JPH08187258A - 寝たきりベッド - Google Patents

寝たきりベッド

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JPH08187258A
JPH08187258A JP2405101A JP40510190A JPH08187258A JP H08187258 A JPH08187258 A JP H08187258A JP 2405101 A JP2405101 A JP 2405101A JP 40510190 A JP40510190 A JP 40510190A JP H08187258 A JPH08187258 A JP H08187258A
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mat
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stretcher
base
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Takayoshi Fukuyama
山 孝 喜 福
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Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 排便、入浴等をその場所でおこなえるように
したベッドであり、労力及び時間の負担が軽減される。 〔構成〕 浴槽2の内部上面に載置されたマット10に
は断続的に帯状の凹部が形成されておりこの凹部には担
架部13を構成する帯状部12が嵌入されるようになっ
ている。そして、凹部に帯状部12が嵌入された状態の
マット10がベッドとなり、ここに湯を入れると風呂に
なる。一方、マット10及び浴槽2の中心部近傍は開口
されるようになっており、この直下に貯溜排出器が設け
られ便器部を構成している。そして、浴槽2及び便器部
を清掃する場合には担架部13に人をのせて昇降傾動機
構により上昇させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寝たきりベッドに係
り、特に、ベッド上での生活を必要とする老人用として
好適な寝たきりベッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、病院等で使用されている寝たきり
ベッドは、通常のベッドに敷かれているマットを寝てい
る老人の手にとゞくところに置かれている押し釦スイッ
チを押すことによりマットの頭部側を持ち上げて食事の
時等に頭部を垂直に近くさせるものがほとんどであり、
排便等にいたっては看護人が車椅子等に老人をのせて便
所へつれて行き、また、入浴については別に設けられた
浴室へ老人を車椅子等にのせて運び、浴槽の近辺に設置
されているつり上げ装置に老人の体をあづけ、このつり
上げ装置を介して老人の体を浴槽の湯につけて看護人が
老人の体を洗う等がおこなわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに上記のような
寝たきりベッドでは、老人を便所及び浴室へつれて行く
のにベッドから看護人が車椅子等に老人を移しかえてつ
れて行くことが必要であり、この移しかえは看護人にと
って非常に労力の負担になるとともに老人に対しても労
力の負担になっている。さらに、排便等については1日
に1回とは限らないので時間的にも大きな負担になる等
の問題があった。
【0004】本発明はこれに鑑み、寝ているベッドにお
いて排便、入浴等をおこなうことのできる寝たきりベッ
ドを提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明においては、基台に設けられた複数の昇降傾動機
構と、前記基台に載置された浴槽と、この浴槽の中心部
近傍に形成した孔部の上面にこの孔部を開閉自在とする
蓋を有し前記孔部直下の前記基台上に貯溜排出器を設け
た便器部と、前記浴槽の孔部に対応する位置を開口可能
とし浴槽の内部上面に載置されるマットと、このマット
の上面に断続的に形成された帯状の凹部に嵌入される複
数条の帯状部を有しマットの上面とマットの上方の所定
位置との間を前記昇降傾動機構により昇降傾動自在とす
る担架部とを備えたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】基台に設けられた複数の昇降傾動機構をそれぞ
れまたは一緒に作動させることにより、担架部が傾動
し、あるいは、上昇する。また、浴槽を入浴に使用する
とともに浴槽の内部上面にマットを載置することによっ
てベッドとなり、さらに、浴槽の孔部の上面に設けられ
た蓋とマットの浴槽の孔部に対応する位置を開口させ、
基台上の貯溜排出器を使用することにより排便等がおこ
なえる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図1乃至図11に示す実施例
を参照して説明する。
【0008】寝たきりベッド1は、図1乃至図3に示す
ように、基台2と、この基台2の四隅に設けられた4本
のジャッキ部を備える昇降傾動機構3と、この昇降傾動
機構3の構成部材として基台2に立設されているジャッ
キ部4が挿通された浴槽5と、この浴槽5の中心部近傍
に形成された孔部6の上面に開閉自在とされる蓋7を有
しこの孔部6の直下の基台2上に貯溜排出器8を設けた
便器部9と、浴槽5の内部上面に載置されたマット10
と、このマット10の上面に断続的に形成された帯状の
凹部11に嵌入される帯状部12を有しその枠体がジャ
ッキ部4に固着された担架部13とを備えている。な
お、14はテーブルを示し、15は戸棚を示している。
【0009】基台2は、図2に示すように、長方形形状
の平板よりなり、その隅の下面には脚部16を有し、上
面には昇降傾動機構3が設けられている。そして、中心
部近傍には便器部9の貯溜排出器8が設けられている。
また、この貯溜排出器8の側方には浴槽5で使用される
シャワー17のホース18を巻きとるホースリール19
が設けられている。また、この基台2には貯溜排出器8
からの排出管20、浴槽5との配管21及び配電盤22
が設けられている。
【0010】昇降傾動機構3は、図2に示すように、ジ
ャッキ部4とこのジャッキ部4の駆動装置23とを有し
ている。ジャッキ部4は、基台2の四隅にそれぞれ立設
されており、外筒24と、この外筒24に入れ子状に設
けられ外筒24に収納することのできる大径ねじ棒25
と、この大径ねじ棒25に入れ子状に設けられ大径ねじ
棒25に収納することのできる小径ねじ棒26とを有し
ている。そして、外筒24下部の基台2上には大径ねじ
棒25に固着されるかさ歯車27が設けられている。ま
た、駆動装置23は、モーター28と減速機29とを有
しており、減速機29の出力軸にはかさ歯車30が設け
られている。そして、このかさ歯車30はかさ歯車27
と噛合され、モーター28を駆動することにより減速機
29を介して大径ねじ棒25及び小径ねじ棒26が回動
し、大径ねじ棒25及び小径ねじ棒26が順次昇降する
ようになっている。また、ジャッキ部4の外面には、図
11に示すように、浴槽5からの水に対してジャッキ部
4を保護するためのゴム等により形成された防水キャッ
プ31が外嵌されている。
【0011】浴槽5は、図3に示すように、プラスチッ
ク等よりなり、その四隅にはジャッキ部4の外筒24が
挿通される孔部32が形成されている。そして、浴槽5
と外筒24との間は図示しないシール部材でシールされ
ている。また、浴槽5の周縁部33には図4に示す枠部
材34が装入されている。そして、この枠部材34は入
れ子状に形成されており、上記枠部材35は下部枠部材
36の外側に収納され、下部枠部材36は浴槽5の周縁
部33の外側に収納されるようになっている。枠部材3
4はこのように形成されているので、浴槽5の使用時に
は浴槽の周縁を摩擦材等を介して高くすることができ、
したがって、湯が外部に飛散することが防止される。ま
た、ベッドとして使用するときには周縁を低くすること
ができる。なお、37は給湯口、38は排湯口を示して
いる。
【0012】また図3、図6及び図7に示すように、浴
槽5の中心部近傍には便器部9の一部を構成する孔部6
が約30cm程度の直径に形成されており、この孔部6の
上面にはプラスチック等よりなり孔部6より大径の直径
を有し2つ割れとされた蓋7が設けられている。そし
て、これらの蓋7の当接部にはゴム等よりなるパッキン
39が固着されており、蓋7が閉じたときに湯又は水が
浴槽5よりもれないようになっている。
【0013】また、これらの蓋7のそれぞれにはL形の
腕部材40の一端が固着されておりこの腕部材40の他
端はシリンダー41のロッド42に固着されシリンダー
41の作動により蓋7が開閉するようになっている。そ
して、この孔部6の直下の基台2の上方にはプラスチッ
ク等よりなる漏斗形状の貯溜排出器8が設けられてお
り、汚物を入れたのち排出管20を経て図示しないタン
クからの水により外部へ取り出すようになっている。
【0014】マット10は、独立発泡体等からなる速乾
性のもので浴槽5の内部上面の大きさよりやや小さい大
きさを有し、図5に示すように上面には帯状の凹部11
がマット10の長手方向に直角に断続的に形成されてい
る。そして、浴槽5に形成された孔部6に対応する部分
はマット10の長手方向に直角の方向へスライド可能な
開閉部43とされている。そして、この開閉部43は浴
槽5の蓋7に固着されており、蓋7の開閉とともに開閉
するようになっている。
【0015】担架部13は、図1、図8乃至図11に示
すように、マット10の上面の凹部11に嵌入される帆
布等よりなる帯状部12と、この帯状部12が取付けら
れる枠体44とを有している。枠体44は、パイプ材等
により長四角形に形成されており、その各隅に形成され
た脚部45には球形部46が形成されている。そして、
この球形部46がジャッキ部4の小径ねじ棒26の頂部
へ挿入されるようになっている。また、帯状部12には
その両端に鉤形の取付金具47が設けられており、この
取付金具47により帯状部12は枠体44へ取付けられ
るようになっている。そして、マット10に老人が横た
わる場合には、ジャッキ部4の小径ねじ棒26及び大径
ねじ棒25が下降してマット10の凹部11に帯状部1
2が嵌入されるようになっている。
【0016】次に、この寝たきりベッド1の作用につい
て説明する。
【0017】担架部13の帯状部12が凹部11に嵌入
されているマット10に寝ている老人が便器部9を使用
する場合には、図示しない押し釦スイッチを押してマッ
ト10の開閉部43と浴槽5の蓋7とをシリンダー41
によって開き、貯溜排出器8へ排出したのち図示しない
コックを操作することにより貯溜排出器8へ水を流して
貯溜排出器8の中の汚物を水と供に排出管20から外部
へ排出させる。便器部9の使用後は、押し釦スイッチを
押すことによりマット10の開閉部43と浴槽5の蓋7
とが閉じられる。
【0018】次に、浴槽5を使用する場合には、マット
10の開閉部43と浴槽5の蓋7とが閉じられているこ
とを確認したのち、浴槽5の周縁部33に設けられてい
る枠部材34の下部枠部材36と上部枠部材35とを周
縁部33から上方へ引き出して浴槽5の周縁を高く形成
する。しかるのち、排湯口38を閉じ、給湯口37を開
けて希望の湯温または湯量になるまで浴槽5に湯を注入
する。湯をうめる場合にはシャワー17を使用する。入
浴が終れば給湯口37を閉じるとともに排湯口38を開
けて使用した湯を外部へ排出する。なお、マット10及
び担架部13の帯状部12には速乾性のものを使用して
いるが、マット10及び帯状部12を濡らしたくない場
合にはこれらに図示しない防水シートを掛けて使用して
もよい。
【0019】また、浴槽5及び便器部9の清掃等をおこ
なう場合には、昇降傾動機構3の駆動装置23のモータ
ー28を駆動し、減速機29を介してかさ歯車30を回
転させる。するとこのかさ歯車30に噛合されているか
さ歯車27が回転するので大径ねじ棒25及び小径ねじ
棒26が回転して大径ねじ棒25が外筒24より回転し
つつ上昇するとともに大径ねじ棒25の先端から小径ね
じ棒26が回転しつつ上昇する。したがって、小径ねじ
棒26の先端に挿入されている担架部13がマット10
より上昇するので、寝ている老人は担架部13とともに
上昇し、担架部13下方の作業を容易におこなうことが
できる(図11参照)。
【0020】また、着替えなどのとき水平に寝ている老
人の姿勢を少し傾けさせたいような場合には、例えば、
ベッドの長手方向の両側の昇降傾動機構3を作動させる
ことにより、枠体44の脚部45の球形部46が小径ね
じ棒26の先端に挿入されているので、この球形部46
の表面と球形部46の挿入されている小径ねじ棒26の
内面とが滑動して枠体44は傾斜する。したがって、帯
状部12も傾斜し身体が傾くので寝返り等を簡単におこ
なわせることができる。
【0021】なお、以上の実施例において、センサーを
使用することにより給湯温度の調節、寝ている人の体
温、脈拍、血圧等を自動的に計測する手段を加えること
もできる。また、マットは浴槽の内部上面に載置されて
いるが、昇降傾動機構に部材を介してマットの四隅を取
付け、例えば、頭部の部分を持ち上げて傾斜させるよう
にすることもできる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による寝た
きりベッドは、複数の昇降傾動機構を備えているので、
担架部は昇降とともに任意の方向に傾動させることがで
き、浴槽及び便器部等の清掃及び寝ている老人の寝返り
等を簡単におこなうことができる。また、浴槽の内部上
面にはマットが載置されているので、通常のベッドと同
様に使用することができる。そして、浴槽に形成されて
いる蓋とマットの一部とを開口させて基台上の貯溜排出
器を使用することにより排便等を寝たままでおこなうこ
とができる。さらに、浴槽へ外部の給湯機より給湯する
ことにより寝ている人を入浴させることができるので、
別室の浴室及び便所へ寝ている老人をつれて行く必要が
なくなり、看護人の労力が大いに軽減される。しかも、
浴槽、ベッド、便器等がベッドとしての外観を大きく変
えることなくコンパクトに収められているので、大きな
空間を必要とせず、しかも、浴槽がベッドの枠体を兼ね
ている等多くの機能を有し乍ら安価にできる等の効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す寝たきりベッドの斜視
図。
【図2】本発明の寝たきりベッドの基台に設けた昇降傾
動機構及び貯溜排出器の斜視図。
【図3】本発明の寝たきりベッドの浴槽の斜視図。
【図4】本発明の寝たきりベッドの浴槽の周縁部に装入
される枠部材の斜視図。
【図5】本発明の寝たきりベッドのマットの斜視図。
【図6】本発明の寝たきりベッドの浴槽に設けられた蓋
とマットとの開閉構造を示し、蓋とマットとが閉じられ
た場合の縦断面図。
【図7】本発明の寝たきりベッドの蓋とマットとが開か
れた場合の縦断面図。
【図8】本発明の寝たきりベッドの担架部の枠体の斜視
図。
【図9】本発明の寝たきりベッドの担架部の平面図。
【図10】本発明の寝たきりベッドの担架部の側面図。
【図11】本発明の寝たきりベッドの担架部を上昇させ
た場合の斜視図。
【符号の説明】
1 寝たきりベッド 2 基台 3 昇降傾動機構 4 ジャッキ部 5 浴槽 7 蓋 8 貯溜排出器 9 便器部 10 マット 12 帯状部 13 担架部 23 駆動装置 25 大径ねじ棒 26 小径ねじ棒 34 枠部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基台に設けられた複数の昇降傾動機構と、
    前記基台に載置された浴槽と、この浴槽の中心部近傍に
    形成した孔部の上面にこの孔部を開閉自在とする蓋を有
    し前記孔部直下の前記基台上に貯溜排出器を設けた便器
    部と、前記浴槽の孔部に対応する位置を開口可能とし浴
    槽の内部上面に載置されるマットと、このマットの上面
    に断続的に形成された帯状の凹部に嵌入される複数条の
    帯状部を有しマットの上面とマットの上方の所定位置と
    の間を前記昇降傾動機構により昇降傾動自在とする担架
    部とを備えたことを特徴とする寝たきりベッド。
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