4,8−
ジオール2.5gを用い、かつ4−(2−メチルイミダゾー
ル−1−イル)−2−ブタノン3.04gの代りに2.04gを用
いた以外は実施例48と同様に反応及び分離精製を行うこ
とにより、1−(2−メチルイミダゾール−1−イル)
−3,7,11−トリメチルドデカン−3,7,11−トリオール
〔化合物(37)〕を0.8g得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+340 実施例50 2,3−エポキシ−3,7,11−トリメチルドデカン−1−
オール2.42gと2−メチルイミダゾール1.64gを150℃で
5時間加熱し、得られた反応液をシリカゲルカラムクロ
マトグラフイーで精製することにより、2−(2−メチ
ルイミダゾール−1−イル)−3,7,11−トリメチルドデ
カン−1,3−ジオール〔化合物(39)〕を0.7g得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+324 実施例51 実施例47において1−ブロモ−4,8−ジメチルノナン
2.35gの代りに1−ブロモ−3,7−ジメチルオクタン2.21
gを用い、かつ4−(2−メチルイミダゾール−1−イ
ル)−2−ブタノン1.52gの代りに4−(イミダゾール
−1−イル)−2−ブタノン1.38gを用いた以外は実施
例47と同様に反応及び分離精製を行うことにより、1−
(イミダゾール−1−イル)−3,6,10−トリメチルウン
デカン−3−オール〔化合物(51)〕を得た。その結果
を第10表に示す。
実施例52 1,2−エポキシ−3,7−ジメチル−6−オクテン−3−
オール10mmol、2−メチルイミダゾール20mmol及びキシ
レン10mlからなる溶液を6時間加熱還流したのち、得ら
れた反応混合物より低沸点物を減圧下に留去した。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
することにより、1−(2−メチルイミダゾール−1−
イル)−3,7−ジメチル−6−オクテン−2,3−ジオール
〔化合物(52)〕を1.6g得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+252 実施例53 実施例52において1,2−エポキシ−3,7−ジメチル−6
−オクテン−3−オール10mmolの代りに1,2−エポキシ
−3,7,11−トリメチル−6,10−ドデカジエン−3−オー
ル10mmolを用いた以外は実施例52と同様に反応及び分離
精製を行うことにより、1−(2−メチルイミダゾール
−1−イル)−3,7,11−トリメチル−6,10−ドデカジエ
ン−2,3−ジオール〔化合物(53)〕を2.1g得た。
FD質量スペクトル:〔M〕+320 次に、本発明の化合物のうち化合物(17)を活性成分
とした製剤例を示す。
製剤例1 カプセル剤 化合物(17) 5g 微結晶セルローズ 80g トウモロコシデンプン 20g 乳糖 22gポリビニルピロリドン 3g 全量 130g 上記成分を常法により顆粒化したのち、ゼラチン硬カ
プセル1,000カプセルに充填した。1カプセル中に化合
物(17)5mgを含有する。
製剤例2 散剤 化合物(17) 50g 微結晶セルローズ 400gトウモロコシデンプン 550g 全量 1,000g 化合物(17)をアセトンに溶解し、次いでこれを微結
晶セルローズに吸着させたのち、乾燥した。これをトウ
モロコシデンプンと混合し、常法により散剤として、化
合物(17)の20倍散剤を調製した。
製剤例3 錠剤 化合物(17) 5g トウモロコシデンプン 10g 乳糖 20g カルボキシメチルセルローズカルシウム 10g 微結晶セルローズ 40g ポリビニルピロリドン 5gタルク 10g 全量 100g 化合物(17)をアセトンに溶解し、次いでこれを微結
晶セルローズに吸着させたのち、乾燥した。これにトウ
モロコシデンプン、乳糖、カルボキシメチルセルローズ
カルシウムを混合し、次いでポリビニルピロリドンの水
溶液を結合剤として加えて常法により顆粒化した。これ
に滑沢剤としてタルクを加えて混合したのち、1錠100m
gの錠剤に打錠した。1錠中には化合物(17)5mgを含有
する。
製剤例4 注射剤 化合物(17) 10g Nikkol HCO-60(日光ケミカル社 製品名) 37g ゴマ油 2g 塩化ナトリウム 9g プロピレングリコール 40gリン酸緩衝液(0.1M.pH6.0) 100g 蒸留水 全量 1,000g 化合物(17)、Nikkol HCO-60、ゴマ油及び半量のプロ
ピレングリコールを混合して約80℃で加温溶解し、これ
にリン酸緩衝液及び塩化ナトリウムとプロピレングリコ
ールを予め溶解した蒸留水を約80℃に加温して加え、全
量1,000mlの水溶液とした。この水溶液を2mlのアンプル
に分注して熔閉したのち、加熱滅菌した。
1管中、化合物(17)20mgを含有する。
発明の効果 本発明によれば、医薬として有用な新規なアミノアル
コール類(I)が提供される。アミノアルコール類
(I)は、前記の試験の結果から明らかなとおり、脳機
能改善剤として優れた特性を有する。またアミノアルコ
ール類(I)は抗アレルギー作用をも併わせ有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 233/60 103 // A61K 31/135 AAM 31/40 ABF 31/415

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、A1、A2、A3及びA4はそれぞれメチル基を表わし;
    X1は水素原子若しくはヒドロキシル基を表わし、かつY1
    は水素原子を表わすか、又はX1とY1は一緒になつて結合
    を形成し;X2は水素原子若しくはヒドロキシル基を表わ
    し、かつY2は水素原子を表わすか、又はX2とY2は一緒に
    なつて結合を形成し;X3は水素原子又はヒドロキシル基
    を表わし;lは0〜3の整数を表わし、mは0又は1を表
    わし、nは0〜2の整数を表わし;Q1及びQ2は一方がY3
    を表わし、他方がZを表わし;Y3はX3が水素原子である
    場合ヒドロキシル基を表わし、X3がヒドロキシル基であ
    る場合水素原子若しくはヒドロキシル基を表わし;Zは (1)lが1を表わし、かつmが0を表わす場合、 からなる群から選ばれる含窒素基を表わし; (2)lが0を表わし、mが0若しくは1を表わす場
    合、l及びmが1を表わす場合、又はlが2若しくは3
    を表わし、mが1を表わし、かつnが2を表わす場合、
    で示される含窒素基を表わし; ここで、R1及びR2のどちらか一方は水素原子を表わし、
    他方はヒドロキシル基、アミノ基若しくはアリール基で
    置換されていてもよい低級アルキル基又はアリール基を
    表わし、ここでR1又はR2が表わすアリール基及びアルキ
    ル基の置換基としてのアリール基はハロゲン原子、アル
    キル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシ基、ア
    ミノ基、ニトロ基、シアノ基又はフエノキシ基を有して
    いてもよく、またアルキル基及びアリール基の置換基と
    してのアミノ基は低級アルキル基で置換されていてもよ
    く;R3は水素原子若しくは低級アルキル基を表わすか、
    又はR2とR3はこれらが結合している炭素原子と一緒にな
    つてベンゼン環を形成し;R4は水素原子又はヒドロキシ
    ル基を表わし;R5はアリール基で置換されているアルキ
    ル基又はアリール基を表わし;R6は低級アルキル基を表
    わし;R7及びR8はそれぞれハロゲン原子、アルキル基、
    トリフルオロメチル基、低級アルコキシ基、アミノ基、
    ニトロ基、シアノ基若しくはフエノキシ基で置換されて
    いてもよいフエネチル基、フエノキシエチル基又はシン
    ナミル基を表わし、ここでアミノ基は低級アルキル基で
    置換されていてもよく;R9及びR10はそれぞれ水素原子
    を表わすか、又はR9とR10はこれらが結合している炭素
    原子と一緒になつてベンゼン環を形成し;R11及びR12
    これらが結合している炭素原子と一緒になつてカルボニ
    ル基を形成し;R13及びR14はそれぞれ水素原子、置換さ
    れている低級アルキル基、アリール基、4−ピペリジニ
    ル基、ピリジル基、ピリジルカルボニル基若しくはキノ
    リル基を表わすか、又はR13とR14はこれらが結合してい
    る窒素原子と一緒になつて員数が5若しくは6である複
    素環を形成し、ここで、該複素環は環内に −O−、−S−、 −C=C−、−C=N−及び から成る群から選ばれる基を1〜3個有していてもよ
    く、ここでR13及びR14が表わす低級アルキル基はヒドロ
    キシル基、モルホリノ基、ジメチルアミノ基、フエニル
    基又はピリジル基を有しており、4−ピペリジニル基は
    メチル基又はベンジル基を有していてもよく;R15は水
    素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換さ
    れていてもよい低級アルケニル基又はアリール基を表わ
    し、ここでR15が表わす低級アルキル基はメトキシ基を
    有していてもよいフエニル基又はフエノキシ基で置換さ
    れていてもよく、低級アルケニル基はフエニル基で置換
    されていてもよい。〕 で示されるアミノアルコール又はその薬理学的に許容さ
    れるエステル若しくは塩。
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