JPH08182971A - 光学材料の洗浄方法 - Google Patents

光学材料の洗浄方法

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JPH08182971A
JPH08182971A JP1170395A JP1170395A JPH08182971A JP H08182971 A JPH08182971 A JP H08182971A JP 1170395 A JP1170395 A JP 1170395A JP 1170395 A JP1170395 A JP 1170395A JP H08182971 A JPH08182971 A JP H08182971A
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washing
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JP1170395A
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Koichiro Oka
紘一郎 岡
Shinichi Yamamoto
信一 山本
Yoshihiro Abe
芳博 阿部
Katsuhiro Yamane
勝弘 山根
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】光学材料の洗浄方法において、少なくとも、高
圧水洗浄工程を経ることを特徴とする光学材料の洗浄方
法。 【効果】本発明により、面アレのない、洗浄状態のよい
樹脂光学材料を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼鏡レンズ、サングラ
ス用レンズ、レンズシート、カメラレンズ、液晶ディス
プレイ用基板やカラーフィルター、透明パネルなどの樹
脂光学材料の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂光学材料は、賦形後の切断や周縁部
の研磨、ハンドリングなどによって、粉末汚れやホコリ
汚れ、指紋等による脂汚れが起こる。これらの汚れの除
去方法として、塩化メチレン、トリクロロエチレン、ト
リクロロエタン、イソプロパノールなどの有機溶剤によ
る洗浄方法が効果的である(特公平3−31112号公
報)。
【0003】ところが、有機溶剤を樹脂光学材料の洗浄
に用いると、光学材料の表面がこれらの有機溶剤によっ
て部分的な溶解作用を受け、表面の平滑性や均一性が損
われることがしばしば観察される(面アレと称する)。
【0004】さらに、可燃性有機溶剤を使用する場合に
は、設備的に十分な防暴、防火対策が求められること、
また揮発性の有機溶剤にあっては環境汚染防止面から大
気放出抑制を求められることなどから、有機溶剤による
樹脂光学材料の洗浄コストは一般に高価なものになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、樹脂光学
材料の洗浄に有機溶剤を使用せず、水または界面活性剤
による水系洗浄方法が考えられる。
【0006】ところが、水系洗浄では、樹脂光学材料を
洗浄槽内で揺動や超音波照射による汚れ脱落促進処理を
したとしても、十分に汚れが落ちない場合がしばしばお
こり得た。
【0007】またブラシ類の併用により、機械的に汚れ
を落とす方法は、樹脂光学材料の表面に損傷を与える問
題があった。
【0008】本発明は、かかる従来技術の欠点を解消し
ようとするものであり、表面の平滑性や均一性などが損
われることなく、また、表面に損傷を与えることなく、
十分に汚れを落とす光学材料の洗浄方法を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、下記の構成を有する。
【0010】「光学材料の洗浄方法において、少なくと
も、高圧水洗浄工程を経ることを特徴とする光学材料の
洗浄方法。」 本発明で用いられる光学材料用樹脂としては、十分な透
明性を有する樹脂であれば特に限定されるものではな
く、通常、光学用途に用いられる樹脂が好ましく用いら
れ、架橋性樹脂あるいは熱可塑性樹脂のいずれであって
もよい。
【0011】架橋性樹脂とは、熱や光による重合、ある
いは単に2種類以上の成分を混合するだけで、多官能的
に架橋重合反応を起こして生成する架橋樹脂のことであ
る。例えば、(メタ)アクリル酸エステル系化合物、ア
リル系化合物、ビニル系化合物を用い、不飽和多官能性
成分がラジカル重合開始剤の存在あるいは非存在下で、
熱、光、放射線等の作用で架橋重合して生成する。2種
類以上の成分を混合することによって生成する架橋性樹
脂の場合は、イソシアネート基と水酸基、アミノ基、チ
オール基などとの多官能、多成分系の組合わせや、エポ
キシ基とアミノ基、チオール基、水酸基などとの多官
能、多成分系の組合わせで生成する架橋性樹脂などが考
えられる。いずれの場合も、単官能性化合物の共存が可
能である。また、ラジカル重合系架橋性樹脂と、上記し
たような2種類以上の成分を混合することによって生成
する架橋性樹脂とが、低分子量段階で混ぜられIPN
(Inter Penetrated Network、相互かん入型)樹脂
として存在することも可能である。
【0012】また、本発明で用いられる熱可塑性樹脂と
して、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹
脂、オレフィン系樹脂などがある。
【0013】これらのうちで、特に本発明に好ましく用
いられる樹脂は、テトラブロモビスフェノールAを骨格
とする(メタ)アクリレート系樹脂、チオール(メタ)
アクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリチオウ
レタン系樹脂、メタアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ
カーボネート系樹脂などで、これらは架橋性あるいは熱
可塑性樹脂として、また共重合樹脂として、さらにはブ
レンド樹脂として用いられる。
【0014】なかでも、特に本発明に適するものは、ス
チレン、α−メチルスチレン、メチル(メタ)アクリレ
ート、フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、フェノキシエトキシ(メタ)アクリレー
ト、フェノキシ(メタ)アクリレートなどの単官能性の
モノマを20wt%以上、さらには25wt%以上含む
ものである。これらの樹脂光学材料は、有機溶剤洗浄に
よって面アレを起こしやすいものであり、本発明の洗浄
方法を用いることが効果的である。
【0015】本発明の光学材料は、モノマないし流動性
のある低重合度段階で、2枚の対面するガラス板やガラ
スモールドのような型のなかに充填して、キャスト重合
法によって賦形されることが多いが、熱可塑性樹脂の場
合には、押出成形、射出成形、圧延成形のように、溶融
成形加工することも可能である。
【0016】キャスト重合体または溶融成形体は、周辺
部の重合不足部分や不整形状部分を研磨で除去修正する
ことが行なわれる。また、表面平滑性や、光透過性の向
上、あるいはレンズ度数を目標通りにするための表面研
磨も行なわれる。
【0017】本発明が最も好適に用いられるのは、眼鏡
レンズの場合であり、なかでも眼鏡レンズがモールドに
よってキャスト重合され、重合終了後モールドから離型
されたレンズの周辺部(コバ)を研磨法によって平滑化
(コバ擦り)されたものに対してである。眼鏡レンズ
は、表面の汚れが、ハードコート膜をコーティングする
際の障害にならないように、特に清浄な表面を要求され
るため、コバ擦りによって発生した粉末(コバ粉)の除
去には完全性を求められる。コバ粉は一般に帯電によっ
てレンズ表面に付着しやすいために、その洗浄除去が簡
単でないことが多いのである。
【0018】上記のようにして成形あるいは研磨して得
られた樹脂光学材料は、本発明の洗浄方法により洗浄さ
れる。洗浄に際して、個々の樹脂光学材料を個別に本発
明の洗浄方法にかけることも可能であるが、樹脂光学材
料の持ち運び性、洗浄能率、高圧水洗浄時の水圧に対抗
し得る保持性等を考慮すると、樹脂光学材料を洗浄用ラ
ックに固定することが好ましい。洗浄用ラックは、樹脂
光学材料の大きさ、形状などによって搭載数が異なる
が、1ないし複数個の樹脂光学材料が同時に洗浄できる
形式をとるのが好ましい。
【0019】樹脂光学材料を洗浄用ラックに固定する角
度は特に限定しないが、洗浄システムの効率性、コンパ
クト化から、水平面に対して直角または平行になること
が好ましい。
【0020】本発明で用いられる高圧水洗浄工程とは、
高圧水を噴射するスプレーノズルを備えた洗浄工程のこ
とである。ここでいう高圧水とは、スプレーノズル直前
で計測した水圧が5〜300kg/cm2 、好ましくは10
〜150kg/cm2 であるものをいう。圧力が5kg/cm2
未満の場合は洗浄能力が不足する。一方、水圧が高くな
ると洗浄能力は増すものの、高い水圧によって樹脂光学
材料が破損される可能性が出てくる。また高い水圧に対
抗するために樹脂光学材料の固定方法も複雑になってく
る。このようなことから、高圧水の圧力としては300
kg/cm2 以下であることが好ましい。
【0021】高圧水は、スプレーノズルの形状によっ
て、扇状やカーテン状、あるいは線状等の散布様式に制
御できるが、一定面積のものを効率よく洗浄するために
は、扇状やカーテン状のように、面状スプレーが好まし
い。
【0022】樹脂光学材料に対する高圧水の噴射角度と
しては、樹脂光学材料面に対して0〜90度、好ましく
は5〜80度程度が高い洗浄効率を得やすい。高圧水を
樹脂光学材料の洗浄すべき面の全面に当てることが必要
となるが、その場合には、樹脂光学材料の表裏及び上下
左右方向にまんべんなく当てられるように、スプレーノ
ズルの形状、噴射角度、取付け位置、取付け個数などを
目的にあわせ適宜変更する。場合によっては、首振りス
プレーにする。
【0023】スプレーノズルと樹脂光学材料との距離
は、短いほど洗浄力に優れるものの、樹脂光学材料にあ
まり近づきすぎる場合は、高圧水スプレーの開きが不十
分になって、かえって洗浄効率が低下することもある。
一般には、その距離として、1〜50cmくらいが好まし
い。
【0024】本発明で用いられる高圧水洗浄工程で使用
する高圧水としては、できるだけ異物、汚れを含まない
ものであることが好ましい。特に固形状の異物は、樹脂
光学材料の表面を傷付ける原因になる。従って、水道
水、濾過水、浄水、蒸留水、イオン交換水、逆浸透膜
水、純水、超純水などが好適に使用される。また、これ
らの使用水には、ノニオン系界面活性剤など界面活性剤
を添加しておくと、洗浄能力を高め得る場合がある。ま
た、加熱された高圧水を使用することも可能である。
本発明の洗浄方法では、上記したような高圧水洗浄工程
を経ることが必須であるが、さらに洗浄能力と効率を高
める目的で、高圧水洗浄工程に加えて、界面活性剤系洗
浄工程と水洗浄工程のうちの、少なくともいずれか一つ
を経ることが好ましい。
【0025】界面活性剤系洗浄工程及び水洗浄工程の位
置は、高圧水洗浄工程に対して先後いずれであってもよ
い。また、界面活性剤系洗浄工程と水洗浄工程の位置関
係についても、先後いずれであってもよい。さらに、高
圧水洗浄工程、界面活性剤系洗浄工程、水洗浄工程の各
工程は、それぞれの工程数、工程の前後関係を、樹脂光
学材料の形状、大きさ、樹脂種類、表面汚染状況にあわ
せて適宜設定することができる。
【0026】しかしながら、洗浄システムの効率化、コ
ンパクト化は、洗浄費用のコストダウンを行なう上で重
要である。この観点から、本発明の好ましい洗浄方法の
骨格は、樹脂光学材料を洗浄用ラックに固定する工
程、高圧水洗浄工程、界面活性剤系洗浄工程、水
洗浄工程の順に洗浄することである。なお、高圧水洗浄
工程の前に、予備洗浄工程として、水または界面活性剤
系洗浄ないし浸漬工程を置くと、より高い洗浄効果が得
られる場合がある。
【0027】本発明で用いられる界面活性剤系洗浄工程
で使用される界面活性剤としては、アニオン、カチオ
ン、ノニオン系界面活性剤いずれでもよいが、なかでも
エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加型のア
ルキルフェノール類のようなノニオン系界面活性剤が好
ましく使用される。これらの界面活性剤は、水で希釈し
て水溶液として使用されるか、希釈せずに使用される。
【0028】界面活性剤系洗浄工程と水洗浄工程では、
シャワーまた浸漬処理を行なうが、洗浄能力及び効果か
ら、浸漬処理が好ましい。界面活性剤系洗浄工程及び水
洗浄工程の浸漬処理中は、浸漬槽の側面や底面などから
超音波照射をしたり、樹脂光学材料を上下、左右、前後
に揺動させたり、洗浄液の循環ないしオーバフローによ
る更新などの措置によって、洗浄能力と効果をより高め
ることができる。また、洗浄液の温度は特に指定しない
が、一般には10〜90℃程度が適する。
【0029】界面活性剤系洗浄工程及び水洗浄工程に使
用する水としては、高圧水洗浄工程で使用されるものと
同じ物が推奨されるが、超音波照射を行なう場合には、
これらの水が、さらに脱気されている方が高い洗浄能力
と効果を得られやすい。
【0030】光学材料、なかでもプラスチックレンズ
は、その表面へ、衝撃吸収用プライマーコート膜や、ハ
ードコート膜、反射防止膜が設けられて使用されること
が多い。これらの膜は、できるだけ清浄な表面に形成さ
れるべきであって、粉末汚れやホコリ汚れ、あるいは指
紋汚れがあると、コート液のハジキ、塗りムラの原因に
なるとともに、膜ハガレの原因にもなる。
【0031】本発明においては、プラスチックレンズな
どの光学材料の表面にハードコート膜などのコーティン
グ膜を設ける前の洗浄方法として用いた場合、特に効果
的である。ハードコート膜材料としては、従来公知のハ
ードコート膜など、特に限定されることなく用いること
ができ、例えば、無機酸化物微粒子とシラン系化合物の
組合わせなどが用いられる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0033】実施例1〜3 重合禁止剤として4−メトキシフェノールを150pp
m含むエチレングリコールモノアクリレート100g
と、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−
ジブロモフェニル)プロパン200gとを、市販ジビニ
ルベンゼン(ジビニルベンゼンの純度約56wt%、残
りは、エチルビニルベンゼンが主体)30gとスチレン
200gの混合液に溶解した。ジラウリン酸ジ−n−ブ
チル錫を100ppmになるように加えてから、[NC
O]/[OH]=0.95(モル比)になるキシリレン
ジイソシアネートを添加し、45℃で4時間かけてウレ
タン化反応を行なった。イソシアネート基が残存してい
ないことを赤外線吸収スペクトル分析法で確認してか
ら、重合開始剤として、t−ブチルパーオキシイソブチ
レートを0.1重量%加えた。
【0034】ガラスモールドを対向させ、周囲を粘着テ
ープでシールし、レンズ成形モールドとした。
【0035】重合開始剤を含む上記のウレタン化反応終
了液をレンズ成形モールドに充填し、室温から75℃ま
で2時間、75℃で8時間、75℃から110℃まで4
時間、110℃で2時間、110℃から70℃まで2時
間かけて、−4.50Dのレンズを重合した。モールド
から離型後のレンズのコバ部をコバ擦り機で研磨した。
コバ粉で汚れたレンズを、1列に10枚のレンズ固定枠
がレンズ間隔4cmで並ぶ洗浄用ラックに垂直に固定し
た。
【0036】このラックを、界面活性剤浸漬処理工程、
高圧水洗浄工程、界面活性剤系洗浄工程、水洗浄工程に
通し、最後は熱風の吹き付け乾燥を行なった。
【0037】界面活性剤浸漬処理工程は、界面活性剤
“ライポンF”(ライオン社)0.2wt%水溶液を使
用した。高圧水洗浄工程は、ラックのレンズ固定枠が高
圧水洗浄に対して死角障害にならないように、レンズの
表裏、上下に関係なく同時にまんべんなく噴射を受けら
れるよう、4本(表上、表下、裏上、裏下用各1本)の
ノズルを用いた。各ノズルは水圧30kg/cm2 、レンズ
面に対する吹付け角度30度、散布角度45度、ノズル
からレンズまでの距離10〜15cmの条件で、洗浄ラッ
ク側を1分間かけて1往復させた。界面活性剤系洗浄工
程は、各槽についてノニオン系界面活性剤DKビークリ
ヤCW−5524(第一工業製薬社)10wt%水溶液
を満した洗浄液に洗浄用ラックを1分間浸漬し、洗浄用
ラックを上下方向に揺動するとともに、底面から超音波
照射(1.5KW、28KHz)した。水洗浄工程は、
各槽について、水を満した洗浄液に洗浄用ラックを浸漬
し、界面活性剤系洗浄工程と同様の条件で洗浄した。上
記洗浄システムでは、すべて純水を使用した。また温度
はことわらない限りすべて室温である。洗浄テスト結果
を表1に示す。
【0038】
【表1】 比較例1,2 高圧水洗浄工程を除いては、実施例1〜3とほぼ同様に
して、実施例1〜3で得たレンズを洗浄したテスト結果
を表1に示す。比較例1は、塩化メチレン洗浄工程が加
えられている。
【0039】実施例4〜6 2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブ
ロモフェニル)プロパンのジアクリレート(ジアクリレ
ート体と呼称する)とスチレンとの混合物に、重合開始
剤t−ブチルパーオキシイソブチレート0.05wt%
を加えて、実施例1〜3と同様にレンズに成形した。実
施例1〜3と同様の手順で洗浄用ラックに固定し、実施
例1〜3と同様の洗浄システムで洗浄した。結果を表2
に示す。
【表2】 比較例3,4 実施例4〜6で得たレンズについて、高圧水洗浄工程を
除き、塩化メチレン洗浄工程を加えたレンズ洗浄システ
ムによる洗浄テスト結果を表2に示す。
【0040】実施例7〜8 市販ポリメチルメタクリレート板(15×15cm)の汚
れをとるために、実施例1〜3と同様に、本発明の洗浄
システムで洗浄した。結果を表3に示す。上記板は、事
前に1枚ずつの固定枠に固定した。
【0041】
【表3】 実施例9 (1) コーティング組成物の調製 (a) γ- グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加水
分解物の調製 回転子を備えた反応器中に、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン23.6gを仕込み、液を10℃に
保ち、マグネチックスターラーで攪拌しながら、0.0
1規定塩酸水溶液5.4gを徐々に滴下した。滴下終了
後冷却をやめて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランの加水分解物を得た。
【0042】(b) 加水分解濃縮物 前記シラン加水分解物をロータリーエバポレーターで外
温95℃、2時間濃縮し、濃縮物18.4gを得た。
【0043】(c) エポキシ樹脂の溶解 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製“エピキュア”
827)を41.5g秤り取り、アセチルアセトン2
6.6gに溶解し、溶解物68.1gを得た。
【0044】(d) 塗料の調製 前記(b) の濃縮物に(c) の溶解物を加え、フェネチルア
ルコール20.0g、アセチルアセトン90.1g、シ
リコーン系界面活性剤0.6gを添加混合し、さらにア
ルミニウムアセチルアセトネート2.8gを添加し、十
分攪拌した後、コーティング組成物とした。
【0045】(2) 塗布およびキュア 前項(1) で調製したコーティング組成物に、実施例1で
得たプラスチックレンズを浸漬し、引き上げ速度10cm
/分の条件で塗布し、次いで93℃で12分の予備硬化
を行ない、さらに100℃で12時間加熱して、ハード
コート膜を有するレンズを得た。肉眼により観察したと
ころ、塗りムラなく、均一透明なハードコート膜が形成
されていた。
【0046】実施例10 実施例9と同様にして、実施例2で得たレンズにハード
コート膜を形成した。肉眼観察では、塗りムラなく、均
一透明なハードコート膜が形成されていた。
【0047】比較例5 実施例9と同様にして、比較例2で得たレンズにハード
コート膜を形成した。肉眼で観察したところ、コバ粉残
りしている部分が不均一な厚みとなり、表面にブツブツ
が目立つハードコート膜となっていた。
【0048】
【発明の効果】本発明により、面アレのない、洗浄状態
のよい樹脂光学材料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山根 勝弘 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧水洗浄工程を経ることを特徴とする光
    学材料の洗浄方法。
  2. 【請求項2】高圧水洗浄工程に加えて、界面活性剤系洗
    浄工程と水洗浄工程のうちの、少なくともいずれか一つ
    を経ることを特徴とする請求項1記載の光学材料の洗浄
    方法。
  3. 【請求項3】光学材料を洗浄用ラックに固定した後、高
    圧水洗浄工程を経ることを特徴とする請求項1記載の光
    学材料の洗浄方法。
  4. 【請求項4】下記4工程を経ることを特徴とする請求項
    1記載の光学材料の洗浄方法。 (1)光学材料を洗浄用ラックに固定する工程 (2)高圧水洗浄工程 (3)界面活性剤系洗浄工程 (4)水洗浄工程
  5. 【請求項5】光学材料がプラスチックレンズであること
    を特徴とする請求項1記載の光学材料の洗浄方法。
  6. 【請求項6】該プラスチックレンズが、コバ擦りされて
    いることを特徴とする請求項5記載の光学材料の洗浄方
    法。
  7. 【請求項7】圧力5kg/cm2 以上、300kg/cm2 以下
    の高圧水を使用することを特徴とする請求項1記載の光
    学材料の洗浄方法。
  8. 【請求項8】表面加工後に、該高圧水洗浄工程を経るこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学材料の洗浄方法。
JP1170395A 1994-11-04 1995-01-27 光学材料の洗浄方法 Pending JPH08182971A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9032759B2 (en) 2010-02-17 2015-05-19 Corning Incorporated Fluid applicator and glass cleaning process
JP5893609B2 (ja) * 2011-04-13 2016-03-30 Hoya株式会社 眼鏡用フォトクロミックレンズ

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