JPH08187972A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

電磁誘導加熱装置

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JPH08187972A
JPH08187972A JP430695A JP430695A JPH08187972A JP H08187972 A JPH08187972 A JP H08187972A JP 430695 A JP430695 A JP 430695A JP 430695 A JP430695 A JP 430695A JP H08187972 A JPH08187972 A JP H08187972A
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heating
electromagnetic induction
coil
winding
heated
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JP430695A
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Toshio Suzuki
敏夫 鈴木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製本用のカバーのような小さな負荷を効率良
く加熱させることのできる電磁誘導加熱装置用コイルを
提供する。 【構成】 高周波電流発生手段と、この高周波電流発生
手段が出力する高周波電流が印加される加熱用コイル3
0a〜30dとを備え、加熱用コイルの近傍に配置され
た被加熱物5を、加熱用コイルから発生する磁力線によ
り加熱させる電磁誘導加熱装置において、加熱用コイル
30a〜30dとして、平板状の磁性材31と柱状の磁
性材32とを接合して形成されるコアと、コアの柱状の
磁性材32の部分に巻装される巻線33とで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば紙などをカバー
で綴じて簡易的に製本する製本装置に適用して好適な電
磁誘導加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙などをカバーで簡易的に綴じる
製本装置として、図15及び図16に示す原理のものが
開発されている。即ち、図15はカバーの構成を示す図
で、カバー1は、前扉部1aと後扉部1bと両扉部1
a,1bを接合する底部1c(背表紙)とで構成され、
底部1cの内面には熱溶融性の接着剤2を塗布してお
く。そして、この接着剤2を熱で溶かして、複数枚の紙
などの被製本物3の端面を、このカバー1に接着させ、
製本する。
【0003】この場合、接着剤2を溶かす場合の熱源と
しては、従来は電熱線などのヒーターが使用されてい
た。即ち、例えば図16に示すように、カバー1の底部
に電熱線4を近接させ、この電熱線4により接着剤2を
加熱して溶かし、被製本物3の端面をカバー1の底部に
接着するようにしていた。
【0004】ところが、このようなヒーターにより加熱
を行う製本装置の場合には、カバーそのものを加熱して
しまうため、カバーとして加熱により溶ける可能性のあ
る樹脂材料を使用できない不都合がある。また、紙で形
成されたカバーを使用した場合には、加熱でカバーであ
る紙が焼けて変色してしまう不都合があった。
【0005】これらの問題点を解決するために、電磁誘
導加熱装置を製本装置に適用することが提案されてい
る。この製本装置は、例えば図17に示すように、カバ
ー1として、カバー1の底部の内面に金属シート5を貼
り、この金属シート5の上に熱溶融性の接着剤6(エポ
キシ系接着剤など)を塗布したものを使用する。
【0006】そして、調理器具などで実用化されている
電磁誘導加熱装置を使用して、加熱する。即ち、電磁誘
導加熱装置の加熱用コイル14(ワークコイル)を使用
して、金属シート5とその上の接着剤6を加熱する。こ
の場合、加熱用コイル14には、高周波電流を印加す
る。
【0007】ここで、この加熱用コイル14に高周波電
流を印加する構成を図18に示すと、図中11は商用交
流電源を示し、この電源11から得られる100Vの交
流信号をダイオードブリッジによる整流回路12に供給
し、全波整流された直流信号とする。そして、この整流
回路12の整流信号出力部の+側を、フィルタ用チョー
クコイル13を介して加熱用コイル14の一端に接続
し、この加熱用コイル14の他端を出力トランジスタ
(NPN型のトランジスタ)17のコレクタに接続し、
この出力トランジスタ17のエミッタを整流回路12の
整流信号出力部の−側に接続する。
【0008】そして、加熱用コイル14には、並列に共
振用コンデンサ15を接続する。また、出力トランジス
タ17のエミッタ・コレクタ間には、ダンパー用ダイオ
ード16を接続する。また、整流回路12の整流信号出
力部の+側と−側との間には、フィルタ用コンデンサ1
8を接続する。さらに、フィルタ用チョークコイル13
と加熱用コイル14との接続中点と、整流回路12の整
流信号出力部の−側との間に、フィルタ用コンデンサ1
9を接続する。
【0009】そして、出力トランジスタ17のベースに
は、出力制御回路22の出力を制御信号として供給す
る。この出力制御回路22には、商用交流電源11を電
源回路21で変換した低圧直流信号が電源として供給さ
れる。そして、この出力制御回路22内では、制御信号
として高周波信号を作成する処理が行われる。この高周
波信号としは、例えば数十kHz程度の周波数の信号と
する。この数十kHz程度の周波数の制御信号を出力ト
ランジスタ17のベースに供給することで、整流回路1
2が出力する整流信号が、この制御信号の周波数に同期
してスイッチングされ、加熱用コイル14に高周波電流
が流れる。
【0010】このようにして加熱用コイル14に高周波
電流が流れることで、加熱用コイル14の表面から磁力
線が発生する。そして、この磁力線が到達する交番磁界
中(即ち加熱用コイル14の近傍)に、被加熱物である
金属シート5を配置することで、電磁誘導現象により金
属シート5内に閉ループの電流(渦電流)が流れ、この
渦電流と金属シート5の導体抵抗とによって生じるジュ
ール熱(渦電流損)が、金属シート5そのものが加熱す
る。
【0011】このような電磁誘導加熱装置を製本装置と
して使用することで、図17に示すようなカバー1の内
部の金属シート5とその上の接着剤6だけを加熱するこ
とができ、カバー1として耐熱性の低い材質を使用でき
るようになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の調理
装置として実用化されている電磁誘導加熱装置の場合に
は、加熱する負荷としては、鍋などの比較的大型のもの
が使用され、加熱用コイルとしては、渦巻き状に平面的
に巻線を巻回させたものが使用されていた。このような
形状の加熱用コイルとすることで、この平面的に巻回さ
れたコイルが、鍋などの底部と広い面積で近接するよう
になり、鍋などを効率良く加熱することができる。
【0013】ところが、上述した製本装置に電磁誘導加
熱装置を適用した場合には、加熱する負荷である金属シ
ートが、カバーの背表紙部分だけに配された短冊状のも
のであるので、渦巻き状に平面的に巻線を巻回させたコ
イルを使用した場合、加熱させる効率が非常に悪い不都
合があった。即ち、製本装置の場合には、コイルの大き
さに比べ、負荷の大きさが小さいため、コイルからの磁
束を負荷に集中させることができず、大きな無効電力が
発生してしまい、加熱装置として効率の悪いものになっ
てしまう。特に、負荷(金属シート)として透磁率の低
いアルミ箔などを使用した場合には、より発熱効率が低
下してしまい、従来から知られたコイルを使用した場合
には、接着剤が溶ける温度に発熱させるのは困難であっ
た。
【0014】本発明はかかる点に鑑み、製本用のカバー
のような小さな負荷を効率良く加熱させることのできる
電磁誘導加熱装置用コイルを提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図1に
示すように、高周波電流発生手段と、この高周波電流発
生手段が出力する高周波電流が印加される加熱用コイル
30a〜30dとを備え、加熱用コイルの近傍に配置さ
れた被加熱物を、加熱用コイルから発生する磁力線によ
り加熱させる電磁誘導加熱装置において、加熱用コイル
30a〜30dとして、平板状の磁性材31と柱状の磁
性材32とを接合して形成されるコアと、コアの柱状の
磁性材32の部分に巻装される巻線33とで構成したも
のである。
【0016】またこの場合に、平板状の磁性材31を、
巻線33の巻径と同じかそれよりも大きな形状としたも
のである。
【0017】またそれぞれの場合に、図7に示すよう
に、柱状の磁性材32′の平板状の磁性材31との接合
部とは反対側の先端部32aを、先細形状とすると共
に、この先細形状部に、巻線33を巻装させないように
したものである。
【0018】さらにそれぞれの場合に、加熱用コイルを
複数個用意し、この複数個の加熱用コイルを直線状に少
なくとも1列配置したものである。
【0019】さらにまた、それぞれの場合に、被加熱物
として、シート状の被製本物の端面を挟持するカバーと
し、このカバーの被製本物の端面と接する箇所に、金属
導体と熱溶融性の接着剤とを配置し、加熱用コイルから
発生する磁力線により金属導体を加熱し、この金属導体
の加熱により接着剤を加熱して溶かし、この溶けた接着
剤によりシート状の被製本物をカバーに接着する製本装
置としたものである。
【0020】
【作用】本発明によると、コアにより磁束が小さな負荷
に集中するようになり、有効に磁力線を利用することが
でき、形状の小さな負荷を効率良く加熱できるようにな
る。
【0021】この場合、コアの底部を構成する平板状の
磁性材を、巻線の巻径と同じかそれよりも大きな形状と
したことで、より効果的に磁束が負荷に集中するように
なる。
【0022】また、柱状の磁性材の先端部を、先細形状
として突出させることによっても、より効果的に磁束が
負荷に集中するようになる。
【0023】また、加熱用コイルを複数個用意し、この
複数個の加熱用コイルを直線状に少なくとも1列配置し
たことで、細長い形状の負荷を効率良く加熱できるよう
になる。
【0024】さらに、この電磁誘導加熱装置を製本装置
に適用することで、カバーの背表紙部分に配された短冊
状の金属シートの加熱が効率良くでき、カバーによる製
本が、電磁誘導加熱装置により効率良くできるようにな
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図6を参照
して説明する。この図1〜図6において、従来例として
説明した図15以降の図に対応する部分には同一符号を
付し、その詳細説明は省略する。
【0026】本例においては、製本装置として構成され
た電磁誘導加熱装置としたもので、従来例として図17
で説明したカバー1と同様に、背表紙部分の内面に金属
シート5を貼り、この金属シート5の上に熱溶融性の接
着剤6を塗布したカバー1を使用して、製本を行う。な
お、本例においては金属シート5として、厚さ20μm
〜30μm程度のアルミ箔を使用する。
【0027】図1は製本装置として構成された電磁誘導
加熱装置の断面を示す図で、カバー1に挟まれた被製本
物3の背表紙の部分に近接して、加熱用コイル30a〜
30dを配置するもので、図2に示すように、背表紙の
長さ方向に沿って4個を直線状に配置する。そして、本
例の各加熱用コイル30a〜30dは、それぞれ同一の
形状とされ、図4及び図5に詳細を示すように、円形で
平板状のコア31の中央に、柱状で所定高さの円形コア
32を接着し、このコア32の周囲に巻線33を巻回さ
せて形成させたもので、各コア31,32はフェライト
を使用する。そして本例においては、巻線33の巻径
が、円形のコア31の径と同じになるようにしてある。
また、巻線33としては、例えば直径0.4mmの線材
を20本程度縒って形成されるリッツ線を、数ターン〜
数十ターン程度巻回させて構成される。なお、図4で
は、巻線33は仮想線で示してある。
【0028】但し、図2に矢印で巻線の巻回方向を示す
ように、加熱用コイル30a,30cの巻線の巻装方向
と、加熱用コイル30b,30dの巻線の巻装方向と
は、逆方向となるようにしてあり、1個毎に巻装方向が
変化するように配置してある。
【0029】この4個の加熱用コイル30a〜30d
は、基板41上に配置され、この4個の加熱用コイル3
0a〜30dの上に、カバーの背表紙と当接する底板4
2(非磁性材)が配置され、この底板42に対して垂直
に2枚の押さえ板43,44が間隔を調整できる状態で
配置されている。そして、これらの部材が、筐体45内
に一体に収納され、この筐体45の上部から2枚の押さ
え板43,44の間に、カバー1に挟まれた被製本物3
を挿入することができるようにしてある。
【0030】そして、カバー1に挟まれた被製本物3を
2枚の押さえ板43,44の間に挿入した後、この2枚
の押さえ板43,44に、図1に矢印a,bで示す方向
に力を加えて、カバー1に挟まれた被製本物3を押さえ
た状態で、4個の加熱用コイル30a〜30dへの高周
波電流の印加を行って、加熱を行う。
【0031】次に、この4個の加熱用コイル30a〜3
0dの駆動回路の構成を図3に示す。本例においては、
各加熱用コイル30a,30b,30c,30dを直列
に接続する。即ち、整流回路12の整流信号出力部の+
側を、フィルタ用チョークコイル13を介して加熱用コ
イル30aの一端に接続し、この加熱用コイル30aの
他端を、次段の加熱用コイル30bの一端に接続し、以
下順に接続し、最終段の加熱用コイル30cの他端を、
出力トランジスタ17のコレクタに接続する。そして、
4個直列に接続された加熱用コイル30a,30b,3
0c,30dと並列に、共振用コンデンサ15を接続す
る。
【0032】なお、本例の回路の場合には、出力制御回
路22から出力される制御信号の周波数は、約22kH
zの一定周波数とし、加熱用コイル30a〜30dへ加
熱時に印加する高周波電流は、負荷状態にかかわらず常
時一定周波数とし、負荷の変化(即ちカバー1の金属シ
ート5の幅などの変化)により加熱時間を調整して、適
正な温度への加熱を行うようにする。この加熱時間の調
整としては、例えば負荷の変動に伴って生じる有効電力
の変化を検出して、加熱時間を制御することが考えられ
る。
【0033】その他の部分は、図18に示した従来の回
路と同様に構成する。
【0034】このような構成の電磁誘導加熱装置を使用
して、被製本物3が挟まれたカバー1による製本を行う
ことで、効率良く製本作業を行うことができる。即ち、
電磁誘導加熱装置内の4個の加熱用コイル30a〜30
dからの磁力線により、カバー1の金属シート5が電磁
誘導加熱され、カバー1の背表紙部分を加熱することな
く、接着剤6を加熱して溶かすことができ、カバー1と
して紙や耐熱温度の低い樹脂を使用することができる。
【0035】そして本例においては、各加熱用コイル3
0a〜30dとして、図4及び図5に示すように、円形
で平板状のコア31の中央に、柱状で所定高さの円形コ
ア32を接着した後、このコア32の周囲に巻線33を
巻回させて形成させたものを使用したことで、負荷とコ
イルとのマッチングが良く、非常に効率の良い誘導加熱
ができる。即ち、本例のような製本装置の場合には、加
熱させる負荷であるカバー1内の金属シート5の大きさ
が小さいが、コア32により磁束が短冊状の金属シート
5に集中するようになり、有効に磁力線を利用すること
ができ、形状の小さな金属シート5を効率良く加熱でき
るようになる。従って、小型の加熱用コイルで効率良く
加熱することができ、加熱用コイルを小型化できると共
に、少ない電力で効率の良い加熱ができる。また、この
ように有効に磁力線を利用できることで、無効電力を減
らすことができ、駆動回路の負担を少なくすることがで
き、回路の信頼性を向上させることができる。
【0036】例えば、コア31,32と巻線33で形成
された本例の加熱用コイル30a〜30dを加熱に使用
した場合と、コア31,32のない巻線33だけの加熱
用コイルを加熱に使用した場合とを比較すると、同じ大
きさの金属シートを加熱するのに要する電力が、本例の
コイルの場合には50Wであるとすると、コアのないコ
イルの場合には110W程度必要になり、本例の加熱用
コイルが加熱効率が高いことが判る。
【0037】また本例の場合には、各コア31,32と
してフェライトを使用したが、このフェライトは透磁率
が高く、小型のコイルでも大きなインダクタンスがとれ
るので、この点からもコイルの小型化に貢献する。
【0038】また本例の場合には、巻線33の底部に、
この巻線33の巻径と等しい大きさのコア31を設けた
ので、各加熱用コイル30a〜30dから下側(即ち加
熱する金属シート5とは反対側)への磁束の漏れを少な
くすることができ、それだけ加熱効率を高くすることが
できると共に、各加熱用コイル30a〜30dの下側の
スペースに回路部品を配置した場合の、この回路部品へ
の漏れ磁束による悪影響を防止することができ、各加熱
用コイル30a〜30dの下側のスペースを有効に活用
することが可能になる。
【0039】なお、図4及び図5に示した例の場合に
は、底部のコア31として巻線33の巻径と等しい大き
さのものとしたが、図6に示すように、底部のコア31
の直径Xを、巻線33の巻径Yよりも大きくしても良
い。このようにすることで、各加熱用コイル30a〜3
0dから下側への磁束の漏れを、より少なくすることが
できる。
【0040】また、上述実施例では加熱用コイルのコア
32の上部(即ちコア31と接合する面と反対側の面)
は平面としたが、図7及び図8に示すように、柱状のコ
ア32′として、上側の先端部32aを、先細に突出し
た形状とし、この先端部32aの周囲には巻線33を巻
回させないように構成しても良い。このように柱状のコ
ア32′の先端部32aを突出させた加熱用コイルとす
ることで、より磁束を金属シートに効率良く集中させる
ことが可能になる。
【0041】また、上述実施例のように底部のコア31
を円形に構成させる必要はない。即ち、例えば図9に示
すように、角形のフェライトの板よりなるコア34の上
に、円柱状のコア32を接合してコアを形成させ、この
コア32に巻線33を巻装させるようにしても良い。
【0042】また、図10に示すように、角形のコア3
4の上に、角形の柱状のコア35を接合して、この角形
の柱状のコア35の周囲に巻線33を巻装させるように
しても良い。
【0043】さらに、図11に示すように、円形のコア
31の上に、幅が広いコア36を直立させて接合して、
このコア36の周囲に巻線33を巻装させ、巻線33が
楕円状に巻装されるようにしても良い。
【0044】さらにまた、図12に示すように、円形の
コア31の上に、複数本(ここでは2本)の柱状のコア
37,38を直立させて接合し、この複数本のコア3
7,38の周囲に巻線33を巻装させるようにしても良
い。
【0045】なお、図11や図12に示すように、巻線
33を楕円状に巻装した加熱用コイルを複数個使用し
て、直列に配置する場合には、コイルの巻線33の巻幅
が太い部分の方向を、各コイル毎に変えるようにしても
良い。例えば、図11に示すコイルを複数直列に配置す
る場合に、図13に示すように、コイルの巻線33の巻
幅が太い部分の方向を、1個毎に90°ずつ変えるよう
にしても良い。このようにすることで、加熱させる負荷
(金属シート)の形状によっては、より効果的に加熱さ
せることができる可能性がある。
【0046】また、上述したそれぞれの例では、複数配
置する場合の各コイルのコアは、別体としたが、例えば
図14に示すように、底部のコア39として平板状の細
長いものとし、この1個のコア39に所定間隔で柱状の
コア32を接合して、それぞれのコア32に巻線33を
巻装させるようにしても良い。
【0047】また、上述したそれぞれの例では、底部の
コアと柱状のコアとは別部品のものを接合させて構成さ
せるようにしたが、一体に成形するようにしても良い。
また、コアを構成する材質としては、フェライトが特
性,コストなどの点で最も好ましいが、他の磁性材料を
使用するようにしても良い。
【0048】また、上述実施例では4個の加熱用コイル
を1列に配置するようにしたが、被加熱物であるカバー
の大きさに応じて、このコイルの数は適当に選定すれば
良い。この場合、加熱させる負荷の幅が広い場合には、
2列或いはそれ以上の列に配置するようにしても良い。
【0049】また、上述実施例においては、製本装置と
して構成された電磁誘導加熱装置に適用したが、他の電
磁誘導加熱装置に使用する加熱コイルにも適用できるこ
とは勿論である。
【0050】
【発明の効果】本発明によると、コアにより磁束が小さ
な負荷に集中するようになり、有効に磁力線を利用する
ことができ、形状の小さな負荷を効率良く加熱できるよ
うになる。従って、比較的小型の形状の負荷の場合に
は、従来の加熱用コイルを使用するよりも加熱効率が高
くなり、加熱用コイルを小型化できると共に、少ない電
力で効率の良い加熱ができる効果を有する。
【0051】この場合、コアの底部を構成する平板状の
磁性材を、巻線の巻径と同じかそれよりも大きな形状と
したことで、より効果的に磁束が負荷に集中するように
なる。特に、コアの底部からの磁束の漏れが少なくな
り、加熱効率が高くなるだけでなく、コアの底部に回路
部品などを配置する場合における、この回路部品への漏
れ磁束による悪影響を防止できる。
【0052】また、柱状の磁性材の先端部を、先細形状
として突出させることによっても、より効果的に磁束が
負荷に集中するようになる。
【0053】また、加熱用コイルを複数個用意し、この
複数個の加熱用コイルを直線状に少なくとも1列配置し
たことで、細長い形状の負荷を効率良く加熱できるよう
になる。
【0054】さらに、この電磁誘導加熱装置を製本装置
に適用することで、カバーの背表紙部分に配された短冊
状の金属シートの加熱が効率良くでき、カバーによる製
本が、電磁誘導加熱装置により効率良くできるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による製本装置の断面図であ
る。
【図2】一実施例による製本装置の加熱コイルの配置状
態を示す側面図である。
【図3】一実施例の駆動回路を示す回路構成図である。
【図4】一実施例の加熱コイルを示す斜視図である。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図である。
【図6】加熱コイルの変形例を示す断面図である。
【図7】加熱コイルの変形例を示す斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】加熱コイルの変形例を示す斜視図である。
【図10】加熱コイルの変形例を示す斜視図である。
【図11】加熱コイルの変形例を示す斜視図である。
【図12】加熱コイルの変形例を示す斜視図である。
【図13】加熱コイルの配置例を示す平面図である。
【図14】複数の加熱コイルのコアを一体化した例を示
す斜視図である。
【図15】製本装置に使用するカバーの構成を示す斜視
図である。
【図16】従来の製本装置の一例を示す説明図である。
【図17】電磁誘導加熱装置による製本装置の一例を示
す説明図である。
【図18】従来の電磁誘導加熱装置の駆動回路の一例を
示す回路構成図である。
【符号の説明】
1 カバー 3 被製本物 5 金属シート 6 熱溶融性接着剤 17 出力トランジスタ 22 出力制御回路 30a,30b,30c,30d 加熱用コイル 31,32,32′,34,35,36,37,38,
39 コア 33 巻線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波電流発生手段と、該高周波電流発
    生手段が出力する高周波電流が印加される加熱用コイル
    とを備え、 上記加熱用コイルの近傍に配置された被加熱物を、上記
    加熱用コイルから発生する磁力線により加熱させる電磁
    誘導加熱装置において、 上記加熱用コイルとして、 平板状の磁性材と柱状の磁性材とを接合して形成される
    コアと、 上記コアの柱状の磁性材部分に巻装される巻線とで構成
    した電磁誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】 上記平板状の磁性材を、上記巻線の巻径
    と同じかそれよりも大きな形状とした請求項1記載の電
    磁誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 上記柱状の磁性材の平板状の磁性材との
    接合部とは反対側の先端部を、先細形状とすると共に、
    この先細形状部に、上記巻線を巻装させないようにした
    請求項1又は2記載の電磁誘導加熱装置。
  4. 【請求項4】 上記加熱用コイルを複数個用意し、この
    複数個の加熱用コイルを直線状に少なくとも1列配置し
    た請求項1〜3のいずれか1項記載の電磁誘導加熱装
    置。
  5. 【請求項5】 上記被加熱物として、シート状の被製本
    物の端面を挟持するカバーとし、 該カバーの上記被製本物の端面と接する箇所に、金属導
    体と熱溶融性の接着剤とを配置し、 上記加熱用コイルから発生する磁力線により上記金属導
    体を加熱し、この金属導体の加熱により上記接着剤を加
    熱して溶かし、この溶けた接着剤により上記シート状の
    被製本物を上記カバーに接着する製本装置とした請求項
    1〜4のいずれか1項記載の電磁誘導加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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