JPH08183361A - ハブクラッチ装置 - Google Patents

ハブクラッチ装置

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JPH08183361A
JPH08183361A JP34020094A JP34020094A JPH08183361A JP H08183361 A JPH08183361 A JP H08183361A JP 34020094 A JP34020094 A JP 34020094A JP 34020094 A JP34020094 A JP 34020094A JP H08183361 A JPH08183361 A JP H08183361A
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JP
Japan
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cage
retainer
coil spring
spring
wheel
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Application number
JP34020094A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Ito
健一郎 伊藤
Isao Hori
勲 堀
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】4輪駆動車のハブクラッチ装置において、機械
式クラッチの係合とフリーランニング特性を利用して駆
動側と従動側のトルク伝達を切換えるようにし、かつ、
クラッチのフリーランニングを任意に停止できる。 【構成】内輪2と外輪1の間に、スプラグ20を保持す
る保持器12、13を設け、大径保持器12の一端に、
一方向の回転力を付与するスイッチバネ27を連結し、
他端にコイルバネ29を巻き付け、スイッチバネ27の
回転力とは逆方向に回転したとき、回転抵抗を発生する
ようにする。外輪1に固定したアウタギヤに、インナギ
ヤ41を接近離反可能に設け、トランスファに連結した
ワイヤケーブル39とスライダ38により動きを制御す
る。ワイヤケーブル39の操作により保持器12と外輪
1を切離すと、機械式クラッチが作動可能な状態とな
り、逆に連結すると、フリーランニングが停止し、外輪
1と内輪2を直結できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、4輪駆動車の車軸と
ホイールハブの間で駆動力の伝達と遮断を切換えるハブ
クラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パートタイム式の4輪駆動車において、
前輪ハブと車軸との間にハブクラッチ装置を組込み、車
軸とホイール間の駆動力の伝達と遮断を切換えるように
したものがある。
【0003】このようなハブクラッチ装置として、本出
願人は特願平5−138357号により、機械式クラッ
チのフリーランニング機能を利用して、車軸から前輪ハ
ブに対する駆動力の伝達状態を切換えるものを提案して
いる。
【0004】この提案の装置は、図11に示すように、
車軸に連結する内輪52と、ホイールハブに連結する外
輪51の間に、複数のスプラグ53と、径の異なる保持
器54、55を設け、大径側の保持器54の一端に、そ
の保持器を内輪52に対して相対回転させるスイッチバ
ネ56を連結し、保持器54の他端に、一方向クラッチ
57を介して回転抵抗発生装置58を連結して成り、ス
イッチバネ56と回転抵抗発生手段58の作用により保
持器54を内輪52に対して逆方向に相対回転させ、内
輪52の回転方向に応じてスプラグ53を係合作動位置
に待機させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記提案の装置では、
駆動時にクラッチ機構の噛み合いによって瞬時に必要な
トルクだけを前輪に伝達することができるため、フルタ
イムの4輪駆動を可能とする利点があるが、前輪ハブの
回転が車輪の回転を上回った場合、クラッチのフーラン
ニング機能により前輪と車軸が切離されるため、前輪か
らのエンジンブレーキが作用しない特性がある。
【0006】すなわち、エンジンブレーキを利用できる
構造とするためには、クラッチ機構のフリーランニング
を任意に制限できる機能を備える必要がある。
【0007】また、上記のハブクラッチ装置において
は、保持器54に、一方向クラッチ57を介してブレー
キ力を発生させる回転抵抗発生手段58を連結し、保持
器54に対する回転力の作用方向を切換えるようにして
いるが、このような構造は部品点数が多くなり、製作コ
ストを上昇させる不具合がある。加えて、接触摩擦によ
る抵抗力を発生させる回転抵抗発生手段58は、部品の
摩耗を生じさせやすい問題もある。
【0008】そこで、この発明は、上記の問題を解決
し、4駆走行時にはクラッチ機構のフリーランニング機
能を任意に停止させて4輪を直結して走行することがで
き、しかも簡単な構造で部品の消耗も少ないハブクラッ
チ装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、車軸に連結する駆動部材とホイールハ
ブに連結する従動部材とを内外に回転可能に嵌合させ、
その駆動部材と従動部材の間に、駆動部材と従動部材が
正逆方向に相対回転したときに両部材に係合する複数の
係合子と、駆動部材と相対回転して各係合子を係合作動
位置に移動させる保持器とを組込み、上記保持器の一端
に、保持器を駆動部材に対して一方向に相対回転させる
スイッチバネを連結し、保持器の他端に、静止部材に両
端が固定されるコイルバネを巻き付けて連結し、このコ
イルバネの巻き付き方向を、上記スイッチバネによる保
持器の回転方向とは逆方向に設定し、上記保持器と従動
部材の間には、装置外部からの遠隔操作によって保持器
と従動部材を切離し自在に結合する結合手段を設けたの
である。
【0010】
【作用】上記の構造においては、従動部材と保持器と切
離した状態で、駆動部材がスイッチバネの回転力作用方
向に回転すると、この回転方向ではコイルバネが緩む方
向となり、保持器に摩擦力が作用しないため、係合子は
スイッチバネで移動させられたままの状態を維持する。
【0011】駆動部材が逆方向に回転すると、コイルバ
ネが締まり込んで保持器との間で摩擦力を発生させるた
め、その抵抗力により保持器が駆動部材に対して相対回
転し、係合子を上記とは反対方向の係合作動位置へ移動
させる。
【0012】上記の場合、通常の走行状態では、ホイー
ルハブと一体で回転する従動部材は、駆動部材に対して
同等以上の回転数で回転するため、係合子に対してフリ
ーランニングする。これにより、トルク伝達がなされ
ず、トランスファーから前輪車軸までの駆動系を停止さ
せることができる。
【0013】一方、結合手段により従動部材と保持器を
結合すると、保持器の回転によって係合子が係合位置に
強制的に移動するため、従動部材と駆動部材が一体に回
転し、前後輪が直結した4輪駆動状態になる。
【0014】
【実施例】図1乃至図9は、この発明の実施例を示して
いる。図1は、ハブクラッチ装置を車両の前輪車軸に装
着した状態を示しており、前輪車軸3には、先端部分を
除いて車体に固定されるナックル4が嵌合し、そのナッ
クル4に、軸受7を介してホイールハブ5が回転可能に
支持されている。
【0015】上記前輪車軸3の先端部には、図2に示す
ように、セレーション溝6の嵌め合いによって、ハブク
ラッチ装置Aの駆動部材である内輪2が一体に取付けら
れ、その内輪2の外側に、軸受8を介して従動部材とな
る外輪1が回転可能に嵌合している。
【0016】この外輪1は、複数のボルト9によりホイ
ールハブ5の端面に固定されている。
【0017】また、上記外輪1の内径面と内輪2の外径
面には、図4及び図7に示すように、同芯の円筒面1
0、11が形成され、その両円筒面10、11の間に、
大径保持器12と小径保持器13が組込まれている。
【0018】上記大径保持器12は、後端部に、複数の
スリット溝44が形成された円筒形の延長腕14が一体
に形成され、その延長腕14が軸受8の案内により外輪
1と内輪2に対して回転自在に支持されている。
【0019】一方、小径保持器13は、前端部に、内径
側に向かって屈曲する屈曲部15が形成され、その屈曲
部15が内輪2の端面2aにすべり回転可能に接触して
おり、この屈曲部15と止め輪17との間に、皿バネか
ら成る圧着バネ16が組込まれている。この圧着バネ1
6は、屈曲部15を内輪2の端面2aに向かって圧着し
ており、その押圧力によって生じる摩擦力により小径保
持器13を内輪2に圧着している。
【0020】また、上記大径保持器12と小径保持器1
3の周面には、図4及び図7に示すように、径方向に対
向して複数のポケット18、19が形成され、その各ポ
ケット18、19に、係合子としてのスプラグ20と、
スプラグ20を保持するバネ21とが組込まれている。
【0021】このスプラグ20は、外径側と内径側に、
それぞれ異なった曲率中心をもつ左右対称形の円弧面2
2と22aが形成され、左右の両方向に所定角度傾くと
両円筒面10、11と係合し、外輪1と内輪2を一体化
する。また、バネ21は、大径保持器12に一端が支持
されてスプラグ20を両側から押圧し、各スプラグ20
を円筒面10、11と係合する位置に保持している。
【0022】上記小径保持器13の周面には、図5に示
すようにストッパピン23が取付けられ、そのストッパ
ピン23が大径保持器12に設けた角孔24に嵌合して
おり、この角孔24の周壁とピン23との間に回転方向
すき間Xが設けられている。
【0023】また、上記大径保持器12及び小径保持器
13の周面には、それぞれ径方向に貫通するスリット2
5、26が形成され、そのスリット25、26に、C字
形のリング形状をしたスイッチバネ27の両端部が係合
している。このスイッチバネ27は、周方向に縮められ
た状態でセットされ、一端を大径保持器12に、他端を
小径保持器13に押し付けて取付けられており、そのバ
ネ力によって両保持器12、13に円周方向の力を与え
ている。この力により大径保持器12は回転力を受け、
角孔24の周壁が小径保持器13に圧入したストッパピ
ン23に当接する位置まで回転する。
【0024】ここで、上記ストッパピン23と角孔24
の間の回転方向すき間Xは、図7及び図8に示すように
スプラグ20が傾いて円筒面10、11に噛み合い状態
となるような大きさに設定されており、上記スイッチバ
ネ27のバネ力により、両保持器12、13とスプラグ
20は、回転の一方向の噛み合い位置でスタンバイの状
態となっている。
【0025】一方、上記大径保持器12の延長腕14の
後端部には、リング28が固定され、そのリング28の
外側に、一方向クラッチと回転抵抗発生手段としての機
能を有するコイルバネ29が巻き付けられている。
【0026】このコイルバネ29は、リング28の表面
に適当な締め代をもった状態で巻き付けられ、その両端
動に外向きに屈曲する突起30、30が形成されてお
り、この各突起30、30が、固定ケース31に設けた
2つの穴32、32に嵌まり込んでいる。
【0027】この固定ケース31は、ナックル4に連結
した静止部材36に後端部が係止され、前端部に、上記
穴32、32を設けた外側フランジ33と、後述する結
合手段37のスライダ38が回り止めされるスリット溝
35付きの内側フランジ34とを備えている。
【0028】上記コイルバネ29は、図8に示すよう
に、反時計回りに左巻きのコイルをもっており、リング
28(大径保持器12)が(ロ) 方向に回転すると、嵌合
面の摩擦によりコイルバネ29が緩まってリング28と
の間にすき間ができ、逆に(イ)方向に回転すると、コイ
ルバネ29が締まり込んでリング28表面に圧着するよ
うになっている。このコイルバネ29が締まり込む(イ)
方向は、上述したスイッチバネ27が大径保持器12を
小径保持器13に対して相対回転させる回転方向とは逆
方向に設定されている。
【0029】また、コイルバネ29の各突起30、30
と固定ケース31の各穴32、32との間には、それぞ
れ円周方向に所定の遊びYが設けられている。
【0030】上記の構造では、大径保持器12が(ロ) 方
向に回転すると、コイルバネ29が緩まる方向に変形す
るため、大径保持器12に回転抵抗が作用しないが、
(イ) 方向に回転すると、コイルバネ29は締まる方向に
変形する。
【0031】このとき、コイルバネ29の両端部が固定
ケース31に保持されているため、コイルバネ29は、
突起30、30と穴32、32の遊びYの分だけ動いた
後は締まらなくなり、リング28の表面との間で回転抵
抗を発生しつづける。そして、回転抵抗により生じる引
きずりトルクによって、大径保持器12にその回転を遅
れさせる抵抗力に作用する。このコイルバネ29が付与
する抵抗力は、スイッチバネ27が大径保持器12に付
与する回転力とは逆向きであり、かつ、その回転力より
も大きくなるように設定されている。
【0032】一方、上記コイルバネ29と大径保持器1
2支持用の軸受8との間には、大径保持器12と外輪1
を切離し自在に結合する結合手段37が組込まれてい
る。
【0033】この結合手段37では、固定ケース31の
内側フランジ34に設けたスリット溝35にスライダ3
8を軸方向に移動可能に取付け、そのスライダ38に、
ハブクラッチ装置の外部で遠隔操作されるワイヤケーブ
ル39を連結している。
【0034】上記スライダ38は、外径面に、上記スリ
ット溝35に嵌まり込む複数の突起40が形成され、先
端部に、止め輪を用いてインナギヤ41が取付けられて
いる。
【0035】上記インナギヤ41は、内径側が、スライ
ダ38に対して軸方向には動きが固定されるが、円周方
向には回転可能となるように保持されており、外径側
に、ギヤ歯43を備えた複数の突起42が形成されてい
る。この突起42は、大径保持器12の延長腕14に設
けたスリット溝44に嵌合しており、その突起42とス
リット溝44の案内によりインナギヤ41が大径保持器
12と共回り状態で軸方向にスライドするようになって
いる。
【0036】また、上記インナギヤ41に対向する外輪
1の内径面には、皿バネ45と止め輪46を用いてアウ
タギヤ47が圧着保持され、そのアウタギヤ47の内径
部に、インナギヤ41のギヤ歯43と噛み合うギヤ歯4
8が設けられている。
【0037】また、上記スライダ38と固定ケース31
との間には、圧縮バネであるリターンバネ49が組込ま
れ、そのリターンバネ49がインナギヤ41をアウタギ
ヤ47のギヤ歯48に接近する方向にスライダ38を押
圧している。
【0038】上記結合手段の構造では、図3(a)に示
すようにワイヤケーブル39によりスライダ38を固定
ケース31側に引き込むと、インナギヤ41とアウタギ
ヤ48が離れ、大径保持器12と外輪1が切離された状
態になる。
【0039】一方、ワイヤケーブル39を緩めると、図
3(b)のようにリターンバネ49のバネ力によってイ
ンナギヤ41とアウタギヤ48と噛合う位置まで移動
し、大径保持器3と外輪1が連結する。
【0040】実施例のハブクラッチ装置は上記のような
構造であり、図1に示すように、4輪駆動車の左右両方
のハブについて、内輪2を前輪車軸3に連結し、外輪1
をホイールハブ5に連結して装着する。
【0041】また、自動車の前進走行時における内輪2
の回転方向がコイルバネ29が切れる方向(図8の矢印
ロ方向)に一致し、後退時における回転方向が、コイル
バネ8の締まり込む方向(図8の矢印イ方向)に一致す
るように設定する。
【0042】次に、このように装着した状態において、
4輪駆動車を走行させる場合の回転伝達装置Aの作動
を、各走行条件に応じて説明する。
【0043】 2駆走行状態で走行する場合 この2駆走行では、結合手段28のインナギヤ41とア
ウタギヤ48を離し、外輪1と大径保持器12を切離し
た状態におく。
【0044】この状態で車輌が前進走行すると、大径保
持器12は、スイッチバネ27の弾性力によって内輪2
に対し相対回転し、図7に示すようにスプラグ20を前
進方向の係合作動位置へ移動させる。
【0045】このようにスプラグ20が係合作動位置に
移行した状態では、車軸の回転数より上回った回転が外
輪1に与えられた場合、スプラグ20は係合状態を解除
し、外輪1はフリーランニングすることができる。この
ため、トランスファより動力を切離された車軸3には、
エンジン及びタイヤの両方から駆動力が伝わらず、後輪
だけの2輪走行になるため、トランスファーから前輪車
軸までの駆動系を停止させることができる。
【0046】一方、自動車が後退する場合は、大径保持
器12は、スイッチバネ27のバネ力により小径保持器
13と同時に回転しようとするが、この回転方向はコイ
ルバネ29が締まり込む状態となるため、大径保持器1
2とコイルバネ29が一体に回転する。このとき、コイ
ルバネ29の回転抵抗をスイッチバネ27による回転力
よりも大きく設定してあるので、コイルバネ29の抵抗
により大径保持器12は減速し、スプラグ20を図7と
は反対方向に傾かせて後退方向の係合作動位置にスタン
バイさせる。その後はコイルバネ29の回転抵抗を受け
ながら大径保持器12が回転し、スプラグ20のスタン
バイ状態を保持する。
【0047】このようにスプラグ20の位相を変化させ
る大径保持器12には、自動車の前進走行時はスイッチ
バネ27の付勢だけが作用し、後退時ではコイルバネ2
9のすべり抵抗がスイッチバネ29に打ち勝って作用す
るため、自動車の移動方向に変化に合わせてスプラグ2
0の傾動方向が切り換ることになり、前進後退の両方向
において適切なフリーランニング機能を発揮することが
できる。
【0048】 摩擦係数の低い路面を4駆走行する場
合 この場合は、結合手段28のワイヤケーブル39を緩
め、インナギヤ41とアウタギヤ47を噛み合せた状態
におく。
【0049】これにより、外輪1と大径保持器12が一
体になり、大径保持器12は外輪1と同一方向に回転す
る。このため、スプラグ20が図7のようにフリーラン
ニングの状態にある場合でも、大径保持器12の回転に
よってスプラグ20は傾きを変えて内外輪1、2の円筒
面10、11に結合し、外輪1のフリーランニングが停
止する。したがって、外輪1と前輪車軸3が直結した状
態になり、前後輪が直結した4輪駆動状態になる。
【0050】上記の状態では、4駆走行を2駆走行に切
換えるのに車両を後退させる必要がないため、悪路にお
いて前後進を切換えて脱出するような場合でも4駆走行
状態が維持されることになり、大きな走破力を発揮する
ことができる。
【0051】また、2駆走行状態で摩擦係数が低く長い
登り坂等に停止し、その後4駆走行で発進する場合で
も、瞬時に4駆状態に切換り、その切換りにタイムラグ
がないため、スムーズな発進を行なうことができる。
【0052】なお、上記の場合、結合手段28のワイヤ
ケーブル39をトランスファーの切換えスイッチに連動
させるようにすると、運転者はトランスファー以外に操
作する必要がなく、今までのクロスカントリー用の4輪
駆動者の運転形態と変わることがないため、違和感のな
い安定した操作を行なうことができる。
【0053】 舗装道路等を4駆走行する場合 この場合は、結合手段28のワイヤケーブル39を引張
り、外輪1と大径保持器12を切離した状態におく。
【0054】これにより、前進方向において4輪駆動と
なり、駆動側と従動側の回転差に応じてフリーランニン
グ機能が作動する。
【0055】すなわち、車両が旋回して蛇角をもつと、
前輪と外輪の旋回距離の差により、前輪に連結する外輪
1が内輪2よりも速く回転し、外輪1がスプラグ20に
対してフリーランニングする。このため、前輪と外輪は
切離されて回転し、タイトコーナでのブレーキング現象
が生じない。
【0056】また、後輪2輪による前進走行中、後輪が
スリップすると、車速の低下に伴って減速する前輪に対
して前輪車軸3の回転が上回るため、スプラグ20が内
外輪1、2に係合し、外輪1と内輪2が一体化する。こ
れにより、前輪に駆動力が加わり、自動的に4輪駆動に
切換わる。
【0057】このように、実施例のハブクラッチ装置で
は、走行中の刻々と変わる路面の変化に幅広く対応する
ことができ、フルタイムの4輪駆動車と同様に安定した
走行を行なうことができる。
【0058】
【効果】以上のように、この発明のハブクラッチ装置
は、係合子の保持器を従動部材に切離し自在に結合し、
任意にクラッチのフリーランニングを停止させることが
できるので、4輪駆動車の前輪ハブに組込むことによ
り、前輪駆動系を切離した状態で2駆走行できると共
に、4駆走行時には前後輪を直結することもでき、燃費
と静粛性に優れ、路面の変化に正確に対応できる4輪走
行をすることが実現できる。
【0059】また、保持器の端部に巻き付けたコイルバ
ネにより、回転抵抗の発生と、保持器に付与する回転力
の方向を切換えるので、従来の構造に比べて部品点数の
削減や構造の簡略化を図ることができ、組立て性の向上
と製作コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4輪駆動車に対するハブクラッチ装置の装着例
を示す一部縦断面図
【図2】実施例のハブクラッチ装置を示す縦断面図
【図3】(a)は同上の要部を拡大して示す断面図、
(b)はその作動状態を示す断面図
【図4】図2のIV−IV線の断面図
【図5】図2のV−V線の断面図
【図6】大径保持器を示す正面図
【図7】スプラグの組込み部分を示す断面図
【図8】(a)はコイルバネの組込み状態を示す正面
図、(b)は(a)の縦断面図
【図9】(a)は固定ケースの縦断面図、(b)は
(a)の側面図
【図10】図2のX−X線の断面図
【図11】従来例を示す縦断面図
【符号の説明】
1 外輪 2 内輪 3 前輪車軸 4 ナックル 5 ホイールハブ 12 大径保持器 13 小径保持器 20 スプラグ 27 スイッチバネ 29 コイルバネ 30 突起 31 固定ケース 37 結合手段 38 スライダ 39 ワイヤケーブル 41 インナギヤ 47 アウタギヤ 49 リターンバネ A 回転伝達装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸に連結する駆動部材とホイールハブ
    に連結する従動部材とを内外に回転可能に嵌合させ、そ
    の駆動部材と従動部材の間に、駆動部材と従動部材が正
    逆方向に相対回転したときに両部材に係合する複数の係
    合子と、駆動部材と相対回転して各係合子を係合作動位
    置に移動させる保持器とを組込み、上記保持器の一端
    に、保持器を駆動部材に対して一方向に相対回転させる
    スイッチバネを連結し、保持器の他端に、静止部材に両
    端が固定されるコイルバネを巻き付けて連結し、このコ
    イルバネの巻き付き方向を、上記スイッチバネによる保
    持器の回転方向とは逆方向に設定し、上記保持器と従動
    部材の間には、装置外部からの遠隔操作によって保持器
    と従動部材を切離し自在に結合する結合手段を設けたハ
    ブクラッチ装置。
JP34020094A 1994-06-30 1994-12-29 ハブクラッチ装置 Pending JPH08183361A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34020094A JPH08183361A (ja) 1994-12-29 1994-12-29 ハブクラッチ装置
US08/497,402 US5799749A (en) 1994-06-30 1995-06-30 Rotation transmission device for connecting and disconnecting the transmission of driving force

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34020094A JPH08183361A (ja) 1994-12-29 1994-12-29 ハブクラッチ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08183361A true JPH08183361A (ja) 1996-07-16

Family

ID=18334671

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JP34020094A Pending JPH08183361A (ja) 1994-06-30 1994-12-29 ハブクラッチ装置

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JP (1) JPH08183361A (ja)

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