JPH08187061A - スフレ用焼成容器およびスフレの製造法 - Google Patents

スフレ用焼成容器およびスフレの製造法

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JPH08187061A
JPH08187061A JP7002465A JP246595A JPH08187061A JP H08187061 A JPH08187061 A JP H08187061A JP 7002465 A JP7002465 A JP 7002465A JP 246595 A JP246595 A JP 246595A JP H08187061 A JPH08187061 A JP H08187061A
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souffle
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volume
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JP7002465A
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Junko Sawada
純子 沢田
Tetsuji Minato
哲司 湊
Hitoshi Yokoyama
等 横山
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Fuji Oil Co Ltd
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Fuji Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特殊な素材や添加剤を使用せず、直焼きして
も良好な品質のスフレが得られるスフレ用焼成容器の開
発。 【構成】 側面および底面または側面のみが二重壁で構
成された二重構造を有しており、当該二重壁間の間隙部
分が外気と遮断されているスフレ用焼成容器およびそれ
を用いるスフレの製造法。 【効果】 蒸し焼きで焼成したものと変わらない高品質
なスフレを、安定的、かつ、短時間で製造することがで
きるスフレ用焼成容器が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スフレ用焼成容器およ
びスフレの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】スフレとはフランス語で「膨らんだ」の
意味からきており、卵白を泡立てたメレンゲを使用した
スフレ生地から作る柔らかく、ふんわりとしたケーキで
あり、スフレケーキとも称される。スフレの製造には金
属容器、陶器が利用されているが、これらの容器を利用
すると湯煎をするような蒸し焼き法を取らないと安定し
た品質の物を作るのは非常に難しかった。また、日本で
広く普及しているスフレは焼き立てを楽しむのではな
く、蒸し焼きした後、型から取り出し、冷やした後、販
売されるが、直焼きをすると、焼成後生地のボリューム
ダウンがひどく、商品価値の無い物になる。これを直焼
きするために発泡PETなど、熱伝導率を抑制した素材
を使用する方法があるが(特願平6−97297号)、
かかる容器を使用しても、蒸し焼きと比較して同等の熱
伝導率を得ることは出来ず、粉を多く添加したり、水分
を減少させるなどのスフレ生地配合上の制約や、特定の
乳化剤、安定剤の添加が必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような事情に鑑
み、本発明者らは、特殊な素材や添加剤を使用せずに、
直焼きをしても安定的に高品質で従来の蒸し焼きの品質
のスフレが得られるスフレ用焼成容器を開発すべく、鋭
意検討を重ね、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題が解決するための手段】本発明は、側面および底
面または側面のみが二重壁で構成された二重構造を有し
ており、当該二重壁間の間隙部分が外気と遮断されてい
る、スフレ用焼成容器および該容器を用いてスフレ生地
を直焼きするスフレの製造法を提供するものである。こ
とに本発明の二重構造容器においては、その間隙部分の
空洞率(空洞部分の容量/内側容器の容量×100)が
15%〜100%であることが好ましい。
【0005】本発明によれば、焼成用のケーキ型の側
面、もしくは側面および底面が二重構造になるようにす
ることで、素材の熱伝導率を問わずに直焼きによって良
好なスフレが焼成出来る。すなわち、二重構造にするこ
とにより、内壁と外壁による空間が熱伝導を抑制する働
きをし、かかる容器でスフレを直焼き焼成すると、丁
度、湯煎焼きをしたときと同じように緩やかに熱が伝わ
るため、通常のスフレケーキの配合にてボリュームがあ
り、かつ、ソフトな、蒸し焼きスフレと同等以上のもの
が焼き上がる。また、湯煎焼きをした場合、窯内に不要
な蒸気がこもるため、スチーム抜きの操作が必要な他、
焼成時間がかかるという難点があったが、直焼きだと、
特別な操作を必要とせず、また、短時間で焼き上がる。
【0006】本発明の容器の素材としては鉄、銅、アル
ミニウム、ステンレスなど熱伝導率の良い金属素材を使
用することが出来る。また、二重構造の外側壁(外側の
型)を金属素材とし、内側壁(内側の型)に熱伝導率を
抑制した非金属素材、例えば、発泡PETなどを使用す
るとさらにケーキ生地への熱伝導が抑制され、蒸し焼き
スフレよりもさらにケービングの少ない良好なスフレが
得られる。熱伝導率を抑制した非金属素材としては発泡
PET、段ボール紙などが挙げられ、一般に、熱伝導率
1kcal/m・h・℃以下の素材が好ましい。二重構造の型
の間隙は空洞であってもよく、または、この空間の一部
を熱伝導を抑制した非金属素材で充たしても良い。例え
ば、金属型を使用する場合、内側の金属型の外側(間隙
部分)に上記のような熱伝導率を抑制した素材、例え
ば、段ボールや発泡PETなどを張り付けておくと、ケ
ーキへの熱伝導率が抑制され、金属型と発泡PETとの
組合せと同等の効果を得ることができる。
【0007】間隙が空洞であり、使用する容器素材が金
属である場合、その間隙の容量は内壁の型の容量に対し
て、15%〜100%であることが望ましい。間隙の容
量が大きすぎると間隙の空間の温度が雰囲気温度と同等
になり、ケーキ生地に熱が伝わり易くなる。逆に、間隙
の容量が内側の型の容量に対して15%以下であれば、
間隙部分の温度が雰囲気温度により上昇しやすく、ケー
キに熱が伝わりやすくなる。間隙部分の容量が内側の型
の容量に対し15%〜100%の範囲であれば、間隙の
空気の熱と、容器にはいったケーキ生地との熱交換によ
り、間隙の空気の温度が適度に保たれ、蒸し焼きした場
合と同様の熱の伝わり方をする。
【0008】いずれにせよ、要は、二重構造の容器で、
適宜な空間を設けることにより、空気による熱伝導率の
抑制作用を容器の一部に利用することが肝要であり、そ
れによって、直焼きであっても蒸し焼きと同等、もしく
はそれ以上に、ボリュームがあり、ジューシーなスフレ
を短時間で焼成することができる。この二重構造の容器
は適宜の素材を用いて成型してもよく、また、二種類の
別々の容器を組み合わせて構成することもできる。
【0009】本発明のスフレ用焼成容器を用いるスフレ
の製造は、自体公知の方法で行うことができ、用いるス
フレ生地の原料、その配合も特に限定するものではな
い。
【0010】
【実施例】以下の型を使用してスフレチーズケーキを直
焼きした。 1.直径21cm高さ6.5cm金属型に直径18cm
高さ5.5cmの金属型を図1および図2のように組み
合わせた容器。 容器内部容量1400cm3 間隙容量850cm3 2.直径18cm高さ5.5cm金属型に直径18cm
底部直径16cm高さ5cm発泡PET容器を組み合わ
せたもの(図3)。 容器内部容量1100cm3 間隙容量300cm3 3.1の組み合わせで内側の型の外側に厚さ1mmの発
泡PETを張り付けたもの(図4)。 4.2の組み合わせで発泡PETに変え、段ボール紙を
張り付けたもの(図5)。 5.直径18cm底部直径16cm高さ5cm発泡PE
T容器(図6および図7、比較例)。 6.直径18cm高さ6.5cm金属型(図8および図
9、比較例)。 7.直径24cm高さ8cm金属型に直径18cm金属
型を組み合わせたもの(図10)。容器内部容量140
0cm3 間隙容量2200cm3
【0011】上記1〜7の型を使用し、以下の二種の配
合および工程でスフレケーキを作成した。 配合1 クリームチーズ500g、牛乳450g、小麦粉80
g、砂糖40g、卵黄200g、バター160g、卵白
400g、砂糖200g、小麦でんぷん60gおよび
レモン果汁30g。 配合2 クリームチーズ500g、牛乳250g、小麦粉80
g、砂糖40g、卵黄200g、バター100g、卵白
400g、砂糖200g、小麦でんぷん60gおよびレ
モン果汁30g。 配合2は配合1に比べ、水分が少なく、バターも少ない
ため、ジューシーさの点で劣るが、保形性良く、焼成し
やすい。
【0012】工程(配合1および2共通) クリームチーズと牛乳を鍋に入れ沸騰させ、小麦粉、砂
糖(40g)、卵黄をすりあわせたものの中に入れ、よ
く混ぜ合わせた。その中にバターを入れて溶かし、カス
タードクリーム状のものを作った。卵白と砂糖を泡立て
た中に小麦でんぷんとレモン果汁を入れ、しっかりとし
たメレンゲを作り、先に作ったカスタード状のものの中
に入れ、上記1から7の容器の中に入れて160℃オー
ブンにて焼成した。表1に焼成結果を示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明の容器にてスフレを直焼きするこ
とにより、蒸し焼きで焼成したものと変わらない高品質
なスフレを、安定的、かつ、短時間で製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 例1で使用した容器の模式的断面図。
【図2】 例1で使用した容器の模式的斜視図。
【図3】 例2で使用した容器の模式的断面図。
【図4】 例3で使用した容器の模式的断面図。
【図5】 例4で使用した容器の模式的断面図。
【図6】 例5(比較例)で使用した容器の模式的断面
図。
【図7】 例5で使用した容器の模式的斜視図。
【図8】 例6(比較例)で使用した容器の模式的断面
図。
【図9】 例6で使用した容器の模式的斜視図。
【図10】 例7(比較例)で使用した容器の模式的断
面図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面および底面または側面のみが二重壁
    で構成された二重構造を有しており、当該二重壁間の間
    隙部分が外気と遮断されているスフレ用焼成容器。
  2. 【請求項2】 間隙部分の空洞率(空洞部分の容量/内
    側容器の容量×100)が15%〜100%である請求
    項1記載の容器。
  3. 【請求項3】 金属素材製である請求項1記載の容器。
  4. 【請求項4】 間隙部分の一部を熱伝導率を抑制した非
    金属素材で充たした請求項3記載の容器。
  5. 【請求項5】 二重壁の外側壁が金属素材製、内側壁が
    熱伝導率を抑制した非金属素材製である請求項1記載の
    容器。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか1記載の容器を使
    用してスフレ生地を直焼きすることを特徴とするスフレ
    の製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008054583A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Fuji Oil Co Ltd 気泡含有菓子生地の製造法
JP2009201366A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Fuji Oil Co Ltd スフレ様菓子
JP2017108744A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 ロッテ コンフェクショナリー カンパニー リミテッド メレンゲ組成物及びこれを用いたメレンゲ菓子の製造方法

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