JPH08183758A - α−ヒドロキシメチルアクリレート化合物の製造方法 - Google Patents

α−ヒドロキシメチルアクリレート化合物の製造方法

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JPH08183758A
JPH08183758A JP6337694A JP33769494A JPH08183758A JP H08183758 A JPH08183758 A JP H08183758A JP 6337694 A JP6337694 A JP 6337694A JP 33769494 A JP33769494 A JP 33769494A JP H08183758 A JPH08183758 A JP H08183758A
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JP
Japan
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acrylate
formaldehyde
compound
acrylate compound
hydroxymethyl
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JP6337694A
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English (en)
Inventor
Nobuko Hayashi
展子 林
Tetsuya Ikemoto
哲哉 池本
Keiichi Sakashita
啓一 坂下
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】架橋性モノマ−を副生させることなく高選択的
にα−ヒドロキシメチルアクリレ−ト化合物を製造する
方法の提供。 【構成】ヘキサメチレンテトラミンの存在下にメチルア
クリレ−ト、エチルアクリレ−トなどのアクリレ−ト化
合物とホルムアルデヒドとを反応させ対応する一般式2
のα−ヒドロキシメチルアクリレ−ト化合物を製造す
る。 [RはC1〜20のアルキル基、C3〜10のシクロア
ルキル基、アリール基、C1〜16のヒドロキシアルキ
ル基、 を表す。(R、R及びRはC1〜8のアルキル基
を、mは1〜18の整数を、pは1〜80の整数を、M
はCl、Br、SO −−、PO −−−、CH
COO又はHCOOを表す。)]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料用の樹脂、凝集
剤、木材又は各種樹脂の改質用モノマ−、あるいは医
薬、農薬の中間体として有用なα−ヒドロキシメチルア
クリレート化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】α−ヒドロキシメチルアクリレート化合
物は、塗料用樹脂、凝集剤、木材又は各種樹脂の改質用
モノマ−、あるいは医薬、農薬の中間体としての用途を
有しており、以下に示すような合成法が知られている。
【0003】例えば、米国特許第3743669号明細
書には、[化3]で表示されるアクリレート化合物と、
[化4]で表示されるアルデヒド化合物とを、第三級ア
ミンからなる触媒の存在下に、0〜200℃で反応させ
ることにより、[化5]で表示されるα−ヒドロキシア
ルキル(アリール)アクリレート化合物を得る方法が説
明されおり、第3級アミンとしてジアザビシクロ[2.
2.2]オクタンを使用する例が記載されてている。
【0004】
【化3】
【0005】
【化4】
【0006】
【化5】
【0007】また、米国特許第4654432号明細書
には、[化6]で表示されるアクリレート化合物と、水
和ホルムアルデヒド又は炭素数1〜6のアルコールから
誘導される半アセタールとを、第三級アミンからなる触
媒の存在下に0〜150℃で反応させ、[化7]で表示
されるα−ヒドロキシメチルアクリレート化合物を得る
方法が記載されており、第三級アミンとしてジアザビシ
クロ[2.2.2]オクタンを利用する例のみが記載さ
れている。
【0008】
【化6】
【0009】
【化7】
【0010】さらに、Macromolecules
1987,20,2039−2041 及びMacro
molecules 1991,24,2043−20
47には、上記の米国特許第4654432号明細書に
記載されている条件で反応を行なったところ、目的とす
るα−ヒドロキシメチルアクリレート化合物の他に、
[化8]で表示されるα−ヒドロキシメチルアクリレー
ト化合物のエーテル体や、[化9]で表示されるα−ヒ
ドロキシメチルアクリレート化合物のアセタール体が大
量に副生するため、得られる反応液は極めて複雑な混合
物になることが説明されている。
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
【0013】アクリレート化合物とアルデヒド化合物と
を上記の米国特許明細書に記載されている第三級アミン
であるジアザビシクロ[2.2.2]オクタンからなる
触媒の存在下にて反応させるα−ヒドロキシメチルアク
リレート化合物の製造の際に副生する[化8]で表示さ
れるエーテル体や、[化9]で表示されるアセタール体
は、いずれも二官能性の架橋性モノマーであるため、目
的化合物であるα−ヒドロキシメチルアクリレート化合
物中に混在することは許されない。
【0014】したがって、アクリレート化合物とアルデ
ヒド化合物とを反応させる上記の米国特許明細書に説明
されているα−ヒドロキシメチルアクリレート化合物の
製造方法においては、反応液中から上記の[化8]で表
示されるエーテル体や[化9]で表示されるアセタール
体を除去するための抽出操作や蒸留操作が不可欠であ
り、煩雑である等の問題点を有する。
【0015】また、特開平6−135896号公報に
は、塩基性イオン交換樹脂を触媒として使用するα−ヒ
ドロキシメチルアクリレート化合物の製造方法が記載さ
れている。
【0016】この方法は、上記の米国特許明細書に記載
されているジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを触
媒とするα−ヒドロキシメチルアクリレート化合物の製
造方法に比較して、反応速度が速く、またα−ヒドロキ
シメチルアクリレート化合物への転化率も高いが、目的
生成物であるα−ヒドロキシメチルアクリレート化合物
に対して20%以上もの上記の[化8]で表示されるエ
ーテル体や[化9]で表示されるアセタール体からなる
二官能性の架橋性モノマーが副生する。
【0017】したがって、塩基性イオン交換樹脂を触媒
として使用するα−ヒドロキシメチルアクリレート化合
物の製造方法においても、反応液中から上記の[化8]
で表示されるエーテル体や[化9]で表示されるアセタ
ール体を除去するための抽出操作や蒸留操作が不可欠で
あり、煩雑である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課
題は、塗料用の樹脂、凝集剤、木材又は各種樹脂の改質
用モノマ−、あるいは医薬、農薬の中間体としての用途
を有するα−ヒドロキシメチルアクリレート化合物を、
上記の[化8]で表示されるエーテル体や[化9]で表
示されるアセタール体からなる二官能性の架橋性モノマ
ーの副生を伴うことなく、高選択率で製造する方法を提
供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題は以下の本発明
によって解決される。すなわち本発明は、ヘキサメチレ
ンテトラミンの存在下に、下記の[化10]で表示され
るアクリレート化合物を、ホルムアルデヒド、ホルムア
ルデヒドの重合物、炭素数1〜8のアルコールから誘導
されるホルムアルデヒドの半アセタール、水和ホルムア
ルデヒド、又はトリオキサンと反応させる下記の[化1
1]で表示されるα−ヒドロキシメチルアクリレート化
合物の製造方法にある。
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】本発明のα−ヒドロキシメチルアクリレー
ト化合物の製造方法で使用する[化10]で表示される
アクリレート化合物の具体例としては、 (a)R=炭素数1〜20のアルキル基:メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリ
レート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリル
アクリレート、ステアリルアクリレートなど、
【0023】(b)R=炭素数3〜10のシクロアルキ
ル基:シクロペンチルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレートなど、
【0024】(c)R=アリール基:フェニルアクリレ
ート、o−メトキシフェニルアクリレート、p−メトキ
シフェニルアクリレート、p−ニトロフェニルアクリレ
ート、o−メチルフェニルアクリレート、p−メチルフ
ェニルアクリレート、p−tert−ブチルフェニルア
クリレートなど、
【0025】(d)R=炭素数1〜16のヒドロキシア
ルキル基:2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートな
ど、
【0026】(e)R=下記の[化12]で表示される
基:
【0027】
【化12】
【0028】グリシジルアクリレート、3,4−エポキ
シブチルアクリレート、10,11−エポキシウンデシ
ルアクリレートなど、
【0029】(f)R=−(CH2m −CH=CH2
(mは1〜18の整数を表わす) アリルアクリレート、3−ブテニルアクリレート、10
−ウンデセニルアクリレートなど、
【0030】(g)R=下記の[化13]で表示される
基:
【0031】
【化13】
【0032】ベンジルアクリレートなど、
【0033】(h)R=下記の[化14]で表示される
基:
【0034】
【化14】
【0035】N,N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,
N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジ
メチルアミノブチルアクリレート、N,N−ジエチルア
ミノブチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノネオ
ペンチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノネオペ
ンチルアクリレートなど、
【0036】(i)R=下記の[化15]で表示される
基:
【0037】
【化15】 中和又は第四級化したN,N−ジアルキルアミノアルキ
ルアクリレートなど、
【0038】(j)R=−(C24 O)p1 (pは
1〜80の整数を表わし、R1 は炭素数1〜8のアルキ
ル基を表わす) メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレ
ート、ラウリルオキシトリオキシエチルアクリレート、
1〜80個好ましくは3〜30個のオキシエチレン基を
有するメトキシポリオキシエチレンアクリレートなど、
を挙げることができる。
【0039】なお、上記した化合物のR1 、R2 及びR
3 で表示されるアルキル基は、直鎖状であってもあるい
は分岐していてもよい。
【0040】上記したアクリレート化合物のうち、特に
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、及び4−ヒドロキシブチルアクリレー
トが好適である。
【0041】また、本発明のα−ヒドロキシメチルアク
リレート化合物の製造方法で使用するアルデヒド化合物
は、ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドの重合物、炭
素数1〜8のアルコールから誘導されるホルムアルデヒ
ドの半アセタール、水和ホルムアルデヒド、又はトリオ
キサンである。
【0042】アルデヒド化合物の具体例は、ホルムアル
デヒドの8〜100量体からなるパラホルムアルデヒ
ド、ホルムアルデヒド濃度が20〜50重量%のホルマ
リン水溶液(水和ホルムアルデヒド)、ホルムアルデヒ
ドメチル半アセタール、ホルムアルデヒドエチル半アセ
タール、ホルムアルデヒド−n−プロピル半アセター
ル、ホルムアルデヒドイソプロピル半アセタール、ホル
ムアルデヒド−n−ブチル半アセタール、ホルムアルデ
ヒドイソブチル半アセタール、ホルムアルデヒド−te
rt−ブチル半アセタール、ホルムアルデヒド−n−オ
クチル半アセタール、ホルムアルデヒド−2−エチルヘ
キシル半アセタール、ホルムアルデヒド−n−ヘキシル
半アセタール、ホルムアルデヒドシクロヘキシル半アセ
タール、ホルムアルデヒド−n−ペンチル半アセタール
などの炭素数1〜8のアルコールとホルムアルデヒドと
から誘導されるホルムアルデヒドの半アセタールを挙げ
ることができる。
【0043】上記したホルムアルデヒド化合物のうち、
特にホルマリン水溶液(水和ホルムアルデヒド)、低級
アルコールとホルムアルデヒドとから誘導されるホルム
アルデヒドの半アセタール、及びパラホルムアルデヒ
ド、なかでもホルマリン水溶液(水和ホルムアルデヒ
ド)が、転化率及び選択率の両者において優れており、
好適である。
【0044】触媒としてのヘキサメチレンテトラミンの
使用量は、アクリレート化合物100.0モルに対して
0.1〜30.0モル、好ましくは3.0〜15.0モ
ルである。また、反応温度は0〜120℃の範囲が好ま
しい。
【0045】なお、ヘキサメチレンテトラミンを触媒と
するアクリレート化合物とアルデヒド化合物との反応
は、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを触媒とす
る場合に比較して、上記のように選択率が極めて優れて
いるが、反応速度が若干遅くなる傾向にある。
【0046】このため反応は、40〜100℃程度の加
熱下で行なうのがより好ましく、加熱下での反応によっ
ても、上記の[化8]で表示されるエーテル体や[化
9]で表示されるアセタール体からなる二官能性の架橋
性モノマーの副生がなく、極めて高い選択率で反応が進
行する。
【0047】α−ヒドロキシメチルアクリレート化合物
の製造に必要な反応時間は、反応温度、触媒の利用量、
アクリレート化合物とアルデヒド化合物とのモル比、及
びアクリレート化合物の種類等によって異なるが、反応
温度が0〜50℃の範囲では8〜240時間、50℃以
上では4〜72時間程度で十分である。
【0048】アクリレート化合物とアルデヒド化合物と
の仕込み割合は、通常等モル比であるが、一方を過剰に
使用することも、工業的には必要な場合がある。すなわ
ち、アクリレート化合物の回収設備を有するような場合
には、アルデヒド化合物に対するアクリレート化合物の
使用量を過剰にすることが、また、ホルムアルデヒドの
回収設備を有するような場合には、アクリレート化合物
に対するアルデヒド化合物の使用量を過剰にすることが
好ましい。
【0049】反応を行なうときの溶媒は必ずしも必要な
いが、反応速度を制御し、また副生物の生成を抑える点
からは、溶媒を使用したほうがよい。溶媒としては、例
えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のアルコール類、ジメトキシメタン、1,2−ジ
メトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3
−ジオキソラン等のエーテル類、及びヘキサン等の脂肪
族炭化水素等が挙げられる。
【0050】上記したこれらの溶媒のうち、特に1,2
−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン及び1,4
−ジオキサンの使用が、反応速度を速めることができる
点で好適である。
【0051】
【実施例】以下、本発明のα−ヒドロキシメチルアクリ
レート化合物の製造方法の具体的な構成を実施例に基づ
いて説明する。なお、本実施例においては、α−ヒドロ
キシメチルアクリレート化合物の同定をH−NMRによ
って行ない、またこの化合物の定量を、高速液体クロマ
トグラフィーによって行なった。
【0052】実施例1 50mlのフラスコに、37%ホルマリン水溶液4.1
g(0.05モル)と、メチルアクリレート4.3g
(0.05モル)と、ヘキサメチレンテトラミン0.2
57g(0.0018モル)と、14mlの1,4−ジ
オキサンとを仕込み、室温で5日間撹拌して反応させ、
α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチルを製造した。
【0053】反応終了後、高速液体クロマトグラフィー
で分析を行ない、補正百分率法により算出した結果、仕
込んだメチルアクリレートに対する転化率は13%であ
り、選択率は93%であった。不純物は、エステル部分
の加水分解によるカルボン酸由来の化合物が7%生成し
ており、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル以外の
架橋性モノマーの生成は殆どなかった。
【0054】実施例2 50mlのフラスコに、パラホルムアルデヒド2.0g
(0.05モル)と、メチルアクリレート6.45g
(0.075モル)と、ヘキサメチレンテトラミン1.
05g(0.0075モル)とを仕込み、室温で6日間
撹拌して反応させ、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メ
チルを製造した。
【0055】反応終了後、実施例1と同様に分析、算出
した結果、仕込んだメチルアクリレートに対する転化率
は24%であり、選択率は91%であった。不純物は、
エステル部分の加水分解によるカルボン酸由来の化合物
が9%生成しており、α−ヒドロキシメチルアクリル酸
メチル以外の架橋性モノマーの生成は殆どなかった。
【0056】実施例3 50mlのフラスコに、37%ホルマリン水溶液4.1
g(0.05モル)と、メチルアクリレート6.45g
(0.075モル)と、ヘキサメチレンテトラミン1.
05g(0.0075モル)と、14mlの1,4−ジ
オキサンとを仕込み、バス温度50℃で24時間撹拌し
て反応させ、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチルを
製造した。
【0057】反応終了後、実施例1と同様に分析、算出
した結果、仕込んだメチルアクリレートに対する転化率
は64%であり、選択率は91%であった。不純物は、
エステル部分の加水分解によるカルボン酸由来の化合物
が9%生成しており、α−ヒドロキシメチルアクリル酸
メチル以外の架橋性モノマーの生成は殆どなかった。
【0058】実施例4 50mlのフラスコに、37%ホルマリン水溶液4.1
g(0.05モル)と、メチルアクリレート6.45g
(0.075モル)と、ヘキサメチレンテトラミン1.
05g(0.0075モル)と、14mlの1,4−ジ
オキサンとを仕込み、バス温度80℃で24時間撹拌し
て反応させ、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチルを
製造した。
【0059】反応終了後、実施例1と同様に分析、算出
した結果、仕込んだメチルアクリレートに対する転化率
は74%であり、選択率は82%であった。不純物は、
エステル部分の加水分解によるカルボン酸由来の化合物
が18%生成しており、α−ヒドロキシメチルアクリル
酸メチル以外の架橋性モノマーの生成は殆どなかった。
【0060】実施例5 2リットルのナス型フラスコに、37%ホルマリン水溶
液246.0g(3.0モル)と、エチルアクリレート
450.0g(4.5モル)と、ヘキサメチレンテトラ
ミン63.0g(0.45モル)と、800mlの1,
4−ジオキサンとを仕込み、バス温度50℃で46時間
撹拌して反応させ、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エ
チルを製造した。
【0061】反応終了後、実施例1と同様に分析、算出
した結果、仕込んだエチルアクリレートに対する転化率
は53%であり、選択率は93%であった。不純物は、
エステル部分の加水分解によるカルボン酸由来の化合物
が7%生成しており、α−ヒドロキシメチルアクリル酸
エチル以外の架橋性モノマーの生成は殆どなかった。
【0062】実施例6 500mlのナス型フラスコに、37%ホルマリン水溶
液41.0g(0.5モル)と、エチルアクリレート7
5.0g(0.75モル)と、ヘキサメチレンテトラミ
ン10.5g(0.075モル)と、140mlの1,
2−ジメトキシエタンとを仕込み、バス温度50℃で4
2時間撹拌して反応させた。
【0063】反応終了後、2層に分離した反応液から有
機層270mlを分離し、1N−HCl(10%硫酸ア
ンモニウム溶液)65mlにより洗浄した。続いて、有
機層を分離して25%硫酸アンモニウム溶液65mlに
より洗浄し、さらに40%硫酸アンモニウム溶液65m
lにより洗浄し、有機層を分離した。
【0064】この分離させた有機層を、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥させ、有機溶媒を留去することにより、無色
透明な液体からなるα−ヒドロキシメチルアクリル酸エ
チル21.7gを得た。
【0065】仕込んだエチルアクリレートに対するα−
ヒドロキシメチルアクリル酸エチルの収率は33%であ
り、HPLC純度は94%であった。不純物としての架
橋性モノマーの生成は殆どなく、α−ヒドロキシメチル
アクリル酸エチルの製品として十分に対応し得るもので
あった。
【0066】比較例1 50mlのフラスコに、パラホルムアルデヒド2.0g
(0.05モル)と、メチルアクリレート6.45g
(0.075モル)と、ジアザビシクロ[2.2.2]
オクタン(以下DABCOと略記)0.875g(0.
0075モル)とを仕込み、室温で5日間撹拌して反応
させ、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチルの製造を
行なった。
【0067】反応終了後、実施例1と同様に分析、算出
した結果、仕込んだメチルアクリレートに対する転化率
は88%であり、選択率は31%であった。不純物とし
ての架橋性モノマー52%と、エステル部分の加水分解
によるカルボン酸由来の化合物17%が生成していた。
【0068】比較例2 1リットルのフラスコに、パラホルムアルデヒド10
0.0g(2.5モル)と、メチルアクリレート32
2.5g(3.75モル)と、DABCO42.06g
(0.375モル)とを仕込み、室温で7日間撹拌して
反応させ、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチルの製
造を行なった。
【0069】反応終了後、エバポレータで未反応のメチ
ルアクリレートを留去し、次いで、塩化メチレン300
mlを添加した後、150mlの1N−HClにより2
回の洗浄を行なった。
【0070】しかる後に、有機層を分離して10%Na
Cl水溶液150mlで洗浄し、さらに飽和NaCl水
溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、有
機溶媒を留去することにより、無色透明な液体からなる
α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル81.6gを得
た。仕込んだメチルアクリレートに対する収率は28%
であり、HPLC純度は67%であった。不純物として
の架橋性モノマー33%が生成していた。
【0071】比較例3 50mlのフラスコに、37%ホルマリン水溶液4.1
g(0.05モル)と、メチルアクリレート4.3g
(0.05モル)と、DABCO0.2g(0.001
8モル)と、14mlの1,4−ジオキサンとを仕込
み、バス温度50℃で7時間撹拌して反応させ、α−ヒ
ドロキシメチルアクリル酸メチルの製造を行なった。
【0072】反応終了後、実施例1と同様に分析、算出
した結果、仕込んだメチルアクリレートに対する転化率
は70%であり、選択率は87%であった。不純物とし
ての架橋性モノマー13%が生成していた。
【0073】比較例4 300mlのフラスコに、37%ホルマリン水溶液4
9.0g(0.6モル)と、エチルアクリレート50.
0g(0.5モル)と、触媒としてアンバーライトIR
A−68(ローム・アンド・ハース社製の塩基性イオン
交換樹脂:第三級アミン/アクリル系)75mlとを仕
込み、バス温度60℃で8時間撹拌して反応させ、α−
ヒドロキシメチルアクリル酸エチルの製造を行なった。
【0074】反応終了後、実施例1と同様に分析、算出
した結果、仕込んだエチルアクリレートに対する転化率
は91%であり、選択率は79%であった。不純物とし
ての架橋性モノマー21%が生成していた。
【0075】
【発明の効果】本発明のα−ヒドロキシメチルアクリレ
ート化合物の製造方法によれば、目的化合物であるα−
ヒドロキシメチルアクリレート化合物のエーテル体やア
セタール体等からなる架橋性モノマーを副生することな
く、α−ヒドロキシメチルアクリレート化合物を高選択
率で製造することができる。
【0076】したがって、反応溶液中から触媒と溶媒と
を除去する抽出処理を行なうだけで、架橋性モノマーに
よる不純物を殆ど含まないα−ヒドロキシメチルアクリ
レート化合物が得られるため、精製工程が極めて容易で
あり、この方法を利用するα−ヒドロキシメチルアクリ
レート化合物の製造を工業的規模で行なえる実用面での
効果を有する。
【0077】また、本発明のα−ヒドロキシメチルアク
リレート化合物の製造方法において触媒として使用する
ヘキサメチレンテトラミンは、従来のα−ヒドロキシメ
チルアクリレート化合物の製造の際に触媒として使用さ
れているジアザビシクロ[2.2.2]オクタンに比較
して、価格が極めて安価であることのメリットもある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 219/08 7457−4H C07D 303/16 // C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘキサメチレンテトラミンの存在下
    に、下記の[化1]で表示されるアクリレート化合物
    を、ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドの重合物、炭
    素数1〜8のアルコールから誘導されるホルムアルデヒ
    ドの半アセタール、水和ホルムアルデヒド、又はトリオ
    キサンと反応させることを特徴とする下記の[化2]で
    表示されるα−ヒドロキシメチルアクリレート化合物の
    製造方法。 【化1】 【化2】
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