JPH08181522A - 耐候、耐湿性構造体 - Google Patents

耐候、耐湿性構造体

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JPH08181522A
JPH08181522A JP7247849A JP24784995A JPH08181522A JP H08181522 A JPH08181522 A JP H08181522A JP 7247849 A JP7247849 A JP 7247849A JP 24784995 A JP24784995 A JP 24784995A JP H08181522 A JPH08181522 A JP H08181522A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線アンテナを、電磁気的に透明に保持し、
天候および湿気に対し被覆し、保護する構造体を提供す
る。 【解決手段】 多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜、
熱可塑性ポリマー、多孔質ポリテトラフルオロエチレン
膜の第２の層、およびポリテトラフルオロエチレンの織
物を含むバッキング布帛の接着層を含む、耐候および耐
湿性の構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーダーアンテナ
の如き無線アンテナを、電磁気的に透明に保持しなが
ら、天候および湿気に対して被覆し、保護することに関
する。
【０００２】
【従来の技術】レーダー設備および電波望遠鏡の如き大
規模無線アンテナは、しばしば、天候即ち日光、風およ
び湿気から保護するための、好ましくは気密性の、ある
種の被覆構造を必要とし、この被覆構造はレードームと
呼ばれる。１つのタイプのレードームは膨張式レードー
ムである。この場合、気密の気球がアンテナを覆う。送
風機により気球を膨らませ、この構造体をアンテナが自
由に移動もしくは回転するように、アンテナから間隔を
おいて位置せしめる。そのような被覆の通常の形は、ジ
ェオデシックドームまたは金属スペースフレームレード
ームであり、これは多くの金属の（また他の構造材料
の）、三角形その他の如き幾何学的形状のセグメントか
らなり、これらのセグメントは適当な無線周波数伝達膜
で覆われ、レードームの内部で回転もしくは移動するレ
ーダーアンテナを囲むほぼ球形のドームを形成するよう
に互いに他と結合されている。金属スペースフレームレ
ードーム内には正の気圧は必要としないけれども、例え
ば、ドームの外側から雪を取り除き、またはドーム内の
環境をコントロールしやすくするために、時には正の気
圧が有効である。他のタイプの設備は、アンテナが開口
を通して機能することを可能にするように開放する、無
線アンテナ上の固体セグメントの被覆ドアを有する。こ
の開口のそれぞれの側において、半円形の軌道がとりつ
けられており、その上には使用中アンテナを被覆するた
めの、大きな、ほぼ電磁的に透明なシートの保護膜の各
エッジがひきそろえられている。他の形のアンテナも湿
気および天候の作用から守るための種々の方法で、その
周りに取りつけられまたはその上に保持されたそのよう
な膜によって適当に被覆することができる。いろいろな
程度に有効ではあるけれども、従来知られている、ポリ
テトラフルオロエチレン繊維ガラスラミネートの如き、
種々の形および組成の膜は、このタイプの、無線アンテ
ナの保護のための被覆の使用に伴う問題のすべてを解消
しているわけではない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従って、レ
ーダーアンテナの如き無線アンテナを、電磁気的に透明
に保持しながら、天候および湿気に対して被覆し、保護
することのできる構造体を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラミネートの
層を含む、優れた電磁透過特性および物性を有する、無
線アンテナを包囲し、保護するための、耐候、耐湿およ
び耐ガス性の構造体であって、ポリテトラフルオロエチ
レン（ＰＴＦＥ）膜、熱可塑性ポリマーおよびＰＴＦＥ
繊維のバッキング織物の接着層を含む構造体を提供す
る。好ましい膜および繊維は多孔質ＰＴＦＥからなるも
のであり、さらに好ましくは米国特許３９５３５６６，
４０９６２２７，４１８７３９０，４１１０３９２，４
０２５６７９，３９６２１５３および４４８２５１６に
記載されているようにして製造された多孔質膨張延伸Ｐ
ＴＦＥ（ＥＰＴＦＥ）からなるものである。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい態様を図面を参
照しながら説明する。図１は本発明のラミネート１を種
々の層を示す断面で示すものである。外側層にはＰＴＦ
Ｅ、好ましくは多孔質ＰＴＦＥ、最も好ましくはＥＰＴ
ＦＥ即ち前述した米国特許に記載された方法でＰＴＦＥ
を延伸することにより製造された多孔質膨張延伸ＰＴＦ
Ｅ膜材料からなる。ＥＰＴＦＥは優れた誘電率および誘
電正接特性を有し、電磁透過を助ける。外側層２は、予
めＰＴＦＥの織物を含む繊維バッキング層４に接着され
ているＥＰＴＦＥの第２の層２に、熱可塑性ポリマー層
３によって結合されている。ここでも、好ましいＰＴＦ
ＥはＥＰＴＦＥである。
【０００６】熱可塑性ポリマーの層３は好ましくはフッ
素化エチレンプロピレンコポリマー（ＦＥＰ）であるけ
れども、ＰＴＦＥ接着特性、レーダー波長透明性、およ
び耐ガス特性が特定のラミネートの製造に用いるのに適
するならば、他のフッ素化熱可塑性ポリマーを用いるこ
ともできる。また、十分な接着性、電磁透過特性、およ
び耐ガス性が十分な機能と有効性を有するならば、他の
非フッ素化熱可塑性ポリマーを層３に用いることもでき
る。適当な熱可塑性ポリマーは、パーフルオロアルコキ
シテトラフルオロエチレンポリマー、エチレンテトラフ
ルオロフルオロエチレンコポリマー、フッ化ビニリデン
とヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー、ポリクロ
ロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンと
テトラフルオロエチレンとのコポリマー、ポリエチレン
およびポリプロピレンを含む。層４は、繊維がＰＴＦ
Ｅ、好ましくは多孔質ＰＴＦＥ、最も好ましくはＥＰＴ
ＦＥであるラミネート用の織物バッキング布帛である。
層４はラミネートに対して強度特性を与え、ラミネート
強度を増大させることが必要乃至望ましい場合には、こ
の材料の他の層を付加することができる。
【０００７】ＰＴＦＥまたはＥＰＴＦＥ織物は、市販の
ＰＴＦＥ分散液または熱可塑性ポリマー分散液により、
約３〜１０重量％の分散ＰＴＦＥが適用されるようにコ
ートされ、加圧下に、ホットピッチロール条件下にＥＰ
ＴＦＥフィルムにラミネートされる。他のＥＰＴＦＥ膜
が加熱および加圧下にＦＥＰフィルムに接着される。こ
の第２のラミネートのＦＥＰ側が、次いで、ホットプレ
ッシャーローリングにより第１のラミネートのＥＰＴＦ
Ｅ側にラミネートされて、図１に断面で示すような４層
ラミネートが形成される。層２および３の他の対が、所
望ならば、同様にしてラミネートのＥＰＴＦＥ面にラミ
ネートされてもよく、これにより電磁透過特性または耐
ガス性が変更される。層３に利用可能なフッ素化熱可塑
性樹脂を幾分変更することによっても、電磁透過特性お
よび周波数条件を調整することもできる。ラミネート
は、ドームまたはシェルター内のガス圧がその中に収容
されているアンテナの回転または移動部分を被覆から遠
ざけるような、加圧タイプの構造体に有用であるよう
に、熱可塑性樹脂層による十分な耐ガス特性を与える。
【０００８】図２は、無線アンテナ５を被覆および包囲
するための大規模金属スペースフレームレードームを示
す。ドームのセグメント６は、通常は金属またはプラス
チックチューブまたは成形棒材の如き金属または他の硬
い構造材料からなる、幾何学的形状のフレームをこの発
明のラミネートにより被覆することによりつくられてい
る。
【０００９】セグメント６は、次いで、図示するような
レードームに組み立てられる。幾何学的なセグメントを
含まない、そのようなフレームを製造するための他の方
法も用いることができ、ドームを本発明のラミネート１
で被覆するための他の方法を用いることもできる。図３
は、無線アンテナ９のための他のタイプのハウジングま
たはシェルターを示し、ハウジング全体が回転し、ルー
フシャッター７およびドアー８がアンテナ９の道を開
け、この発明の複合膜の大規模シェルターシート１１が
軌道１０に沿って引き上げられ、このシートは使用の間
にアンテナを保護するために、それぞれの端において軌
道１０にとりつけられている。図３のシート１１および
図２のジェオデシックドームの各セグメントの覆い６
は、それぞれ本発明の１つの態様である。他の形状のア
ンテナ用シェルターまたはカバーも、明らかに、無線ア
ンテナ、レードームおよび実在する建物における観測用
開口の技術における当業者にとって容易に推測可能であ
り、この発明のラミネートが用いられる限りこの発明は
実施可能である。
【００１０】
【発明の効果】ラミネートは、日光、オゾン、温度変
化、風、雨および雪を含む種々の要素に不活性であり、
影響されず、不活性、疎水性および耐ガス性である。こ
れらは極めて薄く、強く、色反射および電磁透過性、低
い誘電率および低い誘電損失を有する。レードームに用
いられる場合、これらのラミネートは維持費を低くし、
低いコストの構造物包囲を与え、より正確な測定を可能
にし、より長い観測時間を与え、他の材料の場合に行わ
れるようなペンキ塗りまたは他の維持を必要とせず、レ
ードームの表面につくことのある雪および氷に対して低
い接着性および優れた脱離性を有する。これらのラミネ
ートは、化学薬品または腐食性の媒体もしくは雰囲気に
対する保護のための保護衣に、化学製造プラントにおけ
るフランジカバーとして、および建築構造物に有用であ
ろう。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の好ましいラミネートの断面を示す図。
【図２】回転する無線アンテナを被覆し、保護するスペ
ースフレームドームの破断図。
【図３】シャッターおよびドアーが開かれ、複合膜の被
覆シートがアンテナ上に引き上げられつつある電波望遠
鏡ハウジングを示す図。
【符号の説明】
１…ラミネート ２…外側層 ３…熱可塑性ポリマー層 ４…織物バッキング層 ５…無線アンテナ ６…セグメント ７…ルーフシャッター ８…ドアー ９…無線アンテナ １０…軌道 １１…被覆シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 耐候および耐湿性の構造体であって、 （ａ）多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜、 （ｂ）熱可塑性ポリマー、 （ｃ）多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の第２の
    層、および （ｄ）ポリテトラフルオロエチレンの織物を含むバッキ
    ング布帛、の接着層を含む構造体。
  2. 【請求項２】 第１および第２のポリテトラフルオロエ
    チレン膜の層およびバッキング布帛の１またはそれ以上
    が多孔質膨張延伸ポリテトラフルオロエチレンである、
    請求項１記載の構造体。
  3. 【請求項３】 熱可塑性ポリマーがフッ素化エチレン−
    プロピレンコポリマー、パーフルオロアルコキシテトラ
    フルオロエチレン、エチレン−テトラフルオロエチレン
    コポリマー、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピ
    レンとのコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレ
    ン、ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレ
    ンとのコポリマー、ポリエチレン、またはポリプロピレ
    ンである、請求項２記載の構造体。
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