JPH08195276A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

電磁誘導加熱装置

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JPH08195276A
JPH08195276A JP430495A JP430495A JPH08195276A JP H08195276 A JPH08195276 A JP H08195276A JP 430495 A JP430495 A JP 430495A JP 430495 A JP430495 A JP 430495A JP H08195276 A JPH08195276 A JP H08195276A
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JP
Japan
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heating
electromagnetic induction
frequency current
high frequency
signal
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JP430495A
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English (en)
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Toshio Suzuki
敏夫 鈴木
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁誘導加熱装置の加熱制御が、負荷(被加
熱物)の大きさの大小にかかわらず良好にできるように
する。 【構成】 高周波電流発生手段11,12,17,22
と、この高周波電流発生手段が出力する高周波電流が印
加される加熱用コイル30a〜30dとを備え、加熱用
コイルの近傍に配置された被加熱物を、加熱用コイルか
ら発生する磁力線により加熱させる電磁誘導加熱装置に
おいて、高周波電流発生手段が消費する電力の検出手段
23と、加熱用コイルに信号を印加する時間の制御手段
24とを備え、高周波電流発生手段が発生する高周波電
流を一定周波数の信号とすると共に、検出手段が検出し
た電力に応じて、加熱用コイルに信号を印加する時間を
設定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば紙などをカバー
で綴じて簡易的に製本する製本装置に適用して好適な電
磁誘導加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙などをカバーで簡易的に綴じる
製本装置として、図5及び図6に示す原理のものが開発
されている。即ち、図5はカバーの構成を示す図で、カ
バー1は、前扉部1aと後扉部1bと両扉部1a,1b
を接合する底部1c(背表紙)とで構成され、底部1c
の内面には熱溶融性の接着剤2を塗布しておく。そし
て、この接着剤2を熱で溶かして、複数枚の紙などの被
製本物3の端面を、このカバー1に接着させ、製本す
る。
【0003】この場合、接着剤2を溶かす場合の熱源と
しては、従来は電熱線などのヒーターが使用されてい
た。即ち、例えば図6に示すように、カバー1の底部に
電熱線4を近接させ、この電熱線4により接着剤2を加
熱して溶かし、被製本物3の端面をカバー1の底部に接
着するようにしていた。
【0004】ところが、このようなヒーターにより加熱
を行う製本装置の場合には、カバーそのものを加熱して
しまうため、カバーとして加熱により溶ける可能性のあ
る樹脂材料を使用できない不都合がある。また、紙で形
成されたカバーを使用した場合には、加熱でカバーであ
る紙が焼けて変色してしまう不都合があった。
【0005】これらの問題点を解決するために、電磁誘
導加熱装置を製本装置に適用することが提案されてい
る。この製本装置は、例えば図7に示すように、カバー
1として、カバー1の底部の内面に金属シート5を貼
り、この金属シート5の上に熱溶融性の接着剤6(エポ
キシ系接着剤など)を塗布したものを使用する。
【0006】そして、調理器具などで実用化されている
電磁誘導加熱装置を使用して、加熱する。即ち、電磁誘
導加熱装置の加熱用コイル14(ワークコイル)を使用
して、金属シート5とその上の接着剤6を加熱する。こ
の場合、加熱用コイル14には、高周波電流を印加す
る。
【0007】ここで、この加熱用コイル14に高周波電
流を印加する構成を図8に示すと、図中11は商用交流
電源を示し、この電源11から得られる100Vの交流
信号をダイオードブリッジによる整流回路12に供給
し、全波整流された直流信号とする。そして、この整流
回路12の整流信号出力部の+側を、フィルタ用チョー
クコイル13を介して加熱用コイル14の一端に接続
し、この加熱用コイル14の他端を出力トランジスタ
(NPN型のトランジスタ)17のコレクタに接続し、
この出力トランジスタ17のエミッタを整流回路12の
整流信号出力部の−側に接続する。
【0008】そして、加熱用コイル14には、並列に共
振用コンデンサ15を接続する。また、出力トランジス
タ17のエミッタ・コレクタ間には、ダンパー用ダイオ
ード16を接続する。また、整流回路12の整流信号出
力部の+側と−側との間には、フィルタ用コンデンサ1
8を接続する。さらに、フィルタ用チョークコイル13
と加熱用コイル14との接続中点と、整流回路12の整
流信号出力部の−側との間に、フィルタ用コンデンサ1
9を接続する。
【0009】そして、出力トランジスタ17のベースに
は、出力制御回路22の出力を制御信号として供給す
る。この出力制御回路22には、商用交流電源11を電
源回路21で変換した低圧直流信号が電源として供給さ
れる。そして、この出力制御回路22内では、制御信号
として高周波信号を作成する処理が行われる。この高周
波信号としは、例えば数十kHz程度の周波数の信号と
する。この数十kHz程度の周波数の制御信号を出力ト
ランジスタ17のベースに供給することで、整流回路1
2が出力する整流信号が、この制御信号の周波数に同期
してスイッチングされ、加熱用コイル14に高周波電流
が流れる。
【0010】このようにして加熱用コイル14に高周波
電流が流れることで、加熱用コイル14の表面から磁力
線が発生する。そして、この磁力線が到達する交番磁界
中(即ち加熱用コイル14の近傍)に、被加熱物である
金属シート5を配置することで、電磁誘導現象により金
属シート5内に閉ループの電流(渦電流)が流れ、この
渦電流と金属シート5の導体抵抗とによって生じるジュ
ール熱(渦電流損)が、金属シート5そのものが加熱す
る。
【0011】このような電磁誘導加熱装置を製本装置と
して使用することで、図7に示すようなカバー1の内部
の金属シート5とその上の接着剤6だけを加熱すること
ができ、カバー1として耐熱性の低い材質を使用できる
ようになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、製本装置で
製本する場合に使用するカバーのサイズには、種々のも
のがあり、上述した電磁誘導加熱装置を製本装置として
使用する場合には、使用するカバー1のサイズに合わせ
た加熱時間などの制御が必要になる。即ち、必要以上に
加熱すると、カバーや被製本物の温度が高くなって、カ
バーや被製本物を損傷させてしまうおそれがあり、接着
剤が溶融する程度の温度への加熱だけを行うように制御
する必要がある。
【0013】このため、例えばこの製本装置で製本する
場合には、製本するサイズにより加熱時間やコイルの駆
動電流を切換えるスイッチを設け、このスイッチの切換
で適切な加熱時間やコイルの駆動電流が設定されるよう
にすることが考えられるが、スイッチで一々切換えるの
は手間がかかり面倒であると共に、万一切換操作を間違
えた場合には、カバーや被製本物を損傷させる可能性が
高い。
【0014】特に、製本装置として電磁誘導加熱装置を
使用する場合には、被製本物の量によって、カバーの背
表紙(底部1c)の幅が大きく変化する。例えば数mm
程度の厚さの薄いものを製本する場合から、数cmの厚
さのあるものを製本する場合まで種々の場合が考えら
れ、加熱時間や駆動電流の変化の幅が大きく、従来から
実用化されている鍋などを加熱する調理用の電磁誘導加
熱装置の制御回路を適用するのは困難であった。
【0015】本発明はかかる点に鑑み、電磁誘導加熱装
置の加熱制御が、負荷(被加熱物)の大きさの大小にか
かわらず良好にできるようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図1に
示すように、高周波電流発生手段11,12,17,2
2と、この高周波電流発生手段が出力する高周波電流が
印加される加熱用コイル30a〜30dとを備え、加熱
用コイルの近傍に配置された被加熱物を、加熱用コイル
から発生する磁力線により加熱させる電磁誘導加熱装置
において、高周波電流発生手段が消費する電力の検出手
段23と、加熱用コイルに信号を印加する時間の制御手
段24とを備え、高周波電流発生手段が発生する高周波
電流を一定周波数の信号とすると共に、検出手段が検出
した電力に応じて、加熱用コイルに信号を印加する時間
を設定するようにしたものである。
【0017】またこの場合に、検出手段が検出した電力
の増大に反比例して、加熱用コイルに信号を印加する時
間を短く設定するようにしたものである。
【0018】また、それぞれの場合に、被加熱物とし
て、シート状の被製本物の端面を挟持するカバーとし、
このカバーの被製本物の端面と接する箇所に、金属導体
と熱溶融性の接着剤とを配置し、加熱用コイルから発生
する磁力線により金属導体を加熱し、この金属導体の加
熱により接着剤を加熱して溶かし、この溶けた接着剤に
よりシート状の被製本物をカバーに接着する製本装置と
したものである。
【0019】
【作用】本発明によると、高周波電流発生手段が発生す
る高周波電流を一定周波数の信号とした上で、高周波電
流発生手段が消費する電力の検出手段が検出した電力に
応じて、加熱用コイルに信号を印加する時間を設定する
ことで、負荷の大小に応じた最適な加熱時間の設定が可
能になる。
【0020】この場合、検出手段が検出した電力の増大
に反比例して、加熱用コイルに信号を印加する時間を短
く設定することで、負荷の大きさに応じた正確な加熱時
間を自動的に設定することが可能になる。
【0021】また、この電磁誘導加熱装置を製本装置に
適用することで、カバーによる製本が、被製本物のサイ
ズの変化にかかわらず、常時良好にできるようになる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図4を参照
して説明する。この図1〜図4において、図5以降の図
に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省
略する。
【0023】本例においては、製本装置として構成され
た電磁誘導加熱装置としたもので、従来例として図7で
説明したカバー1と同様に、背表紙部分の内面に金属シ
ート5を貼り、この金属シート5の上に熱溶融性の接着
剤6を塗布したカバー1を使用して、製本を行う。な
お、本例においては金属シート5として、厚さ20μm
〜30μm程度のアルミ箔を使用する。
【0024】そして、この製本に使用する電磁誘導加熱
装置の駆動回路の構成を図1に示す。本例においては、
加熱用コイルとして4個のコイル30a,30b,30
c,30dを使用したもので、各加熱用コイル30a,
30b,30c,30dを直列に接続する。即ち、整流
回路12の整流信号出力部の+側を、フィルタ用チョー
クコイル13を介して加熱用コイル30aの一端に接続
し、この加熱用コイル30aの他端を、次段の加熱用コ
イル30bの一端に接続し、以下順に接続し、最終段の
加熱用コイル30cの他端を、出力トランジスタ17の
コレクタに接続する。そして、4個直列に接続された加
熱用コイル30a,30b,30c,30dと並列に、
共振用コンデンサ15を接続する。
【0025】そして本例においては、商用交流電源11
と整流回路12との間に、電流検出回路23を接続し、
この検出回路23で整流回路12側に流れる電流(即ち
加熱用コイル30a〜30dに印加する電流)を検出さ
せる。そして、この検出回路23で検出した電流値のデ
ータを、タイマ回路24に供給する。このタイマ回路2
4では、供給される電流値を判断して、適切な加熱時間
を設定し、設定された加熱時間だけ加熱開始から経過す
ると、出力制御回路22に加熱停止指令を送る。なお、
この電流値と加熱時間との関係については後述する。
【0026】出力制御回路22では、この加熱停止指令
が供給されると、制御信号の出力を停止させ、出力トラ
ンジスタ17をオフ状態として、加熱用コイル30a〜
30dへの電流の印加を停止させる。
【0027】なお、本例の回路の場合には、出力制御回
路22から出力される制御信号の周波数は、約22kH
zの一定周波数とし、加熱用コイル30a〜30dへ加
熱時に印加する高周波電流は、負荷状態にかかわらず常
時一定周波数とする。
【0028】その他の部分は、図8に示した従来の回路
と同様に構成する。
【0029】次に、このような回路で駆動される加熱用
コイル30a〜30dが配置された製本装置の構成を、
図2及び図3を参照して説明する。
【0030】図2は製本装置の断面を示す図で、カバー
1に挟まれた被製本物3の背表紙の部分に近接して、加
熱用コイル30a〜30dを配置するもので、図3に示
すように、背表紙の長さ方向に沿って4個を直線状に配
置する。そして、本例の各加熱用コイル30a〜30d
は、それぞれ円形で平板状のコア31の中央に、棒状の
所定高さの円形コア32を接着し、このコア32の周囲
に巻線33を巻回させて形成させたもので、巻線33の
巻径が円形のコア31の径と同じか小さくなるようにし
てある。また、巻線33としては、例えば直径0.4m
mの線材を20本程度縒って形成されるリッツ線を、数
ターン〜数十ターン程度巻回させて構成させる。但し、
図3に矢印で示すように、加熱用コイル30a,30c
の巻線の巻装方向と、加熱用コイル30b,30dの巻
線の巻装方向とは、逆方向となるようにしてあり、1個
毎に巻装方向が変化するように配置してある。
【0031】この4個の加熱用コイル30a〜30d
は、基板41上に配置され、この4個の加熱用コイル3
0a〜30dの上に、カバーの背表紙と当接する底板4
2(非磁性材)が配置され、この底板42に対して垂直
に2枚の押さえ板43,44が間隔を調整できる状態で
配置されている。そして、これらの部材が、筐体45内
に一体に収納され、この筐体45の上部から2枚の押さ
え板43,44の間に、カバー1に挟まれた被製本物3
を挿入することができるようにしてある。
【0032】そして、カバー1に挟まれた被製本物3を
2枚の押さえ板43,44の間に挿入した後、この2枚
の押さえ板43,44に、図2に矢印a,bで示す方向
に力を加えて、カバー1に挟まれた被製本物3を押さえ
た状態で、4個の加熱用コイル30a〜30dへの高周
波電流の印加を開始させて、加熱を行う。
【0033】次に、この加熱開始からの処理を説明する
と、本例の場合には電流検出回路23で検出した電流値
に基づいて、適切な加熱時間を設定するのであるが、こ
の電流値と加熱時間との関係は、図4に示す状態となっ
ている。この図4に示す関係は、タイマ回路24で判断
される。なお、図4に示す関係は、電力と加熱時間との
関係となっているが、電圧は100Vで一定であるの
で、検出した電流値と電圧値100Vとの乗算により電
力が求まる。従って、電流検出回路23で検出した電流
値を、タイマ回路24で電力値に換算した後、タイマ回
路24内での図4の関係に基づいた演算で、電力値から
加熱時間を得る。
【0034】そして、このようにして得た加熱時間が、
加熱開始から経過したことをタイマ回路24が検出した
とき、タイマ回路24が出力制御回路22に加熱停止指
令を供給し、出力制御回路22からの制御信号の出力を
停止させ、出力トランジスタ17をオフ状態として、加
熱用コイル30a〜30dへの電流の印加を停止させ、
加熱を停止させる。
【0035】ここで、図4に示す電力と加熱時間との関
係について説明すると、この図4の表は、次の表1に示
す3種類のカバー1の最適な加熱時間の実測値に基づい
て得られたものである。ここでの3種類のカバー1と
は、アルミ箔で構成された金属シート5の幅(即ちカバ
ーの背表紙の幅)が、5mm,10mm,30mmの3
種類のものを用意したものである。
【0036】
【表1】
【0037】この表1より判るように、金属シート5の
幅(即ち加熱する負荷の幅)の変化により、入力電力
(有効電力)が変化し、接着剤6が溶ける温度になるま
での加熱時間(これを最適加熱時間とする)が、電力の
増大と反比例して減少している。これは、幅が広くなる
程、負荷が大きくなって有効電力が増えて、磁力線が有
効に活用されて、加熱時間が短くなるためである。
【0038】なお、この例では、いずれの幅の場合で
も、加熱用コイル30a〜30dへ印加する高周波電流
は、約22kHzの一定周波数としてある。この表1に
基づいた特性直線を示したのが図4であり、この図4に
基づいて電力値(電流値)を加熱時間に換算すること
で、最適加熱時間が得られ、被製本物3をカバー1に接
着させるための最適な加熱ができる。
【0039】このように検出した電力に基づいて加熱時
間の制御を行うことで、製本するものの幅などが変化し
ても、自動的に適切な加熱時間が設定され、どのような
大きさのものを製本する場合でも、常時良好な製本作業
が行われる。この場合、切換スイッチなどの操作は全く
必要がなく、自動的に行われる。また、自動的に加熱が
適切なタイミングで停止するので、安全性の点からも好
ましい。
【0040】また、カバーに取付けられた金属シートな
どの寸法(幅や厚さ)に不均一があった場合でも、それ
らの寸法の変化に基づいて電力が変化するので、寸法の
変化を加味して加熱時間が設定され、正確な加熱ができ
る。
【0041】なお、上述した加熱時間は一例を示したも
のであり、カバーの構成(即ち金属シートの材質,接着
剤の溶ける温度など)により変化するものであり、使用
するカバーに取付けられた金属シートや接着剤の材質が
全く異なる場合には、加熱時間の設定を変える必要があ
る。
【0042】また、上述実施例では電流検出回路23で
電流を検出する構成については特に説明しなかったが、
カレントトランス,低抵抗の挿入など、種々の方式によ
る電流値の検出回路が適用できる。また、上述実施例で
は電圧値が一定であると想定して、電流値から電力を算
定するようにしたが、電圧値も同時に検出して、より正
確に電力を検出するようにしても良い。
【0043】また、電流値を検出する位置は、上述実施
例では交流電源11と整流回路12との間としたが、図
1に示す駆動回路中の他の位置で電流値(電力値)を検
出するようにしても良い。なお、図1に示す電流検出回
路23の場合には、出力制御回路22を駆動させるため
の電源を得る電源回路21で消費する電力についても検
出されてしまうが、この電源回路21で消費する電力
は、加熱コイルを駆動させる電力に比べて非常に小さ
く、無視できる程度であり、加熱時間の制御をする上で
問題はない。
【0044】また、上述実施例においては、製本装置と
して構成された電磁誘導加熱装置に適用したが、他の電
磁誘導加熱装置の加熱時間の制御にも適用できることは
勿論である。
【0045】
【発明の効果】本発明によると、高周波電流発生手段が
発生する高周波電流を一定周波数の信号とした上で、高
周波電流発生手段が消費する電力の検出手段が検出した
電力に応じて、加熱用コイルに信号を印加する時間を設
定することで、負荷の大小に応じた最適な加熱時間の設
定が可能になる。
【0046】この場合、検出手段が検出した電力の増大
に反比例して、加熱用コイルに信号を印加する時間を短
く設定することで、負荷の大きさに応じた正確な加熱時
間を自動的に設定することが可能になり、正確な一定温
度への加熱ができるようになる。
【0047】また、この電磁誘導加熱装置を製本装置に
適用することで、カバーによる製本が、被製本物のサイ
ズの変化にかかわらず、常時一定の状態で良好にできる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路構成図である。
【図2】一実施例による製本装置の断面図である。
【図3】一実施例による製本装置の加熱コイルの配置状
態を示す側面図である。
【図4】一実施例の加熱時間と駆動電力との関係を示す
特性図である。
【図5】製本装置に使用するカバーの構成を示す斜視図
である。
【図6】従来の製本装置の一例を示す説明図である。
【図7】電磁誘導加熱装置による製本装置の一例を示す
説明図である。
【図8】従来の電磁誘導加熱装置の駆動回路の一例を示
す回路構成図である。
【符号の説明】
1 カバー 3 被製本物 5 金属シート 6 熱溶融性接着剤 17 出力トランジスタ 22 出力制御回路 23 電流検出回路 24 タイマ回路 30a,30b,30c,30d 加熱用コイル 31,32 コア 33 巻線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波電流発生手段と、該高周波電流発
    生手段が出力する高周波電流が印加される加熱用コイル
    とを備え、 上記加熱用コイルの近傍に配置された被加熱物を、上記
    加熱用コイルから発生する磁力線により加熱させる電磁
    誘導加熱装置において、 上記高周波電流発生手段が消費する電力の検出手段と、
    上記加熱用コイルに信号を印加する時間の制御手段とを
    備え、 上記高周波電流発生手段が発生する高周波電流を一定周
    波数の信号とすると共に、 上記検出手段が検出した電力に応じて、上記加熱用コイ
    ルに信号を印加する時間を設定するようにした電磁誘導
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 上記検出手段が検出した電力の増大に反
    比例して、上記加熱用コイルに信号を印加する時間を短
    く設定するようにした請求項1記載の電磁誘導加熱装
    置。
  3. 【請求項3】 上記被加熱物として、シート状の被製本
    物の端面を挟持するカバーとし、 該カバーの上記被製本物の端面と接する箇所に、金属導
    体と熱溶融性の接着剤とを配置し、 上記加熱用コイルから発生する磁力線により上記金属導
    体を加熱し、この金属導体の加熱により上記接着剤を加
    熱して溶かし、この溶けた接着剤により上記シート状の
    被製本物を上記カバーに接着する製本装置とした請求項
    1又は2記載の電磁誘導加熱装置。
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