JPH0818925B2 - 被覆型農園芸用粒剤およびその製造法 - Google Patents

被覆型農園芸用粒剤およびその製造法

Info

Publication number
JPH0818925B2
JPH0818925B2 JP21362387A JP21362387A JPH0818925B2 JP H0818925 B2 JPH0818925 B2 JP H0818925B2 JP 21362387 A JP21362387 A JP 21362387A JP 21362387 A JP21362387 A JP 21362387A JP H0818925 B2 JPH0818925 B2 JP H0818925B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
water
active ingredient
coated
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21362387A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6456601A (en
Inventor
義則 平林
稔 後藤
彬 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kumiai Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kumiai Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kumiai Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kumiai Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP21362387A priority Critical patent/JPH0818925B2/ja
Publication of JPS6456601A publication Critical patent/JPS6456601A/ja
Publication of JPH0818925B2 publication Critical patent/JPH0818925B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は被覆型農園芸用粒剤およびその製造法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
近年、農薬の散布状態としては、ドリフトによる環境
汚染の防止、所望の圃場への全量施用、散布の省力化、
散布者への危害防止等の観点より、粒状製剤の使用が急
増している。現在使用されている農園芸用粒剤の製造法
を大別すると、練込み法、吸着法および被覆法の3種類
になる。
まず、練込み法は粒剤製造法として主流であるが、造
粒後乾燥工程を必要とし、熱に不安定な活性成分や、毒
性が高く揮散しやすい活性成分には適さない。
また吸着法は活性成分の物理化学性によってその適否
が左右される。例えば固状の活性成分の場合には、高沸
点の溶剤に溶解させて吸着するか、低沸点の溶剤に溶解
させて吸着した後溶剤を回収しなければならず、コスト
的に割高となり、固状の活性成分には適さない。
これらの方法に比較し、被覆法は結合剤等を用いて粒
状担体に活性成分を付着被覆させる方法であり、コスト
的には比較的割安である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし従来の被覆法では、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール(特公昭40−8920号)、ポリ
ブテン(特公昭47−1240号)等の結合剤の粘性により活
性成分を粒状担体に付着させているにすぎず、貯蔵運搬
時、散布時等に活性成分が粒状担体より剥離しやすく、
粒剤としての本来の特性を失い、安全性等に欠けること
となる。
この剥離を回避するためにポリビニルアルコール(特
公昭49−24660号)、アラビアガム(特公昭42−28699
号)などの結合剤を用いる例もあるが、これらの場合に
は水溶液として、あるいは有機溶剤に溶解して用いるた
め、乾燥工程または溶剤回収工程を必要とし、練込み法
同様の制約を受けるとともに、期待する程の剥離防止効
果はなく、毒性の強いものへの適用が困難である。
これらの問題を解決するために各種樹脂を用いる方法
が研究されているが、実用上満足される被覆型粒剤の製
造法は完成していない。剥離を十分防止する程度の樹脂
を用いて製造した場合は、得られた粒剤を貯蔵した際、
経時的に団粒物を生じることが多く、このように活性成
分の剥離防止と貯蔵時の固化(団粒化)防止は相反する
ものであり、双方を満足する製剤は得られなかった。
本発明は従来法の各種問題点を解決するためのもの
で、加熱を必要としないで、農薬活性成分を粒状担体に
強固かつ均一に付着させることができ、これにより活性
成分の剥離、飛散等を防止でき、乾燥性に優れ、貯蔵時
における固化もなく、かつ活性成分の溶出が制御された
被覆型農園芸用粒剤を製造することが可能な被覆型農園
芸用粒剤およびその製造法を提案することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は次の被覆型農園芸用粒剤およびその製造法で
ある。
(1)被膜中に農薬活性成分を分散させたポリウレタン
と水溶性高分子化合物との複合被膜が、粒状担体を被覆
していることを特徴とする被覆型農園芸用粒剤。
(2)粒状担体に農薬活性成分を被覆させる方法におい
て、イソシアネート化合物および常温で固状の水溶性高
分子化合物を水に溶解して粒状担体と接触させ、粒状担
体の表面に被膜を形成する際、農薬活性成分をイソシア
ネート化合物および水溶性高分子化合物とともに水に添
加するか、あるいは被膜形成の途中で添加することによ
り、形成される被膜中に農薬活性成分を分散させた状態
で被覆することを特徴とする被覆型農園芸用粒剤の製造
法。
本発明で使用するイソシアネート化合物としては、任
意の有機イソシアネートを使用し得るが、特に多数のイ
ソシアネート基を有する有機イソシアネートが効果的で
ある。このようなイソシアネート化合物を以下に例示す
るが、これらに限定されず、またこれらは単独でも、ま
た2種以上の混合物であっても良い。
ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシ
アネート;m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニ
レンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネ
ート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、ジフェニル
メタン−4,4′−ジイソシアネート、クロルフェニレン
−2,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシ
アネート、ジフェニレン−4,4′−ジイソシアネート、
4,4′−ジイソシアナト−3,3′−ジメチルジフェニル、
3−メチル−ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート、ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族
ジイソシアネート;1−メチルシクロヘキシル−2,4−ジ
イソシアネート、1−メチルシクロヘキシル−2,6−ジ
イソシアネート、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)
−メタン等の脂環式ジイソアネート;2,4,6−トリイソシ
アナトトルエン、2,4,4′−トリイソシアナトジフェニ
ルエーテル等のトリイソシアネート;一般式(1) (式中nは1以上の整数を示す。)で示され、アニリン
とホルムアルデヒドとの縮合により得られるポリアミン
の相応する混合物をホスゲン化することにより生成され
るメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートな
ど。
上記のイソシアネート化合物のうち芳香族ジイソシア
ネートまたは高官能性のポリイソシアネート、特にジイ
ソシアネート、トリイソシアネートおよび高官能性ポリ
イソシアネートを含有するメチレン架橋ポリフェニレン
ポリイソシアネートの粗製混合物が好ましい。
次に本発明で使用する水溶性高分子化合物は常温で固
状のものであり、平均分子量10000以上のものが好まし
い。このような水溶性高分子化合物の例としては、ポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、アラ
ビアガム、ポリビニルピロリドン、デキストリン等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
は単独で用いてもよく、また2種以上の混合物として用
いてもよい。
本発明で使用する粒状担体としては、農薬活性成分を
担持できるものであればよく、例えば硅砂、炭酸カルシ
ウム等の天然物、尿素等の破砕品、また造粒品でも良
い。その粒度としては、通常14〜250メッシュ程度のも
のが適当であり、目的により適宜選択される。
これらの粒状担体に被覆させる農薬活性成分として
は、次のものが挙げられるが、これらに限定されず、ま
たこれらは単独でも、2種以上の組成物でも良い。
(イ)殺虫剤: 2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソル−4−イルメ
チルカルバメート(ベンダイオカルブ)、 S−メチル N−(メチルカルバモイルオキシ)チオ
アセトイミデート(メソミル)、 2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イ
ル メチルカルバメート(カルボフラン)、 0−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル 0,0−ジメチ
ルホスホロチオエート(クロルピリホスメチル)、 2−ニトロメチレン−テトラヒドロ−1,3−チアジ
ン、 m−トリル メチルカルバメート(MTMC)、 1−ナフチル メチルカルバメート(NAC)、 S,S′−2−ジメチルアミノトリメチレンビス(チオ
カルバメート)(カルタップ)、 S−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−2−オキソ−1,
3,4−チアジアゾール−3−イルメチル 0,0−ジメチル
ホスホロジチオエート(DMTP)、 2−メトキシ−ベンゾ−4H−1,3,2−ジオキサホスホ
リン 2−スルフィド(サリチオン)、 2−クロロ−1−(2,4−ジクロロフェニル)ビニル
ジエチル ホスフェート(CVP)、 0,0−ジエチル 0−2−イソプロピル−6−メチル
ピリミジン−4−イル ホスホロチオエート(ダイアジ
ノン)、 2−クロロ−1−(2,4,5−トリクロロフェニル)ビ
ニル ジメチル ホスフェート(CVMP)、 0−クメニル メチルカルバメート(MIPC)、 3,4−キシリル メチルカルバメート(MPMC)、 0,0−ジメチル−0−〔3−メチル−4−(メチルチ
オ)フェニル〕チオホスフェート(MPP)。
(ロ)殺菌剤: 5−メチル−1,2,4−トリアゾロ(3,4−b)ベンゾチ
アゾール(トリシクラゾール)、 メタンアルソン酸鉄(MAF)、 ペンタクロロフェノール(PCP)、 4,5,6,7−テトラクロロフタリド(フサライド)。
(ハ)除草剤: 2−(β−ナフチルオキシ)プロピオンアニリド(ナ
プロアニリド)、 2,4,6−トリクロロフェニル−4′−ニトロフェニル
エーテル(CNP)、 2,4−ジクロロフェニル−3′−メトキシ−4′−ニ
トロフェニルエーテル(クロメトキシニル)、 2−クロロ−4,6−ビス(エチルアミノ)−1,3,5−ト
リアジン(CAT)、 2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソプロピルア
ミノ−1,3,5−トリアジン(アトラジン)、 2,4−ビス(エチルアミノ)−6−メチルチオ−1,3,5
−トリアジン(シメトリン)、 5−tert−ブチル−3−(2,4−ジクロロ−5−イソ
プロポキシフェニル)−1,3,5−オキサジアゾール−2
(3H)−オン(オキサジアゾン)、 4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−
5−ピラゾイル−p−トルエンスルホネート(ピラゾレ
ート)、 1−イソプロピル−1H−2,1,3−ベンゾチアジアジン
−4(3H)−オン−2,2−ジオキサイド(ベンタゾ
ン)、 テトラヒドロ−3,5−ジメチル−1,3,5−チアジアジン
−2−チオン(ダゾメット)。
本発明の被覆型農園芸用粒剤における農薬活性成分の
使用量は、一般的には粒剤当り0.1〜20重量%、好まし
くは0.3〜10重量%である。イソシアネート化合物の使
用量は、一般的には粒剤当り0.05〜10重量%、好ましく
は0.1〜5重量%である。また水溶性高分子化合物の使
用量は、一般的には粒剤当り0.01〜5重量%、好ましく
は0.03〜3重量%である。さらに被覆に使用する水の量
は、水溶性高分子化合物を溶解するのに十分な量以上で
あって、かつイソシアネート化合物を反応硬化させるの
に十分な量以上の量であるが、過剰に使用すると、得ら
れた粒剤中に遊離水として残留するため、後の工程で残
分を除去しなくてもよい量であることが好ましい。
本発明の被覆型農園芸用粒剤の製造にあたっては、こ
れらの成分以外に物理性改良剤、安定剤、着色剤、また
は界面活性剤等を添加することも可能である。
本発明の被覆型農園芸用粒剤の製造法は、まずイソシ
アネート化合物および水溶性高分子化合物を水に溶解し
て粒状担体と接触させる。このときイソシアネート化合
物と水との反応によりポリウレタンが形成され、さらに
水に溶解している水溶性高分子化合物が水分の減少とと
もに析出して複合被膜が形成されるので、この複合被膜
中に農薬活性成分を均一に分散させる。これにより被膜
中に農薬活性成分を分散させたポリウレタンと水溶性高
分子化合物との複合被膜が粒状担体を被覆している本発
明の粒剤が得られ、農薬活性成分は強固に粒状担体に被
覆される。
農薬活性成分はイソシアネート化合物および水溶性高
分子化合物とともに水に添加してもよいが、イソシアネ
ート化合物と水溶性高分子化合物の水溶液を粒状担体と
接触させて被膜を形成する途中で添加してもよい。水溶
性高分子化合物の水溶液はイソシアネート化合物ととも
に粒状担体と接触させることが必要で、後述の参考例8
に示すように、粉末を粉状化して粒状担体を形成する際
に水溶性高分子化合物をバインダーとして使用しても、
粒状担体表面に複合被膜の形成に関与しないため、農薬
活性成分の被覆に役立たない。
本発明の製造法の具体的な方法としては、次のような
方法が挙げられる。すなわち小型容器に水と固状の水溶
性高分子化合物を入れて予め混合し、その混合物を別途
混合機中に入れた粒状担体と混合しながら添加して均一
化させた後、所定量のイソシアネート化合物を添加し、
均一になるまで十分に混合する。これによりイソシアネ
ート化合物と水とが反応してポリウレタンが形成され、
さらに水に溶解していた水溶性高分子化合物が水分の減
少とともに被膜を形成するので、さらに農薬活性成分を
直接または吸油性微粉末に吸着させた後添加し混合する
と、農薬活性成分はポリウレタンと水溶性高分子化合物
の複合被膜中に均一に分散された状態で粒状担体を被覆
する。なお上記の方法では必要により、補助剤を適当な
工程において添加し混合することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、製造工程において加熱を要しないた
め、熱に不安定な農薬活性成分、および毒性が強くかつ
揮発性の高い農薬活性成分にも適用できるとともに、加
熱処理設備も不要で、コスト的にも有利である。
得られた被覆型農園芸用粒剤は、ポリウレタンと水溶
性高分子化合物との複合被膜が農薬活性成分を粒状担体
に強固かつ均一に付着させているため、貯蔵運搬時、散
布時に農薬活性成分が粒状担体より剥離、飛散すること
がなく、作業者への危害や、環境汚染等が防止される。
またイソシアネート化合物は反応性が高いため乾燥性に
優れ、貯蔵時における固化(団粒化)がなく、農園芸用
粒剤として好ましい物理化学的性状を有する。さらに本
発明によれば、農薬活性成分の溶出が制御された持続性
粒剤が得られるなどの効果がある。
〔実施例〕
以下に実施例を示して本発明をさらに詳しく説明す
る。なお実施例における部または%はすべて重量部また
は重量%を示す。
実施例1 硅砂(粒度16〜42メッシュ)93部を混合機に投入し、
混合しながら、ポリビニルアルコール(平均分子量2500
0)20部と水80部を予め混合溶解したもの1部を添加す
る。十分に混合した後、メチレン架橋ポリフェニルポリ
イソシアネートの粗製混合物(イソシアネート基30%を
含有し、一般式(1)におけるn=0が42.3%、n=1
が22.3%、n=2が7.6、残りはn=3以上である。)
1部を添加する。さらに十分混合した後、ベンダイオカ
ルブ5部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
実施例2 炭酸カルシウム(粒度16〜32メッシュ)94.2部を混合
機に投入し、混合しながら、カルボキシメチルセルロー
ス(平均分子量20000)20部と水80部を予め混合溶解し
たもの0.9部を添加する。十分に混合した後、ジフェニ
ルメタン−4,4′−ジイソシアネート0.9部を添加する。
さらに十分混合した後、ダイアジノン2部とメソミル2
部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
実施例3 硅砂(粒度16〜42メッシュ)93.5部を混合機に投入
し、混合しながら、ポリビニルアルコール(平均分子量
25000)30部と水70部を予め混合溶解したもの0.7部を添
加する。十分混合した後、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート0.8部を添加する。さらに十分混合した後、トリシ
クラゾール5部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
実施例4 硅砂(粒度16〜42メッシュ)85部を混合機に投入し、
混合しながら、アラビアガム30部、水60部および着色剤
10部を予め混合溶解したもの2部を添加する。十分混合
した後、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート
3部を添加する。さらに十分混合した後、カルボフラン
10部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
実施例5 硅砂(粒度16〜42メッシュ)88.5部を混合機に投入
し、混合しながら、ポリビニルアルコール(平均分子量
11000)20部と水80部を予め混合溶解したもの1.5部を添
加する。十分に混合した後、2,4,6−トリイソシアナト
トルエン2.0部を添加する。さらに十分混合した後、予
めホワイトカーボン40部にMPP60部を吸着したもの5部
とMIPC3部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
実施例6 造粒基剤(粒度16〜42メッシュ)90.5部を混合機に投
入し、混合しながら、カルボキシメチルセルロース(平
均分子量20000)20部と水80部を予め混合溶解したもの
2.0部を添加する。十分に混合した後、メチレン架橋ポ
リフェニレンポリイソシアネートの粗製混合物(イソシ
アネート基30%を含有し、一般式(1)におけるn=0
が42.3%、n=1が22.3%、n=2が7.6、残りはn=
3以上である。)2.5部を添加する。さらに十分混合し
た後、MIPC5部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
実施例7 尿素(粒度16〜42メッシュ)90.8部を混合機に投入
し、混合しながら、ポリビニルピロリドン(平均分子量
20000)30部と水70部を予め混合溶解したもの1.0部を添
加する。十分に混合した後、2,4,6−トリイソシアナト
トルエン1.2部を添加する。さらに十分混合した後、ピ
ラゾレート7部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
次に試験剤を挙げて本発明の効果を説明する。なお試
験には次の薬剤を比較のために製造し使用した。
参考例1 硅砂(粒度16〜42メッシュ)93部を混合機に投入し、
混合しながらポリエチレングリコール(平均分子量20
0)2部を添加する。十分に混合した後、ベンダイオカ
ルブ5部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
参考例2 硅砂(粒度16〜42メッシュ)90部を混合機に投入し、
混合しながら、ポリビニルアルコール40部と水60部を予
め混合溶解したもの5部を添加する。さらに十分混合し
た後、ベンダイオカルブ5部を添加、混合し、乾燥して
被覆型粒剤を得る。
参考例3 硅砂(粒度16〜42メッシュ)93.3部を混合機に投入
し、混合しながら水0.8部を添加する。十分に混合した
後、メチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの
粗製混合物(イソシアネート基30%を含有し、一般式
(1)におけるn=0が42.3%、n=1が22.3%、n=
2が7.6、残りはn=3以上である。)0.9部を添加す
る。さらに十分混合した後、ベンダイオカルブ5部を添
加、混合して被覆型粒剤を得る。
参考例4 硅砂(粒度16〜42メッシュ)91部を混合機に投入し、
混合しながら水1.5部を添加する。十分に混合した後、
ヘキサメチレンジイソシアネート2.5部を添加する。さ
らに十分混合した後、トリシクラゾール5部を添加、混
合して被覆型粒剤を得る。
参考例5 クレー93部、ベンダイオカルブ5部およびリグニンス
ルホン酸ナトリウム2部を混合し、水を添加して造粒機
により造粒し粒剤を得る。
参考例6 炭酸カルシウム(粒度16〜32メッシュ)93部を混合機
に投入し、混合しながら、カルボキシメチルセルロース
(平均分子量20000)30部と水70部を予め混合溶解した
もの3部を添加する。さらに十分混合した後、ダイアジ
ノン2部とメソミル2部を添加、混合し、乾燥して被覆
型粒剤を得る。
参考例7 硅砂(粒度16〜42メッシュ)86部を混合機に投入し、
混合しながら、アラビアガム30部、着色剤10部および水
60部を予め混合溶解したもの4部を添加する。さらに十
分混合した後、カルボフラン10部を添加、混合し、乾燥
して被覆型粒剤を得る。
参考例8 クレー96部、カルボキシメチルセルロース(平均分子
量20000)3部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム1部を混合し、水を添加して造粒機により造粒
し、造粒基剤(16〜32メッシュ)を得る。この造粒基剤
90.5部を混合機に投入し、混合しながら水2.0部を添加
する。十分に混合した後、メチレン架橋ポリフェニレン
ポリイソシアネートの粗製混合物(イソシアネート基30
%を含有し、一般式(1)におけるn=0が42.3%、n
=1が22.3%、n=2が7.6、残りはn=3以上であ
る。)2.5部を添加する。さらに十分混合した後、MIPC5
部を添加、混合して被覆型粒剤を得る。
試験例1 農薬活性成分の剥離試験 散布時における活性成分の粒状担体からの剥離のしや
すさを以下の方法で試験した。
第1図は試験に用いた測定装置の構成図であり、図
中、1は試料、2はガラスフィルター、3は流量計、4
はバルブ、5はコンプレッサーである。試験は試料1を
10g秤り取りガラスフィルター2(11G−2)中に移す。
試料1を平均化させた後バルブ4を開き、コンプレッサ
ー5により風量30/分の割合で正確に2分間空気を通
じる。ガラスフィルター2内に残った試料1を回収して
有効成分含有率(%)を測定し、剥離後有効成分含有率
(%)とする。次式による剥離前有効成分含有率(%)
との比較により剥離率(%)を求めた。結果を第1表に
示す。
試験例2 粒剤の破砕性試験 運搬時の振動等により粒剤が破砕され、本来の粒度よ
り細い粉粒を生じて散布に悪影響を及ぼすことがあり、
特に被覆型粒剤の場合破砕され粉粒となったものの多く
が有効成分であり、飛散、作業者への安全性等が懸念さ
れるため、この振動による破砕のしやすさを以下の方法
で試験した。
組ふるい10メッシュ、48メッシュ、150メッシュの目
開きの小から大の順に受け皿の上に積み重ね、その最上
部のふるいの上に試料50gを入れ、ふたをしてふるい分
け器(振とう回数300r.p.m.打数150t.p.m.のロータップ
型ふるい分け器)に取りつけ、10分および20分間ふるい
分けを行う。それぞれのふるいを離し受け皿にたまった
試料の重さを計り、150メッシュ以下の重量百分率を算
出する。10分後および20分後の150メッシュ以下の重量
百分率の差が小さいものほど破砕されにくいと言える。
結果を第1表に示す。
試験例3 加圧貯蔵試験−固化試験 試料約100gを、ガラス板上においた直径5cmの鉄製円
柱容器(底なし)に入れ、25g/cm2になるよう鉄製の重
りを載せ加圧する。これを50℃の恒温槽中に2日間貯蔵
した後、室温に1日放置し、円柱容器をはずし固化状態
を観察する。次の判定基準により見た結果を第1表に示
す。
判定基準 −:団粒化なく良好な流動性を有す。
+:一部に団粒化が認められる。
++:全体に団粒化が認められ流動性を失なう 以上の結果より、本発明の粒剤は参考例のものに比較
し、剥離性、破砕性および固化において優れていること
が判る。
試験例4 水中溶出試験 3容のビーカーに3度硬水900mlを入れ、粒剤90mg
を均一に処理した。一定期間後水を採取し、有効成分の
水中濃度を測定して、水中溶出率を求めた。結果を第2
表に示す。
試験例5 イネミズゾウムシ幼虫を用いた残効性試験 5000分の1アールのワグネルポットを使用し、所定日
に2.5葉期のイネを5本1株とし、その株元に所定量の
粒剤を処理し移植した。移植後、ポットは屋根付圃場内
に保存し、水深を3cmとした。幼虫の接種は予め温室内
のコンテナで成虫を産卵させ、イネを補植しながら飼育
したものを用いた。1ポット当り各10頭放飼した。調査
は幼虫の接種1週間後に、イネ根部を水洗し幼虫数を調
べた。結果を第3表に示す。
表中例えば21日のデータは、薬剤処理後21日目に幼虫
を接種し、その一週間後に幼虫数を調べたものである。
以上の結果より、本発明の粒剤は参考例に比べ残効性
において優れていることが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図は試験例1で使用した測定装置を示す構成図であ
る。図中、1は試料、2はガラスフィルター、3は流量
計、4はバルブ、5はコンプレッサーである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被膜中に農薬活性成分を分散させたポリウ
    レタンと水溶性高分子化合物との複合被膜が、粒状担体
    を被覆していることを特徴とする被覆型農園芸用粒剤。
  2. 【請求項2】粒状担体に農薬活性成分を被覆させる方法
    において、イソシアネート化合物および常温で固状の水
    溶性高分子化合物を水に溶解して粒状担体と接触させ、
    粒状担体の表面に被膜を形成する際、農薬活性成分をイ
    ソシアネート化合物および水溶性高分子化合物とともに
    水に添加するか、あるいは被膜形成の途中で添加するこ
    とにより、形成される被膜中に農薬活性成分を分散させ
    た状態で被覆することを特徴とする被覆型農園芸用粒剤
    の製造法。
  3. 【請求項3】水溶性高分子化合物が平均分子量10000以
    上のものである特許請求の範囲第2項記載の被覆型農園
    芸用粒剤の製造法。
JP21362387A 1987-08-27 1987-08-27 被覆型農園芸用粒剤およびその製造法 Expired - Lifetime JPH0818925B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21362387A JPH0818925B2 (ja) 1987-08-27 1987-08-27 被覆型農園芸用粒剤およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21362387A JPH0818925B2 (ja) 1987-08-27 1987-08-27 被覆型農園芸用粒剤およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6456601A JPS6456601A (en) 1989-03-03
JPH0818925B2 true JPH0818925B2 (ja) 1996-02-28

Family

ID=16642229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21362387A Expired - Lifetime JPH0818925B2 (ja) 1987-08-27 1987-08-27 被覆型農園芸用粒剤およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0818925B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4655606B2 (ja) * 2003-12-04 2011-03-23 住友化学株式会社 農薬粒剤

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6456601A (en) 1989-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4223070A (en) Impregnated porous granules with slow release pore membranes and process therefor
AU649018B2 (en) Pelletizing phosphoroamidothioate derivatives with fertilizers and other pesticides
CA1131560A (en) Insecticidal compositions and their preparation
PL126255B1 (en) Herbicide
JPH0665641B2 (ja) 農薬粒状製剤
EP0721734A1 (en) Pesticide composition
JPH0818925B2 (ja) 被覆型農園芸用粒剤およびその製造法
KR890001145B1 (ko) 서방성(徐放性) 입상 농약
JPH05504776A (ja) 液状物質の放出を制御するための含浸した多孔性顆粒、およびその調製方法
JP5145539B2 (ja) 水溶性農薬殺虫成分を溶出コントロールした育苗箱水稲用粒剤
JPS59206302A (ja) 被覆型農園芸用粒剤の製造法
NZ236736A (en) Preparation of controlled-release granules containing a pesticide and water and/or a polyhydroxy compound by coating them by reacting with a liquid polyisocyanate
KR840002324B1 (ko) 과립상 농약 조성물
JPH07233002A (ja) 農薬製剤
JP2000319106A (ja) 水面施用製剤
JPS5823361B2 (ja) 顆粒状農薬の製造法
JP3772994B2 (ja) 水田用農薬粒剤
KR820002243B1 (ko) 방출제어공막을 갖는 함침된 다공성 과립체
JPH01157492A (ja) 安定な粒状農薬肥料
JPH09118602A (ja) 水面浮上性農薬製剤
KR100711325B1 (ko) 살충제 옥사디아진 화합물
KR100433773B1 (ko) 서방성 농약 혼합 입제
JP3288734B2 (ja) 粒 剤
JP2003055106A (ja) 粒状殺虫組成物
JPS58181782A (ja) 粒状化された肥料または農薬の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080228