JPH08186172A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置

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JPH08186172A
JPH08186172A JP6327601A JP32760194A JPH08186172A JP H08186172 A JPH08186172 A JP H08186172A JP 6327601 A JP6327601 A JP 6327601A JP 32760194 A JP32760194 A JP 32760194A JP H08186172 A JPH08186172 A JP H08186172A
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diffusion layer
etching
forming
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  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、配線層に接する不純物拡散
層の表面に高濃度Ge層を形成する製造方法とその製造
方法で形成された半導体装置を提供することである。 【構成】 Geを第1導電型を有するSi結晶領域にイ
オン注入し、非晶質層を形成した後、第1導電型と逆の
導電型を有する不純物を該非晶質領域にイオン注入し、
イオン注入層を形成する工程と、該イオン注入層をアニ
ールし、不純物拡散層を形成する工程と、配線層と接続
される該不純物拡散層の表面領域を、Ge濃度が高濃度
を示す深さまで凹型にエッチングする工程と、該エッチ
ング面に接続する配線層を形成する工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板上に形成さ
れた不純物拡散層と配線層との接触抵抗を低減した半導
体製造装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の集積化には、デバイスパタ
ーンの微細化を伴う。これに従い、半導体基板上に形成
される不純物拡散層とそれに接続される配線層の接触面
積も微細化が余儀なくされている。接触面積の微細化
は、接触抵抗の増大を招き、デバイスへの負担となる。
そこで、新たな接触抵抗を低減化する対策が必要となっ
てきた。
【0003】一般に、不純物拡散層と配線層との接触抵
抗率値ρc 及び接触抵抗値RC は、以下の2式で与えら
れている。
【0004】
【数1】ρc ∝exp{4π(εc ・m* 1/2 ・ΦB
/((ND 1/2 ・q・h)}
【0005】
【数2】RC = ρc /AC 上記式において、ΦB は配線材料である金属と不純物拡
散層を形成する半導体間のショットキー障壁の高さ、N
D はキャリア濃度、m* はキャリアの有効質量、εc
半導体の比誘電率、hはプランク定数、AC は接触面積
である。
【0006】上記2式より、接触抵抗値RC を下げる為
には、1)接触面積AC を拡げる、2)ショットキー障
壁高さΦB を低減する、2)キャリア濃度ND を増大す
る等の対策が考えられる。
【0007】接触面積AC は微細化が進む中、むしろ減
少する方向にある。また、Si基板へ固溶する不純物濃
度に限界があること、加えて微細化に伴う不純物拡散層
のシャロー化、プロセスの低温化がさらに不純物の固溶
限界を減少させていること等を考慮すると、キャリア濃
度ND を増大することもあまり期待できない。
【0008】ショットキー障壁高さΦB を低減させる方
法としては、配線材料にΦB の小さい金属材料を選択す
ることが考えられる。しかし、一般に金属の場合、n型
の半導体に対するショットキー障壁の小さい材料は、p
型の半導体に対して逆に高いショットキー障壁を有する
傾向がある。この性質は、次式で示される金属と半導体
の関係に起因するものである。
【0009】
【数3】Eg ≒ ΦBn + ΦBp 上式において、Egは半導体のバンドギャップ、ΦBn
n型半導体に対するショットキー障壁の値、ΦBpはp型
半導体に対するショットキー障壁の値を示す。
【0010】配線層はSiを含む不純物拡散層と接続さ
れている為、上記式のEgは、Siのバンドギャップ
1.12eVにほぼ近い値となる。例えば、配線材料に
ΦBnが0.2eVと小さい値を示すPtを選択すると、
Egは1.05eV、ΦBpは0.85eVとなる。また
Tiを選択すると、Egは1.10eV、ΦBnは、0.
50eV、ΦBpは0.60eVとなる(E.H.Rhoderick,
Metal Semiconductor Contacts ,Oxford Press,Londo
n, 1980)。
【0011】多くの場合、デバイス上にはp型、n型ど
ちらの不純物拡散層も存在する。それぞれの導電型に対
してΦB を小さい値にしようとすれば、それぞれの導電
型で異なる配線材料を選択する必要があった。しかし、
工程の効率化の観点から、両方の導電型に対応できるひ
とつの材料の選択が望まれる。
【0012】Geのバンドギャップは、0.67eVで
あり、Siに比較してその値はかなり小さい。よって、
配線材料と不純物拡散層の接続面に半導体であるGeを
挟むことによって、ΦBn、ΦBpを共に小さくすることが
できる。即ち、Geの使用は、どちらの導電型に対して
も、その接触抵抗を下げることを可能にする。
【0013】これまでに半導体層と配線層の接触部分に
Geを用いたものとしては、不純物拡散層の上にスパッ
タリングや、CVD法(気相成長法)を用いてGeの単
層膜を形成する方法があった。しかし、Si膜上へのG
eの単層膜の堆積は、格子定数のミスマッチから、その
界面に電流リークの要因となる欠陥部を発生することが
ある。
【0014】そこで、Ge単体ではなく、SiGe層と
してその組成を段階的、連続的に調整して用いることも
検討されている。Si/Geの組成を調整するには、C
VD法、スパッタ法を用いても可能ではあるが、イオン
注入方法を用いるとより容易に、深さ方向に連続してG
e/Si比が変化するSiGe層を形成することができ
る。
【0015】イオン注入方法を用いる場合は、不純物拡
散Si層に対し、Geイオンを注入して表面層にSiG
e層を形成する。マスクを用いて選択的に注入層を形成
できること、ドーズ量、イオン加速電圧等を調整するこ
とで制御性よくイオン注入深さを調整できることなどの
メリットも合わせ持つ。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】Geをイオン注入した
不純物拡散Si層の表面には、SiGe層が形成され
る。配線との接触抵抗を低減しようとすれば接触面にお
けるGeの濃度をできるだけあげることが望ましい。S
iに対するGeの比率をあげる程、バンドギャップが低
減し、ΦB 値を小さくできるからである。
【0017】しかし、イオン注入法で形成されたGeの
イオン注入層は、イオン加速電圧やドーズ量の条件の違
いで深さ方向の濃度分布は変化するものの、いずれの条
件においても表面より深い位置に高濃度ピークを持つガ
ウス型に近い濃度分布を示す。また、条件によっては、
不純物拡散層表面でのGe濃度がかなり低くなることも
ある。
【0018】本発明の目的は、配線層に接続される不純
物拡散層の表面に確実に高濃度Ge層を形成する形成方
法を提供することである。また、その方法によって作成
される半導体装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法は、Geがイオン注入された不純物拡散層を形成
する工程と、該不純物拡散層の表面領域をエッチング
し、エッチング後における該不純物拡散層の表面におけ
るGe濃度をエッチング前の該不純物拡散層表面におけ
るGe濃度より高くするエッチング工程と、該エッチン
グ工程後の該不純物拡散層の表面に接続される配線層を
形成する工程とを有する。
【0020】また、第1導電型を有するSi結晶領域に
Geをイオン注入し、非晶質層を形成する工程と、第1
導電型と逆の導電型を有する不純物を該非晶質領域にイ
オン注入し、イオン注入層を形成する工程と、該イオン
注入層を加熱し、該非晶質層を再結晶化し、該不純物を
活性化して不純物拡散層を形成する工程と、該不純物拡
散層の表面領域をエッチングし、エッチング後における
該不純物拡散層の表面におけるGe濃度をエッチング前
の該不純物拡散層表面におけるGe濃度より高くするエ
ッチング工程と、該エッチング面に接続される配線層を
形成する工程とを有してもよい。
【0021】さらに、該配線層形成工程において、該配
線層が複数の層を含み、第1層としてGeの単層膜を形
成してもよい。
【0022】
【作用】イオン注入されたGeは、深さ方向にガウス型
に近い濃度分布を有するので、適切な位置までエッチン
グすることで表面により高濃度のGe層を表出すること
ができる。Si結晶領域にGeが注入されている場合
は、Ge/Si比率が高い程SiGeのバンドギャップ
を小さくでき、ΦB も下げることができる。また、エッ
チングにより接続面の形状を凹型とし、側面部分によっ
て実効的に接触面積を拡げることもできる。これらは、
いずれも不純物拡散層と配線層の接触抵抗を低くする。
【0023】又、不純物のイオン注入前に行うGeイオ
ン注入は、注入領域を非晶質化する。不純物のイオン注
入は、この非晶質層に対して行う為、チャネリングが抑
制され、不純物拡散層を浅く形成できる。
【0024】配線層の第1層にGeの単層膜を用いた場
合は、さらに不純物拡散層と配線層の接触抵抗を低くす
ることができる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。始めに第1の実施例について、その形成方
法をCMOS半導体装置の、特にnチャンネル部分を取
り出して説明する。
【0026】まず、Bが約3×1015atoms/cm
3 添加されたp型の面方位(100)のSi基板1を準
備する。図2(A)に示すように、熱酸化により基板表
面に約30nm程度のSiO2 膜2を形成した後、Bイ
オンのイオン注入を行う。この時のイオン注入条件は、
SiO2 膜2の層を貫いてイオン注入層3’を形成でき
る条件、例えばイオン加速電圧30KeV、ドーズ量
1.5×1013ions/cm2 の条件を用いる。
【0027】この後、例えば1150℃、240分の熱
処理を行い、イオン注入層を活性化するとともに、注入
したBを深く拡散(ドライブイン)させる。この拡散層
は、図2(B)に示すp型ウェル3を形成する。尚、S
iO2 膜2は、p型ウェルと図中に記載されていないn
型ウェル形成時のイオン注入マスクとして利用される。
【0028】次に、最初のSiO2 膜2をエッチング
し、基板を再度熱酸化して新たな約15nmのSiO2
膜2aを形成する。SiO2 膜2aの上にCVD法(気
相成長法)で140nm程度の厚みのSiNx 膜を形成
する。SiNx 膜上全面にレジスト膜を形成し、露光、
現像を経てレジストマスク5を形成する。このレジスト
マスク5をエッチングマスクとしてSiNx 膜をエッチ
ングし、SiNx 膜パターン4を形成する。
【0029】図2(B)に示すように、SiNx 膜パタ
ーン4およびレジストマスク5をイオン注入マスクとし
てBイオンを注入し、チャンネルストップ領域形成用の
イオン注入層6を形成する。例えば、イオン加速電圧1
00KeV、ドーズ量1.5×1013ions/cm2
の条件を用いる。この後、レジストマスクは除去する。
【0030】次に、SiNx 膜パターン4をマスクとし
て、熱酸化を行い、図2(C)に示すような厚さ約40
0nmのフィールド酸化膜7を形成する。この熱酸化工
程でイオン注入層6は活性化し、フィールド酸化膜の下
に高濃度p型のチャンネルストップ領域8を形成する。
この後SiNx 膜パターン4はエッチング除去する。
【0031】図2(C)に示すように、フィールド酸化
膜7をイオン注入マスクとしてBのイオン注入を行い、
イオン注入層9を形成する。この時のイオン注入条件
は、薄いSiO2 膜2aは通過するが、厚いフィールド
酸化膜7を越えることができない条件を選択する。例え
ば、イオン加速電圧15KeV、ドーズ量1.5×10
12ions/cm2 といった条件である。このイオン注
入層9は、しきい値電圧制御として機能することとな
る。
【0032】次にゲート電極の形成を行う。基板全面に
スパッタリングにより多結晶Si膜とWSi膜の2層膜
を例えばそれぞれ150nmづつ積層する。このような
多結晶Si膜上に金属シリサイドを形成した2層膜の構
成は、ポリサイド構造と呼ばれる。レジスト膜をWSi
膜上全面に形成し、露光、現像によりレジストマスクパ
ターンを得る。
【0033】このレジストマスクをエッチングマスクと
して、Cl2 、O2 、Heの混合ガス又は、HBr、S
6 の混合ガスを用いて、ポリサイド層およびSiO2
膜2aをドライエッチングする。不要になったレジスト
を除去すると、図3(D)で示すゲート電極11が得ら
れる。
【0034】次に、図3(E)に示すように、フィール
ド酸化膜7とゲート電極11をイオン注入マスクとして
Pイオンをイオン注入し、極浅い領域にイオン注入層1
2を形成する。例えばこの時のイオン注入条件として
は、イオン加速電圧80KeV、ドーズ量4.0×10
13ions/cm2 、注入角度45度を用いる。このイ
オン注入層12は、LDD(Lightly doped drain )領
域を形成する。
【0035】続いて、全面にTEOS(テトラエトキシ
シラン)を用いたCVD法にて厚み約200nmのSi
2 膜を形成する。RIE(reactive ion etching) を
用いて、このSiO2 膜をエッチングし、図3(F)に
示すようにゲート電極11の側壁のみにSiO2 領域1
3を形成する。このSiO2 領域13は、一般にサイド
スペーサもしくは、サイドウォールオキサイド等と呼ば
れている。
【0036】次にGeをイオン注入する工程について説
明する。従来、不純物拡散層と配線層の接触抵抗を低減
する目的で形成されたGe層、もしくはSiGe層の形
成は、不純物拡散層の形成後に行われていた。本実施例
においては、以下に説明するように、不純物拡散層の形
成工程である不純物のイオン注入工程前にGeのイオン
注入を行う。
【0037】図4(G)に示すように、フィールド酸化
膜7、ゲート電極11さらにその両壁に形成されたサイ
ドスペーサ13をマスクとしてGeイオンのイオン注入
を行い、注入層21を形成する。イオン注入条件は、こ
の工程の後に行う不純物のイオン注入によって得られる
不純物分布深さよりGeの分布範囲が浅くなるように設
定する。例えばイオン加速電圧30〜150KeV、ド
ーズ量5.0×1013〜5.0×1015ions/cm
2 好ましくはイオン加速電圧30〜80KeV、ドーズ
量1.0〜5.0×1014ions/cm2 さらに好ま
しくはイオン加速電圧30KeV、ドーズ量2.0×1
14の条件を選択する。
【0038】続いて、図4(H)に示すように導電性を
付与するイオンであるPイオンをイオン注入し、イオン
注入層22を形成する。この時のイオン注入条件とし
て、例えばイオン加速電圧20KeV、ドーズ量5.0
×1015ions/cm2 、45°のイオン注入条件を
用いれば、イオン注入直後において約0.12μmの深
さの不純物分布を得る。
【0039】この後、RTA(rapid thermal annealin
g )装置を用い、基板をN2 雰囲気で10秒で800〜
1000℃まで昇温し、この温度を10秒保持する条件
でアニールを行う。イオン注入層22の不純物が活性化
されるとともに、注入層が再結晶化され、図4(I)に
示す不純物拡散層23が形成される。
【0040】本実施例で行ったように、不純物のイオン
注入前に行うGeのイオン注入は、単に不純物拡散層の
表面領域にGeの混入層を形成する為ばかりでなく、次
に説明するような不純物拡散層(接合)のシャロー化の
効果をもたらす。
【0041】図6に、不純物拡散層の深さ方向における
不純物分布を示す。横軸が深さ、縦軸が導電性を付与す
る不純物濃度を示す。デバイスが高集積化していく中
で、不純物拡散層いわゆる接合のシャロー化が要求され
ている背景から、不純物分布幅はできるだけ浅いことが
望まれている。本実施例に相当する不純物イオン注入前
にGeのイオン注入を行った場合の不純物イオン注入直
後の不純物濃度分布を実線で示す。Geのイオン注入を
行わずに、結晶基板に直接不純物イオンを注入した場合
の不純物濃度分布を破線で示す。Geのイオン注入を予
め行うことにより、不純物濃度分布幅はかなり浅くな
る。
【0042】不純物イオンを結晶基板に直接イオン注入
すると、注入イオンが基板原子と大きな衝突をすること
なく基板結晶格子の隙間を通り基板に深く進入するチャ
ネリングが発生する。しかし、不純物イオン注入前に行
う原子量16以上のGeのイオン注入は、基板表面を非
晶質化することができる。非晶質層には、規則的な結晶
格子が存在しない為、この非晶質層にイオン注入される
不純物のチャネリングは抑制されることになる。このよ
うに、本実施例ではGeイオン注入がPのチャネリング
を抑制し、図6で示すような浅い接合を形成しうる。
【0043】続けて、不純物拡散層形成後の工程につい
て説明する。図4(I)に示すように、常圧CVDを用
い、膜厚約100nmのPSG膜(フォスフォシリケー
トガラス)と、膜厚約600nmのBPSG膜(ボロン
フォスフォシリケートガラス)の2層膜を有する層間絶
縁膜24を全面に形成する。
【0044】この後、レジスト膜を層間絶縁膜24上に
形成し、露光、現像によりレジストマスクを形成する。
このレジストマスクをエッチングマスクとし、エッチン
グをすることにより、層間絶縁膜24に不純物拡散層と
配線層の接続を行う為のコンタクトホールを形成する。
レジスト膜は、この時点もしくはこの後に続く不純物拡
散層のエッチング工程の後に除去する。
【0045】さらに、図5(J)に示すように、このコ
ンタクトホールを形成した層間絶縁膜24をマスクとし
て、露出している不純物拡散層の表面をGeの高濃度領
域が表出するようにエッチングする。エッチング条件
は、例えば平行平板形のリアクティブイオンエッチング
装置を用い、トレンチエッチングが可能な条件、例えば
HBrが10〜15sccm、好ましくは12scc
m、Cl2 が25〜30sccm、好ましくは27sc
cmの混合ガスを用い、圧力が100〜150mtor
r好ましくは125mtorr、RF出力300〜50
0W、好ましくは400Wで行う。
【0046】図7は、不純物拡散層表面のエッチング工
程前後における、深さ方向のGeの濃度分布を示したも
のである。図7(A)は、エッチング直前におけるGe
の濃度分布を示す。基板表面よりDcの深さに最も高い
濃度Cmax を持つガウス型に近い濃度分布を有する。
【0047】エッチングする深さは、このGe濃度が最
も高くなる深さDcとするのが最も好ましい。エッチン
グ深さのコントロールは、例えばドライエッチングの場
合、Geの発光スペクトルをモニターし、最も発光強度
の上がったポイントでエッチングを終了すればよい。ま
た、予めGeの不純物分布、エッチング速度を測定し
て、エッチング時間を管理することでも対処できる。
【0048】このように不純物拡散層の表面を理想的な
深さDcまでエッチングすると、図7(B)に示すよう
に、不純物拡散層の表面にGe濃度の最も高い領域を持
ってくることができる。
【0049】さらに、図5(J)に示すようにエッチン
グされた不純物拡散層の表面部分は、凹型になってい
る。この形状により実効的に接触面積を拡げることがで
き、より接触抵抗を下げることができる。
【0050】この後、図5(K)に示すように、スパッ
タリングでTiNもしくは、WSi膜等のいわゆるバリ
アメタル層31を約50nm程度形成する。続いて、例
えばAl−Si−Cu3組成よりなるAl合金層32を
スパッタリングで約800nm程度形成する。
【0051】基板全面にレジスト膜を形成し、露光、現
像により電極/配線パターンを有するレジストマスクを
形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとし
て、バリアメタル層31とAl合金層32をエッチング
する。不要となったレジストを除去し、図4(L)に示
すように所望の配線を形成する。さらに、基板全面にプ
ラズマCVDを用いて、100〜500nm好ましくは
150nmの膜厚を有するPSG膜と500〜1500
nm好ましくは1000nmの膜厚を有するSiNx
からなる連続膜のパッシベーション膜33を形成する。
【0052】基板全面にレジスト膜を形成し、露光、現
像によりボンディングパッド、スクライブライン等に対
応する開口を有するレジストマスクを形成する。このレ
ジストマスクをエッチングマスクとして、パッシベーシ
ョン膜をエッチングし、配線引出しの為のボンディング
パッド等の為の窓開けを行う。尚、図面中この窓開けは
省略してある。
【0053】最後に、水素雰囲気中で400℃、30分
程基板をアニールし、各種工程でのダメージにより、ゲ
ート酸化膜中に発生した電荷を中和する。上記実施例で
は、CMOSトランジスタのnチャネル部分の形成工程
のみを説明したが、CMOS作製工程の中では、もちろ
んpチャネルも形成する。両チャンネルを有するCMO
S半導体装置の断面図を図1に示した。Si結晶基板1
上のp型ウェル3上に上述したプロセスで形成されたn
チャンネル、n型ウェル41上にpチャンネルがそれぞ
れ形成される。pチャンネルを形成する場合は、nチャ
ンネル領域等の工程に不要な部分をレジストマスクで覆
いイオン注入等を行う。導電性付与イオンとしては例え
ばB、BF2 を選択して注入する。Geのイオン注入、
および不純物拡散層のエッチング等の工程は、両チャン
ネルとも共通なので、同時に行うことができる。
【0054】次に、第2の実施例の形成方法について説
明する。第2の実施例は、不純物拡散層の表面エッチン
グの工程が第1の実施例と異なるものである。不純物拡
散層のアニール工程までは、第1の実施例と共通する。
不純物拡散層形成後の工程について図8を参照にして以
下に説明する。
【0055】図8(A)に示すように、第1の実施例と
同様な工程を経て、p型ウェル層3、フィールド酸化膜
7、チャンネルストップ領域8、ゲート電極11、不純
物拡散層23等を形成した基板全面に、SiO2 膜をC
VDあるいは、スパッタリングで形成する。さらにレジ
スト膜を全面に形成し、露光、現像工程を経てレジスト
マスクを形成する。このレジストマスクをエッチングマ
スクとしてこのSiO 2 膜をドライエッチングする。ウ
ェットエッチングであってもよい。
【0056】こうして、不純物拡散層以外の部分、特に
ゲート電極上にSiO2 膜のエッチングマスク51を形
成する。尚、エッチングマスクの材料はSiNx 膜等で
もよい。
【0057】次に、図8(B)に示すように、基板全面
にCl2 、O2 、SF6 、HBr等の混合ガスを用いて
ドライエッチングを行う。エッチングマスクによる被覆
がされていない不純物拡散層表面全域がエッチングされ
る。第1の実施例と同様に、Ge濃度がほぼ最も高い深
さまでエッチングする。
【0058】図8(C)に示すように、基板全面に層間
絶縁膜24を形成する。エッチングマスク51は、層間
絶縁膜と同種の材料である為、特にエッチング除去する
必要はない。この後に続く、コンタクトホール、配線
層、パッシベーション膜等の形成工程は、第1の実施例
と同じ工程条件を用いる。勿論、第1の実施例で層間絶
縁膜にコンタクトホールを形成後に行う不純物拡散層の
エッチングは、すでに上記工程で行っているので省略さ
れる。図9に最終工程を経たCMOS半導体装置のnチ
ャンネル部分の断面図を示した。
【0059】このように、第2の実施例では、不純物拡
散層をエッチングする際、比較的広い領域をエッチング
することになるので、トレンチエッチング条件に限定さ
れず、等方性のエッチング条件を用いることができる。
よって、ウェットエッチングを行うことも可能である。
【0060】尚、図8(B)に示すように、不純物拡散
層表面全体をエッチングする場合は、配線層の接続部も
平坦なものとなるが、不純物拡散層と配線の接続部分の
みが開口しているエッチングマスクを用いれば、第1の
実施例と同様に接続部に凹型のエッチング形状を形成で
き、接触面積を拡げることもできる。
【0061】また、上記エッチングは、不純物のイオン
注入直後に行うものであってもよい。この場合は、エッ
チング終了後にイオン注入層のアニールを行うこととす
る。第3の実施例について説明する。図10にそのCM
OS半導体装置のnチャンネル部の断面構造図を示す。
バリアメタル層31の下層に、配線層の第1層として、
Ge単層膜61を有する。形成方法は、前述した第1の
実施例の作成方法に準じるが、バリアメタル形成工程の
前に、スパッタリングもしくは、CVDにより数10か
ら数100ÅのGeの単層薄膜を形成する工程がこれに
加わる。この実施例においては不純物拡散層と配線層の
接続部分に確実にバンドギャプの小さいGeの層を形成
できる。
【0062】第4の実施例について図11を用いて説明
する。図11に示すように、図1にすでに示したCMO
S半導体装置のnチャンネル部、pチャンネル部の両側
には、フィールド酸化膜をはさみ各ウェルと配線層とを
接続するいわゆるウェルコンタクトが形成されている
(図中αで示す部分)。このウェルコンタクト部分も実
施例1に示したソース、ドレイン部分と配線層との接続
部分と同様な方法で低抵抗な接続部を形成することがで
きる。
【0063】例えば、各ウェルの表面層部分に、Geを
注入する。この後、各ウェルと同じ導電型の不純物のイ
オンドーピングを行い、さらにアニール処理を行う。こ
うしてウェル表面層に周囲のウェル濃度より高濃度の不
純物拡散層71を形成する。この後、ウェルの表面部分
をエッチングし、表面にGeの高濃度領域を表出させ
る。配線層は、コンタクトホールを介して高濃度Geの
表面層に接続される。
【0064】ウェルコンタクトの作製は、第1の実施例
であるソース、ドレイン部分と並行して行われ、同時に
形成できるものは、同時に形成される。よって、イオン
注入条件、不純物材料、配線材料等の具体的作製条件
は、実施例1の条件と同じものを用いてよい。
【0065】以上4つの実施例について説明したが、各
配線形成工程において、高温スパッタ法を用いたAlの
リフローや、CVD法によるW膜の作成等平坦化工程を
組み合わせてもよい。尚、本発明は上記した実施例に制
限されるものではない。例えば、種々の材料の変更、改
良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろ
う。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、Si基板中の不純物拡
散層と配線層の接触面に、Ge/Si比率の高い即ちΦ
Bn、ΦBpを小さくできる。また、その接触面を凹型と
し、実効的に接触面積を拡げることができる。これらの
効果により不純物拡散層と配線層の接触抵抗を下げるこ
ともできる。
【0067】また、同時にGeのイオン注入層は、不純
物イオン注入時におこるチャネリングを抑制し、不純物
拡散層の深さを浅くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるCMOS半導体装
置を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例によるCMOS半導体装
置の作成工程を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例によるCMOS半導体装
置の作成工程を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例によるCMOS半導体装
置の作成工程を示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施例によるCMOS半導体装
置の作成工程を示す断面図である。
【図6】不純物拡散層における不純物の深さ方向の濃度
分布を示すグラフである。
【図7】不純物拡散層におけるGeの深さ方向の濃度分
布を示すグラフである。
【図8】第2の実施例によるCMOS半導体装置の作成
工程を示す断面図である。
【図9】第2の実施例によるCMOS半導体装置を示す
断面図である。
【図10】第3の実施例によるCMOS半導体装置を示
す断面図である。
【図11】第4の実施例によるCMOS半導体装置を示
す断面図である。
【符号の説明】
1・・・Si基板、2、2a・・・SiO2 膜、3’・
・・イオン注入層、3・・・p型ウェル、4・・・Si
x 膜パターン、5・・・レジストマスク、6・・・イ
オン注入層、7・・・フィールド酸化膜、8・・・チャ
ンネルストップ領域、9・・・イオン注入層、11・・
・ゲート電極、12・・・イオン注入層、13・・・サ
イドスペーサ、21・・・イオン注入層、22・・・イ
オン注入層、23・・・拡散層、24・・・層間絶縁
膜、31・・・バリアメタル、32・・・Al合金、3
3・・・パッシベーション膜、41・・・n型ウェル、
51・・・エッチングマスク、61・・・Ge膜、71
・・・不純物拡散層、α・・・ウェルコンタクト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/092 29/78 21/336 H01L 27/08 321 F 29/78 301 P

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Geがイオン注入された不純物拡散層を
    形成する工程と、 該不純物拡散層の表面領域をエッチングし、エッチング
    後における該不純物拡散層の表面におけるGe濃度をエ
    ッチング前の該不純物拡散層表面におけるGe濃度より
    高くするエッチング工程と、 該エッチング工程後の該不純物拡散層の表面に接続され
    る配線層を形成する工程とを有する半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 第1導電型を有するSi結晶領域にGe
    をイオン注入し、非晶質層を形成する工程と、 第1導電型と逆の導電型を有する不純物を該非晶質領域
    にイオン注入し、イオン注入層を形成する工程と、 該イオン注入層を加熱し、該非晶質層を再結晶化し、該
    不純物を活性化して不純物拡散層を形成する工程と、 該不純物拡散層の表面領域をエッチングし、エッチング
    後における該不純物拡散層の表面におけるGe濃度をエ
    ッチング前の該不純物拡散層表面におけるGe濃度より
    高くするエッチング工程と、 該エッチング面に接続される配線層を形成する工程とを
    有する半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 該エッチング工程において、エッチング
    する深さが、該イオン注入によって得られる深さ方向の
    Ge濃度分布において、ほぼ最も高いGe濃度を示す深
    さである請求項1もしくは2に記載の半導体装置の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 該不純物拡散層を形成する工程と該エッ
    チング工程の間に、 層間絶縁膜を基板全面に形成する工程と、 該層間絶縁膜に該不純物拡散層と該配線層を接続する為
    のコンタクトホールを形成する工程とを有し、 該エッチング工程において、エッチングされる該不純物
    拡散層の表面領域が該層間絶縁膜で被覆されていない該
    コンタクトホール部分に相当する領域である請求項1か
    ら3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 該配線層形成工程において、該配線層が
    複数の層を含み、第1層としてGeの単層膜を形成する
    請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 第1の導電型を有する結晶領域の所定の
    表層領域に形成された第1の導電型と逆の導電型を有す
    る不純物拡散層と該不純物拡散層に接続するように形成
    される配線層を有する構成において、 該配線層に接続される該不純物拡散層の表面部分がエッ
    チングされており、かつ、該不純物拡散層の表面にGe
    のほぼ最も高い濃度領域が存在するとともにGe濃度が
    深さ方向に連続的に減少する不純物拡散層を有する半導
    体装置。
  7. 【請求項7】 該配線層が接続される該不純物拡散層の
    表面部分が凹型にエッチングされた請求項6に記載の半
    導体装置。
  8. 【請求項8】 該配線層の不純物拡散層に接続する側の
    第1層が、Ge単層膜である請求項6もしくは7に記載
    の半導体装置。
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