JPH08182254A - 電動ポンプ用モータ - Google Patents

電動ポンプ用モータ

Info

Publication number
JPH08182254A
JPH08182254A JP1506895A JP1506895A JPH08182254A JP H08182254 A JPH08182254 A JP H08182254A JP 1506895 A JP1506895 A JP 1506895A JP 1506895 A JP1506895 A JP 1506895A JP H08182254 A JPH08182254 A JP H08182254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
piston
pump
armature
movement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1506895A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Sato
卓 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP1506895A priority Critical patent/JPH08182254A/ja
Publication of JPH08182254A publication Critical patent/JPH08182254A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/40Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition comprising an additional fluid circuit including fluid pressurising means for modifying the pressure of the braking fluid, e.g. including wheel driven pumps for detecting a speed condition, or pumps which are controlled by means independent of the braking system
    • B60T8/4018Pump units characterised by their drive mechanisms
    • B60T8/4022Pump units driven by an individual electric motor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/40Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition comprising an additional fluid circuit including fluid pressurising means for modifying the pressure of the braking fluid, e.g. including wheel driven pumps for detecting a speed condition, or pumps which are controlled by means independent of the braking system
    • B60T8/4031Pump units characterised by their construction or mounting

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストンポンプにおけるピストン運動に基づ
く騒音を低減可能な電動ポンプ用モータを提供するこ
と。 【構成】 ピストンポンプを駆動するために、モータの
回転軸であるアーマチャシャフト7に偏心部8が設けら
れている電動ポンプ用モータにおいて、ピストン19の
運動方向における、そのピストン運動による加振力F1
と偏心部8の回転運動による加振力F2との和Frと、
ピストン19の運動方向と垂直方向における偏心部8の
回転運動による加振力Fvとの合力Fが最小となるよう
に、モータ部2のアーマチャ3に穴部21a,21bを
形成する。これにより、ピストン運動による振動と偏心
部の回転運動による振動との合成振動を最小にすること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オイル等を圧送するた
めの電動ポンプ用モータに関し、中でもピストンポンプ
を駆動してオイルを圧送する電動ポンプ用モータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】オイル等を圧送すべくピストンポンプを
駆動する電動ポンプ用モータでは、従来、図7に示すよ
うに、電動ポンプ用モータの回転軸であるアーマチャシ
ャフト107に、ピストンポンプ104を駆動する偏心
部108が設けられている。なお、偏心部108に代え
て偏心カムを採用する場合もある。
【0003】このように偏心部108もしくは偏心カム
を有する場合には、アーマチャシャフト107の回転時
に、偏心部108等のアンバランスによって振動を発生
させる力(加振力)が生ずる。かかる加振力による振動
は、騒音等の原因となるため好ましくない。このような
問題を解決するために、特開平4−248345号公報
に開示された電動ポンプ用モータがある。この従来技術
では、ピストンポンプを駆動するためのアーマチャシャ
フト偏心部108によるアンバランスを解消すべく、第
1及び第2のバランスウエイト105,106をアーマ
チャ102の両側においてシャフト107に装着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す従来技術に
おいては、第1及び第2のバランスウエイト105,1
06は偏心部108のアンバランスのみを打ち消すよう
に設定されている。かかる構成によれば、アーマチャ1
02,アーマチャシャフト107及び偏心部108等の
モータ部におけるアンバランスは解消することができ
る。
【0005】しかしながら、電動ポンプ用モータは、偏
心部108によってピストンポンプのピストン104を
駆動する。これによりピストン104は、所定の範囲を
往復運動(ピストン運動)する。かかるピストン運動に
よってピストンの質量移動が生ずると、この質量移動に
よって振動を発生させる力が生ずる。従来技術において
は、かかるピストン運動による加振力は何ら考慮されて
いなかったため、電動ポンプ用モータにおける振動に基
づく騒音の低減には限界があった。
【0006】そこで、本出願の第1発明においては、ピ
ストンポンプにおけるピストン運動による加振力の影響
を考慮して、モータの回転部にバランサーを形成するこ
とにより、ピストン運動に基づく騒音を低減可能な電動
ポンプ用モータを提供することを第1の目的とする。ま
た、本出願の第2発明においては、ピストン運動による
振動とモータ側のアンバランスによる振動が同調しない
ように、モータ側のアンバランスの位相を管理すること
により、モータ全体として騒音を低減可能な電動ポンプ
用モータを提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明による電動ポンプ用モータは、ピストンポ
ンプを駆動するために、モータの回転軸であるアーマチ
ャシャフトに偏心部が設けられている電動ポンプ用モー
タにおいて、前記アーマチャシャフトの回転時に、前記
偏心部によって駆動されるピストンポンプの可動部分に
よるアンバランスを打ち消すように、前記可動部分の運
動方向において前記ポンプの可動部分と逆位相の運動を
行う位置であって、前記モータの回転部にバランサーを
形成することを特徴とする。
【0008】前記バランサーは、前記モータのアーマチ
ャを構成する複数のコアシートに形成した穴部であるこ
とが望ましい。これにより、特別の部材を設けることな
くバランス取りを行いえるとのメリットがある。また前
記バランサーを、前記ピストンポンプの可動部分による
アンバランスに加え、前記偏心部によるアンバランスを
も打ち消すように、前記モータの回転部に形成すると、
ピストン運動による振動及び偏心部の回転運動による振
動を共に低減できるので、より電動ポンプ用モータの騒
音低減に効果がある。
【0009】さらに、ピストン運動による振動及び偏心
部の回転運動による振動を共に低減しようとする場合、
前記バランサーは、ピストンポンプのピストン運動の運
動方向における、そのピストン運動による加振力と前記
偏心部の回転運動による加振力との和と、前記ピストン
運動の運動方向と垂直方向における前記偏心部の回転運
動による加振力との合力が最小となるように、前記モー
タの回転部に形成されることが効果的である。このよう
にバランサーを形成することにより、ピストン運動によ
る振動と偏心部の回転運動による振動との合成振動を最
小にすることができるためである。
【0010】また、第2発明による電動ポンプ用モータ
は、ピストンポンプを駆動するために、モータの回転軸
であるアーマチャシャフトに偏心部が設けられている電
動ポンプ用モータにおいて、前記アーマチャシャフトの
回転時に、前記偏心部に起因するアンバランスを打ち消
すように、前記モータの回転部にバランサーを形成する
とともに、当該バランサーの形成後に残存するアンバラ
ンスが所定の角度範囲に収まるように、補助バランサー
を付加することを特徴とする。
【0011】
【作用】上記構成において、第1発明によれば、アーマ
チャシャフトが回転すると、このアーマチャシャフトに
設けられた偏心部によってピストンポンプが駆動され
る。その際、ピストンポンプの可動部分の運動方向にお
いて、その可動部分と逆位相の運動を行う位置であっ
て、前記モータの回転部にバランサーを形成しているの
で、可動部分の質量移動に伴って発生する振動を減少さ
せることが可能になる。
【0012】また、第2発明によれば、アーマチャシャ
フトの回転時に、このアーマチャシャフトに設けられた
偏心部に起因するアンバランスを打ち消すように、モー
タの回転部にバランサーが形成され、かつ当該バランサ
ーの形成後に残存するアンバランスが所定の角度範囲に
収まるように、補助バランサーが付加される。このた
め、ピストンポンプの可動部分の運動による振動と、バ
ランサーの形成後に残存するアンバランスによる振動と
が同調しないように、その位相差を管理することが可能
となり、モータ全体としての振動レベルを低減すること
ができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1及び図3に、本発明の一実施例となる電動ポン
プ用モータ50を示す。この電動ポンプ用モータ50に
おいて、ポンプハウジング1は、例えばダイキャスト等
でほぼ円柱状に形成され、圧送するオイル等の流体の吸
入口31、吐出口32を有している。このポンプハウジ
ング1には、アーマチャ3の支持ベアリング9が、樹脂
等にてハウジングリセス加工部12で固定されており、
モータ部2のステータ4もネジ6によってネジ止めされ
ている。また、ポンプハウジング1には、そのラジアル
方向にポンプ部17が設けられている。このポンプ部1
7は、ポンプハウジング1にスクリュー18によって固
定されている。ピストン19は、アーマチャシャフト7
の偏心部8に圧入される偏心ベアリング10と接してい
る。このようなポンプ構造の詳細は、公知であるため以
下説明を省略する。
【0014】次に、モータ部2について説明する。モー
タ部2は、磁石式直流モータとして構成されており、出
力軸であるアーマチャシャフト7、このアーマチャシャ
フト7に設けられるアーマチャ3、アーマチャ3に巻回
される巻線16に電流を供給するためのコンミテータ1
4を備えている。また、モータ部2は、ポンプハウジン
グ1に固定される円筒形状のステータ4、このステータ
4内にアーマチャコア20と対向するよう固定された円
弧状磁石15、コンミテータ14に対して摺接するよう
に設けられたブラシ24及び26を備えている。
【0015】図3に示すように、モータ部2のプラスブ
ラシ24は、ターミナル25を介しターミナル13に接
続され、このターミナル13は図示しないプラス電源に
接続される。マイナスブラシ26は、ターミナル27,
28を介し、ポンプハウジング1に接続されている。タ
ーミナル25,27,28は、樹脂ブラシホルダ30に
一体成形されており、この樹脂ブラシホルダ30は、ネ
ジ29によってポンプハウジング1に固定されている。
このような構成においてモータ2への電力供給を行う。
【0016】ここで、アーマチャ3は支持ベアリング9
及び11によって、ポンプハウジング1に片持ち支持さ
れている。このアーマチャ3のコア20は、コアシート
5が積層されて形成され、アーマチャシャフト7に圧入
固定される。図2に示すように、複数のコアシート5に
はそれぞれプレス加工等で打ち抜かれた穴部21が設け
られている。かかる穴部21によってピストン19の質
量を考慮しつつ、アーマチャ3及びアーマチャシャフト
7のバランス取りを行う。このバランス取りの詳細につ
いては後述する。
【0017】上記の構成による作動を以下に説明する。
モータ部2に電力が供給されると、アーマチャ3及びア
ーマチャシャフト7は回転する。すると、アーマチャシ
ャフト7に設けられた偏心部8が回転し、偏心ベアリン
グ10がポンプ部17のピストン19を往復運動させ
る。この往復運動によるピストン19の質量移動に伴っ
て、ピストン19の運動軸方向に振動が発生する。一
方、アーマチャ3及びアーマチャシャフト7において、
例えばコアシート5に穴部21を形成することにより、
偏心部8の偏心方向と逆方向にアンバランスを有するよ
うにすると、このアンバランスの移動はピストン19の
移動と逆位相の関係となる。これにより、ピストン19
の質量移動に伴う振動を減少させることが可能になる。
【0018】ただし、偏心部8及び偏心ベアリング10
は、回転運動を行っている。従って、単にピストン19
の往復運動による振動を打ち消すようにアンバランス量
を設定しても、そのアンバランス量の質量移動により、
上記運動軸方向以外の方向にアンバランス量による振動
が残ってしまう。かかる振動は、騒音等の原因となるも
のであるため、振動が残存は好ましくない。
【0019】そこで、ピストン19による振動及びアー
マチャ3及びアーマチャシャフト7側のアンバランス量
による振動の合成振動を求め、かかる合成振動が最小と
なるようにアーマチャ3及びアーマチャシャフト7側の
アンバランス量を設定するのが好ましい。以下、アンバ
ランス量の設定手法について図4に基づき具体的に説明
する。
【0020】図4は、偏心部8及び偏心ベアリング10
とピストン19の位置関係を模式的に図示したものであ
る。図4において、ピストン19が偏心ベアリング10
によって駆動され往復運動を行うと、ピストン19の質
量移動により振動を発生させる力(加振力F1)がピス
トン19の運動軸方向に発生する。この加振力F1は、
以下の式によって表すことができる。
【0021】
【数1】F1=2Mpeω2 cos ωt ただし、Mp・ピストン重量 e・シャフト偏心量 ω・モータ角速度 また、アーマチャ3及びアーマチャシャフト7側の静ア
ンバランス量msの質量移動により振動を発生させる力
(加振力F2)は、以下の式によって表すことができ
る。
【0022】
【数2】F2=−msrω2 cos φ cosωt ただし、ms・静アンバランス量 r・回転中心から静アンバランス量の重心までの回転半
径 φ・ピストンの運動軸に対する静アンバランス量の位相
差 従って、上記の加振力F1,F2をピストンの運動軸方
向とその垂直方向とに分解すると、以下のようになる。
【0023】
【数3】運動軸方向の加振力Fr=2Mpeω2 −ms
rω2cosφ
【0024】
【数4】垂直方向の加振力Fv=msrω2 そして、かかる運動軸方向の加振力Frと垂直方向の加
振力Fvとの合力Fの大きさが最小となるように静アン
バランス量msを設定する。合力Fは、以下の式で表す
ことができる。
【0025】
【数5】F=〔(Fr)2 +(Fv)2 1/2 かかる合力Fを低減することにより、この合力Fに対応
して生ずる合成振動も低減することができる。上記の式
によって設定した静アンバランス量msを考慮して、ア
ーマチャ3及びアーマチャシャフト7のバランス取りを
行う。
【0026】具体的には、以下の式に従って、各穴部2
1a,21bの位置及び除去重量を決定する。
【0027】
【数6】偏心部8におけるモーメント U1=(M1+
M2)*e
【0028】
【数7】アーマチャコア20左部におけるモーメント
U2=m*l*N1
【0029】
【数8】アーマチャコア20左部におけるモーメント
U3=m*l*Nr
【0030】
【数9】静アンバランス量 U=U1−U2+U3
【0031】
【数10】偶アンバランス量 Uc=〔L1/(L1+
L2)〕*U1−〔L2/(L1+L2)〕*U3 ただし、L1・アーマチャコア20左部の中心から偏心
部8の中心までの距離 L2・アーマチャコア20右部の中心からアーマチャ左
部の中心までの距離 e・アーマチャシャフト7に対する偏心部8の偏心量 M1・偏心ベアリング10の重量 M2・偏心部8の重量 m・コアシート1枚当たりの各穴部の質量 l・アーマチャシャフト7の中心軸から各穴部21a,
21bの重心までの距離 Nl・アーマチャコア20左部のコアシートの枚数 Nr・アーマチャコア20右部のコアシートの枚数 上記の数式9において、静アンバランス量msが、モー
メントとして代入される。そして、U1−U2+U3の
演算結果が静アンバランス量msによるモーメントに等
しくなるように、かつ数式10における偶アンバランス
Ucが最小となるように、コアシート各穴部21a,2
1bの質量Nl*m、Nr*m、およびアーマチャシャ
フト7の中心軸から各穴部21a,21bの重心までの
距離lを決定する。このように決定された位置及び重量
に基づいて、各穴部21a,21bを設ける。
【0032】ここで、穴部21a,21bはアーマチャ
シャフト7に対して対象位置に設けられ、且つ偏心部8
からの距離が上述の如く設定される。これは、アーマチ
ャシャフト7が回転した際に、アーマチャシャフト7の
それぞれの位置にかかる遠心力が、偏心部8のアンバラ
ンス分の重量及び穴部21a,21bが形成されること
による除去重量に作用し、アーマチャ3及びアーマチャ
シャフト7等の偶アンバランスの発生を最小に抑えるた
めである。
【0033】上述のような手法に従って、アーマチャ3
及びアーマチャシャフト7のバランス取りを行った場合
の合成振動の大きさを図5に示し、比較対象として、従
来技術のように偏心部108のアンバランスのみを対象
にバランス取りを行った場合の合成振動の大きさを図6
に示す。ここで、実際の製品において、アーマチャ3及
びアーマチャシャフト7のアンバランス量を零にするこ
とは非常に困難である。さらに、そのアンバランス量を
限り無く零に近づけようとすると、その製造工程におい
て、各部品の公差や組付け等の管理を厳密に行わなけれ
ばならず、製品コストの上昇を招く。
【0034】図5及び図6では、バランス取りを行った
にもかかわらず、アンバランスm1が残った場合の各位
相差φにおける合成振動を示している。図6に示すよう
に、従来技術においては、アンバランス量m1によって
合成振動が大きく変化するとともに、位相差φによって
も合成振動がばらつくことがわかる。これに対し、本実
施例においては、図5に示すように、アンバランス量m
1が残っても、合成振動の大きさにそれほど大きな変化
はなく、また位相差が異なってもその影響が小さいこと
が分かる。さらに、本実施例では、ピストン19の影響
を考慮してアンバランス量を最適化した結果、合成振動
のレベル自体を低減可能であることも分かる。これは、
すなわち、各製品のレベルにおいて、各製品毎にアンバ
ランスm1または位相差φがばらついても、各製品の騒
音レベルはほぼ一定の低レベルに保たれることを意味す
る。
【0035】なお、前述の実施例では、数式10より最
適な静アンバランス量msを設定し、それに基づきコア
シート5に穴部21を設けることについて説明した。し
かし、設計的なバランス取りを行うことなく、アーマチ
ャシャフト7の偏心部8にベアリング10とピストン1
9の質量を見込んだダミーウエイトを付加した状態でア
ーマチャ3及びアーマチャシャフト7を単体で回転させ
て、そのアンバランスを打ち消すようにモータの回転部
にパテやバランスウエイト等のバランサーを設けるよう
にしても、ピストン質量を考慮したバランス取りを行い
える。
【0036】さらに、前述の実施例のように、予め数式
10に従って静アンバランス量msを設定し、バランス
取りを行った上で、上述のようにダミーウエイトを用い
て実際にアーマチャ3及びアーマチャシャフト7を回転
させ、アンバランスの微調整を行うことも有効である。
なぜならば、各部品の公差や製造誤差等によって必ずし
も計算通りに静アンバランス量msを実現できないが、
ダミーウエイトを用いた微調整により、それを補償で
き、バランス取りの精度が向上するためである。なお、
この場合には、予めある程度のバランス取りがおこなわ
れているので、その微調整も容易に行いえる。 また、
他のバランス調整手法として、アンバランス量m1の位
相差φを管理することも有効である。すなわち、図5及
び図6に示す如く、仮にアンバランス量m1が残ったと
しても、位相差φの範囲を所定範囲内に収まるように管
理することによって、合成振動のレベルを低く抑えつ
つ、かつバラツキも減少させることができる。位相差φ
によって合成振動のレベルが変化するのは、位相差φに
応じてアンバランス量m1の振動とピストン19の振動
との同調度合いが変化するためである。そこで、アンバ
ランス量m1の振動とピストン19の振動との同調が少
ない範囲に位相差φを管理することにより、合成振動を
低減できるのである。この位相差φの管理は、偏心部8
(偏心ベアリング10を含む)のアンバランスのみを対
象にバランス取りを行った場合、及びピストン19の質
量をも考慮してバランス取りを行った場合の両者に対し
て適用することが可能である。
【0037】位相差の管理の具体的な手法について簡単
に説明すると、まず、偏心部8及び偏心ベアリング10
の質量のみを考慮してバランス取りを行った場合には、
偏心ベアリング10を付加した状態でアーマチャ3及び
アーマチャシャフト7を単体で回転させて、そのアンバ
ランス量m1の位相を計測する。そして、そのアンバラ
ンス量m1の位相が所定の角度範囲に収まるように、パ
テ等の補助的なバランサーをアーマチャ3及びアーマチ
ャシャフト7に付加する。一方、ピストン19の質量も
考慮してバランス取りを行った場合には、偏心ベアリン
グ10にピストン質量を見込んだダミーウエイトを付加
した状態で、アーマチャ3及びアーマチャシャフト7を
単体で回転させて、そのアンバランス量m1の位相を計
測し、上記と同様にそのアンバランス量m1の位相が所
定の角度範囲に収まるように、パテ等の補助的なバラン
サーをモータの回転部に付加するのである。
【0038】さらに、前述の実施例では、ピストン19
のピストン運動及びアーマチャ3等の回転運動による合
成振動を低減するように、アンバランス量mを設定した
が、ピストン19のピストン運動による振動のみを打ち
消すようにアンバランス量を設定しても良い。このよう
にしても騒音を発する原因となる振動源がアーマチャ3
等のみになるため、騒音低減についてある程度の効果を
見込める。さらに、アーマチャ3等による騒音よりもピ
ストン19による騒音の方が大きいことが多いため、か
かる観点からもピストン19による振動を打ち消すこと
は有効である。
【0039】また、前述の実施例では、コアシート5に
穴部21を設けることによってバランス取りを行った。
かかる手法は、コアシート5を所定の形状に打ち抜く際
に、同時に穴部の打ち抜きも行いえるため、製造工程を
複雑にすることなく、また特別の部材を付加することな
くバランス取りを行い得る。ただし、ピストン19の重
量を考慮して、前述の手法に従ってバランス取りを行う
には、バランスウエイトやパテ等を付加することによっ
ても勿論可能である。また、バランス取りを行う際に
は、3か所以上の複数の箇所に穴部やバランスウエイト
等のバランサーを設けることも可能である。かかる場
合、その複数のバランサーの質量の合計が、前述の質量
Nl*m及びNr*mになるように設定すればよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、第1発明によれ
ば、ピストンポンプにおけるピストン運動による加振力
による振動を低減することで、ピストン運動に基づく騒
音を低減することができる。また、第2発明によれば、
補助バランサーによって、ピストンポンプの可動部分の
運動による振動と、バランサーの形成後に残存するアン
バランスによる振動とが同調しないように、その位相差
を管理することで、モータ全体としての振動レベルを抑
制し、騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動ポンプ用モータの実施例を表
す断面図である。
【図2】本実施例における電動ポンプ用モータのアーマ
チャシャフト及びアーマチャコアの説明図である。
【図3】本実施例における電動ポンプ用モータの正面図
である。
【図4】本実施例における偏心部,偏心ベアリング及び
ピストンの関係を示す模式図である。
【図5】本実施例によりバランス取りを行った場合の合
成振動を表す特性図である。
【図6】従来技術によりバランス取りを行った場合の合
成振動を表す特性図である。
【図7】従来の電動ポンプ用モータを表す断面図である
【符号の説明】
1 ポンプハウジング 2 モータ部 3 アーマチャ 8 偏心部 10 偏心ベアリング 19 ピストン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンポンプを駆動するために、モー
    タの回転軸であるアーマチャシャフトに偏心部が設けら
    れている電動ポンプ用モータにおいて、 前記アーマチャシャフトの回転時に、前記偏心部によっ
    て駆動されるピストンポンプの可動部分によるアンバラ
    ンスを打ち消すように、前記可動部分の運動方向におい
    て前記ポンプの可動部分と逆位相の運動を行う位置であ
    って、前記モータの回転部にバランサーを形成すること
    を特徴とする電動ポンプ用モータ。
  2. 【請求項2】 前記バランサーは、前記モータのアーマ
    チャを構成する複数のコアシートに形成した穴部である
    ことを特徴とする請求項1記載の電動ポンプ用モータ。
  3. 【請求項3】 前記バランサーは、前記ピストンポンプ
    の可動部分によるアンバランスに加え、前記偏心部によ
    るアンバランスをも打ち消すように、前記モータの回転
    部に形成されることを特徴とする請求項1記載の電動ポ
    ンプ用モータ。
  4. 【請求項4】 前記バランサーは、ピストンポンプのピ
    ストン運動の運動方向における、そのピストン運動によ
    る加振力と前記偏心部の回転運動による加振力との和
    と、前記ピストン運動の運動方向と垂直方向における前
    記偏心部の回転運動による加振力との合力が最小となる
    ように、前記モータの回転部に形成されることを特徴と
    する請求項3記載の電動ポンプ用モータ。
  5. 【請求項5】 ピストンポンプを駆動するために、モー
    タの回転軸であるアーマチャシャフトに偏心部が設けら
    れている電動ポンプ用モータにおいて、 前記アーマチャシャフトの回転時に、前記偏心部に起因
    するアンバランスを打ち消すように、前記モータの回転
    部にバランサーを形成するとともに、当該バランサーの
    形成後に残存するアンバランスが所定の角度範囲に収ま
    るように、補助バランサーを付加することを特徴とする
    電動ポンプ用モータ。
JP1506895A 1994-10-28 1995-02-01 電動ポンプ用モータ Pending JPH08182254A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1506895A JPH08182254A (ja) 1994-10-28 1995-02-01 電動ポンプ用モータ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-264906 1994-10-28
JP26490694 1994-10-28
JP1506895A JPH08182254A (ja) 1994-10-28 1995-02-01 電動ポンプ用モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08182254A true JPH08182254A (ja) 1996-07-12

Family

ID=26351147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1506895A Pending JPH08182254A (ja) 1994-10-28 1995-02-01 電動ポンプ用モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08182254A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005105856A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Ntn Corp ピストンポンプ駆動部の支持構造
CN100436852C (zh) * 2004-02-12 2008-11-26 Ntn株式会社 壳型滚针轴承、压缩机主轴及活塞泵驱动部的支承结构
JP2013021806A (ja) * 2011-07-11 2013-01-31 Nissin Kogyo Co Ltd モータポンプ装置
JP2013034299A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Nissin Kogyo Co Ltd 電動モータ
US8661686B2 (en) 2003-09-16 2014-03-04 Ntn Corporation Method of manufacturing a shell type needle roller bearing including drawing and ironing operations
JP2021025411A (ja) * 2019-07-31 2021-02-22 株式会社アルバック ドライポンプの製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8661686B2 (en) 2003-09-16 2014-03-04 Ntn Corporation Method of manufacturing a shell type needle roller bearing including drawing and ironing operations
JP2005105856A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Ntn Corp ピストンポンプ駆動部の支持構造
CN100436852C (zh) * 2004-02-12 2008-11-26 Ntn株式会社 壳型滚针轴承、压缩机主轴及活塞泵驱动部的支承结构
JP2013021806A (ja) * 2011-07-11 2013-01-31 Nissin Kogyo Co Ltd モータポンプ装置
JP2013034299A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Nissin Kogyo Co Ltd 電動モータ
JP2021025411A (ja) * 2019-07-31 2021-02-22 株式会社アルバック ドライポンプの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0660491B1 (en) Motor for electric pumps
Cai et al. Impact of stator windings and end-bells on resonant frequencies and mode shapes of switched reluctance motors
WO2010113765A1 (ja) 圧縮機用電動機の回転子
US4937488A (en) Vibration wave motor
JP2003021060A (ja) 圧縮機、圧縮機のバランス取り方法及び治具
US10141802B2 (en) Rotor of electric motor for compressor
CN112003392B (zh) 永磁电机及具有其的洗衣机
JPH08182254A (ja) 電動ポンプ用モータ
JP6309921B2 (ja) ロータのアンバランスの修正方法
CN110880848A (zh) 用于平衡电机的转子的方法
RU2177670C1 (ru) Динамически сбалансированный малогабаритный электродвигатель
US5892306A (en) Method and apparatus for balancing a load with a salient pole rotor machine
JP2003219616A (ja) 電動コンプレッサ用電動モータ、そのロータバランス調整方法及び電動コンプレッサ
JP6033467B2 (ja) スクロール圧縮機
JPH07184344A (ja) 電動ポンプ用モータ
Thielecke et al. Reducing Compressor Vibrations by Load Torque Compensation from Acoustic Perspective
CN104806526A (zh) 旋转式压缩机
JP2007162497A (ja) 電動機及び電動機を用いた流体ポンプ
WO2019021432A1 (ja) スクロール圧縮機
JP2916394B2 (ja) 電動モータ
WO2021014874A1 (ja) ブラシレスモータ
US11581764B2 (en) Permanent magnet motor
CN111864934B (zh) 电机的转子和用于制造这种转子的方法
JP2001045723A (ja) 回転機械における回転体のバランス調整構造
JPH10174321A (ja) 偏心軸付整流子モータ

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031007