JPH08181007A - 高電圧抵抗パックとその製造方法 - Google Patents
高電圧抵抗パックとその製造方法Info
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- JPH08181007A JPH08181007A JP22263395A JP22263395A JPH08181007A JP H08181007 A JPH08181007 A JP H08181007A JP 22263395 A JP22263395 A JP 22263395A JP 22263395 A JP22263395 A JP 22263395A JP H08181007 A JPH08181007 A JP H08181007A
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- slit
- circuit board
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 接続強度が高く、製造が容易で、高電圧に対
しても信頼性が高いリード線接続部を形成する。 【構成】 絶縁性の樹脂ケース10内に回路基板および
可変抵抗器が設けられている。樹脂ケース10内の側方
のリード線固定部18に、多角形形状の金属板にスリッ
ト22を形成したリード線保持部材20を設け、リード
線保持部材20に、回路基板に接続させる連結部28を
一体に形成する。樹脂ケース10内のリード線固定部1
8にリード線保持部材20を固定し、スリット22の隙
間より外径が太いリード線24の先端部26をそのスリ
ット22に挿入し、金属板のスリット周縁部が挿入方向
にわずかに折り曲げられて、挿入された上記リード線2
4の先端部26の側面にリード線保持部材20の分割片
36〜39が弾性的に圧接している。
しても信頼性が高いリード線接続部を形成する。 【構成】 絶縁性の樹脂ケース10内に回路基板および
可変抵抗器が設けられている。樹脂ケース10内の側方
のリード線固定部18に、多角形形状の金属板にスリッ
ト22を形成したリード線保持部材20を設け、リード
線保持部材20に、回路基板に接続させる連結部28を
一体に形成する。樹脂ケース10内のリード線固定部1
8にリード線保持部材20を固定し、スリット22の隙
間より外径が太いリード線24の先端部26をそのスリ
ット22に挿入し、金属板のスリット周縁部が挿入方向
にわずかに折り曲げられて、挿入された上記リード線2
4の先端部26の側面にリード線保持部材20の分割片
36〜39が弾性的に圧接している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、CRT(Cathod
e-ray tube)のブリーダー抵抗器等、高電圧がかかる抵
抗器を絶縁性のケース内に収容した高電圧抵抗パックと
その製造方法に関する。
e-ray tube)のブリーダー抵抗器等、高電圧がかかる抵
抗器を絶縁性のケース内に収容した高電圧抵抗パックと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CRTのフォーカス電圧調整用の
可変抵抗器等を内蔵した高電圧抵抗パックは、抵抗体が
印刷形成されたセラミックス製の回路基板が、ノリル樹
脂等の絶縁性の樹脂ケース内に収納され、可変抵抗器の
摺動子が上記回路基板上の抵抗体に摺動可能に設けられ
ている。この高電圧抵抗パックに接続されるリード線に
は、高電圧がかかるため、図6に示すように、リード線
1の先端部2と、回路基板3に設けられ絶縁樹脂7から
突出した接続端子4とを、確実にはんだ付けするため、
端子4の透孔5にリード線1の先端部2を挿通させて、
その先端部2をはんだ6で覆い固定していた。
可変抵抗器等を内蔵した高電圧抵抗パックは、抵抗体が
印刷形成されたセラミックス製の回路基板が、ノリル樹
脂等の絶縁性の樹脂ケース内に収納され、可変抵抗器の
摺動子が上記回路基板上の抵抗体に摺動可能に設けられ
ている。この高電圧抵抗パックに接続されるリード線に
は、高電圧がかかるため、図6に示すように、リード線
1の先端部2と、回路基板3に設けられ絶縁樹脂7から
突出した接続端子4とを、確実にはんだ付けするため、
端子4の透孔5にリード線1の先端部2を挿通させて、
その先端部2をはんだ6で覆い固定していた。
【0003】また、実開昭64−48875号公報や、
実開平1−155670号公報に開示されているよう
に、リード線と端子接続部との電気的接続に際して、リ
ード線等を金属板のばねで挟持して連結するものもあ
る。この場合、リード線等を保持する部分は、ばね部材
の腹の部分で保持しているものである。
実開平1−155670号公報に開示されているよう
に、リード線と端子接続部との電気的接続に際して、リ
ード線等を金属板のばねで挟持して連結するものもあ
る。この場合、リード線等を保持する部分は、ばね部材
の腹の部分で保持しているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術のはん
だ付けによるものの場合、はんだ付け工数がかかり、は
んだ付け不良も生じるので、コストダウンの妨げになる
という問題があった。また、上記公報に開示されている
ものの場合、リード線の保持は、ばね部材の腹の部分の
弾性力のみで挟んでいるだけであり、保持力が弱く引っ
張りに対して抜けやすいという欠点がある。しかも、接
触圧が弱いので電気的接続の信頼性も低く、高電圧がか
かるリード線には使用できないものである。さらに、形
状が複雑であり、部品コストが上昇するという欠点もあ
る。
だ付けによるものの場合、はんだ付け工数がかかり、は
んだ付け不良も生じるので、コストダウンの妨げになる
という問題があった。また、上記公報に開示されている
ものの場合、リード線の保持は、ばね部材の腹の部分の
弾性力のみで挟んでいるだけであり、保持力が弱く引っ
張りに対して抜けやすいという欠点がある。しかも、接
触圧が弱いので電気的接続の信頼性も低く、高電圧がか
かるリード線には使用できないものである。さらに、形
状が複雑であり、部品コストが上昇するという欠点もあ
る。
【0005】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑
みて成されたもので、接続強度が高く、高電圧に対して
も信頼性が高いリード線接続部を有した高電圧抵抗パッ
クとその製造方法を提供することを目的とする。
みて成されたもので、接続強度が高く、高電圧に対して
も信頼性が高いリード線接続部を有した高電圧抵抗パッ
クとその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、絶縁性の樹
脂ケース内に回路基板および可変抵抗器が設けられ、こ
の回路基板に高電圧がかかる高電圧抵抗パックであっ
て、上記樹脂ケース内の側方のリード線固定部に、多角
形形状の金属板にスリットを形成したリード線保持部材
を設け、このリード線保持部材に上記回路基板に接続さ
せる連結部を一体に形成し、上記樹脂ケース内のリード
線固定部に上記リード線保持部材を固定し、上記スリッ
トの隙間より外径が太いリード線をそのスリットに挿入
し、上記金属板のスリット周縁部が上記挿入方向にわず
かに折り曲げられて、挿入された上記リード線の先端部
の側面に上記リード線保持部材の分割片が弾性的に圧接
して成る高電圧抵抗パックである。
脂ケース内に回路基板および可変抵抗器が設けられ、こ
の回路基板に高電圧がかかる高電圧抵抗パックであっ
て、上記樹脂ケース内の側方のリード線固定部に、多角
形形状の金属板にスリットを形成したリード線保持部材
を設け、このリード線保持部材に上記回路基板に接続さ
せる連結部を一体に形成し、上記樹脂ケース内のリード
線固定部に上記リード線保持部材を固定し、上記スリッ
トの隙間より外径が太いリード線をそのスリットに挿入
し、上記金属板のスリット周縁部が上記挿入方向にわず
かに折り曲げられて、挿入された上記リード線の先端部
の側面に上記リード線保持部材の分割片が弾性的に圧接
して成る高電圧抵抗パックである。
【0007】またこの発明は、絶縁性の樹脂ケース内に
回路基板および可変抵抗器が設けられ、この回路基板に
高電圧がかかる高電圧抵抗パックにおいて、多角形形状
の金属板に例えば十字の放射状のスリットを形成し、こ
のスリットが形成された部分の周囲の金属板を一方の側
に折曲げて箱状部が形成されたリード線保持部材を設
け、このリード線保持部材の箱状部を上記樹脂ケースの
リード線固定部内の係止片に係合させて固定し、上記ス
リットの中央部の隙間より外径が太いリード線の先端部
を上記スリット中央部から上記箱状部内側の方向に挿入
し、上記金属板の分割片がわずかに上記挿入方向に折り
曲げられて、挿入された上記リード線の先端部の側面に
上記分割片が弾性的に圧接して成る高電圧抵抗パックで
ある。
回路基板および可変抵抗器が設けられ、この回路基板に
高電圧がかかる高電圧抵抗パックにおいて、多角形形状
の金属板に例えば十字の放射状のスリットを形成し、こ
のスリットが形成された部分の周囲の金属板を一方の側
に折曲げて箱状部が形成されたリード線保持部材を設
け、このリード線保持部材の箱状部を上記樹脂ケースの
リード線固定部内の係止片に係合させて固定し、上記ス
リットの中央部の隙間より外径が太いリード線の先端部
を上記スリット中央部から上記箱状部内側の方向に挿入
し、上記金属板の分割片がわずかに上記挿入方向に折り
曲げられて、挿入された上記リード線の先端部の側面に
上記分割片が弾性的に圧接して成る高電圧抵抗パックで
ある。
【0008】またこの発明は、絶縁性の樹脂ケース内に
回路基板および可変抵抗器が設けられ、この回路基板に
高電圧がかかる高電圧抵抗パックの製造方法において、
多角形形状の金属板にスリットが形成され、上記回路基
板に連結する連結部が一体に形成されたリード線保持部
材を、上記樹脂ケース内のリード線固定部に係止させて
装着し、上記連結部の先端部を上記樹脂ケース内の回路
基板とともに絶縁樹脂中に埋設して固定し、上記スリッ
トの隙間より外形が太いリード線をそのスリットに挿入
し、上記金属板の分割片を上記挿入方向にわずかに折り
曲げて、挿入された上記リード線の先端部の側面に弾性
的に上記分割片を圧接させる高電圧抵抗パックの製造方
法である。そして、この発明の高電圧抵抗パックは、リ
ード線保持部材を樹脂ケースに係合させるだけで簡単に
組み立てることができ、リード線の先端部を、リード線
保持部材の金属板に形成されたスリットのエッジ部で挿
入方向に斜めに挟んで固定しているので、確実にかつ迅
速にリード線の固定及び電気的接続を図ることができる
ものである。
回路基板および可変抵抗器が設けられ、この回路基板に
高電圧がかかる高電圧抵抗パックの製造方法において、
多角形形状の金属板にスリットが形成され、上記回路基
板に連結する連結部が一体に形成されたリード線保持部
材を、上記樹脂ケース内のリード線固定部に係止させて
装着し、上記連結部の先端部を上記樹脂ケース内の回路
基板とともに絶縁樹脂中に埋設して固定し、上記スリッ
トの隙間より外形が太いリード線をそのスリットに挿入
し、上記金属板の分割片を上記挿入方向にわずかに折り
曲げて、挿入された上記リード線の先端部の側面に弾性
的に上記分割片を圧接させる高電圧抵抗パックの製造方
法である。そして、この発明の高電圧抵抗パックは、リ
ード線保持部材を樹脂ケースに係合させるだけで簡単に
組み立てることができ、リード線の先端部を、リード線
保持部材の金属板に形成されたスリットのエッジ部で挿
入方向に斜めに挟んで固定しているので、確実にかつ迅
速にリード線の固定及び電気的接続を図ることができる
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施形態について
図面に基づいて説明する。この実施形態の高電圧抵抗パ
ックは、CRTのフォーカス電圧を調整するいわゆるフ
ォーカスパックであり、ノリル樹脂等の絶縁性樹脂ケー
ス10内に、抵抗体が印刷形成された図示しないセラミ
ックス製の回路基板および可変抵抗器等が収納されてい
る。この回路基板は、フォーカス電圧調整可変抵抗器用
抵抗体、およびスクリーン電圧調整可変抵抗器用抵抗体
の二種類の抵抗体、およびこれに付随する抵抗体が形成
されたものである。また、図示しない上記可変抵抗器
は、上記各可変抵抗器用抵抗体上を摺動する図示しない
摺動子と、その操作軸とからなる。これらの回路基板お
よび可変抵抗器は、樹脂ケース10の可変抵抗器収納部
12内に設けられ、エポキシ樹脂等の絶縁樹脂14が上
記可変抵抗器収納部12に流し込まれて、その開口部が
密閉され絶縁されている。そして、上記各可変抵抗器の
操作軸は、操作つまみ15に同軸的に固定されている。
図面に基づいて説明する。この実施形態の高電圧抵抗パ
ックは、CRTのフォーカス電圧を調整するいわゆるフ
ォーカスパックであり、ノリル樹脂等の絶縁性樹脂ケー
ス10内に、抵抗体が印刷形成された図示しないセラミ
ックス製の回路基板および可変抵抗器等が収納されてい
る。この回路基板は、フォーカス電圧調整可変抵抗器用
抵抗体、およびスクリーン電圧調整可変抵抗器用抵抗体
の二種類の抵抗体、およびこれに付随する抵抗体が形成
されたものである。また、図示しない上記可変抵抗器
は、上記各可変抵抗器用抵抗体上を摺動する図示しない
摺動子と、その操作軸とからなる。これらの回路基板お
よび可変抵抗器は、樹脂ケース10の可変抵抗器収納部
12内に設けられ、エポキシ樹脂等の絶縁樹脂14が上
記可変抵抗器収納部12に流し込まれて、その開口部が
密閉され絶縁されている。そして、上記各可変抵抗器の
操作軸は、操作つまみ15に同軸的に固定されている。
【0010】樹脂ケース10の可変抵抗器収納部12の
側方には、リード線24を固定するリード線固定部18
が形成され、このリード線固定部18に、金属板で形成
されたリード線保持部材20が取り付けられている。リ
ード線保持部材20は、リード線固定部18に突設され
た係止片19によって両側を保持されて固定されてい
る。このリード線保持部材20は、図1、図2に示すよ
うに、中央部に十字状のスリット22が切られており、
このスリットの中央部にリード線24が挿入されてい
る。図5に示すように、リード線24の導体部の先端部
26の太さは、スリット22の隙間より太く、先端部2
6はスリット22を、わずかに押し広げるようにして挿
入されている。さらに、この先端部26は、導体部が撚
り線になっているので、はんだ34を染み込ませて、先
端部26を固化し、スリット22への挿入が容易になる
ようにしている。
側方には、リード線24を固定するリード線固定部18
が形成され、このリード線固定部18に、金属板で形成
されたリード線保持部材20が取り付けられている。リ
ード線保持部材20は、リード線固定部18に突設され
た係止片19によって両側を保持されて固定されてい
る。このリード線保持部材20は、図1、図2に示すよ
うに、中央部に十字状のスリット22が切られており、
このスリットの中央部にリード線24が挿入されてい
る。図5に示すように、リード線24の導体部の先端部
26の太さは、スリット22の隙間より太く、先端部2
6はスリット22を、わずかに押し広げるようにして挿
入されている。さらに、この先端部26は、導体部が撚
り線になっているので、はんだ34を染み込ませて、先
端部26を固化し、スリット22への挿入が容易になる
ようにしている。
【0011】このリード線保持部材20のスリット22
が形成されたリード線挿入面35は、スリット22によ
って、三角形の分割片36、37、38、39に分けら
れている。このリード線挿入面35は、その四辺部で、
リード線24の挿入方向先端部に金属板が直角に折り曲
げられて、リード線24の先端部26を囲むように箱状
部30を形成している。そして、箱状部30の一側面を
構成する部分が延長して連結部28を形成し、樹脂ケー
ス10の隔壁32を乗り越えて、可変抵抗器収納部12
内に延出している。可変抵抗器収納部12内では、図示
しない回路基板の電極部に連結部28の先端部が接続
し、この先端部は絶縁樹脂14内に埋設されている。
が形成されたリード線挿入面35は、スリット22によ
って、三角形の分割片36、37、38、39に分けら
れている。このリード線挿入面35は、その四辺部で、
リード線24の挿入方向先端部に金属板が直角に折り曲
げられて、リード線24の先端部26を囲むように箱状
部30を形成している。そして、箱状部30の一側面を
構成する部分が延長して連結部28を形成し、樹脂ケー
ス10の隔壁32を乗り越えて、可変抵抗器収納部12
内に延出している。可変抵抗器収納部12内では、図示
しない回路基板の電極部に連結部28の先端部が接続
し、この先端部は絶縁樹脂14内に埋設されている。
【0012】また、この高電圧抵抗パックの樹脂ケース
12には、コンデンサ収納部13が形成されている。コ
ンデンサ収納部13内には、図示しないフィルムコンデ
ンサを保持する保持片40が形成され、その両側部に
は、リード線係止部42が設けられている。さらに樹脂
ケース10の一側縁部にも、他のリード線係止部42が
形成されている。また、接続端子44の基端部が、絶縁
樹脂14に覆われた回路基板に突設され、樹脂ケース1
0の一側縁部にこの接続端子44の中央部が固定されて
いる。
12には、コンデンサ収納部13が形成されている。コ
ンデンサ収納部13内には、図示しないフィルムコンデ
ンサを保持する保持片40が形成され、その両側部に
は、リード線係止部42が設けられている。さらに樹脂
ケース10の一側縁部にも、他のリード線係止部42が
形成されている。また、接続端子44の基端部が、絶縁
樹脂14に覆われた回路基板に突設され、樹脂ケース1
0の一側縁部にこの接続端子44の中央部が固定されて
いる。
【0013】この実施形態の高電圧抵抗パックの製造方
法は、樹脂ケース10内に回路基板等を収納し、リード
線保持部材20をリード線固定部18に取り付け、樹脂
ケース10の開口部を絶縁樹脂14で密閉する。このと
き、リード線保持部材20の連結部28も、その先端部
が絶縁樹脂14で固定される。このリード線保持部材2
0は、リード線固定部18に取り付けられる前に連結部
28等の折り曲げが成され、係止片19に保持された状
態で、絶縁樹脂14に先端が埋設された連結部28、お
よび、係止片19によって確実に固定され、接着等の必
要はない。
法は、樹脂ケース10内に回路基板等を収納し、リード
線保持部材20をリード線固定部18に取り付け、樹脂
ケース10の開口部を絶縁樹脂14で密閉する。このと
き、リード線保持部材20の連結部28も、その先端部
が絶縁樹脂14で固定される。このリード線保持部材2
0は、リード線固定部18に取り付けられる前に連結部
28等の折り曲げが成され、係止片19に保持された状
態で、絶縁樹脂14に先端が埋設された連結部28、お
よび、係止片19によって確実に固定され、接着等の必
要はない。
【0014】そして、あらかじめ先端部26がはんだ3
4で固められたリード線24を、リード線保持部材20
のスリット22に挿入する。このとき、スリット22
は、リード線24の先端部26によって押し広げられ、
三角形の分割片36、37、38、39がリード線24
の挿入方向にわずかに変形し、先端部26を弾性的に挟
持する。そして、一旦スリット22に挿入されたリード
線24は、ここから引き抜こうとしても、先端部26に
食い込んだ三角形の分割片36、37、38、39のエ
ッジ部は、図5の2点鎖線で示すように、斜めにリード
線24の先端部26に当接し、この状態から、先端部2
6を引き抜こうとしても、スリット22の間隔を狭める
方向の力が作用し、先端部26によってそれ以上スリッ
ト22の間隔は狭められないので、リード線24は全く
移動しない。そして、この実施形態のフォーカスパック
は、1kV〜50kV程度の電圧がかかり、種々のリー
ド線が接続されているが、後の工程で、フライバックト
ランスと一体的にエポキシ樹脂等の硬質樹脂が隙間に真
空注型され、リード線保持部材20やコンデンサ収納部
13から外部放電が生じないように形成される。
4で固められたリード線24を、リード線保持部材20
のスリット22に挿入する。このとき、スリット22
は、リード線24の先端部26によって押し広げられ、
三角形の分割片36、37、38、39がリード線24
の挿入方向にわずかに変形し、先端部26を弾性的に挟
持する。そして、一旦スリット22に挿入されたリード
線24は、ここから引き抜こうとしても、先端部26に
食い込んだ三角形の分割片36、37、38、39のエ
ッジ部は、図5の2点鎖線で示すように、斜めにリード
線24の先端部26に当接し、この状態から、先端部2
6を引き抜こうとしても、スリット22の間隔を狭める
方向の力が作用し、先端部26によってそれ以上スリッ
ト22の間隔は狭められないので、リード線24は全く
移動しない。そして、この実施形態のフォーカスパック
は、1kV〜50kV程度の電圧がかかり、種々のリー
ド線が接続されているが、後の工程で、フライバックト
ランスと一体的にエポキシ樹脂等の硬質樹脂が隙間に真
空注型され、リード線保持部材20やコンデンサ収納部
13から外部放電が生じないように形成される。
【0015】この実施形態の高電圧抵抗パックによれ
ば、リード線24をはんだ付けしなくても、強固にかつ
電気的に確実に回路基板の端子にリード線24を接続す
ることができ、製造工数も大幅に削減することができ
る。また、リード線24の先端部26は、金属板の箱状
部30に囲まれて位置しているので、高電圧に対しても
安全性が高いものである。さらに、リード線24の先端
部26は、撚り線がはんだ34で固められ、スリット2
2への挿入が容易かつ確実に成されるように形成されて
いる。
ば、リード線24をはんだ付けしなくても、強固にかつ
電気的に確実に回路基板の端子にリード線24を接続す
ることができ、製造工数も大幅に削減することができ
る。また、リード線24の先端部26は、金属板の箱状
部30に囲まれて位置しているので、高電圧に対しても
安全性が高いものである。さらに、リード線24の先端
部26は、撚り線がはんだ34で固められ、スリット2
2への挿入が容易かつ確実に成されるように形成されて
いる。
【0016】なお、この発明の高電圧抵抗パックのリー
ド線保持部材のスリットは、十字型の他、3本または十
字以上の数のスリットを放射状に形成して一本のリード
線を保持しても良い。また、箱状部の形状も、円錐形状
等であってもよく、リード線の先端部を囲む形状であれ
ば良い。また、リード線の先端部は、はんだで固める
他、他の金属ろうで固めたり、導電塗料で先端部を固め
ても良い。さらに、先端部の一部を絶縁樹脂で固め、そ
の樹脂硬化部の挿入方向に対して後方の導体部がリード
線保持部材と接触するようにしても良く、撚り線ではな
く、リード線の芯に単線を使用しても良いことは言うま
でもない。
ド線保持部材のスリットは、十字型の他、3本または十
字以上の数のスリットを放射状に形成して一本のリード
線を保持しても良い。また、箱状部の形状も、円錐形状
等であってもよく、リード線の先端部を囲む形状であれ
ば良い。また、リード線の先端部は、はんだで固める
他、他の金属ろうで固めたり、導電塗料で先端部を固め
ても良い。さらに、先端部の一部を絶縁樹脂で固め、そ
の樹脂硬化部の挿入方向に対して後方の導体部がリード
線保持部材と接触するようにしても良く、撚り線ではな
く、リード線の芯に単線を使用しても良いことは言うま
でもない。
【0017】
【発明の効果】この発明の高電圧抵抗パックは、リード
線の先端部を、リード線保持部材を形成する金属板のス
リットに挿入しているので、リード線を端子にはんだ付
けしなくても、強固かつ電気的に確実に絶縁基板の回路
と接続することができ、しかも、リード線の先端部をリ
ード線保持部材のスリットに挿入するだけで簡単に接続
が完了し、製造工数も大幅に削減することができる。ま
た、スリットにリード線の先端部を挿入するだけで接続
固定が成されるので、リード線の太さに関係なく種々の
太さのリード線を、同一の構成のリード線保持部材のス
リットに挿入することができる。
線の先端部を、リード線保持部材を形成する金属板のス
リットに挿入しているので、リード線を端子にはんだ付
けしなくても、強固かつ電気的に確実に絶縁基板の回路
と接続することができ、しかも、リード線の先端部をリ
ード線保持部材のスリットに挿入するだけで簡単に接続
が完了し、製造工数も大幅に削減することができる。ま
た、スリットにリード線の先端部を挿入するだけで接続
固定が成されるので、リード線の太さに関係なく種々の
太さのリード線を、同一の構成のリード線保持部材のス
リットに挿入することができる。
【0018】さらに、スリットを放射状に形成して、そ
の中央部にリード線の先端部を挿入すること及び、リー
ド線の先端部を固化してあることにより、容易にスリッ
ト間に挿入が可能であるとともに、リード線の引き抜き
に対して強固に抵抗し確実な固定が成される。また、リ
ード線の先端部をリード線保持部材の箱状部で囲むこと
により、リード線とスリットのエッジ部との接触部が導
体で囲まれ、放電に対しても高い安全性を確保すること
ができ、この高電圧抵抗パックおよびこれを取り付けた
装置の信頼性および安全性も向上させることができる。
の中央部にリード線の先端部を挿入すること及び、リー
ド線の先端部を固化してあることにより、容易にスリッ
ト間に挿入が可能であるとともに、リード線の引き抜き
に対して強固に抵抗し確実な固定が成される。また、リ
ード線の先端部をリード線保持部材の箱状部で囲むこと
により、リード線とスリットのエッジ部との接触部が導
体で囲まれ、放電に対しても高い安全性を確保すること
ができ、この高電圧抵抗パックおよびこれを取り付けた
装置の信頼性および安全性も向上させることができる。
【図1】この発明の一実施形態の高電圧抵抗パックのリ
ード線保持部材の斜視図である。
ード線保持部材の斜視図である。
【図2】この実施形態のリード線保持部材の正面図であ
る。
る。
【図3】この実施形態の高電圧抵抗パックの平面図であ
る。
る。
【図4】この実施形態の高電圧抵抗パックの部分破断正
面図である。
面図である。
【図5】この実施形態の高電圧抵抗パックのリード線保
持部材の縦断面図である。
持部材の縦断面図である。
【図6】従来の技術のリード線保持部の縦断面図であ
る。
る。
10 樹脂ケース 18 リード線固定部 19 係止部 20 リード線保持部材 22 スリット 24 リード線 26 先端部 30 箱状部 34 はんだ 36,37,38,39 分割片
Claims (3)
- 【請求項1】 絶縁性の樹脂ケース内に回路基板および
可変抵抗器が設けられ、この回路基板に高電圧がかかる
高電圧抵抗パックにおいて、上記樹脂ケース内の近傍の
リード線固定部に、多角形形状の金属板にスリットを形
成したリード線保持部材を設け、このリード線保持部材
に上記回路基板に接続させる連結部を一体に形成し、上
記樹脂ケース内のリード線固定部に上記リード線保持部
材を固定し、上記スリットの隙間より外径が太いリード
線をそのスリットに挿入し、上記金属板のスリット周縁
部が上記挿入方向にわずかに折り曲げられて、挿入され
た上記リード線の先端部の側面に上記リード線保持部材
の分割片が弾性的に圧接して成ることを特徴とする高電
圧抵抗パック。 - 【請求項2】 絶縁性の樹脂ケース内に回路基板および
可変抵抗器が設けられ、この回路基板に高電圧がかかる
高電圧抵抗パックにおいて、多角形状の金属板に放射状
のスリットを形成し、このスリットが形成された部分の
周囲の金属板を一方の側に折曲げて箱状部が形成された
リード線保持部材を設け、このリード線保持部材の箱状
部を上記樹脂ケースのリード線固定部内の係止片に係合
させて固定し、上記スリットの中央部の隙間より外径が
太いリード線の先端部を上記スリット中央部から上記箱
状部内側の方向に挿入し、上記金属板の分割片がわずか
に上記挿入方向に折り曲げられて、挿入された上記リー
ド線の先端部の側面に上記分割片が弾性的に圧接して成
ることを特徴とする高電圧抵抗パック。 - 【請求項3】 絶縁性の樹脂ケース内に回路基板および
可変抵抗器が設けられ、この回路基板に高電圧がかかる
高電圧抵抗パックの製造方法において、多角形形状の金
属板にスリットが形成され、上記回路基板に連結する連
結部が一体に形成されたリード線保持部材を、上記樹脂
ケース内のリード線固定部に係止させて装着し、上記連
結部の先端部を上記樹脂ケース内の回路基板とともに絶
縁樹脂中に埋設して固定し、上記スリットの隙間より外
形が太いリード線をそのスリットに挿入し、上記金属板
の分割片を上記挿入方向にわずかに折り曲げて、挿入さ
れた上記リード線の先端部の側面に弾性的に上記分割片
を圧接させる高電圧抵抗パックの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22263395A JP3269944B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 高電圧抵抗パックとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22263395A JP3269944B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 高電圧抵抗パックとその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15802198A Division JPH10335121A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 高電圧抵抗パック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08181007A true JPH08181007A (ja) | 1996-07-12 |
JP3269944B2 JP3269944B2 (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=16785518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22263395A Expired - Fee Related JP3269944B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 高電圧抵抗パックとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3269944B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111937246A (zh) * | 2018-04-03 | 2020-11-13 | 菲尼克斯电气公司 | 用于将电线的屏蔽导体连接接地区段的连接装置 |
-
1995
- 1995-08-07 JP JP22263395A patent/JP3269944B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111937246A (zh) * | 2018-04-03 | 2020-11-13 | 菲尼克斯电气公司 | 用于将电线的屏蔽导体连接接地区段的连接装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3269944B2 (ja) | 2002-04-02 |
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Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |